JP5500687B2 - シリカガラスルツボの製造方法および製造装置 - Google Patents

シリカガラスルツボの製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、シリコン単結晶の引き上げに用いられるシリカガラスルツボの製造方法および製造装置に関し、より詳しくは、優れた内表面特性を有するシリカガラスルツボの製造方法および製造装置に関する。
シリコン単結晶の製造にはシリカガラスルツボを用いたチョクラルスキー法(CZ法)が採用されている。この方法は、高温下、シリカガラスルツボ中のシリコン融液に種結晶を浸し、これを徐々に引き上げて単結晶を製造する方法であり、シリコン融液を溜める高純度のシリカガラスルツボが用いられている。
単結晶シリコンの引き上げに用いるシリカガラスルツボは主にアーク熔融法によって製造されている。この方法はカーボン製の回転モールドの内表面にシリカ粉を所定厚さに堆積してシリカ粉層を形成し、モールドの内側上方に設置した電極アーク放電によってシリカ粉層を加熱熔融してガラス化し、シリカガラスルツボを製造する方法(回転モールド法)である。
このシリカガラスルツボは、外側に配置され多数の気泡を含むシリカガラス層(以下、「気泡層」と称する。)と内側に配置された透明なシリカガラス層(以下、「透明層」と称する。)からなる二層を有する構造とされている。このようなシリカガラスルツボの製造方法としては、ガラス層となる内部の気泡を除去するため、モールド側から吸引してシリカ粉層を減圧脱気しながらシリカ粉を熔融する方法が知られている(特許文献1、2参照)。この熔融工程において、シリカ粉層を減圧脱気(これを真空引きという)するには、シリカ粉層の内表面を均一に薄く熔融させて表面に薄いガラス層(以下、「シール層」という。)を形成することによって内表面をシールし、シリカ粉層内部の真空度を上げている。
また、近年デバイス工程の効率化等の要請から、製造するウェーハ口径が300mmを超える程度と大きくなっており、これに伴って引き上げ時間が増加傾向にあり、1400℃を超えて長いときは100時間程度まで維持される状態に耐えて大口径の単結晶を引き上げ可能なシリカガラスルツボが要求されている。また、デバイスの微細化などの要請から、酸素濃度Oiの制御性や、単結晶化率など、引き上げる単結晶の特性に直接影響を与えるシリカガラスルツボ内面状態等のルツボ特性の向上にも強い要求がある。
特開平6−191986号公報 特開平10−025184号公報
しかしながら、上述したように回転モールド法によるシリカガラスルツボの製造方法においては、ガラス層内部の気泡を除去するために、シリカ粉層の内表面を略均一に薄く熔融させてシール層を形成してから減圧して真空度を上げて脱気しているが、このシール層は、ルツボ内表面がシールされる前に熔融されているため、単結晶引き上げに充分な低気泡の状態になっておらず多くの気泡を含んでいる。また、このシール層は、熔融前から含有されているか又は熔融開始後に付着した不純物などを含んでいる。
シリカガラスルツボの内表面に、気泡や不純物が存在すると、この不純物が、シリカルツボの結晶引き上げの過程でシリカガラスルツボ内表面におけるクリストバライトの形成を促進してしまい、斑点状のクリストバライトを形成することになる。このように形成されたクリストバライトは、ルツボから離脱してシリコン融液内に落ち込み、引き上げられる単結晶の成長において単結晶化率を低下してしまう等の悪影響を与えるという問題がある。しかも、このクリストバライト形成及び剥離が、制御できない状態でなされてしまうという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ルツボ内表面の気泡や不純物が少なく、シリコン単結晶の高い結晶化率を達成することができるシリカガラスルツボの製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
本発明のシリカガラスルツボの製造方法は、
回転するモールド内に原料シリカ粉を供給してシリカ粉層を形成するシリカ粉供給工程と、
複数本の炭素電極によるアーク放電で前記シリカ粉層を熔融するアーク熔融工程と、
各炭素電極先端と前記シリカ粉層の被熔融表面との距離をそれぞれ等距離に設定して被熔融表面に吹きつけたアーク火炎により表面除去するファイヤーポリッシュ工程と、を有する。これにより、シリカガラスルツボ内表面のシール層に残留した気泡や不純物を除去し、ルツボ特性を向上させることができる。
ここで、向上することのできるルツボ特性とは、ルツボ内表面におけるガラス化状態、および、厚さ方向における気泡分布および気泡大きさ、不純物分布、表面の凹凸および、これらルツボ高さ方向における不均一などの分布状態など、シリカガラスルツボで引き上げた半導体単結晶の特性に影響を与える要因を意味するものである。
前記ファイヤーポリッシュ工程において、アーク火炎の噴出方向となる複数のアーク電極で形成される電極中心軸線と、モールド回転軸線との相対角度を0.5〜60°の範囲に設定してもよい。これによって、炭素電極間で発生するアーク火炎を効率良くルツボ内表面に吹き付けることが可能となる。
また、前記ファイヤーポリッシュ工程において、前記各炭素電極先端と前記被熔融表面との距離を5〜200mmの範囲としてもよい。これにより、ルツボ内表面より0.1〜0.5〜2mm程度の層を内在する気泡や不純物とともに除去し、ルツボ特性を向上させることができる。
本発明においては、前記複数の炭素電極の隣接する炭素電極先端間が等距離となるように炭素電極位置を設定してもよい。これにより、安定したアーク火炎を発生させることが可能となり、ルツボ内表面を均一な特性にすることができる。
また、前記ファイヤーポリッシュ工程は、アーク総時間の10〜90%の範囲の時間内に行われるようにしてもよい。これにより、ファイヤーポリッシュ時間の設定により被熔融面において除去される除去厚みを設定することが可能となり、これにより、気泡の存在状態や、不純物除去状態を所定の範囲設定することが可能となる。
さらに、前記ファイヤーポリッシュ工程は、前記アーク熔融工程の後または前記アーク熔融工程と同時に行うことが可能である。これにより、前記ファイヤーポリッシュ工程と前記アーク熔融工程とを同時におこなった場合には、前記ファイヤーポリッシュ工程と前記アーク熔融工程とを別々におこなった場合に比べて作業時間を短縮することが可能となるとともに、必要な供給電力を削減して製造コストを低減することが可能になるとともに、必要なシール状態を維持したまま熔融層厚みを増大させることが可能となり、気泡の含有量をおよび気泡の大きさを所望の状態に制御しながら同時に、表面付近に存在する不純物等の除去を行うことが可能となる。また、前記ファイヤーポリッシュ工程と前記アーク熔融工程とを別々におこなった場合には、ファイヤーポリッシュにおける表面除去状態の制御と、熔融工程における熔融状態(気泡分布なども含む)の制御とをより精密に設定することが可能となる。
