JP5501743B2 - 切断機における可動カバー支持部の防塵構造 - Google Patents

切断機における可動カバー支持部の防塵構造 Download PDF

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Description

この発明は、切断加工や研削加工により発生する粉塵に対する高い防塵性が要求される場合に好適な切断機における可動カバー支持部の防塵構造に関する。
使用者が手に持って切断材上を移動させて切断加工を行う携帯形の切断機は、切断材上に乗せ掛けるベースの上面側に切断機本体を支持した構成を備えている。切断機本体は、電動モータにより回転する円形の切断刃を備えており、この切断刃の下部側がベースの下面側に突き出されて切断材に切り込まれる。切断刃の上部側は本体ケースに覆われ、ベース下面側に突き出された下部側は可動カバーで覆われるようになっている。可動カバーは、本体ケースに回動可能に支持されて、切断刃の切断材に対する切り込み量に応じて開閉されており、閉じ側にばね付勢されている。
この可動カバーは、ベース上面側において本体ケースの円筒形状を有するベアリングボックスの外周側に回動可能に支持されている。ベアリングボックスには、切断刃を取り付けたスピンドルを回転自在に支持するベアリングが取り付けられている。
ベアリングボックスの周辺を含む本体ケース内には、切断加工により切断部位から吹き上げられる切断粉が飛散する。一方、可動カバーの回動支持部は、そのスムーズな開閉動作を確保する必要上、ベアリングボックスに対して径方向及び軸方向に適切なクリアランス(隙間)が設定されている。このため、可動カバーの回動支持部とベアリングボックスとの間の隙間に切断粉等の粉塵が侵入すると、可動カバーのスムーズな開閉動作に支障を来すおそれがある。従来、この粉塵対策として、例えば下記の特許文献に開示された技術が提供されている。この従来の技術は、スピンドル支持用のベアリングとは別に、ベアリングボックスの外周側に可動カバー支持用の第2のベアリングを取り付け、この第2のベアリングを介して可動カバーを回動可能に支持することにより上記のクリアランスをなくす一方、この第2のベアリングのシール部材をシールカバーで遮蔽してその防塵を行う構成となっていた。
特開2005−1896号公報
しかしながら、上記特許文献に開示された従来技術は、本体ケースにスピンドルを回転支持する第1のベアリングに加えて第2のベアリングを用いることにより可動カバーをベアリングボックスに回転支持する構成であるので、コスト高になる問題がある。このため、係る特別のベアリングを用いることなく可動カバーの回動支持部について一層確実な防塵対策を施すことができる技術が望まれていた。
そこで、本発明は、切断刃のベース下面側の刃先を開閉する可動カバーの本体ケースに対する回動支持部について、従来のような特別のベアリングを用いることなく可動カバーをスムーズに開閉可能に支持しつつその防塵性をより一層高めることを目的とする。
上記の課題は、以下の各発明により解決される。
第1の発明は、切断材の上面に当接させるベースと、該ベースの上面側に支持された切断機本体を備え、該切断機本体は、本体ケースと、電動モータにより回転する円形の切断刃を有し、該切断刃の上部が前記本体ケースに覆われ、該切断刃の下部が前記ベースの下面側に突き出され、該突き出し部分の刃先が可動カバーにより開閉可能に覆われた切断機における前記可動カバーの前記本体ケースに対する回転支持部の防塵構造であって、切断刃は、前記本体ケースのベアリングボックスに収容したベアリングにより回転支持されたスピンドルに取り付けられており、可動カバーは円筒形の支持円環部を備え、該支持円環部を前記ベアリングボックスの外周側に回転可能に支持して前記刃先を開閉可能に回転支持されており、可動カバーの支持円環部は、前記ベアリングボックス部に設けた軸方向規制部により当該軸方向両側への変位が規制されており、支持円環部の軸方向端面と前記軸方向規制部との間に円環形状の弾性部材を押圧状態で介装して、前記切断刃側から前記支持円環部の内周側に至る粉塵の侵入経路を遮断する構成とした防塵構造である。
第1の発明によれば、可動カバーの支持円環部(可動カバー支持部)とベアリングボックスの軸方向規制部との間に円環形状の弾性部材が押圧状態で介装されて、切断刃側から支持円環部の内周側に至る粉塵の侵入経路が遮断されているので、弾性部材よりも内周側に粉塵が侵入することが防止される。このことから、弾性部材で遮断された支持円環部の内周側について、支持円環部とベアリングボックスとの間に適度なクリアランスを設定して当該可動カバーのスムーズな開閉動作を確保しつつ、高い防塵性を持たせることができるので、従来のようにベアリングボックスに対する可動カバーの支持円環部のクリアランスをなくすために別途特別のベアリング(第2のベアリング)を用いる必要はなくなる。このため、従来の特別のベアリングを省略することによりコスト低減を図りつつ可動カバーのスムーズな開閉動作とその支持部の高い防塵性を確保することができる。
また、支持円環部と軸方向規制部との間に弾性部材が押圧状態で介在されるので、当該支持円環部の軸方向のがたつきを抑制することができ、ひいては可動カバーの開閉方向に直交する方向のがたつき(開閉方向左右への振れ)を抑制することができる。
第2の発明は、弾性部材は、縮径方向の付勢力に抗して拡径方向に変位可能であり、支持円環部と軸方向規制部との間に弾性部材の少なくとも一部を収容するための凹部を設け、軸方向規制部の押圧により弾性部材を拡径方向に変位させる方向に傾斜する傾斜面を軸方向規制部と支持円環部と弾性部材のいずれか一つに設けた防塵構造である。
