JP5527218B2 - 共振型受信アンテナ及び受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電波時計、キーレスエントリーシステム、RFIDタグシステム等に好適な共振型受信アンテナ及び受信装置に関する。
電波時計は時刻情報を含む電磁波の磁界成分を受信して時刻を合わせる機能を有する。キーレスエントリーシステムは、特定の電磁波を送受信するユニットを所持する者が乗用車、住居等のキーを非接触で開閉できる機能を有する。RFID(Radio Frequency Identification)システムはタグに記憶された情報を特定の電磁波により授受するもので、例えば、バス等の行先情報等が入力されたRFIDタグをバスに取り付け、時刻表情報が入力されたRFIDタグを乗り場の表示板等に埋設しておくと、利用者は非接触で各種の交通情報を認識できる。
キーレスエントリーシステム等は40〜200 kHzの周波数(数kmの波長)の電波を使用している。例えば日本では40 kHz及び60 kHzの2種類の電波を使用し、海外では主に100 kHz以下の周波数を用いている。このような長波帯の電波の電界成分を受信する方式にすると、数百mを超すアンテナ長が必要となり、小型の電波腕時計、キーレスエントリーシステム及びRFIDシステムに適さない。従って、磁心にコイルを巻き回した磁気センサ型のアンテナを用いて長波帯電波の磁界成分を受信する方式を利用するのが好ましい。
図14の等価回路に示すように、アンテナに入力した電磁波の磁界成分が磁心を流れると、磁心に巻回したコイルLに誘起された電圧Vは、コイルL及びコンデンサCの並列共振回路によりQ倍の電圧(Qは共振回路の特性値)で共振し、コイルLに共振電流が流れる。アンテナは金属製筐体内に設けることが多いので、磁心の端部から出た磁束は隣接する金属製筐体を流れ、磁気エネルギーが渦電流損として失われることになる。そのため、電波腕時計等に用いるアンテナは、小型であるだけでなく、渦電流損を低減するために漏洩磁束が少ない必要がある。
その上、磁心の方向が時々刻々と変わる腕時計、キーレスエントリーシステム、RFIDシステム等の受信アンテナには、無指向性、つまりXYZ軸のどの方向に対しても高い受信感度を有することも要求される。無指向性を得る技術として、例えば特開2002-217635号は、複数本の棒状磁心にそれぞれ巻回したコイルを互いに直角方向に配置し、直列接続してなるアンテナ装置を開示している。また特開2004-229144号は、中央に配置された基台から十字状に突出する複数個の磁心に巻回されたコイルを有する表面実装アンテナを開示している。しかし、これらのアンテナは複数の棒状磁心を具備するため、小型でアンテナ設置スペースが少ない電波腕時計等に適さない。
特開2001-320223号は、一体的な板状の環状磁心に異なる方向に複数のコイルを巻いた無指向性アンテナを具備する電波時計を開示している。しかし一体的な環状磁心に巻線を巻くのに手間がかかる。
特開2000-105285号は、ハウジングと、前記ハウジングの中央に配置された時計モジュールと、前記モジュールの外部操作手段と、前記モジュールを取り囲むように前記ハウジングに設けられた溝部と、前記溝部に載置されたアンテナとを具備する携帯用電波時計を開示している。アンテナはC型の磁心と、磁心に巻回された1つのコイルとからなる。しかし、この構造のアンテナは指向性が強いという欠点を有する。
特開2005-102023号は、金属筐体内に配置された受信アンテナ構造体であって、磁心にコイルが巻回された主磁路部材と、磁心にコイルが巻回されていない副磁路部材とを有し、磁心に沿った閉磁路にギャップが設けられており、もって共振時に磁束が外部に漏れないようにした受信アンテナ構造体を開示している。しかし、このアンテナも指向性が強いという欠点を有する。
従って本発明の目的は、電波腕時計、キーレスエントリーシステム、RFIDシステム等の狭いスペースに配置するのに適した小型で無指向性の共振型受信アンテナを提供することである。
本発明のもう一つの目的は、かかる共振型受信アンテナを具備する受信装置を提供することである。
本発明の第一の共振型受信アンテナは、1つのギャップを有する閉磁路を形成する円環状磁心と、前記円環状磁心に巻かれた1つのコイルと、前記コイルの両端に並列に接続されたコンデンサとを有し、前記円環状磁心の幾何学的中心から前記ギャップの中央まで延びる直線に対して前記幾何学的中心から前記コイルの中央まで延びる直線がなす角度が10°〜90°の範囲内にあることを特徴とする。
