JP5523885B2 - 潤滑油組成物 - Google Patents

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Description

本発明は潤滑油組成物に関する。
従来、内燃機関や自動変速機、グリースなどには、その作用を円滑にするために潤滑油が用いられている。これらの用途における潤滑油のうち特に内燃機関用潤滑油(「エンジン油」ともいう。)には、内燃機関の高性能化、高出力化、運転条件の苛酷化などに伴い、高度な性能が要求されるようになってきている。
従来の内燃機関用潤滑油においては、上述の要求性能を満たすため、摩耗防止剤、金属系清浄剤、無灰分散剤、酸化防止剤などの種々の添加剤が配合されている。中でもジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)は、摩耗防止剤または酸化防止剤としての機能を有するため、内燃機関用潤滑油には不可欠な添加剤として使用されている(例えば、下記特許文献1を参照。)。
特開平08−302378号公報
また、省燃費エンジン油では、摩擦損失を低減させ、燃費を向上させるため、モリブデンジチオカーバメートやモリブデンジチオホスフェートなどの金属及び硫黄を含有する有機モリブデン化合物を添加することが一般的に行われてきた。そして摩擦低減効果を発揮させるためには、ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)などの金属及び硫黄を含有する化合物をある程度多量に併用し、摺動面に二硫化モリブデン皮膜を形成させる手法が一般的に行われてきた。このため、従来型の省燃費エンジン油は硫黄分の比較的多い配合となり、性能を維持しつつ低硫黄化するのは困難であるとされてきた。この問題を解決するため、ZnDTPに代わってジアルキルリン酸亜鉛(ZP)を配合することにより、優れた摩擦低減性を維持しながら低硫黄化することが提案されたが、摩耗防止性に問題があることが判明した。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、摩耗防止性を維持しながら、低硫黄化と優れた摩擦低減性を両立させることが可能な潤滑油組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、ZnDTPに代わって、特定のジアルキルモノチオリン酸亜鉛を、特定の金属系清浄剤と組み合わせて使用することにより、ZnDTP単独添加油の摩耗防止性を維持しながら、低硫黄化と優れた摩擦低減性を示すことを見出し、以下の本発明を完成するに至った。
本発明は、潤滑油基油、下記一般式(1)で表されるリン化合物の金属塩、および、直鎖α−オレフィンによりアルキル化した金属系清浄剤を含有してなる潤滑油組成物であって、リン化合物の金属塩を、潤滑油組成物全量を基準として、リン元素換算で0.005質量%以上0.12質量%以下含有することを特徴とする潤滑油組成物である。
Figure 0005523885
[一般式(1)中、R〜Rは炭素数1〜30の直鎖型アルキル基であって、R〜Rは互いに同一でも異なっていてもよく、Yは2価以上の金属原子である]
本発明において、リン化合物の金属塩の直鎖型アルキル基の平均炭素数は5〜9であることが好ましい。
本発明において、リン化合物の金属塩における直鎖型アルキル基は、炭素数1〜6の直鎖型アルキル基と炭素数7〜20の直鎖型アルキル基の組み合わせであることが好ましい。
本発明の潤滑油組成物によれば、特定のリン化合物金属塩および特定の金属系清浄剤を組み合わせて含有させることにより、ZnDTP単独添加油の摩耗防止性を維持しながら、低硫黄化と優れた摩擦低減性を示すことが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<潤滑油組成物>
本発明の潤滑油組成物は、潤滑油基油、特定のリン化合物金属塩、および、特定の金属系清浄剤を含有してなる。
(潤滑油基油)
本発明の潤滑油組成物に含まれる潤滑油基油としては、特に制限されず、通常の潤滑油に使用されるものが使用できる。具体的には、鉱油系潤滑油基油、合成油系潤滑油基油またはこれらの中から選ばれる2種以上の潤滑油基油を任意の割合で混合した混合物等が使用できる。
鉱油系潤滑油基油としては、具体的には、原油を常圧蒸留して得られる常圧残油を減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、水素化精製等の処理を1つ以上行って精製したもの、あるいはワックス異性化鉱油、GTLワックス(ガストゥリキッドワックス)を異性化する手法で製造される基油等が例示できる。
合成油系潤滑油としては、具体的には、ポリブテンまたはその水素化物;1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー等のポリα−オレフィンまたはその水素化物;ジトリデシルグルタレート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等のジエステル;トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネート等のポリオールエステル;アルキルナフタレン、アルキルベンゼン等の芳香族系合成油またはこれらの混合物等が例示できる。
