JP5502824B2 - 原子力プラントの腐食電位測定装置及び腐食電位測定方法 - Google Patents

原子力プラントの腐食電位測定装置及び腐食電位測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、腐食電位測定装置及び腐食電位測定方法に係り、特に、原子力プラントに適用するのに好適な腐食電位測定装置及び腐食電位測定方法に関する。
原子力プラントにおいて、ステンレス鋼およびニッケル基合金等は構造材料と呼ばれ、原子炉機器および配管等の構造部材に用いられる。これらの構造材料は、特定の条件下で応力腐食割れ(SCC)の感受性を示す。そこで、SCCの防止策が原子力プラントの健全性を維持するために適用されている。また、近年では、原子力プラントの設備利用率の向上および長寿命化のような経済性向上の観点からも、SCCの防止策が適用されている。SCC防止策には、材料の耐食性向上、応力の改善、あるいは腐食環境の緩和を目的とした各種技術がある。
沸騰水型原子力プラントでは、SCC防止策の1つとしてプラントの構造部材に接触する炉水(原子炉内の冷却水)の腐食環境を改善する水素注入が広く用いられている(特許文献1参照)。原子炉内の炉水は、炉水の放射線分解により生成されて構造部材の腐食原因となる酸素および過酸化水素を含み、腐食環境を形成している。水素注入は、給水配管等を介して炉水に水素を注入し、炉水に含まれている酸素および過酸化水素を水素と反応させて水に戻す技術であり、炉水中の酸素および過酸化水素の濃度が低下する結果、炉水に接触する構造部材の腐食電位(ECP)が低下し、構造部材のSCCが緩和される。
水素注入時の腐食電位の低下をさらに促進させる技術として、例えば特許文献2に記載された白金族貴金属元素を炉水に注入する貴金属注入が知られている。貴金属注入は水素注入と併用され、白金族貴金属元素が有する水素の電気化学反応への触媒作用により水素注入による腐食電位の低減幅をさらに大きくする。
これらのSCC防止策を実施する際、その効果を確認するため構造部材の腐食電位を精度良く測定する必要がある。そこで、原子炉内あるいは原子炉に接続された配管に腐食電位センサを設置して構造部材の腐食電位の測定が行われている。
腐食電位センサは、使用条件下で腐食電位測定の基準となる一定の電位(基準電位)を発生し、基準電極または参照電極と呼ばれている。沸騰水型原子力プラントの構造部材が接触する炉水の温度、炉水に含まれる酸素濃度および過酸化水素濃度、および炉水流速等の条件下で構造部材が有する電位と、腐食電位センサの有する基準電位との電位差をエレクトロメータを用いて測定することによって、その構造部材の腐食電位を知ることができる。
BWRでは炉水内に酸素や過酸化水素濃度の分布があり場所によって腐食電位が異なり、またBWRの炉水導電率が低いために、腐食電位センサで測定できる領域は腐食電位センサに最近接している部位に限定されてしまう。そのため、腐食電位を測定する場合には、可能な限りSCC対策の効果を得たい部位の近傍でその部位の腐食電位を直接測定することが好ましい。図1の測定例においても、測定場所が異なると水素注入量に対する腐食電位の応答が異なってくる。また、同一のフランジ内に腐食電位センサを設置したでも、フランジ内の腐食電位センサの設置深さが異なると腐食電位の応答が異なることが知られている。
BWRの圧力容器下部プレナム内は、保全工事の際のアクセスに時間がかかること、圧力境界になっていること、下部シュラウドの溶接部内面は応力が高くシュラウドの点検頻度決定に重要である等により、SCC対策において重要な部位である。そのため、腐食環境緩和によるSCC対策でもこの部位の腐食電位測定が重要である。
