JP5530725B2 - 積層体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層体及びその製造方法に関する。
近年、世界的な温暖化現象により環境に対する意識が高まり、炭酸ガス等の温暖化ガスを発生しない新しいエネルギーシステムが関心を集めている。太陽電池発電や風力発電等の環境に優しい再生可能なエネルギーは、炭酸ガス等の温暖化を誘発するといわれているガスを排出しないため、クリーンなエネルギーとして研究開発が盛んに行われている。なかでも、安全性や扱いやすさに優れることから、特に太陽電池発電の技術が急速に普及している。
太陽電池は、特に近年、大規模発電用として砂漠などの広大な敷地に設置されてきている。大規模発電の場合、家庭用と比較して、より一層高い出力が求められている。さらに、太陽電池の表面に備えられる保護カバーが煤塵や砂塵の堆積などで汚れると、太陽光の光線透過率が低下するため、太陽電池のエネルギー出力が低下することも加えて問題となっている。そのため、太陽光からの光線透過量を向上し、太陽電池のエネルギー出力の低下を長期間抑制できる実用的な防汚技術が求められている。
特許文献1には、防汚の対象となる基材の表面に形成されたアナターゼ型酸化チタン含有層上に、アンモニア水に溶解させたタングステン酸と蒸留水を加えたコーティング液を塗布し、700℃で焼付け処理を施して酸化タングステンからなる表面層を形成する技術が開示されている。このようにして得られた部材では、光触媒機能を有するアナターゼ型酸化チタン含有層によって、表面層に付着した有機物が分解されて表面が親水性を呈すると共に、酸化タングステンからなる表面層により表面の親水性が維持される。これにより、部材表面に付着した凝集水や水滴が表面一面に広がりやすくなることから、表面に付着した汚れを雨水などで洗い流すことができる。
また、特許文献2には、高い光線透過率を有するフッ化ナトリウムマグネシウムを用いることによって高い光線透過率を実現するコーティング組成物が開示されている。さらに、特許文献3では透明性と防汚性に優れている、有機・無機複合組成物が開示されている。
特開平10−114545号公報 特開2008−266505号 国際公開第2007−069596号
しかしながら、上記特許文献1〜3のいずれの方法も、防汚性と共に高光線透過率を達成する観点からは、更に改良の余地があった。
本発明は、上記問題点を解決するものであり、基材上に塗膜を備え高い防汚性を示す積層体であって、基材よりも高い光線透過率を有し、しかも、複数の層を積層した塗膜を用いることにより、その塗膜を単層で用いる場合よりも高い光線透過率を有することが可能となる積層体及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]基材と、その基材の少なくとも片面に形成された複数の層を積層した有機無機複合塗膜と、を備える積層体であって、前記有機無機複合塗膜は、下記(A)成分と下記(B)成分とを含む塗膜であり、かつ、前記(A)成分と前記(B)成分とを含み固形分濃度が1〜10質量%のコーティング組成物から形成されるものであり、前記複数の層は、各々の厚さ(dn)が10〜100nmであり、かつ、前記複数の層の総厚さ(Σdn)が50〜200nmであり、前記コーティング組成物は、前記(A)成分と前記(B)成分と水とを含む組成物を、10〜60℃の温度で、水及び/又はアルコールにより希釈して固形分濃度1〜10質量%に調整することで得られるものである、積層体。
(A)成分;粒子径が1〜400nmの金属酸化物
(B)成分;粒子径が10〜800nmの重合体エマルジョン粒
[2]前記コーティング組成物は、(C)成分;加水分解性珪素化合物を更に含む、[1]に記載の積層体。
]前記有機無機複合塗膜において、前記基材とは反対側の最表層の屈折率が前記最表層に隣接する層の屈折率又は前記基材の屈折率よりも0.07以上低い、[1]又は[2]に記載の積層体。
]前記基材の光線透過率が30〜99%である、[1]〜[]のいずれか一つに記載の積層体。
]太陽電池用カバーガラスである、[1]〜[]のいずれか一つに記載の積層体。
][1]〜[]のいずれか一つに記載の積層体の製造方法であって、基材の少なくとも片面に、複数の層を積層した有機無機複合塗膜を、下記(A)成分と下記(B)成分と水とを含むコーティング組成物を塗布し乾燥する処理を繰り返すことにより形成する工程を有する製造方法。
(A)成分;粒子径が1〜400nmの金属酸化物
(B)成分;粒子径が10〜800nmの重合体エマルジョン粒子
本発明によれば、基材上に塗膜を備え高い防汚性を示す積層体であって、基材よりも高い光線透過率を有し、しかも、複数の層を積層した塗膜を用いることにより、その塗膜を単層で用いる場合よりも高い光線透過率を有することが可能となる積層体及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と略記することがある。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。本明細書における「(メタ)アクリル」とは「アクリル」及びそれに対応する「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」及びそれに対応する「メタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」及びそれに対応する「メタクリロイル」を意味する。 本実施形態の積層体は、基材とその基材上に形成された有機無機複合塗膜とを備えるものであり、基材の少なくとも片面にコーティング組成物を塗布し乾燥して有機無機複合塗膜を形成することで得られる。本実施形態で使用できるコーティング組成物は、下記(A)、(B)の各成分、すなわち、(A)成分:粒子径が1nm〜400nmの金属酸化物と、(B)成分:粒子径が10nm〜800nmの重合体エマルジョン粒子とを含む。
(A)成分は、(B)成分と相互作用することにより、(B)成分の硬化剤として作用すると考えられる。当該相互作用としては、例えば、(A)成分が一般に有する水酸基と、(B)成分が有する水酸基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基及びエーテル基との水素結合、(A)成分が一般に有する水酸基と、(B)成分を構成する後述の(b1)成分の重合生成物との縮合(化学結合)等を例示することができる。
また、(A)成分が、(B)成分と相互作用しながら(B)成分の粒子間に連続相を形成して存在することが好ましい。この場合、得られるコーティング組成物の光線透過率、耐候性、防汚性がより向上し得る。
(A)成分に用いられる金属酸化物としては、例えば、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化鉛、酸化鉄、珪酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ニオブ及び酸化セリウムが挙げられ、(B)成分との相互作用の観点からこれらが好ましい。(A)成分の金属酸化物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。中でも、表面水酸基の多い二酸化珪素(シリカ)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化アンチモン、及びそれらの複合酸化物は、(B)成分との相互作用が特に強いのでより好ましい。また、表面水酸基の多い(A)成分が連続相を形成することで塗膜表面の水酸基密度が高くなり、それ自身の親水性が高くなるので、この観点からも上記金属酸化物がより好ましい。
(A)成分に用いられる金属酸化物としては、有機物分解性を付与する観点から、光照射により、光触媒活性及び/又は親水性を発現する化合物(以下、単に「光触媒」と略記することがある。)を用いることができる。(A)成分として、光照射により光触媒活性を発現する化合物を用いる場合、得られるコーティング組成物の表面は優れた汚染有機物質の分解活性や耐汚染性を発現し得る。なお、本実施形態において「親水性」とは、測定対象物表面に対する水(23℃)の接触角が、好ましくは60゜以下、より好ましくは30゜以下、更に好ましくは20゜以下になることを意味する。
