JP2006036397A - 乗客コンベヤー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 搬送帯の異常停止時に運転状況に対応し、かつ異常検出器の動作状況に対応して搬送帯の異常停止減速度を制御して緩停止する乗客コンベヤー装置を得る。
【解決手段】 乗客コンベヤーが運転中のときに停電等の異常発生によって駆動回転制動機12及び搬送帯制動機14の両者が同時に制動動作したときに、異常時制御装置24が作動する。これにより、駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動、搬送帯制動機14は制動、電磁クラッチ15は接続の態様となる。そして、電磁クラッチ15の機能により緩停止用フライホイール23が、駆動機6の回転軸に接続されて共に回転する。
これによって、上記両者が同時に制動動作しても緩停止用フライホイール23の慣性力が駆動機6等の駆動系に作用し、搬送帯4が緩停止して乗客の安定姿勢を保つ。
【選択図】 図2
【解決手段】 乗客コンベヤーが運転中のときに停電等の異常発生によって駆動回転制動機12及び搬送帯制動機14の両者が同時に制動動作したときに、異常時制御装置24が作動する。これにより、駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動、搬送帯制動機14は制動、電磁クラッチ15は接続の態様となる。そして、電磁クラッチ15の機能により緩停止用フライホイール23が、駆動機6の回転軸に接続されて共に回転する。
これによって、上記両者が同時に制動動作しても緩停止用フライホイール23の慣性力が駆動機6等の駆動系に作用し、搬送帯4が緩停止して乗客の安定姿勢を保つ。
【選択図】 図2
Description
この発明は、エスカレーター又は移動歩道であって乗客が乗り込む搬送帯が駆動されて循環移動する乗客コンベヤー装置に関する。
従来の乗客コンベヤー装置においては、多数の踏板が無端状に連結されてなる搬送帯が主枠に設けられて搬送帯の踏板鎖が踏板鎖車に巻掛けられる。そして、主枠に設けられた駆動機によって巻掛伝動手段を介して踏板鎖車が駆動されて、搬送帯が主枠を循環移動し搬送帯上の乗客を搬送するように構成されている。また、乗客コンベヤーを停止させる駆動回転制動機が駆動機に設けられ、また巻掛伝動手段に過大な伸びが生じる等の異常が発生したときに動作して踏板鎖車を制動する搬送帯制動機が設けられている。(特許文献1参照)。
従来の乗客コンベヤー装置では、乗客コンベヤーを停止させるときに駆動機の駆動回転制動機が制動動作し、また巻掛伝動手段の異常発生時に搬送帯制動機が制動動作する。しかし、停電等の異常発生によって駆動機の駆動回転制動機と搬送帯制動機の両者が同時に制動動作する場合がある。そして、乗客コンベヤーの運転中に上記両者が同時に制動動作したときには、搬送帯が急停止して搬送帯上の乗客に過大な減速度が作用する。このため、上記両者の同時制動動作による過大減速度発生によって搬送帯上の乗客がバランスを失う恐れがあるという問題点があった。
なお、上記両者の同時制動動作を考慮して上記両者のそれぞれについて制動動作による搬送帯の制動停止距離を長く設定して設計すると、上記両者それぞれの単独制動動作時の制動停止距離が、上記両者の同時制動時の停止距離よりも長くなる。このため、上記両者が同時制動動作しない状況下において、乗客コンベヤーの緊急停止を要する異常事態が発生したときに、搬送帯の制動停止距離が所要の制動停止距離を超過することになる。
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、異常発生によって停止する搬送帯に対して、そのときの運転状況に対応すると共に異常検出器の動作状況に対応して、搬送帯の異常停止減速度が制御されて緩停止する乗客コンベヤー装置を得ることを目的とする。