例えば、特許文献3では原子炉のLPRM(局所出力領域モニタ)用カバーチューブに穴をあけてカバーチューブ内部に設置した水質測定器を用いて炉底部下鏡付近の腐食電位を測定する技術を開示している。現状では、定期的に交換があり、電気信号の取り出せるペネトレーション(穿孔)を備え、炉内の種々の水平および垂直方向にセンサ類を設置できることから、LPRM管を利用した腐食電位測定はBWRにおいて重要な方法となっている。
従来の腐食電位センサおよび腐食電位センサの設置方法並びに設置位置の例が、非特許文献1および非特許文献2に記載されている。これらの例によれば、実機プラントの配管から炉水を導いたオートクレーブ内、ボトムドレンフランジ内、再循環系配管フランジ内、および局所出力領域モニタ(LPRM)管内に設置した腐食電位センサと測定値が示されている。BWRに水素注入を適用した時の効果が腐食電位の測定によって調べられている。
腐食電位測定例として、図1に、BWRで水素注入を実施したときの、給水中水素濃度に対する、サンプリング系で測定した溶存酸素濃度(●印)の変化とECP(○印)の変化を測定した結果を示す。給水水素濃度が上昇すると溶存酸素濃度が低下し、それに追従してECPが低下する様子がわかる。
特許第2687780号公報 特開平4−223299号公報 特許3270200号公報
しかしながら、上記特許文献3の方法では、LPRMカバーチューブ内に腐食電位センサを設置するため、腐食電位の測定場所がLPRMカバーチューブの内面またはLPRMカバーチューブ内部の腐食電位センサ固定部材の表面となってしまう。例えばカバーチューブに穴を開けても、上述のように腐食電位センサは最近接部位の腐食電位を測定するのでカバーチューブ内の腐食電位を測定することになる。
水質解析や流動解析を用いれば、LPRM内には短時間で炉水が流入するので水質の変化はなく、流動条件も炉内機器に合わせて設計することができる。したがって、カバーチューブを炉内構造物と同じ材料で作れば材料の違いの影響もない。しかしながら、測定値を解釈するために解析モデルを用いた場合には、解析の前提となる物理モデルや入力に用いる物性値が変更された際にSCC対策の効果が変わってしまうため、できる限りSCC対策部位の近傍で直接その部位の腐食電位を測定することが望ましい。
そこで、本発明は、BWRの圧力容器の下部プレナム領域内で腐食電位を測定する場合に、腐食電位センサを設置するための機器の影響を受けにくくして、下部プレナム内のSCC対策を行った機器の状態を代表して表示する腐食電位の測定方法を提供することを目的としている。
本発明は、局所出力領域モニタを収納するLPRM外筒管と、該LPRM外筒管を収納するインコアモニタ案内管およびインコアモニタハウジングと、LPRM外筒管とインコアモニタ案内管の間においてLPRM外筒管の外面に設けた腐食電位センサを原子炉圧力容器下部に備えてなる原子力プラントの腐食電位測定装置において、LPRM外筒管外面に設けた腐食電位センサーを設置する外筒管凹部と、外筒管凹部に設置した腐食電位センサと、LPRM外筒管とインコアモニタ案内管の間において腐食電位センサの上下位置に設置したセンサ保護部材とを有し、腐食電位センサの電位検知部からLPRM管の外筒管凹部表面までの距離と、腐食電位センサの電位検知部から腐食電位センサを支持する腐食電位センサ匡体までの距離が、腐食電位センサの電位検知部からインコアモニタ案内管までの距離よりも長くなるように、腐食電位センサを設置することを特徴とする。
また、原子力プラントの腐食電位測定装置において、さらに腐食電位センサの電位検知部からセンサ保護部材までの距離が、腐食電位センサの電位検知部からインコアモニタ案内管までの距離よりも長くなるように、腐食電位センサを設置することを特徴とする。
また、原子力プラントの腐食電位測定装置において、インコアモニタ案内管の腐食電位センサの設置部位と対面する位置に腐食電位を測定する腐食電位測定窓を開け、原子炉圧力容器とインコアモニタ案内管の内部とを直接連通させることを特徴とする。
