JP5503344B2 - 高強度肌焼き鋼部品およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に浸炭また浸炭窒化の硬化層を有する高強度肌焼き鋼部品であって、表面の耐摩耗性や、耐ピッチング性などの耐剥離性が高められた高強度肌焼き鋼部品、およびその製造方法に関するものである。本発明の高強度肌焼き鋼部品は、例えば自動車に使用されるCVTプーリー類などの変速機、産業機械に使用される歯車、シャフト類などに好適に用いられる。
自動車の変速機や産業機械の歯車やシャフトなどのように、歯面の高い面疲労強度や歯元の高い曲げ疲労強度が要求される機械部品の素材として、肌焼き鋼が汎用されている。具体的には、JIS規格のSCM420H、SCr420Hなどに代表される肌焼き鋼の表面を浸炭または浸炭窒化し、焼戻しした肌焼き鋼部品が用いられている。
例えば、特許文献1には、浸炭−ショットピーニング処理製品の高疲労強度化を実現するため、高Mn化などによって浸炭処理後の浸炭層の残留オーステナイト量を高め、高Si化によってこの残留オーステナイトの安定化を図り、且つAl、Nbなどの添加により浸炭処理後の旧オーステナイト粒度を微細にした材料を、所定条件下でショットピーニングすることによって高い疲労強度を実現できる方法が記載されている。しかしながら、特許文献1の方法は、浸炭−ショットピーニング処理が行われる部品に限定された技術であり、ショットピーニング工程はコスト増加を招くだけでなく、処理条件のばらつきによっては逆に疲労強度が低下する場合があるなどの問題があった。
特許文献2は、衝撃特性と疲労特性に優れた歯車に関し、結晶粒を微細化して高強度を得るためにAl,N,Nbを適量添加し、浸炭異常層(粒界酸化層)を6μm以下とするために10Si+Mn+Cr≦2.0とし、更に結晶粒内の強度を高めるために結晶粒度を♯9以上(約22μm以下)とした浸炭処理素材で構成された歯車が開示されている。しかしながら、この方法では、高レベルの面圧化での耐摩耗性を向上させるには不十分であった。
そのほか、強度向上の目的で、微粒子の鋼球をショットピーニングすることによって組織を微細化する方法などもあるが、この方法では、十分な深さまで組織を微細化することが難しく、深い微細化組織を得るために強くショットピーニングを行なうと部品表面が荒れてしまい、耐ピッチング性や疲労強度が低下するといった問題がある。
特許第2634894号公報 特許第3118346号公報
自動車などの燃費向上ニーズの増大に伴い、より高強度で、耐摩耗性および耐ピッチング性などが一層高められた高強度肌焼き鋼部品の提供が強く望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、自動車用変速機などのように高い疲労強度が求められる部品において、耐摩耗性および耐剥離性が高められた高強度肌焼き鋼部品、およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決し得た本発明に係る耐摩耗性および耐剥離性に優れた高強度肌焼き鋼部品は、浸炭層または浸炭窒化層を表面に有する高強度肌焼き鋼部品であって、鋼中成分は、C:0.10〜0.25%(質量%、以下同じ)、Si:0.15〜2.0%、Mn:0.05〜1.5%、Cr:0.5〜2.5%、Al:0.02〜0.3%、およびN:0.004〜0.025%を含み、残部が鉄および不可避的不純物であり、前記浸炭層または前記浸炭窒化層は、マルテンサイト組織を主体として含み、最表面のビッカース硬さが900HV以上、および最表面から20μm深さまでのビッカース硬さが750HV以上を満足し、且つ、マルテンサイトブロックの平均短径が0.3μm以下である微細組織を最表面から5μm以上の深さまで有するところに要旨を有するものである。
本発明の好ましい実施形態において、上記鋼部品は更に、Mo:0.1〜0.6%を含有している。