光触媒としてより具体的には、例えば、TiO2、ZnO、SrTiO3、BaTiO3、BaTiO4、BaTi49、K2NbO3、Nb25、Fe23、Ta25、K3Ta3Si23、WO3、SnO2、Bi23、BiVO4、NiO、Cu2O、RuO2、CeO2等、さらにはTi、Nb、Ta及びVからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を有する層状酸化物(例えば特開昭62−74452号公報、特開平2−172535号公報、特開平7−24329号公報、特開平8−89799号公報、特開平8−89800号公報、特開平8−89804号公報、特開平8−198061号公報、特開平9−248465号公報、特開平10−99694号公報、特開平10−244165号公報等参照。)を挙げることができる。これらの光触媒の中でもTiO2(酸化チタン)は無害であり、化学的安定性にも優れるため好ましい。酸化チタンとしては、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のいずれも使用できる。
また、(A)成分に用いられる金属酸化物としては、得られるコーティング組成物の帯電防止性能等を発現する観点から、導電性を有する金属酸化物を用いることができる。
このような導電性を有する金属酸化物としては、例えば、錫をドープした酸化インジウム(ITO)、アンチモンをドープした酸化錫(ATO)、酸化スズ、酸化亜鉛等が挙げられる。
(A)成分を用いる際の形態としては、例えば、粉体、分散液、ゾルが挙げられる。ここでいう「分散液」、及び「ゾル」とは、(A)成分が水及び/又は親水性有機溶媒中に0.01〜80質量%、好ましくは0.1〜50質量%の濃度で、一次粒子及び/又は二次粒子として分散された状態を意味する。
上記親水性有機溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ブチルセロソルブ、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エタノール、メタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド及びニトロベンゼン、並びに、これらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記分散液又はゾル中に観察される(A)成分の粒子径は、数平均粒子径(1次粒子と2次粒子との混合物であってもよく、1次粒子及び2次粒子のいずれか一方のみであってもよい。)を意味し、好ましくは1nm〜400nm、より好ましくは1nm〜100nm、更に好ましくは3nm〜80nm、特に好ましくは5nm〜50nmである。(A)成分の数平均粒子径は、得られるコーティング組成物を用いて形成される積層体の光学特性等に寄与し得る。特に、その粒子径を100nm以下とすることは、得られる積層体の光線透過率を大きく向上させ得る。なお、本実施形態における数平均粒子径(以下、単に「粒子径」と略記することがある。)とは、後述する実施例の方法に準じて測定された値である。
本実施形態で使用できる(A)成分の金属酸化物としては、取扱い性の観点からコロイダルシリカが好ましい。
このコロイダルシリカは、ゾル−ゲル法で調製して使用することもでき、市販品を利用することもできる。コロイダルシリカをゾル−ゲル法で調製する場合、Werner Stober etal;J.Colloid and Interface Sci.,26,62−69(1968)、Rickey D.Badley et al;Lang muir 6,792−801(1990)、色材協会誌,61[9]488−493(1988)などに記載の方法を参照して調製することができる。コロイダルシリカは、二酸化ケイ素を基本単位とするシリカの水又は水溶性溶媒の分散体であり、その粒子径(数平均粒子径)は1〜400nmであることが必要であり、好ましくは1〜100nm、より好ましくは5〜50nmである。粒子径が1nm以上であれば、塗液、すなわち分散体及びコーティング組成物の貯蔵安定性が良好であり、400nm以下であると透明性が良好となる。上記範囲の粒子径を有するコロイダルシリカは、水性分散液(分散体)の状態で、酸性及び塩基性のいずれであっても用いることができ、共に混合する(B)成分の水性分散体の安定領域に応じて、そのpHを適宜選択することができる。
水を分散媒体とする酸性のコロイダルシリカとしては、例えば市販品として日産化学工業(株)製のスノーテックス(商標)−O、スノーテックス−OS、スノーテックス−OL、旭電化工業(株)製のアデライト(商標)AT−20Q、クラリアントジャパン(株)製のクレボゾール(商標)20H12、クレボゾール30CAL25などが挙げられる。
塩基性のコロイダルシリカとしては、例えば、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン又はアミンの添加で安定化したシリカが挙げられ、より具体的には、市販品として日産化学工業(株)製のスノーテックス−20、スノーテックス−30、スノーテックス−C、スノーテックス−C30、スノーテックス−CM40、スノーテックス−N、スノーテックス−N30、スノーテックス−K、スノーテックス−XL、スノーテックス−YL、スノーテックス−ZL、スノーテックスPS−M、スノーテックスPS−Lなど、旭電化工業(株)製のアデライトAT−20、アデライトAT−30、アデライトAT−20N、アデライトAT−30N、アデライトAT−20A、アデライトAT−30A、アデライトAT−40、アデライトAT−50など、クラリアントジャパン(株)製のクレボゾール30R9、クレボゾール30R50、クレボゾール50R50など、デュポン社製のルドックス(商標)HS−40、ルドックスHS−30、ルドックスLS、ルドックスSM−30などを挙げられる。
また、水溶性溶剤を分散媒体とするコロイダルシリカは、市販品として例えば、日産化学工業(株)製のMA−ST−M(粒子径が20〜25nmのメタノール分散タイプ)、IPA−ST(粒子径が10〜15nmのイソプロピルアルコール分散タイプ)、EG−ST(粒子径が10〜15nmのエチレングリコール分散タイプ)、EG−ST−ZL(粒子径が70〜100nmのエチレングリコール分散タイプ)、NPC−ST(粒子径が10〜15nmのエチレングリコールモノプロピルエーテール分散タイプ)が挙げられる。
これらのコロイダルシリカは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。(A)成分の金属酸化物がコロイダルシリカを主成分として含む場合、少量成分として、アルミナ、アルミン酸ナトリウムなどを含んでいてもよい。また、コロイダルシリカには、安定剤として無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニアなど)や有機塩基(テトラメチルアンモニウムなど)が共存してもよい。
(B)成分は、好ましくは下記(b1)〜(b4)の各成分、すなわち、(b1)成分:加水分解性珪素化合物、(b2)成分:水酸基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基及びエーテル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を含有するビニル単量体、(b3)成分:乳化剤、並びに(b4)成分:水を含む重合原液中で(b1)成分及び(b2)成分を重合して得られる重合体エマルジョン粒子である。このようにして得られる(B)成分としては、(b1)成分に由来する水酸基と、(b2)成分の重合生成物とが、水素結合等により複合化されたものを用いることが好適である。
(b1)成分としては、下記一般式(4)で表される化合物やその縮合生成物、シランカップリング剤を例示することができる。
SiWxy (4)
ここで、式中、Wは炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸基、炭素数1〜20のアセトキシ基、ハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜20のオキシム基、フェノキシ基、アミノキシ基及びアミド基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を示す。Rは、直鎖状又は分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、及び置換されていないか又は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基若しくはハロゲン原子で置換されている炭素数6〜20のアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1種の炭化水素基を示す。xは1以上4以下の整数であり、yは0以上3以下の整数である。また、x+y=4である。Wが複数の場合、あるいはRが複数の場合、それぞれのW又はRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
