JP5534151B2 - 熱転写シート及び印画物 - Google Patents

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Description

本発明は、熱転写シートに関し、特に、サーマルヘッドにかかる熱や、湿度環境に影響を受けることなく転写層を容易に剥離できる熱転写シート及び印画物に関する。
現在、簡便な印刷方法として熱転写記録方法が広く使用されている。熱転写記録方法は、各種画像を簡便に形成できるため、印刷枚数が比較的少なくてもよい印刷物、例えば、身分証明書などのIDカードの作成や営業写真、あるいはパーソナルコンピュータのプリンタや、ビデオプリンタなどにおいて利用されている。
熱転写記録方式に用いられる熱転写シートは大別すると、加熱によって熱溶融性着色層が溶融軟化して熱溶融性着色層が被転写体、すなわち受像シートに転写移行する、いわゆる溶融転写タイプの熱転写シートと、感熱により色材層中の染料が昇華して染料が受像シートに移行する、いわゆる昇華タイプの熱転写シートとに分類される。ここで、身分証明書などのIDを作製する場合、特に、文字や数字などの如き単調な画像を形成する場合は、熱溶融型の熱転写シートが使用される。このような熱溶融型の熱転写シートとして、例えば、基材と、アクリル−スチレン系樹脂からなる離型層と熱溶融性着色層とがこの順で積層された熱転写シート(例えば、特許文献1に示される熱転写シート)が知られている。
また、上記のような熱転写シートを使用して、身分証明書等のIDを作製した場合、画像を保護する目的で、熱溶融性着色層の熱転写によって得られた画像上に、基材と、ポリビニルアルコール(PVA)と水分散ウレタンからなる離型層と、保護層とがこの順で積層された保護層熱転写シート(例えば、特許文献2に示される保護層熱転写シート)を重ね合わせ、サーマルヘッドや加熱ロール等を用いて保護層を転写させ、画像上に保護層を形成する方法が知られている。また更に、画像の耐久性を向上させるために、画像上に保護層を形成した後に、加熱ロール等を用いて、ラミネート材を形成する方法も知られている。
特開2001−301346号公報 特開平8−310170号公報
しかしながら、特許文献1に示されるアクリル−スチレン系樹脂の滞在のTgは、100℃〜120℃であることから、熱転写シートの離型層としてアクリル−スチレン系樹脂を用いた場合には、サーマルヘッドからかかる熱により離型層が軟化してしまい、離型層と転写層間の剥離力が高くなり、転写層が転写されない転写不良、剥離界面が荒れることによる画像の白化、剥離時の異音等の問題が生じてしまう。
また、特許文献2に示される、水系の離型層(ポリビニルアルコールと水分散ウレタンからなる離型層)は湿度に対して不安定であり、特に高い湿度環境下では、転写層の剥離界面が荒れることによる画像の白化、剥離時の異音が生ずることとなる。さらに、最悪の場合には、保護層を剥離することができなくなる問題が生じてしまう。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、サーマルヘッドにかかる熱や、湿度環境に影響を受けることなく転写層を容易に剥離できる熱転写シートを提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、基材と基材上に設けられた離型層と、離型層上に剥離可能に設けられた転写層とを備える熱転写シートであって、前記転写層は、前記離型層上に設けられる剥離層と、該剥離層上に設けられる熱溶融性のインキからなる熱溶融性インキ層を含み、前記離型層が、ポリアミド系樹脂を含有しており、前記剥離層が、アクリル樹脂と塩酢ビ樹脂(塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合物)を含有していることを特徴とするこの構成によれば、基材から転写層を容易に剥離することが可能となる。
また、前記熱溶融性インキ層が熱溶融性ブラックインキからなる熱溶融性インキ層であってもよい。この構成によれば、基材から、熱溶融性インキ層、又は熱溶融性ブラックインキからなる熱溶融性インキ層を容易に剥離することができ、熱溶融性インキ層が剥離されないことによる転写不良を防止することができる。
また、上記課題を解決するための本発明は、基材と基材上に設けられた離型層と、離型層上に剥離可能に設けられた転写層とを備える熱転写シートであって、前記転写層は、前記離型層上に設けられる剥離層と、該剥離層上に設けられるヒートシール層を含み、前記離型層が、ポリアミド系樹脂を含有しており、前記剥離層が、アクリル樹脂と塩酢ビ樹脂(塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合物)を含有していることを特徴とする。この構成によれば、基材から転写層を容易に剥離することができ、かつ転写時に被転写体と転写層との密着性を向上させることができる。さらには、転写層の転写不良、剥離時の異音を防止することができるとともに、転写層を転写後の印画物の光沢度を低下させることもない。