本発明の好ましい実施形態において、上記鋼部品は更に、Cu:1%以下および/またはNi:1%以下を含有している。
本発明の好ましい実施形態において、上記鋼部品は更に、Nb:1%以下、Ti:1%以下、V:1%以下、およびB:0.1%以下よりなる群から選択される少なくとも1種を含有している。
本発明の好ましい実施形態において、上記鋼部品は更に、S、Ca、Zr、Sb、PbおよびBiよりなる群から選択される少なくとも1種の元素をそれぞれ0.1%以下含有している。
上記課題を解決し得た本発明に係る高強度肌焼き鋼部品の製造方法は、上記の化学成分を有する鋼材を加工後、表面のビッカース硬度が750HV以上となるように浸炭または浸炭窒化の表面処理を行なう工程と、潤滑剤の存在下、面圧:2.5GPa以上3.3GPa以下、且つ相対すべり速度:0.2m/s以上2.0m/s以下にて表面を摺動させる工程と、を含むところに要旨を有するものである。
本発明によれば、耐摩耗性および耐剥離性に優れた高強度肌焼き鋼部品、およびそのような鋼部品を、ショットピーニングなどの高価な表面処理方法を採用することなく、安価に製造し得る技術を提供することができた。
本発明者は、高強度肌焼き鋼部品の耐摩耗性および耐剥離性(耐ピッチング性など)を高めるため、一般に行なわれている旧オーステナイト粒の結晶粒微細化ではなく、マルテンサイトのブロックサイズを微細化させるという観点から検討を行なってきた。その結果、マルテンサイトブロックの平均短径が0.3μm以下と超微細化された領域(超微細化領域)を、最表面から5μm以上の深さまで形成することによって、最表面硬さの硬さが900HV以上、且つ、最表面から20μmまでの硬さも750HV以上と飛躍的に高められ、耐摩耗性および耐剥離性に極めて優れた高強度肌焼き鋼部品が得られること;このような鋼部品を製造するためには、浸炭または浸炭窒化の表面硬化処理の後、通常の使用環境下で施される摺動条件よりも、より苛酷な面圧下で摺動を行なう表面微細化処理が有効であることを見出し、本発明を完成した。
この点について、もう少し詳しく説明すると、通常の浸炭または浸炭窒化を施した肌焼き鋼部品の表面は、一般に旧オーステナイトの粒径が約5μm以上、その中のブロックサイズは短径で約1μm以上であり、最表面の硬さはせいぜい850HV程度である。最表面の組織をより微細化させて最表面の硬さを900HV以上レベルまで高めようとする場合、一般に行われている旧オーステナイト粒径の微細化方法には限界があり、上述した特許文献1のようにショットピーニングなどの高価な表面処理に頼らざるを得ないというのが実情であった。また、優れた耐摩耗性や耐剥離性を確保するためには、最表面のみならず、最表面から20μm深さまでの硬度も一定以上に高める必要があるが、従来の旧オーステナイト粒径微細化方法やショットピーニングなどによる表面処理法では、最表面近傍のみが硬度化され易く、所定深さまで高い硬度を確保することは困難であった。
そこで本発明では、マルテンサイトブロックサイズに着目し、最表面の硬度だけでなく最表面から20μm深さまでの硬度も一層高められた高強度肌焼き鋼部品を提供するため、検討を重ねた。その結果、浸炭または浸炭窒化の処理後、通常よりも苛酷な面圧下(2.5GPa以上3.3GPa以下)で表面を摺動させると、マルテンサイトブロックの平均短径が0.3μm以下に超微細化された超微細化領域が、最表面から5μm以上の深さまで形成されるようになり、耐摩耗性および耐剥離性に極めて優れた部品が得られることが判明した。後記する実施例で実証したように、この超微細化領域(硬化層)が最表面近傍に浅く形成される(最表面からの深さが5μm未満)と、使用時(摺動時)に直ちに摩耗してしまうのに対し、この超微細化領域が最表面から5μm以上の深さまで存在する場合は、表面の摺動によって継続的に硬化層が生成されるようになるため、摺動時の摩耗の進行を抑制できることが判明した。