なお、シランカップリング剤とは、ビニル重合性基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基、イソシアネート基等の有機物と反応性を有する官能基が分子内に存在するシラン誘導体を意味する。
上記一般式(4)で表される化合物の具体例としては、例えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘプチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ−n−プロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソプロポキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン類;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ペンチルジメトキシシラン、ジ−n−ペンチルジエトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジエトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジメトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジエトキシシラン、ジ−n−オクチルジメトキシシラン、ジ−n−オクチルジエトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン類;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等のモノアルコキシシラン類が挙げられる。また、これらは、1手を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
また、(b1)成分として、フェニル基を有する珪素アルコキシド(例えばフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等)を用いることができる。フェニル基を有する珪素アルコキシドを用いた場合、水及び乳化剤の存在下における重合安定性が良好となり好適である。
さらに、(b1)成分は、チオール基を有するシランカップリング剤や、下記(b1−1)成分、すなわち、(b1−1)成分:ビニル重合性基を有する加水分解性珪素化合物を含んでもよい。これらを(b1)成分として用いた場合、得られる積層体の長期防汚染性が良好となり好適である。
上記チオール基を有するシランカップリング剤としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
また、(b1−1)成分としては、例えば、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリn−プロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、2−トリメトキシシリルエチルビニルエーテル等のビニル重合性基を有するシランカップリング剤が挙げられる。
これらシランカップリング剤は、後述する(b2)成分との共重合又は連鎖移動反応により化学結合を生成し得る。このため、ビニル重合性基やチオール基を有するシランカップリング剤を上述した(b1)成分と混合若しくは複合化させて用いた場合、(b1)成分の重合生成物と後述する(b2)成分の重合生成物とを化学結合により複合化し得る。
なお、(b1−1)成分における「ビニル重合性基」としては、例えば、ビニル基、アリル基が挙げられ、中でも3−(メタ)アクリルオキシプロピル基が好ましい。
また、(b1)成分は、下記(b1−2)成分、すなわち、(b1−2)成分:環状シロキサンオリゴマーを含んでいてもよい。当該(b1−2)成分を用いた場合、得られる積層体の柔軟性がより良好となり好適である。
環状シロキサンオリゴマーとしては、下記一般式(5)で表される化合物を例示することができる。
(R’2SiO)m (5)
ここで、式中、R’は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、及び置換されていないか又は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基若しくはハロゲン原子で置換されている炭素数6〜20のアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1種を示す。mは整数であり、2≦m≦20である。
中でも、反応性等の点からオクタメチルシクロテトラシロキサン等の環状ジメチルシロキサンオリゴマーが好ましい。
なお、(b1)成分として縮合生成物が用いられる場合、当該縮合生成物のポリスチレン換算重量平均分子量(GPC法による)は、好ましくは200〜5000、より好ましくは300〜1000である。
(b1)成分と(B)成分との比((b1)/(B))(質量比)は、重合安定性の観点から、好ましくは0.01/100〜80/100、より好ましくは0.1/100〜70/100、更に好ましくは0.2/100〜40/100である。
(b1−1)成分と(B)成分との比((b1−1)/(B))(質量比)は、重合安定性の観点から、好ましくは0.01/100〜20/100、より好ましくは0.5/100〜10/100である。また、(b1−1)成分と(b2)成分との比((b1−1)/(b2))(質量比)は、重合安定性の観点から、好ましくは0.1/100〜100/100、より好ましくは0.5/100〜50/100である。
(b1−2)成分と(B)成分との比((b1−2)/(B))(質量比)は、親水性の観点から、好ましくは0.01/100〜20/100、より好ましくは0.5/100〜5/100である。また、(b1−2)成分と(b2)成分との比((b1−2)/(b2))(質量比)は、重合安定性の観点から、好ましくは0.5/100〜50/100、より好ましくは1.0/100〜20/100である。
(b2)成分として挙げられる水酸基含有ビニル単量体の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート若しくは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートのような各種のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル若しくは4−ヒドロキシブチルビニルエーテルのような各種の水酸基含有ビニルエーテル類;2−ヒドロキシエチルアリルエーテルのような各種の水酸基含有アリルエーテル類;ポリエチレングリコールに代表される種々のポリエーテルポリオールと、(メタ)アクリル酸に代表される種々の不飽和カルボン酸とから得られるポリオキシアルキレングリコールのモノエステル類;上述の各種の水酸基含有単量体類とε−カプロラクトンに代表される種々のラクトン類との付加物;グリシジル(メタ)アクリレートに代表される種々のエポキシ基含有不飽和単量体と酢酸に代表される種々の酸類との付加物;(メタ)アクリル酸に代表される種々の不飽和カルボン酸類と「カーデュラ E」(オランダ国シェル社製の商品名)に代表されるα−オレフィンのエポキサイド以外の種々のモノエポキシ化合物との付加物が挙げられる。
(b2)成分として挙げられるカルボキシル基含有ビニル単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸又はフマル酸のような各種の不飽和カルボン酸類;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノ−n−ブチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノ−n−ブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノ−n−ブチルのような不飽和ジカルボン酸類と、飽和1価アルコール類とのモノエステル類(ハーフエステル類);アジピン酸モノビニル若しくはコハク酸モノビニルのような各種の飽和ジカルボン酸のモノビニルエステル類;無水コハク酸、無水グルタル酸、無水フタル酸若しくは無水トリメリット酸のような各種の飽和ポリカルボン酸の無水物類と上述の各種の水酸基含有ビニル系単量体類との付加反応生成物;上述の各種のカルボキシル基含有単量体類とラクトン類とを付加反応して得られる単量体類が挙げられる。