また、前記剥離層が、アクリル樹脂と塩酢ビ樹脂(塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合物)を含有することとしてもよい。転写後の最表面に位置する剥離層をアクリル樹脂と塩酢ビ樹脂を含有する剥離層とすることで、ラミネート材との接着性を向上させることができる。
本発明によれば、基材と、離型層と、離型層から剥離可能な転写層とを備える熱転写シートにおいて、サーマルヘッドにかかる熱や、湿度環境に影響を受けることなく、転写時に転写層を容易に剥離することが可能となり、転写層が剥離されないことによる転写不良や、剥離界面が荒れることによる光沢度の低下を防止することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る熱転写シートを示す模式的断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱転写シートを示す模式的断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱転写シートを示す模式的断面図である。
本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、図1は、本発明の実施の形態に係る熱転写シートを示す模式的断面図である。
図1に示すように、本発明の熱転写シート1は、基材2と基材2上に設けられた離型層3と、離型層上に剥離可能に設けられた転写層4とから構成される。特に、本発明の熱転写シート1は離型層3が、ポリアミド系樹脂を含有することに特徴を有し、この要件を具備するものであれば、本実施形態に限定されるものではない。
(基材)
本発明の熱転写シート1に用いられる基材2としては、ある程度の耐熱性と強度を有するものであれば特に限定されることはなく、従来公知の材料を適宜選択して用いることができる。このような基材2として、例えば、0.5〜50μm、好ましくは1〜10μm程度の厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等が挙げられる。
(易接着処理)
また、基材2の表面に易接着処理を行うこととしてもよい。易接着処理は、基材2と後述する離型層3との間に易接着層(図示しない)を形成する処理である。このような易接着層としては、例えば、水性アクリル、水性ポリエステルおよび水性エポキシ化合物からなるものが好ましい。水性アクリルとは、水溶性あるいは水分散性アクリル系樹脂のことであり、アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリレートを主要な成分とするものが好ましく、当該成分が30〜90モル%であって共重合されたものが好ましい。水性ポリエステルとは、水溶性あるいは水分散性ポリエステル系樹脂のことであり、かかるポリエステル系樹脂を構成する成分として、多価カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物を例示できる。水性エポキシ化合物とは、水溶性あるいは水分散性、好ましくは水溶性のエポキシ基を含有する化合物のことであり、分子内にエポキシ基を少なくとも一つ以上、好ましくは二つ以上含有するもののことである。かかる水性エポキシ化合物としては、グリコール、ポリエーテル、ポリオール類のグリシジルエーテル、カルボン酸類のグリシジルエステル、グリシジル置換されたアミン類等が挙げられるが、好ましくはグリシジルエーテル類である。易接着処理は、基材2の表面に易接着性の塗膜を形成させる方法が好ましく用いられる。
(離型層)
基材2の一方の面(図1に示す場合にあっては基材2の上面)には離型層3が形成されている。離型層3は、本発明の熱転写シート1における必須の構成でありポリアミド系樹脂を含有する。
ポリアミド系樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂のほか、重合脂肪酸とジアミン類との縮合により得られるものが挙げられる。具体的には、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ダイマー酸のようなジカルボン酸とエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンのようなジアミンから誘導されるポリアミドの単独重合体ないしは共重合体、ラクタム類とジカルボン酸およびジアミンから誘導されるポリアミド共重合体、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、N,N−ビス(ヒドロキシメチル)スベルアミド、ポリ(γ−メチルグルタメート)、ポリ(γ−エチルグルタメート)、ポリ(N−ビニルラクタム)、ポリ(N−ビニルピロリドン)などのアミド化合物が挙げられる。さらに、基材2との接着性を向上させるためにポリアミド系樹脂に加えて、ポリエステルを含有させることとしてもよい。