上述したように、本発明の高強度肌焼き鋼部品は、浸炭層または浸炭窒化層を表面に有する高強度肌焼き鋼部品であって、鋼中成分は、C:0.10〜0.25%、Si:0.15〜2.0%、Mn:0.05〜1.5%、Cr:0.5〜2.5%、Al:0.02〜0.3%、およびN:0.004〜0.025%を含み、残部が鉄および不可避的不純物であり、前記浸炭層または前記浸炭窒化層は、マルテンサイト組織を主体として含み、最表面のビッカース硬さが900HV以上、および最表面から20μm深さまでのビッカース硬さが750HV以上を満足し、且つ、マルテンサイトブロックの平均短径が0.3μm以下である微細組織を最表面から5μm以上の深さまで有するところに特徴がある。
まず、鋼中成分について説明する。本発明では、肌焼き鋼の組成を代表的に例示することができるが、SiやCrについては、その上限を超えたものも使用可能である。具体的には以下のとおりである。
C:0.10〜0.25%
Cは、肌焼き鋼部品内部の強度を確保するために必須の元素であり、そのためにC量を0.10%以上とする。ただし、過剰に添加すると、浸炭や浸炭窒化の表面処理前の硬さが高くなり過ぎて切削加工や鍛造の時に工具や金型の寿命を低下させるため、C量の上限を0.25%とする。好ましいC量は、0.15%以上0.22%以下であり、より好ましくは0.18%以上0.20%以下である。
Si:0.15〜2.0%
Siは、製鋼時の脱酸元素として有効であるほか、歯車などでは面疲労強度の向上に有効な元素である。このような作用を有効に発揮させるため、Si量の下限を0.15%とする。ただし、過剰に添加すると、被削性や鍛造性が低下するため、Si量の上限を2.0%とする。なお、通常の肌焼き鋼におけるSi量の上限は、おおむね0.9%程度であるが、本発明では、2.0%まで許容できることを実験により確認している(後記する実施例のNo.4を参照)。好ましいSi量は、0.35%以上1.0%以下であり、より好ましくは0.4%以上0.8%以下である。
Mn:0.05〜1.5%
Mnは、転動疲労寿命の向上に寄与する残留オーステナイトの生成に有効な元素であり、焼入れ性の向上にも寄与する元素である。このような作用を有効に発揮させるため、Mn量の下限を0.05%とする。ただし、過剰に添加すると、素材の硬さが高くなりすぎて被削性などが低下するため、Mn量の上限を1.5%とする。好ましいMn量は、0.2%以上1.2%以下であり、より好ましくは0.4%以上0.9%以下である。
Cr:0.5〜2.5%
Crは、焼入れ性を向上させて浸炭処理または浸炭窒化処理後の硬さを向上させる元素であり、このような作用を有効に発揮させるため、Cr量の下限を0.5%とする。ただし、過剰に添加すると、浸炭または浸炭窒化前に行う切削加工などの加工時における被削性を低下させるため、Cr量の上限を2.5%とする。なお、通常の肌焼き鋼におけるCr量の上限は、おおむね1.2%程度であるが、本発明では、2.5%まで許容できることを実験により確認している(後記する実施例のNo.5を参照)。好ましいCr量は、0.8%以上1.5%以下であり、より好ましくは1.0%以上1.2%以下である。
Al:0.02〜0.3%
Alは脱酸元素として有用な元素であり、少な過ぎると脱酸が十分行なわれず、逆に介在物が増えて疲労強度が低下する。一方、過剰に添加しても上記作用が飽和するだけであり、無駄である。このような観点から、Al量を0.02〜0.3%とする。好ましいAl量は、0.025%以上0.25%以下であり、より好ましくは0.03%以上0.06%以下である。
N:0.004〜0.025%
NはAlと結合してAlN化合物を生成し、浸炭時の結晶粒を微細化して疲労強度向上に寄与する元素である。このような作用を有効に発揮させるため、N量の下限を0.004%とする。ただし、過剰に添加すると、熱間加工時に割れ易くなるため、N量の上限を0.025%とする。好ましいN量は、0.005%以上0.015%以下であり、より好ましくは0.007%以上0.012%以下である。
