JP5505564B2 - 積層型コモンモードチョークコイルおよび高周波部品 - Google Patents

積層型コモンモードチョークコイルおよび高周波部品 Download PDF

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Description

本発明は、高周波信号の伝送線路に適用される積層型コモンモードチョークコイルおよびそれを備えた高周波部品に関する。
例えばUSBやHDMI等の高速インターフェースでは、一対の信号線路にて位相が180°異なる信号を伝送する「差動伝送方式」が用いられている。差動伝送方式では、平衡線路にて放射ノイズや外来ノイズが相殺されるため、これらノイズによる影響を受けにくい。しかし、現実には、特に高速インターフェース用の信号線路においては、信号線路の非対称性に基づくコモンモードのノイズ電流が発生してしまう。そこで、このコモンモードノイズを抑制するため、コモンモードチョークコイルが用いられる。
通常、コモンモードチョークコイルは、特許文献1の図1や特許文献2の図2等に開示されているように、同方向に巻回された2つのコイル(一次コイル、二次コイル)を備えた小型の積層型チップ部品として構成されている。ここで、一次コイルおよび二次コイルは、積層素体の内部にて、積層方向に対称に並べられている。
図20は特許文献1に示されているコモンモードチョークコイルの断面図である。このコモンモードチョークコイルは、積層素子1中に、同軸上に巻回され、軸方向に分離して配設された2つのコイル(積層型コイル)2,3を備えた構造を有し、各コイル2,3の始端部及び終端部は、積層素子1の両側の端面に引き出されて、所定の外部電極に接続されている。
特開2003−068528号公報 特開2008−098625号公報
しかし、一次コイルと二次コイルを積層素体の内部にて積層方向に対称に並べた場合、コイルパターンの形成位置ずれやシートの積みずれが生じる等のプロセス上の問題がある。また、プリント配線板に搭載したとき、各コイルとプリント配線板上のグランド導体との結合量が異なる等の構造上の問題により、その対称性が確保し難い。2つのコイルの対称性が欠けてしまうと、コモンモードノイズの除去能が低下してしまう。
また、積層素体として磁性体を用いることがあるが、磁性体は比較的大きな周波数特性を持っているため、特に高周波帯域におけるノーマルモード信号の損失が大きくなりやすい。また、特に高周波帯域で一次コイルと二次コイルとの間で十分な結合値が得られず、ノーマルモードの損失が大きくなりやすい。
本発明は上述の課題を解消するためになされたものであり、その目的は、ノーマルモード信号の損失が少なく、コモンモードノイズの除去能の高い、小型のコモンモードチョークコイルおよびそれを備えた高周波部品を提供することにある。
本発明の積層型コモンモードチョークコイルは、
複数の基材層を積層してなる積層素体と、前記積層素体に設けられ、互いに結合した一次コイルおよび二次コイルと、を有する積層型コモンモードチョークコイルであって、
前記一次コイルは、直列接続された第1コイル素子および第2コイル素子を含み、前記二次コイルは、直列接続された第3コイル素子および第4コイル素子を含み、
前記第1コイル素子と前記第4コイル素子とは第1の巻回軸の回りに巻回されていて、前記第2コイル素子と前記第3コイル素子とは、第1の巻回軸とは異なる第2の巻回軸の回りに巻回されていて、
前記第1コイル素子と前記第3コイル素子とは前記基材層の層方向(積層方向に対する直交方向)に隣接して配置され、前記第2コイル素子と前記第4コイル素子とは前記基材層の層方向に隣接して配置されていて、
コモンモード電流が流れるとき、前記第1コイル素子、前記第2コイル素子、前記第3コイル素子および前記第4コイル素子に同方向の磁界が生じるように、前記第1コイル素子、前記第2コイル素子、前記第3コイル素子および前記第4コイル素子が接続されていることを特徴とする。
本発明の高周波部品はコモンモードチョークコイルを備え、
前記コモンモードチョークコイルは、
複数の基材層を積層してなる積層素体と、前記積層素体に設けられ、互いに結合した一次コイルおよび二次コイルと、を有する積層型コモンモードチョークコイルであって、
前記一次コイルは、直列接続された第1コイル素子および第2コイル素子を含み、前記二次コイルは、直列接続された第3コイル素子および第4コイル素子を含み、
前記第1コイル素子と前記第4コイル素子とは第1の巻回軸の回りに巻回されていて、前記第2コイル素子と前記第3コイル素子とは、第1の巻回軸とは異なる第2の巻回軸の回りに巻回されていて、
前記第1コイル素子と前記第3コイル素子とは前記基材層の層方向(積層方向に対する直交方向)に隣接して配置され、前記第2コイル素子と前記第4コイル素子とは前記基材層の層方向に隣接して配置されていて、
コモンモード電流が流れるとき、前記第1コイル素子、前記第2コイル素子、前記第3コイル素子および前記第4コイル素子に同方向の磁界が生じるように、前記第1コイル素子、前記第2コイル素子、前記第3コイル素子および前記第4コイル素子が接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、前述のプロセス上の問題(コイルパターンの形成位置ずれやシートの積みずれ等)、および前述の構造上の問題(プリント配線板に搭載したときの各コイルとプリント配線板上のグランド導体との結合量が異なる問題)が生じにくく、良好な対称性が確保できる。また、一次コイルと二次コイルとの結合度が高くなるため、コモンモードの信号については大きなインダクタンス値が得られ、インピーダンスが高くなり、ノーマルモードの信号についてはインダクタンス値が小さくなる(見える)ため、インピーダンスが小さくなる。したがって、ノーマルモード信号の損失が少なく、コモンモードノイズの除去能の高い、小型のコモンモードチョークコイルおよびそれを備えた高周波部品が得られる。