(b2)成分として挙げられるアミノ基含有ビニル単量体の具体例としては、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジ−n−プロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、4−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート若しくはN−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エチルモルホリンのような各種の3級アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;ビニルピリジン、N−ビニルカルバゾールN−ビニルキノリンのような各種の3級アミノ基含有芳香族ビニル系単量体類;N−(2−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジ−n−プロピルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、N−(4−ジメチルアミノ)ブチル(メタ)アクリルアミド若しくはN−[2−(メタ)アクリルアミド]エチルモルホリンのような各種の3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド類;N−(2−ジメチルアミノ)エチルクロトン酸アミド、N−(2−ジエチルアミノ)エチルクロトン酸アミド、N−(2−ジ−n−プロピルアミノ)エチルクロトン酸アミド、N−(3−ジメチルアミノ)プロピルクロトン酸アミド又はN−(4−ジメチルアミノ)ブチルクロトン酸アミドのような各種の3級アミノ基含有クロトン酸アミド類;2−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、2−ジエチルアミノエチルビニルエーテル、3−ジメチルアミノプロピルビニルエーテル若しくは4−ジメチルアミノブチルビニルエーテルのような各種の3級アミノ基含有ビニルエーテル類が挙げられる。
(b2)成分として挙げられるエーテル基含有ビニル単量体の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロック共重合体のような各種のポリエーテル鎖を側鎖に有するビニルエーテル類、アリルエーテル類又は(メタ)アクリル酸エステル類のビニル単量体類が挙げられる。より具体的には、ブレンマーPE−90、PE−200、PE−350、PME−100、PME−200、PME−400、AE−350(以上、日本油脂(株)製商品名)、MA−30、MA−50、MA−100、MA−150、RA−1120、RA−2614、RMA−564、RMA−568、RMA−1114、MPG130−MA(以上、日本乳化剤(株)製商品名)が挙げられる。ここで、ポリオキシエチレン鎖のオキシエチレン単位の数は2〜30が好ましい。2未満では、塗膜の柔軟性が不十分となる傾向にあり、30を超えると、塗膜が軟らかくなり、耐ブロッキング性に劣る傾向にある。
(b2)成分として挙げられるアミド基含有ビニル単量体の具体例としては、N−アルキル又はN−アルキレン置換(メタ)アクリルアミドが挙げられる。より具体的には、例えばN−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−アクリロイルヘキサヒドロアゼピン、N−アクリロイルモルホリン、N−メタクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドが挙げられる。
(b2)成分としては、他成分との水素結合性をより向上させる観点から、2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体を用いることが好ましい。特に水素結合力の観点から3級アミド基を有するビニル単量体が好ましい。
(b2)成分と(B)成分との比((b2)/(B))(質量比)は、重合安定性の観点から、好ましくは0.05/1〜1/1、より好ましくは0.1/1〜0.8/1、更に好ましくは0.2/1〜0.5/1である。(b2)成分と(A)成分との比((b2)/(A))(質量比)は、(A)成分との水素結合性や配合安定性の観点から、好ましくは0.05/1〜1/1、より好ましくは0.1/1〜0.8/1、更に好ましくは0.2/1〜0.5/1である。
である。
(b3)成分としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、アルキルスルホコハク酸、ポリオキシエチレンアルキル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルスルホン酸等の酸性乳化剤、酸性乳化剤のアルカリ金属(Li、Na、K等)塩、酸性乳化剤のアンモニウム塩、脂肪酸石鹸等のアニオン性界面活性剤;アルキルトリメチルアンモニウムブロミド、アルキルピリジニウムブロミド、イミダゾリニウムラウレート等の四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩型のカチオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル等のノニオン型界面活性剤が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
(b3)成分としては、得られる(B)成分の水分散安定性を向上させる観点、及び、得られる積層体の長期防汚染性を向上させる観点から、ラジカル重合性の二重結合を有する反応性乳化剤を用いることが好ましい。
上記反応性乳化剤としてより具体的には、スルホン酸基又はスルホネート基を有するビニル単量体、硫酸エステル基を有するビニル単量体、及びそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、ポリオキシエチレン等のノニオン基を有するビニル単量体、並びに、4級アンモニウム塩を有するビニル単量体が挙げられる。
上記スルホン酸基又はスルホネート基を有するビニル単量体としては、例えば、ラジカル重合性の二重結合を有し、かつスルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩のような置換基により一部が置換された、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜4のアルキルエーテル基、炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基、フェニル基、ナフチル基、及びコハク酸基からなる群より選ばれる置換基を有する化合物;スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩のような置換基が結合しているビニル基を有するビニルスルホネート化合物が挙げられる。
硫酸エステル基を有するビニル単量体としては、例えば、ラジカル重合性の二重結合を有し、かつ硫酸エステル基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩のような置換基により一部が置換された、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜4のアルキルエーテル基、炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基、フェニル基、及びナフチル基からなる群より選ばれる置換基を有する化合物が挙げられる。
上記スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩のような置換基により一部が置換されたコハク酸基を有する化合物の具体例としては、アリルスルホコハク酸塩が挙げられる。より詳しくは、例えば、エレミノールJS−2(商品名)(三洋化成(株)製)、ラテムルS−120、S−180A又はS−180(商品名)(花王(株)製)が挙げられる。
また、上記スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩のような置換基により一部が置換された、炭素数2〜4のアルキルエーテル基又は炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基を有する化合物の具体例としては、例えばアクアロンHS−10又はKH−1025(商品名)(第一工業製薬(株)製)、アデカリアソープSE−1025N又はSR−1025(商品名)(旭電化工業(株)製)が挙げられる。
