JP5525000B2 - 差動トランスインピーダンス増幅器 - Google Patents
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Description
本発明は、増幅回路技術に関し、特に同相入力電流成分に対する耐性の大きな差動トランスインピーダンス増幅器に関する。
高速データ伝送を可能とする光伝送システム、光インターコネクション、パッシブオプティカルネットワーク(以下、PONという:Passive Optical Network)システム等の光伝送回路では、光信号を電気信号に変換する光受信器において、差動トランスインピーダンス増幅器を用いる。
差動トランスインピーダンス増幅器は、入力された差動入力電流信号を、帰還抵抗の値に比例するトランスインピーダンス利得で差動出力電圧信号に変換して出力する増幅器である。
差動トランスインピーダンス増幅器は、入力された差動入力電流信号を、帰還抵抗の値に比例するトランスインピーダンス利得で差動出力電圧信号に変換して出力する増幅器である。
図7は、従来の差動トランスインピーダンス増幅器を示すブロック図である。図8は、従来の差動トランスインピーダンス増幅器を示す回路図である。
従来の差動トランスインピーダンス増幅器50は、非反転入力端子ITおよび反転入力端子ICへ入力された入力電圧信号を増幅し、非反転出力端子OTおよび反転出力端子OCから出力電圧信号を出力する差動増幅器51と、非反転入力端子ITと反転出力端子OCとを接続する帰還抵抗RF1と、反転入力端子ICと非反転出力端子OTとを接続する帰還抵抗RF2とから構成されている(例えば、非特許文献1など参照)。
従来の差動トランスインピーダンス増幅器50は、非反転入力端子ITおよび反転入力端子ICへ入力された入力電圧信号を増幅し、非反転出力端子OTおよび反転出力端子OCから出力電圧信号を出力する差動増幅器51と、非反転入力端子ITと反転出力端子OCとを接続する帰還抵抗RF1と、反転入力端子ICと非反転出力端子OTとを接続する帰還抵抗RF2とから構成されている(例えば、非特許文献1など参照)。
具体的には、この差動増幅器51には、エミッタ結合回路を構成するトランジスタQ11,Q12と、コレクタ接地増幅回路をなすトランジスタQ21,Q22とが設けられている。
このうち、Q11は、ベース端子がITに接続され、コレクタ端子が負荷抵抗RL1を介して電源電位VCCに接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗RE1の一端に接続されている。Q12は、ベース端子がICに接続され、コレクタ端子が負荷抵抗RL2を介してVCCに接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗RE2の一端に接続されている。
このうち、Q11は、ベース端子がITに接続され、コレクタ端子が負荷抵抗RL1を介して電源電位VCCに接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗RE1の一端に接続されている。Q12は、ベース端子がICに接続され、コレクタ端子が負荷抵抗RL2を介してVCCに接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗RE2の一端に接続されている。
また、Q21は、ベース端子がQ11のコレクタ端子に接続され、コレクタ端子がVCCに接続され、エミッタ端子が電流源IS21を介して供給電位VEE(VCC>VEE)に接続されている。Q22は、ベース端子がQ12のコレクタ端子に接続され、コレクタ端子がVCCに接続され、エミッタ端子が電流源IS22を介してVEEに接続されている。そして、RE1,RE2の他端とVEEとの間に電流源IS10が接続されている(例えば、非特許文献2などを参照)。
差動トランスインピーダンス増幅器50は、この差動増幅器51において、ITとQ21のエミッタ端子すなわちOCとの間に帰還抵抗RF1を接続し、入力端子ICとQ22のエミッタ端子すなわちOTとの間に帰還抵抗RF2を接続したものである。通常、帰還抵抗RF1と帰還抵抗RF2の抵抗値は同じ値に設定する。
差動トランスインピーダンス増幅器50は、この差動増幅器51において、ITとQ21のエミッタ端子すなわちOCとの間に帰還抵抗RF1を接続し、入力端子ICとQ22のエミッタ端子すなわちOTとの間に帰還抵抗RF2を接続したものである。通常、帰還抵抗RF1と帰還抵抗RF2の抵抗値は同じ値に設定する。
非反転入力端子ITと反転入力端子ICに差動入力電流信号がある場合を考える。非反転入力端子ITに+Iidの入力電流信号があって、非反転入力端子ITに+Vidの電圧が発生し、反転入力端子ICに−Iidの入力電流信号があって、反転入力端子ICに−Vidの電圧が発生しているものとする。差動増幅器51は、非反転入力端子ITと反転入力端子ICの電位差を増幅し、非反転出力端子OTと反転出力端子OCにそれぞれ+Vod,−Vodの電圧を発生する。このとき差動増幅器51の差動電圧増幅率をGDとすると、Vod=GD・Vidである。このため、帰還抵抗RF1,RF2において、それぞれ(1+1/GD)・Vod,−(1+1/GD)・Vodの電圧降下が生じる。
一方、差動増幅器51の入力インピーダンスは非常に高くなっているため、差動トランスインピーダンス増幅器50に入力された差動入力電流信号の大部分は、帰還抵抗RF1,RF2を介して非反転出力端子OTおよび反転出力端子OCに流れる。このため、帰還抵抗RF1,RF2の抵抗値をRFとすると、RF・Iid=(1+1/GD)・Vodの関係が成立する。言い換えれば、単位入力電流あたり、RF/(1+1/GD)の抵抗値を乗じた値の出力電圧が得られる。この抵抗値をトランスインピーダンス利得と呼ぶ。通常、差動増幅器51の差動電圧増幅率GDの値は非常に大きな値であるため、差動トランスインピーダンス増幅器の差動トランスインピーダンス利得は、ほぼRFに等しい。