潤滑油基油の動粘度は特に制限されないが、潤滑油基油の100℃における動粘度は、好ましくは50mm/s以下、より好ましくは40mm/s以下、更に好ましくは20mm/s以下、特に好ましくは10mm/s以下である。潤滑油基油の100℃における動粘度が50mm/sを超えると、低温粘度特性が不十分となる傾向にある。また、潤滑油基油の100℃における動粘度は、好ましくは1mm/s以上、より好ましくは2mm/s以上である。潤滑油基油の100℃における動粘度が1mm/s未満の場合には、潤滑部位における油膜形成が不十分となって潤滑性が低下する傾向にあり、また、潤滑油基油の蒸発損失量が増加する傾向にある。ここでいう100℃における動粘度とは、JIS K2283に規定される100℃での動粘度を示す。
また、潤滑油基油の粘度指数は特に制限されないが、低温粘度特性の観点から、80以上であることが好ましい。また、低温から高温までの幅広い温度領域において優れた粘度特性が得られる観点から、潤滑油基油の粘度指数は100以上であることがより好ましく、110以上であることが更に好ましく、特に120以上であることが好ましい。
また、潤滑油基油の硫黄分含有量は特に制限はないが、0.1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがさらに好ましく、0.005質量%以下、特に実質的に含有しない(0.001質量%以下)ものが好ましい。なお、本発明でいう「硫黄分含有量」とは、JIS K2541−4「放射線式励起法」(通常、0.01〜5質量%の範囲)またはJIS K2541−5「ボンベ式質量法、附属書(規定)、誘導結合プラズマ発光法」(通常、0.05質量%以上)に準拠して測定された値を意味する。
また、潤滑油基油の全芳香族含有量は、特に制限はないが、好ましくは30質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、特に好ましくは2質量%以下である。潤滑油基油の全芳香族含有量が30質量%を超えると、酸化安定性が不十分となる傾向にある。なお、本発明でいう「全芳香族含有量」とは、ASTM D2549に準拠して測定した芳香族留分(aromatic fraction)含有量を意味する。通常この芳香族留分には、アルキルベンゼン、アルキルナフタレンの他、アントラセン、フェナントレン、及びこれらのアルキル化物、ベンゼン環が四環以上縮合した化合物、またはピリジン類、キノリン類、フェノール類、ナフトール類等のヘテロ芳香族を有する化合物等が含まれる。
((A)リン化合物の金属塩)
本発明の潤滑油組成物は、上記の潤滑油基油に加えて、(A)下記一般式(1)で表されるリン化合物の金属塩を含有する。
Figure 0005523885
上記一般式(1)中、R〜Rは炭素数1〜30の直鎖型アルキル基であって、R〜Rは互いに同一でも異なっていてもよく、Yは2価以上の金属原子である。
上記一般式(1)中、R〜Rで表される炭素数1〜30の直鎖型アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基等を挙げることができる。
〜Rは、炭素数3〜14の直鎖型アルキル基であることが好ましく、より好ましくは炭素数4〜12の直鎖型アルキル基である。
〜Rの炭素数は、1種であってもよいし、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上を組み合わせる場合は、そのR〜Rの平均炭素数は5〜9であることが好ましい。特に、R〜Rとして、炭素数1〜6アルキル基と、炭素数7〜20のアルキル基とを組み合わせて、その平均炭素数が5〜9となるリン化合物の金属塩を用いることが好ましい。なお、ここで、互いに異なる炭素数のアルキル基を有するリン系化合物を組み合わせて(例えば、炭素数5のR〜Rを備えたリン系化合物と炭素数10のR〜Rを備えたリン系化合物とを組み合わせて)、全体の平均炭素数が5〜9となるようなリン系化合物の混合物を用いてもよいし、リン系化合物一分子が異なる炭素数のアルキル基を備えたものを用いてもよいし、これらの混合物を用いてもよく、いずれにせよ、炭素数1〜6と炭素数7〜20の二種のアルキル基を備えており、全体として平均炭素数が5〜9となるようにすることが好ましい。
上記金属塩における金属としては、具体的には、カルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属、亜鉛、銅、鉄、鉛、ニッケル、銀、マンガン、モリブデン等の重金属等が挙げられる。これらの中ではカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、モリブデン及び亜鉛が好ましく、亜鉛が特に好ましい。
本発明の潤滑油組成物において、一般式(1)で表されるリン化合物の金属塩の含有量は、潤滑油組成物全量を基準として、リン元素換算で0.005質量%以上0.12質量%以下であることが必要であり、好ましくは0.01質量%以上0.11質量%以下、より好ましくは0.03質量%以上0.10質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以上0.09質量%以下である。なお、一般式(1)で表されるリン化合物の金属塩の含有量が下限値未満であると耐摩耗性が不十分となり、また、上限値を超えると排気ガス浄化触媒の被毒を起こす可能性があるため好ましくない。