図1は第1の実施形態のコモンモードチョークコイルの分解斜視図である。 図2は第1の実施形態のコモンモードチョークコイル101をプリント配線板9に実装した状態の斜視図である。 図3はコモンモードチョークコイル101の等価回路図である。 図4(A)はコモンモード電流とそれにより生じる磁束の向きを示す図である。図4(B)はノーマルモード電流とそれにより生じる磁束の向きを示す図である。 図5(A)はコモンモード電流により生じる磁束の様子を示す図である。図5(B)はノーマルモード電流により生じる磁束の様子を示す図である。 図6は、第1の実施形態のコモンモードチョークコイルの実測による周波数特性を示す図である。 図7は第2の実施形態のコモンモードチョークコイルの分解斜視図である。 図8は第2の実施形態のコモンモードチョークコイル102の斜視図である。 図9はコモンモードチョークコイル102の等価回路図である。 図10は第2の実施形態のコモンモードチョークコイルの、コモンモードとノーマルモードでの電流と磁束の向きを示す図である。 図11は第3の実施形態の高周波部品の分解斜視図である。 図12は第3の実施形態の高周波部品103の斜視図である。 図13は高周波部品103の等価回路図である。 図14は第4の実施形態の高周波部品の各層の導体パターン等を示す分解平面図である。 図15は第4の実施形態の高周波部品104の断面図である。 図16は高周波部品104の外観斜視図である。 図17は高周波部品104内の放電電極De11,De12を含む部分の断面構造を拡大して表した模式図である。 図18は第4の実施形態の高周波部品のコモンモードチョークコイル部分の、コモンモードとノーマルモード(ディファレンシャルモード)での電流と磁束の向きを示す図である。 図19は第4の実施形態の高周波部品104の等価回路図である。 図20は特許文献1に示されているコモンモードチョークコイルの断面図である。
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態のコモンモードチョークコイルの分解斜視図である。図2は第1の実施形態のコモンモードチョークコイル101をプリント配線板9に実装した状態の斜視図である。
コモンモードチョークコイル101は、基材層S1〜S12を含む複数の基材層を積層してなる積層素体10と、この積層素体に設けられ、互いに結合した一次コイルおよび二次コイルと、を有する積層型コモンモードチョークコイルである。
図1に示すように、基材層S1〜S12に導体パターンが形成されている。基材層S1〜S4に導体パターン11〜14、基材層S5〜S8に導体パターン21〜24、基材層S9〜S12に導体パターン51〜54がそれぞれ形成されている。また、基材層S1〜S4に導体パターン31〜34、基材層S5〜S8に導体パターン41〜44、基材層S9〜S12に導体パターン61〜64がそれぞれ形成されている。図1中の縦方向に延びる破線はビアホール導体であり、導体パターンと導体パターンとを層間で接続する。
導体パターン11〜14とそれらを接続するビアホール導体によって第1コイル素子L1aが形成されている。また、導体パターン21〜24とそれらを接続するビアホール導体によって第2コイル素子L1bが形成されている。また、導体パターン51〜54とそれらを接続するビアホール導体によって第5コイル素子L1cが形成されている。また、導体パターン31〜34とそれらを接続するビアホール導体によって第3コイル素子L2aが形成されている。また、導体パターン41〜44とそれらを接続するビアホール導体によって第4コイル素子L2bが形成されている。また、導体パターン61〜64とそれらを接続するビアホール導体によって第6コイル素子L2cが形成されている。
図1において、第1コイル素子L1aの端部はポートP1、第5コイル素子L1cの端部はポートP2として用いられる。また、第3コイル素子L2aの端部はポートP3、第6コイル素子L2cの端部はポートP4として用いられる。
図2に表れているように、積層素体10の外面には入出力ポートP1,P2,P3,P4としての外部電極が形成されている。
図3はコモンモードチョークコイル101の等価回路図である。以上に示した構成により、第1端がポートP1、第2端がポートP2である一次コイルL1と、第1端がポートP3、第2端がポートP4である二次コイルL2とが構成される。すなわち、一次コイルL1は第1コイル素子L1a、第2コイル素子L1bおよび第5コイル素子L1cの直列回路で構成される。また、二次コイルL2は第3コイル素子L2a、第4コイル素子L2bおよび第6コイル素子L2cの直列回路で構成される。
このように、一次コイルL1と二次コイルL2は、平衡線路を構成する一対の信号線路にそれぞれ設けられており、高い結合値にて結合している。図1に示した例では、各コイル素子は積層コイルであったが、各コイル素子は同一平面に形成された平面コイルであってもよい。少なくとも1ターン以上のコイルパターンからなるものであればよい。
各コイル素子は、第1コイル素子L1a、第4コイル素子L2bおよび第5コイル素子L1cの巻回軸がほぼ同軸上に位置するよう、且つ、第3コイル素子L2a、第2コイル素子L1bおよび第6コイル素子L2cの巻回軸がほぼ同軸上に位置するよう、それぞれ配置される。また、第1コイル素子L1aと第3コイル素子とは、平面視したとき各コイル素子のコイル開口が隣り合うように、基材層の層方向(積層方向に対する直交方向)に隣接配置されている。第2コイル素子L1bと第4コイル素子L2bとは、平面視したとき各コイル素子のコイル開口が隣り合うように隣接配置されている。さらに、第5コイル素子L1cと第6コイル素子L2cとは、平面視したとき各コイル素子のコイル開口が隣り合うように隣接配置されている。つまり、一次コイルL1および二次コイルL2は、基材層の積層方向にも隣接して対称に配置されているし、基材層の平面方向にも隣接して対称に配置されている。なお、本実施形態では、第1コイル素子L1、第4コイル素子L2bおよび第5コイル素子L1cは、各コイル素子の巻回軸がほぼ同軸上に位置するように配置されているが、平面視したとき各コイル素子のコイル開口が重なるように配置されていれば良い。第3コイル素子L2a、第2コイル素子L1bおよび第6コイル素子L2cについても同様である。
