JP5523174B2 - 画像処理装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、眼部の画像診断を支援する画像処理装置及び方法に関し、特に、眼部の断層像を用いた画像処理装置及び方法に関する。
近年、生活習慣病や失明原因の上位を占める疾患の早期診断を目的として、眼部の検査が広く行われている。光干渉断層計(OCT; Optical Coherence Tomography)などの眼部断層像撮像装置は、網膜層内部の状態を3次元的に観察することが可能であるため、疾患の診断をより的確に行うのに有用であると期待されている。
OCTで撮影した網膜の黄斑部断層像の模式図を図3に示す。OCTは眼部を複数の2次元断層画像の集合からなるボリューム画像として取得する。図3において、T1〜Tnは2次元断層画像(Bスキャン画像、以下、断層像と呼ぶ)である。各断層像Tkで、断層像の横方向をX軸方向、深度方向をZ軸方向と定義する。このとき、断層像のZ軸に平行な各列をAスキャンラインと呼ぶ。断層像Tkにおいて、L1は内境界膜、L2は神経線維層とその下部の層との境界(以下、神経線維層境界と呼ぶ)、L3は視細胞内接接合部、L4は網膜色素上皮境界を表している。
OCTを用いた画像診断では、網膜層の状態が重要な意味を持つ。例えば緑内障では、病気が進行するにつれて内境界膜L1と神経繊維層境界L2との間にある神経線維層が薄くなる。また加齢黄斑変性では、網膜色素上皮境界L4の下側に脈絡膜新生血管が生じるため、網膜色素上皮境界L4に変形が生じる。
このような網膜層の状態の変化を定量的かつ客観的に計測するためには、はじめに網膜層境界を検出する必要がある。そこで、画像解析技術を利用して各網膜層の境界を検出する技術の開発が進められている。特許文献1に記載されている網膜層境界を特定する技術では、内境界膜と網膜色素上皮境界で網膜層以外の部分からの輝度変化が大きい点に注目している。そして、各Aスキャンラインにおいて2つの強いエッジを検出し、Z座標値の小さい方のエッジを内境界膜、Z座標値の大きい方のエッジを網膜色素上皮境界としている。
米国特許第6293674号明細書
しかしながら、特許文献1に記載の網膜層境界検出では、各Aスキャンラインごとに強いエッジを検出して対応付けを行っているだけである。このため図4に示すように網膜層境界が一部2次元断層画像の上方にはみ出して撮影されているような場合には、2つの強いエッジを異なる境界に対応づけるために、網膜層境界の検出に失敗するという課題があった。網膜層境界が存在しないAスキャンラインを事前に検出し、網膜層境界が存在するAスキャンラインのみで網膜層境界を検出すれば、網膜層境界の誤検出を防ぐことができる。しかし、網膜層境界を検出することなく、網膜層境界が存在しないAスキャンラインを特定することは困難である。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、網膜層境界の誤検出を効果的に防止することを目的とする。また、本発明は特に、網膜層境界が画像の上下にはみだしているような場合であっても、網膜層境界の誤検出を防ぐことを目的とする。
本発明の一側面によれば、眼部の画像診断を支援する画像処理装置であって、被検眼の断層像を取得する取得手段と、前記取得した断層像から網膜領域の層境界を検出する検出手段と、前記検出した層境界が断層の深度方向における画像の上限位置または下限位置と交差する位置を前記断層像の分割位置として決定する決定手段と、前記決定手段で決定した分割位置において、前記断層像を、断層の深度方向に沿うスキャンラインによって分割する分割手段と、前記分割手段によって分割された領域ごとに、前記検出手段による検出が誤検出であるかどうかの判定を行う判定手段とを有し、前記判定手段は、前記分割された領域ごとに、前記検出手段の検出結果に従う網膜領域外の画像の平均濃度値を計算し、該平均濃度値が所定のしきい値以上である場合、当該分割された領域における前記検出手段による検出が誤検出であると判定することを特徴とする画像処理装置が提供される。
本発明によれば、網膜層境界の誤検出を効果的に防止することができる。また、本発明によれば、特に、網膜層境界が画像の上下にはみだしているような場合であっても、網膜層境界の誤検出を防ぐことが可能になる。
