JP5512486B2 - ケース付き鋏 - Google Patents

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Description

本発明は、刃体を有する一対の刀身を互いに開閉可能に支持した鋏本体をケースに収容した収容状態から両刀身の刃体をケースから突出させて使用することができるケース付き鋏に関するものである。
従来、下記特許文献1にかかるケース付き鋏では、両刀身の刃体をケースから突出させた突出状態ばかりでなく、鋏本体をケースに収容した収容状態でも、両刀身の刃体は常に最大に開いた開状態になっている。
実公平7−40366号公報
上記特許文献1にかかるケース付き鋏では、両刀身の刃体がケースに対する収容状態から最大突出状態にわたる全範囲で一定の最大開度になっているため、不使用時に両刀身の刃体がケースから不用意に若干突出しただけで、衣服のポケットなどに鋏を収容した際に刃体の刃先部やその尖端により衣服を傷付けたり、鋏の近辺にある物を刃体の刃先部やその尖端により傷付けたり、使用者に不安感を与えたりする問題があった。また、両刀身の刃体が出入するケースの口部が開放されている場合には、その口部から物が入って刃体の刃先部やその尖端を傷付けたり、その口部から入った指を刃体の刃先部やその尖端により傷付けたりする問題があった。
この発明は、ケース付き鋏において、ケースに対する鋏本体の収容状態や突出状態で両刀身の刃体の開度に変化を持たせて、前述した問題を解消することを目的としている。
後記実施形態の図面(図1〜4)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明において、上下方向へ開閉し得る上下一対の刀身2,3を有する鋏本体1と、その鋏本体1を収容し得るケース23とを備えたケース付き鋏は、下記のように構成されている。
前記ケース23は、上下方向の両側に設けた上壁24及び下壁25と、上下方向に対し直交する左右方向の両側に設けた左側壁26及び右側壁27とで筒状をなし、上下方向及び左右方向に対し直交する前後方向の両側のうち後側に設けた後壁28に面する前側に設けた口部29で開放されている。左側壁26及び右側壁27にはそれぞれ上下両側で互いに間隔W31,W32をあけて前後方向へ延設した上下一対のガイド突条31,32を設けている。上壁24には案内孔30を前後方向へ延設している。前記上下両刀身2,3は、刀身2,3の基端部7を支軸14により相対回動可能に支持した開閉中心部4と、その基端部7から延設した指掛腕部8と、刃先部18を有する刃体9,10とを備え、板ばね19aなどの付勢手段の弾性力により互いに開くとともにその付勢手段の弾性力に抗して互いに閉じる。上側刀身2には指掛腕部8に対する後側で指掛腕部8と前後方向に並ぶ操作摘み33を設けている。下側刀身3には前端部22cと後端部22bとの間で前側から後側へ向うに従い下側から上側に延びる傾斜部22aを有するガイド突条22を設けている。鋏本体1をケース23内に挿入した状態で、開閉中心部4の回動中心線4aの方向の両側で支軸14の端部に設けた突部16a,17をケース23の左側壁26及び右側壁27における上下両側のガイド突条31,32間に対し前後方向へ移動可能に係入している。上側刀身2の操作摘み33をケース23の上壁24の案内孔30から外側に前後方向へ移動可能に露出させている。開閉中心部4においてケース23及び下側刀身3に対する上側刀身2の回動を規制するとともに、ケース23及び上側刀身2に対する下側刀身3の回動を可能にしている。鋏本体1をケース23に対し前後方向へ移動させて上下両刀身2,3の刃体9,10をケース23の口部29から出入する際に、下側刀身3のガイド突条22に設けた傾斜部22aが、ケース23の側壁26に設けた下側ガイド突条32に案内されて、鋏本体1をケース23に収容する収容状態Dで上下両刀身2,3の刃体9,10が板ばね19aなどの付勢手段の弾性力に抗して互いに閉じて両刃先部18の尖端18aの重合によりそれらの尖端18a間の間隔が生じない閉状態のまま、上下両刀身2,3の刃体9,10をケース23の口部29から突出させた突出途中状態Cを経て、上下両刀身2,3が板ばね19aなどの付勢手段の弾性力により互いに開いた突出状態Aで上下両刀身2,3の刃体9,10の開度を最大にした開状態に至るとともに、その突出状態Aから突出途中状態Cを経て収容状態Dに至るように、ケース23に対し上下両刀身2,3を案内する