なお、前記ファイヤーポリッシュ工程を前記アーク熔融工程の後または前記アーク熔融工程と同時に行うとは、熔融厚さの増大する工程であるアーク熔融工程に対して、熔融厚さの減少する工程であるファイヤーポリッシュ工程を別々に、あるいは、同時に行うとの意味であり、熔融厚さが厚くなった場合に、前記ファイヤーポリッシュ工程を前記アーク熔融工程と同時に行うことが可能となる。
本発明のシリカルツボ製造方法は、前記ファイヤーポリッシュ工程において、アーク火炎の噴出される位置を、シリカガラスルツボの底部中心位置側から上端部位置側へと順次移動してもよい。これにより、シリカガラスルツボの底部中心側から熔融(ファイヤーポリッシュ)を開始するとともに上端部側へと加熱位置を変化することで、このような加熱状態で従来からの好ましいとされたシリカガラスルツボの製造方法に即して、熔融厚みの増大する面内位置分布の時間変化に対応してファイヤーポリッシュを行うことが可能となり、シリカルツボ内表面全体の気泡および不純物を効率的に除去し、均一な特性のシリカルツボとすることが可能である。
また、本発明のシリカルツボ製造方法は、前記ファイヤーポリッシュ工程において、アーク火炎の噴出される位置を、シリカガラスルツボの上端部位置側から底部中心位置側へと順次移動することも可能である。これにより、シリカガラスルツボの上端部側から熔融(ファイヤーポリッシュ)を開始するとともに底部中心側へと加熱位置を変化することで、ファイヤーポリッシュを行う位置をアーク火炎の噴出方向に移動することができるので、除去された不純物等が被熔融表面に再付着することを防止することができ、シリカルツボ内表面全体の気泡および不純物を効率的に除去し、均一な特性のシリカルツボとすることが可能である。
前記ファイヤーポリッシュ工程において、アーク火炎の噴出される位置を被熔融表面に対して移動する場合の移動速度が、0.1〜50cm/minに設定されることが好ましい。アーク火炎の移動速度を前記範囲内とする設定することにより、ルツボ内表面より0.1〜2mm程度の層を内在する気泡や不純物とともに除去し、ルツボ特性を向上させることができる。ここで、上記移動速度とは、モールドの回転による被熔融表面との相対移動を無視した際の相対速度であって、モールドまたはシリカ粉層内表面に沿った中心軸線を通る断面において底部中心位置から上端部までの断面線に沿った方向における移動速度とされる。また、この移動速度は複数の電極で形成されるアーク火炎の中心位置が上記の断面において移動する速度とされ、アーク火炎中心位置が変化せずに電極中心軸線を傾けるような電極と回転モールドとの相対位置変化は考慮しないことができる。そしてこの移動速度制御と電極角度制御とを組み合わせてルツボ製造を行うことができる。
また、移動する場合の移動速度を設定することで、モールド回転軸線に対して対称な帯状部分(ゾーン)ごとにその熔融状態または表面除去状態を制御することが可能となり、例えば、底部や側壁部に比べて湾曲部のみのファイヤーポリッシュ時間を増減するなどの手段を採用することも可能である。また、このファイヤーポリッシュ工程の時間をゾーンごとに増減することにより、引き上げ工程における平均OH基濃度を一定範囲に制限することでクリストバライト発生状態をゾーンごとに制御することが可能となる。
たとえば、具体的な製造時の移動速度の制御としては、アーク火炎の中心位置が側壁部である際の移動速度に対して、同様にコーナー部における移動速度を0.89〜0.93倍とし、同様に底部における移動速度を0.93〜0.95倍に設定することが可能である。
本発明のシリカガラスルツボの製造装置は、上記のいずれかに記載の製造方法によって、シリカガラスルツボの外形を規定する回転モールド内に原料シリカ粉を供給してシリカ粉層を形成し、そのシリカ粉層を複数本の炭素電極によるアーク放電で加熱熔融する回転モールド法によりシリカガラスルツボを製造するシリカガラスルツボ製造装置であって、
シリカガラスルツボの外形を規定する回転モールドと、
複数本の炭素電極および電力供給手段を具備するアーク放電手段と、
隣接する炭素電極先端間が等距離となるように制御すると共に、炭素電極先端とモールドとの相対位置を制御可能な電極位置設定手段とを具備する。これにより、シリカルツボ内表面の気泡および不純物を除去し、ルツボ特性を向上させることができる。
前記モールドの回転軸線であるモールド回転中心線の水平方向位置および角度とモールドの高さとを制御可能なモールド位置設定手段を具備してもよい。これにより、炭素電極とモールドの相対位置を所望の位置に制御することが可能である。これにより、アーク熔融工程におけるシリカ粉層の均一な熔融と、ファイヤーポリッシュ工程におけるシリカガラスルツボ内表面の気泡および不純物の除去を均一に行うことができ、均一な特性のシリカガラスルツボを製造することができる。
本発明においては、前記電極位置設定手段か、前記モールド位置設定手段のいずれか又は両方により、各炭素電極先端と前記モールド内に形成したシリカ粉層の被熔融表面との距離を等距離に設定することが可能にすることができる。このため、ファイヤーポリッシュ工程において、被熔融表面に吹き付けられるアーク火炎を安定させることが出来、均一にシリカガラスルツボ内表面の気泡および不純物を除去することが出来る。これにより、ルツボ内表面の均一性が増し、ルツボ特性を向上させることができる。
また、本発明のシリカルツボの製造装置は、前記各炭素電極先端と前記モールド内に形成したシリカ粉層の被熔融表面との距離を5〜200mmの範囲に設定することが可能である。これにより、ルツボ内表面より0.1〜2mm程度の層を内在する気泡や不純物とともに除去し、ルツボ特性を向上させることができる。
本発明によれば、シリカガラスルツボ内表面に含まれる気泡や不純物を、アーク火炎を吹き付けて除去することにより、ルツボ内表面の気泡や不純物が少なく、シリコン単結晶の引き上げにおいて、高い結晶化率を達成することができるシリカガラスルツボを製造することができるという効果を奏することが可能となる。