この発明に係る乗客コンベヤー装置においては、無端状をなし乗客コンベヤーの主枠に配置されて循環移動する搬送帯と、主枠に設けられて搬送帯が巻掛けられた搬送帯車と、主枠に設けられて巻掛伝動手段を介して搬送帯車を駆動する駆動機と、この駆動機の回転を制動する駆動回転制動機と、搬送帯車の回転を制動する搬送帯制動機と、駆動機の回転軸に枢着された緩停止用フライホイールと、駆動機の回転軸に対して緩停止用フライホイールのはずみ車作用を断続する電磁クラッチと、駆動回転制動機及び搬送帯制動機が同時に動作したときに作動して、緩停止用フライホイールのはずみ車作用を電磁クラッチの機能を介して駆動機の回転軸に接続し、搬送帯を緩停止させる異常時制御装置とが設けられる。
この発明による乗客コンベヤー装置は、乗客コンベヤーが運転中であって停電発生、異常検出器動作等によって駆動回転制動機が制動動作し、これと同時に停電発生、巻掛伝動手段の異常検出器動作等によって搬送帯制動機が制動動作した場合に異常時制御装置が作動する。これによって、駆動機は消勢、駆動回転制動機は制動、搬送帯制動機は制動、電磁クラッチは接続の態様となる。そして、電磁クラッチの機能により緩停止用フライホイールが駆動機の回転軸に接続されて共に回転する。
この状態では、駆動回転制動機及び搬送帯制動機が同時に制動動作するものの、緩停止用フライホイールのはずみ車作用が駆動機等によって形成された乗客コンベヤーの駆動系に作用する。このため、搬送帯が徐徐に減速し予め設定された所定の停止距離によって停止する。したがって、停電等の異常発生によって駆動回転制動機及び搬送帯制動機の両者が同時に制動動作した場合であっても、搬送帯が緩停止して搬送帯上の乗客に過大な減速度が作用しない。これにより、上記両者が同時に制動動作したときであっても搬送帯上の乗客の安定姿勢保持を容易化する効果がある。
実施の形態1.
図1〜図4は、この発明の実施の形態を示す図で、図1は乗客コンベヤーを概念的に示す側面図、図2は図1における主枠の右側面を概念的に示す図、図3は図2のA部を拡大し、かつ要部を縦断して示す図、図4は図3におけるはずみ車作用を遮断した状態を示す図である。図において、エスカレーターからなる乗客コンベヤーの主枠1に、多数の踏板2が踏板鎖3によって連結されて無端状に形成された搬送帯4が配置される。
図1〜図4は、この発明の実施の形態を示す図で、図1は乗客コンベヤーを概念的に示す側面図、図2は図1における主枠の右側面を概念的に示す図、図3は図2のA部を拡大し、かつ要部を縦断して示す図、図4は図3におけるはずみ車作用を遮断した状態を示す図である。図において、エスカレーターからなる乗客コンベヤーの主枠1に、多数の踏板2が踏板鎖3によって連結されて無端状に形成された搬送帯4が配置される。
そして、主枠1に搬送帯車5が設けられて踏板鎖3を介して搬送帯4が搬送帯車5に巻掛けられる。また、搬送帯車5に隣接して駆動機6が設けられ、駆動機6は電動機7、減速機8、電動機7の軸9の回転を減速機8の入力軸に伝動する巻掛伝動装置10、電動機7の軸9に固定的に装着されたフライホイール11及び減速機8の入力軸に設けられた駆動回転制動機12を主要部材として構成されている。
なお駆動回転制動機12は、電磁制動機からなり電動機7の消勢時に制動ばねによって制動動作し、電動機7の付勢時に電磁機構も付勢されて制動ばねの押圧力に抗して解放動作する。そして、減速機8の出力軸の回転を搬送帯車5に伝動する巻掛伝動手段13が設けられ、また主枠1に搬送帯車5の回転を制動する搬送帯制動機14が設けられる。この搬送帯制動機14は、通常時に電磁機構が付勢されて解放状態に保持され、巻掛伝動手段13の過大伸び等の異常発生によって電磁機構が消勢されてばね力を介して制動動作するように構成されている。
また、電動機7の端面に電磁クラッチ15が設けられる。この電磁クラッチ15は電動機7の軸9に固定されて電動機7側の端部にフランジ16が設けられ反フランジ16側にスプライン部17が設けられた取付金具18、取付金具18の外周を囲んで設けられた電磁コイル19、中心がスプライン部17に摺動自在に嵌合されて側面が電磁コイル19と対面して配置された円板20、取付金具18に嵌合されて取付金具18のフランジ16と円板20の中心部との間に設けられた圧縮コイルばね21及び円板20の反電動機7側に装着された摩擦板22を主要部材として構成される。