本発明の第二の共振型受信アンテナは、1つのギャップを有する閉磁路を形成する円環状磁心と、前記円環状磁心に巻かれた2つのコイルと、各コイルの両端に並列に接続されたコンデンサとを有し、前記円環状磁心の幾何学的中心から前記ギャップの中央まで延びる直線に対して前記幾何学的中心からそれぞれのコイルの中央まで延びる直線がなす角度が10°〜90°の範囲内にあることを特徴とする。
第一及び第二の共振型受信アンテナにおいて、前記円環状磁心の最長径と最短径の比は1〜2の範囲内にあるのが好ましい。
本発明の第三の共振型受信アンテナは、1つのギャップを有する閉磁路を形成する矩形環状磁心と、前記矩形環状磁心に巻かれた2つのコイルと、各コイルの両端に並列に接続されたコンデンサとを有し、前記2つのコイルの軸方向が互いに直交し、かつそれぞれのコイルと前記ギャップとの距離が異なっていることを特徴とする。
本発明の第四の共振型受信アンテナは、2つ又は3つのギャップを有する閉磁路を形成する円環状磁心と、前記円環状磁心に巻かれた2つのコイルと、各コイルの両端に並列に接続されたコンデンサとを有し、前記円環状磁心の幾何学的中心から1つのギャップの中央まで延びる直線に対して前記幾何学的中心からそれぞれのコイルの中央まで延びる直線がなす角度が10°〜90°の範囲内にあることを特徴とする。
本発明の第五の共振型受信アンテナは、2つ又は3つのギャップを有する閉磁路を形成する矩形環状磁心と、前記矩形環状磁心に巻かれた2つのコイルと、各コイルの両端に並列に接続されたコンデンサとを有し、前記2つのコイルの軸方向が互いに直交していることを特徴とする。
本発明の共振型受信アンテナの磁心のZ軸方向の磁束を検出するため、追加のコイルとして空心コイルやフェライトコアに巻回したコイルを配置しても良い。
上記いずれの共振型受信アンテナにおいても、前記磁心は軟磁性の非晶質合金又はナノ結晶合金からなる薄帯を積層したもの、又は軟磁性の非晶質合金又はナノ結晶合金からなる細線を束ねたものであるのが好ましい。
本発明の受信装置は前記共振型受信アンテナを具備し、前記共振型受信アンテナの内側に回路部品が配置されていることを特徴とする。
1つのギャップを有する閉磁路を形成する円環状又は矩形環状の磁心を有する本発明の共振型受信アンテナは、コイルの軸方向だけでなく、軸方向に直交する方向でも高い検出感度を有する。
2つのコイルを具備することにより、1つの円環状磁心でもその幾何学的中心を原点とするXY平面の全ての方向で高い検出感度を有するアンテナが得られる。矩形環状磁心の場合、2つのコイルを互いに直交させることにより、XY平面の全ての方向で高い検出感度を有するアンテナが得られる。
円環状磁心の内側に回路部品を配置することにより、回路部品に対する電波の影響が小さくなり、高い出力電圧でもノイズの少ない受信装置が得られる。また軟磁性合金の薄帯又は細線のような高強度軟磁性材からなる円環状磁心は、金属製筐体の内面に沿うように配置するのに適する。
本発明の共振型受信アンテナは筐体形状の制約が少ないので、ユーザの嗜好に応じて種々の形状を有する小型の電波時計(特に電波腕時計)、キーレスエントリーシステム、RFIDタグシステム等に適している。
本発明の一実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 実施例1及び比較例1の共振型受信アンテナのXY平面での受信感度の方向依存性を示す極グラフである。 本発明の別の実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 本発明のさらに別の実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 本発明のさらに別の実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 本発明のさらに別の実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 従来の受信アンテナを示す概略図である。 比較例3の従来の受信アンテナのXY平面での受信感度の方向依存性を示す極グラフである。 本発明の範囲外の受信アンテナを示す概略図である。 本発明のさらに別の実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 本発明のさらに別の実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 本発明のさらに別の実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 実施例6の共振型受信アンテナのXY平面での受信感度の方向依存性を示す極グラフである。 