本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置を示す正断面図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の電極配置状態を示す平面図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の電極配置状態を示す正面図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の偏芯アーク電極配置状態を示す正断面図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の電極を変位させたアーク状態を示す正断面図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の電極とモールドとを変位させたアーク状態を示す正断面図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の電極位置設定手段を示す正面図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の炭素電極位置を示す模式図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の炭素電極位置を示す模式図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造方法および製造装置により製造されるシリカガラスルツボを示す正断面図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置の電極配置状態を示す模式図である。 本発明に係るシリカガラスルツボ製造装置のファイヤーポリッシュ工程における電極およびモールドの配置状態の一例を示す模式図である。 本発明に係る実施形態のファイヤーポリッシュ工程におけるアーク放電時間に対する(a)炭素電極相対高さ変化(b)電極中心軸線とモールド回転軸線との相対角度変化の一例を示すタイムチャートである。 本発明に係る実施形態のファイヤーポリッシュ工程におけるアーク放電時間に対する(a)炭素電極相対高さ変化(b)電極中心軸線とモールド回転軸線との相対角度変化の他例を示すタイムチャートである。
以下、本発明に係るシリカガラスルツボの製造方法および製造装置の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態におけるシリカガラスルツボ製造装置を示す正断面図であり、図において、符号1はシリカガラスルツボ製造装置を示している。
本発明のシリカガラスルツボの製造方法は、図1に示すシリカガラスルツボ製造装置1を用いた回転モールド法による製造とされ、シリカガラスルツボ製造装置1は、図1に示すように、図示しない回転手段によって回転可能とされシリカガラスルツボの外形を規定するモールド10を有し、モールド10の内部に原料シリカ粉が所定厚さに堆積されてシリカ粉層11とされる。このモールド10内部には、その内表面に貫通するとともに図示しない減圧手段に接続された通気口12が複数設けられ、シリカ粉層11内部を減圧可能となっている。モールド上側位置には図示しない電力供給手段に接続されたアーク加熱用の炭素電極13が設けられ、シリカ粉層11を加熱可能とされている。炭素電極13は、電極位置設定手段20により、図中矢印Tおよび矢印Dで示すように上下動可能および電極先端間距離Dを設定可能とされている。
シリカガラスルツボ製造装置1は、300kVA〜12,000kVAの出力範囲で、複数の炭素電極13によりアーク放電によって非導電性対象物(原料シリカ粉)を加熱熔融する高出力の装置とされる。
なお、原料シリカ粉としては、内面層に対応して主として合成シリカ粉を使用し、外面層に対応して天然シリカ粉を使用することもできる。
ここで、合成シリカ粉とは合成シリカからなるものを意味しており、合成シリカは、化学的に合成・製造した原料であり、合成シリカ粉は非晶質である。合成シリカの原料は気体又は液体であるため、容易に精製することが可能であり、合成シリカ粉は天然シリカ粉よりも高純度とすることができる。合成シリカの原料としては四塩化炭素などの気体の原料由来とケイ素アルコキシドのような液体の原料由来がある。合成シリカガラスでは、すべての不純物を0.1ppm以下とすることが可能である。
合成シリカ粉のうち、ゾル−ゲル法によるものではアルコキシドの加水分解により生成したシラノールが通常50〜100ppm残留する。四塩化炭素を原料とする合成シリカガラスでは、シラノールを0〜1000ppmの広い範囲で制御可能であるが、通常塩素が100ppm程度以上含まれている。アルコキシドを原料とした場合には、塩素を含有しない合成シリカガラスを容易に得ることができる。ゾル−ゲル法による合成シリカ粉は上述のように熔融前には50〜100ppm程度のシラノールを含有している。これを真空熔融すると、シラノールの脱離が起こり、得られるシリカガラスのシラノールは5〜30ppm程度にまで減少する。なお、シラノール量は熔融温度、昇温温度等の熔融条件によって異なる。同じ条件で天然シリカ粉を熔融して得られる天然シリカガラスのシラノール量は50ppm未満である。
一般に合成シリカガラスは天然シリカ粉を熔融して得られるシリカガラスよりも高温における粘度が低いと言われている。この原因の一つとしてシラノールやハロゲンがSiO四面体の網目構造を切断していることが挙げられる。合成シリカ粉を熔融して得られたガラスでは、光透過率を測定すると、波長200nm程度までの紫外線を良く透過し、紫外線光学用途に用いられている四塩化炭素を原料とした合成シリカガラスに近い特性であると考えられる。合成シリカ粉を熔融して得られたガラスでは、波長245nmの紫外線で励起して得られる蛍光スペクトルを測定すると、天然シリカ粉の熔融品のような蛍光ピークは見られない。
また、天然シリカ粉とは天然シリカからなるものを意味しており、天然シリカとは、自然界に存在する石英原石を掘り出し、破砕・精製などの工程を経て得られる原料であり、天然シリカ粉はα−石英の結晶からなる。天然シリカ粉ではAl、Tiが1ppm以上含まれている。またその他の金属不純物についても合成シリカ粉よりも高いレベルにある。天然シリカ粉はシラノールをほとんど含まない。
天然シリカ粉から得られた天然シリカガラスでは、光透過率を測定すると、主に不純物として約1ppm含まれるTiのために波長250nm以下になると急激に透過率が低下し、波長200nmではほとんど透過しない。また245nm付近に酸素欠乏欠陥に起因する吸収ピークが見られる。
