JP5495187B2 - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブの製造方法 - Google Patents

合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車の外装材などに使用される、溶融亜鉛めっき鋼板に発生する筋むらとヘゲ疵を共に少なくすることのできる連続鋳造スラブの製造方法に関するものである。
ここで、自動車の外装材とは、自動車のボディーなどの外側部分を構成する鋼板であり、強度、加工性などの基本的な特性に加えて、美麗な表面も要求される部材である。
溶融亜鉛めっき鋼板は、鋼板を溶融亜鉛浴に浸漬してめっき液を付着させることにより製造するが、めっき厚さが厚いことから防錆効果が大きく、かつ、めっき処理費も安く量産に適するため、鋼板をはじめとする各種の鋼材に広く利用されている。この溶融亜鉛めっき鋼板の用途は、自動車の車体、家電製品、建築材料など多方面にわたっている。
しかしながら、溶融亜鉛めっきは電気亜鉛めっきに比べて外観の均一性が劣り、光沢むらが多いという問題がある。かかる外観の不均一は、防食効果という点では格別の問題はないが、外装材として用いる場合は、無視できない問題となる。
近年、自動車の外装材として、深絞り性に優れた極低炭素Ti含有IF鋼(Interstitial Free鋼)が積極的に採用されている。このような極低炭素Ti含有IF鋼に溶融亜鉛めっきを施す場合は、摺動性、溶接性及び塗装耐食性を向上させるために、溶融亜鉛めっきを施した後、合金化処理を行うのが一般的である。
合金化処理とは、溶融亜鉛めっきを施した後の鋼板を合金化炉にて熱処理をすることをいい、以後、この合金化処理を行った溶融亜鉛めっき鋼板を「合金化溶融亜鉛めっき鋼板」という。
このような合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造工程を簡単に示すと次の 通りである。
冷延鋼板→ライン焼鈍・還元(780〜850℃)→溶融亜鉛めっき(約460℃、0.5〜1秒)→合金化処理(440〜520℃、5〜15秒)
このようにして得られる合金化溶融亜鉛めっき極低炭素Ti含有IF鋼板では、めっき表面に筋状のむらができることが多く、未だその問題は解決されていない。このむらの特徴は、色調としては、地に比べて極端に黒味を帯びているか、または白味を帯びているかの何れかである。また、形状としては、圧延方向に筋状に伸びているものが多く、筋の幅は0.5〜5mmで、長さは数100mmのものが多い。また、筋と筋との間隔は5〜50mmである。
この筋状の模様(以下、「筋むら」という。)は、塗装後にも塗装むらとなって現れ、外観を損なうが、極低炭素Ti含有IF鋼の溶融亜鉛めっきに特有のむらであり、他の場合にはほとんど現れることはない。
そこで、特許文献1では、固溶Ti量とめっき皮膜界面近傍におけるフェライト結晶粒の最短径を規定することにより、前記の筋むらを防止する方法が提案されている。
また、特許文献2では、高強度めっき鋼板の製法として、余剰Ti量を規制、さらにはMnを規制し、Mnに起因するめっき表面の色むらを防止し、Sによる熱間脆性を防止する技術が提案されている。
また、特許文献3では、鋼板のS含有量の規定及びS含有量に応じた手入れ、熱延鋼板の巻き取り温度を規定することにより、鋼板の筋状欠陥を防止する方法が提案されている。
また、特許文献4では、筋状欠陥を防止するために、熱間圧延時の装入温度、加熱温度、仕上げ温度を規定する方法が提案されている。
しかしながら、これら特許文献1〜4で提案された何れの方法においても、前記筋むらの改善効果としては不十分であり、さらなる改善が必要であった。
前記筋むらを防止する手段の一つとして、Sの含有量を調整することが挙げられるが、Sの含有量が高くなると、連続鋳造鋳片の初期凝固殻に気泡や介在物が付着しやすくなる(非特許文献1)。
これら初期凝固殻に付着した気泡や介在物は、スラブの表面手入れを実施しても除去しきれない場合があり、鋼板にはスラブ表層のピンホールや介在物を起因とした表面欠陥(以下、「ヘゲ疵」という。)をしばしば発生させていた。
すなわち、筋むらを防止するためには、Sの含有量が調整手段の一つとなるが、Sの含有量が多くなるとヘゲ疵が発生し易くなるので、筋むらとヘゲ疵を共に改善できる方法は確立されていなかった。
特開平2−38550号公報 特開2001−181786号公報 特開2005−2363号公報 特開2007−239011号公報
「Effect of sulfur content in steel on adhesion of inclusion and bubble to solidified shell」CAMP-ISIJ Vol.6(1993) p.289