第2の発明によれば、弾性部材の付勢力が可動カバーのスムーズな開閉動作について過度な回転抵抗(開閉抵抗)となることを防止することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、弾性部材は、樹脂を素材とする防塵構造である。
第3の発明によれば、弾性部材として金属製ではなく、例えば摺動性が高く摩擦係数の小さな高強度樹脂(ポリアセタール等)を素材として用いることにより、当該弾性部材を押圧することにより発生する摩擦によって可動カバーの開閉抵抗が増大することを抑制することができ、ひいては当該可動カバーのスムーズな開閉動作を確保することができる。
第4の発明は、第2の発明において、弾性部材の傾斜面に対する押圧面を平坦面に形成した防塵構造である。
第4の発明によれば、弾性部材を確実に拡径方向に押し広げて粉塵侵入経路のシール性を確保しつつ、軸方向規制部に押し付けたことによる摺動抵抗(回転抵抗)を極力小さくして可動カバーのスムーズな開閉動作を確保することができる。
第5の発明は、第1〜第4の何れか一つの発明において、弾性部材とこの弾性部材が押圧される軸方向規制部との間にワッシャを介在させた防塵構造である。
第5の発明によれば、軸方向規制部として規格品である止め輪を用いる場合に、より大径の弾性部材を任意サイズに加工できるワッシャを介して確実に押圧させることができ、この点で利用できる弾性部材のサイズについて選択の自由度が高まる。
第6の発明は、第1〜第5の何れか一つの発明において、弾性部材の軸方向規制部に対する押圧面を平坦面に形成して面当たりさせる構成とした防塵構造である。
第6の発明によれば、によれば、弾性部材の軸方向規制部材に対する押圧面積(シール面積)を大きくして、防塵性能を一層高めることができる。
また、上記の第1〜第6の発明(弾性部材シール構造)に代えて、以下に列挙する関連発明1〜5(ラビリンス構造)によっても同様の作用効果を得ることができる。
[関連発明1]切断材に乗せ掛けるベースと、該ベースの上面側に支持された切断機本体を備え、該切断機本体は、本体ケースと、電動モータにより回転する円形の切断刃を有し、該切断刃の上部が前記本体ケースに覆われ、該切断刃の下部が前記ベースの下面側に突き出され、該突き出し部分の刃先が可動カバーにより開閉可能に覆われた切断機における前記可動カバーの前記本体ケースに対する回転支持部の防塵構造であって、
前記切断刃は、前記本体ケースのベアリングボックスに収容したベアリングにより回転支持されたスピンドルに取り付けられており、
前記可動カバーは円筒形の支持円環部を備え、該支持円環部を前記ベアリングボックスの外周側に回転可能に支持して前記刃先を開閉可能に回転支持されており、
前記可動カバーの支持円環部は、前記ベアリングボックス部に設けた軸方向規制部により当該軸方向両側への変位が規制されており、
前記ベアリングボックスに、前記支持円環部の外周側に張り出す防塵壁部を設けて、前記切断刃側から前記支持円環部の内周側に至る粉塵の侵入経路を屈曲させた防塵構造。
この関連発明1に係る防塵構造によれば、支持円環部の内周側に至る粉塵の侵入経路が屈曲したいわゆるラビリンス構造を備えているので、可動カバーのスムーズな開閉動作を確保しつつその防塵性を高めることができる。
[関連発明2]関連発明1記載の防塵構造であって、前記ベアリングボックス側の防塵壁部を第1防塵壁部とし、該第1防塵壁部の外周側に張り出す第2防塵壁部を前記支持円環部に設けて、前記切断刃側から前記支持円環部の内周側に至る粉塵の侵入経路を屈曲させた防塵構造。
この関連発明2に係る防塵構造によれば、より防塵性能の高いラビリンス構造とすることができる。
[関連発明3]関連発明2記載の防塵構造であって、前記第2防塵壁部と前記ベアリングボックスとの間に円環形状の弾性部材を押圧状態で介在させた防塵構造。
この関連発明3に係る防塵構造によれば、ラビリンス構造と弾性部材の双方によって一層防塵性能を高めることができる。
[関連発明4]切断材に乗せ掛けるベースと、該ベースの上面側に支持された切断機本体を備え、該切断機本体は、本体ケースと、電動モータにより回転する円形の切断刃を有し、該切断刃の上部が前記本体ケースに覆われ、該切断刃の下部が前記ベースの下面側に突き出され、該突き出し部分の刃先が可動カバーにより開閉可能に覆われた切断機における前記可動カバーの前記本体ケースに対する回転支持部の防塵構造であって、
前記切断刃は、前記本体ケースのベアリングボックスに収容したベアリングにより回転支持されたスピンドルに取り付けられており、
前記可動カバーは円筒形の支持円環部を備え、該支持円環部を前記ベアリングボックスの外周側に回転可能に支持して前記刃先を開閉可能に回転支持されており、
前記可動カバーの支持円環部は、前記ベアリングボックス部に設けた軸方向規制部により当該軸方向両側への変位が規制されており、
前記スピンドルに防塵ワッシャを取り付け、該防塵ワッシャの周縁部を前記支持円環部に設けた溝部に侵入させて、前記切断刃側から前記支持円環部の内周側に至る粉塵の侵入経路を屈曲させた防塵構造。
この関連発明4に係る防塵構造によれば、防塵ワッシャの周縁部と支持円環部との間に、粉塵の侵入経路を屈曲させたラビリンス構造を備えているので、可動カバーのスムーズな開閉動作を確保しつつその防塵性を高めることができる。