一方、差動増幅器51の入力インピーダンスは非常に高くなっているため、差動トランスインピーダンス増幅器50に入力された差動入力電流信号の大部分は、帰還抵抗RF1,RF2を介して非反転出力端子OTおよび反転出力端子OCに流れる。このため、帰還抵抗RF1,RF2の抵抗値をRFとすると、RF・Iid=(1+1/GD)・Vodの関係が成立する。言い換えれば、単位入力電流あたり、RF/(1+1/GD)の抵抗値を乗じた値の出力電圧が得られる。この抵抗値をトランスインピーダンス利得と呼ぶ。通常、差動増幅器51の差動電圧増幅率GDの値は非常に大きな値であるため、差動トランスインピーダンス増幅器の差動トランスインピーダンス利得は、ほぼRFに等しい。
"Compound Semiconductor IC Symposium 2008", H. 2, pp. 120-123, Oct. 2008
P.R.グレイ・R.G.メイヤー著、永田穣監訳、「超LSIのためのアナログ集積回路設計技術(上)」、培風館、1990年
従来の差動トランスインピーダンス増幅器50において、入力インピーダンスに着目する。差動入力インピーダンスZIDは、前述した議論におけるIid,Vidから、ZID=Vid/Iidにより求められる。前述した議論においてRF・Iid=(1+1/GD)・Vod=(1+GD)・Vidであるから、ZID=RF/(1+GD)と導出される。
一方、従来の差動トランスインピーダンス増幅器50に、同相電流信号が入力した場合を考える。この場合、非反転入力端子ITと反転入力端子ICには共に+Iicの入力電流信号があって、非反転入力端子ITと反転入力端子ICには共に+Vicの電圧が発生する。コア差動増幅器51の同相電圧増幅率を−GCとすると、非反転出力端子OTと反転出力端子OCには共に−Vocの電圧が発生し、VicとVocとの間には、Voc=GC・Vicの関係が成り立つ。帰還抵抗RF1,RF2における電圧降下は、それぞれ非反転入力端子IT−反転出力端子OC間電圧、反転入力端子IC−非反転出力端子OT間電圧に等しく、(1+GC)・Vicである。この値はRF・Iicと等しくなるはずであるので、同相入力インピーダンスZIC=Vic/Iicは、ZIC=RF/(1+GC)で表される。
一方、従来の差動トランスインピーダンス増幅器50に、同相電流信号が入力した場合を考える。この場合、非反転入力端子ITと反転入力端子ICには共に+Iicの入力電流信号があって、非反転入力端子ITと反転入力端子ICには共に+Vicの電圧が発生する。コア差動増幅器51の同相電圧増幅率を−GCとすると、非反転出力端子OTと反転出力端子OCには共に−Vocの電圧が発生し、VicとVocとの間には、Voc=GC・Vicの関係が成り立つ。帰還抵抗RF1,RF2における電圧降下は、それぞれ非反転入力端子IT−反転出力端子OC間電圧、反転入力端子IC−非反転出力端子OT間電圧に等しく、(1+GC)・Vicである。この値はRF・Iicと等しくなるはずであるので、同相入力インピーダンスZIC=Vic/Iicは、ZIC=RF/(1+GC)で表される。
この際、差動増幅器51では、一般に、GDが1に比べて充分大きな値となり、GCが1に比べて充分小さい値となるよう設計されており、その結果、同相除去比(GD/GC)は極めて大きくなっている。こうしたGD,GCに関する性質を考慮すると、ZIDはRFをGDで除した値とほぼ等しく、RFに比べて小さい値となり、ZICはほぼRFに等しい値となる。
ここで、差動トランスインピーダンス増幅器50に同相入力電流成分Iicが入力された場合には、入力端子ITおよびICの電位がZIC・Iicだけ増加することになる。また、ZIC≒RFであることを考慮するとRF・Iic程度と見積もられ、この変化量は差動入力電流成分Iidが入力された場合の変化量ZID・Iid≒RF・Iid/GDに比べて極めて大きくなる。
このため、従来の差動トランスインピーダンス増幅器によれば、同相電流入力がある場合に増幅器が良好な特性を発揮する条件から逸脱しやすくなり、出力波形が歪みやすくなるなどの不具合が発生するという問題点があった。
このため、従来の差動トランスインピーダンス増幅器によれば、同相電流入力がある場合に増幅器が良好な特性を発揮する条件から逸脱しやすくなり、出力波形が歪みやすくなるなどの不具合が発生するという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、同相入力電流成分に対する耐性の大きな差動トランスインピーダンス増幅器を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる差動トランスインピーダンス増幅器は、一対の入力端子から入力された入力電流信号の差動入力成分を、差動増幅用帰還抵抗の値に比例するトランスインピーダンス利得で差動出力電圧信号に変換し、一対の出力端子から出力する増幅器本体と、増幅器本体と並列するよう一対の入力端子に接続された同相増幅器と、一対の入力端子と同相増幅器の出力端子との間にそれぞれ接続された2つの同相増幅用帰還抵抗とを有し、入力電流信号の同相入力成分を、同相増幅用帰還抵抗の値に比例するトランスインピーダンス利得で同相出力電圧信号に変換して出力する同相トランスインピーダンス増幅器とを備えている。
