JP5534072B2 - 光学シートの製造方法 - Google Patents

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本発明は、映像光源より観察者側に配置されて映像光や外光を適切に制御することができる光学シートを製造する方法に関し、詳しくは広い範囲に亘って入射する外光を遮断してコントラストを向上させることができる光学シートを製造する方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と記載することがある。)を用いたテレビ等の表示装置では、PDPよりも観察者側に光学シートが配置されている。この光学シートは、観察者に対して質の高い映像を提供する役割を有する。そのため該光学シートは、シート面に沿って並列され、PDPからの映像光を透過させるプリズム部と、該プリズム部間に配置され、映像光や外光を適切に遮断又は反射してコントラストを向上させたり、ゴーストを抑制したりする楔形部とを備えているものがある(特許文献1等)。
特開2006−189867号公報
特許文献1に記載の光学シートでは、プリズム間に配置された楔形部のみにより外光を吸収するように形成されているので、画面の法線に対して大きい角度から入射する外光(例えば天井照明からの光等)はよく吸収することができる。ところが画面の法線に対して小さい角度からの外光を吸収し難いことから、全体としてコントラストが十分に得られない場合があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、広い範囲で外光を適切に吸収し、コントラストを向上させることができる光学シートの製造方法を提供する。
請求項1に記載の発明は、光を透過可能である複数のプリズム部をPETフィルムの一面側に並列させて形成する工程と、光吸収粒子が分散され、自体にも光吸収作用を有する硬化前のバインダーを前記プリズム部間及び該プリズム部上に供給する工程と、前記プリズム部上に供給されたバインダーに対し、光吸収粒子の径以下であり、所定の厚さの層を形成するようにギャップを調整したスキージをおこなって余分な材料を取り除く工程と、前記プリズム部間に充填され、及び前記スキージにより所定の厚さに形成されたバインダーを硬化させる工程と、を含む、光学シートの製造方法である。
本発明によれば、プリズム部間に形成される光吸収部と、プリズム部及び光吸収部に積層される光吸収層とを形成して広い範囲で外光を適切に吸収しコントラストを向上させることができる光学シートを提供することができる。さらにこの光学シートにおいて光吸収部及び光吸収層を同時に形成することができ、より簡易に光吸収層を形成することができる。
第一の形態を説明する図であり、光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 図1に示した光学シートの一部を拡大して示した図である。 変形例にかかる光学シートの一部を拡大して示した図である。 楔形部が台形である例における光学シートの一部を拡大して示した図である。 光学機能シートが2層積層された例における光学シートの層構成を示した図である。 第二の形態を説明する図であり、光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 第三の形態を説明する図であり、光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 図7に示した光学シートの一部を拡大して示した図である。 図7に示した光学シートの変形例である光学シートの断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。 光学シートがプラズマテレビに取り付けられた場面においてPDP及び光学シート部分に着目して示した図である。 視野角と相対輝度との関係を示した図である。 図1に示した光学シートにおける外光吸収を説明するための図である。 図6に示した光学シートにおける外光吸収を説明するための図である。 従来の例における外光吸収を説明するための図である。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は第一の形態を説明する図であり、光学シート10の断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。図1では、見易さのため繰り返しとなる符号は一部省略することがある(以降に示す各図において同じ。)。光学シート10は、光学機能シート層11と、基材層としてのPETフィルム層16と、光吸収層17と、粘着剤層18とを備えて形成されている。上記各層は図1で示した断面を維持して紙面奥/手前方向に延在する。以下に各層について説明する。