請求項1の発明は、下記の効果を有している。
(イ) 収容状態Dで両刀身2,3の刃体9,10の開度が突出状態A,Bよりも小さいので、不使用時に両刀身2,3の刃体9,10がケース23から不用意に突出しても、衣服のポケットなどに鋏を収容した際に刃体9,10の刃先部18やその尖端18aにより衣服を傷付けたり、鋏の近辺にある物を刃体9,10の刃先部18やその尖端18aにより傷付けたりするおそれは少なくなるとともに、使用者に安心感を与えることができる。また、両刀身2,3の刃体9,10が出入するケース23の口部29が開放されている場合であっても、その口部29から物が入って刃体9,10の刃先部18やその尖端18aを傷付けたりその口部29から入った指を刃体9,10の刃先部18やその尖端18aにより傷付けたりするおそれも少なくなる。
(ロ) 両刀身2,3の刃体9,10をケース23の口部29から突出させた突出途中状態Cまで、両刀身2,3の刃体9,10が閉状態を維持するので、不使用時に両刀身2,3の刃体9,10がケース23から突出途中状態Cまで不用意に突出したり、使用時に両刀身2,3の刃体9,10をケース23から突出途中状態Cまで突出させたりしても、鋏の近辺にある物を刃体9,10の刃先部18やその尖端18aにより傷付けたりするおそれを少なくするとともに、使用者に視覚的な安心感を与えることができる。さらに、収容状態Dばかりでなく突出途中状態Cでも、両刃先部18の尖端18aが互いに重合してそれらの尖端18a間の間隔が生じない閉状態であるため、その効果をより一層発揮させることができる。
(ハ) 鋏本体1をケース23内に挿入した状態で、開閉中心部4の回動中心線4aの方向の両側で支軸14の端部に設けた突部16a,17をケース23の左側壁26及び右側壁27における上下両側のガイド突条31,32間に対し前後方向へ移動可能に係入しているので、その突部16a,17とガイド突条31,32との相互作用によって鋏本体1をケース23に対し移動させるとともに両刀身2,3を互いに開閉させることができ、鋏本体1に設けた案内手段の構成を簡単にすることができる。
(ニ) 下側刀身3には前端部22cと後端部22bとの間で前側から後側へ向うに従い下側から上側に延びる傾斜部22aを有するガイド突条22を設けているので、鋏本体1に設けた案内手段の構成を簡単にすることができる。
(ホ) 鋏本体1をケース23に対し移動させるためにケース23に設けたガイド突条31,32と、両刀身2,3を互いに開閉させるためにケース23に設けたガイド突条31とを兼用しているので、ケース23に設けた案内手段の構成を簡単にすることができる。
(ヘ) 鋏本体1に設けたガイドは突条22であるので、鋏本体1に設けた案内手段の構成を簡単にすることができる。
(ト) 上側刀身2には指掛腕部8に対する後側で指掛腕部8と前後方向に並ぶ操作摘み33を設け、上側刀身2の操作摘み33をケース23の上壁24の案内孔30から外側に前後方向へ移動可能に露出させているので、ケース23を把持した手の親指を操作摘み33に当てがったまま操作摘み33を操作することができ、鋏本体1のケース23に対する移動を行い易い。
(チ) ケース23に設けたガイドは、互いに間隔をあけて延設された一対の突条31,32であるので、ケース23に設けた案内手段の構成を簡単にすることができる。
(リ) 鋏本体1をケース23に対し移動させるために鋏本体1に設けたガイドは、両刀身2,3を互いに回動可能に支持する開閉中心部4に設けた突部16a,17であるので、鋏本体1に設けた案内手段の構成を簡単にすることができる。
(ヌ) 前記開閉中心部4の突部は、両刀身2,3に挿着された軸14の端部16a,17であるので、鋏本体1に設けたガイドの構成を簡単にすることができる。
(ル) 開閉中心部4においてケース23及び下側刀身3に対する上側刀身2の回動を規制するとともに、ケース23及び上側刀身2に対する下側刀身3の回動を可能にしているので、鋏本体1のケース23に対する移動と、鋏本体1の両刀身2,3の開閉とを容易に行うことができる。
(ヲ) 上側刀身2の操作摘み33をケース23の上壁24の案内孔30から外側に前後方向へ移動可能に露出させて、開閉中心部4においてケース23及び下側刀身3に対する上側刀身2の回動を規制しているので、鋏本体1のケース23に対する移動と、鋏本体1の両刀身2,3の開閉とを容易に行うことができる。