この際、同相トランスインピーダンス増幅器を、ベース端子が一対の入力端子のうちの非反転入力端子に接続され、コレクタ端子が負荷抵抗を介して電源電位に接続され、エミッタ端子が第1のエミッタ抵抗を介して供給電位に接続された第2のトランジスタと、ベース端子が一対の入力端子のうちの反転入力端子に接続され、コレクタ端子が第2のトランジスタのコレクタ端子に接続され、エミッタ端子が第2のエミッタ抵抗を介して供給電位に接続された第3のトランジスタと、ベース端子が第2および第3のトランジスタのコレクタ端子に接続され、コレクタ端子が電源電位に接続され、エミッタ端子が第1の電流源を介して供給電位に接続された第1のトランジスタと、非反転入力端子と第1のトランジスタのエミッタ端子との間に接続された第1の同相増幅用帰還抵抗と、反転入力端子と第1のトランジスタのエミッタ端子との間に接続された第2の同相増幅用帰還抵抗とから構成してもよい。
あるいは、同相トランスインピーダンス増幅器を、ベース端子が一対の入力端子のうちの非反転入力端子に接続され、コレクタ端子が負荷抵抗を介して電源電位に接続され、エミッタ端子が第1のエミッタ抵抗を介して第2の電流源の入力端子に接続された第2のトランジスタと、ベース端子が一対の入力端子のうちの反転入力端子に接続され、コレクタ端子が第2のトランジスタのコレクタ端子に接続され、エミッタ端子が第2のエミッタ抵抗を介して第3の電流源の入力端子に接続された第3のトランジスタと、ベース端子が第2および第3のトランジスタのコレクタ端子に接続され、コレクタ端子が電源電位に接続され、エミッタ端子が第1の電流源を介して供給電位に接続された第1のトランジスタと、ベース端子が参照電位に接続され、コレクタ端子が電源電位に接続され、エミッタ端子が第3のエミッタ抵抗を介して第2の電流源の入力端子に接続された第4のトランジスタと、ベース端子が参照電位に接続され、コレクタ端子が電源電位に接続され、エミッタ端子が第4のエミッタ抵抗を介して第3の電流源の入力端子に接続された第5のトランジスタと、非反転入力端子と第1のトランジスタのエミッタ端子との間に接続された第1の同相増幅用帰還抵抗と、反転入力端子と第1のトランジスタのエミッタ端子との間に接続された第2の同相増幅用帰還抵抗とから構成し、第2および第3の電流源の出力端子をそれぞれ供給電位に接続するようにしてもよい。
本発明によれば、入力電流信号のうち、差動電流成分を減衰させることなく、同相電流成分を同相トランスインピーダンス増幅器に吸収することができる。これにより、従来のような差動増幅器と差動増幅用帰還抵抗のみで構成した差動トランスインピーダンス増幅器で生じたような、増幅器が良好な特性を発揮する条件から逸脱しやすくなり、出力波形が歪みやすくなる、などの不具合の発生を抑止することができる。このため、同相入力電流成分に対する耐性の大きな差動トランスインピーダンス増幅器を実現することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器の構成を示すブロック図である。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器の構成を示すブロック図である。
この差動トランスインピーダンス増幅器10は、非反転入力端子ITと反転入力端子ICとから入力された差動入力電流信号を、帰還抵抗の値に比例するトランスインピーダンス利得で差動出力電圧信号に変換し、非反転出力端子OTと反転出力端子OCとから出力する機能を有している。
本実施の形態は、差動トランスインピーダンス増幅器10の増幅器本体10Aと並列するよう入力端子IT,ICに接続された同相増幅器13と、入力端子IT,ICと同相増幅器13の出力端子OUTとの間にそれぞれ接続された2つの同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4とを有し、入力電流信号の同相入力成分を、同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4の値に比例するトランスインピーダンス利得で同相出力電圧信号に変換して出力する同相トランスインピーダンス増幅器12を設けたものである。
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器の構成について詳細に説明する。
図1に示すように、この差動トランスインピーダンス増幅器10には、主な回路部として、増幅器本体10Aと同相トランスインピーダンス増幅器12が設けられている。
図1に示すように、この差動トランスインピーダンス増幅器10には、主な回路部として、増幅器本体10Aと同相トランスインピーダンス増幅器12が設けられている。
増幅器本体10Aは、非反転入力端子と反転出力端子との間に帰還抵抗(差動増幅用帰還抵抗)RF1が接続されるとともに、反転入力端子と非反転出力端子との間に帰還抵抗(差動増幅用帰還抵抗)RF2が接続された差動増幅器11からなり、入力端子IT,ICから入力された入力電流信号の差動入力成分を、帰還抵抗の値に比例するトランスインピーダンス利得で差動出力電圧信号に変換し、一対の出力端子から出力する機能を有している。増幅器本体10Aの具体例としては、例えば前述した図8の回路構成を用いてもよい。
同相トランスインピーダンス増幅器12は、増幅器本体10Aと並列するよう入力端子IT,ICに接続された同相増幅器13と、入力端子IT,ICと同相増幅器13の出力端子OUTとの間にそれぞれ接続された帰還抵抗(第1の同相増幅用帰還抵抗)RF3と帰還抵抗(第2の同相増幅用帰還抵抗)RF4とを有し、入力電流信号の同相入力成分を、同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4の値に比例するトランスインピーダンス利得で同相出力電圧信号に変換して出力する機能を有している。
図2は、第1の実施の形態にかかる同相トランスインピーダンス増幅器の構成を示す回路図である。