基材層用の材料としては、HF帯用のコモンモードチョークコイルを形成する場合は渦電流損失が相対的に小さいので、磁気エネルギーの閉じ込め性の点で、磁性体材料(透磁率の高い誘電体材料)を用いることができるが、例えばUHF帯用のコモンモードチョークコイルを形成する場合は、高周波数領域での渦電流損失を抑えるために、電気絶縁抵抗の高い誘電体材料を用いることが好ましい。フェライトに代表される磁性体は透磁率に周波数特性を持っているため、利用周波数帯が高くなるにつれ、損失が大きくなってしまうが、誘電体は周波数特性が比較的少ないため、広い周波数帯で損失の小さい積層型コモンモードチョークコイルを実現できる。そして、本発明によれば、前述のとおり、複数のコイル素子にて構成された閉磁路を利用するため、必ずしも磁性体基材を用いることなく、誘電体素体を用いて周波数特性の小さなチョークコイルを実現できる。基材層は低温焼成セラミックス(LTCC[Low Temperature Co-fired Ceramics])のような誘電体セラミック層であってもよいし、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂からなる樹脂層であってもよい。
また、各コイル素子、各コイル素子を接続する配線、各コイル素子と外部端子を接続する配線等は、銅や銀等の比抵抗の小さな金属を主成分とする金属材料を用いることが好ましい。
本発明によれば、基材層にフェライトのような磁性体を用いなくとも一次コイルと二次コイルとを強く結合させることができるので、基材層に誘電体を用いることにより、特に高周波帯域におけるノーマルモード信号の損失が大きくならない。
前記複数の導体パターンのうち、隣接する導体パターン間にそれぞれ浮遊容量が生じる。特に、図1中C11,C12,C21,C22で示すように、一次コイルと二次コイルとの交差部分で、一次コイル側の導体パターンと二次コイル側の導体パターンとの電位差が大きいので、その部分で比較的大きな容量が生じる。図3中のキャパシタC1,C2は前記浮遊容量C11,C12,C21,C22を等価的に表したものである。
図4および図5は第1の実施形態のコモンモードチョークコイルの、コモンモードとノーマルモード(ディファレンシャルモード)での電流と磁束の向きを示す図である。
図4(A)に示すように、コモンモード電流が流れると、第1コイル素子L1a、第2コイル素子L1bおよび第5コイル素子L1cによる一次コイルに生じる磁束の向きと、第3コイル素子L2a、第4コイル素子L2bおよび第6コイル素子L2cによる二次コイルに生じる磁束の向きとは一致する。そのため、互いに磁界を強め合うことになり、大きなインダクタンス値が得られる。そのため、インピーダンスが高くなり、コモンモード電流(コモンモードノイズ)が抑制される。
図4(B)に示すように、ノーマルモード電流が流れると、第1コイル素子L1a、第2コイル素子L1bおよび第5コイル素子L1cによる一次コイルに生じる磁束の向きと、第3コイル素子L2a、第4コイル素子L2bおよび第6コイル素子L2cによる二次コイルに生じる磁束の向きとは逆向きとなる。そのため、互いに磁界を弱め合うことになり、インダクタンス値は小さくなる。そのため、インピーダンスは低くなり、ノーマルモード電流(ノーマルモード信号)は低損失で伝送される。
以上に示した各コイル素子に生じる磁束の向きとインダクタンスとの関係は図5によりさらに明らかとなる。図4(A)に示したコモンモード電流が流れるときの磁束の磁路は図5(A)に示すとおり開磁路である。したがってインダクタンス値は大きい。一方、図4(B)に示したノーマルモード電流が流れるときの磁束の磁路は図5(B)に示すとおり、第1コイル素子L1aと第3コイル素子L2aとで閉磁路Aを構成し、第4コイル素子L2bと第2コイル素子L1bとで閉磁路Bを構成し、第5コイル素子L1cと第6コイル素子L2cとで閉磁路Cを構成する。このように全ての磁路は閉じられているのでインダクタンス値は小さい。特に、コイル巻回軸方向に隣接するコイル素子同士の磁束の向きがそれぞれ逆方向(磁束が互いに反発する方向)であるので、そのコイル素子間に磁気障壁が生じる。すなわち、閉磁路Aと閉磁路Bとの間に第1の磁気障壁が生じ、閉磁路Bと閉磁路Cとの間に第2の磁気障壁が生じる。したがって、閉磁路Bは二つの磁気障壁で挟まれるので磁界の閉じ込め性が高く、漏れ磁束がより抑えられる。そのため、一次コイルと二次コイルとの間で十分な結合値が得られる。
つまり、第1コイル素子L1aと第4コイル素子L2bとでは変位電流と誘導電流が同じ向きに流れ、また第2コイル素子L1bと第3コイル素子L2aでは変位電流と誘導電流が同じ向きに流れる。同様に、第4コイル素子L2bと第5コイル素子L1cとでは変位電流と誘導電流が同じ向きに流れ、また第2コイル素子L1bと第6コイル素子L2cでは変位電流と誘導電流が同じ向きに流れる。その結果、ノーマルモード信号の伝送損失が小さくなる。
第1コイル素子L1aおよび第3コイル素子L2aは同一の基材層に形成されていて、第2コイル素子L1bおよび第4コイル素子L2bは同一の基材層に形成されていることが好ましい。同様に、第5コイル素子L1cおよび第6コイル素子L2cも同一の基材層に形成されていることが好ましい。同一の基材層に形成されるパターンは、例えばスクリーン印刷法のように、同一のプロセスにて形成することができるため、その導体パターンの位置ずれが生じにくい。基材層の積みずれが生じれば、層同士では導体パターンがずれるが、各基材層内での一次コイルと二次コイルとの導体パターンの位置関係は高精度に定まるので、一次コイルと二次コイルとの対称性は確保され、所定のコモンモードノイズの除去能が得られる。
また、プリント配線板9に形成されているグランド導体と導体パターン54,64との間に生じる容量は殆ど等しいので、この点でも一次コイルと二次コイルとの対称性は確保される。
前記浮遊容量C11、C12,C21,C22は各コイル素子のうち軸方向に隣接するコイル素子のコイル開口面同士が向かい合う位置に生じるので、各コイル素子間に接続された容量として作用する。これらの容量は対向する導体パターンの線幅および基材層の厚みで定める。後に示すように、各コイル素子のノーマルモードでのインダクタンス値とともにこの容量を調整することで、コモンモード電流に対するカットオフ周波数を決めることができ、またノーマルモード信号における低域通過フィルタを構成することや、ノーマルモードの特性インピーダンスを決めることもできる。
図6は、前記積層体の平面サイズを16×8mm、厚みを5mm、各層の間隔を25μmとしたときの第1の実施形態のコモンモードチョークコイルの実測による周波数特性を示す図である。ここで各特性曲線の意味は次のとおりである。