ポリアミド系樹脂が含有された離型層3は、Tgの高い樹脂を含有しているため耐熱性が高いという特徴を有し、サーマルヘッドにかかる熱によって軟化しにくく、また、高湿度の環境であっても空気中の水分の影響を受けにくいことから、サーマルヘッドにかかる熱や、湿度環境にかかわらず、その上部に設けられる転写層4を、熱転写時に容易に剥離することが可能となる。特に、後述するように、転写層4を、剥離層5と熱溶融性インキ層6とする構成としたときに、転写層4の剥離性が悪い場合には文字がかすれる等の印画不良となり、また、転写層4を、剥離層5とヒートシール層7とする構成としたときに、転写層4の剥離性が悪い場合には転写層4が転写されない転写不良や、剥離界面が荒れることによる白化、剥離時の異音等の問題が生ずることとなるが、本発明の熱転写シート1を構成する離型層3によれば、転写層4の剥離性に優れるポリアミド系樹脂が含有されていることから、転写層4の剥離性がよく、このような問題が発生することもない。
離型層3の厚さについて特に限定はないが、0.03〜3.0μmの範囲が好ましく、より好ましい範囲としては、0.05〜1.5μmが好ましい。また、離型層3の塗布方法については特に制限はなく、適当な溶剤中に上記ポリアミド系樹脂と、必要に応じて添加剤を加えて、各成分を溶解または分散させて塗工液を調製し、その後、この塗工液を基材2の上に、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の手段を用い塗布、乾燥させて形成することができる。
(転写層)
図1に示すように、離型層3上に剥離可能に転写層4が設けられている。転写層4は、本発明の熱転写シート1と被転写体とを重ね合わせ、基材2の裏面側(基材の転写層が設けられていない側)を熱転写用のサーマルヘッドを備えたプリンタ等、従来公知の加熱手段により加熱することで離型層3から剥離され被転写体上に転写される層である。
転写層4は、被転写体上に転写を所望する用途に応じて適宜選択することができる。例えば、被転写体上に画像を形成する場合には、転写層4として、図1に示す転写層4(剥離層5と熱溶融性インキ層6が積層されてなる転写層)を用いることができ、また、被転写体に形成された画像を被覆する場合には、転写層4として、図2に示す転写層4(剥離層5とヒートシール層7が積層されてなる転写層)を用いることができる。
また、図1、図2に示すように転写層4の剥離安定性を向上させるために転写層4には剥離層5が含まれていることが好ましい。剥離層5が設けられた転写層4とすることで、上述した離型層3との剥離性をより向上させることができる。
(剥離層)
剥離層5は、熱転写シートの分野で使用される従来公知の剥離層5を適宜選択して用いることができ、例えば、剥離性に優れたアクリル樹脂、塩酢ビ樹脂(塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合物)、オレフィン系樹脂、シリコーン樹脂、弗素樹脂、シリコーン或は弗素で変性した各種の樹脂からなり、必要に応じてワックスを混合することができる。
必要に応じて混合されるワックスとしては、転写時に溶融して剥離性を発揮する各種のワックスが好ましい。好適に使用されるワックスとしては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが挙げられる。特に好ましいワックスは比較的融点が高く且つ溶剤に溶けにくいマイクロクリスタリンワックス及びカルナバワックス等である。
また、転写層4を保護層として用いる場合には、被転写体に形成された画像を保護するための剥離層5は、被覆された画像が目視できるように透明性を有する材料からなることが好ましい。このような材料として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等が挙げられる。本発明のポリアミド系樹脂を含有する離型層3を備える熱転写シート1によれば、転写層4(保護層)の剥離性がよいことから、転写不良や、剥離界面があれることによる白化、剥離時の異音が生ずることがない。