本発明のさらに別の実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 本発明のさらに別の実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 本発明のさらに別の実施形態による共振型受信アンテナを示す概略図である。 実施例8の共振型受信アンテナのXY平面での受信感度の方向依存性を示す極グラフである。 本発明の共振型受信アンテナを具備する電波腕時計の一例を示す概略図である。 本発明の共振型受信アンテナを具備する電波腕時計の別の例を示す概略図である。 本発明の共振型受信アンテナを具備するRFIDシステムの一例を示す概略図である。 本発明の共振型受信アンテナを具備するRFIDシステムの別の例を示す概略図である。 共振型受信アンテナの等価回路を示す図である。
[1] 実施形態
本発明の第一の共振型受信アンテナは、1つのギャップ4を有する閉磁路を形成する円環状磁心1と、円環状磁心1に巻かれたコイル2と、コイル2の両端に並列に接続されたコンデンサとを有し、円環状磁心1の幾何学的中心Oからギャップ4の中央まで延びる直線(外径)R4に対して幾何学的中心Oからコイル2の中央まで延びる直線(外径)R2がなす角度θが10°〜90°の範囲内にあることを特徴とする。
本発明の第二の共振型受信アンテナは、1つのギャップ4を有する閉磁路を形成する円環状磁心1と、円環状磁心1に巻かれた2つのコイル2a,2bと、それぞれの各コイル2a,2bの両端に並列に接続されたコンデンサとを有し、円環状磁心1の幾何学的中心Oからギャップ4の中央まで延びる直線(外径)R4に対して幾何学的中心Oからそれぞれのコイル2a,2bの中央まで延びる直線(外径)R2a,R2bがなす角度θa,θbがそれぞれ10°〜90°の範囲内にあることを特徴とする。
第一及び第二の共振型受信アンテナにおいて、円環状磁心1の最長径Dmaxと最短径Dminの比Dmax/Dminは1〜2の範囲内にあるのが好ましい。
本発明の第三の共振型受信アンテナは、1つのギャップ4を有する閉磁路を形成する矩形環状磁心1と、矩形環状磁心1に巻かれた2つのコイル2a,2bと、各コイル2a,2bの両端に並列に接続されたコンデンサとを有し、2つのコイル2a,2bの軸方向は互いに直交し、かつそれぞれのコイル2a,2bとギャップ4との距離は異なっていることを特徴とする。
本発明の第四の共振型受信アンテナは、2つ又は3つのギャップ4a,4bを有する閉磁路を形成する円環状磁心1と、円環状磁心1に巻かれた2つのコイル2a,2bと、それぞれの各コイル2a,2bの両端に並列に接続されたコンデンサとを有し、円環状磁心の幾何学的中心Oから1つのギャップ4の中央まで延びる直線(外径)R4に対して幾何学的中心Oからコイル2a,2bの中央まで延びる直線(外径)R2a,R2bがなす角度θa,θbがそれぞれ10°〜90°の範囲内にあることを特徴とする。
本発明の第五の共振型受信アンテナは、2つ又は3つのギャップ4a,4b(4c)を有する閉磁路を形成する矩形環状磁心1と、矩形環状磁心1に巻かれた2つのコイル2a,2bと、各コイル2a,2bの両端に並列に接続されたコンデンサとを有し、2つのコイル2a,2bの軸方向が互いに直交していることを特徴とする。
本発明の受信装置は上記共振型受信アンテナのいずれかを具備し、前記共振型受信アンテナの内側に回路部品が配置されていることを特徴とする。
[2] 共振型受信アンテナ
(1) 磁心
本発明の受信アンテナは、ギャップを有する環状磁心を具備する。磁心の形状に関して用いる用語「円環状」は真円に限定されず、角がなければ変形した円形(例えば卵形、楕円形、長円形)も含む。また用語「矩形環状」は一般に正方形又は長方形の外形を意味するが、角は必ずしも90°である必要はなく、また適当に丸みを帯びていても良い。
磁心は、C型磁心、I型磁心、U型磁心、コの字型磁心等を組み合わせて用いることができる。ギャップの幅は磁心に用いる磁性材料の透磁率及び要求特性により最適値が異なるが、透磁率が高い非晶質の合金薄帯等を用いる場合にはギャップの幅は小さい方がよい。具体的には、ギャップの幅は0.1〜3 mmの範囲内であるのが好ましい。ギャップは磁心のどの部分に設けても良く、例えば図10(a) に示すように一つの磁心片1aの端面に別の磁心片1cの側面を近接して配置することによりギャップ4aを形成しても良い。なおギャップは空隙でも、樹脂等の非磁性体を充填しても良い。