Sdd11 ノーマルモードの反射特性
Sdd21 ノーマルモードの通過特性
Scc11 コモンモードの反射特性
Scc21 コモンモードの通過特性
Scd21 コモンモードがノーマルモードに変換される量の周波数特性
図6のSdd11(ノーマルモード信号の反射特性)から明らかなように、周波数500MHz〜2500MHzの範囲でノーマルモード信号について低反射特性が得られている。この特性は、図3に示した一次コイルL1、二次コイルL2、およびキャパシタC1,C2により構成されるLCローパスフィルタの作用による。また、Sdd21(ノーマルモード信号の通過特性)から明らかなように、2500MHz以下の周波数でノーマルモード信号について低挿入損失特性が得られている。この特性は2700MHz付近をカットオフ周波数とするローパスフィルタ特性である。このローパスフィルタ特性は、図3に示した一次コイルL1、二次コイルL2、およびキャパシタC1,C2により構成されるLCローパスフィルタの作用による。また、Scc11(コモンモードノイズの反射特性)から明らかなように、500MHz以上の周波数でコモンモードノイズについて低反射特性が得られている。また、Scc21(コモンモードノイズの通過特性)から明らかなように、500MHz以上の周波数でコモンモード信号について大きな減衰特性が得られている。この特性で3300MHz付近に極ができているのはコモンモードで発生するインダクタンスの自己共振による。また、Scd21(コモンモードがノーマルモードに変換される量)から明らかなように、全周波数帯域で−30db以下となっており充分に抑制されている。
なお、前述のSdd21(ノーマルモード信号の通過特性)のローパスフィルタ特性により、ノーマル信号の高調波信号を減衰させてリンギングノイズを抑えることができる。そのため、コモンモードチョークコイル以外に例えばバランス型ローパスフィルタを別途設ける必要がなく、部品点数が削減され低コスト化が図れる。また、このリンギングノイズの抑制により差動伝送線路のアイパターン特性がよくなり、デジタル信号の安定化につながる。
《第2の実施形態》
図7は第2の実施形態のコモンモードチョークコイルの分解斜視図である。図8は第2の実施形態のコモンモードチョークコイル102の斜視図である。
コモンモードチョークコイル102は、基材層S1〜S8を含む複数の基材層を積層してなる積層素体10と、この積層素体に設けられ、互いに結合した一次コイルおよび二次コイルと、を有する積層型コモンモードチョークコイルである。
図7に示すように、基材層S1〜S8に導体パターンが形成されている。基材層S1〜S4に導体パターン11〜14、基材層S5〜S8に導体パターン21〜24がそれぞれ形成されている。また、基材層S1〜S4に導体パターン31〜34、基材層S5〜S8に導体パターン41〜44がそれぞれ形成されている。図7中の縦方向に延びる破線はビアホール導体であり、導体パターンと導体パターンとを層間で接続する。
導体パターン11〜14とそれらを接続するビアホール導体によって第1コイル素子L1aが形成されている。また、導体パターン21〜24とそれらを接続するビアホール導体によって第2コイル素子L1bが形成されている。また、導体パターン31〜34とそれらを接続するビアホール導体によって第3コイル素子L2aが形成されている。また、導体パターン41〜44とそれらを接続するビアホール導体によって第4コイル素子L2bが形成されている。
図7において、第1コイル素子L1aの端部はポートP1、第2コイル素子L1bの端部はポートP2として用いられる。また、第3コイル素子L2aの端部はポートP3、第4コイル素子L2bの端部はポートP4として用いられる。
第2の実施形態では、二つのコイル素子L1a,L1bの直列回路で一次コイルが構成されていて、二つのコイル素子L2a,L2bの直列回路で二次コイルが構成されている。すなわち、一次コイルと二次コイルとは一回だけ交差している。これに伴い、ポートP1〜P4の取り出し位置は第1の実施形態で示したコモンモードチョークコイル101とは異なる。それ以外は第1の実施形態で示したコモンモードチョークコイル101と同じである。
図8に表れているように、積層素体10の外面には入出力ポートP1,P2,P3,P4としての外部電極が形成されている。
図9はコモンモードチョークコイル102の等価回路図である。以上に示した構成により、第1端がポートP1、第2端がポートP2である一次コイルL1と、第1端がポートP3、第2端がポートP4である二次コイルL2とが構成される。
図7中C11,C22で示すように、一次コイルと二次コイルとの交差部分で、一次コイル側の導体パターンと二次コイル側の導体パターンとの電位差が大きいので、その部分で比較的大きな容量が生じる。図9中のキャパシタC1,C2は前記浮遊容量C11,C22を等価的に表したものである。
図10は第2の実施形態のコモンモードチョークコイルの、コモンモードとノーマルモード(ディファレンシャルモード)での電流と磁束の向きを示す図である。
図10(A)に示すように、コモンモード電流が流れると、第1コイル素子L1aおよび第2コイル素子L1bによる一次コイルに生じる磁束の向きと、第3コイル素子L2aおよび第4コイル素子L2bによる二次コイルに生じる磁束の向きとは一致する。そのため、互いに磁界を強め合うことになり、大きなインダクタンス値が得られる。そのため、インピーダンスが高くなり、コモンモード電流(コモンモードノイズ)が抑制される。
図10(B)に示すように、ノーマルモード電流が流れると、第1コイル素子L1aおよび第2コイル素子L1bによる一次コイルに生じる磁束の向きと、第3コイル素子L2aおよび第4コイル素子L2bによる二次コイルに生じる磁束の向きとは逆向きとなる。そのため、互いに磁界を弱め合うことになり、インダクタンス値は小さくなる。そのため、インピーダンスは低くなり、ノーマルモード電流(ノーマルモード信号)は低損失で伝送される。
このように、合計4つのコイル素子で一次コイルおよび二次コイルを備えたコモンモードチョークコイルを構成することができる。
《第3の実施形態》