((B)直鎖α−オレフィンによりアルキル化した金属系清浄剤)
本発明の潤滑油組成物は、その酸中和特性、高温清浄性及び摩耗防止性を更に向上させるために、上記の潤滑油基油およびリン化合物の金属塩に加えて、(B)直鎖α−オレフィンによりアルキル化した金属系清浄剤を含有する。
金属系清浄剤としては、特に制限はないが、例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属またはアルカリ土類金属フェネート、アルカリ金属またはアルカリ土類金属サリシレート、アルカリ金属またはアルカリ土類金属ホスホネート、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。
金属系清浄剤のタイプにかかわらず、その親油性基は直鎖α−オレフィンによりアルキル化したものであることが必要である。用いる直鎖α−オレフィンの炭素数は、4〜30であることが好ましく、より好ましくは6〜28、更に好ましくは8〜26、最も好ましくは10〜24である。炭素数が4未満の場合には油溶性が不十分となるおそれがあり、炭素数が30を超える場合には、基油への溶解性や低温粘度の悪化のおそれがある。
アルカリ金属またはアルカリ土類金属スルホネートの場合、例えば、ベンゼンを上記直鎖α−オレフィンによりアルキル化してアルキルベンゼンとし、発煙硫酸や硫酸等のスルホン化剤によりスルホン化してアルキルベンゼンスルホン酸とした後、中和して金属塩としたものである。
アルカリ金属またはアルカリ土類金属サリチレートの場合、例えばフェノールまたはクレゾールを上記直鎖α−オレフィンによりアルキル化してアルキルフェノールとし、コッホ反応によりアルキルサリチル酸とした後、中和して金属塩としたものである。
アルカリ金属またはアルカリ土類金属フェネートの場合、例えばフェノールを上記直鎖α−オレフィンによりアルキル化してアルキルフェノールとし、このアルキルフェノールと元素硫黄を反応させて得られるアルキルフェノールサルファイドまたはこのアルキルフェノールとホルムアルデヒドを反応させて得られるアルキルフェノールのマンニッヒ反応生成物とした後、中和して金属塩としたものである。
アルカリ金属またはアルカリ土類金属としては、特にマグネシウムおよび/またはカルシウム等が好ましく用いられる。
また、アルカリ金属またはアルカリ土類金属スルホネート、アルカリ金属またはアルカリ土類金属サリシレートおよびアルカリ金属またはアルカリ土類金属フェネートには、アルキル芳香族スルホン酸、アルキルサリチル酸、アルキルフェノール、アルキルフェノールサルファイド、アルキルフェノールのマンニッヒ反応生成物等を、直接、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の酸化物や水酸化物等の金属塩基と反応させたり、または一度ナトリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩としてからアルカリ土類金属塩と置換させること等により得られる中性塩(正塩)だけでなく、さらにこれら中性塩(正塩)と過剰のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩やアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩基(アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物や酸化物)を水の存在下で加熱することにより得られる塩基性塩や、炭酸ガスまたはホウ酸若しくはホウ酸塩の存在下で中性塩(正塩)をアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物等の塩基と反応させることにより得られる過塩基性塩(超塩基性塩)も含まれる。
また、金属系清浄剤は通常、軽質潤滑油基油等で希釈された状態で市販されており、また、入手可能であるが、一般的に、その金属含有量は好ましくは1.0質量%以上20質量%以下、より好ましくは2.0質量%以上16質量%以下である。また、金属系清浄剤の塩基価は、好ましくは0mgKOH/g以上500mgKOH/g以下、より好ましくは20mgKOH/g以上450mgKOH/g以下である。なお、ここでいう塩基価とは、JIS K2501「石油製品及び潤滑油−中和価試験法」の7.に準拠して測定される過塩素酸法による塩基価を意味する。
本発明においては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のスルホネート、サリシレート、フェネート等から選ばれる1種を単独でまたは2種以上併用して使用することができる。金属系清浄剤としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属サリシレートが低灰化による摩擦低減効果が大きい点、ロングドレイン性により優れる点で特に好ましい。
金属系清浄剤の金属比は特に制限されず、通常20以下のものが使用できるが、摩擦低減効果及びロングドレイン性をより向上させることができる点から、金属比が1〜10の金属系清浄剤から選ばれる1種または2種以上からなることが好ましい。なお、ここでいう金属比とは、金属系清浄剤における金属元素の価数×金属元素含有量(mol%)/せっけん基含有量(mol%)で表され、金属元素とは、カルシウム、マグネシウム等、せっけん基とはスルホン酸基、サリチル酸基等を意味する。
