JP5516746B2 - マイクロスキャナおよびそれを備えた光学機器 - Google Patents

マイクロスキャナおよびそれを備えた光学機器 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロスキャナおよびそれを備えた光学機器に関するものである。
近年、レーザ光を走査し、壁面やスクリーンに画像を投影する小型プロジェクタが種々開発されている。前記小型プロジェクタは、レーザ光を出射する光源と、MEMS(MicRo ElectRo Mechanical Systems)デバイスを用い、前記レーザ光を走査するマイクロスキャナとを備えている。
従来のマイクロスキャナについて図面を参照して説明する。図8は従来のマイクロスキャナの正面図である。図8に示すように、従来のマイクロスキャナは、固定枠91と、可動部92と、可動部92を揺動(振動)可能に支持する主軸トーションバー93と、主軸トーションバー93と接続し、主軸トーションバー93にねじれ方向の変位(力)を付与する変位部94とを備えている。
可動部92は、レーザ光を反射するためのミラー部921と、ミラー部921を囲む可動枠922と、ミラー部921を揺動可能に支持するとともに主軸トーションバー93と直交し、可動枠922と連結されたミラートーションバー923とを備えている。
主軸トーションバー93及び変位部94は固定枠91と一体に形成されている。変位部94は主軸トーションバー93を挟んで対向配置されており、対向配置された変位部94のそれぞれと主軸トーションバー93とは接続部5を介して接続されている。変位部94は、表面に圧電素子942を備えており、ユニモルフ構造をなしている。
対向配置された変位部94が振動することで、各変位部94の先端の変位差によって、主軸トーションバー93はねじられ、主軸トーションバー93に支持されている可動部92は揺動される。また、変位部94の振動による共振によってミラートーションバー923がねじられ、ミラー部91が揺動される。このように、可動部92が主軸トーションバー93を軸として揺動されるとともに、ミラー部921がミラートーションバー923を軸として揺動されることで、レーザ光を2次元走査することができる。
マイクロスキャナでは、レーザ光を走査するときの可動部92の揺動の角度(偏向角)を大きくすることで、解像度を向上できるとともに、安全性を確保することが可能である。そこで、接続部5を変形しやすい構造とすることで主軸トーションバー93のねじれ角を大きくし、可動部92の偏向角を大きくすることが提案されている。
例えば、特開2009−80379号公報に記載のマイクロスキャナでは、図9に示すように、接続部5をレバー部51とスリットSTを交互に配置した蛇行構造とすることで、接続部5がレバー部51の配列方向に曲がりやすく(変形しやすく)なっている。また、特開2008−203299号公報に記載のマイクロスキャナでは、図10に示すように、接続部7をその曲がり方向に複数個の貫通孔形状のスリットST1と、左右両側から形成された凹形状のスリットST2を配列した構造とすることで、接続部7がスリットST1、ST2の並び方向に曲がりやすく(変形しやすく)なっている。
このような、マイクロスキャナは、その小型、軽量という特徴から、携帯電話、デジタルカメラ等のモバイル機器に搭載されることが考えられる。前記モバイル機器に搭載されたマイクロスキャナには、据え置き型の機器に搭載されたマイクロスキャナに比べて、振動や落下等による衝撃が作用する可能性が高い。マイクロスキャナに衝撃が作用すると、主軸トーションバー93に支持されている可動部92にも大きな力が作用する。このとき、可動部92が移動し、それに伴って接続部5(7)に応力が集中する。接続部5(7)が変形しやすい構造であるので、応力集中による変形が大きくなり、破損しやすい。
そこで、特開2009−169089号公報に記載の光偏向器では、支持部(固定枠)に衝撃緩和部を設け、落下や振動の衝撃によってミラー部に作用する衝撃を緩和し、破損を効果的に回避している。
特開2009−80379号公報 特開2008−203299号公報 特開2009−169089号公報
しかしながら、特開2009−169089号公報の前記衝撃緩和部は、前記ミラー部の振動や衝撃を緩和するため、バネ構造等の複雑な構造を有しており製造に手間と時間がかかる。また、前記衝撃緩和部は複雑な構造であることと、前記ミラー部が移動するときの衝撃を吸収するのに必要な大きさを有することから小型化が困難であり、取り付けることができる場所が限られる。
また、モバイル機器に搭載される光偏向器(マイクロスキャナ)では、使用者の手に保持されている状態で駆動される場合もある。この場合、マイクロスキャナには、駆動中(レーザ光の走査中)に振動や落下等による衝撃が作用することもある。特開2009−169089号公報の光偏光器では、衝撃緩和部がトーションバーから離れた場所に形成されているので、前記ミラー部の偏向角が最も大きいときに衝撃が加わると、前記ミラー部が前記衝撃緩和部からずれてしまい、前記ミラー部が前記衝撃緩和部に接触せず、前記ミラー部或いは前記トーションバーが破損する恐れがある。
特開2009−169089号公報の光偏光器において、前記ミラー部を厚く形成するか、前記衝撃緩和部を厚くすることで、前記ミラー部と前記衝撃緩和部とを接触させることは可能である。しかしながら、前記ミラー部を厚く形成すると、前記ミラー部が重くなり、消費電力が多くなってしまう。さらに、前記ミラー部の共振周波数が低下するため、走査性能が低下してしまう。また、前記衝撃緩和部を厚く形成すると、光偏向器の製造プロセスが増加したり、加工精度の低下によるクリアランスがばらついてしまったりする。
