JP5523998B2 - 直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造 - Google Patents

直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造 Download PDF

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本発明は、直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造に関するものである。
従来より、自動車のディーゼルエンジン等では、排気側から排気ガスの一部を抜き出して吸気側へと戻し、その吸気側に戻された排気ガスでエンジン内での燃料の燃焼を抑制させて燃焼温度を下げることによりNOxの発生を低減するようにした、いわゆる排気ガス再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)を採用したものがある。
図8〜図12は排気ガスを再循環する機構を備えたディーゼルエンジンの一例を示すもので、ここに図示しているディーゼルエンジン1においては、排気ガス2が流通する排気通路3と吸気通路4との間がEGRパイプ5により接続されており、このEGRパイプ5の途中に備えたEGRバルブ6を介し排気ガス2の一部を吸入空気7と一緒に再循環してディーゼルエンジン1の気筒内に送り込み、該気筒内での燃焼温度を下げてNOxの低減化を図るようにしてある。
また、ディーゼルエンジン1の各気筒の天井部(気筒天井部23)に、燃料(軽油)を気筒内に噴射する多孔式のインジェクタ8が装備されているとともに、ピストン9の頂部には、燃焼室の大半を成すように窪むキャビティ10が凹設されており、該キャビティ10の内周面に対し前記インジェクタ8の先端部から燃料が放射状に噴射されて圧縮行程終期の高い気筒内温度により自己着火するようになっている。
前記キャビティ10の詳細は図9に示す通りであり、キャビティ10の開口の外縁部を成す入口リップ部11と、該入口リップ部11から緩やかなS字カーブを描くように下降して前記入口リップ部11より半径方向外側へ張り出す燃焼室壁面部12と、該燃焼室壁面部12から半径方向内側へ向かう緩やかな曲面を成す外側曲面部13と、該外側曲面部13の下端部全周からピストン中心Oに向け扁平な円錐状を成すセンターコーン14とを備えて前記キャビティ10が形成されるようになっている。
図8のディーゼルエンジン1におけるインジェクタ8の噴射作動については、エンジン制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Unit)を成す制御装置15からの燃料噴射指令8aにより制御されるようになっており、圧縮上死点近辺で前記インジェクタ8に燃料噴射指令8aを出力して燃料を噴射せしめるようにしてある。
この制御装置15には、アクセル開度をディーゼルエンジン1の負荷として検出するアクセルセンサ16(負荷センサ)からのアクセル開度信号16aや、ディーゼルエンジン1の機関回転数を検出する回転センサ17からの回転数信号17a等が入力されており、各種のエンジン制御を実行するべくディーゼルエンジン1の運転状態が常に監視されるようになっている。
尚、図8において、18はクランクシャフト、19は排気ポート、20は排気弁、21は吸気ポート、22は吸気弁、23は気筒天井部を示しており、該吸気弁22及び前記排気弁20は、図示しないエンジン駆動のカムシャフトに備えたカムによりプッシュロッドやロッカーアームを介して各気筒の行程に応じた適切なタイミングで開弁操作されるようになっている。
この種の直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造に関連する先行技術文献情報としては、例えば、下記の特許文献1や特許文献2等が既に提案されている状況にある。
特開平6−212973号公報 特開平7−150944号公報
しかしながら、図8に示す如き従来の直噴式ディーゼルエンジンにおいて、排気ガス2の再循環量を増やすために吸入空気7の量を減らすと、NOxの低減を図ることはできるものの、気筒内での燃焼不良により黒煙が発生してしまう。また、吸入空気7の量を減らさずに、排気ガス2の再循環量を増やすとポンピングロスが大きくなり、燃費の悪化を招いてしまうことになる。
そこで、燃焼室内の空気を有効に利用して黒煙の発生を抑えることが重要になり、これについては、現在、下記のことが分かっている。
エンジン低速運転時においては、ピストン9の下降速度が遅いため、燃料を噴射している時間と比較してピストン9の下降する時間が長くなることから、該ピストン9が充分に下降する前に燃料の噴射が終了してしまう。