本発明における鋼中成分は、上記成分を含み、残部:鉄および不可避的不純物であるが、本発明の作用を損なわない範囲で、他の特性付与などを目的として、以下の選択成分を添加することができる。
Mo:0.1〜0.6%
Moは、焼入れ性向上元素であり、浸炭または浸炭窒化層において不完全焼入れ組織生成の抑制にも有効に作用する。このような作用を有効に発揮させるため、Mo量の下限を0.1%とすることが好ましい。ただし、過剰に添加すると、被削性や鍛造性が低下するため、Moの上限を0.6%とする。より好ましいMo量は、0.2%以上0.45%以下であり、更に好ましくは0.3%以上0.4%以下である。
Cu:1%以下および/またはNi:1%以下
CuおよびNiは、いずれも耐食性向上元素であり、Niは更に靭性向上作用も有している。ただし、Cu量が1%を超えると熱間加工性が低下するため、Cu量の上限を1%とすることが好ましい。また、Ni量が1%を超えると、残留オーステナイト量が過剰に増加して焼入れによる硬さ低下の問題を招くため、Ni量の上限を1%とすることが好ましい。Cu量のより好ましい範囲は、0.05%以上0.6%以下であり、更に好ましくは0.1%以上0.4%以下である。また、Ni量のより好ましい範囲は、0.1%以上0.8%以下であり、更に好ましくは0.2%以上0.6%以下である。なお、CuおよびNiは、いずれかを単独で添加しても良いし、両方を併用しても良い。
Nb:1%以下、Ti:1%以下、V:1%以下、およびB:0.1%以下よりなる群から選択される少なくとも1種
これらの元素は、いずれも炭窒化物形成元素であり、加熱時のオーステナイト粒径を微細化して疲労強度向上に寄与する。このような作用を有効に発揮させるため、Nbを添加する場合は0.05%以上、Tiを添加する場合は0.05%以上、Vを添加する場合は0.05%以上、Bを添加する場合は0.0005%以上とすることが好ましい。ただし、過剰に添加すると、粗大な炭窒化物が生成し、逆に疲労強度の低下を招くため、Nb量の上限を1%(より好ましくは0.5%)、Ti量の上限を1%(より好ましくは0.5%)、Ti量の上限を1%(より好ましくは0.5%)、B量の上限を0.1%(より好ましくは0.01%)にすることが好ましい。なお、これらの元素は、いずれかを単独で添加しても良いし、二種以上を併用しても良い。
S、Ca、Zr、Sb、PbおよびBiよりなる群から選択される少なくとも1種の元素をそれぞれ0.1%以下
これらの元素は、いずれも切削加工時の被削性改善元素として有用である。このような作用を有効に発揮させるため、S、Ca、Zr、Sb、PbおよびBiの好ましい含有量の下限を、それぞれS:0.005%、Ca:0.0005%、Zr:0.001%、Sb:0.0005%、Pb:0.001%、Bi:0.001%とする。より好ましくは、S:0.01%、Ca:0.001%、Zr:0.005%、Sb:0.002%、Pb:0.01%、Bi:0.005%である。ただし、過剰に添加すると、疲労寿命が低下するため、各元素の上限を0.1%(より好ましくは0.05%)とすることが好ましい。なお、これらの元素は、いずれかを単独で添加しても良いし、二種以上を併用しても良い。
ここで、Sは鋼中に不可避的に含まれ得る元素であるが、上記のとおり被削性向上元素としても有用であり、本発明では、不純物量(上限はおおむね0.02%程度)を超えて0.1%まで許容し得るという意味である。
次に、本発明部品を最も特徴付ける浸炭層または浸炭窒化層(表面硬化層)について説明する。上記の硬化層は、マルテンサイト組織を主体として含み、最表面のビッカース硬さが900HV以上、および最表面から20μm深さまでのビッカース硬さが750HV以上を満足し、且つ、マルテンサイトブロックの平均短径が0.3μm以下である微細組織を最表面から5μm以上の深さまで有するところに特徴がある。