また、天然シリカ粉の熔融品では、波長245nmの紫外線で励起して得られる蛍光スペクトルを測定すると、280nmと390nmに蛍光ピークが観測される。これらの蛍光ピークは、ガラス中の酸素欠乏欠陥に起因するものである。
含有する不純物濃度を測定するか、シラノール量の違い、あるいは、光透過率を測定するか、波長245nmの紫外線で励起して得られる蛍光スペクトルを測定することにより、ガラス材料が天然シリカであったか合成シリカであったかを判別することができる。
本発明においては、原料としてシリカ粉が用いられているが、シリカ粉は、合成シリカ粉であっても天然シリカ粉であってもよい。天然シリカ粉は、石英粉であってもよく、水晶、珪砂等のシリカガラスルツボの原材料として周知の材料の粉であってもよい。また、シリカ粉は、結晶状態、アモルファス、ガラス状態の何れであってもよい。
図2、図3は、本実施形態におけるアーク放電装置の炭素電極位置を示す側面図である。
炭素電極13は、例えば、交流3相(R相、S相、T相)のアーク放電を行うよう同形状の電極棒とされ、図2、図3に示すように、下方に頂点を有するような逆三角錐状となるように、それぞれの軸線13Lが角度θ1をなすようにそれぞれが設けられている。また、各電極13への通電は図示しない制御手段によって制御可能となっている。図2、図3において、電極13の位置設定状態として、アーク噴出方向が電極位置中心軸線LLと一致する状態として図示してある。電極の本数、配置状態、供給電力方式は上記の構成に限ることはなく、他の構成も採用することが可能である。
炭素電極13は、粒子径0.3mm以下、好ましくは0.1mm以下、さらに好ましくは粒子径0.05mm以下の高純度炭素粒子によって形成され、その密度が1.30g/cm〜1.80g/cm、あるいは1.30g/cm〜1.70g/cmのとき、電極各相に配置した炭素電極相互の密度差が0.2g/cm以下とされることができ、このように高い均質性を有している。
電極位置設定手段20は、図1に示すように、炭素電極13を、その電極先端間距離Dを設定可能として支持する支持部21と、この支持部21を水平方向に移動可能とする水平移動手段と、複数の支持部21およびその水平移動手段を一体として上下方向に移動可能とする上下移動手段と炭素電極の支持角度を変更可能とする回転角度設定手段とを有するものとされ、支持部21においては、炭素電極13が角度設定軸22周りに回転可能に支持され、角度設定軸22の回転角度を制御する回転手段を有している。炭素電極13の電極先端間距離Dおよび電極位置状態を調節するには、図1に矢印T3で示すように回転角度設定手段により炭素電極13の角度を制御するとともに、水平移動手段により図1に矢印T2で示すように支持部21の水平位置を制御する。さらに、水平移動手段により電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lとの水平方向位置を制御する。また、上下移動手段によって図1に矢印Tで示すように支持部21の高さ位置を制御して電極先端部13aのシリカ粉層11の底部位置に対する高さ位置を制御する。同時に、回転角度設定手段によって図5に示すように、炭素電極13の角度をそれぞれ個別に設定してアーク火炎の発生方向(電極中心軸線)LLを鉛直方向から角度ψ1だけ変位するように制御することが可能となる。
なお、図1、図4および図5においては、左端の炭素電極13のみに支持部21等を示しているが、他の炭素電極も同様の構成によって支持されており、これらの設定手段を組み合わせることで、個々の炭素電極13の高さ(矢印T)、水平方向位置(矢印T2)、角度(矢印T3)および長さ寸法(矢印T4)も個別に制御可能とすることができる。
電極位置設定手段20は、図7に示すように、モールド10上側においてシリカガラス製造炉の内部空間と外部空間とを分離する天井部分に基台24が水平方向(XY方向)移動可能として設けられている。この基台24には、ラックピニオン等の機構により支持部21の上下方向位置を規制する上下位置規制部25が垂設されて、支持部21が上下方向T1に移動可能に設けられている。支持部21には回転軸線22を中心として電極支持部23が回転自在に設けられている。この電極支持部23は、チャック手段として炭素電極13を支持して長さ方向T4寸法設定可能および着脱可能とされている。これらの支持部21と電極支持部23との回転角度、基台24の水平方向位置、上下位置規制部25と支持部21との上下方向位置は、それぞれ、図示しない位置規制手段とこの位置規制手段を駆動する駆動手段とにより、設定可能とされている。
なお、本発明においては、炭素電極13の位置状態制御が可能であれば上記以外の構造とすることもできる。具体的には図6に示すように、モールド10の回転軸線(モールド回転軸線)Lを鉛直方向から変位可能なモールド位置設定手段30により、水平方向の回転軸31の軸周りに回転モールド中心線Lを鉛直方向から角度ψ2だけ傾けて位置設定を行い、回転状態のモールド10の角度を変更可能とすることで、炭素電極13とモールド10の相対位置状態制御を可能とすることができる。モールド位置設定手段30は、図6に示すように、モールド10をモールド回転軸線Lを鉛直方向から角度ψ2だけ変更可能とする回転角度設定手段と、モールド10を水平方向(矢印T5)に移動可能とする水平移動手段と、モールド10を上下方向(矢印T6)に移動可能とする上下移動手段とを有するものとされる。これらの設定手段を組み合わせることにより、回転状態のモールド10と各炭素電極13との相対位置状態制御を可能とすることができる。
次に本実施形態におけるシリカガラスルツボの製造方法について図面に基づいて説明する。
図10は、本実施形態におけるシリカガラスルツボ製造方法を示すフローチャートである。
本実施形態のシリカガラスルツボの製造方法は、図1に示すシリカガラスルツボ製造装置1を用いた回転モールド法による製造とされ、図10に示すように、シリカ粉供給工程S1、電極初期位置設定工程S2、電力供給開始工程S3、アーク熔融工程S4、ファイヤーポリッシュ工程S5、電力供給終了工程S6とを具備するものとされる。以下、各工程について説明する。
<シリカ粉供給工程S1> 図10に示すシリカ粉供給工程S1において、モールド10の内表面に原料シリカ粉を堆積することによりシリカ粉層11を所望の状態で形成する。このシリカ粉層11は、モールド10の回転による遠心力により内壁面に保持される。