よって、図10に示すように、燃料の殆どがキャビティ10内に噴射されて混合気を生成し、スキッシュエリアS(キャビティ10周囲のピストン9の頂面と気筒天井部23との間の領域)の空気は有効利用されていないと考えられ、黒煙が発生し易い状態になる。図中、Fは、噴射燃料の濃度別分布の拡散状況を模式的に示したもので、内側の分布領域ほど燃料の濃度が濃いことを示している。
これは、気筒天井部23からのインジェクタ8の突出寸法を短くすると、エンジン低速運転時における黒煙の発生が少なくなるという実験結果によって明らかである。つまり、インジェクタ8の突出寸法を短くした場合、インジェクタ8の噴孔からのキャビティ10までの相対距離が延びることに起因して燃料の一部がスキッシュエリアSへ流れ、キャビティ10内の燃料濃度の低減が図られるためである。
エンジン高速運転時においては、ピストン9の下降速度が速いため、燃料を噴射している時間と比較してピストン9の下降する時間が短くなることから、該ピストン9が燃料噴射期間の前半で既に下降し過ぎてしまう。
よって、図11に示すように、燃料の殆どがキャビティ10内に入らずにスキッシュエリアSへ流れて混合気を生成し、キャビティ10内の空気は有効利用されていないと考えられ、黒煙が発生し易い状態になる。Fは、噴射燃料の濃度別分布の拡散状況を模式的に示したもので、内側の分布領域ほど燃料の濃度が濃いことを示している。
これは、気筒天井部23からのインジェクタ8の突出寸法を長くすると、エンジン高速運転時における黒煙の発生が少なくなるという実験結果によって明らかである。つまり、インジェクタ8の突出寸法を長くした場合、インジェクタ8の噴孔からのキャビティ10までの相対距離が縮まることに起因して燃料の一部がキャビティ10内へ入り、スキッシュエリアSの燃料濃度の低減が図られるためである。
更に、運転直後の直噴式ディーゼルエンジンを分解してピストン9を観察してみると、図12に示すように、ピストン9頂部のキャビティ10周囲において、ピストン9上方のインジェクタ8から矢印A方向に放射状に燃料が噴射される個所には、燃料燃焼跡24が確認できたが、インジェクタ8から燃料が噴射されない個所では、燃料燃焼跡24が確認できなかった。つまり、燃料燃焼跡24が確認できなかったところでは、混合気が形成されない、もしくは燃料濃度が低いことになるので、スキッシュエリアSの空気は全周にわたって有効利用されていないと考えられる。
本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、燃焼室内の空気を有効利用して黒煙の発生を抑制可能な直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
ピストン頂部に燃焼室の大半をなすように窪むキャビティを形成し、気筒天井部の中心からピストン頂部へ向けて燃料を複数方向に噴射して自己着火させる直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造であって、
ピストン頂部の燃料噴射方向下流側に当たる各個所に、ピストン頂部端面に対して窪み且つキャビティ側からピストン半径方向へえぐられてピストン周方向に延びる形状の凹陥部を形成し、
該凹陥部の内底面を、スワール流通方向上流側から下流側へ向けて漸次ピストン頂部端面に近づいて連なるように構成している。
請求項2に記載の発明は、
エンジン低速運転時にピストン頂部へ向けて噴射される燃料が、スワールにより偏向して凹陥部内に到達し、また、エンジン高速運転時にピストン頂部へ向けて噴射される燃料が、スワールにより偏向して凹陥部下方のキャビティ内周壁に到達するように、凹陥部の内底面の傾斜を設定している。
本発明の直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造によれば、下記のような優れた作用効果を奏し得る。
(1)エンジン低速運転時は、ピストン頂部に設けた凹陥部とスワールとの相乗作用によって、燃料の大半がスキッシュエリアに溢れ且つその周方向に導かれるので、スキッシュエリア周方向全体で混合気が生成され、スキッシュエリア周方向全体の空気を有効利用することができる。
(2)しかも、スキッシュエリアへ燃料を導入することによって、キャビティ内の燃料濃度が局所的に高くなることが回避され、黒煙の発生を低減できる。
(3)エンジン高速運転時は、ピストン頂部に設けた凹陥部下方のキャビティ内周壁によって燃料の大半がキャビティ内に導かれるとともに、スワールによって残りの燃料がスキッシュエリア周方向へ導かれるので、スキッシュエリアの燃料濃度が局所的に高くなることが回避され、黒煙の発生を低減できる。
(4)ピストンの頂部に凹陥部を形成した分だけピストンのトップクリアランス面積が小さくなり、リバーススキッシュによってスキッシュエリアに引き戻される混合気の量が減るので、エンジン高速運転時には、スキッシュエリアにおいて燃料濃度が局所的に高くなることが回避され、黒煙の発生を低減できる。