本発明が解決しようとする問題点は、従来は、合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブを製造するに際し、筋むらとヘゲ疵を共に改善できる方法は確立されていなかったという点である。
本発明は、合金化溶融亜鉛めっき極低炭素Ti含有IF鋼板の製造に使用する連続鋳造スラブを製造する際に、表面に発生する筋むらとヘゲ疵を共に防止する方法を提供するためになされたものである。
本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブの製造方法は、発明者らの後述する知見に基づいて成されたものであり、
合金化溶融亜鉛めっき鋼板用の連続鋳造スラブを製造する方法であって、
C含有量を[質量%C]、S含有量を[質量%S]、Ti含有量を[質量%Ti]、N含有量を[質量%N]と表した場合、
[質量%C]≦0.004%、
0.004質量%≦[質量%S]≦0.015質量%、
0.01質量%≦[質量%Ti]≦0.10質量%、
[質量%N]≦0.004質量%、
及び、下記式で表す固溶Ti量が−0.005質量%以上、0.020質量%以下である溶鋼を、連続鋳造鋳型内で電磁撹拌し、スラブ表層10mm以内の1個当たりの大きさが0.005mm2以上である介在物とピンホールの合計個数の平均存在密度を7.0×10−4 個/mm3以下とすることを最も主要な特徴としている。
[質量%Ti]=[質量%Ti]−48×([質量%N]/14+[質量%S]/32)
本発明における存在密度は、測定した断面の体積内で測定した全ての介在物、ピンホールの合計個数を測定して、その断面の総体積で除したものである。
上記本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブの製造方法では、
転炉または電気炉から出鋼した溶鋼を真空脱ガス設備において脱炭処理し、
次いで、脱炭処理後の溶鋼にAl含有合金を添加して脱酸処理した後、
上記式で表す固溶Ti量が−0.005質量%以上、0.020質量%以下となるように、Ti含有合金、Nb含有合金、S含有合金を調整するに際し、Ti含有合金、Nb含有合金、S含有合金を投入した後にAl含有合金を追加投入した溶鋼を使用すれば、固溶Ti量の適中精度が大きく向上する。
本発明方法により、合金化溶融亜鉛めっき極低炭素Ti含有IF鋼板のヘゲ疵と筋むらの双方を両立して改善することが可能となる。
合金化溶融亜鉛めっき極低炭素Ti含有IF鋼板の固溶Ti量と筋むら発生率の関係を示した図である。 S含有量とヘゲ疵発生率の関係を示した図である。 S含有量が低い時の連続鋳造スラブの表面品質改善メカニズムを示した概念図で、(a)は鋳型部の縦断面図、(b)は気泡の離脱促進状態を説明する図、(c)は気泡、介在物の吸着抑制状態を説明する図である。 鋳型内電磁撹拌を実施して鋳片表層の品質を改善した場合の製品疵低減効果を示す図である。 真空脱ガス装置の成分調整方法とTiの酸化ロスのばらつきの関係を示す図である。
本発明では、合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブを製造する際に、合金化溶融亜鉛めっき極低炭素Ti含有IF鋼板の表面に発生する筋むらとヘゲ疵を共に防止するという目的を、固溶Ti量が−0.005質量%以上、0.020質量%以下である溶鋼を電磁撹拌し、スラブ表層10mm以内の1個当たりの大きさが0.005mm2以上である介在物とピンホールの合計個数の平均存在密度を7.0×10−4 個/mm3以下とすることによって実現した。
本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブの製造方法は、
C含有量を[質量%C]、S含有量を[質量%S]、Ti含有量を[質量%Ti]、N含有量を[質量%N]と表した場合、
[質量%C]≦0.004%、
0.004質量%≦[質量%S]≦0.015質量%、
0.01質量%≦[質量%Ti]≦0.10質量%、
[質量%N]≦0.004質量%、
の成分系の、筋むらとヘゲ疵が発生し易い合金化溶融亜鉛めっき極低炭素Ti含有IF鋼板を対象としている。
そして、[質量%Ti]で表す、合計のTi濃度からTiNおよびTiSとして生成するTi量を差し引いた、下記式で求める、いわゆる固溶Ti量が、−0.005質量%以上、0.020質量%以下であるものである。
[質量%Ti]=[質量%Ti]−48×([質量%N]/14+[質量%S]/32)
これは、前記固溶Ti量が、−0.005質量%以上、0.020質量%以下である場合には、図1に示すように、合金化溶融亜鉛めっき極低炭素Ti含有IF鋼板の表面の筋むら発生頻度が大幅に減少するからである。
つまり、前記固溶Ti量を0.020質量%以下に抑えることで合金化溶融亜鉛めっき極低炭素Ti含有IF鋼板内の固溶Tiむらが低減するので、前記鋼板表面の結晶粒径のばらつきが生じ難くなり、冷延、焼鈍後のめっきむら発生を防止する効果を有するからである。