そこで本発明は、消費電力の増加、偏向角や走査性能の低下を招くことなく、振動や衝撃による故障、破損を抑制できるマイクロスキャナを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、平面を有する可動部と、前記可動部を囲む固定枠と、前記可動部を揺動可能に支持する主軸部と、前記可動部又は前記主軸部に変位を与える変位部とを有するマイクロスキャナであって、前記可動部は前記主軸部が連結する連結部を備えており、前記連結部の、前記主軸部の軸方向と非揺動時の前記可動部平面の法線方向との両方に直交する方向に近接配置された規制部を備えていることを特徴とする。
この構成によると、前記規制部が前記主軸部が連結する前記連結部の近くに形成されているので、前記可動部が揺動している状態で、衝撃或いは振動による力が作用し、前記主軸の軸方向及び非揺動時の前記可動部平面の法線方向の両方に直交する方向に前記可動部が移動した場合であっても、前記連結部が前記規制部に確実に当接する。これにより、前記可動部を前記規制部に確実に当接させるために厚く形成したり、前記変位部と前記可動部又は前記主軸部との接続部の強度を上げたりしなくても、マイクロスキャナの破損を抑制することが可能である。また、前記可動部を薄くすることで軽量蔵を抑え、前記マイクロスキャナの駆動に必要な電力を抑えることができる。
また、前記可動部を薄くすることで、軽量化することが可能であり、揺動角度(偏向角)を十分に取ることができる。また、共振周波数を前記主軸部周りの揺動の周波数よりも十分に大きく(十倍程度以上)することができるので、安定して揺動させることができるので、走査性能の高いマイクロスキャナを提供することが可能である。
上記構成において、前記規制部が前記固定枠から延設されていてもよく、前記変位部から延設されていてもよい。前記規制部が前記可動部の揺動軸の近くに形成されているので、前記可動部が揺動しているときに衝撃或いは振動による力が作用した場合であっても、前記連結部が前記規制部に接触し、前記可動部の移動を規制することができ、マイクロスキャナの破損を抑制することができる。
上記構成において、少なくとも前記規制部と前記連結部とは一基板を加工することで形成するものであってもよい。この構成によると、前記規制部と前記連結部との位置精度の高いマイクロスキャナを用意に製造することが可能である。これにより、衝撃や振動が作用したときに、前記主軸部と前記変位部とを接続する接続部が破損する前に、前記連結部を前記規制部に確実に接触させることができ、前記接続部の破損を抑制することが可能である。
上記構成において、前記可動部又は前記主軸部と前記変位部とは変形しやすい接続部を介して接続されており、前記接続部は複数の梁状のレバー部と、前記複数のレバー部の間に配置されたスリットとを備えており、前記連結部と前記規制部との間隔は前記スリットの幅よりも狭く形成されていてもよい。
上記構成において、前記可動部が、少なくとも一部に光を反射するミラー部を備えていてもよい。この構成によると、光源より出射された光をミラー部で反射することで、一次元走査可能である。また、前記ミラー部を囲む可動枠と、前記ミラー部を前記可動枠に揺動可能に支持し、前記主軸方向と交差する方向に延びるミラートーションバーとを備えているものであってもよい。この構成によると、光源より出射された光をミラー部で反射することで、二次元走査可能である。
上記構成において、前記変位部が、前記固定枠と連結された片持ち梁状の保持部と、前記保持部の表面に貼り付けられた逆圧電効果を有する圧電素子と備えたユニモルフ構造であってもよく、前記固定枠と連結された片持ち梁状の保持部と、前記保持部にコイル又は磁石が配置されており、前記保持部が電磁力で変位するものであってもよい。
本発明のマイクロスキャナを光学機器に搭載することが可能である。なお、光学機器としては、携帯電話やデジタルカメラに搭載された小型のプロジェクタ装置やイメージスキャナ、バーコードリーダ、レーザプリンタの光走査部等を挙げることができる。
本発明によると、消費電力の増加、偏向角や走査性能の低下を招くことなく、振動や衝撃による故障、破損を抑制できるマイクロスキャナを提供することができる。
本発明にかかるマイクロスキャナを採用した光スキャナの平面図である。 図1に示す光スキャナの接続部の周囲を拡大して示した拡大正面図である。 接続部の他の例の拡大正面図である。 図1に示す光スキャナの可動部の揺動角が最大となったときの側面図及び連結部周辺を拡大した拡大断面図である。 本発明にかかるマイクロスキャナを採用した光スキャナの他の例の正面図である。 本発明にかかる光学機器の一例であるプロジェクタ装置の使用状態を示す図である。 図6に示すプロジェクタ装置のブロック図である。 従来のマイクロスキャナの正面図である。 マイクロスキャナに備えられる接続部の概略構造を示す図である。 マイクロスキャナに備えられる接続部の概略構造を示す図である。
本発明にかかるマイクロスキャナについて図面を参照して説明する。ここでは、変動する部材(変動部)としてミラー部を例に挙げるとともに、このミラー部を変動させることで光を反射しスキャン動作を行うマイクロスキャナとして、2次元走査型の光スキャナを例に挙げる。なお、理解を容易にするために(部分の区別を容易にするために)、平面図にハッチングを付す場合もある。また、便宜上、部材符号及び(又は)ハッチングを省略する場合もあるが、かかる場合、他の図面を参照するものとする。
図1は本発明にかかるマイクロスキャナを採用した光スキャナの平面図である。図1に示すように光スキャナOSは、固定枠1と、可動部2(右上りハッチ)と、主軸トーションバー3(主軸部)と、変位部4と、接続部5と、規制部6とを備えている。なお、図1に示す光スキャナOSの平面図に対して、左右方向をX方向とし、光スキャナOSの上下方向中央をX方向に横切る軸をX軸としている。また、上下方向をY方向とし、光スキャナOSの左右方向中央をY方向に横切る軸をY軸としている。そして、紙面厚み方向をZ方向とし、X軸及びY軸の交差点からZ方向に延びる軸をZ軸としている。以下の説明においても、同様にX軸、Y軸及びZ軸を用いて説明する。
