JP5525265B2 - 草刈機 - Google Patents
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Description
その第1特徴構成は、前記リヤディスチャージカバーは、前記ダクトの出口に対向する案内部分を備えると共に、その案内部分は、前記ダクトの上縁部に接続されて斜め後方下方に延出された扁平面からなる上側案内面と、その上側案内面に接続されて該上側案内面よりも下方に向きながら斜め後方下方に延出された扁平面からなる下側案内面と、を有し
前記上側案内面が、側面視で前記ダクトの上面の後方への上側延長線と下面の後方への下側延長線との間に位置し、前記下側案内面が前記下側延長線よりも後方下方へ延出され、
前記ダクトの出口から排出された刈草を左右方向に分散させる分散部材を、前記下側延長線よりも上方側の前記上側案内面で、かつ前記上側延長線よりも前記下側延長線に近い位置に備えてある点にある。
また、本構成によれば、分散部材が、側面視でダクトの上面の後方への上側延長線と下面の後方への下側延長線との間に位置するので、ダクトの出口から排出された刈草が分散部材に接触し易くなり、分散部材によって刈草が左右方向に十分に分散される。よって、刈草を均等に放出することができ、地面の見栄えが向上する。
〔全体構成〕
図1,図2に示すように、乗用型草刈機は、運転座席3が装備された運転部、左右の前輪1および左右の後輪2を有する乗用型の自走車50(機体の一例)と、この自走車50の車体フレーム4にリンク機構10を介して連結された草刈装置20と、草刈装置20から排出された刈草を斜め上方後方に向けて案内するダクト53と、ダクト53の出口から排出された刈草を下方の地面Tに向けて案内するリヤディスチャージカバー54と、を備えている。この乗用型草刈機は、左右の前輪1と左右の後輪2とによって自走しながら、草刈装置20によって芝や草を刈り込み、刈草をダクト53を通してリヤディスチャージカバー54から地面Tに放出するように構成してある。
図1,図2に示すように、前記自走車50は、車体フレーム4の前部に設けたエンジン
5と、このエンジン5の下方に設けた動力伝達機構40と、車体フレーム4の後部に設けた静油圧式無段変速装置81および減速装置82と、を備えている。動力伝達機構40は、伝動ベルト42、入力軸41、動力取出軸43、回転軸46等を備えている。これにより、エンジン5の出力は、その前方から伝動ベルト42を介して入力軸41に入力され、入力軸41の動力は、油圧操作式の作業クラッチ(図示しない)を介して動力取出軸43に伝達され、動力取出軸43の動力は、回転軸46を介して後述する刈刃駆動機構22の入力軸22aに伝達される。
図1,図2に示すように、前記リンク機構10は、車体フレーム4に上下揺動可能に支持された左右の前揺動リンク11と、車体フレーム4に上下揺動可能に支持された左右の後揺動リンク12と、左右の連動リンク13と、を備えている。
図1,図2に示すように、前記自走車50の車体フレーム4の前後輪1,2間でかつ自走車50の車体フレーム4の下方には、草刈装置20が配置されている。草刈装置20は、左右の刈刃26と、それら刈刃26を収納する刈刃ハウジング21と、それら刈刃26を駆動する刈刃駆動機構22と、を備えている。刈刃26は、長尺状に構成してあり、その両端の回転方向下手側から斜め上方に延びる折曲部26aを有している。刈刃ハウジング21は、平面視で左右の円部分21a同士が外接する形状に構成してある。左右の円部分21aには、それぞれ刈刃26が収納されている。
図1,図2に示すように、前記ダクト53は、刈草排出ダクト27と搬送ダクト6とを備えている。搬送ダクト6は、上面6b、下面6c、左側面6d、および右側面6eを備えて、四角筒状に構成してある。刈刃ハウジング21の上部でかつ左右の円部分21aの間の箇所には、刈草排出ダクト27が斜め上方後方に延出され、その刈草排出ダクト27の後端には、搬送ダクト6が接続されて、その搬送ダクト6が左右後輪2の間を斜め上方後方に沿って延出されている。これにより、刈草排出ダクト27に排出された刈草は、刈草排出ダクト27と搬送ダクト6の内周面に沿って斜め上方後方に案内されて、リヤディスチャージカバー54に排出される。尚、刈草排出ダクト27に排出された刈草の多くは、搬送ダクト6の上面6bに沿って流れることになる。
図1,図3,図4,図6に示すように、車体フレーム4の後端側には、前面開口枠29を介してリヤディスチャージカバー54を着脱可能に支持する支持枠28が連結固定されている。支持枠28の上部の横軸30の左右方向複数箇所には、連結軸31を支持するブラケット32と、連結軸31を支持するとともに該連結軸31を揺動させる油圧シリンダ34の一端を取り付けるブラケット33とが設けられている。尚、詳述しないが、ブラケット32には、集草装置(図示しない)が着脱可能に取り付けられるようになっており、ブラケット32に集草装置を取り付けた状態で油圧シリンダ34を作動させると、集草装置が横軸30回りに回動して昇降操作される。
図1〜図6に示すように、前記リヤディスチャージカバー54は、搬送ダクト6の後端における左縁部に接続されて前後方向から左側に傾斜する方向に延出される四角形の平板状の左側面部61と、搬送ダクト6の後端における右縁部に接続されて前後方向から右側に傾斜する方向に延出される四角形の平板状の右側面部62と、搬送ダクト6の後端における上縁部に接続されて斜め後方下方に延出される台形の平板状の上側案内面63(上側案内面,案内部分の一例)と、その上側案内面63に接続されて該上側案内面63よりも下方に向きながら斜め後方下方に延出される台形の平板状の下側案内面64(下側案内面,案内部分の一例)と、を備えて、下方(地面Tに向かう方向)および前方(開口9に向かう方向)が開口するように構成してある。