この同相トランスインピーダンス増幅器12には、対をなすトランジスタ(第2のトランジスタ)Q31およびトランジスタ(第3のトランジスタ)Q32と、トランジスタ(第1のトランジスタ)Q40とが設けられている。
この同相トランスインピーダンス増幅器12には、対をなすトランジスタ(第2のトランジスタ)Q31およびトランジスタ(第3のトランジスタ)Q32と、トランジスタ(第1のトランジスタ)Q40とが設けられている。
このうち、Q31は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子が入力端子のうちの非反転入力端子ITに接続され、コレクタ端子が負荷抵抗RL3を介して電源電位VCCに接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗(第1のエミッタ抵抗)RE31を介して接地電位(供給電位)VEEに接続されている。
また、Q32は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子が入力端子のうちの反転入力端子ICに接続され、コレクタ端子がQ31のコレクタ端子に接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗(第2のエミッタ抵抗)RE32を介してVEEに接続されている。
また、Q32は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子が入力端子のうちの反転入力端子ICに接続され、コレクタ端子がQ31のコレクタ端子に接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗(第2のエミッタ抵抗)RE32を介してVEEに接続されている。
また、Q40は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子がQ31,32のコレクタ端子に接続され、コレクタ端子がVCCに接続され、エミッタ端子が電流源IS40(第1の電流源)を介してVEEに接続されている。
そして、RF3が非反転入力端子ITとQ40のエミッタ端子との間に接続され、RF4が反転入力端子ICとQ40のエミッタ端子との間に接続されている。この同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4の抵抗値は同じ値に設定する。
そして、RF3が非反転入力端子ITとQ40のエミッタ端子との間に接続され、RF4が反転入力端子ICとQ40のエミッタ端子との間に接続されている。この同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4の抵抗値は同じ値に設定する。
したがって、ITとICから入力された入力電流信号は、エミッタ接地増幅回路を構成するQ31,Q32でそれぞれ増幅される。ここで、これらQ31,Q32の出力電流は、Q31,Q32のコレクタ端子の接続点Pで合算されて負荷抵抗RL3を流れるため、これら出力電流の差動成分が相殺された上で反転増幅され、Q40には、入力電流信号のうち同相入力成分のみが入力される。
これにより、Q40では、入力電流信号の同相入力成分のみが増幅されるとともに、接続点Pの直流電圧がレベルシフトされて出力端子OUTであるエミッタ端子から出力され、この同相出力電圧がRF3,RF4を介してITとICに帰還される。
同相トランスインピーダンス増幅器12では、このようにして、同相反転増幅器の機能が実現されている。
これにより、Q40では、入力電流信号の同相入力成分のみが増幅されるとともに、接続点Pの直流電圧がレベルシフトされて出力端子OUTであるエミッタ端子から出力され、この同相出力電圧がRF3,RF4を介してITとICに帰還される。
同相トランスインピーダンス増幅器12では、このようにして、同相反転増幅器の機能が実現されている。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図3および図4を参照して、本実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器10の動作について説明する。図3は、同相トランスインピーダンス増幅器の動作(差動電流入力時)を示す説明図である。図4は、同相トランスインピーダンス増幅器の動作(同相電流入力時)を示す他の説明図である。
次に、図3および図4を参照して、本実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器10の動作について説明する。図3は、同相トランスインピーダンス増幅器の動作(差動電流入力時)を示す説明図である。図4は、同相トランスインピーダンス増幅器の動作(同相電流入力時)を示す他の説明図である。
図3に示すように、同相トランスインピーダンス増幅器12に差動電流入力+Iid’,−Iid’があった場合、非反転入力端子ITに入力された電流+Iid’により入力電圧+Vid’が発生し、反転入力端子ICに入力された電流−Iid’により入力電圧−Vid’が発生するものとする。
ここで、同相増幅器13の差動増幅率が理想的にゼロであるならば、出力端子OUTに電圧の変化は生じない。したがって、出力端子OUTは接地された状態と等価となるため、帰還抵抗RF3,RF4の電圧降下に注目すると、Vid’=RF’・Iid’の関係が成り立つ。ここで、RF’は同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4の抵抗値である。この際、同相トランスインピーダンス増幅器12の差動入力インピーダンスZID’をVid’/Iid’で定義すれば、ZID’=RF’と表される。