なお、剥離層5は、転写層4を被転写体上に転写し印画物を形成した際に、形成される印画物の最表面に位置することから、本発明の熱転写シート1をカード用途(例えば、IDフォト、身分証明書等)に適用して印画物を形成した際に、最表面に位置する剥離層5が削られた場合には画像の消失等の問題が生じてしまう。そこで、本発明の熱転写シート1をカード用途に適用する場合には、形成された印画物の表面に高い耐久性、擦過性を付与するため、印画物の表面(剥離層5上)にラミネート処理を施すことが好ましい。
(ラミネート処理)
ラミネート処理は、基材の一方の面に、透明性、耐久性に優れた保護層としての転写層4を形成し、その上に必要に応じて接着剤からなる透明な接着層を形成したシートをサーマルヘッド、ホットスタンパー、熱ロール等で印画物の表面に加熱押圧する、または、上記のシートに代えて、保護ラミネートシート(フィルム)を必要に応じて接着層を介して熱ロールや熱プレス等で印画物の表面に貼り付けする処理である。ラミネート処理で用いられるラミネート材としては従来公知の材料を適宜選択して用いることができ、例えば、上記基材にはポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等、上記保護層にはポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等、上記接着層には塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリアミド等、上記保護ラミネートシートにはポリエステルフィルム、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
ここで、上記の樹脂を用いた剥離層5とすることで、離型層3との剥離性を向上させた場合であっても、剥離層5とラミネート材との接着性が悪い場合には、ラミネート処理を行うことが困難となり形成された印画物を保護することができなくなる。このような点を考慮すると、剥離層5には、剥離性に優れるとともに、ラミネート材と接着性の高い材料からなることが必要である。このような点を考慮すると、剥離層5にはアクリル樹脂が含有されていることが好ましく、アクリル樹脂とともに塩酢ビ樹脂が含有されていることがより好ましい。特に、塩酢ビ樹脂を含有させることで剥離層5の熱物性を弱めることができ、ラミネート材との接着性を向上させることができる。
アクリル樹脂とともに塩酢ビ樹脂を含有させる場合の混合比は、ラミネート材との接着性を向上させることができる範囲に応じて適宜設定することができ、その混合比について特に限定はないが、アクリル樹脂:塩酢ビ樹脂=1:0.25〜1:1の範囲で混合されていることが好ましい。当該範囲で剥離層5にアクリル樹脂と塩酢ビ樹脂とを含有させることで、ラミネート材との接着性を向上させることができる。
(ヒートシール層)
また、図2に示すように、転写層4を保護層として用いる場合には、剥離層5上にヒートシール層7が設けられていることが好ましい。ヒートシール層7を設けることで、被転写体上に、転写層4としての保護層を転写した際に被転写体と転写層(保護層)との密着性を向上させることができる。ヒートシール層7は、透明性と接着性を有する材料から形成されていることが好ましく、例えば、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂等を主成分とする従来既知の接着剤が広く使用できる。ヒートシール層7の膜厚について特に限定はないが、0.1〜50μmの範囲であることが好ましく、1〜10μmがより好ましい。
(熱溶融性インキ層)
剥離層5上に設けられ被転写体上に画像等を形成するための熱溶融性インキ層6は、従来公知の着色剤とバインダーからなり、必要に応じて、鉱物油、植物油、ステアリン酸等の高級脂肪酸、可塑剤、熱可塑性樹脂、充填剤等の種々の添加剤を加えたものが使用される。バインダーとして用いられるワックス成分としては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス等がある。更に、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが用いられる。このなかで、特に融点が50〜85℃であるものが好ましい。50℃以下であると、保存性に問題が生じ、又85℃以上であると感度不足になる。
バインダーとして用いられる樹脂成分としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリブデン、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール、アセチルセルロース、ニトロセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブチレン、エチルセルロース又はポリアセタール等が挙げられるが、特に従来より感熱接着剤として使用されている比較的低軟化点、例えば、50〜80℃の軟化点を有するものが好ましい。