図1〜図6に示すように、搬送ダクト6の開口9から排出された刈草を左右方向に分散させる左右の分散部材67が、上側案内面63に取り付けられている。分散部材67は、上側案内面63からリヤディスチャージカバー54の内方側に膨出する三角錐状で機体左右方向での縦断面が下向きに尖った三角形状の膨出部68と、その膨出部68を上側案内面63に取り付ける左右の矩形板状の取付部69と、を備えている。
膨出部68は、後側ほど徐々に幅広となる左右の三角板状の側面部分68aを有し、左右の側面部分68aは、それぞれ上側案内面63からリヤディスチャージカバー54で覆われる空間の内方側へ突出するように傾斜している。左右の側面部分68a,68a同士が連なる箇所である接続部分68b(屈曲部分)が、下向きに尖った三角形状の膨出部68の稜線部分となっている。
左右の取付部69の前後端には、それぞれ丸穴69aが形成されている。上側案内面63にも、取付部69の丸穴69aに対応する丸穴63bが形成されている。ボルト70をそれら丸穴69a,63bに挿通させて、分散部材67を上側案内面63に取り付ける。
つまり、上側延長線L1と下側延長線L2との間に存在する領域が、刈刃26による起風が直接的に及ぶところの上下方向でのダクト53の送風領域に相当し、分散部材67は、この送風領域内で、上側延長線L1よりも下側延長線L2に近い下方寄りに位置している。
また、左右方向でのダクト53の送風領域は、前記左側延長線L3と前記右側延長線L4との間に存在する領域である。
左右の分散部材67,67が刈草を左右方向に分散させる分散開始箇所は、それぞれの膨出部68の稜線部分の前端箇所であり、この膨出部68の稜線部分の前端箇所、及び前端箇所を含む稜線部分の全体が前記送風領域に存在するように各分散部材67,67が配設されている。つまり、左側の分散部材67の稜線部分が、左側延長線L3と中心線Xとの間で、かつ中心線Xよりも左側延長線L3に近い箇所に位置するように配設され、右側の分散部材67の稜線部分が、右側延長線L4と中心線Xとの間で、かつ中心線Xよりも右側延長線L4に近い箇所に位置するように配設されている。
搬送ダクト6の開口9から排出された刈草は、上側案内面63の案内によってその排出方向を斜め後方下方に変えつつ上側案内面63に備えた分散部材67によって左右方向に分散されて、下側案内面64に搬送される。下側案内面64に搬送された刈草は、下側案内面64の案内によってその排出方向をさらに斜め後方下方に変えつつ下方の地面Tに放出される。
(1)上記実施形態では、上側案内面63に丸穴63bが形成されている構成を例示したが、このような構成に代えて、図7に示すように、上側案内面63に前後方向に沿う長穴63bが形成されていてもよい。例えば、ボルト70が上側案内面63の長穴63bの一端に接触している場合において、ボルト70を緩めて、ボルト70が上側案内面63の長穴63bの他端に接触するまで分散部材67を前後方向にスライド移動させたのち、ボルト70を締め付ける。このようにして、分散部材67を前後方向(上下方向)に移動可能に構成してもよい。尚、上側案内面63に左右方向あるいは斜め方向に沿う長穴が形成され、分散部材67を左右方向あるいは斜め方向に移動可能に構成してもよい。
2 後輪
6b 上面
6c 下面
9 開口
20 草刈装置
26 刈刃
6,27,53 ダクト
54 リヤディスチャージカバー
63,64 案内部分
63 上側案内面
64 下側案内面
67 分散部材
L1 上側延長線
L2 下側延長線
L3 左側延長線
L4 右側延長線
T 地面
X 中心線
Claims (4)
- 前輪と後輪との間でかつ機体の下方に配置され、縦軸芯周りに回転駆動される刈刃を有する草刈装置と、
前記草刈装置から左右後輪の間を通して斜め上方後方に延出され、前記刈刃の回転によって前記草刈装置から排出された刈草を後方に向けて案内するダクトと、
前記ダクトの出口に接続され、前記ダクトの出口から排出された刈草を下方の地面に向けて案内するリヤディスチャージカバーと、を備えた草刈機であって、
前記リヤディスチャージカバーは、前記ダクトの出口に対向する案内部分を備えると共に、その案内部分は、前記ダクトの上縁部に接続されて斜め後方下方に延出された扁平面からなる上側案内面と、その上側案内面に接続されて該上側案内面よりも下方に向きながら斜め後方下方に延出された扁平面からなる下側案内面と、を有し、
前記上側案内面が、側面視で前記ダクトの上面の後方への上側延長線と下面の後方への下側延長線との間に位置し、前記下側案内面が前記下側延長線よりも後方下方へ延出され、
前記ダクトの出口から排出された刈草を左右方向に分散させる分散部材を、前記下側延長線よりも上方側の前記上側案内面で、かつ前記上側延長線よりも前記下側延長線に近い位置に備えてある草刈機。 - 前記分散部材を複数設けると共に、前記分散部材が、平面視で前記ダクトの左右方向の中心線を挟んで左右対称な位置に位置する請求項1に記載の草刈機。
- 前記分散部材は、平面視で前記ダクトの左側延長線の近く位置と右側延長線の近く位置との夫々に配備され、かつ刈草を左右方向に分散させる分散開始箇所が、前記左側延長線及び前記右側延長線よりも、前記ダクトの左右方向での中央側寄り箇所に位置するように配備されている請求項1又は2記載の草刈機。
- 前記分散部材が、前後方向に長い長孔と取付ボルト、又は前後に離れた複数の丸孔と取付ボルトとによって位置調節可能に構成されている請求項1〜3のいずれか一項記載の草刈機。
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