そして、電動機7の軸9端に緩停止用フライホイール23が枢着されて、側面が電磁クラッチ15の摩擦板22と対向して配置される。なお、電磁クラッチ15は電磁コイル19が消勢されると、圧縮コイルばね21によって円板20が緩停止用フライホイール23に押圧されて、電磁クラッチ15の固定部と円板20との間に図3に示す空隙Bが形成される。
また、電磁クラッチ15は電磁コイル19が付勢されると、圧縮コイルばね21の押圧力に抗して円板20が吸引されて緩停止用フライホイール23と摩擦板22との間に図4に示す空隙Cが形成される。そして異常時制御装置24が設けられて、異常時制御装置24は図示が省略してあるが搬送帯4の過速度検出器、踏板鎖3の異常伸び検出器等の乗客コンベヤーの各種異常検出器、また巻掛伝動手段13の破断・過大伸び検出器(図示しない)、駆動回転制動機12、搬送帯制動機14、電磁クラッチ15等に接続される。
なお、乗客コンベヤーの異常発生によって異常原因に対応した前述の異常検出器が動作し、この動作を介して駆動回転制動機12が制動動作する。また、巻掛伝動手段13の破断・過大伸び検出器の動作を介して搬送帯制動機14が制動動作する。さらに、乗客コンベヤーの運転中に停電が発生すると駆動回転制動機12及び搬送帯制動機14の両者が同時に制動動作する。そして上記両者の同時制動動作によって、異常時制御装置24が作動して、電磁クラッチ15の機能を介して緩停止用フライホイール23が電動機7の軸9、すなわち駆動機6の回転軸に接続される。
上記のように構成された乗客コンベヤー装置において、駆動機6、駆動回転制動機12、搬送帯制動機14及び電磁クラッチ15のそれぞれが、乗客コンベヤーの状態に対応して次の表1に示すように制御される。
すなわち、乗客コンベヤーの第一状況として乗客コンベヤーが停止中であるときは、駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動、搬送帯制動機14は制動の態様となり、電磁クラッチ15は図3に示す接続状態、すなわち緩停止用フライホイール23における慣性量すなわち、はずみ車作用がフライホイール11のはずみ車作用と共に駆動機6等の乗客コンベヤーの駆動系に作用した態様となる。
また、乗客コンベヤーの第二状況として乗客コンベヤーが運転中であるときは、駆動機6は付勢、駆動回転制動機12は解放、搬送帯制動機14は解放、電磁クラッチ15は前述の接続の態様となる。
そして、乗客コンベヤーの第三状況として乗客コンベヤーが運転中であって、人為操作によって駆動機6が消勢されるか又は搬送帯4の過速度検出器等の異常検出器の動作によって駆動機6が消勢されて停止するときは次に述べる態様となる。
そして、乗客コンベヤーの第三状況として乗客コンベヤーが運転中であって、人為操作によって駆動機6が消勢されるか又は搬送帯4の過速度検出器等の異常検出器の動作によって駆動機6が消勢されて停止するときは次に述べる態様となる。
すなわち、駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動、搬送帯制動機14は解放、電磁クラッチ15は図4に示す遮断、すなわち緩停止用フライホイール23のはずみ車作用が駆動機6等の乗客コンベヤーの駆動系に作用しない態様となる。これによって、駆動回転制動機12の制動機能によって駆動機6が制動され、フライホイール11のはずみ車作用によって搬送帯4が徐徐に減速し予め設定された所定の停止距離によって停止する。
なお、このときに電磁クラッチ15が遮断の態様であるので緩停止用フライホイール23は空転して、それのはずみ車作用は駆動機6等の乗客コンベヤーの駆動系に作用しない。また、乗客コンベヤーの停止後に電磁クラッチ15の電磁コイル19を消勢し、緩停止用フライホイール23の空転継続動作を制動する。