図11は第3の実施形態の高周波部品の分解斜視図である。図12は第3の実施形態の高周波部品103の斜視図である。
高周波部品103は、基材層S1〜S9を含む複数の基材層を積層してなる積層素体10と、この積層素体に設けられ、互いに結合した一次コイルおよび二次コイルと、を有する積層型コモンモードチョークコイルを備えた高周波部品である。
図11に示すように、基材層S1〜S9に導体パターンが形成されている。基材層S1〜S3に導体パターン11〜13、基材層S3〜S6に導体パターン21〜24、基材層S6〜S8に導体パターン51〜53がそれぞれ形成されている。また、基材層S1〜S3に導体パターン31〜33、基材層S4,S5に導体パターン41,42、基材層S6〜S8に導体パターン61〜63がそれぞれ形成されている。図1中の縦方向に延びる破線はビアホール導体であり、導体パターンと導体パターンとを層間で接続する。
導体パターン11〜13とそれらを接続するビアホール導体によって第1コイル素子L1aが形成されている。また、導体パターン21〜23とそれらを接続するビアホール導体によって第2コイル素子L1bが形成されている。また、導体パターン51〜53とそれらを接続するビアホール導体によって第5コイル素子L1cが形成されている。また、導体パターン31〜33とそれらを接続するビアホール導体によって第3コイル素子L2aが形成されている。また、導体パターン41,42とそれらを接続するビアホール導体によって第4コイル素子L2bが形成されている。また、導体パターン61〜63とそれらを接続するビアホール導体によって第6コイル素子L2cが形成されている。
図11において、第1コイル素子L1aの端部はポートP1、第5コイル素子L1cの端部はポートP2として用いられる。また、第3コイル素子L2aの端部はポートP3、第6コイル素子L2cの端部はポートP4として用いられる。
基材層S9にはバリスタ等の非直線性抵抗素子91,92が形成されているこれらの非直線性抵抗素子91,92はポートP2,P4とグランドGNDとの間に接続されている。非直線性抵抗素子91,92は、例えば、一対のランド電極に跨るように印刷された酸化亜鉛ペーストの焼結体によって得ることができる。
図12示すように、高周波部品103は入出力ポートP1〜P4とともにグランドポートGNDが形成されている。
図13は高周波部品103の等価回路図である。この高周波部品103は、第1端がポートP1、第2端がポートP2である一次コイルL1と、第1端がポートP3、第2端がポートP4である二次コイルL2とが構成され、さらに、ポートP2,P4とグランドとの間に非直線性抵抗素子91,92が接続された素子である。
ポートP1とポートP3との間には例えば給電回路が接続される。ポートP2とポートP4との間には例えばデジタル信号処理回路が接続される。
ポートP1に保護すべき電圧を超える静電気が印加されると、非直線性抵抗素子91が導通して低インピーダンスとなる。このことにより、ポートP1に印加された静電気は非直線性抵抗素子91を介してグランドへシャントされる。同様に、ポートP3に保護すべき電圧を超える静電気が印加されると、非直線性抵抗素子92が導通して低インピーダンスとなる。このことにより、ポートP3に印加された静電気は非直線性抵抗素子92を介してグランドへシャントされる。
非直線性抵抗素子91,92は静電気が入ってくる側とは各コイルに関して反対側に設けられていることが好ましい。バリスタ等の非直線性抵抗素子は放電型素子に比べて過渡応答性が悪いので、非直線性抵抗素子に対し急激に突入電流が入ると、非直線性抵抗素子が破壊されてしまうことがあるが、非直線性抵抗素子の前段に一次コイルL1や二次コイルL2が配置されていれば、これらのコイルにより突入電流の立ち上がり時間を遅らせることができ、非直線性抵抗素子を保護することができる。また、静電気による抑制電圧が低くできる。例えば8kVの静電気(ESD:Electro-Static Discharge)が入力されたとき、非直線性抵抗素子だけを用いた場合ではおよそ600Vppであるが、非直線性抵抗素子とこれらのコイルとを組み合わせることによって300Vpp以下に抑えることができる。
非直線性抵抗素子91,92を例えば酸化亜鉛ペーストを焼成することで得る場合、誘電体セラミックグリーンシートの積層体の一体焼成時に焼成できる。因みに、フェライトセラミックは一般に還元性雰囲気では焼成できないので、前記一体焼成時に酸化亜鉛のバリスタを構成することはできないが、誘電体セラミックの基材層を用いることによりこの問題は生じない。
なお、図11〜図13に示した例では二つのグランドポートを設けたが、共通の一つのグランドポートを設けてもよい。また、ポートP2とグランドとの間にのみ、またはポートP4とグランドとの間にのみ非直線性抵抗素子を設けてもよい。
なお、以上に示した各実施形態において、積層体の構成図で示したコイルのターン数および一次コイルと二次コイルの交差回数は当然ながら例示であり、各コイル素子のタ−ン数および交差回数はこれらの図に示したものに限られるものではない。所望の特性に応じて定めればよい。特に、各コイル素子のターン数はノーマルモードでのインピーダンスを定めることに寄与する。また、一次コイルと二次コイルとの交差回数は一次コイルと二次コイルとの結合度に寄与する。但し、一次コイルと二次コイルの交差回数は偶数回であると、入力ポート(P1,P3)と出力ポート(P2,P4)の向きが反転しないので好都合である。すなわち、ポートP1からポートP2へ、およびポートP3からポートP4へストレートに配置されるので、プリント配線板に形成されている差動伝送線路に対して、コモンモードチョークコイルの実装用パターンを容易に形成できる。
《第4の実施形態》
図14は第4の実施形態の高周波部品の各層の導体パターン等を示す分解平面図である。図15はこの第4の実施形態の高周波部品104の断面図である。図16は高周波部品104の外観斜視図である。