(ワ) 上側刀身2の操作摘み33をケース23の上壁24の案内孔30から外側に前後方向へ移動可能に露出させてので、上側刀身2に対する操作摘み33の挿着を簡単にすることができる。
(カ) 前記鋏本体1は両刀身2,3を互いに開くように付勢する板ばね19aなどの付勢手段を備えているので、両刀身2,3を容易に開くことができる。
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、左側壁26と右側壁27とのうち、一方の側壁26における上下両側のガイド突条31間に係入される支軸14の一方の突部16aの係合寸法と、他方の側壁27における上下両側のガイド突条32間に係入される支軸14の他方の突部17の係合寸法とが互いに異なり、一方の上下両ガイド突条31間に他方の突部17が係合不能であるか、または、他方の上下両ガイド突条32間に一方の突部16aが係合不能である。請求項2の発明では、ケース23に対する鋏本体1の位置関係を特定して、鋏本体1をケース23に収容することができる。従って、鋏本体1をケース23に対し誤って上下反対に組み付けることがない。
本発明は、ケース付き鋏において、ケース23に対する鋏本体1の収容状態Dや突出状態A,B,Cで両刀身2,3の刃体9,10の開度に変化を持たせて、不使用時にケース23から不用意に突出した両刀身2,3の刃体9,10の刃先部18やその尖端18aにより衣服や物を傷付けるおそれを少なくするとともに、使用者に安心感を与えることができる。
(a)は本実施形態にかかるケース付き鋏の分解斜視図であり、(b)は(a)における下側の刀身の部分斜視図であり、(c)は(a)における鋏本体の組付け斜視図である。 (a)は図1(c)における鋏本体を図1(a)におけるケースに挿入した状態を示す斜視図であり、(b)は(a)におけるケース及び鋏本体に操作摘みを挿着して鋏本体を開状態でケースから突出させた最大突出状態を示す組付け斜視図であり、(c)は(b)の最大突出状態から鋏本体をケースに収容して閉状態にした収容状態を示す組付け斜視図である。 (a)(b)(c)(d)はそれぞれケース付き鋏において鋏本体をケースに対し移動させて最大突出状態と収容状態とそれらの間の突出途中状態を示す正面図である。 (a)は図3(a)におけるケースを正面側から破断して示す断面図であり、(b)は図3(a)におけるケースを背面側から破断して示す断面図であり、(c)は図3(c)におけるケースを正面側から破断して示す断面図であり、(d)は図3(d)におけるケースを正面側から破断して示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態にかかるケース付き鋏について図面を参照して説明する。
図1に示す鋏本体1においては、上下一対の刀身2,3が開閉中心部4で回動中心線4aを中心に互いに開閉可能に支持されている。上下両刀身2,3において、プラスチックにより成形されたハンドル5,6は、それぞれ、基端部7とその基端部7から延設された指掛腕部8とからなり、ハンドル5,6の成形時この指掛腕部8の内側に金属製の刃体9,10が一体的に取着される。
開閉中心部4においては、上側のハンドル5の基端部7の内側に雌筒部11が形成され、下側のハンドル6の基端部7の内側に雄筒部12が形成されてこの雌筒部11に対し回動可能に挿嵌され、この雄筒部12に形成された支持孔13に支軸14が挿着されている。支軸14は、プラスチックにより成形され、一対の割り片16からなる軸部15と、軸部15よりも大径の頭部17とからなる。軸部15の両割り片16の先端には係止段部16aが形成されている。支軸14の軸部15が支持孔13に挿着された状態で、図4(b)に示すように支軸14の頭部17は雌筒部11の外側に形成された凹部11aに嵌め込まれて係止され、図4(a)に示すように軸部15の両割り片16の係止段部16aは雄筒部12の外側に形成された凹部12aに嵌め込まれて係止されて支持孔13からの支軸14の離脱を阻止している。