[関連発明5]関連発明4記載の防塵構造であって、前記防塵ワッシャにフィンを設けて前記スピンドルの回転により当該防塵ワッシャを粉塵を吹き飛ばす防塵ファンとして機能させる構成とした防塵構造。
この関連発明5に係る防塵構造によれば、スピンドルと一体で回転する防塵ワッシャが、発生した粉塵を吹き飛ばす防塵ファンとして機能することから、上記ラビリンス構造との併用により支持円環部の防塵性を一層高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る防塵構造を備えた切断機の全体側面図である。本図は、切断機を切断進行方向前側から見た状態を示している。また、本図では、本体ケース及び可動カバーが縦断面で示されている。可動カバーは全閉状態で示されている。 第1実施形態の防塵構造を備えた可動カバー及びベアリングボックス周辺の縦断面図である。 図2の(III)部拡大図であって、可動カバーの支持円環部とベアリングボックスとの間の防塵構造の縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る防塵構造の縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る防塵構造の縦断面図である。 関連発明に係る第4実施形態の防塵構造の縦断面図である。 関連発明に係る第5実施形態の防塵構造の縦断面図である。 関連発明に係る第6実施形態の防塵構造の縦断面図である。 可動カバーの支持円環部とベアリングボックスとの間の防塵構造の縦断面図であって、弾性部材を拡径方向に変位させるための傾斜面について別の実施形態を示す図である。本図は、上記傾斜面が凹部ではなく弾性部材自身に設けられた実施形態を示している。 可動カバーの支持円環部とベアリングボックスとの間の防塵構造の縦断面図であって、弾性部材を拡径方向に変位させるための傾斜面についてさらに別の実施形態を示す図である。本図は、上記傾斜面が凹部若しくは弾性部材自身ではない部位に設けた実施形態を示している。
次に、前記した第1〜第6の発明及び関連発明の実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。図1は、携帯丸鋸と称される切断機1が示されている。この切断機1は、切断材Wの上面に乗せ掛けるベース2と、このベース2の上面側に支持された切断機本体10を備えている。切断機本体10は、本体ケース11の背面に駆動源としての電動モータ12を備えている。この電動モータ12の回転出力は減速ギヤ列13を経てスピンドル14に伝達される。減速ギヤ列13は、相互に噛み合わされた電動モータ12のピニオンギヤ12aと駆動ギヤ13aから構成されており、ギヤボックス18内に収容されている。駆動ギヤ13aがスピンドル14上に固定されている。このスピンドル14は、ベアリング15,16を介して本体ケース11に回転可能に支持されている。正面側のベアリング15はベアリングボックス17の内周側に保持されている。同じくベアリングボックス15の内周側であってこのベアリング15の前側には防塵用のシール部材15aが取り付けられている。背面側のベアリング16はギヤボックス18に保持されている。ギヤボックス18の正面側にベアリングボックス17が取り付けられている。
スピンドル14の先端側は、ベアリングボックス17から突き出されて本体ケース11の内部に至っている。このスピンドル14の先端部に円形の切断刃20が取り付けられている。切断刃20は、アウタ側の固定フランジ21とインナ側の固定フランジ22で板厚方向に挟まれた状態で、軸方向及び回転方向に強固に固定された状態でスピンドル14に取り付けられている。固定フランジ21,22の挟み込み状態は、スピンドル14の先端に締め込んだ固定ねじ23によって強固に固定されている。
切断刃20の上側ほぼ半周の範囲の周縁部(刃先)は、本体ケース11のカバー部11aに覆われている。切断刃20の下側ほぼ半周の範囲は、ベース2に設けた窓部2aを経てベース2の下面側へ突き出されている。切断刃20の、ベース2の下面側に突き出された部分が切断材Wに切り込まれる。
切断刃20の、ベース2の下面側に突き出された範囲の周縁部(刃先)は、可動カバー25で覆われている。この可動カバー25は、ベアリングボックス17に回転可能に支持されている。この可動カバー25は、切断刃20の、ベース2の下面側に突き出された範囲で刃先の全周を覆う閉じ位置と、刃先の全周を露出させる全開位置との間を開閉可能に支持されている。
この可動カバー25とこれを支持するベアリングボックス17の詳細が図2に示されている。可動カバー25は、切断刃20の刃先を覆う断面U字形のカバー部25aと、このカバー部25aをベアリングボックス17に支持する円筒形状の支持円環部25bを備えている。この支持円環部25bの内周側にベアリングボックス17の回転ボス部17aが挿入されて、当該可動カバー25がスピンドル14と同軸で回転可能に支持されている。回転ボス部17aの外径寸法に対して支持円環部25bの内径寸法は、当該可動カバー25のスムーズな回転動作を阻害しない範囲でがたつきが発生しないように適切に設定されており、両者間のクリアランスは極力小さくなるように寸法設定されている。
支持円環部25bとベアリングボックス17との間には、引っ張りばね24が介装されている。この引っ張りばね24によって可動カバー25は、閉じ方向に付勢されている。可動カバー25の先端部を切断材Wの切り込み端部に当接させ、この当接状態で当該切断機1を切断進行方向に移動させると、可動カバー25が引っ張りばね24に抗して相対的に開かれて切断刃20の露出範囲が徐々に拡大して切断材Wに切り込まれていく。
