JP5524454B2 - 接着剤組成物 - Google Patents
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しかしながら、SBSは一般的に熱安定性が劣り、しかも保持力と粘着性とのバランスが不十分であり、溶融粘度が高く、加工性も不十分であった。
また、特許文献4では、特定の2官能性カップリング剤(脂肪族系モノエステル、特定のジハロゲン化合物)でカップリングさせて得られるブロック共重合体よりなる粘着剤組成物が開示されている。
しかしながら、上記に開示されたいずれの方法でも改良効果は不十分であった。
このような背景の下、本発明が解決しようとする課題は、粘着力を維持し、特に保持力に優れ、高温加熱下における溶融粘度安定性に優れた接着剤組成物を提供することにある。
[1]
水素添加ブロック共重合体および粘着付与剤を含有する接着剤組成物であって、
前記水素添加ブロック共重合体が、
1個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックと、を有する水素添加ブロック共重合体(A)と、
少なくとも2個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックと、を有する水素添加ブロック共重合体(B)と、を含有し、
前記水素添加ブロック共重合体のビニル結合の水素添加率が82%以上であり、
前記水素添加ブロック共重合体のビニル芳香族炭化水素の含有量(TS)が37.5〜47.5質量%であり、および
前記水素添加ブロック共重合体(A)のピーク分子量(MpA)および前記TSが以下の関係式:
77.5≦10MpA+TS≦97.5
を満たし、かつ、
前記水素添加ブロック共重合体を100質量部と、前記粘着付与剤を20〜400質量部と、を含有する接着剤組成物。
[2]
前記MpAおよび前記TSが以下の関係式:
81≦10MpA+TS≦95
を満たす、前記[1]に記載の接着剤組成物。
[3]
前記TSが40〜45質量%である、前記[1]又は[2]に記載の接着剤組成物。
[4]
前記水素添加ブロック共重合体(B)のピーク分子量(MpB)が5〜15万である、前記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
[5]
前記水素添加ブロック共重合体のビニル結合量が10〜80%である、前記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
[6]
前記水素添加ブロック共重合体が、前記水素添加ブロック共重合体(A)を20〜90質量%と、前記水素添加ブロック共重合体(B)を80〜10質量%と、を含有する、前記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
前記水素添加ブロック共重合体が、
1個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックと、を有する水素添加ブロック共重合体(A)と、
少なくとも2個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックと、を有する水素添加ブロック共重合体(B)と、を含有し、
前記水素添加ブロック共重合体のビニル結合の水素添加率が82%以上であり、
前記水素添加ブロック共重合体のビニル芳香族炭化水素の含有量(TS)が37.5〜47.5質量%であり、および
前記水素添加ブロック共重合体(A)のピーク分子量(MpA)および前記TSが以下の関係式:
77.5≦10Mp+TS≦97.5
を満たし、かつ、
前記水素添加ブロック共重合体を100質量部と、前記粘着付与剤を20〜400質量部と、を含有する接着剤組成物である。
本実施の形態に使用される水素添加ブロック共重合体は、1個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックと、を有する水素添加ブロック共重合体(A)と、少なくとも2個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックと、を有する水素添加ブロック共重合体(B)と、を含有し、水素添加ブロック共重合体のビニル結合の水素添加率が82%以上であり、水素添加ブロック共重合体のビニル芳香族炭化水素の含有量(TS)が37.5〜47.5質量%であり、および水素添加ブロック共重合体(A)のピーク分子量(MpA)および前記TSが以下の関係式:
77.5≦10Mp+TS≦97.5