着色剤としては、公知の有機または無機の顔料、あるいは染料の中から適宜選択することができ、例えば、十分な着色濃度を有し、光、熱等により変色、退色しないものが好ましい。また、加熱により発色する物質や、被転写体の表面に塗布されている成分と接触することにより発色するような物質であってもよい。さらに、着色剤の色としては、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに限定されるものではなく、種々の色の着色剤を使用することができる。なお、ブラックの着色剤(熱溶融性ブラックインキ)からなる熱溶融性インキ層6は濃度階調を行う必要がないことから、剥離層5と熱溶融性ブラックインキからなる熱溶融性インキ層6とが積層された転写層4を離型層3から剥離させることで所望の画像を被転写体上に転写形成することができる。したがって、剥離層4と熱溶融性インキ層6とが積層された転写層4を備える本実施形態においては、熱溶融性ブラックインキからなる熱溶融性インキ層6を特に好適に用いることができる。
さらに、熱溶融性インキ層6に、良好な熱伝導性および熱溶融転写性を与えるため、バインダーの充填剤として熱伝導性物質を配合してもよい。このような充填剤としては、例えばカーボンブラック等の炭素質物質、アルミニウム、銅、酸化錫、二硫化モリブデン等の金属および金属化合物等がある。熱溶融性インキ層の形成は、上記のような着色剤成分とバインダー成分と、さらに、これに必要に応じて水、有機溶剤等の溶媒成分を配合調整した熱溶融性インキ層形成用塗工液を、従来公知のホットメルトコート、ホットラッカーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート等の方法で行う。熱溶融性インキ層の厚みは、必要な印字濃度と熱感度との調和がとれる範囲で適宜設定することができ、その厚みについて特に限定はないが、0.1μm〜30μmの範囲であることが好ましく、1μm〜20μm程度がより好ましい。
(昇華性染料層)
また、図3に示すように、本発明の熱転写シート30は、基材上に種々の色の昇華性染料層からなる群から選ばれる少なくとも1つの色材層と、前記の転写層4を面順次に設けることとしてもよい。例えば、基材2の同一面に、イエロー9y、マゼンタ9m、シアン9cの各色の昇華性染料層9と、転写層4(剥離層5と熱溶融性インキ層6とが積層されてなる転写層4、又は剥離層5とヒートシール層7とが積層されてなる転写層4)を、各々所定の大きさで、面順次に設けた熱転写シート30が挙げられる。
(耐熱層)
また、基材2として、高熱に対する耐久性が欠ける材料を用いる場合、サーマルヘッドに接する側の基材2の表面に、つまり基材の離型層3の設けている面と反対側の面に、サーマルヘッドの滑り性を良くし、かつスティッキングを防止するために、耐熱層8を設けることが好ましい。耐熱層8は、耐熱性のある樹脂と熱離型剤又は滑剤の働きをする物質とを基本的な構成成分とする。このような耐熱層を設けることによって、熱に弱いプラスチックフィルムを基材2とした熱転写シートにおいてもスティッキングが起こることなく熱印字が可能であって、プラスチックフィルムの持つ切れにくさ、加工のし易さ等のメリットが生かせる。
耐熱層8は、バインダー樹脂に滑り剤、界面活性剤、無機粒子、有機粒子、顔料等を添加したものを好適に使用し形成することができる。耐熱層8に使用されるバインダー樹脂は、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、硝化綿などのセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル−スチレン共重合体などのビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変性又はフッ素変性ウレタン樹脂などが挙げられる。
これらのなかで、数個の反応性基、例えば、水酸基を有しているものを使用し、架橋剤として、ポリイソシアネートなどを併用して、架橋樹脂を使用することが好ましい。耐熱層を形成する手段は、上記のごとき、バインダー樹脂に滑り剤、界面活性剤、無機粒子、有機粒子、顔料等を添加した材料を、適当な溶剤中に溶解又は分散させて、塗工液を調製し、この塗工液をグラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバーなどの慣用の塗工手段により、塗工し、乾燥するものである。耐熱層の塗工量は、乾燥状態で通常、0.01〜10g/m2程度である。
(被転写体)