<電極初期位置設定工程S2> 図10における電極初期位置設定工程S2においては、図1、図2、図3に示すように、電極位置設定手段20により、炭素電極13が下方に頂点を有するような逆三角錐状を維持し、かつ、それぞれの軸線13Lが角度θ1を維持しつつ、先端13aで互いに接触するように電極初期位置を設定する。同時にモールド10の縁からの電極先端までの高さ寸法である電極高さあるいは、炭素電極13で形成される逆三角錐の中心軸とされる電極位置中心軸とモールド10の回転軸線との位置および角度からなるモールド−電極相対位置状態の初期状態を設定する。
<電力供給開始工程S3> 図10における電力供給開始工程S3においては、図示しない電力供給手段から、300kVA〜12,000kVAの出力範囲で設定される電力量として炭素電極13に電力供給を開始する。この状態でアーク放電は発生しない。
<アーク熔融工程S4> 図10に示すアーク熔融工程S4は、モールド位置設定工程S41と電極位置設定工程S42を有する。アーク熔融工程S4においては、モールド位置設定手段30によりモールド位置設定を行い、電極位置設定手段20により炭素電極13の位置設定をおこなって、保持されたシリカ粉層11をアーク放電手段で加熱しつつ、通気口12を通じて減圧することにより、シリカ粉層11が溶けてシリカガラス層を形成する。
図10に示すモールド位置設定工程S41においては、図6に示すように、モールド位置設定手段30により、モールドの上下方向の高さ位置(T6)、水平方向位置(T5)およびモールド回転軸線Lの鉛直方向に対する傾き(ψ2)を設定する。
続いて、図10に示す電極位置調整工程S42においては、電極位置設定手段20により、炭素電極13が下方に頂点を有するような逆三角錐状を維持するかその角度を変更して電極先端間距離Dを拡大する。これに伴って、炭素電極13間で放電が発生し始める。この際、各炭素電極13における電力密度が40kVA/cm〜1700kVA/cmとなるように電力供給手段により電力供給を制御する。さらに電極位置設定手段20により、角度θ1を維持した状態で、シリカ粉層11の熔融に必要な熱源としての条件を満たすように、電極高さ位置などモールド−電極相対位置状態を設定する。モールド−電極相対位置状態としては、例えば、図4に示すように、炭素電極13がモールド回転軸線Lに対して偏芯した状態、図5に示すように、電極中心軸線LLが鉛直方向に対して角度ψ1だけ傾いた状態、図6に示すように炭素電極位置設定とモールド位置設定を組み合わせた状態などが可能であり、シリカ粉層11の熔融に必要な熱源としての条件を満たすように適宜設定することができる。
なお、図10では、アーク熔融工程S4において、モールド位置設定工程S41に続いて電極位置設定工程S42を行う例を示したが、本発明はこれに限定されず、電極位置設定工程S42を先に行っても良いし、モールド位置設定工程S41と電極位置設定工程S42を同時に行ってもよく、また、モールド位置設定工程S41または電極位置設定工程S42のいずれか一方のみにより、モールド−電極相対位置状態を設定しても良い。
<ファイヤーポリッシュ工程> 図10に示すファイヤーポリッシュ工程S5は、モールド位置設定工程S51と電極位置設定工程S52を有する。ファイヤーポリッシュ工程S5においては、モールド位置設定手段30によりモールド位置設定を行い、電極位置設定手段20により炭素電極30の位置設定をおこなって、モールド10内で熔融されたシリカガラスルツボの被熔融表面に対してアーク火炎を吹きつけることにより、当該表面を除去する。アーク熔融工程で真空引きする前に、最初に溶融して形成される最表面のシール層は、多くの気泡や原料粉の溶け残りである結晶質残留分等の不純物を含んでいるが、このファイヤーポリッシュ工程により、これらの気泡や不純物を除去することができる。
図10に示すファイヤーポリッシュ工程S5においては、前述したアーク熔融工程S4と同様にして電極位置設定手段20とモールド位置設定手段30により、例えば、図123に示すようにモールド−電極相対位置状態を制御する。なお、図10では、ファイヤーポリッシュ工程S5において、モールド位置設定工程S51に続いて電極位置設定工程S52を行う例を示したが、本発明はこれに限定されず、電極位置設定工程S52を先に行っても良いし、モールド位置設定工程S41と電極位置設定工程S42を同時に行ってもよい。この際、各炭素電極13における電力密度が40kVA/cm〜1700kVA/cmとなるように電力供給手段により電力供給を制御する。
図10に示すファイヤーポリッシュ工程S5における電極−モールド相対位置状態としては、図13に示すように、各炭素電極13の先端と被熔融表面11aの距離RFPがそれぞれ等しくなるように設定されることが各電極の消耗量のバラツキが減るなどの理由により好ましい。因みに、消耗量のバラツキが電極間で大きい場合、アーク放電の継続が難しくなる。また、図12に示すように、このときの各炭素電極13の電極先端間距離Dは等距離となるように設定される。これにより、アーク火炎が安定して発生し、被熔融表面11aの表面を内在する気泡や不純物とともに除去することができる。
各炭素電極13の先端と被熔融表面11aの距離RFPは5〜200mmの範囲に設定することが好ましく、20〜50mmの範囲に設定することがさらに好ましい。各炭素電極13の先端と被熔融表面11aとの距離RFPが5mm未満の場合は、被熔融表面11aに吹き付けられるアーク火炎の勢いが強くなりすぎてしまい、被熔融表面11aの変形が起こり、製造されるシリカガラスルツボの内表面に凹凸ができるため好ましくない。一方、各炭素電極13の先端と被熔融表面11aの距離RFPが200mm以上の場合は、アーク火炎が噴出する炭素電極13先端と被熔融表面11aの距離が離れすぎているため、アーク火炎の吹き付けによる被熔融表面11aの除去ができず好ましくない。また炭素電極13の電極先端間距離を等間隔に保つことにより、アーク火炎がリング状に安定して発生するため好ましい。
ファイヤーポリッシュ工程S5における、隣接する炭素電極13間の開脚角度θ1は、使用する炭素電極13の長さ、炭素電極位置(高さ、水平位置等)や製造するシリカルツボの口径φなどにより異なるが、上述のように各炭素電極13の先端と被熔融表面11aの距離RFPを設定し、かつ、各炭素電極先端間の距離Dを設定することにより、隣接する炭素電極13間の開脚角度θ1の値を設定することができる。