本発明の潤滑油組成物における金属系清浄剤の含有量の上限値は特に制限はなく、通常、組成物全量を基準として、金属元素換算量で0.5質量%以下であるが、組成物全量を基準として、組成物の硫酸灰分が1.0質量%以下となるようにその他の添加剤と併せて調整することが好ましい。そのような観点から、金属系清浄剤の含有量は、組成物全量を基準として、金属元素換算量で、好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.23質量%以下である。また、金属系清浄剤の含有量の下限値は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.15質量%以上である。金属系清浄剤の含有量が0.01質量%未満の場合、高温清浄性や酸化安定性、塩基価維持性などのロングドレイン性能が得られにくくなるため好ましくない。
本発明の潤滑油組成物は、上記した成分以外に、以下に示す各種添加剤を含有することができる。
(無灰分散剤)
また、本発明の潤滑油組成物は、無灰分散剤を更に含有することが好ましい。無灰分散剤としては、潤滑油に用いられる任意の無灰分散剤を用いることができるが、例えば、炭素数40〜400の直鎖若しくは分枝状のアルキル基またはアルケニル基を分子中に少なくとも1個有する含窒素化合物またはその誘導体、あるいはアルケニルコハク酸イミドの変性品等が挙げられる。これらの中から任意に選ばれる1種類あるいは2種類以上を配合することができる。
このアルキル基またはアルケニル基の炭素数は40〜400、好ましくは60〜350である。アルキル基またはアルケニル基の炭素数が40未満の場合は化合物の潤滑油基油に対する溶解性が低下し、一方、アルキル基またはアルケニル基の炭素数が400を越える場合は、潤滑油組成物の低温流動性が悪化するため、それぞれ好ましくない。このアルキル基またはアルケニル基は、直鎖状でも分枝状でもよいが、好ましいものとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン等のオレフィンのオリゴマーやエチレンとプロピレンのコオリゴマーから誘導される分枝状アルキル基や分枝状アルケニル基等が挙げられる。
無灰分散剤の具体例としては、例えば、下記の化合物が挙げられる。これらの中から選ばれる1種または2種以上の化合物を用いることができる。
(I)炭素数40〜400のアルキル基またはアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するコハク酸イミド、あるいはその誘導体
(II)炭素数40〜400のアルキル基またはアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するベンジルアミン、あるいはその誘導体
(III)炭素数40〜400のアルキル基またはアルケニル基を分子中に少なくとも1個有するポリアミン、あるいはその誘導体。
上記(I)コハク酸イミドとしては、より具体的には、下記一般式(2)または(3)で示される化合物等が例示できる。
Figure 0005523885
一般式(2)中、Rは炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基またはアルケニル基を示し、mは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。
Figure 0005523885
一般式(3)中、R及びRは、それぞれ個別に炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基またはアルケニル基、更に好ましくはポリブテニル基を示し、nは0〜4、好ましくは1〜3の整数を示す。
なお、コハク酸イミドには、ポリアミンの一端に無水コハク酸が付加した式(2)で表される、いわゆるモノタイプのコハク酸イミドと、ポリアミンの両端に無水コハク酸が付加した式(3)で表される、いわゆるビスタイプのコハク酸イミドとが包含されるが、本発明の潤滑油組成物においては、それらの一方のみを含んでもよく、あるいはこれらの混合物が含まれていてもよい。
上記コハク酸イミドの製法は特に制限はないが、例えば炭素数40〜400のアルキル基またはアルケニル基を有する化合物を無水マレイン酸と100〜200℃で反応させて得たアルキルまたはアルケニルコハク酸をポリアミンと反応させることにより得ることができる。ポリアミンとしては、具体的には、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びペンタエチレンヘキサミン等が例示できる。
上記(II)ベンジルアミンとしては、より具体的には、下記の一般式(4)で表される化合物等が例示できる。
Figure 0005523885
一般式(4)中、Rは、炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基またはアルケニル基を示し、pは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。
上記(III)ポリアミンとしては、より具体的には、下記の一般式(5)で表される化合物等が例示できる。
−NH−(CHCHNH)−H (5)