本発明の熱転写シート1(又は熱転写シート10、30)の転写に使用可能な被転写体としては、特に限定されず、例えば、従来公知の基材上に染料受容性を有する受容層を設けたもの等を挙げることができる。被転写体における基材としては、例えば、普通紙、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム等を挙げることができ、その基材について特に限定されない。上記被転写体における受容層は、コーティング法、サーマルヘッドや熱ロール等による形成法等にて形成することができる。なお、被転写体は、基材自体が染料受容性を有していれば、受容層を設ける必要がない。
(転写方法)
本発明の熱転写シート1(又は熱転写シート10、30)を用い熱転写法にて転写層4(剥離層5と熱溶融性インキ層6が積層されてなる転写層)を転写して被転写体上に画像形成を行う場合や、保護層としての転写層(剥離層5とヒートシール層7が積層されてなる転写層4)を転写して被転写体上に保護層の転写を行う場合、熱転写プリンタを、昇華転写用、熱溶融転写用、保護層転写用というように別々に転写条件を設定してもよいし、また、共通のプリンタでそれぞれ印字エネルギーを適切に調整して行ってもよい。また、加熱手段として特に限定されず、その他、熱板、ホットスタンパー、熱ロール、ラインヒーター、アイロンなどを用いて転写を行うこととしてもよい。
次に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。なお、文中の「部」は特に断りの内限り質量基準である。
(実施例1)
基材として、厚さ6μmの易接着処理つきポリエステルフィルムを用い、易接着処理がされていない一方の面に耐熱層を設け、易接着処理がされている他方の面に下記組成の離型層用塗工液1を乾燥時0.5g/m2になるように塗工して離型層を形成した。次いで、離型層上に下記組成の剥離層用塗工液1を乾燥時1.0g/m2になるように塗工して剥離層を形成した。次いで、剥離層上に下記組成のヒートシール層用塗工液を乾燥時1.0g/m2になるように塗工してヒートシール層を形成し本発明の実施例1の熱転写シートを形成した。
<<離型層用塗工液1>>
・ポリアミドイミド樹脂(バイロマックスHR−15ET 東洋紡績(株)製)・・・26部
・粘度調整溶剤(ソルミックス/トルエン/n−ブタノール/キシレン=7/7/3/3)・・・39部
<<剥離層用塗工液1>>
・PMMA樹脂(BR−85 三菱レイヨン(株)製)・・・88部
・ポリエチレンワックス・・・11.5部
・ポリエステル樹脂(バイロン220 東洋紡績(株)製)・・・0.5部
・粘度調整溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1)・・・300部
<<ヒートシール層用塗工液>>
・ポリエステル樹脂(バイロン700 東洋紡績(株)製)・・・17.8部
・紫外線吸収剤アクリル共重合体(UVA635L BASFジャパン(株)製)・・・15部
・シリカ(サイリシア310 富士シリシア(株)製)・・・0.7部
・粘度調整溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1)・・・41.5部
(実施例2)
剥離層用塗工液として下記組成の剥離層用塗工液2を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として本発明の実施例2の熱転写シートを得た。
<<剥離層用塗工液2>>
・PMMA樹脂(BR−85 三菱レイヨン(株)製)・・・88部
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体(ソルバインCNL 日信化学工業(株)製)・・・20部
・ポリエチレンワックス・・・11.5部
・ポリエステル(バイロン220 東洋紡績(株)製)・・・0.5部
・粘度調整溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1)・・・300部
(実施例3)
離型層用塗工液として下記組成の離型層用塗工液2を使用し、剥離層用塗工液として上記組成の剥離層用塗工液2を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として本発明の実施例3の熱転写シートを得た。
<<離型層用塗工液2>>
・ポリアミドイミド樹脂(バイロマックスHR−15ET 東洋紡績(株)製)・・・26部
・ポリエステル樹脂(バイロン220 東洋紡績(株)製)・・・0.3部
・粘度調整溶剤(ソルミックス/トルエン/n−ブタノール/キシレン=7/7/3/3)・・・39部
(実施例4)
上記のヒートシール層用塗工液を下記組成の熱溶融性インキ層用塗工液に変更した以外は、すべて前記実施例1と同様として本発明の実施例4の熱転写シートを得た。
<<熱溶融性インキ層用塗工液>>