実施形態における画像処理装置の機能構成を示す図。 実施形態における画像処理装置の処理手順を示すフローチャート。 OCTにより取得されるボリューム画像の一例を示す図。 実施形態における内境界膜の誤検出箇所を特定する処理を説明する図。 実施形態における内境界膜の誤検出箇所を特定する処理を説明する図。 実施形態における画像処理装置の処理手順を示すフローチャート。 実施形態の機能を実現するコンピュータの構成例を示す図。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態に係る画像処理装置は、網膜層境界が画像上端で途切れているAスキャンラインで生じた誤検出を特定するために、仮検出した網膜層境界を複数に分割し、それぞれの網膜層境界について判定を行うことを特徴としている。本実施形態においては、仮検出した網膜層境界が、画像の上端と接する(仮検出した網膜層境界と画像の上端との距離がある値以下になる)位置を特定し、該位置に基づき網膜層境界を分割する。分割された各網膜層境界に対して、真の網膜層境界であるか否かを判定することで、誤検出の特定を行う。
図1に、本実施形態における、眼部の画像診断を支援する画像処理装置100の構成を示す。画像処理装置100は、画像取得部110、記憶部120、画像処理部130、出力部140から構成される。画像処理部130は、層境界検出部131、分割位置決定部132、層境界分割部133、判定部134を含む。また、画像処理装置100は、OCT像を記憶している外部のデータサーバ200と接続されている。
次に、図2を参照して本実施形態の画像処理装置100の処理手順を示す。なお本実施形態では、網膜領域の一番上の層である内境界膜の誤検出の判定を例に挙げて、画像処理装置100の処理手順を説明する。ただし、本発明は内境界膜の誤検出判定に限定されるものではなく、神経線維層境界、視細胞内接接合部、網膜色素上皮境界といった他の網膜層境界の誤検出判定にも適用可能である。
画像取得部110はデータサーバ200に格納されている被検眼の断層像であるOCT像を取得し、記憶部120に格納する(S201)。層境界検出部131は、記憶部120に格納されたOCT像の各断層像Tkから、網膜層の境界、例えば内境界膜、を仮検出する(S202)。ここで内境界膜の仮検出とは、断層像Tkの各Aスキャンラインについて、内境界膜のZ軸方向の座標値を取得することをいう。
具体的な処理は、以下の通りである。まず、注目する断層像Tkに対して平滑化フィルタを適用しノイズ成分を除去する。そして、ノイズ平滑化後の画像に対してエッジ検出フィルタを適用しエッジ強調画像を生成する。エッジ強調後の画像の各Aスキャンラインについて、Z軸方向の正方向に走査し、あるしきい値より高い値を持つ最初の画素を内境界膜とする。
図4に、画像上端で内境界膜が途切れている断層像の例を示す。図4において、X軸が断層の横方向、Z軸が断層の深度方向を表す。断層像のZ軸に平行な各列がAスキャンラインである。図4の(a)において、点線401が、内境界膜L1の仮の検出結果を示している。
ステップS202で仮検出した内境界膜の位置を、Sk={Pk1, Pk2, ..., Pkl}と記述する。ここで、Pkiは断層像Tkのi番目のAスキャンラインにおける内境界膜のZ座標値であり、Skは断層像Tkで特定した内境界膜のZ座標値の集合を表している。
次に、分割位置決定部132は、ステップS202で仮検出した内境界膜の位置情報Sk={Pk1, Pk2, ..., Pkl}に基づき、内境界膜を分割するための位置を決定する(S203)。例えば、S202で検出した内境界膜が断層の深度方向(Z方向)における所定の上限位置または下限位置と交差する位置を、分割位置として決定する。図4(a)には、上記所定の上限位置の一例として、画像の上端から予め定められた距離Dzの位置(矢印402)が示されている。この所定の上限位置を示すDzのラインと内境界膜が交差する位置の断層の深度方向に沿う線であるAスキャンライン、すなわち Pki = Dz となるようなAスキャンラインによって、断層像が分割されることになる。図4(a)の例においては、矢印403の位置と矢印404の位置で、内境界膜の仮検出結果を表す点線401が、画像の上端から距離Dz以内のところを通っていることが分かる。図4には例示されていないが、下限位置についても同様に行うことができる。
なお、内境界膜の分割位置の決定方法は、上述の方法に限定されるものではない。例えば、断層像から取得した網膜領域(図3で示した断層像のL1とL4との間の領域)から決定することも可能である。具体的には、断層像内の網膜領域を取得し、取得した網膜領域のうち、画像の上端から一定距離内にある領域を特定する。そして、特定した領域の両端の位置を内境界膜の分割位置とする。網膜領域の特定は、断層像に対する単純な2値化処理で可能である。2値化処理におけるしきい値は、経験的に決定した固定値を利用してもよいし、判別分析法やP-tile法を利用して、入力されるOCT像に合わせて決定してもよい。