円環状磁心の場合、最長径Dmaxと最短径Dminの比Dmax/Dminは1〜2の範囲内にあるのが好ましい。Dmax/Dminが1に近い円環状磁心は検出電圧が高い。Dmax/Dminが2超であると、検出される電圧が著しく低く、十分な検出感度が得られない。Dmax/Dminは1〜1.6がより好ましい。
磁心は軟磁性のフェライト、アモルファス合金、ナノ結晶合金等により形成できるが、軟磁性の非晶質合金又はナノ結晶合金からなる薄帯を積層したもの、又は軟磁性の非晶質合金又はナノ結晶合金からなる細線を束ねたものであるのが好ましい。特にアモルファス合金は弾性変形領域が広いので、磁心を形成した後にギャップを広げてコイルを挿入することができ、また磁心を筐体の内壁に沿って配置するのが容易となる。さらにアモルファス合金は耐衝撃性に優れているので落下等の衝撃で破損することがなく、電波腕時計、キーレスエントリーシステム等の携帯品に用いるのに適する。
アモルファス合金の好ましい組成は、一般式:(Fe1-aTa)balSixByMz(ただしTはCo及び/又はNiであり、MはV、Mn、Nb、Ta、Cr、Mo及びWから選ばれた少なくとも1種の元素であり、a,x,y及びzはそれぞれ原子%で、1≦a≦0、1≦x≦18、5≦y≦17、0≦z≦5、及び17≦x+y+z≦25の条件を満たす。)により表される。
珪素Siは合金の脆性を小さくし、アモルファス合金薄帯の製造を容易にする。この効果を得るためにSiを1原子%以上含有するのが好ましい。軟磁気特性の向上(特に残留磁束密度の低下)のためには、Siを18原子%以下にするのが好ましい。硼素Bは5原子%以上で合金の非晶質形成能を有効に発揮する。好ましい軟磁気特性を得るためには、Bは17原子%以下であるのが好ましい。
コバルトCo及びニッケルNiは飽和磁束密度を向上させるのに効果的であり、特にCoは耐蝕性にも優れている。少ないスペースで有効なアンテナ特性を得るためにはCo系又はNi系の合金組成とするのが好ましい。Fe系合金は錆の発生を防ぐために樹脂被覆等の防錆が必要となる。
(2) コイル
磁心に巻回するコイルの数は特に限定されないが1〜2が好ましい。円環状磁心に1つ又は2つのコイルを設ける場合、円環状磁心の幾何学的中心Oからギャップ4の中央まで延びる直線R4に対して幾何学的中心Oから各コイル2の中央まで延びる直線R2がなす角度θは10°〜90°の範囲内にある必要がある。角度θが10°未満であると、検出感度が著しく低下するため好ましくない。また角度θが90°超であると、指向性が強くなり好ましくない。2つのコイルを直交させると感磁軸方向も90°異なりそうだが、ギャップ4の影響により2つのコイルの軸方向の角度差と感磁軸の角度差は異なることが分った。
図4(a)〜図4(c)に示すように、矩形環状磁心に2つのコイル2a,2bを設ける場合、2つのコイル2a,2bの軸方向が互いに直交している必要がある。またそれぞれのコイル2a,2bとギャップ4との距離は異なっている方が対称性が低くなり、より無指向性となり好ましい。
[3] 追加のコイル
本発明の受信アンテナは、環状磁心1のZ軸方向(環状磁心1の軸方向)の磁束を検出するために環状磁心1と平行な追加のコイル(Z軸コイル)を具備するのが好ましい。Z軸コイルを備えると、環状磁心1のコイル2によるXY軸方向の磁束とともにZ軸方向の磁束も検出できるので、全方向に高い検出感度を有することになる。Z軸コイルの内側の面積が大きいほどZ軸方向の検出感度が高いので、筐体の内面と回路部品の外周との隙間にZ軸コイルを配置するのが好ましい。Z軸コイルは空心で良いが、磁心を有しても良い。X軸コイル、Y軸コイル及びZ軸コイルから得られる電圧QVを検出し、最も高い電圧値を選択する回路を使用するのが好ましい。
[4] 受信装置
本発明の受信装置は、入射電波の影響を免れるように、磁心の内側に回路部品(コンデンサ、電池、抵抗等)を配置するのが好ましい。この構造により、電波の検出感度が高くなる。この場合、小型化及び耐衝撃性の向上のために、環状磁心は軟磁性の薄帯又は軟細線からなるのが好ましい。例えば電波時計では、筐体の内面に沿うように環状磁心を配置すると、受信感度を向上することができる。
本発明の受信アンテナでは磁心に巻かれたコイルに並列にコンデンサが接続されているので、共振電流による磁束はほとんど金属製筐体を貫かず、金属製筐体に発生する渦電流が減少し、アンテナ感度が高くなる。
本発明を以下の実施例により具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1及び比較例1
図1は本発明の第一の共振型受信アンテナを概略的に示す。この共振型受信アンテナでは、1つのギャップ4を有する閉磁路を形成する円環状磁心1と、円環状磁心1の幾何学的中心Oからギャップ4の中央まで延びる直線R4に対して幾何学的中心Oからコイル2の中央まで延びる直線R2がなす角度θは30°である。