ここで、同相増幅器13の差動増幅率が理想的にゼロであるならば、出力端子OUTに電圧の変化は生じない。したがって、出力端子OUTは接地された状態と等価となるため、帰還抵抗RF3,RF4の電圧降下に注目すると、Vid’=RF’・Iid’の関係が成り立つ。ここで、RF’は同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4の抵抗値である。この際、同相トランスインピーダンス増幅器12の差動入力インピーダンスZID’をVid’/Iid’で定義すれば、ZID’=RF’と表される。
また、図4に示すように、同相トランスインピーダンス増幅器12に同相電流入力+Iic’,+Iic’があった場合、ITおよびICに入力された電流+Iic’により入力電圧+Vic’がそれぞれ発生するものとする。
ここで、同相増幅器13が同相入力電圧を反転増幅することを考慮して、その同相増幅率を−GC’とすると、出力端子OUTにおける出力電圧Voutは、Vout=−GC’・Vic’となる。このため、帰還抵抗RF3,RF4の電圧降下に注目すると、RF’・Iic’ =−(1+1/GC’)・Vout=(1+GC’)・Vic’の関係が成り立つ。これから同相トランスインピーダンス利得Vout/Iic’は−RF’/(1+1/GC’)と求まる。負号は反転増幅されることを表している。更に、同相トランスインピーダンス増幅器12の同相入力インピーダンスZIC’をVic’/Iic’で定義すれば、ZIC’=RF’/(1+GC’)と表される。
ここで、同相増幅器13が同相入力電圧を反転増幅することを考慮して、その同相増幅率を−GC’とすると、出力端子OUTにおける出力電圧Voutは、Vout=−GC’・Vic’となる。このため、帰還抵抗RF3,RF4の電圧降下に注目すると、RF’・Iic’ =−(1+1/GC’)・Vout=(1+GC’)・Vic’の関係が成り立つ。これから同相トランスインピーダンス利得Vout/Iic’は−RF’/(1+1/GC’)と求まる。負号は反転増幅されることを表している。更に、同相トランスインピーダンス増幅器12の同相入力インピーダンスZIC’をVic’/Iic’で定義すれば、ZIC’=RF’/(1+GC’)と表される。
同相増幅器13では、GC’が1に比べて充分大きな値となるよう設計されているので、同相トランスインピーダンス増幅器12の同相入力インピーダンスZIC’はRF’よりも小さくなるが、差動入力インピーダンスZID’はほぼRF’に等しい値となる。
このため、同相トランスインピーダンス増幅器12では、増幅器本体10Aとは逆に、同相入力インピーダンスZIC’が小さくなり、差動入力インピーダンスZID’が大きくなる。
このため、同相トランスインピーダンス増幅器12では、増幅器本体10Aとは逆に、同相入力インピーダンスZIC’が小さくなり、差動入力インピーダンスZID’が大きくなる。
本実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器10は、この性質を利用しており、同相電流成分Iicが入力されても、同相入力インピーダンスの高い増幅器本体10Aには影響を与えず、入力インピーダンスの低い同相トランスインピーダンス増幅器12によって吸収される。一方、差動電流成分Iidが入力されると、入力インピーダンスの高い同相トランスインピーダンス増幅器12には吸収されず、増幅器本体10Aに入力される。このため、従来のような差動増幅器と差動増幅用帰還抵抗のみで構成した差動トランスインピーダンス増幅器の場合に生じたような、増幅器が良好な特性を発揮する条件から逸脱しやすくなり、出力波形が歪みやすくなるなどの不具合は発生しなくなる。
図5は、第1の実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器の同相入力耐性特性を示す説明図である。ここでは、差動トランスインピーダンス増幅器10へ入力される直流同相入力電流値に対する入力端子電圧の変化量を、シミュレーションにより求めたものである。横軸は入力端子IT,ICへの直流電流入力値、縦軸は入力端子IT,ICの電圧値である。ただし、入力端子IT,ICへの直流電流入力値の符号は、入力端子IT,ICから電流を引き抜く向きを正に選んでいる。ここでは、同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4の抵抗値RF’を450Ωとするとともに、同相増幅器13の同相増幅率GC’を2.6程度に設定し、差動トランスインピーダンス増幅器10の同相入力インピーダンスZICが120Ω程度になるよう設計した。
図7に示した従来の差動トランスインピーダンス増幅器の同相入力耐性特性21と、本実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器の同相入力耐性特性22と比較すると、同相入力耐性特性22の入力端子電圧の変動幅が、同相入力耐性特性21に比べ、半分以下に抑圧できており、特に低入力側では抑圧の効果が顕著であることがわかる。これは、同相電流成分Iicに対する入力耐性が、従来の構成の差動トランスインピーダンス増幅器に比べ、2倍以上に改善できることを示している。
なお、図5の説明図は入力端子IT,ICから電流を引き抜く状態に対するものだが、これまでの議論が入力端子IT,ICから電流を引き抜く状態に対しても、その逆に、入力端子IT,ICに電流を注入する場合にも成り立つことから明白なように、入力端子IT,ICに電流を注入する場合にも全く同様の効果が得られる。