組織について、上記表面硬化層は、マルテンサイト組織を主体として含んでいる。ここで「マルテンサイト組織を主体として含む」とは、全組織中に対するマルテンサイト組織の比率が70面積%以上(好ましくは85面積%以上)であることを意味し、残部は、主に残留オーステナイト(おおむね、5〜20面積%程度)である。残部組織としては、その他に、例えば浸炭または浸炭窒化によって得られる炭化物などが挙げられる。残留オーステナイトを含む残部組織の上限は、おおむね15面積%であることが好ましい。
硬度について、本発明部品は、最表面のビッカース硬さが900HV以上であり、且つ、最表面から20μm深さまでのビッカース硬さが750HV以上を満足している。上述したように、耐摩耗性に優れた高強度部品を得るためには、最表面硬さが硬いだけでは不十分であり、所定深さ(本発明では最表面から20μm深さ)までの硬さも十分高くする必要がある。最表面の好ましいビッカース硬さは約930HV以上であり、最表面から20μm深さまでの好ましいビッカース硬さは約780HV以上である。なお、耐摩耗性および耐剥離性の観点からは、これらの上限は特に限定されないが、靱性の低下などを考慮すると、最表面のビッカース硬さの上限は約1100HVであることが好ましい。
マルテンサイトブロックの平均短径について、本発明部品では、マルテンサイトブロックの平均短径が0.3μm以下である微細組織(本明細書では特に、「超微細組織」と呼ぶ場合がある。)を最表面から5μm以上の深さまで有している。すなわち、最表面から少なくとも5μmの深さまでは、マルテンサイトブロックの平均短径が0.3μm以下の超微細組織から構成されていることを意味する。このように超微細組織の存在領域が、所定深さまで深く形成されていることにより、耐摩耗性および耐剥離性に著しく優れた高強度部品が得られる。マルテンサイトブロックの平均短径が0.3μm以下である超微細組織の深さは深いほど良く、8μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。ただし、上記超微細組織の深さが深くなり過ぎると、靱性の低下などの問題があるため、その上限は、概ね50μm程度であることが好ましい。
マルテンサイトブロックの平均短径は小さいほど良く、好ましくは0.25μm以下であり、より好ましくは0.2μm以下である。なお、その下限は、耐摩耗性および耐剥離性の向上という観点からは特に限定されない。
なお、マルテンサイトブロックとは、結晶方位差が数度〜15度程度のラスの集合体である。本発明では、電解放射型の走査電子顕微鏡(FE−SEM)に付設された後方散乱電子回折パターン(EBSP)検出装置を用い、倍率5000倍で結晶方位差15度以上のものをブロックの境界とし、マルテンサイトブロックの平均短径を測定した。
本発明では、マルテンサイトブロックの平均短径およびその深さ位置を以下のようにして測定した。まず、測定試料の縦断面を観察し、EBSP(Electron Back Scatter diffraction Pattern)検出器を備えたFE−SEM(Field Emission type Scanning Electron Microscop)(倍率5000倍)を用いて組織を同定し、画像処理によりマルテンサイトブロックの短径(最小径)を調べる。次に、最表面から深さ方向に向って順に2μm×2μmの区画に区切り、各区画内(深さ位置)に存在する全マルテンサイトについて、マルテンサイトブロックの短径を測定してその平均を求め、最表面からの距離におけるマルテンサイトブロックの平均短径を算出する。同様の操作を合計10回行い、マルテンサイトブロックの平均短径が0.3μm以下の深さの平均を求めた。本発明において、短径に着目したのは、ブロックの短径が耐剥離性に影響するとの実験結果に基づくものである。