ファイヤーポリッシュ工程S5において、図13に示すように、シリカガラスルツボの内表面除去(ファイヤーポリッシング)を行う場合、アーク火炎の噴出方向となる複数のアーク電極で形成されてなる電極中心軸線LLと、モールド回転軸線Lとの相対角度ψ6は、0.5〜60°の範囲で設定することができ、より好ましくは10〜45°の範囲に設定することができる。本発明のファイヤーポリッシュ工程は、アーク火炎の吹き付けによりシリカガラスルツボ内表面の除去を行う工程であるので、ファイヤーポリッシュ工程S5における被熔融表面11aと電極中心軸線LLとの相対角度は、理想的には90°に近いことが望ましいが、一般的に使用されるシリカガラスルツボの製造装置の構造を鑑みると、該角度を90°とすることは困難である。また、図13に示すように、シリカガラスルツボの側面側の内表面をファイヤーポリッシングする場合、その被熔融表面11aに沿う線L1と、各炭素電極13の先端を結ぶ平面L2は常に平行となり、これらの軸は鉛直方向からψ5だけ傾いている。
ファイヤーポリッシュ工程S5において、アーク火炎の噴出される位置をシリカガラスルツボの底部中心位置側(図11におけるC3)から上端部位置側(図11におけるC1)へと順次移動して連続的に行うこともできる。この場合、電極位置設定手段20とモールド位置設定手段30を連動させて、炭素電極先端間距離Dが等間隔となり、かつ、各炭素電極13の電極先端と被熔融表面11aの距離RFPが一定となるように、炭素電極13の開度θ1、長さT4、高さT、傾きψ1、および、モールド10の高さT6、傾きψ2、水平位置T5を調整することにより、モールド−電極相対位置設定を行う。ファイヤーポリッシュ工程S5において、アーク火炎の噴出される位置をシリカガラスルツボの底部中心位置側C3から上端部位置側C1へと内面に沿って順次移動させる場合は、例えば、図15(a)、図15(b)に示すように、図13におけるルツボの高さH2に対する炭素電極13とルツボ底部内表面との距離H(H/H2)を、時刻tで変化させる。図15(a)および(b)においては、時刻t0からt1においては、炭素電極13をH/H2=0.2、炭素電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lの相対角度ψ6=20°とし、時刻t1からt2においては、炭素電極13をH/H2=0.4、炭素電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lの相対角度ψ6=30°とし、時刻t2からt3においては、炭素電極13をH/H2=0.6、炭素電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lの相対角度ψ6=40°とし、時刻t3からt4においては、炭素電極13をH/H2=0.8、炭素電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lの相対角度ψ6=45°と設定することによりファイヤーポリッシングをすることが可能である。
また、ファイヤーポリッシュ工程S5において、アーク火炎の噴出される位置をシリカガラスルツボの上端部位置側(図11におけるC1)から底部中心位置側C3(図11におけるC3)へと順次移動して連続的に行うこともできる。この場合、電極位置設定手段20とモールド位置設定手段30を連動させて、炭素電極先端間距離Dが等間隔となり、かつ、各炭素電極13の電極先端と被熔融表面11aの距離RFPが一定となるように、炭素電極13の開度θ1、長さT4、高さT、傾きψ1、および、モールド10の高さT6、傾きψ2、水平位置T5を調整することにより、モールド−電極相対位置設定を行う。ファイヤーポリッシュ工程S5において、アーク火炎の噴出される位置をシリカガラスルツボの上端部位置側C1から底部中心位置側C3へと内面に沿って順次移動させる場合は、例えば、図14(a)、図14(b)に示すように、図13におけるルツボの高さH2に対する炭素電極13とルツボ底部内表面との距離H(H/H2)を、時刻tで変化させる。図14(a)および(b)においては、時刻t0からt1においては、炭素電極13をH/H2=0.8〜1.0、炭素電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lの相対角度ψ6=40〜45°とし、時刻t1からt2においては、炭素電極13をH/H2=0.6、炭素電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lの相対角度ψ6=35°とし、時刻t2からt3においては、炭素電極13をH/H2=0.4、炭素電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lの相対角度ψ6=30°とし、時刻t3からt4においては、炭素電極13をH/H2=0.2、炭素電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lの相対角度ψ6=20°、時刻t4からt5においては、炭素電極13をH/H2=0.1、炭素電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lの相対角度ψ6=10°と設定することによりファイヤーポリッシングをすることが可能である。
上述した例では、ファイヤーポリッシュ工程S5において、アーク火炎の噴出される位置を、シリカガラスルツボの底部中心位置側C3から上端部位置側C1へと段階的に順次移動する場合、および、シリカガラスルツボの上端部位置側C1から底部中心位置側C3へと順次段階的に移動する場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。アーク火炎の噴出される位置の移動は、段階的ではなく連続して行われてもよく、また、シリカルツボの一部の内表面のみにアーク火炎を吹きつけてファイヤーポリッシングによる被熔融表面11aの除去を行っても良い。製造されたシリカガラスルツボをシリコン単結晶の引き上げに使用する場合、シリカガラスルツボの側壁面の内表面特性が、特に引き上げられるシリコン単結晶の成長に影響することが知られており、シリカガラスルツボの側壁面のみをファイヤーポリッシングすることもルツボ特性の向上には有効である。
アーク火炎の噴出させる位置を被熔融表面に沿って順次移動させる場合の移動速度は、0.1〜50cm/minの範囲、より好ましくは5〜30cm/minの範囲に設定することができる。アーク火炎の移動速度が0.1cm/min未満だと1箇所の被熔融表面11aに吹き付けられる総アーク火炎量が多すぎて、内表面のシール層を超えた厚みまで吹き飛ばしてしまい、シリカガラスルツボ内表面に凹凸が発生してしまうため好ましくない。移動速度が50cm/minを超えると、アーク火炎の吹き付けによるファイヤーポリッシング効果が出ないため好ましくない。