一般式(5)中、Rは、炭素数40〜400、好ましくは60〜350のアルキル基またはアルケニル基を示し、qは1〜5、好ましくは2〜4の整数を示す。
また、無灰分散剤の一例として挙げた含窒素化合物の誘導体としては、例えば、前述の含窒素化合物に炭素数1〜30のモノカルボン酸(脂肪酸等)やシュウ酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の炭素数2〜30のポリカルボン酸を作用させて、残存するアミノ基及び/またはイミノ基の一部または全部を中和したり、アミド化した、いわゆる酸変性化合物;前述の含窒素化合物にホウ酸を作用させて、残存するアミノ基及び/またはイミノ基の一部または全部を中和したり、アミド化した、いわゆるホウ素変性化合物;前述の含窒素化合物に硫黄化合物を作用させた硫黄変性化合物;及び前述の含窒素化合物に酸変性、ホウ素変性、硫黄変性から選ばれた2種以上の変性を組み合わせた変性化合物;等が挙げられる。これらの誘導体の中でもアルケニルコハク酸イミドのホウ素変性化合物は耐熱性、酸化防止性に優れ、本発明の潤滑油組成物においても塩基価維持性及び高温清浄性をより高めるために有効である。
本発明の潤滑油組成物に無灰分散剤を含有させる場合、その含有量は、通常、潤滑油組成物全量基準で、0.01質量%以上20質量%以下であり、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下である。無灰分散剤の含有量が0.01質量%未満の場合は、高温下における塩基価維持性に対する効果が少なく、一方、20質量%を越える場合は、潤滑油組成物の低温流動性が大幅に悪化するため、それぞれ好ましくない。
(連鎖停止型酸化防止剤)
また、本発明の潤滑油組成物は、連鎖停止型酸化防止剤を更に含有することが好ましい。これにより、潤滑油組成物の酸化防止性がより高められるため、本発明における塩基価維持性及び高温清浄性をより高めることができる。
連鎖停止型酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤やアミン系酸化防止剤、金属系酸化防止剤等の潤滑油に一般的に使用されているものであれば使用可能である。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、4,4´−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4´−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4´−ビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2´−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2´−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4(N,N´−ジメチルアミノメチルフェノール)、4,4´−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4´−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2´−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルベンジル)スルフィド、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、2,2´−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3−メチル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル置換脂肪酸エステル類等を好ましい例として挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルフェニル−α−ナフチルアミン、及びジアルキルジフェニルアミンを挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
更に、上記フェノール系酸化防止剤とアミン系酸化防止剤は組み合せて使用してもよい。
本発明の潤滑油組成物において連鎖停止型酸化防止剤を含有させる場合、その含有量は、通常潤滑油組成物全量基準で5.0質量%以下であり、好ましくは3.0質量%以下であり、さらに好ましくは2.5質量%以下である。その含有量が5.0質量%を超える場合は、含有量に見合った十分な酸化防止性が得られないため好ましくない。一方、その含有量は、潤滑油劣化過程における塩基価維持性及び高温清浄性をより高めるためには、潤滑油組成物全量基準で好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上である。
(一般的な添加剤)
本発明の潤滑油組成物は、その性能をさらに向上させるために、その目的に応じて潤滑油に一般的に使用されている任意の添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、例えば、摩耗防止剤、摩擦調整剤、粘度指数向上剤、腐食防止剤、防錆剤、抗乳化剤、金属不活性化剤、消泡剤、及び着色剤等の添加剤等を挙げることができる。