次に、このような高強度部品を得るための方法を説明する。本発明の製造方法は、上記の化学成分を有する鋼材を加工後、表面のビッカース硬度が750HV以上となるように浸炭または浸炭窒化の表面処理を行なう工程と、潤滑剤の存在下、面圧:2.5GPa以上3.3GPa以下、且つ相対すべり速度:0.2m/s以上2.0m/s以下にて表面を摺動させる工程と、を含むところに特徴がある。本発明によれば、ショットピーニングなどの高価な微細化処理は不要であり、通常の使用環境下における摺動条件よりも高い面圧にて表面を摺動させる表面微細化処理を施すだけで、所望とする高強度部品が得られる点で、非常に有用である。
以下、各工程ごとに詳細に説明する。
まず、上記化学成分を有する鋼材(圧延材など)に、熱間鍛造、機械加工などを行って所定の部品形状に加工する。加工方法は特に限定されず、通常用いられる方法を採用することができる。
次に、表面のビッカース硬度が750HV以上となるように浸炭または浸炭窒化の表面硬化処理を行なう。高強度部品としたときの硬度が本発明で規定する要件を満足するためには、少なくとも、浸炭または浸炭窒化の後の硬度を750HV以上とすることが必要である。ここで、「表面」とは最表面を意味する。
本発明に用いられる浸炭または浸炭窒化の条件は、所望とする表面硬度が得られれば特に限定されない。具体的には、例えば、浸炭処理としては、ガス浸炭や真空浸炭などが挙げられる。また、浸炭窒化処理としては、ガス浸炭窒化や真空浸炭窒化などが挙げられる。
上記の表面処理後、焼戻し処理を行なう。焼戻し処理は通常用いられる方法を採用することができ、例えば、約150〜200℃の低温焼戻しなどの方法が挙げられる。
次いで、潤滑剤の存在下、面圧:2.5GPa以上3.3GPa以下、且つ相対すべり速度:0.2m/s以上2.0m/s以下にて表面を摺動させる。本発明に係る製造方法の特徴部分はこの摺動工程(織微細化処理)にあり、これにより、マルテンサイトブロックサイズの平均短径が0.3μm以下まで超微細化された領域を最表面から5μm以上の深さまで深く形成させることができる。前述したように、表面組織の微細化方法としては、微粒子によるショットピーニングなどが代表的に挙げられるが、所望の超微細化組織を深く形成させることができないほか、表面粗さが劣化するため、疲労強度の低下を招く。本発明によれば、ショットピーニングなしで、潤滑剤の存在下で所定の摺動を行なうだけで、所望とする耐摩耗性および耐剥離性の高強度部品が得られる。
上記摺動工程は、潤滑剤の存在下で行なう。潤滑剤がないと表面で焼きつきが発生し易く、温度も上昇し易くなるため、所望とする表面微細化作用が得られない(後記する実施例のNo.18を参照)。本発明に用いられる潤滑剤は、摺動工程に通常用いられるものであれば特に限定されず、潤滑油でも、グリースや固体潤滑剤でも構わない。具体的には、例えば、トランスミッションオイルなどが代表的に挙げられる。
鋼部品と接触する押し当て部材(相手材)としては、平滑な表面を有する平滑部材を用いることが好ましく、例えば、表面粗さRaは約0.2μm以下であることが好ましい。表面粗さRaが大きくなると、部品の表面粗さが劣化するためである。また、押し当て部材の表面硬度は、部品に十分な応力を伝達するため、約700HV以上であることが好ましい。
摺動時の面圧は、2.5GPa以上3.3GPa以下とする。この条件は、自動車変速機などが通常の使用環境下で被る面圧(最大で、約2.3GPa程度)よりも高く設定されている。本発明者らの検討結果によれば、2.5GPa未満の、通常の面圧下で摺動を行なっても、所望の超微細組織を深く形成させることができなかった(後記する実施例のNo.14を参照)のに対し、上記範囲の面圧下で摺動を行なうと、5μm以上の深さまで超微細組織を深く形成させることができた。一方、面圧が高くなり過ぎると疲労損傷が蓄積したり、その時点で摩耗が進行して剥離する(後記する実施例のNo.17を参照)ため、その上限を3.3GPaとする。好ましい面圧は、2.7GPa以上3.1GPa以下である。
更に、摺動時の相対すべり速度を0.2m/s以上2m/s以下とする。相対すべり速度が低過ぎても、十分な表面組織微細化作用が得られず、一方、相対すべり速度が高過ぎると、部品の表面温度が高くなり過ぎて、やはり表面組織微細化作用が得られなくなる。好ましい相対すべり速度は、0.4m/s以上1.2m/s以下である。