ベアリングボックス17の外周であって回転ボス部17aの背面側には軸方向規制部17bが段付き状に形成されている。また、ベアリングボックス17の外周であって回転ボス部17aの正面側には止め輪19が装着されている。支持円環部25bは、軸方向規制部17bとこの止め輪19によって軸方向の変位が規制されている。従って、止め輪19は、支持円環部25bの正面側への変位を規制する軸方向規制部として機能する。支持円環部25bと止め輪19との間には、円形平板形のワッシャ19aが挟み込まれている。
このように、支持円環部25bが軸方向規制部としての止め輪19と軸方向規制部17b間に挟まれて軸方向への変位(がたつき)が規制されていることにより、可動カバー25の切断進行方向左右方向(図1において矢印X方向)への振れ(がたつき)が規制されている。
支持円環部25bとベアリングボックス17との間には、両者間への切断粉等の粉塵の侵入を防止するための防塵構造を備えている。以下、この防塵構造について種々の実施形態を説明する。第1実施形態の防塵構造30は、支持円環部25bの正面側端面とワッシャ19aとの間にリングスプリング31を挟み込んだ構成を備えている。第1実施形態の場合、このリングスプリング31が特許請求の範囲に記載した弾性部材に相当する。このリングスプリング31は、摺動性が高く摩擦係数の小さな高強度樹脂(例えば、ポリアセタール)を素材として円環形状(C字形)に成形されたもので、縮径方向に付勢力を有している。このリングスプリング31は、支持円環部25bの正面側端面に設けた円環形状の凹部25c内に沿って嵌め込まれている。図3に示すように、この凹部25cの小径側(図3において下側)の側壁部と底部との間には、傾斜面25dが形成されている。この傾斜面25dは、外周側(図3において上側)の側壁部に向かって下る方向に傾斜している。
リングスプリング31は、当該支持円環部25bが軸方向規制部としての止め輪19と軸方向規制部17bとの間に挟まれて軸方向の変位が規制されることにより、凹部25c内へ押し込まれる状態で装着され、従って傾斜面25dに押し付けられた状態で装着されている。このため、リングスプリング31は、その付勢力に抗して拡径方向へ変位した状態で凹部25c内に保持されており、その結果リングスプリング31は傾斜面25dに対するその付勢力の軸方向成分によってワッシャ19a(止め輪19側)に押し付けられた状態となっている。
リングスプリング31の傾斜面25dに対する押圧面とワッシャ19aに対する押圧面はそれぞれ全周にわたって平坦面31a,31bに形成されている。このため、リングスプリング31は、傾斜面25d及びワッシャ19aに対してそれぞれ面当たり状態で押圧されている。このように、当該リングスプリング31の断面形状が単に円形ではなく、全周にわたって平たん面31a,31bが形成されて、それぞれが傾斜面25dとワッシャ19aに対して面当たり状態で押圧される構成であることから、高い摺動性を確保しつつ押圧力を確実に伝達してスムーズに拡径方向及び縮径方向に変形させることができ、ひいては支持円環部25bの軸方向の弾性力を確実に発揮してそのがたつきを抑制するとともに、粉塵の遮断機能(防塵機能)を確実に発揮させることができるようになっている。
このように構成した第1実施形態の防塵構造30によれば、支持円環部25bの凹部25cとワッシャ19aとの間にリングスプリング31がその全周にわたって弾性的に押し付けられることにより、粉塵発生側(切断刃20側)から支持円環部25bの内周側に至る粉塵の侵入経路がその途中で遮断されて支持円環部25bの内周側への粉塵の侵入が防止されるようになっている。このようにリングスプリング31によって支持円環部25bの内周側及びその周辺に対する防塵が確実になされることから、当該支持円環部25bひいては可動カバー25のベアリングボックス17に対するスムーズな回転動作を確保するために必要かつ十分なクリアランスを設定しても高い防塵性を確保することができる。このことから、第1実施形態の防塵構造30によれば、従来のような特別のベアリング(第2ベアリング)を省略することにより、当該可動カバー25の支持構造について低コスト化を図りつつ高い防塵性を確保することができる。
また、摺動性の高いリングスプリング31をワッシャ19aを介して軸方向規制部としての止め輪19に押圧して防塵する構成であるので、規格品である止め輪を軸方向規制部として用いる場合に、より大径のリングスプリング31を任意サイズに加工できるワッシャを介して当該止め輪に押圧させることができ、従って利用できるリングスプリングのサイズについて選択の自由度が高まる。
以上説明した第1実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、図4に示すように可動カバー25の支持円環部25bとベアリングボックス17との間に中間スリーブ32を介装する構成(第2実施形態)としてもよい。この中間スリーブ32は、リングスプリング31と同様摺動性の高い(摩擦抵抗の小さい)高強度樹脂を素材として成型されたもので、支持円環部25bの内周面とベアリングボックス17の回転ボス部17aとの間に挟まれた円筒部32aと、この円筒部32aの背面側端部から張り出して、支持円環部25bの背面側端部とベアリングボックス17の軸方向規制部17bとの間に挟まれたフランジ部32bを備えている。この中間スリーブ32は、回転ボス部17aの外周側に固定されて軸回り及び軸方向に位置ずれしないようになっている。