摩耗防止剤としては、例えば、ジスルフィド、硫化オレフィン、硫化油脂、ジチオリン酸金属塩(亜鉛塩、モリブデン塩等)、アルキルリン酸金属塩(亜鉛塩等)、ジチオカルバミン酸金属塩(亜鉛塩、モリブデン塩等)、ジチオリン酸エステル及びその誘導体(オレフィンシクロペンタジエン、(メチル)メタクリル酸、プロピオン酸等との反応物、なお、プロピオン酸の場合はβ位に付加したものが好ましい。)、トリチオリン酸エステル、ジチオカルバミン酸エステル等の硫黄含有化合物等が挙げられる。これらは通常、組成物全量基準、硫黄換算値で、0.005質量%以上5質量%以下の範囲において本発明の組成物の性能を大幅に損なわない限り含有させることが可能であるが、低硫黄化及びロングドレイン性の点から、その含有量は、組成物全量基準で、硫黄換算値で、0.1質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましい。
摩擦調整剤としては、潤滑油用の摩擦調整剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能であり、例えば、二硫化モリブデン、モリブデンジチオカーバメート、モリブデンジチオホスフェート等のモリブデン系摩擦調整剤、炭素数6〜30のアルキル基またはアルケニル基、特に炭素数6〜30の直鎖アルキル基または直鎖アルケニル基を分子中に少なくとも1個有する、アミン化合物、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪族エーテル、ヒドラジド(オレイルヒドラジド等)、セミカルバジド、ウレア、ウレイド、ビウレット等の無灰摩擦調整剤等が挙げられる。これら摩擦調整剤の含有量は、組成物全量基準で、通常、0.1質量%以上5質量%以下である。
粘度指数向上剤としては、具体的には、各種メタクリル酸エステルから選ばれる1種または2種以上のモノマーの重合体または共重合体若しくはその水添物などのいわゆる非分散型粘度指数向上剤、またはさらに窒素化合物を含む各種メタクリル酸エステルを共重合させたいわゆる分散型粘度指数向上剤、非分散型または分散型エチレン−α−オレフィン共重合体(α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等が例示できる)若しくはその水素化物、ポリイソブチレン若しくはその水素化物、スチレン−ジエン共重合体の水素化物、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体及びポリアルキルスチレン等が挙げられる。
これらの粘度指数向上剤の分子量は、せん断安定性を考慮して選定することが必要である。具体的には、粘度指数向上剤の数平均分子量は、例えば分散型及び非分散型ポリメタクリレートの場合では、通常5,000〜1,000,000、好ましくは100,000〜900,000のものが、ポリイソブチレンまたはその水素化物の場合は通常800〜5,000、好ましくは1,000〜4,000のものが、エチレン−α−オレフィン共重合体またはその水素化物の場合は通常800〜500,000、好ましくは3,000〜200,000のものが用いられる。
またこれらの粘度指数向上剤の中でもエチレン−α−オレフィン共重合体またはその水素化物を用いた場合には、特にせん断安定性に優れた潤滑油組成物を得ることができる。上記粘度指数向上剤の中から任意に選ばれた1種類あるいは2種類以上の化合物を任意の量で含有させることができる。粘度指数向上剤の含有量は、通常、潤滑油組成物全量基準で、0.1質量%以上20質量%以下である。
腐食防止剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、トリルトリアゾール系、チアジアゾール系、及びイミダゾール系化合物等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、石油スルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、ジノニルナフタレンスルホネート、アルケニルコハク酸エステル、及び多価アルコールエステル等が挙げられる。
抗乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、及びポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル等のポリアルキレングリコール系非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
金属不活性化剤としては、例えば、イミダゾリン、ピリミジン誘導体、アルキルチアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、1,3,4−チアジアゾールポリスルフィド、1,3,4−チアジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート、2−(アルキルジチオ)ベンゾイミダゾール、及びβ−(o−カルボキシベンジルチオ)プロピオンニトリル等が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、シリコーン、フルオロシリコーン、及びフルオロアルキルエーテル等が挙げられる。