なお、図5の説明図は入力端子IT,ICから電流を引き抜く状態に対するものだが、これまでの議論が入力端子IT,ICから電流を引き抜く状態に対しても、その逆に、入力端子IT,ICに電流を注入する場合にも成り立つことから明白なように、入力端子IT,ICに電流を注入する場合にも全く同様の効果が得られる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、差動トランスインピーダンス増幅器10の増幅器本体10Aと並列するよう入力端子IT,ICに接続された同相増幅器13と、入力端子IT,ICと同相増幅器13の出力端子OUTとの間にそれぞれ接続された2つの同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4とを有し、入力電流信号の同相入力成分を、同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4の値に比例するトランスインピーダンス利得で同相出力電圧信号に変換して出力する同相トランスインピーダンス増幅器を設けたので、入力電流信号のうち、差動電流成分Iidを減衰させることなく、同相電流成分Iicを吸収することができる。
このように、本実施の形態は、差動トランスインピーダンス増幅器10の増幅器本体10Aと並列するよう入力端子IT,ICに接続された同相増幅器13と、入力端子IT,ICと同相増幅器13の出力端子OUTとの間にそれぞれ接続された2つの同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4とを有し、入力電流信号の同相入力成分を、同相増幅用帰還抵抗RF3,RF4の値に比例するトランスインピーダンス利得で同相出力電圧信号に変換して出力する同相トランスインピーダンス増幅器を設けたので、入力電流信号のうち、差動電流成分Iidを減衰させることなく、同相電流成分Iicを吸収することができる。
これにより、従来のような差動増幅器と差動増幅用帰還抵抗のみで構成した差動トランスインピーダンス増幅器50で生じたような、増幅器が良好な特性を発揮する条件から逸脱しやすくなり、出力波形が歪みやすくなる、などの不具合の発生を抑止することができる。このため、同相入力電流成分に対する耐性の大きな差動トランスインピーダンス増幅器を実現することが可能となる。
また、本実施の形態では、1つの増幅器本体10Aと並列して、1つの同相トランスインピーダンス増幅器12を配置した場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、1つの増幅器本体10Aと並列して、複数の同相トランスインピーダンス増幅器12を並列的に配置してもよい。これにより、入力端子IT,ICにおける同相入力インピーダンスを一層低下させることができ、同相入力電流の吸収能力をより一層向上することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器10について説明する。図6は、第2の実施の形態にかかる同相トランスインピーダンス増幅器の構成を示す回路図である。
第1の実施の形態では、図2に示したように、同相トランスインピーダンス増幅器12をエミッタ接地増幅回路で構成した場合を例として説明した。本実施の形態では、同相トランスインピーダンス増幅器12をエミッタ結合回路で構成した場合について説明する。
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる差動トランスインピーダンス増幅器10について説明する。図6は、第2の実施の形態にかかる同相トランスインピーダンス増幅器の構成を示す回路図である。
第1の実施の形態では、図2に示したように、同相トランスインピーダンス増幅器12をエミッタ接地増幅回路で構成した場合を例として説明した。本実施の形態では、同相トランスインピーダンス増幅器12をエミッタ結合回路で構成した場合について説明する。
図6において、同相トランスインピーダンス増幅器12には、エミッタ結合回路をなすトランジスタ(第2のトランジスタ)Q31およびトランジスタ(第4のトランジスタ)Q33と、エミッタ結合回路をなすトランジスタ(第3のトランジスタ)Q32およびトランジスタ(第5のトランジスタ)Q34と、トランジスタ(第1のトランジスタ)Q40と、出力端子がそれぞれ接地電位VEEに接続された電流源(第2の電流源)IS31、電流源(第3の電流源)IS32、電流源(第1の電流源)IS40が設けられている。
このうち、Q31は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子が非反転入力端子ITに接続され、コレクタ端子が負荷抵抗RL3を介して電源電位VCCに接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗(第1のエミッタ抵抗)RE31を介してIS31の入力端子に接続されている。
また、Q32は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子が反転入力端子ICに接続され、コレクタ端子がQ31のコレクタ端子に接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗(第2のエミッタ抵抗)RE32を介してIS32の入力端子に接続されている。
また、Q32は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子が反転入力端子ICに接続され、コレクタ端子がQ31のコレクタ端子に接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗(第2のエミッタ抵抗)RE32を介してIS32の入力端子に接続されている。
また、Q33は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子が参照電位VREF(VCC>VREF>VEE)に接続され、コレクタ端子がVCCに接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗(第3のエミッタ抵抗)RE33を介してIS31の入力端子に接続されている。