また、原子力プラントの腐食電位測定装置において、腐食電位測定窓の端面が小さくなるようにインコアモニタ案内管の表面を切削し、インコアモニタ案内管の外側の腐食電位を測定することを特徴とする。
さらに、局所出力領域モニタを収納するLPRM外筒管と、該LPRM外筒管を収納するインコアモニタ案内管と、LPRM外筒管とインコアモニタ案内管の間においてLPRM外筒管の外面に設けた腐食電位センサを原子炉圧力容器下部に備えてなる原子力プラントの腐食電位測定方法において、腐食電位センサの電位検知部からLPRM管の外筒管凹部表面までの距離と、腐食電位センサの電位検知部から腐食電位センサを支持する腐食電位センサ匡体までの距離が、腐食電位センサの電位検知部からインコアモニタ案内管までの距離よりも長くなるようにして、インコアモニタ案内管外部のSCC対策を行った機器の腐食電位を検知することを特徴とする。
さらに、原子力プラントの腐食電位測定方法において、さらに腐食電位センサの電位検知部からセンサ保護部材までの距離が、腐食電位センサの電位検知部からインコアモニタ案内管までの距離よりも長くなるようにしたことを特徴とする。
さらに、原子力プラントの腐食電位測定方法において、インコアモニタ案内管の腐食電位センサの設置部位と対面する位置において原子炉圧力容器とインコアモニタ案内管の内部とを直接連通させることを特徴とする。
この発明によれば、腐食電位センサとの最近接部が例えばインコアモニタ案内管となるため、腐食電位センサを固定するLPRM外筒管の表面の腐食電位が混成する可能性を低減して腐食電位の値が影響を受けにくくなる。
また、同様に腐食電位センサの匡体は信号線に用いているステンレス製のMIケーブルが匡体に溶接してあること、また匡体はLPRM管内で金属バンドなどによって固定され被測定部に接地状態になっており、位置関係によっては被測定部になる場合がある。したがって、本発明のように設置することによって腐食電位センサ匡体の腐食電位と混成する可能性を低減し、インコアモニタ案内管の腐食電位測定が適切に実施できる。
本発明によれば、局所出力領域モニタを収納するLPRM外筒管と、該LPRM外筒管を収納するインコアモニタ案内管と、LPRM外筒管とインコアモニタ案内管の間においてLPRM外筒管の外面に設けた腐食電位センサを原子炉圧力容器下部に備えてなる原子力プラントの腐食電位測定装置において、LPRM外筒管外面に設けた腐食電位センサーを設置する外筒管凹部と、外筒管凹部に設置した腐食電位センサと、LPRM外筒管とインコアモニタ案内管の間において腐食電位センサの上下位置に設置したセンサ保護部材とを有し、腐食電位センサの電位検知部からLPRM管の外筒管凹部表面までの距離と、腐食電位センサの電位検知部から腐食電位センサを支持する腐食電位センサ匡体までの距離が、腐食電位センサの電位検知部からインコアモニタ案内管までの距離よりも長くなるように、腐食電位センサを設置することにより、原子炉下部プレナム内のインコアモニタ案内管の腐食電位をBWRプラント運転中の実環境下で測定することができ、SCC対策の効果を解析モデルを用いずに直接判断することが可能となり、BWRの安全性が向上する。
沸騰水型原子力プラントにおける水素注入時における炉水中の溶存酸素濃度および構造部材の腐食電位と給水中の水素濃度との関係を示すグラフである。 材料表面の腐食電位の影響範囲を実験結果を説明するグラフである。 本発明の実施例1の腐食電位測定方法を示す模式図である。 本発明の実施例1の腐食電位測定装置の断面図である。 本発明の実施例1の腐食電位測定装置の正面図である。 本発明の実施例1を適用した沸騰水型原子力プラントの模式図である。 本発明の実施例2の腐食電位測定装置の断面図である。 本発明の実施例2の腐食電位測定装置の正面図である。