図1に示すように固定枠1は、可動部2、主軸トーションバー3、変位部4、接続部5及び規制部6を囲む長方形状の板状部材である。さらに詳しく説明すると、変形可能なシリコン基板等で形成された平面視矩形状の基体にエッチングを施すことで、可動部2、主軸トーションバー3、変位部4の後述する保持部41、接続部5及び規制部6を形成する。そして、エッチング後の基体のうち、これらの部材を取り囲むように残った部分が固定枠1となる。
なお、図1に示すように、固定枠1と主軸トーションバー3、変位部4の保持部41及び規制部6とが一体に形成されている。また、主軸トーションバー3及び規制部6は接続部5と一体に形成されている。さらに、基体として、100μm程度の厚さのものが用いられるが、それに限定されるものではない。このように一枚の基体(基板)にエッチングを施して上述の各部を形成することで、それぞれの部分の大きさや、部分同士の間隔の精度を高めることが可能である。なお、加工法としてはエッチングに限定されるものではないし、複数の部材を組み合わせて形成するものであってもよい。
可動部2は、光源(不図示)からの光(レーザ光)を反射する部材である。図1に示すように、可動部2は、主軸トーションバー3に支持されている。可動部2は、ミラー部21と、可動枠22と、ミラートーションバー23と、連結部24とを含んでいる。
ミラー部21は円板形状であり、光源からの光を反射する反射部材である。ミラー部21の表面には光源からの光を反射するため、アルミニウム等の金属薄膜が反射膜として成膜されている。なお、金属薄膜は蒸着やスパッタリング等の方法で形成されているものを挙げることができる。また、ミラー部21の表面は、このような金属薄膜に限定されるものではなく、表面が滑らかで光を均一に反射できるように形成された鏡面状のものを広く採用することができる。そして、ミラー部21は中心を挟んで対向した部をミラートーションバー23に保持されている。なお、ミラー部21のミラートーションバー23に保持されている部分は、Y軸方向の両端部であるが、これに限定されるものではない。
可動枠22はミラー部21を囲むように配置されており、エッチングによって形成されたひし形状の部材である。図1に示すように、可動部2は線対称の基準となる2本の対称軸が直交している。2本の対称軸のうち、一方の対称軸(ここでは、短い方の対称軸)はX軸と重なっており、他方の対称軸(ここでは、長い方の対称軸)はX軸と直交している(可動枠22が停止状態のとき、Y軸と重なる)。
ミラートーションバー23は一対の長尺状の部材であり、各ミラートーションバー23はミラー部21を保持している。そして、一対のミラートーションバー23はY軸上に配置されており、各ミラートーションバー23は同じ断面形状及び同じ長さの部材である。そして、各ミラートーションバー23のミラー部21と反対側は、可動枠22と一体的に連結されている。なお、ミラートーションバー23は弾性変形可能な部材であり、ミラートーションバー23が弾性的にねじれることで、ミラー部21がY軸周りに揺動(振動)される。一対のミラートーションバー23が同一の形状であるので、各ミラートーションバー23のねじれ量、速度が同じであり、ミラー部21は精度良くY軸周りに揺動できる。
連結部24は長方形状の部材であり、可動枠22のX方向の両端部と一体連結されている。連結部24は各辺がX軸又はY軸と平行となっており、Y軸と平行な辺の一方が可動枠22と連結している。また、他方のY軸と平行な辺の中央部に主軸トーションバー3が連結されている。これによって、可動枠22、すなわち、ミラー部21、ミラートーションバー23を含む可動部2が、X軸周りに揺動可能となっている。
次に主軸トーションバー3について説明する。主軸トーションバー3は弾性変形可能な長尺部材である。光スキャナOSでは、停止状態のとき、主軸トーションバー3の中心軸がX軸と重なるものとする。主軸トーションバー3は可動部2のX軸方向の両端部に配置された連結部24のそれぞれを支持している。なお、以下の説明では、便宜上、図1のY軸よりも左にある主軸トーションバー3を3AC、右にある主軸トーションバー3を3BDと表す場合がある。
図1に示すように、主軸トーションバー3は、長手方向の端部のうち、一方が固定枠1と連結し、他方が可動部2の連結部24と連結している。そして、主軸トーションバー3は可動部2の近傍で接続部5を介して、変位部4と接続している。なお、主軸トーションバー3の一方の端部が固定枠1と連結していることで、主軸トーションバー3がねじられ、可動部2が揺動するとき、主軸トーションバー3がX軸からずれにくい。これによって、可動部2のX軸周りの揺動の精度低下を抑制することができる。
そして、変位部4は正面視長方形状であり、一方の短辺が固定枠1と連結された片持ち梁様の構造を有している。変位部4は、固定枠1と一体に形成された保持部41と、保持部41の表面に貼り付けられた圧電素子42(クロスハッチ)とを備えている。保持部41はY方向に延びており、長手方向に曲げ変形可能な部材である。また、圧電素子42はPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を含む素子であり、電力が供給されると逆圧電効果にいって、力(変位)を出力する。変位部4は保持部41と圧電素子42を張り合わせたユニモルフ構造であり、圧電素子42に電力を供給することで、固定枠1と連結されていない側の短辺(自由端側の短辺)が厚み方向(図1において、Z方向手前又は奥方向)に変位する。
詳説すると、圧電素子42に電圧を印加することで、圧電素子42には圧縮方向或いは引っ張り方向の力が作用する。圧電素子42に圧縮方向の力が作用すると、圧電素42が貼り付けられている保持部41が圧電素子42側に曲げられる。逆に圧電素子42に引っ張り方向の力が作用すると、保持部41は圧電素子42と反対側に曲げられる。このように、圧電素子42に作用する圧縮方向の力と引っ張り方向の力とをタイミングよく交互に発生させることで、変位部4は自由端が振動する。