ノニオン基を有するビニル単量体として具体的には、例えば、α−〔1−〔(アリルオキシ)メチル〕−2−(ノニルフェノキシ)エチル〕−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(商品名:アデカリアソープNE−20、NE−30、NE−40等、旭電化工業(株)製)、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル(商品名:アクアロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50等、第一製薬工業(株)製)が挙げられる。
(b3)成分の使用量は、重合安定性の観点から、(B)成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以下、より好ましくは0.001〜5質量部である。
(B)成分は、上述の(b1)〜(b3)の各成分、及び(b4)成分(すなわち水)を含む重合原液中の(b1)成分及び(b2)成分を重合して得られる重合体エマルジョン粒子であることが好ましい。(b4)成分の使用量は、重合安定性の観点から、重合原液中の含有率として、好ましくは30〜99.9質量%である。
重合原液には、(b1)〜(b4)成分に加え、更に種々の成分を混合することができる。まず、重合原液には、下記(b5)成分、すなわち、(b5)成分:(b2)成分と共重合可能な他のビニル単量体を混合することができる。このような(b5)成分を用いることは、生成する重合生成物の特性(ガラス転移温度、分子量、水素結合力、極性、分散安定性、耐候性、(b1)成分である加水分解性珪素化合物の重合生成物との相溶性等)を制御する観点から好適である。
(b5)成分としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル類の他、エポキシ基含有ビニル単量体、カルボニル基含有ビニル単量体、アニオン型ビニル単量体のような官能基を含有する単量体が挙げられる。
(b5)成分が全ビニル単量体中に占める割合としては、好ましくは0.001〜30質量%であり、より好ましくは0.05〜10質量%の範囲である。(b5)成分をこの範囲で用いることは、ガラス転移温度、分子量、水素結合力、極性、分散安定性、耐候性、(b1)成分である加水分解性珪素化合物の重合生成物との相溶性等を制御する観点から好適である。
また、重合原液には、連鎖移動剤を混合することができる。そのような連鎖移動剤としては、例えば、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンのようなアルキルメルカプタン類;ベンジルメルカプタン、ドデシルベンジルメルカプタンのような芳香族メルカプタン類;チオリンゴ酸のようなチオカルボン酸又はそれらの塩若しくはそれらのアルキルエステル類、又はポリチオール類、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、ジ(メチレントリメチロールプロパン)キサントゲンジスルフィド及びチオグリコール、α−メチルスチレンのダイマー等のアリル化合物が挙げられる。
これら連鎖移動剤の使用量は、全ビニル単量体の合計量100質量部に対して、好ましくは0.001〜30質量部、より好ましくは0.05〜10質量部である。連鎖移動剤をこの範囲で用いることは、重合安定性の観点から好適である。
さらに、重合原液には分散安定剤を混合することができる。そのような分散安定剤としては、例えば、ポリカルボン酸及びスルホン酸塩からなる群より選ばれる各種の水溶性オリゴマー類、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、澱粉、マレイン化ポリブタジエン、マレイン化アルキッド樹脂、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリルアミド、水溶性又は水分散性アクリル樹脂などの合成又は天然の水溶性又は水分散性の各種の水溶性高分子物質が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
これらの分散安定剤の使用量は、(B)成分の重合体エマルジョン粒子100質量部に対して、好ましくは10質量部以下であり、より好ましくは0.001〜5質量部である。
上述の重合原液の重合は、重合触媒の存在下で実施するのが好ましい。(b1)成分の重合触媒としては、例えば、塩酸、フッ酸等のハロゲン化水素類、酢酸、トリクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸等のカルボン酸類、硫酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、アルキルスルホコハク酸、ポリオキシエチレンアルキル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルスルホン酸等の酸性乳化剤類、酸性又は弱酸性の無機塩、フタル酸、リン酸、硝酸のような酸性化合物類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、酢酸ナトリウム、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、エタノールアミン類、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシランのような塩基性化合物類;ジブチル錫オクチレート、ジブチル錫ジラウレートのような錫化合物が挙げられる。中でも、(b1)成分の加水分解性珪素化合物の重合触媒としては、重合触媒のみならず乳化剤としての作用を有する酸性乳化剤類、特に炭素数が5〜30のアルキルベンゼンスルホン酸(ドデシルベンゼンスルホン酸等)が好ましい。
(b2)成分の重合触媒としては、熱又は還元性物質などによってラジカル分解してビニル単量体の付加重合を起こさせるラジカル重合触媒が好適である。そのようなラジカル重合触媒として、例えば、水溶性又は油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾビス化合物が挙げられ、これらが好ましい。より具体的には、ラジカル重合触媒として、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ヒドロクロリド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が挙げられる。
なお、重合触媒の使用量としては、全ビニル単量体100質量部に対して、好ましくは0.001〜5質量部である。なお、重合速度の促進、及び70℃以下での低温の重合を望む場合、例えば重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸塩、ロンガリット等の還元剤をラジカル重合触媒と組み合わせて用いると有利である。
本実施形態において、(b1)成分の重合と、(b2)成分の重合とは、別々に実施することも可能であるが、同時に実施すると水素結合等によるミクロな有機・無機複合化が達成できるので好ましい。
(B)成分を得る方法として、乳化剤がミセルを形成するのに十分な量の水の存在下に(b1)成分と(b2)成分とを重合する、いわゆる乳化重合が適している。
乳化重合の方法としては、例えば、(b1)成分及び(b2)成分、更には必要に応じて(b3)成分をそのまま、又は乳化した状態で、一括若しくは分割して、又は連続的に反応容器中に滴下し、重合触媒の存在下、好ましくは大気圧から必要により10MPaまでの圧力下で、約30〜150℃の反応温度で重合させる方法が挙げられる。ただし、必要に応じて、これ以上の圧力で、又はこれ以下の温度条件で重合してもよい。
なお、重合原液の配合について、重合安定性の観点から、最終固形分量が0.1〜70質量%、好ましくは1〜55質量%の範囲になるように(b1)〜(b4)の各成分を配合するのが好ましい。
さらに、乳化重合を行うに際して、得られる(B)成分の粒子径を適度に成長又は制御する観点から、シード重合法を用いることが好ましい。シード重合法とは、予め水相中にエマルジョン粒子(シード粒子)を存在させて重合させる方法である。シード重合法を行う際の重合系中のpHとしては、好ましくは1.0〜10.0、より好ましくは1.0〜6.0である。そのpHは、リン酸二ナトリウム、ボラックス、炭酸水素ナトリウム、アンモニアなどのpH緩衝剤を用いて調節することが可能である。
なお、(B)成分を得る方法として、(b1)成分を重合させるのに必要な(b3)成分及び(b4)成分の存在下、(b1)成分及び(b2)成分を、必要により溶剤存在下で重合した後、重合生成物がエマルジョンとなるまで水を添加する手法も適用できる。
(B)成分は、それが含まれるコーティング組成物を用いて形成される有機無機複合塗膜の基材密着性、及び塗膜間の密着性を向上させる観点から、コア層と、当該コア層を被覆する1層又は2層以上のシェル層とを備えたコア/シェル構造を有することが好ましい。当該コア/シェル構造を形成する方法としては、乳化重合を多段で行う、多段乳化重合が非常に有用である。