を満たす水素添加ブロック共重合体である。
水素添加ブロック共重合体(B)は、少なくとも2個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックと、を有するブロック共重合体(b)を水素添加した共重合体である。
(C−D)
(上式において、Cはビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックであり、Dは共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックである。CブロックとDブロックとの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。)
で表されるブロック共重合体として得られる。
上述した方法により、ブロック共重合体(b)は一般式:
(C−D)n、 C−(D−C)m、 D−(C−D)n
(上式において、Cはビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックであり、Dは共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックである。CブロックとDブロックとの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。nは2以上の整数である。mは1以上の整数であり、好ましくは、1〜5の整数である。)
あるいは一般式:
[(D−C)n]m+1−X、 [(C−D)n]m+1−X、
[(D−C)n−D]m+1−X、 [(C−D)n−C]m+1−X
(上式において、C、D、nは前記と同じであり、Xは四塩化ケイ素、四塩化スズ、エポキシ化大豆油、2〜6官能のエポキシ基含有化合物、ポリハロゲン化炭化水素、カルボン酸エステル、ジビニルベンゼン等のポリビニル化合物等のカップリング剤の残基又は多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を示す。mは1以上の整数であり、好ましくは、1〜10の整数である。)
で表されるブロック共重合体として得られる。
本実施の形態において、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとは、共役ジエン化合物を50質量%を超える量で、好ましくは70質量%以上含有する、共役ジエン化合物とビニル芳香族炭化水素との共重合体ブロック及び/又は共役ジエン化合物単独重合体ブロックを示す。
共重合体ブロック中のビニル芳香族炭化水素は均一に分布していても、テーパー状に分布していてもよい。また、該共重合体ブロック中に、ビニル芳香族炭化水素が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。本実施の形態に使用される水素添加ブロック共重合体は、上記一般式で表されるブロック共重合体(a)の水素添加物と上記一般式で表されるブロック共重合体(b)の水素添加物の混合物であることが好ましい。
本実施の形態において、ビニル結合の水素添加率とは、ブロック共重合体中に組み込まれている水素添加前の共役ジエン中のビニル結合の内、水素添加されたビニル結合の割合をいう。
ビニル結合の水素添加率は、85%以上であることが好ましく、87%以上であることがより好ましい。
水添反応に使用される触媒としては、(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系触媒、(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩等の遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型触媒、(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一触媒が知られている。
水添反応の具体的な方法としては、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報及び特公平2−9041号公報に記載された方法が挙げられる。例えば、炭化水素溶媒中で水添触媒の存在下に水素添加して、水素添加物を得ることができる。その際、ブロック共重合体の水素添加率は、反応温度、反応時間、水素供給量、触媒量等を調整することによりコントロールすることができる。
V≦1.1H≦2×V+10
(但し、H≦80、好ましくはH≦75、より好ましくはH≦70、さらに好ましくはH≦65)を満たすことが好ましい。上記ビニル結合量Vは、以下に記載するとおりである。