また、Q34は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子がVREFに接続され、コレクタ端子がVCCに接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗(第4のエミッタ抵抗)RE34を介してIS32の入力端子に接続されている。
また、Q34は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子がVREFに接続され、コレクタ端子がVCCに接続され、エミッタ端子がエミッタ抵抗(第4のエミッタ抵抗)RE34を介してIS32の入力端子に接続されている。
また、Q40は、NPN型のバイポーラトランジスタからなり、ベース端子がQ31,Q32のコレクタ端子に接続され、コレクタ端子がVCCに接続され、エミッタ端子がIS40を介してVEEに接続されている。
そして、帰還抵抗(第1の同相増幅用帰還抵抗)RF3が、非反転入力端子ITとQ40のエミッタ端子との間に接続されているとともに、帰還抵抗(第2の同相増幅用帰還抵抗)RF4が、反転入力端子ICとQ40のエミッタ端子との間に接続されている。
なお、参照電位VREFは公知の電圧発生回路を用いて、VCCとVEEの中間の適切な電位を生成する。このとき、参照電位VREFの電位を、入力端子IT,ICの電位とほぼ同電位になるように選択すると、トランジスタ(第2のトランジスタ)Q31およびトランジスタ(第4のトランジスタ)Q33から成るエミッタ結合回路と、トランジスタ(第3のトランジスタ)Q32およびトランジスタ(第5のトランジスタ)Q34から成るエミッタ結合回路が、入力端子IT,ICの入力値に対して最も広い動作範囲を示すようにすることができる。
そして、帰還抵抗(第1の同相増幅用帰還抵抗)RF3が、非反転入力端子ITとQ40のエミッタ端子との間に接続されているとともに、帰還抵抗(第2の同相増幅用帰還抵抗)RF4が、反転入力端子ICとQ40のエミッタ端子との間に接続されている。
なお、参照電位VREFは公知の電圧発生回路を用いて、VCCとVEEの中間の適切な電位を生成する。このとき、参照電位VREFの電位を、入力端子IT,ICの電位とほぼ同電位になるように選択すると、トランジスタ(第2のトランジスタ)Q31およびトランジスタ(第4のトランジスタ)Q33から成るエミッタ結合回路と、トランジスタ(第3のトランジスタ)Q32およびトランジスタ(第5のトランジスタ)Q34から成るエミッタ結合回路が、入力端子IT,ICの入力値に対して最も広い動作範囲を示すようにすることができる。
増幅器本体10Aとして、前述した図8のような回路構成を採用した場合、図2の同相トランスインピーダンス増幅器12の構成によれば、増幅器本体10Aと同相トランスインピーダンス増幅器12との間で入力端子電圧に差が生じてしまうため、入力端子を共通接続することが難しい。
本実施の形態にかかる同相トランスインピーダンス増幅器12の回路構成によれば、図6のうち破線で囲った回路Aが、図2の同相トランスインピーダンス増幅器12と共通の回路構成をなしているとともに、図8の増幅器本体10Aと同様に、Q31,Q32のエミッタ端子側にRE31、RE32を介して電流源IS31、IS32が設けられている。
このため、図8の増幅器本体10Aの入力端子電圧に相当する電圧値を、同相トランスインピーダンス増幅器12の入力端子で発生させることができる。
このため、図8の増幅器本体10Aの入力端子電圧に相当する電圧値を、同相トランスインピーダンス増幅器12の入力端子で発生させることができる。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態では、同相トランスインピーダンス増幅器12において、ITとICから入力された差動入力電流信号を増幅する増幅回路として、増幅器本体10Aにおいて利用されているものと同様のエミッタ結合回路を用いるようにしたので、同相トランスインピーダンス増幅器12の入力端子において、増幅器本体10Aの入力端子電圧に相当する電圧値を発生させることができる。
したがって、増幅器本体10Aと同相トランスインピーダンス増幅器12の入力端子とを共通接続することができ、結果として、増幅器本体10Aに対して並列接続が容易な同相トランスインピーダンス増幅器12を実現できる。
このように、本実施の形態では、同相トランスインピーダンス増幅器12において、ITとICから入力された差動入力電流信号を増幅する増幅回路として、増幅器本体10Aにおいて利用されているものと同様のエミッタ結合回路を用いるようにしたので、同相トランスインピーダンス増幅器12の入力端子において、増幅器本体10Aの入力端子電圧に相当する電圧値を発生させることができる。
したがって、増幅器本体10Aと同相トランスインピーダンス増幅器12の入力端子とを共通接続することができ、結果として、増幅器本体10Aに対して並列接続が容易な同相トランスインピーダンス増幅器12を実現できる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
例えば、図2に示した同相トランスインピーダンス増幅器12の回路図において、エミッタ抵抗RE31,RE32の抵抗の値は、同相トランスインピーダンス増幅器12が必要とする利得、帯域、線形性等の仕様により適切な値を選択する。その際、エミッタ抵抗RE31,RE32の抵抗の値をゼロとすることも可能であり、その場合、トランジスタQ31,Q32のエミッタ端子は、直接接地電位VEEに接続される。また、電流源IS40は、抵抗で代用することが可能である。