多段乳化重合は、具体的には、例えば第1段階として、(b3)成分及び(b4)成分の存在下、(b1)成分、(b2)成分及び(b5)成分からなる群より選択される少なくとも1種を重合してシード粒子を形成し、第2段階として、当該シード粒子の存在下、(b1)成分及び(b2)成分、並びに必要に応じて(b5)成分を含む重合原液を添加して重合する(2段重合法)。3段以上の多段乳化重合を実施する場合、例えば第3段階として、さらに(b1)成分及び(b2)成分、並びに必要に応じて(b5)成分を含む重合原液を添加して重合することができる。このような方法は、重合安定性の観点からも好適である。
2段重合法を採用する場合、上記第1段階において用いられる重合原液中の固形分質量(M1)と、上記第2段階において添加される重合原液中の固形分質量(M2)との質量比((M1)/(M2))は、重合安定性の観点から、好ましくは9/1〜1/9、より好ましくは8/2〜2/8である。
また、上記コア/シェル構造として、重合安定性の観点から、シード粒子の粒径分布(体積平均粒子径/数平均粒子径)が大きく変化することなく、上記第2段階の重合によって粒子径が増大した構造を有することが好ましい。なお、体積平均粒子径は、数平均粒子径と同様に測定し得る。
コア/シェル構造は、例えば、透過型電子顕微鏡等による形態観察や粘弾性測定による解析等により観察することができる。
コア/シェル構造のコア層のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは0℃以下である。この場合、得られる積層体の室温における柔軟性に優れ、厚膜化した場合の割れ等が生じ難くなるため好ましい。なお、本実施形態におけるTgは示差走査熱量測定装置(DSC)にて測定することができる。
(B)成分の粒子径(数平均粒子径)は、10nm〜800nmである。(B)成分の粒子径をこのような範囲に調整し、粒子径が1nm〜400nmの(A)成分と組み合わせて組成物を形成することにより、光線透過率、防汚染性が良好となる。また、得られる積層体の光線透過率向上の観点から、(B)成分の粒子径は10nm〜100nmであると好適である。
(A)成分と(B)成分との比((A)/(B))(質量比)は、好ましくは100/100〜500/100、より好ましくは110/100〜300/100、更に好ましくは120/100〜250/100である。(A)成分及び(B)成分をこの範囲で配合したコーティング組成物は、光線透過率、防汚染性に優れた積層体を形成できるため好ましい。また、そのような防汚染性が長期に亘り持続する傾向となる点でも、上記比は好ましい。
また、(A)成分の表面積(SA)と(B)成分の表面積(SB)との比(SA)/(SB)としては、好ましくは0.001〜1000の範囲である。なお表面積は、(A)成分及び(B)成分の各々の粒子径、及び各々の配合質量数から算出することができる。
本実施形態のコーティング組成物には、上記(A)成分及び(B)成分に加えて、その用途及び使用方法などに応じて、通常、塗料や成型用樹脂に添加配合される添加剤成分、例えば、光安定剤、紫外線吸収剤、増粘剤、レベリング剤、チクソ化剤、消泡剤、凍結安定剤、艶消し剤、架橋反応触媒、顔料、硬化触媒、架橋剤、充填剤、皮張り防止剤、分散剤、湿潤剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レオロジーコントロール剤、成膜助剤、防錆剤、染料、可塑剤、潤滑剤、還元剤、防腐剤、防黴剤、消臭剤、黄変防止剤、静電防止剤又は帯電調整剤等をそれぞれの目的に応じて選択したり、組み合わせたりして配合することができる。
光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく用いられる。中でも、分子内にラジカル重合性の二重結合を有するラジカル重合性光安定剤が好ましい。また、紫外線吸収剤としては、例えば有機系紫外線吸収剤を挙げることができる。このような有機系紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤が挙げられる。中でも、分子内にラジカル重合性の二重結合を有するラジカル重合性紫外線吸収剤を用いることが好ましい。また、紫外線吸収能の高いベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
なお、光安定剤は、有機系紫外線吸収剤と併用することが好ましい。両者を併用することは、得られるコーティング組成物の耐候性向上に寄与し得る。また、これらの有機系紫外線吸収剤、光安定剤を始めとする各種添加剤成分は、(A)成分及び(B)成分と単に配合してもよく、(B)成分を合成する際に共存させることも可能である。
本実施形態の有機無機複合塗膜(以下、単に「塗膜」ともいう。)は、上記(A)成分と(B)成分とを含むものである。塗膜は、その強度、防汚性を向上させる目的で、(A)成分及び(B)成分以外に、(C)成分として加水分解性珪素化合物を含むことができる。(C)成分に用いられる加水分解性珪素化合物としては、下記一般式(1)で表される加水分解性珪素化合物(c1)、一般式(2)で表される加水分解性珪素化合物(c2)を用いることができる。
1 nSiX4-n (1)
ここで、式中、R1は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基又はアリール基を示す。これらの化学種(水素原子を除く。)は、ハロゲン基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基等の官能基で置換されていてもよい。Xは加水分解性基を示し、nは0〜3の整数である。加水分解性基は加水分解により水酸基が生じる基であり、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、フェノキシ基、オキシム基が挙げられる。R1が複数の場合、あるいはXが複数の場合、それぞれのR1又はXは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
3Si−R2 n−SiX3 (2)
ここで、式中、Xは互いに同一でも異なっていてもよい加水分解性基を示し、R2は炭素数1〜6のアルキレン基又はフェニレン基を示す。また、nは0又は1である。
加水分解性珪素化合物(c1)及び(c2)として具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(i−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テトラ(i−ブトキシ)シラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリフェノキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリフェノキシシリル)エタン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)プロパン、1,3−ビス(トリフェノキシシリル)プロパン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラキス(トリクロロアセトキシ)シラン、テトラキス(トリフルオロアセトキシ)シラン、トリアセトキシシラン、トリス(トリクロロアセトキシ)シラン、トリス(トリフルオロアセトキシ)シラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリス(トリクロロアセトキシ)シラン、テトラクロロシラン、テトラブロモシラン、テトラフルオロシラン、トリクロロシラン、トリブロモシラン、トリフルオロシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリブロモシラン、メチルトリフルオロシラン、テトラキス(メチルエチルケトキシム)シラン、トリス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、ビス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルビス(メチルエチルケトキシム)シラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジエチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、ビス(ジエチルアミノ)メチルシランが挙げられる。