円環状磁心1は、エポキシ樹脂を厚さ2μmに塗布した幅1 mm及び厚さ22μmのCo系アモルファス合金(ACO5)の薄帯を10枚積層し、ギャップ4が1 mmで、直径が40 mmになるように丸めた後、エポキシ樹脂を加熱硬化させることにより一体的に形成したものである。上記Co系アモルファス合金は日立金属株式会社製のACO5である。円環状磁心1の外周をボビン(図示せず)で支持した。コイル2は、幅1 mm及び厚さ250μmの芯材の周囲に太さ0.1 mmのマグネットワイヤー(エナメル線)を1000ターン巻いた後、芯材を抜き取ることにより作製した。コイル2に並列にコンデンサ3を接続して、共振回路を構成した。
実施例1では、ギャップ4を弾性的に拡開して、コイル2に円環状磁心1を挿入し、角度θが30°になる位置でエポキシ接着剤により固定した。比較例1では、コイル2とギャップ4との角度θは図7に示すように180°であった。
実施例1(θ=30°)及び比較例1(θ=180°)のアンテナについて、円環状磁心1の幾何学的中心Oを原点とするXY面における全方向(360°)の磁束の検出感度の測定結果を図2に示す。極グラフの半径方向軸はコイル2の両端に検出された電圧値(mV)を示す。
比較例1のアンテナでは、コイル2の検出感度は軸方向(コイル2の中央を通る円環状磁心1の半径と直交する方向、90°及び270°)で約5 mVと最大であるが、軸方向と直交する方向(0°及び180°)ではほぼ0 mVと最小であった。つまりアンテナは明確な指向性を有した。これに対して、実施例1のアンテナでは、コイル2の検出感度は軸方向の直交方向に対して15°ずれた方向(45°及び225°)で約1.2 mVと最小であり、軸方向(120°及び300°)から15°ずれた角度(135°及び315°)で約5.2 mVと最大であった。このように、実施例1ではコイル2の軸方向から15°ずれた方向で電圧値は最大となる。電圧値の最大値に対する最小値の比(最小値/最大値)は、比較例1では0%(0/5)であるのに対して、実施例1では23%(1.2/5.2×100)であった。
実施例2及び比較例2
コイル2の角度θを変えた以外実施例1と同じアンテナについて、円環状磁心1の幾何学的中心Oを原点とするXY面における全方向(360°)の磁束の検出感度を測定し、電圧値の最小値/最大値を計算した。結果を表1に示す。角度θが10°〜90°の範囲内では電圧値の最小値/最大値の比は20%を超えたが、この範囲外では12.3%以下と低かった。
Figure 0005527218
実施例3
コイルの軸方向と直交方向の検出感度を高めるため、図1のアンテナにコイルを一つ追加した図3のアンテナを作製した。円環状磁心1の幾何学的中心Oからギャップ4の中央まで延びる直線R4に対して幾何学的中心Oから2つのコイル2a,2bの中央まで延びる直線R2a,R2bがなす角度θa,θbはそれぞれ+30°及び−30°であった。従って、各コイル2a,2bの軸方向は+60°及び−60°である。各コイル2a,2bに並列にコンデンサを接続した。
円環状磁心1の幾何学的中心Oを原点とするXY面における全方向(360°)の磁束の検出感度を測定した。θ=+30°のコイル2aの検出感度は、軸方向の直交方向に対して15°ずれた方向(45°及び225°)では最小でも約1.3 mVであり、軸方向(120°及び300°)から15°ずれた角度(135°及び315°)では最大約5.4 mVであった。コイル2aの電圧値の最小値/最大値の比は24%(1.3/5.4×100)であった。
θ=−30°のコイル2bの検出感度は、軸方向の直交方向に対して15°ずれた方向(135°及び315°)では最小でも約1.2 mVであり、軸方向(60°及び240°)から15°ずれた角度(45°及び225°)では最大約5.4 mVであった。コイル2bの電圧値の最小値/最大値の比は22%(1.2/5.4×100)であった。
実施例4
ギャップ4の中央を通る円環状磁心1の外径R4が最長径Dmaxとなり、R4に直交する外径が最短径Dminとなるように実施例3の円環状磁心1を変形させた場合について、Dmax/Dminの比を変えた場合のアンテナの指向性の変化を調べた。Dmax/Dminが2以下であれば、検出される最大電圧値は実施例2の90%以上であったが、Dmax/Dminが2を超えると、実施例2の80%以下に急減した。逆に、R4をDminとし、R4に直交する外径をDmaxとして円環状磁心1を変形させた場合も、同じ傾向が認められた。同様に実施例1の円環状磁心1でも同じ傾向が認められた。従って、Dmax/Dminの比は1〜2の範囲内にあるのが好ましい。