以下に本発明を実施例について説明する。BWRのような炉水の導電率が極めて低い(代表的には1.0μS/cm以下)環境においては、電位の及ぶ範囲が極めて限定されているため、腐食電位センサと被測定部を接近させることが必要である。これを示すため、腐食電位センサの電位検知部と被測定部の距離の関係を図2を用いて説明する。
図2は一つのステンレスの試験片において、一部を白金蒸着し、残りの部位はステンレスのままの状態としたものの腐食電位の分布を試験片表面をセンサを走査しながら280℃のBWR条件を模擬して測定したものである。
酸素に対し水素が化学量論比で2以上となる条件に制御したので、白金蒸着部の腐食電位は−0.4〜−0.3(VvsSHE)の一定値を示した。白金蒸着部とSUS304の境界部からSUS304側にセンサを移動させると腐食電位はしだいに上昇して12mm離れたところでは完全にSUS304の値(約−0.13(VvsSHE))を示した。このとき白金の電位が及んだ範囲は高々、5mm程度までであった。さらに、白金の電位と同じ値の領域は白金蒸着境界のごく近傍でのみ見られ、数mm離れると白金の電位とSUS304の電位が混成していることがわかった。
このことから、インコアモニタ案内管の電位を測定するためには、腐食電位センサの電位検知部はLPRM管の表面よりもインコアモニタ案内管またはハウジングとの距離を近くする必要がある。本発明では腐食電位センサをそのような条件を満たすようにLPRM管の外表面に設置することで課題を解決する。
本発明の好適な一実施例である実施例1の腐食電位測定方法を、図3および図4を用いて説明する。本実施例の腐食電位測定装置では、LPRM外筒管1に外筒管凹部2を設け、そこに腐食電位センサ固定具3を介して腐食電位センサ4を設置し、被測定部と腐食電位センサ4との距離が腐食電位センサ4とLPRM外筒管1を含む測定系との距離よりも近くなるように配置を規定する。
炉心の出力を監視するLPRM5はLPRM外筒管1に収納され、炉心内に複数個が設けられている。LPRM外筒管1は、原子炉圧力容器(図示せず)の下部プレナム内にインコアモニタ案内管6に挿入された状態で設置されている。
インコアモニタ案内管6の構造は、具体的には圧力容器下鏡8付近から炉心支持板までの全長約4mのインコアモニタ案内管と、インコアモニタ案内管の下端から下部フランジFまでの構造物であるインコアモニタハウジングの二つの部分から構成される。
LPRM5はインコアモニタ案内管6内部で振れ止めのためにカラー12a、12bが付けられている。LPRM外筒管1は圧力容器下鏡8を貫通して炉外に延長されておりインコアモニタ案内管6の下部フランジFを介して炉外に導かれ、モニタ信号を取り出している。
LPRM5は炉心でのγ加熱を冷却する必要があり、LPRM外筒管1内には炉水が流入してLPRM5の周りを流れるようになっている。炉水は炉心支持板15付近のインコアモニタ案内管6に開けた冷却孔16aからインコアモニタ案内管6内部に入り、LPRM外筒管1に開けた冷却孔16bを通って上部に流れていく。インコアモニタ案内管6内部に入った炉水の一部はLPRM外筒管1の下部に設けられた冷却孔16cを通って流れる。
腐食電位の測定でもこの構成を利用することによって、腐食電位センサ4から引き出されたMIケーブル9を圧力容器の外に取りだす。MIケーブル9は炉外で信号線10aと接続されて腐食電位を読み取るためのエレクトロメータ11のHigh側に接続される。また、炉外のインコアモニタ案内管6下部にエレクトロメータ11のLow側に接続された信号線10bが接続される。基本的には、エレクトロメータ11のHigh端子とLow端子間の電位差を読むことで腐食電位の信号が測定され、測定信号を腐食電位センサ4の発する基準電位を用いて標準水素電極電位に換算することで被測定部の腐食電位が求められる。