また、下記一般式(3)で表される加水分解性珪素化合物(c3)も好適に用いることができる。その具体例としては、テトラメトキシシランの部分加水分解縮合物(例えば、多摩化学工業(株)製の商品名「Mシリケート51」、コルコート(株)製の商品名「MSI51」、三菱化学(株)製の商品名「MS51」、同「MS56」)、テトエトキシシランの部分加水分解縮合物(例えば、多摩化学工業(株)製の商品名「シリケート35」、同「シリケート45」、コルコート(株)製の商品名「ESI40」、同「ESI48」)、テトラメトキシシランとテトラエトキシシランとの共部分加水分解縮合物(例えば、多摩化学工業(株)製の商品名「FR−3」、コルコート(株)製の商品名「EMSi48」)が挙げられる。
3−(O−Si(OR32n−OR3 (3)
ここで、式中、R3は、互いに同一でも異なっていてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。nは2〜8の整数である。
(C)成分である上記加水分解性珪素化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。また、上記加水分解性珪素化合物(C)は予め加水分解と縮合とを進めてからコーティング組成物に配合してもよく、金属酸化物(A)及び又はエマルジョン粒子(B)に配合してから、更にコーティング組成物に配合してもよい。
(A)成分と(C)成分との比((C)/(A))(質量比)は、好ましくは0.2/100〜300/100であり、より好ましくは1/100〜100/100、更に好ましくは30/100〜75/100である。(C)/(A)が0.2/100よりも小さいと高温条件下での接触角の低下が不十分となる傾向にあり、(C)/(A)が300/100を超えると塗膜が脆くなる傾向にある。
本実施形態のコーティング組成物は、特に限定されるものではないが、水等の溶媒などに溶解及び/又は分散させた状態として調製することができる。ここで、コーティング組成物(以下、単に「水分散体」と略記することがある。)の固形分濃度は、1〜10質量%であると好ましく、2〜6質量%であるとより好ましい。固形分濃度が1質量%を下回ると、希釈による不安定化で粒子が沈降しやすくなるおそれがある。一方、固形分濃度が10質量%を超えると、塗膜の膜厚を薄く制御することが困難となり、積層体を形成できても塗膜がヒビ割れやすくなるおそれがある。また、水分散体の粘度は、20℃において好ましくは0.1〜100000mPa・s、より好ましくは1〜10000mPa・sである。
また、コーティング組成物は、少なくとも(A)成分と(B)成分とを混合して得られた、(A)成分と(B)成分と水とを含む組成物を、10℃〜60℃の温度(組成物並びに水及び/又はアルコールの温度)で、水及び/又はアルコールにより希釈して、その固形分濃度を好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは2〜6%に調整されたものであると好ましい。上記温度が10℃未満であると、(C)成分を用いた場合に、その加水分解速度が遅くなり、攪拌時間を長くする必要が出てくる結果、所望のコーティング組成物を得られ難くなるおそれがある。また、上記温度が60℃を超えると、加水分解速度が速くなり、急激に縮合反応が起こってしまい、やはり所望のコーティング組成物が得られ難くなるおそれがある。
本実施形態の積層体は、例えば、水等の溶媒などに分散させたコーティング組成物を基材上に塗布し、乾燥して形成される。より詳細には、本実施形態の積層体は、上記コーティング組成物(水分散体)を塗布し乾燥する処理を繰り返すことにより、複数の層を積層した有機無機複合塗膜を基材の少なくとも片面に形成する工程を有する製造方法により得られる。この場合、コーティング組成物をまず基材に塗布し乾燥して単一の層を得た後、さらにその層上にコーティング組成物を塗布し(すなわち重ね塗りし)、乾燥して別の層を形成し、必要時応じてこれを繰り返す。こうして、複数の層を積層した有機無機複合塗膜を基材上に形成することができる。
本実施形態で使用される基材は、例えばシート状(板状)であり、その材料としては、例えばガラス及び樹脂が挙げられ、それらが好ましく用いられるが、透明性及び耐候性の観点からガラスがより好ましい。より具体的には一般的なガラスの他、強化ガラス、合わせガラス、複層ガラスを目的に応じて用いることができる。また、樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、エチレン−フルオロエチレン共重合体が例示でき、これらの樹脂には耐候性を付与する目的で紫外線吸収剤などの耐候剤等を更に練り込んでもよい。
基材は、可視光における光線透過率が30%〜99%であると好ましく、より好ましくは80%〜99%であり、更に好ましくは92%〜99%である。また、基材の光線透過率を向上させる目的でテクスチャーを形成していてもよい。ここでの「テクスチャー」とは、基材の片面又は両面に規則的に凹凸のことである。
コーティング組成物の基材又はその下層への塗布方法としては、例えば、スプレー吹き付け法、フローコーティング法、ロールコート法、バーコート法、刷毛塗り法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、スクリーン印刷法、キャスティング法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法が挙げられる。なお、上記積層体は、例えば、上記乾燥により層又は塗膜を得た後、更に所望により好ましくは20℃〜500℃、より好ましくは40℃〜250℃での熱処理や紫外線照射等を行って得ることも可能である。
本実施形態の積層体は、基材と、その基材の少なくとも片面に形成された複数の層を積層した有機無機複合塗膜とを備える積層体であって、有機無機複合塗膜が上記(A)成分と上記(B)成分とを含む。上記複数の層は、各々の厚さ(dn)が10〜100nmであり、好ましくは50〜100nmである。また、複数の層の総厚さ(Σdn)は、50〜200nmであり、好ましくは100〜150nmである。複数の層のいずれかの層の厚さ(dn)が10nm以上であることにより、膜厚の制御が容易となり、凹凸のある基材表面に形成した塗膜のムラが発生し難くなる。また、いずれかの層の厚さ(dn)が100nm以下であることにより、光線透過率を高く維持することができる。複数の層の総厚さ(Σdn)はそれを構成する単一の層の厚さに依存するところ、その総厚さ(Σdn)が50nm以上であると、単一の層の厚さを確保することができるため、膜厚の制御が容易になる。また、複数の層の総厚さ(Σdn)が200nm以下であることにより、同じ膜厚の単一の層のみからなる塗膜と比較して、高い光線透過率を示すことができる。
本発明者らは、複数の層を積層した有機無機複合塗膜を形成する場合の最適な積層数と厚さとを鋭意検討した結果、積層して得られた有機無機複合塗膜の厚さ(Σdn)が特に200nm以下であって、かつ、その塗膜を構成する各々の層の厚さ(dn)を10〜100nmに設定することで、基材及び単層の塗膜よりも高い光線透過率が得られることを見出した。さらに、有機無機複合塗膜の原料となるコーティング組成物を、その固形分濃度が好ましくは1〜10質量%になるよう水で希釈することで、より効果的に光線透過率を向上させることができることを見出した。これらの理由について詳細には明確にはなっていないが、その理由の一つとして下記のことが考えられる。
すなわち、上述のように各々層の厚さ(dn)が10〜100nmであって、かつ総厚さ(Σdn)が50〜200nmの塗膜を得るには、その原料となる水分散体(コーティング組成物)における固形分濃度を、例えば1〜10質量%にまで低くする必要がある。これは、固形分濃度が高くなると、複数の層を積層した際にその総厚さが200nmを超えるためである。一方、(A)成分及び(B)成分を含む水分散体は、それらの固体粒子が安定した分散状態で存在できる濃度及びpHが存在すると考えられるところ、水及び/又はアルコールで好ましくは急激に希釈されると、分散状態が安定的でなくなり、ある種の会合体や軟凝集体を形成するためと推測される。そして、ある種の会合体や軟凝集体を安定的に形成したコーティング組成物を用いて、複数の層からなる塗膜を形成すると、その塗膜の空隙率が大きくなるなどして、光線透過率が向上しているものと考えられる。
ここで、本明細書における「光線透過率」とは、ヘイズメーター(例えば、日本電色工業製の「NDH2000」)によって測定される全光線透過率のことである。