以降、本ステップで特定した分割位置をCk={Ck[1], Ck[2], ..., Ck[m]}と記述する。ここで、Ck[i]は断層像Tkにおいてi番目の分割位置のX座標値を示している。なお、Ck[i]の2番目の添え字iは、特定された分割位置に付けられたインデックスである。つまり、Ck={Ck[1], Ck[2], ..., Ck[m]}の場合には、断層像Tkでm個の分割位置が特定されたことを意味している。図4(a)で示した断層像では、矢印403と矢印404で示した位置が特定された分割位置である。そのため、この断層像での分割位置はC={Ck[1], Ck[2]}と記述される。
次に、層境界分割部133は、ステップS203で決定した分割位置において断層の深度方向に沿うAスキャンラインによって、断層像を分割する(S204)。この分割によって、ステップS202で検出した内境界膜のZ座標値の集合Skは、複数の部分集合に分割される。例えば、ステップS202において検出した内境界膜をSk={Pk1, Pk2, ..., Pkl}、ステップS203で決定した断層像Tkの分割位置をCk={Ck[1], Ck[2], ..., Ck[m]}とする。すると本ステップにおいて、Sk[1]={Pk1, ..., Pk,Ck[1]}, Sk[2] = {Pk,Ck[1]+1, ..., Pk,Ck[2]}, ... Sk[m+1]={Pk,Ck[m]+1, ..., Pkl}という部分集合Sk[1], Sk[2], ..., Sk[m+1]が生成される。図4(b)に示した断層像では、矢印403と矢印404で示した2箇所が、前のステップS203で決定した分割位置である。本ステップの分割処理では、この分割位置に基づき、点線401で表される内境界膜の仮検出結果が、破線411で示した部分集合Sk[1]と、点線412で示した部分集合Sk[2]とに分割される。
次に、判定部134は、分割された領域ごとに、S202での内境界膜の仮検出が誤検出であるかどうかの判定を行う(S205)。判定は、断層像のそれぞれのAスキャンライン毎に行う。一般に判定を行う際には、注目するAスキャンラインで得られた検出結果に加えて、その近傍のAスキャンラインで得られた検出結果も利用するほうが、判定の精度が向上する。そのため本ステップにおいても、近傍の検出結果を利用する。
本発明では、近傍のAスキャンラインを決定する際に、ステップS204で生成した部分集合を利用する。図4(b)を参照して、断層像Tkのi番目のAスキャンラインで、近傍を設定する場合について説明する。図4(b)において、Aスキャンライン413を、断層像Tkのi番目のAスキャンラインとする。このAスキャンライン413は、分割位置Ck[1]とCk[2]との間にあるAスキャンラインである。このとき、Aスキャンライン413の近傍Niを[Ri1, Ri2]とする。ここでRi1、Ri2はそれぞれ、次の式(1)、式(2)によって求められる。
Figure 0005523174
…(1)
Figure 0005523174
…(2)
式(1)、式(2)において、R0は近傍の大きさを表す定数であり、経験的に決定される。図4(b)では、直線414で示された位置がRi1、直線415で示された位置がRi2である。そして、この2つの直線の間の区間416が、i番目のAスキャンラインに関する近傍Niである。
i番目のAスキャンラインについて近傍Niを計算した後、画像の濃度値に基づく誤検出の判定を行う。一般に、網膜領域(図3におけるL1からL4の間の領域)は、網膜領域の外側(図3のL1よりも上側の領域と、L4よりも下側の領域)よりも、濃度値が高い。そこで、検出結果に従う網膜領域外(例えば、検出された内境界膜よりも上側)の領域の濃度値の平均Ik,iを、次式により計算する。そして、この値をTintensityと比較し、しきい値以上であれば、Sk[i]は内境界膜が存在していないAスキャンラインで誤って内境界膜を検出した結果であると判断し、判定結果を示すフラグFk[i]にfalseを格納する。逆に、網膜領域外の平均濃度値がしきい値Tintensityよりも小さければ、正しく内境界膜を検出しているとみなし、フラグFk[i]にtrueを格納する。
Figure 0005523174
…(3)