この効果は、前記固溶Ti量を小さくするほど大きいので、好ましくは0.010質量%以下、さらに好ましくは0.006質量%以下、よりさらに好ましくは0.002質量%以下とすべきである。但し、前記固溶Ti量を小さくし過ぎると合金化溶融亜鉛めっき極低炭素Ti含有IF鋼の特性として必要な非時効性が悪化するので、焼付硬化性(BH)が発現しない下限値を−0.005質量%に設定した。
一方で、上記式で求める固溶Ti量(−0.005質量%以上、0.020質量%以下)を満足するためには、S含有量を高く設定する必要がある。しかしながら、S含有量が高くなると、図2に示すように、スラブの表層10mm以内に、ピンホールや介在物等が発生する頻度が増加し、スラブ表層部を手入れしてもヘゲ疵による格落ち発生比率が高いという問題点を有していた。
図3は、S含有量が低い時の連続鋳造スラブの表面品質改善メカニズムを示したものであり、図3中の1はモールドパウダー、2は溶鋼、3は鋳型、4は浸漬ノズルである。
図3に示すS含有量が低い場合と異なり、S含有量が高い場合は、モールドパウダー1の溶融層1aと溶鋼2の間の界面Aに発生する張力が小さくなって気泡aや介在物bの離脱が阻害される作用が生じる。また、凝固殻2aと溶鋼2の間の界面Bに発生する張力が小さくなって凝固殻2aに気泡aや介在物bが吸着しやすくなる作用が生じる。
すなわち、S含有量が高い場合は、これらの複合的な要因によって、スラブの表層10mm以内にピンホールや介在物等が発生する頻度が増加するが、S含有量が低い場合は、図3に示したように、前記作用が抑制される。
そこで、発明者らは、S含有量が0.007〜0.010質量%と、ヘゲ疵発生に不利な条件であっても(図2参照)、スラブ鋳造時に鋳型内溶鋼に電磁撹拌を実施し、かつ、スラブの表層10mm以内の1個当たりの大きさが0.005mm2以上である介在物とピンホールの合計個数の平均存在密度を7.0×10−4 個/mm3以下とすれば、図4に示すように、合金化溶融亜鉛めっき極低炭素Ti含有IF鋼板に発生する表面疵発生比率が大幅に低減することを知見した。
本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブの製造方法は、発明者らの前記知見に基づいて成されたものであり、
合金化溶融亜鉛めっき鋼板用の連続鋳造スラブを製造する方法であって、
C含有量を[質量%C]、S含有量を[質量%S]、Ti含有量を[質量%Ti]、N含有量を[質量%N]と表した場合、
[質量%C]≦0.004%、
0.004質量%≦[質量%S]≦0.015質量%、
0.01質量%≦[質量%Ti]≦0.10質量%、
[質量%N]≦0.004質量%、
及び、下記式で表す固溶Ti量が−0.005質量%以上、0.020質量%以下である溶鋼を、連続鋳造鋳型内で電磁撹拌し、スラブ表層10mm以内の1個当たりの大きさが0.005mm2以上である介在物と気泡の合計個数の平均存在密度を7.0×10−4 個/mm3以下とすることを最も主要な特徴としている。
[質量%Ti]=[質量%Ti]−48×([質量%N]/14+[質量%S]/32)
次に、発明者らは、上記式で表される固溶Ti量の適中精度を向上させるために、真空脱ガス設備での溶製方法に関して以下の知見を得た。
前記本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブの製造方法に使用する溶鋼を真空脱ガス設備で成分調整する方法は、真空脱炭→Al含有合金の添加による脱酸→Ti含有合金、Nb含有合金、S含有合金の添加、という方法が一般的である。しかしながら、Tiの酸化ロスが大きくばらつくので、上記式で表される固溶Ti量を調整することは困難である。
発明者らは、Ti含有合金を投入した後にAl含有合金を少量添加すると、図5に示すように、Tiの酸化ロスのばらつきが低減し、固溶Ti量の適中精度が大きく向上することを知見した。その際、Ti含有合金を投入した後のAl含有合金添加量は、0.15kg/ton以上であると、よりTiの酸化ロスのばらつきが少なくなることも確認した。また、Nb含有合金、S含有合金の投入タイミングは、Tiの酸化ロスには関与せず、Ti含有合金とAl含有合金の順番が重要であることも分かった。
すなわち、上記本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブの製造方法では、
転炉または電気炉から出鋼した溶鋼を真空脱ガス設備において脱炭処理し、
次いで、脱炭処理後の溶鋼にAl含有合金を添加して脱酸処理した後、
上記式で表す固溶Ti量が−0.005質量%以上、0.020質量%以下となるように、Ti含有合金、Nb含有合金、S含有合金を調整するに際し、Ti含有合金、Nb含有合金、S含有合金を投入した後にAl含有合金を追加投入した溶鋼を使用すれば、上記式で表す固溶Ti量の適中精度が大きく向上する。