図14において、(1)〜(25)は積層体の各層に対応し、各層に形成された導体パターン等の形状を示している。(1)は最下層、(25)は最上層である。最下層(1)の下面(底面)が、実装先である配線板に対する実装面である。最下層(1)の下面には入出力ポートP1,P2,P3,P4およびグランドポートGNDとしての外部電極が形成されている(図16参照)。第2層(2)にはシールド層Sh11,Sh13が形成されている。第3層(3)には放電補助電極Se1,Se3が形成されている。第4層(4)には放電電極De11,De12,De31,De32が形成されている。第5層(5)には空洞層Ah1,Ah3が形成されている。第6層(6)にはシールド層Sh21,Sh23が形成されている。但し、第2層(2)〜第5層(5)はそれぞれ個別のグリーンシートに形成されているのではなく、最下層(1)の上面に重ね塗りされている。この部分の積層構造については後に詳述する。
第7層(7)には、入出力ポートP1,P2,P3,P4に導通する導体パターンL111,L211,L311,L411が形成されている。
第8層(8)には、導体パターンL111,L211,L311,L411に導通する導体パターンL112,L212,L312,L412が形成されている。
第9層(9)には、導体パターンL112,L212,L312,L412に導通する導体パターンL113,L213,L313,L413が形成されている。
第10層(10)には、導体パターンL113,L213,L313,L413に導通する導体パターンL121,L221,L321,L421が形成されている。
第11層(11)には、導体パターンL121,L221,L321,L421に導通する導体パターンL122,L222,L322,L422が形成されている。
第12層(12)には、導体パターンL122,L222,L322,L422に導通する導体パターンL123,L223,L323,L423が形成されている。
第13層(13)には、導体パターンL123,L223,L323,L423に導通する導体パターンL124,L224,L324,L424が形成されている。
第14層(14)には、導体パターンL124,L224,L324,L424に導通する導体パターンL131,L231,L331,L431が形成されている。
第15層(15)には、導体パターンL131,L231,L331,L431に導通する導体パターンL132,L232,L332,L432が形成されている。
第16層(16)には、導体パターンL132,L232,L332,L432に導通する導体パターンL133,L233,L333,L433が形成されている。
第17層(17)には、導体パターンL133,L233,L333,L433に導通する導体パターンL134,L234,L334,L434が形成されている。
第18層(18)には、導体パターンL134,L234,L334,L434に導通する導体パターンL141,L241,L341,L441が形成されている。
第19層(19)には、導体パターンL141,L241,L341,L441に導通する導体パターンL142,L242,L342,L442が形成されている。
第20層(20)には、導体パターンL142,L242,L342,L442に導通する導体パターンL143,L243,L343,L443が形成されている。
第21層(21)には、導体パターンL143,L243,L343,L443に導通する導体パターンL144,L244,L344,L444が形成されている。
第22層(22)には、導体パターンL144,L244,L344,L444に導通する導体パターンL151,L251,L351,L451が形成されている。
第23層(23)には、導体パターンL151,L251,L351,L451に導通する導体パターンL152,L252,L352,L452が形成されている。
第24層(24)には、導体パターンL152,L252に導通する導体パターンL13、および、導体パターンL352,L452に導通する導体パターンL24が形成されている。
最上層(25)の上面には入出力ポートP1,P2,P3,P4およびグランドポートGNDとしての外部電極が形成されている。
第7層(7)〜第24層(24)に形成された導体パターンによって複数のコイル素子が構成されている。
図15において積層部LL1に、シールド層Sh11,Sh13、放電補助電極Se1,Se3、放電電極De11,De12,De31,De32、空洞層Ah1,Ah3、シールド層Sh21,Sh23が形成されている。積層部LL2には前記複数のコイル素子を構成する導体パターンが形成されている。各コイル素子の接続関係については後に詳述する。
図17は放電電極De11,De12を含む部分の断面構造を拡大して表した模式図である。放電電極De31,De32を含む部分の断面構造も同様である。この例では、シールド層Sh11は絶縁性セラミック層であり、基材となるLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)グリーンシートの一体焼成の際に基材からガラス成分が放電補助電極Se1部分へ滲出するのを防止するために設けられている。
放電補助電極Se1は放電補助材39A,39Bを含む。放電補助材39Aは、粒子状の金属材料39A1と、この金属材料39A1の表面に設けられる絶縁性被膜39A2とを備える。また、放電補助材Se1は、粒子状の半導体材料39B1と、この半導体材料39B1の表面に設けられる絶縁性被膜39B2とを備える。ここでは、金属材料39A1はCu粒子であり、半導体材料39B1はSiC粒子である。また、絶縁性被膜39A2はアルミナ被膜であり、絶縁性被膜39B2は半導体材料39B1が酸化されてなるSiO2被膜である。
また、放電補助電極Se1には、放電補助電極39A,39Bを囲むようにガラス様物質40が形成されている。ガラス様物質40は作為的に形成したものではなく、空洞Ah1を形成するために用いる犠牲層の周辺部材由来の構成材料などの酸化等の反応によって形成されるものである。
図17に示した構造により、放電電極De11−De12間に高電圧が掛かると、(1) 放電補助電極Se1の沿面放電、(2) 放電電極De11−De12間の気中放電、(3) 放電補助材39A,39Bを飛び石のように伝搬する放電、が生じる。これらの放電により静電気が放電される。
図15、図17に示した高周波部品104は以降に述べるような材料および工程で製造する。
前記積層部LL1部分のシールド層Sh11,Sh13は、例えば、アルミナ粉を主成分とするアルミナペーストを用いる。また、放電電極を形成するための電極ペーストは、Cu粉とエチルセルロース等からなるバインダー樹脂に溶剤を添加し、撹拌、混合することで得る。