上下両刀身2,3は支軸14を有する開閉中心部4の回動中心線4aを中心に相対回動する。上下両刃体9,10は、相対向する刃先部18を有し、その回動の際に互いに摺接する。上側のハンドル5の基端部7の内側には付勢手段としての金属製の板ばね19aが片持ち梁状に支持され、下側のハンドル6の基端部7の内側にはその板ばね19aが圧接される受圧部19bが形成され、上下両刀身2,3が板ばね19aの弾性力により互いに開くように付勢されている。上側のハンドル5の基端部7上と下側のハンドル6の基端部7上とにそれぞれ形成されたストッパ部20が互いに係止されて、上下両刀身2,3の開度である両刃先部18の尖端18a間の間隔が規制される。回動中心線4aに対し直交する方向の両側のうち一方の側である上側のハンドル5の基端部7上には係止孔21が形成されている。下側のハンドル6の基端部7の外側(回動中心線4aの方向の両側のうち一方の側)には突条22(案内手段としてのガイド)が形成されている。突条22は、前端部22cと、前端部22cの後端部に対し屈曲されて前側から後側へ向うに従い下側から上側へ延びる傾斜部22aと、傾斜部22aの後端部22bとからなる。
図1に示すケース23は、プラスチックにより成形され、上下方向の両側に設けた上壁24及び下壁25と、上下方向に対し直交する左右方向の両側に設けた左側壁26及び右側壁27とで筒状をなし、上下方向及び左右方向に対し直交する前後方向の両側のうち後側に設けた後壁28に紐孔28aを有し、その後壁28に面する前側に形成された口部29で開放されている。上壁24には前後方向へ延びる案内孔30が形成されてケース23内と連通している。図4(a)(b)に示すように、左側壁26の内側には上下一対の突条31が互いに間隔W31(約5.5mm)をあけて前後方向へ平行に延設されているとともに、右側壁27の内側には上下一対の突条32が互いに間隔W32(約7mm)をあけて前後方向へ平行に延設され、上下両突条31の間隔W31が上下両突条32の間隔W32よりも小さく設定されている。支軸14の軸部15の両係止段部16aの最大径(係合寸法)は上下両突条31の間隔W31に合わせて設定され、支軸14の頭部17の最大径(係合寸法)は上下両突条32の間隔W32に合わせて設定されている。
図2(a)に示すように鋏本体1の上下両刀身2,3の基端部7がケース23内に口部29から挿入され、図4(a)(b)に示すように、支軸14の軸部15の両係止段部16a(案内手段としてのガイド、軸の端部にある突部)が左側壁26の上下両突条31間に係入されるとともに、支軸14の頭部17(案内手段としてのガイド、軸の端部にある突部)が右側壁27の上下両突条32間に係入され、図2(b)に示すように上側のハンドル5の係止孔21に操作摘み33が上壁24の案内孔30を通して挿着されている。操作摘み33は、プラスチックにより成形され、一対の割り片34と、一対の割り片34よりも大きい指当部35とからなる。両割り片34の先端には係止段部34aが形成されている。操作摘み33の両割り片34の係止段部34aは係止孔21に係止されて係止孔21からの操作摘み33の離脱を阻止している。操作摘み33の指当部35は案内孔30の外側に露出している。操作摘み33により、上側の刀身2のケース23に対する回動を規制し、下側の刀身3は上側の刀身2とケース23とに対し開閉中心部4で回動し得る。
下側のハンドル6の突条22はケース23の左側壁26の突条31に係合する。図2(b)(c)に示すように操作摘み33を案内孔30に沿って移動させると、支軸14の両係止段部16aが上下両突条31で案内されるとともに、支軸14の頭部17が上下両突条32で案内されながら、鋏本体1がケース23に対し操作摘み33とともに前後方向へ移動して図3に示す各種状態を取る。
図3(a)及び図4(a)(b)に示すように鋏本体1をケース23から最大に突出させた最大突出状態Aから操作摘み33を案内孔30に沿って後方へ移動させると、図3(b)の突出途中状態Bや、図3(c)及び図4(c)の突出途中状態Cを経て、図3(d)及び図4(d)に示すように鋏本体1をケース23に収容させた収容状態Dに至る。逆に、その収容状態Dから操作摘み33を案内孔30に沿って前方へ移動させると、図4(c)の突出途中状態Cや図3(b)の突出途中状態Bを経て、図3(a)及び図4(a)(b)に示す最大突出状態Aに至る。
図3(a)及び図4(a)(b)に示す最大突出状態Aでは、操作摘み33が案内孔30の前端部に凹凸部により係止されて保持され、下側のハンドル6の突条22において傾斜部22aの後端部22bが左側壁26の突条31の前端部に当接しているため、両刀身2,3の刃体9,10が板ばね19aの弾性力により最大に開かれた最大開状態となり、両刃先部18の尖端18a間の間隔L(約8mm)が最大に広がっている。