この第2実施形態の防塵構造33によれば、可動カバー25の支持円環部25bと中間スリーブ32の円筒部32aとの間のクリアランスを一層小さく設定して防塵性を高めつつ、両者25b,32a間のがたつきを抑制して可動カバー25のよりスムーズな開閉動作を実現することができる。
図5にはさらに変更を加えた第3実施形態の防塵構造40が示されている。この第3実施形態の防塵構造40では、弾性部材として前記第1及び第2実施形態におけるリングスプリング31に代えて2つのゴムリング42,43を用いた構成となっている。第1又は第2実施形態と同様で足り、特に変更を要しない部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。
スピンドル14の正面側はベアリング15で回転支持されている。このベアリング15は、ベアリングケース17に保持されている。ベアリングケース17の回転ボス部17aに、可動カバー41の支持円環部41aが回転可能に支持されている。支持円環部41aは、第1及び第2実施形態と同様円筒形状を有するもので、ベアリングケース17の軸方向規制部17bと止め輪19によって軸方向両側への変位を規制されている。また、支持円環部41aの内径寸法と回転ボス部17aの外径寸法は、当該可動カバー41に振れ(図1中矢印X方向の変位)を発生させない範囲でスムーズな回転動作が得られる寸法に設定されている。
支持円環部41aの正面側端面と止め輪19との間には、第1及び第2実施形態と同様ワッシャ19aが挟み込まれている。支持円環部41aの正面側及び背面側の両端面に、それぞれ円環形状のゴムリング42,43が装着されている。本実施形態の場合、このゴムリング42,43には、Oリング(オーリング)と称される安価な部材が用いられており、前記リングスプリング31を用いる構成に比して低コスト化が図られている。両ゴムリング42,43は、それぞれ支持円環部41aの両端面に形成した凹部41b,41c内に嵌め込まれている。両凹部41b,41c内には前記第1及び第2実施形態と同様傾斜面が形成されており、この傾斜面にそれぞれゴムリング42,43が押し付けられている。このため、正面側のゴムリング42はワッシャ19aにより凹部41bの傾斜面に適度な押し付け力で押し付けられて拡径方向に押し拡げられた状態で装着され、背面側のゴムリング43は軸方向規制部17bにより凹部41cの傾斜面に適度な押し付け力で押し付けられて拡径方向に押し広げられた状態で装着されており、その結果それぞれ押し付けによる反力でワッシャ19a及び軸方向規制部17bに弾性的に押し付けられた状態となっている。
第3実施形態の場合、このように装着された2つのゴムリング42,43によって、切断刃20側(粉塵発生側)から支持円環部41aの内周側に至る粉塵の侵入経路が正面側及び背面側の両側においてその途中で遮断された構成となっている。
このように構成した第3実施形態の防塵構造40によれば、2つのゴムリング42,43によって支持円環部41aの内周側及びその周辺への粉塵の侵入を防止することができる。このため、支持円環部41aとベアリングケース17の支持ボス部17aとの間に、可動カバー41のスムーズな開閉動作を確保するために必要かつ十分なクリアランスを設定しても高い防塵性を確保することができ、従って従来の可動カバー回転支持用のベアリングを省略することにより当該支持構造の低コスト化を図ることができる。
図6には、第4実施形態に係る防塵構造50が示されている。この第4実施形態は、前記第1〜第3実施形態の弾性部材シール構造とは異なって、ラビリンス構造を主体とする防塵構造で、関連発明の実施形態に相当する。第1〜第3実施形態と同様の部材及び構成については同位の符号を用いて説明を省略する。
前記各実施形態と同様、可動カバー51の支持円環部51aは、ベアリングボックス52の回転ボス部52aに回転可能に支持されている。可動カバー51は、その支持円環部51aとベアリングボックス52との間に装着した引っ張りばね24によって閉じ方向に付勢されている。
支持円環部51aは、その正面側への変位がベアリングボックス52に装着した止め輪19によって規制され、背面側への変位がベアリングボックス52の背面側端部に設けた軸方向規制部52bによって規制されている。
支持円環部51aの正面側端面には、凹部51cが全周にわたって設けられている。この凹部51c内には、防塵ワッシャ53の周縁部が進入している。防塵ワッシャ53は、スピンドル14のフランジ部14aとインナ側の固定フランジ22との間に挟み込まれてスピンドル14と一体で回転する。防塵ワッシャ53の周縁部は背面側へ直角に屈曲しており、この屈曲部53aが凹部51c内に接触しない範囲で進入している。防塵ワッシャ53の屈曲部53aが凹部51c内に進入することにより、切断刃20側から支持円環部51aの内周側へ至る粉塵の侵入経路の途中が屈曲されてラビリンス構造(経路屈曲構造)が構成されており、これにより当該支持円環部51aの正面側端面と止め輪19との間の隙間及び支持円環部51aの内周側の防塵がなされるようになっている。
ベアリングボックス52の軸方向規制部52bには、その全周にわたって防塵縁52cが正面側に張り出す状態に設けられている。図示するようにこの防塵縁52cは、支持円環部51aの背面側端部の外周側を覆う状態に張り出している。このため、この防塵縁52cによって、支持円環部51aの背面側端部と軸方向規制部52bとの間の隙間が切断刃20側(粉塵発生側)から遮蔽され、これにより当該支持円環部51aの背面側端部と軸方向規制部52b間の隙間及び支持円環部51aの内周側の防塵がなされるようになっている。