トータル水素添加率Hが上記関係式を満たすことにより、保持力と粘着性のバランスに優れる接着剤組成物とすることができる。
また、トータル水素添加率Hが上記関係式を満たし、かつ80以下であることにより粘着性力を維持した接着剤組成物とすることができる。
本実施の形態において、トータル水素添加率Hとは、ブロック共重合体中に組み込まれている水素添加前の共役ジエン中の二重結合の内、水素添加された二重結合の割合をいう。
本実施の形態において、ビニル芳香族炭化水素の含有量とは、水素添加ブロック共重合体におけるビニル芳香族炭化水素の含有量(質量%)を示し、好ましくは40〜45質量%である。ビニル芳香族炭化水素の含有量が37.5質量%以上であることにより、保持力に優れる接着剤組成物とすることができる。ビニル芳香族炭化水素の含有量が47.5質量%以下であることにより、粘着性に優れる接着剤組成物とすることができる。
本実施の形態において、水素添加ブロック共重合体のビニル芳香族炭化水素の含有量が37.5〜47.5質量%であれば特に限定されるものではないが、水素添加ブロック共重合体(A)のビニル芳香族炭化水素の含有量が30〜60質量%であることが好ましく、水素添加ブロック共重合体(B)のビニル芳香族炭化水素の含有量が20〜60質量%であることが好ましい。
即ち、本実施の形態において、水素添加ブロック共重合体は、ピーク分子量(MpA)およびビニル芳香族炭化水素の含有量(TS)が以下の関係式:
77.5≦10MpA+TS≦97.5
を満たす必要がある。上記ピーク分子量(MpA)は、以下に記載するとおりである。
本実施の形態において、水素添加ブロック共重合体は、以下の関係式:
81≦10MpA+TS≦95
を満たすことが好ましい。
10Mp+TSが77.5未満の場合、接着剤組成物の保持力が劣り、97.5を超えると溶融粘度が高くなり接着剤組成物の塗布性能等が劣るため好ましくない。
本実施の形態において、水素添加ブロック共重合体(A)のピーク分子量が3万であるとき、MpAは3を意味する。
本実施の形態において、ビニル結合量とは、ブロック共重合体中に1,2−結合,3,4−結合及び1,4−結合の結合様式で組み込まれている共役ジエン化合物のうち、1,2−結合及び3,4−結合で組み込まれているものの割合である。ビニル結合量が10〜80%であることにより、水素添加ブロック共重合体と粘着付与剤との親和性に優れ、粘着性に優れる粘着組成物とすることができる。
その際、ピーク分子量は有機リチウム化合物量を制御することにより調整される。水素添加ブロック共重合体(A)と水素添加ブロック共重合体(B)との混合方法は、重合反応終了後、水素添加反応を行い、水、アルコール、酸等を添加して活性種を失活させた各成分の重合溶液を所定の組成でブレンドする方法が挙げられる。得られた水素添加ブロック共重合体(A)及び水素添加ブロック共重合体(B)の溶液から、通常の方法で脱溶剤することにより、本実施の形態の水素添加ブロック共重合体を得ることができる。例えば、スチームストリッピング等を行って重合溶媒を分離した後、乾燥することにより得ることができる。また個別に重合溶媒を分離、乾燥して得られたポリマーをロール等でブレンドして得ることもできる。
水素添加ブロック共重合体(A)及び水素添加ブロック共重合体(B)のビニル芳香族炭化水素の含有量は同じになり構造が限定されるが、上記の方法に比べて工業的に有利である。
本実施の形態に使用される粘着付与剤は、種類は特に限定はなく、ロジン系テルペン系樹脂、水添ロジン系テルペン系樹脂、クマロン系樹脂、フェノール系樹脂、テルペン−フェノール系樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂等の公知の粘着付与性樹脂が挙げられる。これらの粘着付与剤は2種類以上混合して用いることができる。
粘着付与剤の具体例としては、「ゴム・プラスチック配合薬品」(ラバーダイジェスト社編)に記載されたものが挙げられる。
本実施の形態の接着剤組成物は、前記水素添加ブロック共重合体と、前記粘着付与剤と、を含有する接着剤組成物であり、水素添加ブロック共重合体を100質量部と、粘着付与剤を20〜400質量部と、を含有する接着剤組成物である。
粘着付与剤を20質量部以上含有することにより、粘着性に優れる接着剤組成物とすることができる。粘着付与剤を400質量部以下で含有することにより、保持力に優れる接着剤組成物とすることができる。
粘着付与剤は、水素添加ブロック共重合体を100質量部に対して、50〜350質量部であることが好ましい。