ここで、Ik(x,y)は断層像Tkの座標(x,z)における濃度値を表している。またZiは、内境界膜より上側(断層像におけるZ軸の負の方向)のどの範囲で平均濃度値を計算するかを決定するパラメータである。最後に、Niは平均濃度値の計算に利用した画素の数である。
最後に、判定結果を示すフラグFk[i]を記憶部120に格納する(S206)。その後、出力部140は、記憶部120に格納されているフラグFk[i]をデータサーバ200に送信する。
本実施形態では内境界膜を例に挙げて誤検出判定について説明を行ったが、本発明は視細胞内接接合部L3や網膜色素上皮境界L4の誤検出判定にも適用可能である。まず視細胞内接接合部L3の誤検出判定であるが、視細胞内接接合部は、内境界膜L1と同様に、視細胞内接接合部の上側(L2とL3との間)の濃度値が下側(L3とL4との間)に比べて低い。そのため、ステップS205で説明した誤検出判定を用いて、視細胞内接接合部の誤検出判定が可能である。
一方、網膜色素上皮境界L4は、網膜色素上皮境界の上側(L3とL4との間)の濃度値の方が下側よりも高い傾向がある。そのため、ステップS205での判定条件を逆にする必要がある。具体的には、式(3)を計算した後、Ik,iがTintensity以上であれば、Fk[i]をtrueに設定し、逆にしきい値Tintensityよりも小さければFk[i]をfalseに格納すればよい。また、式(3)を計算する代わりに、次式を用いて、網膜色素上皮境界の下側の平均濃度値を計算してもよい。
Figure 0005523174
…(4)
網膜色素上皮境界の下側には、脈絡膜と呼ばれる濃度値の高い領域が存在する。この脈絡膜の影響を抑えるため、式(4)では脈絡膜のさらに下側の領域[Pkx+Z'i, Pkx+Z''i] (ただし、Z'i<Z''i)で濃度値の平均を計算する。式(4)で濃度値の平均を計算した場合は、Ik,iがTintensity以上であれば、Fk[i]をfalseに設定し、逆にしきい値Tintensityよりも小さければFk[i]をtrueに設定する。
以上で述べた構成によれば、網膜層境界が画像の上下端で途切れている断層像において、網膜層境界の誤検出箇所を特定することが可能となる。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、内境界膜が上端で途切れている場合に関して、仮検出された内境界膜上部の濃度値の平均を求め、設定されたしきい値と比較することで、誤検出の判定を行った。以下の第2の実施形態では、病変などの存在により濃度値のみで誤検出の判定をすることが困難となる場合の判定法について示す。
本実施形態における誤検出処理を、図5に示した断層像を用いて説明する。図5(a)に示した断層像では、のう胞511が存在することが大きな特徴である。のう胞511の濃度値は、内境界膜L1の上側の濃度値と似ている。そのため、内境界膜の仮検出を行うと、のう胞が存在している箇所(図5(a)の点線515の箇所)で内境界膜の検出に失敗する。
本実施形態においては、分割された層境界毎に誤検出の判定を行う。さらに、濃度値に基づく判定に加えて、検出した層境界の両端の位置情報を利用した判定を行う。これにより、第1の実施形態では特定が困難であったのう胞の誤検出箇所も正しく判定することが可能となる。
本実施形態における画像処理装置の構成は、第1の実施形態における画像処理装置100と同様の構成とすることができる。以下、図6を参照して本実施形態の画像処理装置100の処理手順を示す。図6のフローチャートは第1の実施形態に係る図2のフローチャートに対応するもので、図2と同じ処理ステップには同じ参照番号を付しその説明を省略する。本実施形態においては、図2のステップS205の代替として、以下に説明するステップS605、S606、S607が実行される。
ステップS605においては、判定部134は濃度値に基づく判定を行う。本判定は第1の実施形態のステップS205で説明した判定と同様である。各Aスキャンラインで、式(3)で定義された平均濃度値を計算し、この平均濃度値がしきい値Tintensity以上である場合には、対応するフラグFk[i]にfalseを格納する。平均濃度値がしきい値未満であれば、本ステップでの判定を保留する。保留された層境界は、ステップS607で判定を行う。
図5(a)で示した仮検出結果は、本ステップの判定処理により、以下の通り処理される。点線514で示した部分集合Sk[1]と、点線516で示した部分集合Sk[3]に含まれる仮検出結果は、判定が保留される。また点線515で示した部分集合Sk[2]のうち、直線517から直線518の範囲の仮検出結果は、のう胞の濃度値が内境界膜L1の上側の濃度値と似ているために、判定が保留される。一方、分割位置512から直線517の範囲と、直線518から分割位置513の範囲の仮検出結果に対しては、フラグfalseが付与される。