摺動時間は、摺動条件(代表的には面圧、相対すべり速度)などに応じて適宜適切に設定すれば良いが、所望とする超微細化組織を得るためには、概ね、1万サイクル以上行なうことが好ましい。ただし、長過ぎると、部品の表面に疲労損傷が蓄積されるため、面圧などに応じて適宜制御することが好ましく、例えば面圧2.5GPaの場合は、概ね、上限を100万サイクルとすることが好ましい。
この摺動処理は、上記のように部品の製造段階で行なっても良いが、あるいは、摺動前の部品を機械に組み込んだ後、上記の摺動条件になるように運転条件(面圧および相対すべり速度)を設定し、使用環境下で所望とする超微細組織を確保することも可能である。
このようにして得られる高強度部品は、実施例で実証したように、耐摩耗性および耐剥離性に極めて優れたものである。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって制限されず、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1
本実施例では、以下のようにして耐摩耗性および耐ピッチング性の評価用試験片を作製した。
まず、表1に示す化学成分の鋼材を小型真空炉で溶製し、熱間鍛造によりφ30mmに加工した。次に、表1に示すように、浸炭若しくは高濃度浸炭、または浸炭窒化の表面処理を行なった後、850℃で30分保持してから70℃で油焼入れを行ってから、試験面を砥石で仕上げ研磨した。各表面処理の詳細は、以下のとおりである。
浸炭処理:カーボンポテンシャル(CP)=0.85の浸炭ガス雰囲気下にて920℃×5時間処理
高濃度浸炭処理:CP=1.5相当の浸炭ガス雰囲気下にて1000℃×5時間処理
浸炭窒化処理:CP=0.5相当の浸炭ガス中にアンモニアを10%混合した雰囲気中で920℃×5時間処理
次いで、小松社製のローラーピッチング試験機「RPT201型」を用いて表1に記載の摺動試験を行ない、評価用試験片を作製した。摺動試験において潤滑油を用いる場合、温度を110℃に高めたAT用トランスミッション油(カストロール製の75W−90)を2リットル/分の割合でかけながら摺動試験を実施した。なお、表1のNo.11および12を除き、摺動サイクルは5万サイクルとした。No.11は、他の例に比べて面圧を低くしているため、摺動サイクルを20万サイクルに高めた。また、No.12は、他の例に比べて相対すべり速度を低めに設定しているため、摺動サイクルを10万サイクルに高めた。
このようにして得られた試験片表面付近の組織およびマルテンサイトブロックの平均短径を、前述した方法に基づいて測定した。
また、試験片の最表面硬さは、ナノインデンター(エリオニクス製、「ENT−1100」)を用いて、断面の最表面位置を荷重1gで測定した。また、最表面から20μm深さ位置の硬さは、断面をビッカース硬さ計(荷重50g)を用いて測定した。
耐摩耗性の評価に当たっては、上記と同じ小松社製のローラーピッチング試験機を用い、上記と同じ潤滑油の存在下にて、面圧2.3GPa、相対すべり速度0.5m/sで試験を行い、200万サイクルでの摩耗量(μm)を測定した。摩耗量が少ない程、耐摩耗性に優れている。
また、耐ピッチング性の評価に当たっては、耐摩耗性評価と同じ条件で試験を行い、振動センサーによって試験片表面における剥離の有無を検出し、表面剥離が発生するまでの寿命(ピッチング寿命)を測定した。ピッチング寿命が長いほど、耐剥離性に優れている。
これらの結果を表2に記載する。
Figure 0005503344
Figure 0005503344
表2より、本発明の要件を満足する表2のNo.1〜13は、いずれも摩耗量が少なく、ピッチング寿命も長い。