図3(d)及び図4(d)に示す収容状態Dでは、操作摘み33が案内孔30の後端部に凹凸部により係止されて保持され、下側のハンドル6の突条22において前端部22cが左側壁26の突条31の中間部に乗り上げているため、両刀身2,3の刃体9,10が板ばね19aの弾性力に抗して閉じた閉状態となり、両刃先部18の尖端18aが互いに重合してそれらの尖端18a間の間隔が生じないようになっている。
その収容状態Dから操作摘み33を案内孔30に沿って前方へ移動させると、図3(c)及び図4(c)の突出途中状態Cまでは、下側のハンドル6の突条22において前端部22cが左側壁26の突条31に乗り上げた状態を維持して鋏本体1がケース23に対し平行移動し、両刀身2,3の刃体9,10が板ばね19aの弾性力に抗して閉じた閉状態のままとなる。その突出途中状態Cで突条22の前端部22cが突条31の前端部に当接した後は、突条31の前端部が突条22の前端部22cからその後端部22bにわたり傾斜部22aに当接しながら、両刀身2,3の刃体9,10が板ばね19aの弾性力により次第に開かれる。なお、図3(b)の突出途中状態Bでは、最大突出状態Aと突出途中状態Cとの間で両刀身2,3の刃体9,10が少し開いた開状態となる。
ちなみに、収容状態Dにおける鋏の前後方向全長が約68mm、最大突出状態Aにおける鋏の前後方向全長が約102mm、収容状態Dから最大突出状態Aにした際にケース23に対し鋏本体1が前後方向へ移動する全移動距離は約37mm、収容状態Dから突出途中状態Cにした際にケース23に対し鋏本体1が両刃体9,10の閉状態のままで前後方向へ移動する閉状態移動距離は約21.5mmに、それぞれ設定されている。その全移動距離(約37mm)に対しその閉状態移動距離(約21.5mm)が半分以上を占めるため、両刀身2,3の刃体9,10を互いに閉じた閉状態を長く維持したまま開くことができる。
本実施形態は下記の効果を有する。
(1) 鋏本体1は、ケース23に対する収容状態Dで両刀身2,3の刃体9,10が互いに閉じた閉状態になるので、ケース23の口部29が開放されている場合であっても、その口部29から物が入って刃体9,10の刃先部18やその尖端18aを傷付けたりその口部29から入った指を刃体9,10の刃先部18やその尖端18aにより傷付けたりするおそれが少なくなる。
(2) 鋏本体1は、ケース23に対する収容状態Dで両刀身2,3の刃体9,10が互いに閉じて両刃先部18の尖端18aが互いに重合してそれらの尖端18a間の間隔が生じない閉状態のまま両刀身2,3の刃体9,10をケース23の口部29から突出させた突出途中状態Cを経て、両刀身2,3が互いに開いた開状態に至るので、不使用時に両刀身2,3の刃体9,10がケース23から突出途中状態Cまで不用意に突出したり、使用時に両刀身2,3の刃体9,10をケース23から突出途中状態Cまで突出させたりしても、鋏の近辺にある物を刃体9,10の刃先部18やその尖端18aにより傷付けたりするおそれを少なくするとともに、使用者に視覚的な安心感を与えることができる。
(3) 鋏本体1の開閉中心部4で上下両刀身2,3を互いに回動可能に支持する支軸14の両端部の突部(頭部17と軸部15の係止段部16a)をケース23の突条31,32で案内するので、鋏本体1のケース23に対する移動を簡単な構成で容易に行うことができる。
(4) 鋏本体1において下側の刀身3に形成した突条22をケース23の突条31で規制して上側の刀身2に対し下側の刀身3を開閉させるので、鋏本体1の両刀身2,3の開閉を簡単な構成で容易に行うことができる。
(5) ケース23上の操作摘み33と上側の刀身2のハンドル5の指掛腕部8とは共に上側で前後方向に並んでいるので、使用時に収容状態Dから突出途中状態C,Bを経て最大突出状態Aに至る際、収容状態Dでケース23を把持した手の親指を操作摘み33に当てがったまま操作摘み33を操作することができる。さらに、その手の親指をそのまま操作摘み33から上側の刀身2のハンドル5の指掛腕部8に向けて前方へ移動させて上下両刀身2,3を互いに開閉させることができる。また、その手の親指をそのまま後方へ移動させて鋏本体1をケース23に収容することができる。従って、鋏本体1のケース23に対する移動を行い易い。