光学機能シート層11は、光学シート10のシート面に直交する断面において断面が略台形であるプリズム部12、12、…と、該プリズム部12、12、…の間に配置された楔形部13、13、…とを備えている。図2に1つの楔形部13及びこれに隣接するプリズム部12、12に着目した拡大図を示した。図1、図2、及び適宜示した図を参照しつつ光学機能シート層11について説明する。
プリズム部12、12、…は一方のシート面側が上底、他方のシート面側が上底より長い下底となるように配置された略台形断面を有する要素である。また、プリズム部12、12、…は、屈折率がNpである光透過性樹脂で構成されている。これは通常、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有する例えばエポキシアクリレート等により形成されている。Npの大きさは特に限定されることはないが材料の入手性の観点から1.49〜1.56であることが好ましい。従ってプリズム部12、12、…内を映像光が透過することにより観察者に映像光が提供される。
楔形部13、13、…は、プリズム部12、12、…の間に配置される部位である。従って楔形部13、13、…はプリズム部12、12、…の上底側を底辺とし、これに対向する頂点をプリズム部12、12、…の下底側とする略三角形である。該楔形部13、13、…は、屈折率がNbである物質が充填されたバインダー部14と、該バインダー部14に混入された光吸収粒子15、15、…と、を備えている。楔形部13、13、…に外光が入射及び吸収されることにより映像のコントラストを向上させることができる。
バインダー部14に充填されるバインダー材は、プリズム部12、12、…の屈折率Np以下の屈折率Nbである材料により構成される。Nbの大きさは特に限定されることはないが材料の入手性の観点から1.49〜1.56であることが好ましい。NpとNbとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、0〜0.06であることが好ましい。そして該バインダー材として用いられるものも特に限定されることはないが、例えば、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有するウレタンアクリレート等を挙げることができる。
当該屈折率差と映像光の入射角との関係により、該映像光の一部は光吸収部13、13、…に入射せずにその界面で反射することができ、これは観察者に提供されるので、明るい映像を提供することが可能となる。
光吸収粒子15、15、…は、入手性及び取扱いの観点から平均粒径が1μm以上の粒子が好ましく、これはカーボン等の黒色の顔料又は赤、青、黄等の染料にて所定の濃度に着色されている。これには例えば市販の着色樹脂微粒子を使用することもできる。当該光吸収粒子15、15、…の屈折率Nrは特に限定されるものではない。
ここで、楔形部13、13、…の光吸収性能は目的によって適宜調整可能であるが、該楔形部を構成する材料のみで形成された6μm厚さのシートの透過率測定において、透過率が40%〜70%となるような光吸収性能を有するように構成されていることが好ましい。透過率が40%〜70%とするための手段は特に限定されるものではないが、例えば光吸収粒子の含有量や光吸収性能を調整して適用することを挙げることができる。
さらに、楔形部13、13、…の斜辺(シート厚さ方向に延在する2つの辺)のシート面法線に対する角度θは特に限定されるものではないが、適切な外光及び映像光の反射・吸収の観点から多くの場合、0度より大きく10度以下であることが好ましく、0度より大きく6度以下であることがさらに好ましい。