実施例5
図4(a)〜図4(c) は本発明の矩形環状共振型受信アンテナの例を示す。矩形環状磁心1は、実施例1と同じCo系アモルファス合金(ACO5)からなる幅50 mm及び厚さ22μmの薄帯を縦15 mm、横30 mm及び幅1.5 mmの矩形環状に打ち抜き、得られた各薄帯片にエポキシ樹脂を厚さ2μmに塗布した後10枚積層し、加熱硬化させることにより形成した。ギャップ4は1 mmであった。
図4(a)〜図4(c) に示すいずれの例でも、矩形環状磁心1に2つのコイル2a,2bを互いに直交するように設置した。2つのコイル2a,2bはギャップ4の両側でギャップ4から異なる位置に配置した。各コイル2a,2bは幅2 mm及び厚さ300μmの芯材の周囲に太さ0.1 mmのマグネットワイヤー(エナメル線)を1000ターン巻いた後、芯材を抜き取ることにより作製した。各コイル2a,2bに並列にコンデンサを接続して、共振回路を構成した。
図4(a)〜図4(c) に示す矩形環状共振型受信アンテナに対して、実施例3と同様に電圧値の最大値に対する最小値の比(最小値/最大値)を計算したところ、図4(a)〜図4(c) に示す例で、両コイル2a,2bともそれぞれ22%(1.2/5.4×100)、24%(1.3/5.4×100)、及び23%(1.2/5.3×100)であった。このように、2つのコイル2a,2bが直交しているため、XY面における全ての方向で高い検出感度を得ることができた。
比較例3
2つの棒状アンテナを直交させて、図5に示す従来の受信アンテナを作製した。各棒状磁心10a,10bは、長さ10 mm、幅1 mm及び厚さ22μmのCo系アモルファス合金(ACO5)の薄帯片にエポキシ樹脂を厚さ2μmに塗布した後、17枚積層し、加熱硬化させることにより作製した。コイル11a,11bは太さ0.1 mmのマグネットワイヤー(エナメル線)を710ターン巻いたものである。両棒状アンテナ10a,10bの交点を原点にして、XY面における全方向(360°)の磁束の検出感度を測定した結果を図6に示す。一つの棒状アンテナではコイルの軸方向と直交する方向での検出電圧値がほぼ0であるので、2つの棒状アンテナを直交して配置する必要がある。
実施例6
図8(a) は本発明の円環状共振型受信アンテナのさらに別の例を示す。この円環状共振型受信アンテナは、2つのギャップ4a,4bを有する閉磁路を形成する円弧状磁心片1a,1bからなる円環状磁心1と、それぞれ各磁心片1a,1bに設けられた2つのコイル2a,2bとを有し、円環状磁心1の幾何学的中心Oから1つのギャップ4aの中央まで延びる直線R4に対して、幾何学的中心Oから2つのコイル2a,2bの中央まで延びる直線R2a,R2bがなす角度θa,θbはそれぞれ+30°及び−30°であった。従って、幾何学的中心Oに対して2つのコイル2a,2bの中央がなす角度(θ+θb)は60°である。また2つのギャップ4a,4bは幾何学的中心Oに対して180°をなした。各コイル2a,2bに並列にコンデンサを接続して、共振回路を構成した。
円環状磁心1は、エポキシ樹脂を厚さ2μmに塗布した幅1 mm及び厚さ14μmのCo系アモルファス合金(ACO5)の薄帯を5枚積層し、直径40 mmになるように丸めた後、加熱硬化させることにより作製した。各ギャップ4a,4bは1 mmであった。円環状磁心1の外周をボビン(図示せず)で支持した。
各コイル2a,2bは、幅2 mm及び厚さ1.5 mmの芯材の周囲に太さ0.1 mmのマグネットワイヤー(エナメル線)を1000ターン巻いた後、芯材を抜き取ることにより作製した。各コイル2a,2bに各磁心片1a,1bを挿入し、角度θa,θbが+30°及び−30°となる位置でエポキシ接着剤により固定した。
このアンテナについて、円環状磁心1の幾何学的中心Oを原点とするXY面における全方向(360°)の磁束の検出感度の測定結果を図9に示す。極グラフの半径方向軸はコイル両端で検出された電圧値(mV)を示す。図9から明らかなように、2つのコイル2a,2bの磁束の検出感度が最大になる方向は直交しており、また各コイル2a,2bの磁束の検出感度が最大になる方向と軸方向とは15°ずれている。電圧値の最大値に対する最小値の比(最小値/最大値)は2つのコイル2a,2bのいずれでも21%(1.7/8×100)であった。
図8(b) 及び図8(c) は図8(a) のアンテナの変更例を示す。図8(b) の例では2つのギャップ4a,4bの角度は90°であり、図8(c) の例では、3つのギャップ4a,4b,4cが円環状磁心1に設けられている。これらのアンテナも図8(a) のアンテナと同程度の感度が得られる。