腐食電位センサ4は下部プレナム内の測定位置に最寄りのLPRM5を利用して設置される。設置位置が決定すると腐食電位測定窓13をインコアモニタ案内管6に開ける。これによって腐食電位センサ4と下部プレナム内の炉水の導通が確保される。外筒管凹部2は腐食電位測定窓13に対応する位置に加工され、腐食電位センサ4を保護するためのセンサ保護部材14a、14bがそれぞれ腐食電位センサの上下に被測定部よりも十分離れた位置に取り付けられる。腐食電位センサ4から出たMIケーブル9はLPRM凹部3の下端付近に設けられた穴を介してLPRM外筒管1の内部に入り、炉外に取りだされる。
図4Aおよび図4Bは、腐食電位センサ4の電位検知部17とLPRM外筒管1のLPRM外筒管凹部2およびインコアモニタ案内管6との位置関係を示したものである。図4Aにおいて腐食電位センサ4の電位検知部17を最近接位置がインコアモニタ案内管6となるように配置する。1はIPRM外筒管、2は外筒管凹部である。13はインコアモニタ案内管6に設けた腐食電位測定窓である。ここで、電位検知部17と腐食電位測定窓13との距離をL1、電位検知部17と外筒管凹部2との距離をL2とすれば、L1<L2のように設定する。
また図4Bにおいて、腐食電位センサ電位検知部17は腐食電位センサ絶縁体18の長さを十分に取って、腐食電位センサ電位検知部17と腐食電位センサ匡体19の距離が腐食電位センサ電位検知部17とインコアモニタ案内管6の距離よりも長くなるようにする。これによって、腐食電位センサ匡体19、外筒管凹部2さらには腐食電位センサ保護部材14a、14bのいずれもが、インコアモニタ案内管6よりも腐食電位センサ電位検知部17との距離が長くなり、図3で示したエレクトロメータ11を有する測定系で腐食電位測定をする場合に、測定された腐食電位に影響を与えにくくなる。
腐食電位測定窓13は、正面からの配置では十分大きな円にするか図4Bのように長円形にすることで、腐食電位検知部17がインコアモニタ案内管6の外面の電位を検知しやすくすることができる。
腐食電位測定窓13を小さくするかまたは全く省略することもできる。この場合には、腐食電位検知部17はインコアモニタ案内管6の内面が最近接部となるので、インコアモニタ案内管6の内面の電位を測定することになる。この場合でも、インコアモニタ案内管6の溶接部等の影響を検知可能である。
一方、腐食電位測定窓13を十分大きくし、かつLPRM外筒管1などの腐食電位センサ4を設置するための機器よりもインコアモニタ案内管6が近い配置であれば、腐食電位検知部17は腐食電位測定窓13の開口部近傍でインコアモニタ案内管6の腐食電位を測定することになる。これによって、可能な限り下部プレナム内の環境を代表する腐食電位の測定が可能となる。
次に、図5を用いて本発明の実施例1の腐食電位測定装置及び測定方法を適用した沸騰水型原子力プラントについて説明する。
沸騰水型原子力プラントは、原子炉圧力容器20、原子炉格納容器21、タービン22、再循環系23、原子炉浄化系24および複数の腐食電位測定装置を備えている。原子炉格納容器21内に設置された原子炉圧力容器20は内部に複数の燃料集合体(図示せず)を装荷した炉心25を配置している。2系統の再循環系は、それぞれ、再循環系配管23および再循環ポンプ26を有する。原子炉圧力容器20に接続された主蒸気配管27が、タービン22に接続される。タービン22に連絡される復水器28が、復水配管29の後、給水配管30により原子炉圧力容器20に接続される。オフガス系配管31が復水器28に接続される。水素注入装置32が復水配管29に接続され、線量率モニタ32が主蒸気配管27近傍に設置される。
原子炉浄化系24は、再循環系配管23に接続された配管並びに原子炉圧力容器20の底部に接続されたドレン配管33を有し、浄化装置(図示せず)を系内に有する。原子炉浄化系24は給水配管30に接続される。