これらの添加剤を本発明の潤滑油組成物に含有させる場合には、その含有量は潤滑油組成物全量基準で、腐食防止剤、防錆剤、抗乳化剤ではそれぞれ0.005質量%以上5質量%以下、金属不活性化剤では0.005質量%以上1質量%以下、消泡剤では0.0005質量%以上1質量%以下の範囲で通常選ばれる。
(本発明の潤滑油組成物の動粘度)
本発明の潤滑油組成物の100℃における動粘度は、4.1mm/s以上21.9mm/s以下であり、好ましくは5.6mm/s以上16.3mm/s以下、更に好ましくは5.6mm/s以上12.5mm/s以下である。
(本発明の潤滑油組成物の硫黄含有量)
本発明の潤滑油組成物における硫黄含有量は、潤滑油組成物全量を基準として、好ましくは0.3質量%以下、より好ましくは0.2質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下である。硫黄含有量を前記上限値以下とすることによって、ロングドレイン性に優れた低硫黄潤滑油組成物を実現することができる。
本発明の潤滑油組成物中の全リン濃度は、潤滑油組成物全量を基準として、リン元素換算で0.005質量%以上0.12質量%以下であることが好ましく、0.03質量%以上0.11質量%以下であることがより好ましく、0.05質量%以上0.105質量%以下であることがより好ましい。潤滑油組成物中のリン濃度が前記上限値を超えると、排気ガス浄化触媒の被毒を起こすおそれがある。
(本発明の潤滑油組成物の用途)
本発明の潤滑油組成物は、摩耗防止性を維持しながら、低硫黄化と優れた摩擦低減性を両立させることができるため、二輪車、四輪車、発電用、舶用等のガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン等の内燃機関用潤滑油として好ましく使用することができる。またその他摩耗防止性能及びロングドレイン性能が要求される潤滑油、例えば自動または手動変速機等の駆動系用潤滑油、湿式ブレーキ、油圧作動油、タービン油、圧縮機油、軸受け油、冷凍機油等の潤滑油としても好適に使用することができる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜3、比較例1〜5)
実施例1〜3及び比較例1〜5においては、鉱油系基油を用い、表1に示すように各種リン化合物の金属塩をリン元素換算で0.07質量%、および、金属系清浄剤を金属元素換算で0.2質量%添加した組成物を調製した。これらの組成物につき、下記のブロック−オン−リング試験(Block on ring試験)により摩擦低減効果を、またKA24E動弁系摩耗試験により摩耗防止性を評価した。結果を同じく表1に示した。
(ブロック−オン−リング試験)
ブロック−オン−リング試験は、ASTM D3701、D2714に準拠して、試験条件として、荷重:445N、油温:100℃、表1に記載したすべり速度にて行った。
(KA24E動弁系摩耗試験)
KA24E動弁系摩耗試験は、JASO M328−95に準拠して行った。
Figure 0005523885
表1に示した結果から、直鎖ジアルキルモノチオリン酸亜鉛塩および直鎖α−オレフィンによりアルキル化した金属系清浄剤を用いた実施例1〜3の組成物は、分枝ジアルキルモノチオリン酸亜鉛塩を用いた比較例1、ジアルキルリン酸亜鉛を用いた比較例2、ジアルキルジチオリン酸亜鉛を用いた比較例3および分枝オレフィンによりアルキル化した金属系清浄剤を用いた比較例4および5に比べて、いずれの条件においても摩擦係数が低く、省燃費性に優れており、また摩耗防止性にも優れていることを示す。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う潤滑油組成物もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明の潤滑油組成物は、摩耗防止性を維持しながら、低硫黄化と優れた摩擦低減性を両立させることができるため、二輪車、四輪車、発電用、舶用等のガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン等の内燃機関用潤滑油として好ましく使用することができる。またその他摩耗防止性能及びロングドレイン性能が要求される潤滑油、例えば自動または手動変速機等の駆動系用潤滑油、湿式ブレーキ、油圧作動油、タービン油、圧縮機油、軸受け油、冷凍機油等の潤滑油としても好適に使用することができる。

Claims (2)

  1. 潤滑油基油、下記一般式(1)で表されるリン化合物の金属塩、および、直鎖α−オレフィンによりアルキル化した金属系清浄剤を含有してなる潤滑油組成物であって、
    前記リン化合物の金属塩を、潤滑油組成物全量を基準として、リン元素換算で0.005質量%以上0.12質量%以下含有することを特徴とする潤滑油組成物。
    Figure 0005523885
    [一般式(1)中、R〜Rは炭素数1〜30の直鎖型アルキル基であって、R〜Rは互いに同一でも異なっていてもよく、前記直鎖型アルキル基が、炭素数1〜6の直鎖型アルキル基と炭素数7〜20の直鎖型アルキル基の組み合わせであり、Yは2価以上の金属原子である
  2. 前記リン化合物の金属塩の前記直鎖型アルキル基の平均炭素数が5〜9であることを特徴とする、請求項1に記載の潤滑油組成物。
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