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体・・60部
・カーボンブラック・・・40部
・粘度調整溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1)・・・200部
(実施例5)
上記のヒートシール層用塗工液を上記組成の熱溶融性インキ層用塗工液に変更し、剥離層用塗工液として上記組成の剥離層用塗工液2を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として本発明の実施例5の熱転写シートを得た。
(実施例6)
上記のヒートシール層用塗工液を上記組成の熱溶融性インキ層用塗工液に変更し、離型層用塗工液として上記組成の離型層用塗工液2を使用し、剥離層用塗工液として上記組成の剥離層用塗工液2を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として本発明の実施例6の熱転写シートを得た。
(比較例1)
離型層用塗工液として下記組成の離型層用塗工液3を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として比較例1の熱転写シートを得た。
<<離型層用塗工液3>>
・ポリビニルアルコール樹脂(ゴーセノールC−500 日本合成化学(株)製)・・・70部
・水分散ウレタン樹脂(ハイドランAP−40 DIC(株)製)・・・30部
・粘度調整溶剤(水/イソプロピルアルコール)・・・300部
(比較例2)
離型層用塗工液として下記組成の離型層用塗工液4を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として比較例2の熱転写シートを得た。
<<離型層用塗工液4>>
・アクリル−スチレン樹脂(セルトップ226 ダイセル化学社製)・・・16部
・アルミ触媒(セルトップCAT−A ダイセル化学社製)・・・3部
・粘度調整溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1)・・・16部
(比較例3)
離型層用塗工液として上記組成の離型層用塗工液3を使用し、剥離層用塗工液として上記組成の剥離層用塗工液2を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として比較例3の熱転写シートを得た。
(比較例4)
離型層用塗工液として上記組成の離型層用塗工液4を使用し、剥離層用塗工液として上記組成の剥離層用塗工液2を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として比較例4の熱転写シートを得た。
(比較例5)
上記のヒートシール層用塗工液を上記組成の熱溶融性インキ層用塗工液に変更し、離型層用塗工液として上記組成の離型層用塗工液3を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として比較例5の熱転写シートを得た。
(比較例6)
上記のヒートシール層用塗工液を上記組成の熱溶融性インキ層用塗工液に変更し、離型層用塗工液として上記組成の離型層用塗工液4を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として比較例6の熱転写シートを得た。
(比較例7)
上記のヒートシール層用塗工液を上記組成の熱溶融性インキ層用塗工液に変更し、離型層用塗工液として上記組成の離型層用塗工液3を使用し、剥離層用塗工液として上記組成の剥離層用塗工液2を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として比較例7の熱転写シートを得た。
(比較例8)
上記のヒートシール層用塗工液を上記組成の熱溶融性インキ層用塗工液に変更し、離型層用塗工液として上記組成の離型層用塗工液4を使用し、剥離層用塗工液として上記組成の剥離層用塗工液2を使用した以外、すべて前記実施例1と同様として比較例8の熱転写シートを得た。
上記本発明の実施例1〜6の熱転写受像シートおよび比較例1〜8の熱転写シートについて、剥離安定性、光沢度、ラミネート適性についてそれぞれ評価をした。その結果を以下の表1に示す。
Figure 0005534151
なお、剥離安定性の評価は、下記条件にて保管された実施例1〜6、比較例1〜8の熱転写シートを用いて階調毎に保護層(ヒートシール層/剥離層)又は熱溶融性インキ層の転写を行い、各階調における転写不良の確認を行った。表中の符号は、「○・・・全ての階調で転写不良がない」「×・・・ある階調(表1の( )内に示される階調)で転写不良が1つでもある」ことを表す。
<熱転写シートの保管条件>
・保管条件1;常温保管