接着剤組成物の色調、及び熱安定性を最終的に目的とする範囲内とするために、その使用量は目的に応じて定める必要がある。
上記オイルを50質量部以下で使用することにより、接着力に優れる接着剤組成物とすることができる。
一方、接着剤組成物を粘着剤として使用する場合には、上記オイルを水素添加ブロック共重合体100質量部に対して、好ましくは10〜200質量部の範囲で、より好ましくは20〜180質量部の範囲で、さらに好ましくは30〜150質量部の範囲で使用する。
上記オイルを200質量部以下で使用することにより、保持力に優れる接着剤組成物とすることができる。
酸化防止剤の添加量は任意であるが、好ましくは接着剤組成物100質量部に対して5質量部以下である。
また、本実施の形態の接着剤組成物は、溶融粘度、ループタック、粘着力のバランスが優れ、高い保持力を示し、また高温加熱下における溶融粘度変化率も小さく粘接着特性において優れた性能を有する接着剤組成物である。
140℃における溶融粘度が、4,000cP以下であることにより、加工性に優れる接着剤組成物とすることができる。
ループタックが、3.0N/15mm以上であることにより、粘着性に優れる接着剤組成物とすることができる。
1)スチレンの含有量(TS)
紫外線分光光度計(日立UV200)を用いて、262nmの吸収強度より算出した。
GPC〔装置は、ウォーターズ製であり、カラムは、デュポン製のZORBAX PSM l000Sを2本とPSM 60Sの計3本の組合せである。溶媒にはテトラヒドロフランを用い、測定条件は、温度35℃で行った。ピーク分子量は、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めた。また、水素添加ブロック共重合体(A)と水素添加ブロック共重合体(B)の組成比は、クロマトグラムのそれぞれのピークの面積比より求めた。
核磁気共鳴装置(BRUKER社製、DPX−400)を用いて測定した。
接着剤組成物の物性特性を以下の方法で測定した。
1)溶融粘度
接着剤組成物を、ブルックフィールド型粘度計を使用して、140℃における溶融粘度を測定した。
250mm長×15mm幅のループ状の試料を用い、被着体として、ステンレス板を使用して接触面積15mm×50mm、接着時間:3sec、接着及び引き剥がし速度:500mm/minで測定した。
25mm幅の試料をステンレス板に張り付け、引き剥がし速度300mm/minで180度剥離力を測定した。
保持力は、JIS Z−1524に準じて、ステンレス板に25mm×25mmの面積が接するように粘着テープを貼り付け、60℃において1kgの荷重を与えて粘着テープがずれ落ちるまでの時間を測定した。
ブルッククフィールド型粘度計を使用して、180℃における混練直後の接着剤組成物の溶融粘度をη0とし、接着剤組成物を180℃の温度雰囲気下に48時間放置後の180℃の溶融粘度をη1としたとき、以下の溶融粘度変化率を求め、熱安定性の尺度とした。
溶融粘度変化率(%)=(η1−η0)/η0×100
攪拌機及びジャケット付きの内容量100Lのオ−トクレ−ブを洗浄、乾燥、窒素置換し、予め精製したスチレン41質量部を含むシクロヘキサン溶液を投入した。次いでn−ブチルリチウムを全モノマー100質量部に対し0.255質量部と、テトラメチルエチレンジアミンを0.1質量部添加し、70℃で1時間重合した後、予め精製したブタジエン59質量部を含むシクロヘキサン溶液を加えて1時間重合した。その後、カップリング剤として安息香酸エチルをn−ブチルリチウムに対し0.45当量添加し、カップリングさせ、カップリングしたポリマーとカップリングしていないポリマーとの混合物を得た。
得られたブロック共重合体溶液の一部をサンプリングし、オクタデシル−3−(3,5−ジブチル−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−トを上記混合物100質量部に対して0.3質量部添加し、その後溶媒を加熱除去した(得られた共重合体をポリマー1とする)。ポリマー1は、スチレンの含有量が41質量%、ポリブタジエン部のビニル結合量が36%、ピーク分子量MpAが4.9、ピーク分子量MpBが9.5であった。
次に、残りの上記混合物を用いて、ジ−p−トリスビス(1−シクロペンタジェニル)チタニウムとn−ブチルリチウムを水添触媒としてポリマー1に対して50ppm添加し、温度70℃で水素添加を行い、溶媒を留去してポリマー2を得た。ポリマー2は、水素添加率Hが35%、ビニル結合の水素添加率が92%であった。ポリマー1、ポリマー2の特性を表1に示した。