本実施形態に係る有機無機複合塗膜において、基材とは反対側の最表層の屈折率は、基材の屈折率又は最表層に隣接する層の屈折率よりも0.07以上低いことが好ましく、0.10以上低いことがより好ましく、0.19以上低いことが更に好ましい。その最表層の屈折率が基材のもの又は上記隣接する層のものよりも0.07以上低ければ、塗膜を積層した積層体の光線透過率が更に高くなり、基材が有している元々の光線透過率よりも積層体の光線透過率を更に向上させることができる。また、基材の屈折率と有機無機複合塗膜の屈折率との差が大きいほど、塗膜の強度の低下を招くおそれがある。そこで、本実施形態に係る有機無機複合塗膜の屈折率又は基材とは反対側の最表層の屈折率は、1.25〜1.60であると好ましく、1.30〜1.48であるとより好ましく、1.34〜1.43であると更に好ましい。また、塗膜の屈折率及び最表層の屈折率の両方が上記範囲にあると好ましい。塗膜及び最表層の屈折率は使用される基材の種類や厚さ、形状によって選択することができるが、上記屈折率が1.25よりも低い場合、塗膜の強度が低下する傾向にあり、上記屈折率を1.6よりも大きくするためには高屈折率の材料を使用する必要があり、光の散乱が大きくなりヘイズ値が大きくなるおそれがある。
本実施形態において「塗膜」は、必ずしも連続膜である必要はなく、不連続膜、島状分散膜等の態様であってもよい。
本実施形態の積層体は様々な用途に用いられ得るが、特に太陽電池用カバーガラスとして用いられると、本発明による利益をより有効かつ確実に享受することができるので好ましい。
本実施形態の積層体によると、耐汚染性に優れるだけでなく、その積層体を構成する基材よりも高い光線透過率を有し、しかも、複数の層を積層した有機無機複合塗膜を用いることにより、その塗膜と同程度の厚さを有する単層の塗膜を用いる場合よりも高い光線透過率を有することが可能となる。これは、特に、有機無機複合塗膜の原料となる上述のコーティング組成物における固形分濃度を1〜10質量%と低くすることにより、一層有効に成し遂げられる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本実施形態をより具体的に説明するが、本実施形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、各種物性は下記の方法で評価した。
1.全光線透過率とヘイズ
濁度計(日本電色工業製、商品名「NDH2000」)を用い、JIS−K7105に準じて積層体の全光線透過率及びヘイズ値を測定した。
2.初期膜厚と屈折率
膜厚計(大塚電子製、商品名「FE−3000」)を用い、積層された塗膜の各層の膜厚(厚さ)並びにその各層及び基材の屈折率(波長:633nm)を測定した。したがって、各層の厚さは層全体の平均の厚さを示す。
3.初期接触角
積層体における塗膜の最表層の表面に脱イオン水の水滴を載せ、23℃で10秒間放置した後、接触角計(協和界面科学製、CA−X150型接触角計)を用いてその水滴の接触角を測定した。
4.塗膜外観
積層体の外観を目視により観察した。その結果を以下のように評価した。
○:微小クラックほとんどなし。
△:微小クラックが多い。
×:成膜できない。
[製造例1]
<重合体エマルジョン粒子水分散体の合成>
還流冷却器、滴下槽、温度計及び撹拌装置を有する反応容器に、イオン交換水1600g、ドデシルベンゼンスルホン酸6gを投入した後、撹拌下で温度を80℃に加温した。これに、ジメチルジメトキシシラン185gとフェニルトリメトキシシラン117gとの混合液を反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて滴下し、その後、反応容器中の温度を80℃に維持した状態で約1時間撹拌を続行した。次にアクリル酸ブチル86gとフェニルトリメトキシシラン133gと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3gとの混合液と、ジエチルアクリルアミド137gとアクリル酸3gと反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR−1025」、旭電化(株)製、固形分25%水溶液)13gと過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液40gとイオン交換水1900gとの混合液とを、反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。さらに、反応容器中の温度を80℃に維持した状態で約2時間撹拌を続行した後、液を室温まで冷却し、100メッシュの金網で濾過した後、イオン交換水で液中の固形分濃度を10.0質量%に調整し、(B)成分である数平均粒子径70nmの重合体エマルジョン粒子の水分散体を得た。
(実施例1)
コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、商品名「スノーテック−O」((A)成分)を水中に分散させたもの(固形分濃度10質量%、数平均粒子径10nm)と、製造例1で合成した重合体エマルジョン粒子の水分散体と、(C)成分のテトラエトキシシラン(信越化学社製、商品名「KBE−04」)とを、表1に示す配合比にて配合した後、28℃の温度で水で希釈して、固形分濃度が4%になるように調整したコーティング組成物を得た。
得られたコーティング組成物を、乾燥後に所定の厚さになるように基材の白板ガラス(厚さ2mm、6×6cm角、光線透過率92.43%)にスピンコータで塗布した。その後、70℃で30分間乾燥して第1の層を得た。第1の層上に同様にコーティング組成物の塗布及び乾燥を行って、第2の層を形成し、それらの層の総厚さが90nmの有機無機複合塗膜を得た。こうして積層体を作製した。各種物性を測定した結果を表1に示す。
(実施例2)
有機無機複合塗膜及びそれを構成する各層の厚さを変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。各種物性を測定した結果を表1に示す。
(比較例1、2)
第1の層の厚さを表1に示すように変更し、第2の層を形成しない以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。各種物性を測定した結果を表1に示す。
(比較例3)
有機無機複合塗膜及びそれを構成する各層の厚さを変更した以外は実施例1と同様にして、積層体を得た。各種物性を測定した結果を表1に示す。
(比較例4)
基材である白板ガラスのみを用いた。各種物性を測定した結果を表1に示す。
Figure 0005530725
本発明によって提供される積層体は、防汚性に優れ、基材そのものよりも高い光線透過率を有することができるため、防汚性太陽電池用保護カバー等に使用することができる。

Claims (6)

  1. 基材と、その基材の少なくとも片面に形成された複数の層を積層した有機無機複合塗膜と、を備える積層体であって、
    前記有機無機複合塗膜は、下記(A)成分と下記(B)成分とを含む塗膜であり、かつ、前記(A)成分と前記(B)成分とを含み固形分濃度が1〜10質量%のコーティング組成物から形成されるものであり、
    前記複数の層は、各々の厚さ(dn)が10〜100nmであり、かつ、前記複数の層の総厚さ(Σdn)が50〜200nmであり、
    前記コーティング組成物は、前記(A)成分と前記(B)成分と水とを含む組成物を、10〜60℃の温度で、水及び/又はアルコールにより希釈して固形分濃度1〜10質量%に調整することで得られるものである、積層体。
    (A)成分;粒子径が1〜400nmの金属酸化物
    (B)成分;粒子径が10〜800nmの重合体エマルジョン粒子
  2. 前記コーティング組成物は、(C)成分;加水分解性珪素化合物を更に含む、請求項記載の積層体。
  3. 前記有機無機複合塗膜において、前記基材とは反対側の最表層の屈折率が前記最表層に隣接する層の屈折率又は前記基材の屈折率よりも0.07以上低い、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記基材の光線透過率が30〜99%である、請求項1〜のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 太陽電池用カバーガラスである、請求項1〜のいずれか一項に記載の積層体。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の積層体の製造方法であって、
    基材の少なくとも片面に、複数の層を積層した有機無機複合塗膜を、下記(A)成分と下記(B)成分と水とを含むコーティング組成物を塗布し乾燥する処理を繰り返すことにより形成する工程を有する製造方法。
    (A)成分;粒子径が1〜400nmの金属酸化物
    (B)成分;粒子径が10〜800nmの重合体エマルジョン粒子
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