そして、乗客コンベヤーの第四状況として乗客コンベヤーが運転中であって、巻掛伝動手段13の破断検出器の動作が発生したときには次に述べる態様となる。すなわち、駆動機6は付勢、駆動回転制動機12は解放、搬送帯制動機14は制動の態様となり、また電磁クラッチ15は図4に示す遮断状態となり、緩停止用フライホイール23のはずみ車作用が駆動機6等の乗客コンベヤーの駆動系に作用しない態様となる。これによって、搬送帯制動機14の制動機能によって搬送帯車5の回転が制動されて搬送帯4が減速して予め設定された所定の停止距離によって停止する。
また、乗客コンベヤーの第五状況として乗客コンベヤーが運転中であるときに、停電が発生して駆動機6が消勢すると共に搬送帯制動機14の制動が発生するか又は搬送帯4の過速度検出器等の異常検出器の動作と巻掛伝動手段13の過大伸び検出器の動作が発生して、駆動回転制動機12及び搬送帯制動機14が同時に制動動作したときには次に述べる態様となる。すなわち、このときに異常時制御装置24が作動し、また駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動、搬送帯制動機14は制動、電磁クラッチ15は接続の態様となる。
これにより、電磁クラッチ15の機能により緩停止用フライホイール23が接続態様となって図3に示す状態となり電動機7の軸9と共に回転する。この状態では駆動回転制動機12及び搬送帯制動機14が同時に制動動作するものの、緩停止用フライホイール23及びフライホイール11のはずみ車作用が電動機7の軸9、すなわち駆動機6等の乗客コンベヤーの駆動系に作用する。このため、搬送帯4が徐徐に減速し予め設定された所定の停止距離によって停止する。
したがって、停電等の異常発生によって駆動回転制動機12及び搬送帯制動機14の両者が同時に制動動作した場合であっても、搬送帯4が急停止せず搬送帯4上の乗客に過大な減速度が作用しない。このため、上記両者が同時に制動動作したときにおいても搬送帯4上の乗客が安定した姿勢を保つことができる。
なお、乗客コンベヤーにおけるブレーキトルク、慣性量及び停止距離の関係を整理すると、搬送帯4の停止距離はブレーキトルクに反比例し、慣性量の二乗に比例する。そして、ブレーキトルクをT、フライホイールの慣性量をI、停止距離をSとすると次の式1のようになる。
ここで、a及びbは乗客コンベヤーの運転条件やシステム性能により決まる定数である。厳密には慣性量として踏板2など駆動系全体の慣性量及びブレーキトルクとして踏板2などの走行ロスが影響するがここでは単純化のため省略する。
また、駆動回転制動機12のブレーキトルクをTB、搬送帯制動機14のブレーキトルクをTM、フライホイール11の慣性量をI1、緩停止用フライホイール23の慣性量をI2とする。
そして、前述の乗客コンベヤーが第三状況として停止する場合に、作用するのは駆動回転制動機12のブレーキトルクTB及びフライホイール11の慣性量I1であるので、停止距離S1は次の式2のようになる。
また、前述の乗客コンベヤーが第五状況として停止する場合に、作用するのは駆動回転制動機12のブレーキトルクTB、搬送帯制動機14のブレーキトルクをTM、フライホイール11の慣性量I1及び緩停止用フライホイール23の慣性量I2であるので、停止距離S2は次の式3のようになる。
なお、従来の乗客コンベヤー装置においては、式3における慣性量I2を見込むことができず、停止距離は慣性量I2分減少して急停止となる。これに対して、緩停止用フライホイール23を設けてブレーキ力に合わせて慣性量を調整することによって、前述の乗客コンベヤーの第五状況に係わらず予め設定された適切な停止距離によって搬送帯を緩停止させることができる。
また、緩停止用フライホイール23及び電磁クラッチ15を、高速回転する電動機7の軸9に設けることによって小さいサイズにより大きな慣性量が得られる。しかし、緩停止用フライホイール23及び電磁クラッチ15を減速機8の入力軸、出力軸等に設けた構成であっても、図1〜図4の実施の形態に準じた作用を得ることができる。