水質測定装置34aがサンプリング配管35aによってドレン配管33に接続され、水質測定装置34bがサンプリング配管35bによって原子炉浄化系24に接続される。水質測定装置34cがサンプリング配管35cによって給水配管30に接続され、水質測定装置34dがサンプリング配管35dによって主蒸気配管27に接続される。
腐食電位センサ4は、LPRM外筒管1を用いて沸騰水型原子力プラントの該当箇所に設置される。腐食電位センサ4は、圧力容器20の下部の下部プレナム36内の水質を測定するために、下部プレナム36内の対応する位置に設置されている。この場合は圧力容器下鏡8付近の腐食電位を測定するために、圧力容器下鏡8付近の高さに腐食電位センサ4が設置され、その高さに腐食電位測定窓が開孔されている(図示せず)。LPRMを利用した腐食電位測定では酸素、過酸化水素などのサンプリングした水質との直接的な対応が得られないが、上記のような圧力容器下鏡8付近の腐食電位測定の場合には、サンプリングライン35aを用いて炉水を採取し、水質測定装置34aで測定することができる。
このような腐食電位の測定により、下部プレナム36内での腐食電位が目標とする値にまで低下するように、水素注入装置31から給水に注入する水素量を調節する。原子炉圧力容器20内の炉水に注入した水素の余剰分は、主蒸気配管27、タービン22および復水器28を経てオフガス系配管31に排気され、オフガス系配管31に設けられた再結合器(図示せず)で酸素と結合されて処理される。給水の水素濃度は、サンプリング配管35cでサンプリングされた給水を水質測定装置34cで測定することによって得られる。また、水素注入時の主蒸気系配管27の線量率は線量率モニタ32で監視される。
この方法では複数の腐食電位センサ4をLPRM外筒管1上に配置できるので、沸騰水型原子力プラントの複数の箇所に設置することによって、沸騰水型原子力プラントの構造部材にSCCが発生する腐食環境を下部プレナム内で立体的にマッピングすることができる。その結果、原子力プラントの長期的な安全性、健全性および信頼性を確保するための保全策を提供することができる。
本発明の好適な一実施例の別の実施例を図6A、6Bを用いて説明する。腐食電位測定窓13の構造以外は実施例1と共通である。
腐食電位センサ4の電位検知部17とLPRM外筒管1のLPRM外筒管凹部2およびインコアモニタ案内管6との位置関係を示したものが図6Aおよび図6Bである。図6Aで腐食電位センサ電位検知部17を最近接位置が外筒管凹部2ではなくインコアモニタ案内管6となるように、L1<L2のように配置する。
次に、図6Bで腐食電位センサ絶縁体18の長さを十分にとることで、腐食電位センサ電位検知部17と腐食電位センサ匡体18の距離が腐食電位センサ電位検知部17とインコアモニタ案内管6の距離よりも長くなるようにする。これによって、腐食電位センサ匡体18、LPRM外筒管凹部2さらには腐食電位センサ保護部材14a、14bのいずれもが、インコアモニタ案内管6よりも腐食電位センサ電位検知部17との距離が長くなり、図3で示したエレクトロメータ11を有する測定系で腐食電位測定をする場合に、測定された腐食電位に影響を与えにくくなる。
実施例2では腐食電位測定窓13の開口部の厚みを小さくするため図6Aのようにインコアモニタ案内管6の表面を切り取っている。このようにすることでインコアモニタ案内管6外面の環境で形成される腐食電位が腐食電位センサ4に検知される割合が増加し、より下部プレナム内の環境を正確に把握することができる。
腐食電位測定窓13は、正面からの配置では十分大きな円にするか図6Bのように長円形にすることで、腐食電位検知部17がインコアモニタ案内管6の外面の電位を検知しやすくすることができる。
1…LPRM外筒管
2…外筒管凹部
4…腐食電位センサ
5…LPRM(局所出力領域モニタ)
6…インコアモニタ案内管
11…エレクトロメータ