空洞Ah1,Ah3を形成する起点となる樹脂ペーストも同様の方法にて作製する。この樹脂ペーストは樹脂と溶剤のみからなる。樹脂材料には焼成時に分解、消失する樹脂を用いる。例えば、PET、ポリプロピレン、アクリル樹脂などである。
放電補助電極Se1,Se3を形成するための混合ペーストは、導電性材料としてCu粉と、セラミック材料としてBaO-Al2O3-SiO2系セラミック粉(BAS材料粉)を所定の割合で調合し、バインダー樹脂と溶剤を添加し撹拌、混合することで得る。
前記シールド層Sh11,Sh13用のペーストは下地のグリーンシートに塗布し、その後、放電電極用の電極ペーストを塗布し、空洞Ah1,Ah3形成用の樹脂ペーストを塗布し、さらにシールド層Sh21,Sh23用のペーストを塗布する。
図15に示した積層部LL2は、通常のセラミック多層基板と同様に、セラミックグリーンシートを積層し、圧着することにより構成する。
接合圧着された積層体は、LCフィルタのようなチップタイプの電子部品と同様にマイクロカッタでカットして、各素体に分離する。その後、各素体の端面に、焼成後に各種外部端子となる電極ペーストを塗布する。
次いで、通常のセラミック多層基板と同様に、N2雰囲気中で焼成する。また、ESDに対する応答電圧を下げるため空洞部にAr,Ne等の希ガスを導入する場合には、セラミック材料の収縮、焼結が行われる温度領域をAr,Neなどの希ガス雰囲気で焼成すればよい。放電電極De11,D12,De31,De32および外部電極が酸化しない電極材料である場合には、大気雰囲気で焼成してもよい。
その後、LCフィルタのようなチップタイプの電子部品と同様に、外部電極の表面に電解Ni-SnめっきによりNi-Snめっき膜を形成する。
図18は第4の実施形態の高周波部品のコモンモードチョークコイル部分の、コモンモードとノーマルモード(ディファレンシャルモード)での電流と磁束の向きを示す図である。
図18(A)に示すように、コモンモード電流が流れると、コイル素子L11,L12,L13,L14,L15による一次コイルに生じる磁束の向きと、コイル素子L31,L32,L33,L34,L35による二次コイルに生じる磁束の向きとは一致する。また、コイル素子L25,L24,L23,L22,L21による一次コイルに生じる磁束の向きと、コイル素子L45,L44,L43,L42,L41による二次コイルに生じる磁束の向きとは一致する。そのため、互いに磁界を強め合うことになり、大きなインダクタンス値が得られる。そのため、インピーダンスが高くなり、コモンモード電流(コモンモードノイズ)が抑制される。
図18(B)に示すように、ノーマルモード電流が流れると、コイル素子L11,L12,L13,L14,L15による一次コイルに生じる磁束の向きと、コイル素子L31,L32,L33,L34,L35による二次コイルに生じる磁束の向きとは逆向きとなる。そのため、横に隣接するコイル素子同士で閉磁路を構成し、磁束が閉じ込められる。すなわち、コイル素子(L11,L31)で一つの閉磁路が構成され、コイル素子(L12,L32)で一つの閉磁路が構成され、コイル素子(L13,L33)で一つの閉磁路が構成される。以降、同様に、コイル素子(L14,L34)(L15,L35)(L21,L41)(L22,L42)(L23,L43)(L24,L44)(L25,L45)でそれぞれ閉磁路が構成される。
このように、互いに磁界を弱め合うことになり、インダクタンス値は小さくなる。そのため、インピーダンスは低くなり、ノーマルモード電流(ノーマルモード信号)は低損失で伝送される。
図18(A)に示したコモンモード電流が流れるときの磁束の磁路は開磁路である。したがってインダクタンス値は大きい。一方、図18(B)に示したノーマルモード電流が流れるときの磁束の磁路は、前記閉磁路を構成し、全ての磁路は閉じられているのでインダクタンス値は小さい。特に、コイル巻回軸方向に隣接するコイル素子同士の磁束の向きがそれぞれ逆方向(磁束が互いに反発する方向)であるので、そのコイル素子間に磁気障壁が生じる。すなわち、コイル巻回軸方向で隣接する閉磁路と閉磁路との間に磁気障壁が生じる。したがって、磁気障壁で挟まれる閉磁路での磁界の閉じ込め性が高く、漏れ磁束がより抑えられる。そのため、一次コイルと二次コイルとの間で十分な結合値が得られる。
また、コイル巻回軸方向に隣接するコイル素子同士で、変位電流と誘導電流が同じ向きに流れるので、ノーマルモード信号の伝送損失は小さくなる。
図19は第4の実施形態の高周波部品104の等価回路図である。以上に示した構成により、第1端がポートP1、第2端がポートP2である一次コイルL1と、第1端がポートP3、第2端がポートP4である二次コイルL2とが構成される。すなわち、一次コイルL1はコイル素子L11,L12,L13,L14,L15,L25,L24,L23,L22,L21の直列回路で構成される。また、二次コイルL2はコイル素子L31,L32,L33,L34,L35,L45,L44,L43,L42,L41の直列回路で構成される。
ポートP1とポートP3との間には例えば給電回路が接続される。ポートP2とポートP4との間には例えばデジタル信号処理回路が接続される。図19中のキャパシタC1,C2は一次コイルL1と二次コイルL2間の浮遊容量を等価的に表したものである。
ポートP1に保護すべき電圧を超える静電気が印加されると、前記放電電極および放電補助電極による放電素子Dg1が放電(導通)して低インピーダンスとなる。このことにより、ポートP1に印加された静電気は放電素子Dg1を介してグランドへシャントされる。同様に、ポートP3に保護すべき電圧を超える静電気が印加されると、放電素子Dg3が導通して低インピーダンスとなる。このことにより、ポートP3に印加された静電気は放電素子Dg3を介してグランドへシャントされる。
放電素子Dg1,Dg3は図19に示すように、静電気が入ってくる側に設けられていることが好ましい。特に、ポートP2,P4に接続される回路の入力インピーダンスが低い場合でも、第一コイルL1および第二コイルL2によるコモンモードチョークコイルはESDのような高周波成分のサージに対して高インピーダンスであるので、サージがコモンモードチョークコイルで反射し、放電素子Dg1,Dg3に高電圧が掛かり、放電素子Dg1,Dg3は速やかに放電電圧に達し、放電を開始する。そのため、ポートP2,P4に接続される回路へのサージの流入がより確実に防止される。