本発明の直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造の一例におけるピストンを示す平面図である。 本発明の直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造の一例におけるピストンを示す斜視図である。 図1におけるピストン頂部の凹陥部の側面形状についての説明図である。 図1におけるピストン頂部の凹陥部の平面形状についての説明図である。 図1におけるピストン頂部のキャビティの深さについての説明図である。 (a)はエンジン低速運転時のスワールによる燃料の流れの偏向を示す概念図、(b)はエンジン高速運転時のスワールによる燃料の流れの偏向を示す概念図である。 図1におけるピストン頂部に対する燃料の到達範囲を示す概念図である。 排気ガス再循環を採用したディーゼルエンジンの一例を示す概念図である。 図8におけるピストン頂部のキャビティの形状についての説明図である。 エンジン低速運転時おける気筒内の燃料濃度分布についての説明図である。 エンジン高速運転時おける気筒内の燃料濃度分布についての説明図である。 直噴式ディーゼルエンジンのピストン頂部における燃料燃焼跡についての説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1〜図7は本発明の直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造の一例を示すもので、ピストン25の頂部には、燃焼室の大半をなすように窪むキャビティ26がされており、ピストン25上方に配置されているインジェクタ8(図8参照)からは、ピストン25の頂部へ向けて燃料を六方向に噴射される。
ピストン25の頂部の燃料噴射方向下流側に当たる各個所(先述の図12における燃料燃焼跡24が表れている個所)には、ピストン頂部端面27に対して窪み且つキャビティ26側からピストン25半径方向へえぐられてピストン25周方向へと延びる凹陥部28が形成されている。つまり、前記インジェクタ8の噴孔数が六であれば、凹陥部28の数も同じく六になる。
凹陥部28は、キャビティ26中心側を向き且つピストン頂部端面27に連なる側壁面32と、キャビティ内周壁30、側壁面32のスワール上流側縁部、及びピストン頂部端面27に連なる端壁面31と、キャビティ内周壁30、端壁面31の下縁部、側壁面32の下縁部、及びピストン頂部端面27に連なる内底面29とを有している。
キャビティ26中心側から見た凹陥部28の側面形状は、ピストン頂部端面27のキャビティ26外縁部分に設定した「えぐり開始点P」から、ピストン頂部端面27に対してθ1の角度をなして深さhに達する端壁面31の側縁と、該端壁面31の側縁に連なり且つピストン頂部端面27に対してθ2の角度をなし、前記「えぐり開始点P」よりもスワール下流側に位置するように、ピストン頂部端面27のキャビティ26外縁部分に設定した「えぐり終了点Q」に至る前記内底面29の側縁とで決定される(図3参照)。
この凹陥部28の内底面29は、矢印B方向に流れるスワールの上流側から下流側へ向けて漸次ピストン頂部端面27に近づいて連なるように構成してある。
前記深さhとは、ピストン頂部端面27から凹陥部28における内底面29の最深個所までの距離である。
深さhは、ピストン25のキャビティ26の深さHに基づき、
H×20%≦h≦H×40%
となるように設定されている。
深さHとは、ピストン頂部端面27からキャビティ26内底面における最深個所までの距離である(図5参照)。
θ1は、
45°≦θ1≦90°
となるように設定されている。
θ2は、
10°≦θ2≦45°
となるように設定されている。
尚、端壁面31と内底面29との間の凹曲面の半径R1は特定しない。
キャビティ26上方から見た凹陥部28の平面形状は、前述した「えぐり開始点P」におけるキャビティ内周壁30の接線L1に対してθ3の角度をなす端壁面31の端縁と、該端壁面31に連なってスワール下流側に設定した「えぐり終了点Q」に至る側壁面32の端縁で決定される。
θ3は、
90°≦θ3≦180°
となるように設定されている。
130°≦θ3≦180°の場合は端壁面31と側壁面32との間に介在する凹曲面をなくすことができる。
尚、スワール下流側に設定した「えぐり終了点Q」におけるキャビティ内周壁30の接線L2に対して側壁面32がなすθ4の角度は、任意で構わない。
図6(a)、(b)において、インジェクタ8(図8参照)の噴孔の向きが、矢印Cで表すピストン25の半径方向に重なっていたとすると、エンジン運転中に噴孔から噴射される燃料は、気筒内を矢印B方向に流れるスワールの影響を受けて、矢印Aで表すようにスワール下流側へと偏向する。図6(a)はエンジン低速運転時における燃料の流れ、図6(b)はエンジン高速運転時における燃料の流れを示しており、エンジン低速運転時に比べてスワール速度が速いエンジン高速運転時には、矢印Aで表される燃料の流れは、よりスワール下流側へ偏向することになる。