防塵ワッシャ53の正面側周縁には、複数のフィン53b〜53bが正面側へ張り出す状態に設けられている。この複数のフィン53b〜53bは、周方向等間隔に配置されて、固定フランジ22に干渉しない範囲で正面側に張り出している。この複数のフィン53b〜53bによって、当該防塵ワッシャ53がスピンドル14と一体で回転することにより防塵ファンとして機能する。
このように第4実施形態の防塵構造50によれば、可動カバー51の支持円環部51aの正面側が防塵ワッシャ53の屈曲部53aで切断刃20側から遮蔽され、背面側がギヤボックス52の防塵縁52cで切断刃20側からそれぞれ遮蔽されている。このため、支持円環部51aの正面側端部と止め輪19との間の隙間、背面側端部と軸方向規制部52bとの間の隙間への粉塵の侵入が防止され、ひいては支持円環部51aの内周側への粉塵の侵入が防止される。このことから、従来の特別のベアリング(第2のベアリング)を用いることなく、高い防塵性を確保しつつ、当該可動カバー51のスムーズな開閉動作を確保するために必要かつ十分なクリアランスを支持円環部51aとベアリングボックス52の回転ボス部52aとの間に設定することができ、これによりコスト低減を図ることができる。
また、第4実施形態の防塵構造50によれば、スピンドル14と一体で回転する防塵ワッシャ53を防塵ファンとして機能させることができることから、切断刃20側で発生した粉塵が支持円環部51a側へ吹き付けられることを低減することができ、この点でも当該支持円環部51aのベアリングボックス52に対する回転支持部の高い防塵性を確保することができる。
さらに、第4実施形態の防塵構造50によれば、支持円環部51aに対して、防塵ワッシャ53の屈曲部53a及びベアリングボックス52の防塵縁52cが共に非接触であるので、支持円環部51aのベアリングボックス52に対する回転動作ひいては可動カバー51のスムーズな開閉動作が阻害されることがない。
図7には、上記第4実施形態にさらに変更を加えた第5実施形態に係る防塵構造60が示されている。この第5実施形態の防塵構造60では、第4実施形態の防塵ワッシャ53に代えて防塵ファン61を備えている点で第4実施形態とは異なっている。第4実施形態と同様の部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。
第5実施形態の場合、防塵ファン61は、インナ側の固定フランジ22の周囲に一体に設けられている。このため、防塵ファン61は、スピンドル14と一体で回転する。この防塵ファン61の周囲には、複数のフィン61a〜61aが設けられている。図示するように各フィン61aは、その外周側ほど背面側に長く延びる形状を有している。各フィン61aの背面側突出部61bが、支持円環部51aの正面側端部に設けた凹部51c内に干渉しない範囲で進入している。
このように構成した第5実施形態の防塵構造60によれば、スピンドル14と一体で防塵ファン61が回転する。このため、防塵ファン61の各フィン61aの背面側突出部61bが凹部51c内に沿って高速で移動するため、支持円環部51aの正面側端面と止め輪19との間の隙間の外周側(切断刃20側)が防塵ファン61のフィン61a〜61aによって実質的に遮蔽された状態となる。このように、支持円環部51aの正面側端面とこれの正面側への変位を規制する止め輪19との間の隙間が高速で回転する各フィン61aの背面側突出部61bによって切断刃20側から遮蔽されるとともに、支持円環部51aの背面側端面とこれの背面側への変位を規制する軸方向規制部52bとの間の隙間が第4実施形態と同様防塵縁52cによって同じく回転刃20側から遮蔽されて、当該支持円環部51aの内周側への粉塵の侵入が防止される。このため、第5実施形態の防塵構造60によっても、支持円環部51aのベアリングボックス52に対する回転支持部の高い防塵性を確保しつつ、従来の第2のベアリングを省略してそのコスト低減を図ることができる。
また、第5実施形態によっても、切断刃20側で発生した粉塵が防塵ファン61によって吹き飛ばされることから、この点でも支持円環部51a付近の高い防塵性を確保することができる。
図8には、第6実施形態の防塵構造70が示されている。この第6実施形態は、弾性部材シール構造とラビリンス構造の双方を併せ持つ形態で、防塵性能が一層高められている。前記各実施形態と同様の部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。第6実施形態の防塵構造70では、可動カバー71の支持円環部71aとベアリングボックス72の構成に特徴を有している。可動カバー71の支持円環部71aは、ベアリングボックス72の回転ボス部72aに回転可能に支持されている。支持円環部71aの正面側への変位は止め輪19によって規制されている。支持円環部71aの背面側への変位は、ベアリングボックス72に設けた軸方向規制部72bによって規制されている。
支持円環部71aの正面側には、リング形の防塵カバー73が取り付けられている。この防塵カバー73によって、止め輪19と支持円環部71aの正面側端面との間の隙間が切断刃20側(粉塵発生側)から遮蔽されている。