なお、図14、図18に示したコイル素子の配置によれば、高周波部品104が配線板に実装された状態で、配線板上のグランド導体と各コイル素子との間に生じる容量が一次コイルと二次コイルとについて対称性が高い。そのため、コモンモードノイズの位相差0°の関係が保たれる。したがって、この位相差のずれによるコモンモードノイズからノーマルモード成分への信号変換がなされず、コモンモードノイズがノーマルモード(ディファレンシャルモード)信号(ノイズ)として流入することがない。
本発明のコモンモードチョークコイルはUSBやHDMI等の高速インターフェースに用いることができる。また、スイッチング周波数の高い(たとえば1MHz以上)電源回路や、高速(たとえば転送レート600MBit/sec)のBUSライン等のフィルタとして有用である。
L1…一次コイル
L2…二次コイル
L1a…第1コイル素子
L1b…第2コイル素子
L1c…第5コイル素子
L2a…第3コイル素子
L2b…第4コイル素子
L2c…第6コイル素子
P1,P2,P3,P4…入出力ポート
S1〜S12…基材層
Sh11,Sh13,Sh21,Sh23…シールド層
Se1,Se3…放電補助電極
De11,De12,De31,De32…放電電極
Ah1,Ah3…空洞層
9…プリント配線板
10…積層素体
11〜14…導体パターン
21〜24…導体パターン
31〜34…導体パターン
41〜44…導体パターン
51〜54…導体パターン
61〜64…導体パターン
91,92…非直線性抵抗素子
101,102…コモンモードチョークコイル
103,104…高周波部品

Claims (6)

  1. 複数の基材層を積層してなる積層素体と、前記積層素体に設けられ、互いに結合した一次コイルおよび二次コイルと、を有する積層型コモンモードチョークコイルであって、
    前記一次コイルは、直列接続された第1コイル素子および第2コイル素子を含み、前記二次コイルは、直列接続された第3コイル素子および第4コイル素子を含み、
    前記第1コイル素子と前記第4コイル素子とは第1の巻回軸の回りに巻回されていて、前記第2コイル素子と前記第3コイル素子とは、第1の巻回軸とは異なる第2の巻回軸の回りに巻回されていて、
    前記第1コイル素子と前記第3コイル素子とは前記基材層の層方向に隣接して配置されていて、前記第2コイル素子と前記第4コイル素子とは前記基材層の層方向に隣接して配置されていて、
    コモンモード電流が流れるとき、前記第1コイル素子、前記第2コイル素子、前記第3コイル素子および前記第4コイル素子に同方向の磁界が生じるように、前記第1コイル素子、前記第2コイル素子、前記第3コイル素子および前記第4コイル素子が接続されていることを特徴とする積層型コモンモードチョークコイル。
  2. 前記第1コイル素子および前記第3コイル素子は同一の基材層に形成されていて、前記第2コイル素子および前記第4コイル素子は同一の基材層に形成されている、請求項1に記載の積層型コモンモードチョークコイル。
  3. 前記第1コイル素子と前記第4コイル素子との間に容量が生じていて、前記第2コイル素子と前記第3コイル素子との間に容量が生じている、請求項1または2に記載の積層型コモンモードチョークコイル。
  4. 前記一次コイルは前記第1コイル素子および前記第2コイル素子に直列接続された第5コイル素子をさらに含み、前記二次コイルは前記第3コイル素子および前記第4コイル素子に直列接続された第6コイル素子をさらに含み、
    前記第1コイル素子、前記第4コイル素子および前記第5コイル素子は第1の巻回軸の回りに巻回され、且つ前記第4コイル素子は前記第1コイル素子と前記第5コイル素子とで挟まれるように配置されていて
    前記第2コイル素子、前記第3コイル素子および前記第6コイル素子は、第1の巻回軸とは異なる第2の巻回軸の回りに巻回され、且つ前記第2コイル素子は前記第3コイル素子と前記第6コイル素子とで挟まれるように配置されていて、
    コモンモード電流が流れるとき、前記第1コイル素子、前記第2コイル素子、前記第3コイル素子、前記第4コイル素子、前記第5コイル素子および前記第6コイル素子に同方向の磁界が生じるように、前記第1コイル素子、前記第2コイル素子、前記第3コイル素子、前記第4コイル素子、前記第5コイル素子および前記第6コイル素子が接続されている、請求項1〜3のいずれかに記載の積層型コモンモードチョークコイル。
  5. 前記積層素体に形成された第1の非直線性抵抗素子および第2の非直線性抵抗素子をさらに備え、前記第1の非直線性抵抗素子は前記一次コイルに接続され、前記第2の非直線性抵抗素子は前記二次コイルに接続されている、請求項1〜4のいずれかに記載の積層型コモンモードチョークコイル。
  6. コモンモードチョークコイルを備えた高周波部品において、
    前記コモンモードチョークコイルは、
    複数の基材層を積層してなる積層素体と、前記積層素体に設けられ、互いに結合した一次コイルおよび二次コイルと、を有する積層型コモンモードチョークコイルであって、
    前記一次コイルは、直列接続された第1コイル素子および第2コイル素子を含み、前記二次コイルは、直列接続された第3コイル素子および第4コイル素子を含み、
    前記第1コイル素子と前記第4コイル素子とは第1の巻回軸の回りに巻回されていて、前記第2コイル素子と前記第3コイル素子とは、第1の巻回軸とは異なる第2の巻回軸の回りに巻回されていて、
    前記第1コイル素子と前記第3コイル素子とは前記基材層の層方向に隣接して配置されていて、前記第2コイル素子と前記第4コイル素子とは前記基材層の層方向に隣接して配置されていて、
    コモンモード電流が流れるとき、前記第1コイル素子、前記第2コイル素子、前記第3コイル素子および前記第4コイル素子に同方向の磁界が生じるように、前記第1コイル素子、前記第2コイル素子、前記第3コイル素子および前記第4コイル素子が接続されていることを特徴とする高周波部品。
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