光学機能シート層11の形状は、図1、図2に示したように、プリズム部12、12、…が略台形断面を有し、これらに挟まれて形成される楔形部13、13、…は三角形断面を有している。しかし、適切に光を制御することができれば、これら形状は特に限定されることなく適宜適切な形状が採用される。図3に変形例を示した。図3は図2に対応する図で、1つの楔形部13’と、その両側に配置されるプリズム部12’、12’に注目して示した図である。図3からわかるように、楔形部13’の断面における斜辺(プリズム部12’、12’の斜辺)は、1つの斜辺からではなく、2つの斜辺13a’、13a’、13b’、13b’から構成されている。すなわち断面において折れ線状の斜辺を有している。詳しくは、プリズム部12’、12’の上底(短い側の底)側(紙面左側)に配置される斜辺13a’、13a’は光学シートのシート面の法線に対して角度θを有している。一方、プリズム部12’、12’の下底(長い側の底)側(紙面右側)に配置される斜辺13b’、13b’は光学シートのシート面の法線に対して角度θを有している。
この角度θ、θは、θ>θの関係であるとともにいずれも0度より大きく10度以下の範囲であることが好ましい。さらに好ましい角度は0度より大きく6度以下である。また、2つの斜辺13a’、13b’は、光学機能シート層11の厚み方向(紙面左右方向)にTとTに分ける位置で交差する。TとTとは同じ大きさであることが好ましい。
当該変形例は、2つの斜辺により構成されている例であるが、さらに多くの斜辺で構成されることにより、断面において折れ線状であっても良い。さらにはこれが曲線状であっても良い。
本形態では、楔形部が三角形である場合を示して説明したが楔形部の形状はこれに限定されるものではなく台形であってもよい。図4に、楔形部が台形である例における光学機能シート層11”の楔形部13”及びこれに隣接するプリズム部12”、12”を示した。この形態では図4のように楔形部13”が台形であり、このときには該台形における長い底辺(下底)をPETフィルム層(不図示)とは反対側(紙面左側)に、短い底辺をPETフィルム層側(紙面右側)に配置することができる。ここで図4にBで示した上底の長さは2μm〜25μmの範囲であることが好ましい。
図1に戻り、光学シート10の他の構成について説明する。PETフィルム層16は、該PETフィルム層16上に上記光学機能シート層11を形成するためのベースとなるフィルム層で、PETを主成分として形成されている。当該PETフィルム層16はPETを主成分として含有していれば良く、他の樹脂が含まれてもよい。ここで主成分とはPETフィルム層全体に対して50質量%以上を意味する。また、各種添加剤を適宜な量添加してもよい。一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。
光吸収層17は光量を減少させる層である。光吸収層は光量を減少させることができる性質を有するものであれば特に限定されるものではない。ここで光量を減少させるに際し、光の波長に関係なく光量を減少させるものであってもよいし、所定の範囲の波長の光量を減少させるものであってもよい。所定の波長の光量を減少させる場合にはいわゆる色調の補正もできるので、光量の減少と色調補正を兼ねており、利便性を向上させることが可能である。
上記光の波長に関係なく光量を減少させる場合には例えばNDフィルタ(Neutral Density Filter)層等を適用することができ、所定の範囲の波長の光量を減少させる場合にはTint層等を適用することができる。
光吸収層17において減少される光量は、適用されるPDPの明るさや表示装置によって適宜選択することができる。一例として光吸収層17において透過率が60%程度となるように該層の厚さ及び光吸収性能を調整することを挙げることができる。
粘着剤層18は、後述するように例えばプラズマテレビ1に配置される他のシートや部材に光学シート10を接着させるための粘着剤が配置された層である。粘着剤層18に用いられる粘着剤は光を透過するとともに、適切に光学シート10を他に接着させることができればその材質は特に限定されるものではない。これには例えばアクリル系の共重合体等を挙げることができ、その粘着力は例えば数N/25mm〜20N/25mm程度である。
以上のような構成を有する光学シート10により、広範囲に亘る外光を遮断することが可能となり、コントラストが向上する光学シートを提供することができる。その理由については後で説明する。
図5は他の変形例にかかる本発明の光学シート10’’’の断面で、層構成を模式的に表した図である。本変形例の光学シート10’’’は、光学シート10の光学機能シート層11とPETフィルム層16との間にもう1枚の光学機能シート層11’’’が挟まれて配置されたものである。このとき、プリズム部12’’’及び楔形部(図には表れない。)が光学機能シート層11のプリズム部12、12、…及び楔形部13、13、…と直交するように配置される。従って、光学機能シート層11’’’のプリズム部12’’’と楔形部とは紙面奥/手前方向に交互に並列されている。