同様に、図6に示した同相トランスインピーダンス増幅器12の回路図において、エミッタ抵抗RE31,RE32,RE33,RE34の抵抗の値についても、同相トランスインピーダンス増幅器12が必要とする利得、帯域、線形性等の仕様により適切な値が選択される。その際、エミッタ抵抗RE31,RE32,RE33,RE34の抵抗の値をゼロとすることも可能であり、その場合、トランジスタQ31およびQ33のエミッタ端子はともに電流源IS31の入力端子に直接接続され、トランジスタQ32,Q34のエミッタ端子はともに電流源IS32の入力端子に直接接続される。また、電流源IS31,IS32,IS40は、抵抗で代用することが可能である。
また、各実施の形態では、同相増幅器13や差動増幅器11をNPN型のバイポーラトランジスタで構成した場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、電源電圧VCCと接地電位VEEの電圧値を変更して、PNP型のバイポーラトランジスタで構成してもよい。また、バイポーラトランジスタに代えて、N型あるいはP型のMOSFETに代表される電界効果トランジスタを用いてもよい。
10…差動トランスインピーダンス増幅器、10A…増幅器本体、11…差動増幅器、12…同相トランスインピーダンス増幅器、13…同相増幅器、RF1,RF2…帰還抵抗(差動増幅用)、RF3…帰還抵抗(第1の同相増幅用帰還抵抗)、RF4…帰還抵抗(第2の同相増幅用帰還抵抗)、Q31…トランジスタ(第2のトランジスタ)、Q32…トランジスタ(第3のトランジスタ)、Q33…トランジスタ(第4のトランジスタ)、Q34…トランジスタ(第5のトランジスタ)、Q40…トランジスタ(第1のトランジスタ)、RL3…負荷抵抗、RE31…エミッタ抵抗(第1のエミッタ抵抗)、RE32…エミッタ抵抗(第2のエミッタ抵抗)、RE33…エミッタ抵抗(第3のエミッタ抵抗)、RE34…エミッタ抵抗(第4のエミッタ抵抗)、IS31…電流源(第2の電流源)、IS32…電流源(第3の電流源)、IS40…電流源(第1の電流源)、IT…非反転入力端子、IC…反転入力端子、OT…非反転出力端子、OC…反転出力端子、OUT…出力端子、VCC…電源電位、VEE…接地電位(供給電位)、VREF…参照電位。
Claims (3)
- 一対の入力端子から入力された入力電流信号の差動入力成分を、差動増幅用帰還抵抗の値に比例するトランスインピーダンス利得で差動出力電圧信号に変換し、一対の出力端子から出力する増幅器本体と、
前記増幅器本体と並列するよう前記一対の入力端子に接続された同相増幅器と、前記一対の入力端子と前記同相増幅器の出力端子との間にそれぞれ接続された2つの同相増幅用帰還抵抗とを有し、前記入力電流信号の同相入力成分を、前記同相増幅用帰還抵抗の値に比例するトランスインピーダンス利得で同相出力電圧信号に変換して出力する同相トランスインピーダンス増幅器と
を備えることを特徴とする差動トランスインピーダンス増幅器。 - 請求項1に記載の差動トランスインピーダンス増幅器において、
前記同相トランスインピーダンス増幅器は、
ベース端子が前記一対の入力端子のうちの非反転入力端子に接続され、コレクタ端子が負荷抵抗を介して電源電位に接続され、エミッタ端子が第1のエミッタ抵抗を介して供給電位に接続された第2のトランジスタと、
ベース端子が前記一対の入力端子のうちの反転入力端子に接続され、コレクタ端子が前記第2のトランジスタのコレクタ端子に接続され、エミッタ端子が第2のエミッタ抵抗を介して前記供給電位に接続された第3のトランジスタと、
ベース端子が前記第2および第3のトランジスタのコレクタ端子に接続され、コレクタ端子が前記電源電位に接続され、エミッタ端子が第1の電流源を介して前記供給電位に接続された第1のトランジスタと、
前記非反転入力端子と前記第1のトランジスタのエミッタ端子との間に接続された第1の同相増幅用帰還抵抗と、
前記反転入力端子と前記第1のトランジスタのエミッタ端子との間に接続された第2の同相増幅用帰還抵抗と
を備えることを特徴とする差動トランスインピーダンス増幅器。 - 請求項1に記載の差動トランスインピーダンス増幅器において、
前記同相トランスインピーダンス増幅器は、
ベース端子が前記一対の入力端子のうちの非反転入力端子に接続され、コレクタ端子が負荷抵抗を介して電源電位に接続され、エミッタ端子が第1のエミッタ抵抗を介して第2の電流源の入力端子に接続された第2のトランジスタと、
ベース端子が前記一対の入力端子のうちの反転入力端子に接続され、コレクタ端子が前記第2のトランジスタのコレクタ端子に接続され、エミッタ端子が第2のエミッタ抵抗を介して第3の電流源の入力端子に接続された第3のトランジスタと、
ベース端子が前記第2および第3のトランジスタのコレクタ端子に接続され、コレクタ端子が前記電源電位に接続され、エミッタ端子が第1の電流源を介して供給電位に接続された第1のトランジスタと、
ベース端子が参照電位に接続され、コレクタ端子が前記電源電位に接続され、エミッタ端子が第3のエミッタ抵抗を介して前記第2の電流源の入力端子に接続された第4のトランジスタと、
ベース端子が参照電位に接続され、コレクタ端子が前記電源電位に接続され、エミッタ端子が第4のエミッタ抵抗を介して前記第3の電流源の入力端子に接続された第5のトランジスタと、
前記非反転入力端子と前記第1のトランジスタのエミッタ端子との間に接続された第1の同相増幅用帰還抵抗と、
前記反転入力端子と前記第1のトランジスタのエミッタ端子との間に接続された第2の同相増幅用帰還抵抗と
を備え、
前記第2および前記第3の電流源の出力端子がそれぞれ前記供給電位に接続されている
ことを特徴とする差動トランスインピーダンス増幅器。
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