(6) 支軸14の軸部15の両係止段部16aの最大径(係合寸法)はケース23の上下両突条31の間隔W31に合わせて設定され、支軸14の頭部17の最大径(係合寸法)はケース23の上下両突条32の間隔W32に合わせて設定され、一方の上下両突条31間に頭部17が係合不能であるので、ケース23に対する鋏本体1の位置関係を特定して、鋏本体1をケース23に収容することができ、鋏本体1をケース23に対し誤って上下反対に組み付けることがない。
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・ 前記実施形態では、下側のハンドル6の左側にのみ突条22を形成したが、下側のハンドル6の右側にも突条22を形成してもよい。
・ 収容状態Dから突出途中状態Cに至るまでは両刃体9,10を閉状態のままにし、突出途中状態Cを過ぎた直後に両刃体9,10を最大に開いた開状態にしてもよいが、前述した実施形態のように、突出途中状態Cから突出途中状態Bを経て最大突出状態Aに至るに従い両刃体9,10を次第に開くようにしてもよい。
・ ケース23の外側に滑り止め凹凸部を設けてもよい。例えば、その滑り止め凹凸部としてブランド名やロゴマークを表示することもできる。
1…鋏本体、2,3…刀身、4…開閉中心部、4a…回動中心線、9,10…刃体、14…支軸、16a…支軸の係止段部(案内手段としてのガイド、軸の端部にある突部)、17…支軸の頭部(案内手段としてのガイド、軸の端部にある突部)、18…刃先部、18a…尖端、19a…板ばね(付勢手段)、22…突条(案内手段としてのガイド)、23…ケース、29…口部、31,32…突条(案内手段としてのガイド)、33…操作摘み、A…最大突出状態、C…突出途中状態、D…収容状態。

Claims (2)

  1. 上下方向へ開閉し得る上下一対の刀身を有する鋏本体と、その鋏本体を収容し得るケースとを備えたケース付き鋏において、
    前記ケースは、上下方向の両側に設けた上壁及び下壁と、上下方向に対し直交する左右方向の両側に設けた左側壁及び右側壁とで筒状をなし、上下方向及び左右方向に対し直交する前後方向の両側のうち後側に設けた後壁に面する前側に設けた口部で開放され、左側壁及び右側壁にはそれぞれ上下両側で互いに間隔をあけて前後方向へ延設した上下一対のガイド突条を設けるとともに、上壁には案内孔を前後方向へ延設し、
    前記上下両刀身は、刀身の基端部を支軸により相対回動可能に支持した開閉中心部と、その基端部から延設した指掛腕部と、刃先部を有する刃体とを備え、付勢手段の弾性力により互いに開くとともに付勢手段の弾性力に抗して互いに閉じ、上側刀身には指掛腕部に対する後側で指掛腕部と前後方向に並ぶ操作摘みを設けるとともに、下側刀身には前端部と後端部との間で前側から後側へ向うに従い下側から上側に延びる傾斜部を有するガイド突条を設け、
    鋏本体をケース内に挿入した状態で、開閉中心部の回動中心線の方向の両側で支軸の端部に設けた突部をケースの左側壁及び右側壁における上下両側のガイド突条間に対し前後方向へ移動可能に係入するとともに、上側刀身の操作摘みをケースの上壁の案内孔から外側に前後方向へ移動可能に露出させ、開閉中心部においてケース及び下側刀身に対する上側刀身の回動を規制するとともにケース及び上側刀身に対する下側刀身の回動を可能にし、
    鋏本体をケースに対し前後方向へ移動させて上下両刀身の刃体をケースの口部から出入する際に、下側刀身のガイド突条に設けた傾斜部が、ケースの側壁に設けた下側ガイド突条に案内されて、
    鋏本体をケースに収容する収容状態で上下両刀身の刃体が付勢手段の弾性力に抗して互いに閉じて両刃先部の尖端の重合によりそれらの尖端間の間隔が生じない閉状態のまま、上下両刀身の刃体をケースの口部から突出させた突出途中状態を経て、上下両刀身が付勢手段の弾性力により互いに開いた突出状態で上下両刀身の刃体の開度を最大にした開状態に至るとともに、その突出状態から突出途中状態を経て収容状態に至るように、ケースに対し上下両刀身を案内する
    ことを特徴とするケース付き鋏。
  2. 左側壁と右側壁とのうち、一方の側壁における上下両側のガイド突条間に係入される支軸の一方の突部の係合寸法と、他方の側壁における上下両側のガイド突条間に係入される支軸の他方の突部の係合寸法とが互いに異なり、一方の上下両ガイド突条間に他方の突部が係合不能であるか、または、他方の上下両ガイド突条間に一方の突部が係合不能であることを特徴とする請求項1に記載のケース付き鋏。
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