ステップS606においては、判定部134はフラグfalseが付与されているすべての仮検出結果を、その仮検出結果を格納している部分集合から削除する。図5(a)で示した仮検出結果のうち、分割位置512から直線517の範囲と、直線518から分割位置513の範囲の仮検出結果が部分集合Sk[2]から削除される。そのため、Sk[2]の要素はSk[2]={Pk,Ck[1]+1, ..., Pk,Ck[2]}からSk[2]={Pk,C'k[1]+1, ..., Pk,C'k[2]}となる。
ステップS607においては、判定部134はステップS605で判定を保留された層境界の検出結果について判定を行う。本ステップでは、検出した層境界の両端の位置がどこにあるかという、両端の位置情報に基づいて判定する。図5(b)の点線514や点線516で示された仮検出結果からも分かる通り、内境界膜L1を正しく検出できている場合、ステップS606を経て得られる仮検出結果の端点は画像の四辺の少なくともいずれかに接触する。一方、のう胞を内境界膜L1と誤って検出した箇所では、仮検出結果の両端は画像の上下左右のいずれの端部にも触れることなく途切れてしまう。本判定ではこの点に注目し、Sk[a]の両端が断層像の四辺から一定距離以上離れている場合には、Sk[a]は内境界膜が存在していないAスキャンラインで誤って内境界膜を検出した結果であると判断する。
具体的には、Sk[a]の両端の座標値が式(5)、(6)で示した条件式を満たす場合に、誤検出であると判定する。そして、Sk[a]に含まれるすべてのAスキャンラインに対応するフラグFk[i]にfalseを格納する。逆に条件式を満たさない場合には、フラグFk[i]にtrueを格納する。ここで、式(5)、(6)中のXL、XRが各部分集合Sk[a]の両端の座標値を表す。またTx1、Tx2、Tz1、Tz2は、図5(b)の矢印520、521、522、523で示した通り、断層像の四辺からの距離を表す定数である。またMxは断層像TkのX軸方向の画素数(Aスキャンラインの本数)、Mzは深度方向の画素数を表す。
Figure 0005523174
…(5)
Figure 0005523174
…(6)
なお、条件式(5)と条件式(6)のいずれか一方を満たす場合に誤検出であると判定してもよいし、双方を同時に満たす場合を誤検出であると判定してもよい。
点線514で示した仮検出結果Sk[1]の両端の座標値(1, Pk1), (Ck[1], Pk,Ck[1])と、点線516で示した仮検出結果Sk[3]の両端の座標値(Ck[2]+1, Pk,Ck[2]+1), (l, Pkl)は、条件式(5)と条件式(6)を満たさない。それゆえ、網膜層境界を正しく検出した箇所であると判断できる。一方、点線519で示した仮検出結果Sk[2]の両端の座標値(C'k[1]+1, Pk,C'k[1]+1), (C'k[2], Pk,C'k[2])は、条件式(5)と条件式(6)を満たす。それゆえ、誤検出箇所であると判定することができる。
本ステップで利用可能な判定条件は、上述の内境界膜の画像上での位置に基づく条件に限定されるものではない。例えば、網膜層境界Sk[a]の画像上での位置に基づくものでもよい。具体的には、網膜層境界の部分集合Sk[a]の両端が断層像の左右の辺からある一定距離内に存在する場合には誤検出であると判定し、それ以外の場合においては正しく検出していると判定してもよい。
以上で述べた構成によれば、網膜層境界が画像の上端あるいは下端で途切れている断層像において、網膜層境界の誤検出箇所を特定することが可能となる。特に、図5(b)で図示したように、のう胞が存在する断層像で誤検出の特定が可能となる。
なお、上述の実施形態における画像処理装置100の機能は、コンピュータ上でソフトウェアで実現可能である。
図7は、画像処理装置100の各部の機能をソフトウェアで実現するためのコンピュータの基本構成を示す図である。CPU1001は、RAM1002やROM1003に格納されたプログラムやデータを用いてコンピュータ全体の制御を行う。また、画像処理装置100の各部に対応するソフトウェアの実行を制御して、各部の機能を実現する。