実施例7
ギャップ4の中央を通る円環状磁心1の外径R4が最長径Dmaxとなり、R4に直交する外径が最短径Dminとなるように図8(a) に示す円環状磁心1を変形させた場合について、Dmax/Dminの比を変えた場合のアンテナの指向性の変化を調べた。Dmax/Dminが2以下であれば、検出される最大電圧値は実施例6(図9)の90%以上であったが、Dmax/Dminが2を超えると、実施例6の80%以下に急減した。逆に、R4をDminとし、R4に直交する外径をDmaxとして円環状磁心1を変形させた場合も、同じ傾向が認められた。同様に図8(b) 及び図8(c) の円環状磁心1でも同じ傾向が認められた。従って、Dmax/Dminの比は1〜2の範囲内にあるのが好ましい。
実施例8
図10(a) は矩形環状共振型受信アンテナの別の例を示す。矩形環状磁心1は、外辺がいずれも20 mmで幅が1.5 mmのL字型磁心片1aと、長さ22 mm及び幅1.5 mmのI字型磁心片1bと、長さ19 mm及び幅1.5 mmのI字型磁心片1cとからなる。各磁心片は、実施例1と同じCo系アモルファス合金(ACO5)のからなる厚さ14μmの薄帯を打ち抜いて得た各薄帯片にエポキシ樹脂を厚さ2μmに塗布した後10枚積層し、加熱硬化させることにより作製した。ギャップ4a,4bを0.5 mmとし、ギャップ4cを1.5 mmとした。
各コイル2a,2bは幅2 mm及び厚さ300μmの芯材の周囲に太さ0.1 mmのマグネットワイヤー(エナメル線)を100ターン巻いた後、芯材を抜き取ることにより作製した。コイル2aをI字型磁心片1bに設け、コイル2bをI字型磁心片1cに設けた。両コイル2a,2bの軸方向は直交している。コイル2aとギャップ4bとの距離とコイル2bとギャップ4aとの距離は同じであった。各コイル2a,2bに並列にコンデンサを接続して、共振回路を構成した。
実施例1と同様に矩形環状磁心1の幾何学的中心Oを原点とするXY面における全方向(360°)の磁束の検出感度を測定した。結果を図11に示す。各コイル2a,2bの受信感度は軸方向と直交する方向で最大となる。これは一方のコイルから発生する共振磁束が他方のコイルを励磁するためと考えられる。電圧値の最大値に対する最小値の比(最小値/最大値)は、2つのコイル2a,2bのいずれも約40%(0.25/0.63×100)であった。
図10(a) に示す共振型受信アンテナは3つの磁心片1a,1b,1cを有し、I字型磁心片1b,1cにコイル2a,2bを互いに直交するように設置しているが、図10(b) 及び図10(c) に示すように2つの磁心片1a,1bを有し、各磁心片1a,1bに1つずつコイル2a,2bを設けても良い。
実施例9
図12(a) 及び図12(b) は本発明の受信アンテナ10を内蔵した電波腕時計の例を概略的に示す。図12(a) は、2つのギャップ4a,4bを有する円環状磁心1に2つのコイル2a,2bが配置された受信アンテナを示し、図12(b) は1つのギャップ4を有する円環状磁心1に2つのコイル2a,2bが配置された受信アンテナを示す。いずれの場合も、電波腕時計は、金属製(例えばステンレス製)の筐体21と、ムーブメント22及び周辺部品と、ガラス製の蓋23と、金属製(例えばステンレス製)の裏蓋24と、受信アンテナ10とを具備する。受信アンテナ10は、筐体21の内面に沿ってムーブメント22の外周をほぼ一周する円環状磁心1(円弧状磁心片1a,1bからなる)と、円環状磁心1のギャップ4a(4)の付近に設けられた2つのコイル2a,2bと、各コイル2a,2bに接続されたコンデンサ3a,3bとを有する。筐体21とムーブメント22との間の隙間に受信アンテナ10を配置することにより、腕時計の大型化を防止することができる。また円環状磁心1の内側に、追加のコイル6と、そのコイル内を通る磁束による誘起電圧を測定する手段(図示せず)が設けられている。
従来の受信アンテナは複雑な構造を有し、回路基板に固定するためにボビン等の部材を用いたり、溶接等の複雑な工程で固着したりと、設置に多大な手間がかかる。これに対して、本発明の受信アンテナは簡単な形状を有するので、筐体内に設置するのが容易である。
円環状磁心1は、エポキシ樹脂を厚さ2μmに塗布した幅1 mm、厚さ18μm及び所定の長さのCo系アモルファス合金(ACO5)の薄帯を複数枚所望の形状に積層し、エポキシ樹脂を加熱硬化させることにより作製した。
このような受信アンテナ10の構造により、筐体21の外部から流入する磁束をほぼXY面の全方向にわたって受信することができる。また円環状磁心1を軸方向(Z軸方向)に流れる磁束を受信する追加のコイル6が円環状磁心1の内側に設けられているので、XYZ軸の全ての方向の電波を金属筐体21内で受信することができる。