以下、上記本発明方法の実施例について説明する。
下記表1に鋼の組成を、下記表2に主要な製造条件を示す。なお、下記表1中に記載していないSi、Mn、P、Al、Nbは、Si:0.025質量%以下、Mn:0.05質量%以上0.25質量%以下、P:0.020質量%以下、Al:0.010質量%以上0.060質量%以下、Nb:0.004質量%以上0.025質量%以下とした。
Figure 0005495187
Figure 0005495187
C、S、Ti、Nの含有量、固溶Ti量、及び連続鋳造時における鋳型内溶鋼の電磁撹拌の有無、スラブ表層部のピンホール、介在物の個数・密度、及び真空脱ガス装置の成分調整条件の異なる合金化溶融亜鉛めっき鋼板を下記表3の製造工程及び製造条件にて製造した。
ここで、スラブ表層部の品質は、スラブの表層位置より、厚み方向10mm×幅方向3mm×鋳造方向50mmのサンプルを、スラブ幅方向より5箇所切り出し、それぞれのサンプルについて介在物とピンホールの個数を測定し、平均の個数密度を求めた。
介在物とピンホールの個数測定は、高精度の超音波探傷を行うCスキャン装置を使用し、超音波端子の探傷周波数は50MHz、探傷ピッチは0.05mmで行い、大きさが0.005mm2以上である介在物とピンホールを特定した。また、反射エコーの位相の違いにより介在物とピンホールの個数の分離を行いカウントした。
Figure 0005495187
表1、表2の発明例1〜3は請求項に対応する発明例である。
前記発明例1〜及び参考例1〜9、比較例1〜3について、欠陥発生率を調査してその比較を行い、評価した。欠陥発生率は、ヘゲ疵によるものと筋むらによるものを分けてそれぞれについて定量化した。
下記表4にその結果を示す。
Figure 0005495187
参考例1〜9は、筋むら発生率とヘゲ疵発生率の合計が3%未満と良好な結果であった。特に、固溶Ti量が−0.005〜0.010%の範囲になった参考例1〜6は、筋むら発生率、ヘゲ疵発生率共に1%未満と良好な結果を得た。さらに、真空脱ガス装置において、Ti投入後にAlを追加投入する方法を採用した発明例1〜3では(表2参照)、前記式で表す固溶Ti量を精度よく適中でき、筋むら発生率、ヘゲ疵発生率が特に低位であった。参考例1〜2はTi投入後にAlを追加投入しない方法であるが、固溶Tiは結果的に適中できたため、製品格落ち率は参考例7〜9と同程度に低いが、Ti投入後にAlを追加投入する方法を採用した方が、固溶Tiの適中精度が高くなり好ましい。
一方、比較例1、3は、前記式で表す固溶Ti量が本発明で規定する範囲を外れ、かつ、鋳型内溶鋼に電磁撹拌を行わずに表層部のピンホールおよび介在物の個数が本発明範囲外であったので、ヘゲ疵発生率が、比較例1では4.0%、比較例3では3.5%と高位であった。また、比較例2は、前記式で表す固溶Ti量が本発明で規定する範囲を外れたので、筋むら発生率が3.2%と高位であった。
本発明は上記の例に限らず、請求項に記載された技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
1 モールドパウダー
1a 溶融層
2 溶鋼
2a 凝固殻
3 鋳型

Claims (1)

  1. 合金化溶融亜鉛めっき鋼板用の連続鋳造スラブを製造する方法であって、
    C含有量を[質量%C]、S含有量を[質量%S]、Ti含有量を[質量%Ti]、N含有量を[質量%N]と表した場合、
    [質量%C]≦0.004%、
    0.004質量%≦[質量%S]≦0.015質量%、
    0.01質量%≦[質量%Ti]≦0.10質量%、
    [質量%N]≦0.004質量%、
    及び、下記式で表す固溶Ti量が−0.005質量%以上、0.020質量%以下である溶鋼を、連続鋳造鋳型内で電磁撹拌し、スラブ表層10mm以内の1個当たりの大きさが0.005mm2以上である介在物とピンホールの合計個数の平均存在密度を7.0×10−4 個/mm3以下とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブを製造する際、
    転炉または電気炉から出鋼した溶鋼を真空脱ガス設備において脱炭処理し、
    次いで、脱炭処理後の溶鋼にAl含有合金を添加して脱酸処理した後、
    下記式で表す固溶Ti量が−0.005質量%以上、0.020質量%以下となるように、Ti含有合金、Nb含有合金、S含有合金を調整するに際し、Ti含有合金、Nb含有合金、S含有合金を投入した後にAl含有合金を追加投入することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板用連続鋳造スラブの製造方法。
    [質量%Ti]=[質量%Ti]−48×([質量%N]/14+[質量%S]/32)
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