図1に示すように、光スキャナOSは4個の変位部4を備えており、Y軸を挟んで対称となるように2個ずつ配置されている。同様に、4個の変位部4は、X軸を挟んで対称となるように2個ずつ配置されている。すなわち、4個の変位部4はX軸及びY軸を基準に対称となるように配置されている。なお、説明の便宜上、図1において左上の変位部4を変位部4A、左下を4C、右上を4B及び右下を4Dと称して区別する場合があるが、形状及び大きさは全て同じである。また、図1に示す変位部4では、保持部41に対して圧電素子42が小さいものが採用されているが、それに限定されるものではなく、端縁部が重なるように形成された圧電素子42を張り合わせるものであってもよく、圧電素子42が保持部41よりも大きいものを採用してもよい。
接続部5は、主軸トーションバー3と変位部4とを接続している。接続部5の形状は従来例の接続部5と同じであり、従来例の図面である図9も参照して説明する。図1及び図9に示すように、接続部5は、複数個の片持ち梁様のレバー部51と、隣り合うレバー部51の端部を接続する折り返し部52とを備えており、接続部5は平面視蛇行状に形成されている。隣り合うレバー部51の間には、スリットSTが形成されている。図1及び図9に示しているように、接続部5は左辺から切れ込んだスリットSTと右辺から切れ込んだスリットSTとがレバー部51を挟んでY方向に交互に並んでいる。
なお、接続部5において、スリットSTは左右から2個ずつ形成されているが、それに限定されるものではない。また、以下の説明において、それぞれの接続部を区別するために、変位部4Aと接続する接続部5A、変位部5Cと接続する接続部5C、変位部4Bと接続する接続部5B、変位部4Dと接続する5Dと示す場合もある。そして、接続部5A及び接続部5Cは左側の主軸トーションバー3ACと、接続部5B及び接続部5Dは右側の主軸トーションバー3BDとそれぞれ接続している。
接続部5はレバー部51とスリットSTとが交互に並んだ形状であるので、接続部5の両端部にZ方向のせん断力が作用すると、レバー部51がねじれつつ曲げられる。よって、接続部5は平面視同じ大きさの平板に比べてY軸に沿った平面曲げ(Y軸に沿った方向の曲げ)が容易な(柔軟性が高い)構成となっている。例えば、図1において、変位部4Aが紙面手前側、変位部4Cが紙面奥側に変形した場合、接続部5A及び接続部5Cは変位部4A、変位部4Cの先端の移動にあわせて移動する。このとき、接続部5A及び接続部5CがY軸に沿ってZ方向に曲げ変形されるので、変位部4Aと主軸トーションバー3AC及び変位部4Cと主軸トーションバー3ACとの角度の変化をある程度許容することができる。これにより、変位部4A及び変位部4Cの先端のZ方向の変位が柔軟性の低い接続部を使う場合に比べて大きくなる。
そして、接続部5A及び接続部5Cは主軸トーションバー3ACをねじることができる弾力を備えている。これにより、接続部5A及び接続部5Cは変位部4A及び変位部4Cの先端部の変位にあわせ、主軸トーションバー3ACの接続部分をZ軸方向に引っ張る。変位部4A及び変位部4Cの先端部の変位量が大きいので、主軸トーションバー3ACの接続部が引っ張られる量も大きくなり、ねじれも大きくなる。なお、接続部5B、5Dで接続される変位部4B、4D及び主軸トーションバー3BDも同様である。
また、本発明の光スキャナOSに用いられる接続部として、図9等に示すように蛇行状に形成されている接続部5(5A)を用いているが、これに限定されるものではない。図10に示すような、貫通孔形状のスリットST1と、左右両側から形成された凹形状のスリットST2とを交互に配置した形状の接続部7Aを利用しても、同様に主軸トーションバー3のせん断ひずみを大きくすることが可能である。なお、以下の説明では、主に接続部として図9に示す接続部5として説明するが、接続部7を用いても同様である。以上に示したように、接続部5及び7は、変位部4の変位を妨げにくく、且つ、主軸トーションバー3をねじる方向に引っ張ることができる程度の柔軟性を有するものである。
次に本発明にかかるマイクロスキャナの要部である規制部6について、新たな図面も参照して説明する。図2は図1に示す光スキャナの接続部の周囲を拡大して示した拡大正面図である。なお、図2は、主軸トーションバー3AC、変位部4A及び接続部5Aを含む領域を拡大している。図1及び図2に示すように、規制部6は連結部24のX軸に沿う辺と対向している。そして、接続部5AのスリットSTのY方向の幅をT1、規制部6と連結部24とのY方向の幅をT2とすると、規制部6はT2<T1となるように形成されている。なお、T1として、10μm〜20μmを挙げることができるが、これに限定されるものではない。
また、本発明の光スキャナOSに用いられる接続部として、図2、図9等に示すように蛇行状に形成されている接続部5(5A)を用いているが、これに限定されるものではない。図3は接続部の他の例の拡大正面図である。図3、図10に示すような、貫通孔形状のスリットST1と、左右両側から形成された凹形状のスリットST2とを交互に配置した形状の接続部7Aを利用しても、同様に主軸トーションバー3のせん断ひずみを大きくすることが可能である。なお、図3は、接続部7Aのみをあらわしているが、光スキャナOSは、変位部4A、4Cと主軸トーションバー3ACを接続する接続部7A、7C、変位部4B、4Dと主軸トーションバー3BDを接続する接続部7B、7Dを備えている。
そして、図3に示すように、スリットST1及びスリットST2のY方向の幅をT1、連結部24と規制部6のY方向の幅をT2とすると、規制部6はT2<T1となるように形成されている。なお、T1として、10μm〜20μmを挙げることができるが、これに限定されるものではない。なお、以下の説明では、接続部5を採用した光スキャナOSについて説明するが、接続部7を採用した場合も同様である。