また、緩停止用フライホイール23及び電磁クラッチ15とは別の緩停止用フライホイール及び電磁クラッチを減速機8の入力軸等に追加した構成であっても、図1〜図4の実施の形態と同様の作用を得ることができる。さらに、搬送帯4が幅広のベルトによって構成された移動歩道からなる乗客コンベヤーについても、図1〜図4の実施の形態と同様の作用を得ることができる。
実施の形態2.
図5は、この発明の他の実施の形態を示す図で、乗客コンベヤーの各機器の動作を説明するフローチャートである。なお、乗客コンベヤー装置は前述の図1〜図4と同様に構成されている。乗客コンベヤーには搬送帯4の過速度検出器等の各種異常検出器(図示しない)が装備されて異常時制御装置(図示しない)に接続され、乗客に対する異常発生や、乗客コンベヤー機器の異常発生の検出を介して異常時制御装置が作動して乗客コンベヤーを停止させる異常時制御が行われる。
図5は、この発明の他の実施の形態を示す図で、乗客コンベヤーの各機器の動作を説明するフローチャートである。なお、乗客コンベヤー装置は前述の図1〜図4と同様に構成されている。乗客コンベヤーには搬送帯4の過速度検出器等の各種異常検出器(図示しない)が装備されて異常時制御装置(図示しない)に接続され、乗客に対する異常発生や、乗客コンベヤー機器の異常発生の検出を介して異常時制御装置が作動して乗客コンベヤーを停止させる異常時制御が行われる。
また、例えば乗客が踏板2の隙間に靴等を挟まれたときに動作する異常検出器が動作した場合は、乗客コンベヤーを直ちに停止させる必要がある。しかし、比較的に緊急度が低い異常検出器の動作に対して乗客コンベヤーを直ちに停止させると、搬送帯4上の乗客に過大な減速度が作用して乗客がバランスを失う恐れがある。このような事態の発生を防ぐため、乗客コンベヤーの各種異常検出器を緊急停止を要するものと、緊急停止を要しないものに予め分類する。
以下、異常検出器の動作に対する異常時制御装置の作動による異常時制御を図5によって説明する。すなわち、ステップ101の乗客コンベヤーが停止して待機状態である場合に、駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動、電磁クラッチ15は接続の態様となる。そして、ステップ102へ進んで乗客コンベヤーが運転操作されるとステップ103へ進み駆動回転制動機12は解放、駆動機6は付勢の態様となって乗客コンベヤーが運転される。また、ステップ102において運転操作されないとステップ101に戻る。
次いで、ステップ104へ進んで乗客コンベヤーの運転中に異常検出器が動作すればステップ105へ進む。また、ステップ104で異常検出器が動作しなければステップ106へ進んで乗客コンベヤーが停止操作されなければステップ103へ戻り、乗客コンベヤーが停止操作されればステップ107へ進む。そしてステップ105において、動作した異常検出器が乗客コンベヤーの緊急停止を要しないものであるときは、ステップ107へ進む。
またステップ105において、動作した異常検出器が乗客が踏板2の隙間に靴等を挟まれたときに動作する異常検出器等であって、緊急停止を要するものであるときはステップ108へ進んで、駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動、電磁クラッチ15は遮断の態様となる。この状況において、乗客コンベヤーの駆動系の慣性量が小さくステップ109に進んで乗客コンベヤー、すなわち搬送帯4が速やかに停止する。次いで、ステップ110へ進む。
そして、ステップ110において電磁クラッチ15が接続の態様となり、ステップ101へ戻る。またステップ107において、駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動の態様となり、電磁クラッチ15は接続の態様となる。この状況において、乗客コンベヤーの駆動系の慣性量が大きくステップ111に進み、乗客コンベヤー、すなわち搬送帯4が緩停止して停止距離が比較的に長くなる。このため、緊急停止を要しない異常検出器の動作時において搬送帯4上の乗客が安定した姿勢を保つことができる。そして、ステップ111からステップ101へ戻る。
実施の形態3.