ファイヤーポリッシュ工程S5で除去される内表面の厚さは約1mm程度(0.5mm〜1mm)である。2mmを超えた厚みの内表面をアーク火炎により除去することは、作業時間の延長につながり、生産性が低下するため好ましくない。また、アーク熔融工程のシリカガラス表面の温度と、ファイヤーポリッシュ工程の温度とは、それぞれ、2100℃程度、と2400℃程度とされており、アーク熔融工程に比べて、ファイヤーポリッシュ工程におけるシリカガラス表面の温度が高く設定されている。
図10においては、ファイヤーポリッシュ工程S5をアーク熔融工程S4の後に行う製造方法を例示しているが、本発明はこれに限定されない。アーク熔融工程S4とファイヤーポリッシュ工程S5を同時に行うことも可能である。
本発明において、ファイヤーポリッシュ工程S5は、アーク総時間の10〜90%の範囲の時間内で行われることが好ましく、40〜80%の範囲の時間内で行われることがより好ましい。ファイヤーポリッシュ工程S5を上記の範囲の時間内で行うことにより、内表面に気泡や不純物の少ないシリカガラスルツボを製造することができる。
<電力供給終了工程S6> 電力供給終了工程S6においては、シリカ粉層11の熔融が所定の状態になり、ファイヤーポリッシュ工程による内表面の除去が終了した後、電力供給手段による電力供給を停止する。
以上のように、回転モールド法によるアーク熔融によって、シリカ粉を熔融してシリカガラスルツボを製造する。本発明の方法によって製造されたシリカガラスルツボCは、図11に示すように、ルツボの直胴部C1、湾曲部C2、および底部C3の透明層C0の膜厚が一定範囲内であり、均一な特性を有する透明層を有している。本発明においては、シリカガラスルツボの製造方法が、アーク火炎の吹き付けによりシリカガラスルツボの表面除去を行うファイヤーポリッシュ工程を有するとこにより、内表面に気泡や不純物の少ないシリカガラスルツボを提供することが出来る。したがって、本発明により製造されたシリカガラスルツボをシリコン単結晶の引き上げに使用することにより、シリカガラスルツボ表面におけるクリストバライトの発生を低減し、シリコン単結晶の結晶化率を高めることが可能となる。
本実施形態では、3相交流電流で、炭素電極13を3本としてアーク放電する例を挙げたが、本発明はこれに限定されず、例えば、図8に示すような3相交流電流6本電極、図9に示すような2相交流電流4本電極などによってもアーク放電することが可能である。
図8は、本発明に係る電極構造(電極位置関係)の一例として、3相交流電流6本電極の電極先端高さにおける水平方向位置を示す模式図である。
この例では3相交流電流に対して6本の電極(E1〜E6)を用いたものとされ、この電極構造では隣り合う電極が互いに等間隔になるようにモールドの回転軸周りに配設され、各電極を結ぶ6角形のリングが形成される。3相交流電流に対して隣り合う電極は120°の位相差を有し、リングの中央部を隔てて向かい合う電極は互いに同相になる。具体的には、3相交流電流に対して電極E1がR相であるとき、リングの中央部を隔てて相対向する電極E4は同じR相になり、電極E1の両側の電極E2がT相、電極E6がS相になり、さらにその外側の電極E3がS相、電極E5がT相になるように各電極が結線されている。従って、電極E1と電極E4、電極E2と電極E5、電極E3と電極E6がそれぞれ同相になり、互いに他の電極に対しては異相になる。
図示する電極構造では、電極E1に対してその両側の電極E2と電極E6は異相であるのでこの両側の電極間に安定なアークが形成され、従って、ルツボの内表面に沿った互いに隣り合う電極同士を結ぶリング状のアークが形成される。一方、リングの中央部を隔てて向き合った電極E1と電極E4は同相であるので、リングの中央部を横切るアークは形成されず、ルツボ中央部の過剰な加熱を避けることができる。また、上記電極構造は加熱範囲を広げるために隣り合う電極相互の距離を拡げても。アークは互いに最も近い隣り合う電極同士を結んで形成されるのでアーク切れを生じ難く、安定なアークを維持することができる。なお、本発明においてルツボ内表面に沿ったリング状のアークとは、ルツボの内側に突き出た電極によってルツボ内周面に対して同心状に形成されるアークを含む。
図9は本発明に係る電極構造(電極位置関係)の他例として、2相交流電流4本電極の電極先端高さにおける水平方向位置を示す模式図である。
この電極構造では、モールドの回転軸を囲んで隣り合う電極が互いに等間隔に配置され、各電極を結ぶ四角いリングが形成される。2相交流電流に対して隣り合う電極同士は180°の位相差を有するので、この隣り合う電極間にアークが発生するが、リング中央部を隔てて向かい合う電極同士は互いに同相になるので、これらの電極間にはアークが発生せず、リング中央部を交差するアークは形成されない。一般に2相交流2n本電極(n≧3)の電極構造では上記と同様に隣り合う電極同士を結ぶリング状のアークが形成され、リングの中央部を交差する安定なアークは実質的に形成されない。
また、本発明においては、上記の3相交流6本電極および2相交流4本電極の電極構造(電極位置関係)以外にも、例えば、電極の本数は3本以上20本以下まで可能であり、2相交流6本電極、2相交流8本電極、2相交流10本電極、3相交流9本電極、3相交流12本電極、3相交流15本電極、4相交流4本電極、4相交流8本電極、4相交流12本電極、4相交流16本電極、のいずれかの電極構造を有することができる。また、電極本数が4本以上であれば、同時に複数本の電極に対して通電しないように設定することができる。
本発明のシリカガラスルツボの製造装置および製造方法は、口径φが24〜50インチ(61〜127cm)のシリカガラスルツボの製造に好適に用いることができる。
また本発明において、電極先端位置の設定として、アーク開始時に図2、図3に示す電極先端位置13aがほぼ水平方向に同一平面に位置している状態から、図13等に示す距離RFPが等しくなるような状態にするためには、炭素電極13をその軸線方向T4に沿って移動する以外に、図13に示すように傾けた回転モールド10内面に沿った位置とするために、より被熔融表面に近い位置の電極においてその先端部分の消耗が激しくなるようにアーク放電条件を設定して、電極先端位置を設定することも可能である。この場合、電極先端と被熔融表面との位置が全ての電極で等しくはないが、図1などの状態に比べて、これら距離のバラツキが小さくなっていればよく、電極先端と被熔融表面との距離のバラツキが、全電極に対する距離平均値の5割以内、より好ましくは2割以内になるように設定することが好ましい。