これに対し、本発明の要件のいずれかを満足しない表2のNo.14〜18は、以下の不具合を抱えている。これらは、表1のNo.14〜18の鋼を用いた例であるが、これらの組成は表1のNo.3と同じである。すなわち、表2のNo.14〜18は、表1のNo.3の鋼を用い、摺動条件を変えて行なった例である。
No.14は、自動車用変速機等の使用環境下を模擬した例であり、摺動時の面圧が2.3GPaと低いため、所望とする超微細組織が十分深く形成されず、最表面硬さも低下したため、耐摩耗性および耐剥離性が共に低下した。
No.15は、相対すべり速度が低すぎる例であり、所望とする超微細組織が十分深く形成されず、最表面硬さも低下したため、ピッチング寿命が短くなった。なお、耐摩耗性の「7.1(剥離時)」とは、No.15では200万サイクルに到達する前に剥離したが、そのとき(剥離時)の摩耗量が7.1μmであることを意味する。
No.16は、相対すべり速度が高すぎる例であり、所望とする超微細組織が十分深く形成されず、最表面および20μm深さにおける硬さが両方低下した。その結果、ピッチング寿命が短くなり、200万サイクルに到達する前に剥離した(剥離時の摩耗量は8.3μm)。
No.17は、摺動時の面圧が高すぎる例であり、所望とする超微細組織が十分深く形成されず、最表面および20μm深さにおける硬さが両方低下した。その結果、ピッチング寿命が短くなり、200万サイクルに到達する前に剥離した(剥離時の摩耗量は5.9μm)。
No.18は、潤滑油の存在下で摺動を行なわなかった例であり、所望とする超微細組織が十分深く形成されず、硬さ(最表面および20μm深さ)も低下した。その結果、ピッチング寿命が短くなり、200万サイクルに到達する前に剥離した(剥離時の摩耗量は10.2μm)。

Claims (6)

  1. 浸炭層または浸炭窒化層を表面に有する高強度肌焼き鋼部品であって、
    鋼中成分は、
    C :0.10〜0.25%(質量%、以下同じ)、
    Si:0.15〜2.0%、
    Mn:0.05〜1.5%、
    Cr:0.5〜2.5%、
    Al:0.02〜0.3%、および
    N :0.004〜0.025%を含み、
    残部が鉄および不可避的不純物であり、
    前記浸炭層または前記浸炭窒化層は、マルテンサイト組織を70面積%以上含み、
    最表面のビッカース硬さが900HV以上、および最表面から20μm深さまでのビッカース硬さが750HV以上を満足し、且つ、
    マルテンサイトブロックの平均短径が0.3μm以下である微細組織を最表面から5μm以上の深さまで有することを特徴とする耐摩耗性および耐剥離性に優れた高強度肌焼き鋼部品。
  2. 更に、Mo:0.1〜0.6%を含有する請求項1に記載の高強度肌焼き鋼部品。
  3. 更に、Cu:1%以下および/またはNi:1%以下を含有する請求項1または2に記載の高強度肌焼き鋼部品。
  4. 更に、Nb:1%以下、Ti:1%以下、V:1%以下、およびB:0.1%以下よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の高強度肌焼き鋼部品。
  5. 更に、S、Ca、Zr、Sb、PbおよびBiよりなる群から選択される少なくとも1種の元素をそれぞれ0.1%以下含有する請求項1〜4のいずれかに記載の高強度肌焼き鋼部品。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の高強度肌焼き鋼部品を製造する方法であって、
    請求項1〜5のいずれかに記載の化学成分を有する鋼材を加工後、表面のビッカース硬度が750HV以上となるように浸炭または浸炭窒化の表面処理を行なう工程と、
    潤滑剤の存在下、面圧:2.5GPa以上3.3GPa以下、且つ相対すべり速度:0.2m/s以上2.0m/s以下にて表面を摺動させる工程と、
    を含むことを特徴とする高強度肌焼き鋼部品の製造方法。
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