・保管条件2;40℃ 90% 96時間保管
・保管条件3;50℃ dry 96時間保管
<保護層又は熱溶融性インキ層の転写>
上記で得られた実施例1〜6、及び比較例1〜8の熱転写シートを用いて下記転写条件にて被転写体上に保護層又は熱溶融性インキ層の転写を行った。
<転写条件>
プリンタ;テストプリンタ
TPH;京セラ(株)製 KEE−5712GAN2−STA
印画条件;3.0msec/line,18.5V
被転写体;PVCカード
印画パターン;階調パターン(255/225/200/175/150)
光沢度の測定は、実施例4の熱転写シートを用いて、上記転写条件にて225階調ベタで印画した後に、実施例1〜3、比較例1〜4の熱転写シートを用いて、上記条件にて保護層を225階調ベタで転写し、保護層転写後の印画物の光沢度を、測定器(NIPPONDENSYOKU製 GrossMeter VG 2000 45°)により測定した。表中の符号は、「○・・・光沢度が75%以上である」「△・・・60%以上75%未満である」「×・・・60%未満である」ことを表す。
ラミネート適性の評価は、実施例1〜6、比較例1〜8の熱転写シートにより保護層又は熱溶融性インキ層が転写された印画物上に、下記ラミネートフィルム作製方法により作製されたラミネートフィルムを、下記ラミネート条件で全転写(ラミネート処理)を行い、カッター等で5mm間隔の切れ目を上下方向に5本入れ、メンディングテープ180°剥離にて接着性を確認した。表中の符号は、「◎・・・ラミネートフィルムの剥がれがない(ラミネート処理温度125℃)」「○・・・ラミネートフィルムの剥がれがない(ラミネート処理温度150℃)」ことを表す。
<ラミネートフィルムの作製>
厚さ50μmPET(ルミラー 東レ(株)製)を基材フィルムとし、一方の面に下記組成の接着層用塗工液Aを塗布量1.5g/m2になるように塗布し、ラミネートフィルムを作製した。
<<接着層用塗工液A>>
・ポリエステル樹脂(バイロン200 東洋紡績(株)製)・・・30部
・粘度調整溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1)・・・70部
<ラミネート条件>
プリンタ;フジプラ(株)製 Lamipacker LPD2305 PRO
印画条件;1.0cm/Sec,1.5kg/cm2
印画パターン;全転写
表1から明らかなように、実施例1〜6の熱転写シートに至っては、保存環境、転写エネルギーにかかわらず転写性が安定であった。一方で、比較例1、3、5、7の熱転写シートに関しては、シートの保存によって転写性が低下している。また、比較例2、4、6、8の熱転写シートに関しては、シートの保存環境による影響はないものの、転写エネルギーが高くなると転写不良が発生した。
1、10、30 熱転写シート
2 基材
3 離型層
4 転写層
5 剥離層
6 熱溶融性インキ層
7 ヒートシール層
8 耐熱層
9 昇華性染料層

Claims (4)

  1. 基材と基材上に設けられた離型層と、離型層上に剥離可能に設けられた転写層とを備える熱転写シートであって、
    前記転写層は、前記離型層上に設けられる剥離層と、該剥離層上に設けられる熱溶融性のインキからなる熱溶融性インキ層を含み、
    前記離型層が、ポリアミド系樹脂を含有しており、
    前記剥離層が、アクリル樹脂と塩酢ビ樹脂(塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合物)を含有していることを特徴とする熱転写シート。
  2. 前記熱溶融性インキ層が、熱溶融性ブラックインキからなる熱溶融性インキ層であることを特徴とする請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 基材と基材上に設けられた離型層と、離型層上に剥離可能に設けられた転写層とを備える熱転写シートであって、
    前記転写層は、前記離型層上に設けられる剥離層と、該剥離層上に設けられるヒートシール層を含み、
    前記離型層が、ポリアミド系樹脂を含有しており、
    前記剥離層が、アクリル樹脂と塩酢ビ樹脂(塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合物)を含有していることを特徴とする熱転写シート。
  4. 被転写体と請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱転写シートとを重ね合わせ、加熱することで該被転写体上に前記転写層が転写された印画物の表面に、ラミネート処理が施されていることを特徴とする印画物。
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