以下、本発明の実施例と比較例を共に示すが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例においては、回転モールド法に基づいて、図1の本発明のシリカガラスルツボ製造装置1を用いて、図10のフローチャートの工程順で、シリカガラスルツボを製造した。モールドの口径は32インチ(81.3cm)、モールド内表面に堆積したシリカ粉層の平均厚さは15mm、3相交流電流3本電極によりアーク放電を行った。
アーク熔融工程の通電時間は90分、出力2500kVA、通電開始から10分間はシリカ粉層の真空引きを行った。
〔実施例1〜13〕
上記の方法によりアーク熔融工程を行った後、図13に示すように、モールド位置調整手段30と電極位置設定手段20により、各電極先端と被熔融表面の距離が等距離になるようにモールド−電極相対位置状態を制御して、表1に示す条件にて、ファイヤーポリッシュ工程を行い、シリカガラスルツボを製造した。このとき、出力は2500kVAとし、隣接する炭素電極先端間の距離は等距離となるように設定した。
〔比較例1〕
比較例1は、実施例2と類似しているが、比較例1では、3本の電極先端と被熔融表面の距離がそれぞれ80mm,100mm,120mm(平均距離100mm)になるようにモールド−電極相対位置状態を制御した。
〔比較例2〕
上記の方法によりアーク熔融工程を行った後、ファイヤーポリッシュ工程を行わずに、電力供給を終了し、シリカガラスルツボを製造した。
実施例1〜13および比較例1〜2で製造したシリカガラスルツボを用いて、シリコン単結晶の引き上げを行い、シリコン単結晶の収率(単結晶化率)の評価を行った。結果を表1に併記する。なお、シリコン単結晶の収率(単結晶化率)とは、結晶転位のないシリコン単結晶のウェーハが採取可能な直胴部質量/ルツボに投入したポリシリコンの総重量である。この単結晶化率が1質量%異なると、採取可能なウェーハは20枚程度異なる。
表1の結果より、本発明に係る実施例1〜6では、シリカガラスルツボの製造方法がファイヤーポリッシュ工程を有することにより、高いシリコン単結晶化率を達成することが可能である。一方、ファイヤーポリッシュ工程を行わない従来の製造方法(比較例2)では、シリコン単結晶化率が低い。この結果より、本発明のファイヤーポリッシュ工程を有するシリカガラスルツボの製造方法は、ルツボ内表面特性に優れ、高いシリコン単結晶化率となるシリカガラスルツボを製造できることが明らかである。また、本発明に係る実施例1〜6は、ファイヤーポリッシュ工程において、電極中心軸線LLとモールド回転軸線Lの相対角度を0.5〜60°とし、炭素電極先端と被熔融表面との距離RFPを5〜200mmとし、アーク火炎の噴出させる位置を被熔融表面に沿って順次移動させる場合の移動速度を0.1〜50cm/minの範囲と設定することにより、実施例7〜13と比較して、高いシリコン単結晶化率を達成できるシリカガラスルツボを製造することができた。また、各電極先端と被熔融表面距離が等距離になっていない比較例1では、等距離になっている実施例2に比べて単結晶化率が低く、電極の消耗量のバラツキも大きかった。
この結果より、本発明によれば、シリカガラスルツボ内表面の気泡や不純物が少なく、高いシリコン単結晶化率でシリコン単結晶の引き上げが可能なシリカガラスルツボを提供することができることが明らかである。
本発明は、シリコン単結晶の引き上げ用のシリカガラスルツボの製造方法および製造装置に関する。本発明のシリカガラスルツボの製造方法および製造装置によれば、ルツボ内表面の気泡や不純物が少なく、シリコン単結晶の高い結晶化率を達成することができるシリカガラスルツボを提供することができる。
10...モールド、11...シリカ粉層、13...炭素電極、20...電極位置設定手段、30...モールド位置設定手段。

Claims (9)

  1. 回転するモールド内に原料シリカ粉を供給してシリカ粉層を形成するシリカ粉供給工程と、
    複数本の炭素電極によるアーク放電で前記シリカ粉層を熔融するアーク熔融工程と、
    各炭素電極先端と前記シリカ粉層の被熔融表面との距離をそれぞれ等距離に設定して被熔融表面に吹きつけたアーク火炎により表面除去するファイヤーポリッシュ工程と、を有することを特徴とするシリカガラスルツボの製造方法。
  2. 前記ファイヤーポリッシュ工程において、アーク火炎の噴出方向となる複数のアーク電極で形成される電極中心軸線と、モールド回転軸線との相対角度が0.5〜60°の範囲に設定されてなることを特徴とする請求項1に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  3. 前記ファイヤーポリッシュ工程において、前記各炭素電極先端と前記被熔融表面との距離を5〜200mmの範囲とすることを特徴とする請求項1または2に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  4. 前記複数の炭素電極の隣接する炭素電極先端間が等距離となるように炭素電極位置を設定することを特徴とする請求項3に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  5. 前記ファイヤーポリッシュ工程が、アーク総時間の10〜90%の範囲の時間内に行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  6. 前記ファイヤーポリッシュ工程は、前記アーク熔融工程の後または前記アーク熔融工程と同時に行うことを特徴とする請求項5に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  7. 前記ファイヤーポリッシュ工程において、アーク火炎の噴出される位置を、シリカガラスルツボの底部中心位置側から上端部位置側へと順次移動することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  8. 前記ファイヤーポリッシュ工程において、アーク火炎の噴出される位置を、シリカガラスルツボの上端部位置側から底部中心位置側へと順次移動することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
  9. 前記ファイヤーポリッシュ工程において、アーク火炎の噴出される位置を被熔融表面に対して移動する場合の移動速度が、0.1〜50cm/minに設定されることを特徴とする請求項7または8に記載のシリカガラスルツボの製造方法。
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