図6も、この発明の他の実施の形態を示す図で、乗客コンベヤーの各機器の動作を説明するフローチャートである。なお、乗客コンベヤー装置は前述の図1〜図4と同様に構成されている。乗客コンベヤーには搬送帯4の過速度検出器等の各種異常検出器(図示しない)が装備されて異常時制御装置(図示しない)に接続され、乗客に対する異常発生や、乗客コンベヤー機器の異常発生の検出を介して異常時制御装置が作動して乗客コンベヤーを停止させる異常時制御が行われる。
図6も、この発明の他の実施の形態を示す図で、乗客コンベヤーの各機器の動作を説明するフローチャートである。なお、乗客コンベヤー装置は前述の図1〜図4と同様に構成されている。乗客コンベヤーには搬送帯4の過速度検出器等の各種異常検出器(図示しない)が装備されて異常時制御装置(図示しない)に接続され、乗客に対する異常発生や、乗客コンベヤー機器の異常発生の検出を介して異常時制御装置が作動して乗客コンベヤーを停止させる異常時制御が行われる。
そして、主枠1が傾斜して配置されたエスカレーター等の乗客コンベヤーにおいて、搬送帯4に乗客が乗った状態で異常検出器が動作して異常時制御装置により異常時制御が行われて乗客コンベヤーが停止する場合に、乗客コンベヤーが下降運転中であるときには停止距離が長くなる。また、乗客コンベヤーが上昇運転中であるときには停止距離が短くなって、搬送帯4上の乗客に過大な減速度が作用して乗客がバランスを失う恐れがある。
このような状況に対して、傾斜して設置された乗客コンベヤーにおいて、異常検出器が動作したときの異常時制御装置の作動による運転方向に係わる異常時制御を図6によって説明する。すなわち、ステップ201の乗客コンベヤーが停止して待機状態である場合に、駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動、電磁クラッチ15は接続の態様となる。そしてステップ202へ進み、乗客コンベヤーが運転操作されるとステップ203へ進んで駆動回転制動機12は解放、駆動機6は付勢の態様となって乗客コンベヤーが運転される。
また、ステップ202において運転操作されないとステップ201に戻る。次いで、ステップ204へ進んで乗客コンベヤーの運転中に異常検出器が動作すればステップ205へ進む。また、ステップ204で異常検出器が動作しなければステップ206へ進んで乗客コンベヤーが停止操作されなければステップ203へ戻り、乗客コンベヤーが停止操作されればステップ207へ進む。そしてステップ205において、乗客コンベヤーが上昇運転中であればステップ207へ進む。
またステップ205において、乗客コンベヤーが上昇運転中でなければステップ208へ進んで、駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動、電磁クラッチ15は遮断の態様となる。この状況において、乗客コンベヤーの駆動系の慣性量が小さくステップ209に進み、乗客コンベヤー、すなわち搬送帯4を速やかに停止させて、上昇運転中でない場合に搬送帯4の停止距離が徒に長くなることを防止する。次いでステップ210へ進み、電磁クラッチ15が接続の態様となってステップ201へ戻る。