そこで、図7に示すように、エンジン低速運転時にピストン25の頂部へ向けて噴射される燃料が、スワールにより偏向して凹陥部28における側壁面32の範囲Xに到達し、エンジン高速運転時にピストン25の頂部へ向けて噴射される燃料が、スワールにより偏向して凹陥部28下方のキャビティ内周壁30の範囲Yに到達するように、前記凹陥部28の内底面29の傾斜を設定している。
次に、本発明の直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造の作動について述べる。
エンジン低速運転時にインジェクタ8(図8参照)からピストン25の頂部へ向けて噴射される燃料は、スワール速度が遅いので、スワール下流側へは大きく偏向せずに、凹陥部28における側壁面32の範囲Xに到達する。このため、燃料の大半が凹陥部28に入り、残りの燃料はキャビティ26内で混合気を生成する。
そして、凹陥部28に入った燃料の一部は、側壁面32を越してピストン頂部端面27上方のスキッシュエリアSへ溢れ出し、また、残りの燃料は、内底面29及び側壁面32に沿って燃焼室周方向に導かれ、ピストン頂部端面27上方のスキッシュエリアSへ溢れ出す。
エンジン低速運転時に空気が多く存在しているスキッシュエリアSに対して、上述したように燃料を導入させれば、スキッシュエリアS周方向全体で混合気が生成され、スキッシュエリアS周方向全体の空気を有効利用することができる。つまり、スキッシュエリアSへ燃料を導入することによって、キャビティ26内において燃料濃度が局所的に高くなることが回避され、黒煙の発生を低減できる。
エンジン高速運転時にインジェクタ8(図8参照)からピストン25の頂部へ向けて噴射される燃料は、スワール速度が速いので、スワール下流側へ大きく偏向し、凹陥部28下方のキャビティ内周壁30の範囲Yに到達する。このため、燃料の大半がキャビティ26内に入って混合気を生成し、残りの燃料が凹陥部28に入る。
エンジン高速運転時に空気が多く存在しているキャビティ26内に対して、上述したように燃料を導入させれば、スキッシュエリアSにおいて燃料濃度が局所的に高くなることが回避され、黒煙の発生を低減できる。
そして、凹陥部28に入った燃料は、内底面29及び側壁面32に沿ってピストン頂部端面27上方のスキッシュエリアSへ導かれ、この燃料がスキッシュエリアS周方向全体に分散して混合気を生成するので、スキッシュエリアSにおいて燃料濃度が局所的に高くなることが回避され、黒煙の発生を低減できる。
また、ピストン25下降時には、キャビティ26の混合気がスキッシュエリアSへ引っ張られるリバーススキッシュと呼ばれる現象が生じるが、本発明の直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造においては、ピストン25の頂部に凹陥部28を形成した分だけピストン25のトップクリアランス面積が小さくなり、リバーススキッシュによってスキッシュエリアSに引き戻される混合気の量が減る。よって、エンジン高速運転時には、スキッシュエリアSにおいて燃料濃度が局所的に高くなることが回避され、黒煙の発生を低減できる。
なお、本発明の直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。
25 ピストン
26 キャビティ
27 ピストン頂部端面
28 凹陥部
29 内底面
30 キャビティ内周壁
31 端壁面
32 側壁面

Claims (2)

  1. ピストン頂部に燃焼室の大半をなすように窪むキャビティを形成し、気筒天井部の中心からピストン頂部へ向けて燃料を複数方向に噴射して自己着火させる直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造であって、
    ピストン頂部の燃料噴射方向下流側に当たる各個所に、ピストン頂部端面に対して窪み且つキャビティ側からピストン半径方向へえぐられてピストン周方向に延びる形状の凹陥部を形成し、
    該凹陥部の内底面を、スワール流通方向上流側から下流側へ向けて漸次ピストン頂部端面に近づいて連なるように構成したことを特徴とする直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造。
  2. エンジン低速運転時にピストン頂部へ向けて噴射される燃料が、スワールにより偏向して凹陥部内に到達し、また、エンジン高速運転時にピストン頂部へ向けて噴射される燃料が、スワールにより偏向して凹陥部下方のキャビティ内周壁に到達するように、凹陥部の内底面の傾斜を設定した請求項1に記載の直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造。
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