また、接続部として、レバー部51とスリットSTを交互に配置した接続部5や、貫通孔形状のスリットST1と左右両側から形成された凹形状のスリットST2とを交互に配置した接続部7を採用しているが、それに限定されるものではなく、一枚の板状の接続部であってもよい。板状の接続部であっても、変位部4の幅よりも狭い幅であれば、変形しやすく、接続部5や接続部7ほどではないにしても主軸トーションバー3のねじれを大きくすることができる。また、板状の接続部の場合、変形しやすくするため、主軸トーションバー3や変位部4よりも薄い形状としてもよい。
本発明にかかる光スキャナOSは、その小型、軽量であるという特徴から、携帯電話、デジタルカメラ等の携帯用の電子機器に搭載されることが想定されている。携帯用の電子機器は強く振り回されたり、落下したりすることがあり、この場合、マイクロスキャナには強い衝撃(数千G程度の加速度)が作用することもありえる。図1に示すような光スキャナOSに衝撃が作用すると、可動部2にもX方向の力が作用する。光スキャナOSにX方向の力が作用した場合、可動部2を保持する主軸トーションバー3の長手方向がX方向であることから、主軸トーションバー3で軸方向の力を支えることが可能である。
光スキャナOSにY方向の力が作用した場合、可動部2にもY方向の力が作用する。可動部2はY方向と直交するX軸方向の両端部を主軸トーションバー3で保持されているとともに、主軸トーションバー3はねじれやすいために細く形成されている。そして、接続部5のレバー部51も細く形成されている。そして、主軸トーションバー3及びレバー部51はX方向に延びる梁状の部材であり、可動部2にY方向の力が作用すると主軸トーションバー3及びレバー部51に曲げ方向の応力が作用する。この主軸トーションバー3及びレバー部51は曲げ方向の応力によって破損しやすい。
図1、2に示す光スキャナOSでは接続部5のスリットSTのY方向の幅T1と規制部6と連結部24とのY方向の幅T2とが、T2<T1となっているので、可動部2が固定枠1に対してY方向に変位したとき、接続部5の隣り合うレバー部51が接触する前に、連結部24が規制部6に接触する。連結部24が規制部6に接触することで、衝撃等によって可動部2に作用した力は規制部6が受ける。これにより、主軸トーションバー3及び接続部5に伝達される力が一定以上の大きさにならず、主軸トーションバー3及び接続部5の破損を抑えることが可能である。
上述の実施形態では、可動部2が固定枠1に対してY方向に変位したとき、主軸トーションバー3及び接続部5に作用する応力を減らすために、T2<T1である光スキャナOSを例示しているが、それに限定されるものではなく、連結部24と規制部6とが接触したとき、主軸トーションバー3及び接続部5のレバー部51に作用する応力が、主軸トーションバー3及び接続部5のレバー部51の破壊応力を超えない範囲で、連結部24と規制部6との隙間を設定することが可能である。
次に、光スキャナOSで光を走査するときの駆動について詳しく説明する。まず、可動部2のX軸周りの揺動について説明する。可動部2は、主軸トーションバー3(3AC、3BD)のねじれによって、X軸周りに揺動(振動)される。主軸トーションバー3のねじれ変形を説明するため、左側の主軸トーションバー3ACのねじれ変形について説明する。なお、主軸トーションバー3BDのねじれ変形もY軸に対して対称となっているだけで、実質上同じ動きであり、詳細は省略する。
主軸トーションバー3ACは、変位部4A及び変位部4Cが変位することでX軸周りにねじられる。例えば、図1において、変位部4Aを紙面手前側、変位部4Cを紙面奥側に変位させるとする。この場合、接続部5Aは変位部4Aの自由端側の辺に引っ張られ紙面手前側に移動し、逆に接続部5Cは変位部4Cの自由端側の辺に引っ張られ紙面奥側に移動する。
接続部5A、接続部5Cの柔軟性が高い(変形しやすい)ので、上述したように、変位部4A及び変位部4Bの自由端側の辺の変位が大きくなる。これにより、接続部5A及び接続部5Cを介して変位部4A及び変位部4Cと接続されている主軸トーションバー3ACのせん断ひずみ(ねじり方向のひずみ)が大きくなる。
そして変位部4A及び4Cは、紙面手前側と紙面奥側にタイミングを合わせて振動することで、主軸トーションバー3ACはねじれを繰り返すように振動する。上述したように、変位部4B及び4Dの変位(せん断力)が接続部5B及び5Dで伝達されることで、主軸トーションバー3BDも振動する。そして、変位部4Aと変位部4Bを一組、変位部4C及び変位部4Dを一組とし、それぞれの組の変位部が紙面(X軸及びY軸で決定される面)に対し同方向、異なる組の変位部が紙面に対し逆方向となるよう振動させることで、主軸トーションバー3ACと主軸トーションバー3BDの振動を同期させることができる。なお、各変位部4(4A、4B、4C、4D)が同期していることはいうまでもないことである。
主軸トーションバー3AC及び主軸トーションバー3BDは、ともにX軸上に配置されているとともに、可動枠22のX方向の端部に一体連結された連結部24と連結されている。主軸トーションバー3AC及び主軸トーションバー3BDがねじれ方向に振動されることで、連結部24で主軸トーションバー3AC、3BDと連結された可動枠22、すなわち、ミラー21及びミラートーションバー23を含む可動部2がX軸周りにねじれ方向に振動(揺動)される。なお、可動部2の主軸トーションバー3AC、3BDによる揺動、すなわち、X軸周りの揺動は数十Hz(例えば、60Hz)程度の低周波である。
なお、ミラー部21はミラートーションバー23に揺動可能に保持されているが、ミラートーションバー23は、可動部2の揺動の中心であるX軸と直交しているので、可動部2の陽動によってねじれ方向の力が作用することはない。可動部2のX軸を中心とする揺動はミラー部21のミラートーションバー23による揺動にほとんど影響しない。