13…腐食電位測定窓
14a、14b…センサ保護部材
17…電位検知部
18…腐食電位センサ絶縁体
19…腐食電位センサ匡体
20…原子炉圧力容器
21…原子炉格納容器
32…水素注入装置

Claims (7)

  1. 局所出力領域モニタを収納するLPRM外筒管と、該LPRM外筒管を収納するインコアモニタ案内管と、前記LPRM外筒管とインコアモニタ案内管の間において前記LPRM外筒管の外面に設けた腐食電位センサを原子炉圧力容器下部に備えてなる原子力プラントの腐食電位測定装置において、
    前記LPRM外筒管外面に設けた前記腐食電位センサーを設置する外筒管凹部と、前記外筒管凹部に設置した前記腐食電位センサと、前記LPRM外筒管とインコアモニタ案内管の間において前記腐食電位センサの上下位置に設置したセンサ保護部材とを有し、
    前記腐食電位センサの電位検知部から前記LPRM管の外筒管凹部表面までの距離と、前記腐食電位センサの電位検知部から前記腐食電位センサを支持する腐食電位センサ匡体までの距離が、前記腐食電位センサの電位検知部から前記インコアモニタ案内管までの距離よりも長くなるように、前記腐食電位センサを設置することを特徴とする原子力プラントの腐食電位測定装置。
  2. 請求項1に記載の原子力プラントの腐食電位測定装置において、さらに前記腐食電位センサの電位検知部から前記センサ保護部材までの距離が、前記腐食電位センサの電位検知部から前記インコアモニタ案内管までの距離よりも長くなるように、前記腐食電位センサを設置することを特徴とする原子力プラントの腐食電位測定装置。
  3. 請求項1又は2に記載された原子力プラントの腐食電位測定装置において、前記インコアモニタ案内管の前記腐食電位センサの設置部位と対面する位置に腐食電位を測定する腐食電位測定窓を開け、前記原子炉圧力容器と前記インコアモニタ案内管の内部とを直接連通させることを特徴とする原子力プラントの腐食電位測定装置。
  4. 請求項3に記載された原子力プラントの腐食電位測定装置において、前記腐食電位測定窓の端面が小さくなるように前記インコアモニタ案内管の表面を切削し、前記インコアモニタ案内管の外側の腐食電位を測定することを特徴とする原子力プラントの腐食電位測定装置。
  5. 局所出力領域モニタを収納するLPRM外筒管と、該LPRM外筒管を収納するインコアモニタ案内管と、前記LPRM外筒管とインコアモニタ案内管の間において前記LPRM外筒管の外面に設けた腐食電位センサを原子炉圧力容器下部に備えてなる原子力プラントの腐食電位測定方法において、
    前記腐食電位センサの電位検知部から前記LPRM外筒管の外面に設けた前記腐食電位センサを設置する外筒管凹部表面までの距離と、前記腐食電位センサの電位検知部から前記腐食電位センサを支持する腐食電位センサ匡体までの距離が、前記腐食電位センサの電位検知部から前記インコアモニタ案内管までの距離よりも長くなるようにして、前記インコアモニタ案内管外部のSCC対策を行った機器の腐食電位を検知することを特徴とする原子力プラントの腐食電位測定方法。
  6. 請求項5に記載の原子力プラントの腐食電位測定方法において、
    さらに前記腐食電位センサの電位検知部から前記センサ保護部材までの距離が、前記腐食電位センサの電位検知部から前記インコアモニタ案内管までの距離よりも長くなるようにしたことを特徴とする原子力プラントの腐食電位測定方法。
  7. 請求項5又は6に記載された原子力プラントの腐食電位測定方法において、
    前記インコアモニタ案内管の前記腐食電位センサの設置部位と対面する位置において前記原子炉圧力容器と前記インコアモニタ案内管の内部とを直接連通させることを特徴とする原子力プラントの腐食電位測定方法。
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