n−ブチルリチウムとテトラメチルエチレンジアミン及び安息香酸エチルの添加量を変えた以外は、ポリマー1と同様の方法で重合を行い、次に得られたブロック共重合体溶液を用いて、ポリマー2と同様に水素添加を行い、ポリマー3〜ポリマー10を作成した。これらのポリマーの特性を表1に示した。
ポリマー100質量部に対して、粘着付与剤としてアルコンM100(荒川化学製)を300質量部、軟化剤としてダイアナプロセスオイルPW−90(出光興産製)を100質量部の配合比で配合して、180℃×2時間、1リットルの攪拌機付き容器で溶融混練しホットメルト型接着剤組成物を得た。尚、各接着剤組成物には、ブロック共重合体100質量部に対して、安定剤として2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルべンジル)−4−メチルフェニルアクリレートを1質量部配合した。各接着性組成物の物性測定結果を表2に示した。
粘着付与剤の配合量を変える以外は実施例1と同様の方法で接着剤組成物を作成し、その粘接着特性を表2に示した。
比較例1においては、ブロック共重合体(ポリマー1)が水素添加されていないため、熱安定性の尺度である溶融粘度変化率がプラスであり、架橋が進み熱処理後の加工性が劣るものとなった。また、粘着力も劣るものであった。
比較例2においては、重合体ブロック(ポリマー8)の10Mp+TSが101であり、本願の請求範囲の上限である97.5を越えているため、これを用いた接着剤組成物は溶融粘度が高く加工性が劣るものとなった。
比較例3においては、重合体ブロック(ポリマー9)の10Mp+TSが76であり、本願の請求範囲の下限である77.5を下回っているため、これを用いた接着剤組成物は、保持力が著しく劣ったものとなった。
比較例4においては、重合体ブロック(ポリマー10)のスチレン含有量が多すぎるため、これを用いた接着剤組成物は、粘着力が劣るものとなった。
比較例5においては、粘着付与剤の含有量が多すぎるため、接着剤組成物は、ループタック、保持力が著しく低いものとなった。
比較例6においては、粘着付与剤の含有量が少なすぎるため、接着剤組成物は、溶融粘度が高く加工性が劣り、粘着力、保持力が著しく低いものとなった。また、熱安定性の尺度である溶融粘度変化率が大きく、架橋が進み熱処理後の加工性が劣るものとなった。
Claims (4)
- 水素添加ブロック共重合体および粘着付与剤を含有する接着剤組成物であって、
前記水素添加ブロック共重合体が、
1個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックと、を有する水素添加ブロック共重合体(A)を20〜90質量%と、
少なくとも2個のビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックと、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックと、を有する水素添加ブロック共重合体(B)を80〜10質量%と、を含有し、
前記水素添加ブロック共重合体(A)及び前記水素添加ブロック共重合体(B)のビニル結合の水素添加率が82%以上であり、
前記水素添加ブロック共重合体(A)及び前記水素添加ブロック共重合体(B)のビニル芳香族炭化水素の含有量(TS)が37.5〜47.5質量%であり、および
前記水素添加ブロック共重合体(A)のピーク分子量が3万から6万であり、さらに以下の関係式:
77.5≦10MpA+TS≦97.5
を満たし(ここで、Mp A は前記水素添加ブロック共重合体(A)のピーク分子量を1万で除した値であり、TSは前記水素添加ブロック共重合体(A)及び前記水素添加ブロック共重合体(B)のビニル芳香族炭化水素の含有量である。)、
前記水素添加ブロック共重合体(B)のピーク分子量が5万〜15万であり、
かつ、
前記水素添加ブロック共重合体(A)及び前記水素添加ブロック共重合体(B)を100質量部と、前記粘着付与剤を20〜400質量部と、を含有する接着剤組成物。 - 前記MpAおよび前記TSが以下の関係式:
81≦10MpA+TS≦95
を満たす、請求項1に記載の接着剤組成物。 - 前記TSが40〜45質量%である、請求項1又は2に記載の接着剤組成物。
- 前記水素添加ブロック共重合体(A)及び前記水素添加ブロック共重合体(B)のビニル結合量が10〜80%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
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