光スキャナOSは携帯用の電子機器に搭載されていることから、使用者が手持ちで駆動する場合もある。このように、光スキャナOSが手持ちで駆動される場合、上述したような、落下や振動による衝撃力は光スキャナOSが駆動しているときに作用することもありえる。ここで、可動部2が揺動しているときに衝撃が作用した場合について説明する。図4は図1に示す光スキャナの可動部の揺動角が最大となったときの側面図及び連結部周辺を拡大した拡大断面図である。
図4に示すように、可動部2がX軸周りに揺動したとき、可動部2のY軸方向の端部は固定枠1より大きく離れる。一方で、連結部24の規制部6と対向する部分は、X軸の近傍に配置されているので、可動部2が最大角度で変位した場合であっても、連結部24は規制部6(すなわち、固定枠1の厚み方向)から外れない。この状態で、Y方向に力(衝撃、振動)が作用した場合、可動部2が変位した状態でY方向に移動する。図4の拡大断面図に実線で示しているように、最大角度で変位している状態でY方向に移動した場合であっても、連結部24は規制部6からずれない。そして、図4の拡大断面図において2点鎖線で示しているように、可動部2がY方向に移動しても、連結部24が規制部6と接触する。これにより、光スキャナOSは駆動中に衝撃を受けた場合であっても、主軸トーションバー3及び接続部5が破損しにくい。
なお、停止状態における連結部24と規制部6との間の隙間は上述の通り10μm〜20μm以下であるものを例に挙げているが、それに限定されるものではなく、基体の厚さに対してエッチングで貫通孔を形成しやすい幅であって、主軸トーションバー3及び接続部5の破損を抑制できる幅を採用することができる。
次に、ミラー部21のX軸と直交する軸(可動部2が停止しているときのY軸)周りの揺動について説明する。ミラー部21はミラートーションバー23に保持されており、ミラートーションバー23のねじれによって揺動される。ミラートーションバー23は変位部4(4A、4B、4C、4D)がミラートーションバー23の共振周波数で振動することで、共振し、揺動する。
さらに詳しく説明すると、以下のとおりである。変位部4A及び変位部4Cを組とし、変位部4B及び変位部4Dを組として、同じ組の変位部は紙面に対して同方向に、異なる組の変位部は紙面に対して異なる方向に振動させる。まず、図1において、変位部4A及び4Cを紙面手前側、変位部4B及び変位部4Dを紙面奥側に変位させた場合を例に説明する。変位部4A及び変位部4Cが紙面手前側に変位すると、接続部5A及び5Cがともに紙面手前側に変位する。そして、主軸トーションバー3ACは接続部5A及び接続部5Cに引っ張られ、可動部2側が紙面手前側となるように曲げられる。主軸トーションバー3ACの曲げ変形によって、可動部2の連結部24が持ち上げられる。なお、接続部5A及び接続部5Cが蛇行状に形成されているので、ねじれ方向にも変形しやすく、主軸トーションバー3ACの変位を大きくすることができる。
主軸トーションバー3BDも主軸トーションバー3ACと同様に、変位部4B及び変位部4D、接続部5B及び接続部5Dによって曲げられる。なお、主軸トーションバー3BDの曲げ方向は主軸トーションバー3ACと反対の紙面奥側である。主軸トーションバー3AC及び主軸トーションバー3BDの曲げ変形によって、可動部2がX軸と直交する軸(ミラートーションバー23の主軸であり停止時はY軸)周りにねじり方向に変位される。
そして、変位部4A及び変位部4Cの組、変位部4B及び変位部4Dの組を交互に変位させることで、可動部2がミラートーションバー23の主軸周りに揺動(振動)する。この可動部2の揺動の振動数をミラートーションバー23及びミラー部21の共振周波数とすることで、ミラートーションバー23は励振されてねじれ方向の振動が発生する。これにより、ミラートーションバー23に保持されているミラー部21が揺動される。なお、ミラー部21のミラートーションバー23のねじれによる揺動(振動)の周波数は、数十kHz(例えば、30kHz)の高周波である。
変位部4(4A、4B、4C、4D)を以上のように振動させることで、可動部2がX軸周りに低周波で揺動されるとともに、可動枠22と独立してミラー部21がX軸と直交する軸周りに高周波で揺動される。ミラー部21で光を反射しつつ可動部2を低周波で、ミラー部21を高周波で揺動させることで、光が走査される。
上述したように、本発明の光スキャナOSでは、可動部2を構成する各部分が薄くても、規制部6で可動部2のY方向の移動を確実に規制することができる。このことにより、可動部2が薄いことで軽量化することが可能である。光スキャナOSでは、可動部2をX軸周りに低周波で揺動しつつ(垂直走査)、ミラートーションバー23周りにミラー部21を高周波で揺動している(水平走査)。
このような光スキャナOSにおいて、水平走査線を等間隔で走査するため、X軸周りの揺動を等速で行う必要がある。そのため、X軸周りの揺動時の変位部4の駆動は、可動部2の揺動角度をひずみゲージ等の検出素子で検出しつつ振動制御を行う。この振動制御に大きく影響するのが、可動部2のX軸周りに揺動する振動モードの共振周波数であり、この共振周波数が実際の可動部2のX軸周りの揺動の周波数より十分に大きくないと、制御周期を十分には小さくできず、ノイズが出現し、品質が低下する。例えば、光スキャナOSをプロジェクタ装置に用いている場合、投影される画像に横縞等のノイズが発生することがある。
本発明の光スキャナOSの場合、上述しているように、可動部2を構成する部分を薄くし軽量に形成することができるので、X軸周りに揺動する振動モードの共振周波数を可動部2のX軸周りの揺動の周波数の十倍程度以上とすることができ、光スキャナOSの2次元走査の精度を低下させることなく、破損を効果的に抑制することが可能である。