図6は、第二の形態を説明する図であり、光学シート20の断面を示し、その層構成を模式的に表した図である。光学シート20は、光学機能シート層21と、基材層としてのPETフィルム層26と、光吸収層27と、粘着剤層28とを備えて形成されている。上記各層は図6に示した断面を維持して紙面奥/手前方向に延在する。
光学シート20は、光吸収層27が光学機能シート層21の一面側で、PETフィルム層26が配置される面とは反対側に備えられることを特徴する。光吸収層27がこのように配置されてもよい。光学シート20に備えられる各層のついては、光学シート10における説明と共通するのでここでは説明を省略する。
光学シート10、20は、例えば次のように製造される。PETフィルム層16、26の一方の面側に、プリズム部の材料となる液状体を塗布する。次に、プリズム部形状を形成するロール金型とPETフィルムとの間に、上記プリズム部となる材料を挟んだ状態で紫外線を照射することにより硬化させてプリズム部12、12、…、22、22、…を形成する。そして、プリズム部12、12、…、22、22、…の間に、バインダー部の材料となる透明樹脂中に黒色の光吸収粒子が添加された液状体を充填し、スキージする等して余分な材料を取り除くとともに、紫外線を照射することで硬化させて楔形部13、13、…、23、23、…を形成する。これにより光学機能シート層11、21が製造される。このように製造された光学機能シート層11、21に上記光吸収層17、27や粘着剤層18、28が積層される。
ここで、光吸収層17、27を積層する方法は特に限定されるものではない。これには例えば予めフィルム状に形成した光吸収層となる該フィルムを積層させることにより形成してもよい。また、光吸収層となる光硬化性を有する材料をシートに液状体のまま塗工し、これに紫外線等を照射し、硬化させて形成してもよい。これによれば光吸収層を直接コーティングすることが可能である。
図7は第三の形態を説明する図であり、光学シート30の断面で、層構成を模式的に表した図である。図8は図7の一部を拡大した図である。光学シート30は、光学機能シート層31と、基材層としてのPETフィルム層36と、光吸収層37と、粘着剤層38とを備えて形成されている。上記各層は図7に示した断面を維持して紙面奥/手前方向に延在する。
ここで図7、図8からわかるように光学シート30は、光吸収層37が光学機能シート層31の一面側で、PETフィルム層36が配置される面とは反対側に備えられる。さらに楔形部33、33、…のバインダー部34、34、…は光吸収層37と同じ材料により形成されて光吸収作用を有するとともに、光吸収層37と楔形部33、33、…とが一体に形成されている。光吸収層37がこのように配置されてもよい。光学シート30に備えられる各層のついては、光学シート10における説明と共通するのでここでは説明を省略する。これによれば、バインダー部34、34、…においても光量を減少させる効果、及び/又は色調補正の効果を備えることが可能となる。
ここで、光吸収層37の厚さは必要な性能を得ることができれば特に限定されることはないが、製造上の観点から楔形部33、33、…に含まれる光吸収粒子の径以下の厚さであることが好ましい。また、光吸収層37及び楔型部33、33、…のバインダーに用いられる材料は特に限定されるものではないが、例えば黒色顔料を混ぜたウレタンアクリレートを挙げることができる。さらに当該黒色顔料としては、例えばカーボンブラック、アイボリーブラック、アニリンブラック、バインブラック、ピーチブラック、及びランプブラック等を挙げることができる。
光学シート30は例えば次のように製造される。PETフィルム層36の一面側に、プリズム部の材料となる液状体を塗布する。次に、プリズム部形状を形成するロール金型とPETフィルムとの間に、上記プリズム部となる材料を挟んだ状態で紫外線を照射することにより硬化させてプリズム部32、32、…を形成する。そして黒色の光吸収粒子を分散させた光吸収作用を有するバインダー材料をプリズム部32、32、…間に充填するとともに、プリズム部32、32、…の上底面側の面にこれを塗工する。さらに、プリズム部32、32、…の上底面側の面には分散させた光吸収粒子が残らないとともにバインダー材が所定の厚さの層を形成するようにギャップを調整したスキージをおこなって余分な材料を取り除く。次に紫外線を照射して樹脂を硬化させて楔形部33、33及び光吸収層37を形成する。これによれば、楔形部と光吸収層を同時に成形することができる。