支持円環部71aには、背面側に張り出す第2防塵壁部71bが一体に設けられている。この第2防塵壁部71bは、支持円環部71aの外周側に沿って円筒形状に形成されている。一方、ベアリングボックス72の軸方向規制部72bにも、円筒形状の第1防塵壁部72cが正面側へ張り出す状態で一体に設けられている。ベアリングボックス72側の第1防塵壁部72cは、支持円環部71a側の第2防塵壁部71bの内周側に侵入している。
ベアリングボックス72の軸方向規制部72bの正面側であって第1防塵壁部72cの外周側には、第1実施形態の凹部25cと同様の凹部72dが形成されている。第1実施形態と同様この凹部72d内には、一つの円環形状のリングスプリング74が嵌め込まれている。この凹部72dの内周側の側壁部と底部との間には傾斜面が形成されており、この傾斜面にリングスプリング74が押し付けられている。このリングスプリング74は、支持円環部71a側の第2防塵壁部71bによって凹部72d内の傾斜面に押し付けられてその付勢力に抗して拡径方向に変位しており、その反力の軸方向成分によって第2防塵壁部71bの先端面に押し付けられている。
支持円環部71aとベアリングボックス72との間には、可動カバー71を閉じ側へ付勢するための引っ張りばね24が介装されている。第6実施形態の場合、この引っ張りばね24は、支持円環部71a側の第2防塵壁部71bの外周面に沿って介装されている。
以上のように構成した第6実施形態の防塵構造70によれば、支持円環部71aの正面側端面と止め輪19との間の隙間が防塵ワッシャ73によって切断刃20側(粉塵発生側)から遮蔽されて、その防塵がなされる。また、支持円環部71aの背面側と軸方向規制部72bとの間の隙間が第2防塵壁部71bと第1防塵壁部72cによって切断刃20側から遮蔽されて、その防塵がなされる。このため、支持円環部71aとベアリングボックス72の回転ボス部72aとの間に可動カバー71のスムーズな開閉動作を確保するために必要かつ十分なクリアランスを設定しても、両者間の高い防塵性を確保することができる。このため、従来の特別な第2のベアリングを省略することによりコストの低減を図ることができる。
また、支持円環部71a側の第2防塵壁部71bと、ベアリングボックス72の軸方向規制部72bとの間のクリアランスがリングスプリング74によってシールされていることから、一層高い防塵性を実現できる。さらに、支持円環部71a側の第2防塵壁部71bと、ベアリングボックス72側の防塵壁部72によって、切断刃20側から支持円環部71aの内周側へ至る粉塵の侵入経路の途中においてより複雑な屈曲経路(ラビリンス構造)が形成されているため、この点でも支持円環部71aの内周側への粉塵の侵入を確実に防止することができる。
以上説明した各実施形態にはさらに変更を加えることができる。例えば、第1実施形態において、凹部25c内に傾斜面25dを設けてリングスプリング31を拡径方向に変位させる構成を例示したが、これに代えてあるいは加えて止め輪19側若しくはワッシャ19a側に傾斜面を設けて弾性部材としてのリングスプリング31をより確実に拡径方向に変位させる構成としてもよい。
また、第1実施形態では、支持円環部25bの前側端面(凹部25c)と前側の軸方向規制部としての止め輪19との間にリングスプリング31を介在させる構成を例示したが、これに代えてあるいは加えて支持円環部25bの後ろ側端面と後ろ側の軸方向規制部17bとの間にリングスプリング31を介在させる構成としてもよい。係る構成が図9及び図10に示されている。
図9に示す防塵構造80は、支持円環部25bの後面に凹部81を設け、この凹部81の口元角部81aを、弾性部材82の平坦面82aに押し当てる構成を備えている。支持円環部25bの前側については第1実施形態の防塵構造30が構成されている。この防塵構造80によっても弾性部材82の平たん面82a(傾斜面)が支持円環部25bと軸方向規制部17bとの間で押圧されることにより当該弾性部材82が拡径方向へ変位し、これにより前側の防塵構造30とも相まって支持円環部25bの内周側への粉塵侵入経路が確実に遮断されるとともに、可動カバー25のスムーズな開閉動作を確保することができる。この場合、弾性部材82の平坦面82aが、当該弾性部材82を拡径方向へ変位させるための傾斜面として機能する。
なお、凹部81の外周側壁部83(図9において破線の右側に示す部分)を取り除いた段付き形状の凹部としてもよい。また、支持円環部25bの後面に、後方(弾性部材側)へ張り出す円環形の壁部を設けて、この壁部の角部を弾性部材の傾斜面に押圧する構成とすることにより凹部を省略する構成としてもよい。
図10に示す防塵構造90では、支持円環部25bの後面に後方へ張り出す円環形の壁部91が設けられ、この壁部91が弾性部材92を拡径方向へ変位させるための傾斜面91aを備えた構成となっている。弾性部材92は、軸方向規制部17bに設けた凹部93内に収容されている。この防塵構造90によっても弾性部材92が支持円環部25b側の傾斜面91aと軸方向規制部17b側の凹部93との間で押圧されることにより拡径方向に変位し、これにより前側の防塵構造30とも相まって支持円環部25bの内周側への粉塵侵入経路が遮断されるとともに、可動カバー25のスムーズな開閉動作を確保することができる。なお、この場合にも、凹部93の外周側壁部94(図10において破線の左側に示す部分)を取り除いた段付き形状の凹部としてもよい。
さらに、同じく第1実施形態において、リングスプリング31の傾斜面25dに対する押圧面を平坦面31aに形成して面当たり状態で押圧し、またリングスプリング31の軸方向規制部としての止め輪19(ワッシャ19a)に対する押圧面を平坦面31bに形成して面当たり状態で押圧させる構成を例示したが、これらの平坦面31a,31bを省略してもよい。