本発明にかかるマイクロスキャナを採用した光スキャナの他の例について図面を参照して説明する。図5は本発明にかかるマイクロスキャナを採用した光スキャナの他の例の正面図である。図5に示す光スキャナOS2は包囲部11が形成されておらず、規制部6が異なる以外の部分は、図1に示す光スキャナOSと同じ構成を有しており、実質上同じ部分には、同じ符号が付してある。また、接続部5が採用されているものとして説明するが、接続部7が採用されているものも同様の構造、効果を有している。
図5に示すように、光スキャナOS2は、固定枠1の中央に開口12が形成されており、開口12の中央に、可動部2が配置されており、主軸トーションバー3に揺動可能に保持されている。そして、規制部6が変位部4の保持部41の自由端の近傍から開口12の内部に突出している。なお、規制部6は可動部2の連結部24とY方向に近接して配置されている。なお、規制部6と連結部24とのY方向の幅をT2、接続部5のスリットSTのY方向の幅をT1とすると、規制部6はT2<T1の条件を満たすように形成されている。
光スキャナOS2にY方向の力が作用した場合であっても、主軸トーションバー3及び接続部5に、これらが破損する応力が作用する前に、連結部24が規制部6に接触し、可動部2が移動する力を受ける。これによって、主軸トーションバー3及び接続部5の破損を抑制できる。
光スキャナOS2のように、規制部6が変位部4の保持部41と一体に形成されており、規制部6は変位部4の変位に伴って変位する。しかしながら、光スキャナOS2の厚さ(連結部24、規制部6等の厚さ)は100μm程度であり、変位部4の変位(約10μm)よりも十分に大きいので、可動部2が最大角度に変位した状態で可動部2がY方向に移動しても、連結部24が規制部6と接触する。これにより、光スキャナOS2が駆動時に衝撃、振動等でY方向の力が作用しても主軸トーションバー3及び(又は)接続部5の破損を抑制できる。
上述した実施形態において、主軸トーションバー3の連結部24と連結しているのと反対側の端部は、固定枠1と連結しているが、連結されていない構成としてもよい。主軸トーションバー3が固定枠1と連結していない形状の場合、主軸トーションバー3の長さと同じ長さの接続部で変位部4と接続されていてもよい。
上記各実施例では、本発明の例として光を2次元走査する光スキャナを例に説明しているが、1次元走査する光スキャナにもちいてもよい。この場合、可動部の全体或いは一部がミラー部に形成されているものを挙げることができる。また、上記各実施例において、マイクロスキャナとして、ミラー部で光を反射しつつ走査するものを例に説明しているが、それに限定されるものではなく、ミラー部に替わる光学素子としてレンズを用いるものやLED、レーザダイオード等の自発光型の光学素子を用いるものであってもよい。さらに、可動部の動力源(アクチュエータ)として片持ち梁状の保持部に圧電素子を貼り付けたバイモルフ構造の変位部を採用しているが、それに限定されるものではなく、片持ち梁形状であるとともに、コイル、永久磁石等を用い、電磁力で変位される変位部を採用してもよい。
さらに、上述の各実施形態では、変位部で発生する変位で主軸トーションバーをねじることで、主軸トーションバーに保持されている可動部を揺動しているが、変位部と可動部とを接続部を介して接続する構成とし、変位部で発生する変位で可動部を揺動する構成であってもよい。
以下に、本発明にかかる光スキャナを用いた光学機器の一例であるプロジェクタ装置について、図面を参照して説明する。図6は本発明にかかる光学機器の一例であるプロジェクタ装置の使用状態を示す図であり、図7は図6に示すプロジェクタ装置のブロック図である。なお、図7において、レーザ光は二点鎖線で表示している。図6に示すように、プロジェクタ装置PJはレーザ光を水平走査及び垂直走査のラスタ走査をすることで、スクリーンSC上に画像を投影する画像投影装置である。
図7に示すように、プロジェクタ装置Aは、光源部71と、投影部である走査部72と、外部入力部73と、記憶部74と、映像情報処理部75と、制御部76とを備えている。
光源部71には、赤色の波長のレーザ光を出射する赤色レーザ光源710Rと、緑色の波長のレーザ光を出射する緑色レーザ光源710Gと、青色の波長のレーザ光を出射する青色レーザ光源710Bとを備えている。なお、光源部71として、レーザ光源(レーザダイオード)を用いたものを採用しているが、それに限定されるものではなく、小型で、大きな出力の光を出射することができるもの(例えば、LED素子、キセノンランプなど)を用いた光源を広く採用することができる。
光源部71においてレーザ光源710R、710G,710Bごとに、発散光であるレーザ光を平行光に変換するためのコリメータレンズ711が備えられている。光源部71は2個のダイクロイックプリズム712を用いて、赤色レーザ光、緑色レーザ光及び青色レーザ光を一本のビームにまとめている。さらに、光源部71にはレーサドライバ713が備えられており、レーサドライバ713は赤色レーザ光源710R、緑色レーザ光源710G及び青色レーザ光源710Bから出射されるレーザ光の出力(光量)を調整している。レーサドライバ713が、赤色レーザ光源710R、緑色レーザ光源710G及び青色レーザ光源710Bの出力を調整することで、赤色、緑色、青色のレーザ光を合成し、色調を調整している。
走査部72は、2次元走査型の光スキャナOS及び光スキャナ駆動部721を備えている。光スキャナOSは上述している本発明にかかるマイクロスキャナであり、光源部71より出射された光を、揺動しているミラー部21で反射することで、スクリーン上に映像を形成する。光スキャナ駆動部721は、光スキャナOSを駆動するためのドライバ回路である。プロジェクタ装置PJでは、垂直走査周波数60Hz、水平走査周波数約30kHzであり、そのため、ミラーデバイス駆動部22は、光スキャナOSのミラー部21が、主軸トーションバー3周りに60Hz、ミラートーションバー23周りに約30kHzで揺動するように、変位部4に駆動信号(駆動電力)を供給する。