ここで、上記では楔形部33、33、…及び光吸収層37を同時に硬化させる例を示したが、同じ材料であるからといって必ずしも同時に硬化させる必要はなく楔形部の硬化と光吸収層の硬化とを別個におこなってもよい。
図9は光学シート30の変形例である光学シート30’の断面で、層構成を模式的に表した図である。光学シート30’は、光学機能シート層31’と、基材層としてのPETフィルム層36’と、光吸収層37’と、粘着剤層38’とを備えて形成されている。上記各層は図9に示した断面を維持して紙面奥/手前方向に延在する。
光学シート30’では、光学シート30における光吸収粒子35、35、…(図8参照)が具備されず、バインダー樹脂に光吸収作用を有する光学シートである。このような光学シート30’であってもよい。光学シート30’に備えられる光吸収粒子以外の各層のついては、光学シート30における説明と共通するのでここでは説明を省略する。
以上説明した光学シート10、20、30、30’に具備される基材層については、必ずしもPETを材料とすることはなく、その他にもポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、又はポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂等の「ポリエステル系樹脂」を用いることができる。本実施形態では、性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点からPETを主成分とする樹脂が好ましい材料であるとして説明した。
さらに上記の光学シートには、電磁波を遮断するフィルム層、色調を補正するフィルム層、ネオン線をカットするフィルム層、赤外線をカットするフィルム層、反射を防止するフィルム層、帯電を防止するフィルム層、防眩を目的とするフィルム層等の機能フィルム層が備えられてもよい。
次に、以上のような光学シート10が表示装置であるプラズマテレビ1に取り付けられた時の構成について説明する。図10は光学シート10がPDP2の出射側に配置され、当該PDP2及び光学シート10がプラズマテレビ1に備えられたときの該PDP2及び光学シート10が配置される部分に注目して示した断面図である。図10では紙面右が観察者側である。ここでは、光学シート10が適用された場合について説明するが、光学シート20、30についても同様である。
図10に示したように、光学シート10は、映像源であるPDP2に対してAで示した間隙を有して観察者側に配置される。また粘着剤層18の観察者側には、ガラス板6やAR、AS、AGの機能を有する各種層(3、4、5)が設けられている。ここで、「AR」とは「アンチリフレクション」の略で光の反射率を抑える機能をいい、「AS」とは「アンチスタティック」の略で帯電防止機能を意味する。また「AG」は「アンチグレア」の略でプリズム部表面のぎらつきを防止することができる機能である。
ここでは、他に備えられる層としてAR、AS、AGの各種層を例に挙げたが、その他必要に応じてさらに他の機能を有する層を備えることができる。これには例えば、電磁波を遮断する層、赤外線、ネオン線を遮断する層、調色層等を挙げることができる。
ここで、PDP2と光学シート10との間には間隙Aが設けられているが、当該間隙Aは必ずしも設けられる必要はなく、PDP2の面に直接光学シート10が積層されてもよい。このときには光学シート10のPDP2側の面に粘着剤の層が具備される。
次に上記光学シートにより外光がどのように遮断されるかについて説明する。図11は横軸に視野角(度)、縦軸に相対輝度(%)をとった場合の光吸収層及び光学機能シート層のそれぞれの特性を示したいわゆる視野角特性のグラフである。ここで視野角とは、画面の中心からの該画面の法線と、画面の中心へ向けた視線との角度を意味する。視野角の正負は図10における紙面上方を正、紙面下方を負としたものである。また、相対輝度とは光学シートを配置しない場合における輝度を100%としたとき、光学シートを配置したときの輝度のこれに対する比率(割合)を意味する。
視野角特性は各視野角における輝度を測定することによりおこなった。測定は3次元変角光度計(村上色彩研究所製、GP−500)を用いた。
図11からわかるように、光学機能シート層は±15度の視野角で、光吸収層よりも相対輝度が高い。従ってこれは当該視野角の範囲で光学機能シート層は外光を吸収し難いことを意味する。一方、光吸収層は広い範囲で相対輝度が概ね一定であるものの、それ故に大きい視野角(絶対値が大きい角度)において相対輝度が高く、外光を吸収し難くなってしまう。