また、切断機として、使用者が切断材W上を移動させて切断加工を行う携帯形の切断機を例示したが、例示した各防塵構造は、テーブル上に固定した切断材に対して切断機本体を下動させて切断刃を切り込む卓上形の切断機についても同様に適用することができる。
W…切断材
1…切断機(携帯丸鋸)
2…ベース、2a…窓部
10…切断機本体
11…本体ケース、11a…カバー部
12…電動モータ、12a…ピニオンギヤ
13…減速ギヤ列、13a…駆動ギヤ
14…スピンドル、14a…フランジ部
15,16…ベアリング、15a…シール部材
17…ベアリングボックス、17a…回転ボス部、17b…軸方向規制部
18…ギヤボックス
19…止め輪、19a…ワッシャ
20…切断刃
21…固定フランジ(アウタ側)
22…固定フランジ(インナ側)
23…固定ねじ
24…引っ張りばね
25…可動カバー
25a…カバー部、25b…支持円環部、25c…凹部、25d…傾斜面
30…防塵構造(第1実施形態)
31…リングスプリング
32…中間スリーブ、32a…円筒部、32b…フランジ部
33…防塵構造(第2実施形態)
40…防塵構造(第3実施形態)
41…可動カバー、41a…支持円環部、41b,41c…凹部
42,43…ゴムリング
50…防塵構造(第4実施形態)
51…可動カバー、51a…支持円環部、51c…凹部
52…ベアリングボックス
52a…回転ボス部、52b…軸方向規制部、52c…防塵縁
53…防塵ワッシャ、53a…屈曲部、53b…フィン
60…防塵構造(第5実施形態)
61…防塵ファン、61a…フィン、61b…背面側突出部
70…防塵構造(第6実施形態)
71…可動カバー、71a…支持円環部、71b…第2防塵壁部
72…ベアリングボックス
72a…回転ボス部、72b…軸方向規制部、72c…第1防塵壁部、72d…凹部
73…防塵カバー
74…リングスプリング

Claims (8)

  1. 切断材の上面に当接させるベースと、該ベースの上面側に支持された切断機本体を備え、該切断機本体は、本体ケースと、電動モータにより回転する円形の切断刃を有し、該切断刃の上部が前記本体ケースに覆われ、該切断刃の下部が前記ベースの下面側に突き出され、該突き出し部分の刃先が可動カバーにより開閉可能に覆われた切断機における前記可動カバーの前記本体ケースに対する回転支持部の防塵構造であって、
    前記切断刃は、前記本体ケースのベアリングボックスに収容したベアリングにより回転支持されたスピンドルに取り付けられており、
    前記可動カバーは円筒形の支持円環部を備え、該支持円環部を前記ベアリングボックスの外周側に回転可能に支持して前記刃先を開閉可能に回転支持されており、
    前記可動カバーの支持円環部は、前記ベアリングボックス部に設けた軸方向規制部により当該軸方向両側への変位が規制されており、
    該支持円環部の軸方向端面と前記軸方向規制部との間に円環形状の弾性部材を押圧状態で介装して、前記切断刃側から前記支持円環部の内周側に至る粉塵の侵入経路を遮断する構成とした防塵構造。
  2. 請求項1記載の防塵構造であって、前記弾性部材は、縮径方向の付勢力に抗して拡径方向に変位可能であり、前記支持円環部と前記軸方向規制部との間に前記弾性部材の少なくとも一部を収容するための凹部を設け、前記軸方向規制部の押圧により前記弾性部材を拡径方向に変位させる方向に傾斜する傾斜面を前記軸方向規制部と前記支持円環部と前記弾性部材のいずれか一つに設けた防塵構造。
  3. 請求項1又は2記載の防塵構造であって、前記弾性部材は、樹脂を素材とする防塵構造。
  4. 請求項2記載の防塵構造であって、前記弾性部材の前記傾斜面に対する押圧面を平坦面に形成した防塵構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載した防塵構造であって、前記弾性部材と該弾性部材が押圧される軸方向規制部との間にワッシャを介在させた防塵構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載した防塵構造であって、前記弾性部材の前記軸方向規制部に対する押圧面を平坦面に形成して面当たりさせる構成とした防塵構造。
  7. モータと、該モータを備えた本体ケースと、前記モータにより回転される切断刃と、該切断刃の前記本体ケースから突き出された部分の刃先を開閉可能に覆い、支持円環部を有する可動カバーと、を有する切断機であって、
    前記支持円環部が外周に配置される回転ボス部を設け、かつ、前記支持円環部の軸方向への移動が規制される軸方向規制部を設け、該軸方向規制部と前記支持円環部との間に、円環形状の弾性部材を配置したことを特徴とする切断機。
  8. モータと、該モータを備えた本体ケースと、前記モータにより回転されるスピンドルと、該スピンドルに保持される切断刃と、該切断刃の前記本体ケースから突き出された部分の刃先を開閉可能に覆い、支持円環部を有する可動カバーと、前記スピンドルを保持するベアリングと、該ベアリングを保持するベアリングボックスと、を有する切断機であって、
    前記ベアリングボックスに、前記支持円環部が外周に配置される回転ボス部、及び第1の端部を設け、前記支持円環部の軸方向に第2の端部を設け、前記第1の端部及び前記第2の端部に隙間を設け、前記隙間に弾性体を配置したことを特徴とする切断機。
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