外部入力部73が、例えば、DVD、BD等の外部からの入力情報(例えば、映像情報)を受信するものがある。外部入力部73から入力された入力情報は、一端、記憶部74に格納された後、映像情報処理部75に送られる。このように、入力情報を一端記憶部74に格納する構成の場合、通信の不具合やディスクの読み取りエラー等で入力情報の受信が途切れた場合でも、記憶部74に記憶されている情報を利用するので、映像情報処理部75に送る映像情報が途切れにくい。また、例えば、TV放送等のように、外部からの入力情報が途切れにくいものの場合、外部入力部73から映像情報を直接、映像情報処理部75に送る構成であってもよい。
なお、外部入力部73で受信される入力情報の形式が、映像情報処理部75で扱える形式ではない場合もある。その場合、外部入力部73が入力情報を映像情報処理部75で処理可能な形式の映像情報に変換する変換部を内蔵していてもよい。また、この変換部は映像情報処理部75が備えていてもよく、独立して備えられるものであってもよい。
映像情報処理部75は、映像情報に基づいて、赤色、緑色、青色各レーザ光源を駆動するための色情報信号と、光スキャナOSの駆動のタイミングを決定する駆動タイミング信号とを生成する。映像情報処理部75は、制御部76よりクロック信号を受信しており、そのクロック信号に基づいて、色情報信号と駆動タイミング信号とを同期させている。
そして、映像情報処理部75は、色情報信号をレーサドライバ713に、駆動タイミング信号を光スキャナ駆動部721に送る。このように、色情報信号と駆動タイミング信号とを同期させて送信することで、RGBそれぞれの波長のレーザ光を適切な割合で混合したレーザ光を、スクリーンSC上の適切な位置に照射し、スクリーンSC上に正確な映像を表示する。なお、レーサドライバ713及び光スキャナ駆動部721にも、制御部76よりクロック信号を供給し、クロック信号と色情報信号及び駆動タイミング信号を同期することで、色情報信号と駆動タイミング信号とを高精度で同期させることも可能である。
制御部76は、CPU等の処理装置を備えている。制御部76は、外部入力部73、記憶部74及び映像情報処理部75と接続されており、外部入力部73及び映像情報処理部75を駆動制御する。
本発明にかかる光スキャナは上述したとおり、消費電力の増加、偏向角や走査性能の低下を招くことなく、振動や衝撃による故障、破損を抑制できる。このことから、本発明にかかる光学機器であるプロジェクタ装置は、手持ち駆動可能な構成とすることや携帯電話やデジタルカメラ等のモバイル機器に内蔵することも可能である。また、上述の例では、本発明にかかる光スキャナをプロジェクタ装置の走査部に用いているが、これに限定されるものではなく、イメージスキャナ、バーコードリーダ、レーザプリンタの走査部等として利用することも可能である。
上記実施形態の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或いは範囲を減縮する様に解すべきではない。本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
本発明は、携帯電話、デジタルカメラ等の小型の携帯型の電子機器に搭載されるマイクロスキャナに適用することが可能である。
OS 光スキャナ
1 固定枠
11 包囲部
12 開口
2 可動部
21 ミラー部
22 可動枠
23 ミラートーションバー
24 連結部
3 主軸トーションバー
4 変位部
41 保持部
42 圧電素子
5 接続部
51 レバー部
6 規制部
ST スリット

Claims (9)

  1. 平面を有する可動部と、
    前記可動部を囲む固定枠と、
    前記可動部を揺動可能に支持する主軸部と、
    前記可動部又は前記主軸部に変位を与える変位部とを有するマイクロスキャナであって、
    前記可動部は前記主軸部が連結する連結部を備えており、
    前記連結部の、前記主軸部の軸方向と非揺動時の前記可動部平面の法線方向との両方に直交する方向に近接配置された規制部を備え
    前記可動部又は前記主軸部は、前記主軸部の軸方向に伸びる複数の梁状のレバー部と前記複数のレバー部の間に配置された複数のスリットが形成された接続部によって前記変位部と接続されており、前記連結部と前記規制部との間隔が前記スリットの幅よりも狭く形成されていることを特徴とするマイクロスキャナ。
  2. 前記規制部は前記固定枠から延設されている請求項1に記載のマイクロスキャナ。
  3. 前記規制部は前記変位部から延設されている請求項1に記載のマイクロスキャナ。
  4. 少なくとも前記規制部と前記連結部とは一基板を加工することで形成される請求項1から請求項3のいずれかに記載のマイクロスキャナ。
  5. 前記可動部は、少なくとも一部に光を反射するミラー部を備えている請求項1から請求項4のいずれかに記載のマイクロスキャナ。
  6. 前記可動部は、前記ミラー部を囲む可動枠と、前記ミラー部を揺動可能に支持し、前記主軸方向と交差する方向に延びて前記可動枠と連結するミラートーションバーとを備えている請求項5に記載のマイクロスキャナ。
  7. 前記変位部は、前記固定枠と連結された片持ち梁状の保持部と、前記保持部の表面に貼り付けられた逆圧電効果を有する圧電素子とを備えたユニモルフ構造である請求項1から請求項6のいずれかに記載のマイクロスキャナ。
  8. 前記変位部は、前記固定枠と連結された片持ち梁状の保持部と、前記保持部にコイル又は磁石が配置されており、前記保持部が電磁力で変位する請求項1から請求項のいずれかに記載のマイクロスキャナ。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載のマイクロスキャナを搭載する光学機器。
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