光学シート10によれば図12に模式的に示したように、大きい角度(絶対値が大きい角度)で入射する外光L11は主に楔形部13で吸収され、小さい角度(絶対値が小さい角度)で入射する外光L12は主に光吸収層17で吸収される。図13には光学シート20である例を同様に示した。これによれば大きい角度(絶対値が大きい角度)で入射する外光L21は主に楔形部23で吸収され、小さい角度(絶対値が小さい角度)で入射する外光L22は、プリズム部22は透過するが光吸収層27で吸収される。
一方、従来の光学シート110によれば、図14に示したように、大きい角度(絶対値が大きい角度)で入射する外光L111は主に楔形部113で吸収されるが、小さい角度(絶対値が小さい角度)で入射する外光L112は吸収されずに透過してしまう。従って、当該透過光は、PDPに達したりその他各面、境界において反射したりするので、映像光に影響を与え、コントラストの低下を招いてしまう。
以上のように上記各形態の光学シートによれば、広い範囲から入射する外光を適切に吸収することができるので、コントラストのよい光学シートとすることができる。
以上のような構成を備える光学シートに関して、さらに詳しく説明する。
参考例として波長の依存性のない光吸収層を備える例(参考例)と、光吸収層を備えない例(比較例)とにおいて外光入射角を小さくした場合にコントラストにどのような影響があるかについて試験した例を示す。以下に条件、及び結果について説明する。
<試験試料>
試験試料として、光吸収層の有無及び積層位置のみを変更した光学シートを製作した。表1に具体的に示した。
Figure 0005534072
ここで、No.1で示した光学シートは光吸収層を観察者側に備える参考例(上記光学シート10に対応)、No.2で示した光学シートは光吸収層を映像源側に備える参考例(上記光学シート20に対応するもの)である。また、No.3で示した光学シートは光吸収層を備えていない光学シートである。
<コントラスト測定>
コントラストの測定は次のようにおこなった。PDPの画面中心に上から所定の角度で、照度150lxとなるように外光を照射する。そして、PDPにより画面を白く表示させた場合と、黒画面とした場合との輝度の比をコントラストとした。ここで所定の角度は30度とした。
評価は上記所定角度(30度)におけるコントラストの値と、光吸収層が配置されない場合(No.3と同じ)における外光入射角45度のコントラストの値(基準コントラスト)とを比較した。表2に結果を示す。
Figure 0005534072
基準コントラストとなる光吸収層を配置しない場合における外光入射角45度時のコントラストは54.6であった。これに対し、外光入射角度が浅い30度のときにおける各光学シートのコントラストをみると、比較例No.3ではコントラストが低下している。一方、No.1、及びNo.2では、外光入射角度が浅いにもかかわらず、No.3の外光入射角度が45度のときのコントラストと概ね同じコントラストを得ることができた。すなわち、光吸収層を備えることにより浅い角度でも良好なコントラストを得ることができ、その結果広い範囲の外光入射角に対しても良好なコントラストを得ることが可能である。
1 プラズマテレビ(表示装置)
2 プラズマディスプレイパネル(PDP)
10、20、30 光学シート
11、21、31 光学機能シート層
12、22、32 プリズム部
13、23、33 楔形部
14、24、34 バインダー部
15、25、35 光吸収粒子
16、26、36 PETフィルム層
17、27、37 光吸収層
18、28、38 粘着剤層

Claims (1)

  1. 光を透過可能である複数のプリズム部をPETフィルムの一面側に並列させて形成する工程と、
    光吸収粒子が分散され、自体にも光吸収作用を有する硬化前のバインダーを前記プリズム部間及び該プリズム部上に供給する工程と、
    前記プリズム部上に供給された前記バインダーに対し、前記光吸収粒子の径以下である、所定の厚さの層を形成するようにギャップを調整したスキージをおこなって余分な材料を取り除く工程と、
    前記プリズム部間に充填され、及び前記スキージにより所定の厚さに形成された前記バインダーを硬化させる工程と、を含む、光学シートの製造方法。
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