また、ステップ207において、駆動機6は消勢、駆動回転制動機12は制動の態様となり、電磁クラッチ15は接続の態様となる。この状況において、乗客コンベヤーの駆動系の慣性量が大きくステップ211に進み、乗客コンベヤー、すなわち搬送帯4が緩停止して停止距離が比較的に長くなる。このため、上昇運転中の乗客コンベヤーにおける異常検出器の動作時に搬送帯4上の乗客が安定した姿勢を保つことができる。そして、ステップ211からステップ201へ戻る。
1 主枠、4 搬送帯、5 搬送帯車、6 駆動機、12 駆動回転制動機、13 巻掛伝動手段、14 搬送帯制動機、15 電磁クラッチ、23 緩停止用フライホイール、24 異常時制御装置。
Claims (3)
- 無端状をなし乗客コンベヤーの主枠に配置されて循環移動する搬送帯と、上記主枠に設けられて上記搬送帯が巻掛けられた搬送帯車と、上記主枠に設けられて巻掛伝動手段を介して上記搬送帯車を駆動する駆動機と、この駆動機の回転を制動する駆動回転制動機と、上記搬送帯車の回転を制動する搬送帯制動機と、上記駆動機の回転軸に枢着された緩停止用フライホイールと、上記駆動機の回転軸に対して上記緩停止用フライホイールのはずみ車作用を断続する電磁クラッチと、上記駆動回転制動機及び搬送帯制動機が同時に動作したときに作動して、上記緩停止用フライホイールのはずみ車作用を上記電磁クラッチの機能を介して上記駆動機の回転軸に接続し、上記搬送帯を緩停止させる異常時制御装置とを備えた乗客コンベヤー装置。
- 無端状をなし乗客コンベヤーの主枠に配置されて循環移動する搬送帯と、上記主枠に設けられて上記搬送帯が巻掛けられた搬送帯車と、上記主枠に設けられて巻掛伝動手段を介して上記搬送帯車を駆動する駆動機と、この駆動機の回転を制動する駆動回転制動機と、上記搬送帯車の回転を制動する搬送帯制動機と、上記駆動機の回転軸に枢着された緩停止用フライホイールと、上記駆動機の回転軸に対して上記緩停止用フライホイールのはずみ車作用を断続する電磁クラッチと、緊急停止を要しない上記乗客コンベヤーの異常検出器が動作したときに作動して、上記緩停止用フライホイールのはずみ車作用を上記電磁クラッチの機能を介して上記駆動機の回転軸に接続し、上記搬送帯を緩停止させる異常時制御装置とを備えた乗客コンベヤー装置。
- 無端状をなし乗客コンベヤーの主枠に配置されて循環移動する搬送帯と、上記主枠に設けられて上記搬送帯が巻掛けられた搬送帯車と、上記主枠に設けられて巻掛伝動手段を介して上記搬送帯車を駆動する駆動機と、この駆動機の回転を制動する駆動回転制動機と、上記搬送帯車の回転を制動する搬送帯制動機と、上記駆動機の回転軸に枢着された緩停止用フライホイールと、上記駆動機の回転軸に対して上記緩停止用フライホイールのはずみ車作用を断続する電磁クラッチと、傾斜して設置された上記乗客コンベヤーの上昇運転中に上記乗客コンベヤーの異常検出器が動作したときに作動して、上記緩停止用フライホイールのはずみ車作用を上記電磁クラッチの機能を介して上記駆動機の回転軸に接続し、上記搬送帯を緩停止させる異常時制御装置とを備えた乗客コンベヤー装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2004
- 2004-07-23 JP JP2004215559A patent/JP2006036397A/ja active Pending
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