実施例10
図13(a) 及び図13(b) は、本発明の受信アンテナ10を内蔵したRFIDタグの一種であるキーレスエントリーシステム用のキー本体の例を概略的に示す。図13(a) は、2つのギャップ4a,4bを有する円環状磁心1に2つのコイル2a,2bが配置された受信アンテナを模式的に示し、図13(b) は1つのギャップ4を有する円環状磁心1に2つのコイル2a,2bが配置された受信アンテナを模式的に示す。
ほぼ卵形の外形を有するキー本体は、金属製の筐体ケース74と、キーの開閉ボタン73と、種々の部品を取り付けたプリント配線基板71と、受信アンテナ10とを具備する。受信アンテナ10は、筐体74の内面に沿った円環状磁心1と、円環状磁心1のギャップ4a(4)の付近に設けられた2つのコイル2a,2bと、各コイル2a,2bに接続されたコンデンサ3a,3bとを有する。筐体74の内面に沿って受信アンテナ10を配置することにより、キー本体の大型化を防止することができる。また円環状磁心1の内側に、追加のコイル6と、そのコイル内を通る磁束による誘起電圧を測定する手段(図示せず)が設けられている。
円環状磁心1は、エポキシ樹脂を厚さ2μmに塗布した幅1 mm、厚さ18μm及び所定の長さのCo系アモルファス合金(ACO5)の薄帯を複数枚所望の形状に積層し、エポキシ樹脂を加熱硬化させることにより作製した。
このような受信アンテナ10の構造により、筐体74の外部から流入する磁束をほぼXY面の全方向にわたって受信することができる。また円環状磁心1を軸方向(Z軸方向)に流れる磁束を受信する追加のコイル6が円環状磁心1の内側に設けられているので、XYZ軸の全ての方向の電波を金属筐体74内で受信することができる。

Claims (8)

  1. 1つのギャップを有する閉磁路を形成する円環状磁心と、前記円環状磁心に巻かれた1つのコイルと、前記コイルの両端に並列に接続されたコンデンサとを有する共振型受信アンテナであって、前記円環状磁心の幾何学的中心から前記ギャップの中央まで延びる直線に対して前記幾何学的中心から前記コイルの中央まで延びる直線がなす角度が10°〜90°の範囲内にあることを特徴とする共振型受信アンテナ。
  2. 1つのギャップを有する閉磁路を形成する円環状磁心と、前記円環状磁心に巻かれた2つのコイルと、各コイルの両端に並列に接続されたコンデンサとを有する共振型受信アンテナであって、前記円環状磁心の幾何学的中心から前記ギャップの中央まで延びる直線に対して前記幾何学的中心からそれぞれのコイルの中央まで延びる直線がなす角度が10°〜90°の範囲内にあることを特徴とする共振型受信アンテナ。
  3. 請求項1又は2に記載の共振型受信アンテナにおいて、前記円環状磁心の最長径と最短径の比が1〜2の範囲内にあることを特徴とする共振型受信アンテナ。
  4. 1つのギャップを有する閉磁路を形成する矩形環状磁心と、前記矩形環状磁心に巻かれた2つのコイルと、各コイルの両端に並列に接続されたコンデンサとを有する共振型受信アンテナであって、前記2つのコイルの軸方向が互いに直交し、かつそれぞれのコイルと前記ギャップとの距離が異なっていることを特徴とする共振型受信アンテナ。
  5. 2つ又は3つのギャップを有する閉磁路を形成する円環状磁心と、前記円環状磁心に巻かれた2つのコイルと、各コイルの両端に並列に接続されたコンデンサとを有する共振型受信アンテナであって、前記円環状磁心の幾何学的中心から1つのギャップの中央まで延びる直線に対して前記幾何学的中心からそれぞれのコイルの中央まで延びる直線がなす角度が10°〜90°の範囲内にあることを特徴とする共振型受信アンテナ。
  6. 2つ又は3つのギャップを有する閉磁路を形成する矩形環状磁心と、前記矩形環状磁心に巻かれた2つのコイルと、各コイルの両端に並列に接続されたコンデンサとを有する共振型受信アンテナであって、前記2つのコイルの軸方向が互いに直交していることを特徴とする共振型受信アンテナ。
  7. 請求項1〜6に記載の共振型受信アンテナにおいて、前記磁心は軟磁性の非晶質合金又はナノ結晶合金からなる薄帯を積層したもの、又は軟磁性の非晶質合金又はナノ結晶合金からなる細線を束ねたものであることを特徴とする共振型受信アンテナ。
  8. 請求項1〜7に記載の共振型受信アンテナを具備する受信装置であって、前記共振型受信アンテナの内側に回路部品が配置されていることを特徴とする受信装置。
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