RAM1002は、外部記憶装置1004からロードされたプログラムやデータを一時的に記憶するエリアを備えると共に、CPU1001が各種の処理を行うために必要とするワークエリアを備える。ROM1003は、一般にコンピュータのBIOSや設定データなどを記憶している。外部記憶装置1004は、ハードディスクドライブなどの大容量情報記憶装置として機能する装置であって、ここにオペレーティングシステムやCPU1001が実行するプログラム等を保存する。画像処理部130の機能を実現するための画像処理プログラム1004aは、例えばこの外部記憶装置1004に記憶されている。記憶部120の機能はRAM1002あるいは外部記憶装置1004によって実現される。
モニタ1005は、液晶ディスプレイなどにより構成され、ここにスキャン画像等を表示することができる。キーボード1006、マウス1007は入力デバイスであり、操作者はこれらを用いて、各種の指示を画像処理装置100に与えることができる。
インターフェイス1008は、画像処理装置100と外部の機器(例えばデータサーバ200)との間で各種データの通信を行うためのインターフェイスである。インターフェイス1008を介して取得したデータは、RAM1002に取り込まれる。例えば画像取得部110及び出力部140の機能は、インターフェイス1008を介して実現される。上述した各構成要素は、バス1009によって相互に接続される。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。

Claims (5)

  1. 眼部の画像診断を支援する画像処理装置であって、
    被検眼の断層像を取得する取得手段と、
    前記取得した断層像から網膜領域の層境界を検出する検出手段と、
    前記検出した層境界が断層の深度方向における画像の上限位置または下限位置と交差する位置を前記断層像の分割位置として決定する決定手段と、
    前記決定手段で決定した分割位置において、前記断層像を、断層の深度方向に沿うスキャンラインによって分割する分割手段と、
    前記分割手段によって分割された領域ごとに、前記検出手段による検出が誤検出であるかどうかの判定を行う判定手段と、
    を有し、
    前記判定手段は、前記分割された領域ごとに、前記検出手段の検出結果に従う網膜領域外の画像の平均濃度値を計算し、該平均濃度値が所定のしきい値以上である場合、当該分割された領域における前記検出手段による検出が誤検出であると判定することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記判定手段は、前記平均濃度値が前記しきい値未満である前記分割された領域については、更に、
    前記スキャンラインごとに、前記検出手段の検出結果に従う網膜領域外の画像の平均濃度値を計算し、
    該平均濃度値が前記しきい値以上である区間の層境界を削除した場合に、該削除によって、両端が画像の上下左右のいずれの端部にも接することなく途切れる層境界の区間があるときは、当該分割された領域における前記検出手段による検出が誤検出であると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記層境界は、神経線維層境界、内境界膜、視細胞内接接合部、網膜色素上皮境界のうちの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 眼部の画像診断を支援する画像処理装置によって実行される画像処理方法であって、
    取得手段が、被検眼の断層像を取得する取得ステップと、
    検出手段が、前記取得した断層像から網膜領域の層境界を検出する検出ステップと、
    決定手段が、前記検出した層境界が断層の深度方向における画像の上限位置または下限位置と交差する位置を前記断層像の分割位置として決定する決定ステップと、
    分割手段が、前記決定ステップで決定した分割位置において、前記断層像を、断層の深度方向に沿うスキャンラインによって分割する分割ステップと、
    判定手段が、前記分割ステップで分割された領域ごとに、前記検出ステップでの検出が誤検出であるかどうかの判定を行う判定ステップと、
    を有し、
    前記判定ステップは、前記分割された領域ごとに、前記検出ステップで得られた検出結果に従う網膜領域外の画像の平均濃度値を計算し、該平均濃度値が所定のしきい値以上である場合、当該分割された領域における前記検出ステップでの検出が誤検出であると判定することを特徴とする画像処理方法。
  5. コンピュータを、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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