JP5493997B2 - 転炉精錬方法 - Google Patents

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この発明は、転炉内の溶銑に対し、石灰系の脱リン剤を含む副原料を入れ、底側から撹拌ガスを吹き込みながら、ランスを介して上側から酸素を吹き付ける吹錬を行うことにより、溶銑を精錬する転炉精錬方法に関する。
リン含有率の低い鋼を得る方法としては、転炉精錬時に十分な脱リンが行われるようにする方法と、転炉精錬前に溶銑予備処理として脱リン処理を行う方法がある。石灰系の脱リン剤を用いた吹錬(酸化)による溶銑の脱リン反応は、溶銑の酸化で生じたFeOと溶銑中のリン(P)と脱リン剤のCaOとにより、下記の(1)式に従って進行する。
2[P]+5FeO+3CaO→3CaO・P2 5 +5[Fe]‥‥(1)
この式から分かるように、吹錬中のFeO生成量が多い程、脱リン反応が進行し易くなり、CaOの滓化が進む。そして、吹錬中のFeO生成量は、吹錬中の炉内における酸素供給量OINと酸素排出量OOUT との差ΔWO2(=OIN−OOUT )に比例した量になると考えることができる。
下記の特許文献1には、転炉精錬(吹錬)時の脱リン反応を促進するために、転炉内に導入される総酸素量と排ガス中に出て行く総酸素量との差(ΔWO2)から、スラグ中に蓄積された酸素量(スラグ中蓄積酸素量)を逐次算出し、この値が目標値となるように、吹錬時の送酸素流量、ランスの高さ、および副原料投入量の1以上を調整する方法が記載されている。
下記の特許文献2には、溶銑脱リン炉で適正なリン濃度になるまで吹錬による脱リン処理を行い、スラグを除いた後に、精錬炉で所望の炭素濃度となるまで脱炭処理を行う方法により、リン含有率の低い鋼を得ることが記載されている。具体的には、溶銑脱リン炉での吹錬による脱リンに際して、吹錬中の炉内における酸素供給量OINと酸素排出量OOUT との差ΔWO2(=OIN−OOUT )を逐次算出し、その算出値から炉内のFeO生成量を推定し、この推定値に基づいて、上吹きランス高さ、酸素ガス流量、および底吹きガス流量のうちの少なくともいずれか一つを調整することにより、処理後のリン濃度を0.015mass%以下まで低減すると記載されている。
下記の特許文献3には、脱リン剤の反応効率を向上させるために、上吹きランスおよび底吹き羽口を備える転炉を溶銑予備処理容器として用い、吹錬中の炉内における酸素供給量OINと酸素排出量OOUT との差ΔWO2(=OIN−OOUT )を逐次算出し、その算出値から炉内のFeO生成量を推定し、この推定値に基づいて、吹錬中のFeO/CaOを0.5〜3.5に維持できるように、脱リン剤の投入を行う方法が記載されている。
特公昭59−568号公報 特開2006−206930号公報 特開2006−152426号公報
特許文献1の方法は、転炉精錬時に十分な脱リンが行われるようにすることを目的とする方法であるが、効率的に十分な脱リンを行うという点で改善の余地がある。特許文献2および3の方法は、転炉精錬前の溶銑予備処理として行う脱リン方法である。
この発明の課題は、転炉精錬前の溶銑予備処理として脱リン処理を行わずに、転炉精錬時に効率的に十分な脱リンが行われる方法を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明の転炉精錬方法は、転炉内の溶銑に対し、石灰系の脱リン剤を含む副原料を入れ、底側から撹拌ガスを吹き込みながら、ランスを介して上側から酸素を吹き付ける吹錬を行うことにより、溶銑を精錬する方法であって、下記の構成(a) 〜(c) を有することを特徴とする。
(a):吹錬進行度80%以降に行う溶鋼の成分および温度測定時点で溶鋼のリン濃度が所定値以下(吹錬終了時点での目標値に応じて設定される値)となるための、吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量を、FeO生成量目標値として設定すること。このFeO生成量目標値は、吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量そのものでもよいし、この時点までに吹錬した溶銑の質量で除算した値(例えば、溶銑1トン当たりの値)でもよい。
また、吹錬進行度とは、吹錬開始時点を0とし終了時点を100%とした時の吹錬進行度合いの比率(%)であり、吹錬終了時点までに吹き込む酸素量に対する、各時点までの吹き込み酸素量の比率として算出される。
(b):吹錬中の炉内における酸素供給量OINと酸素排出量OOUT との差ΔWO2(=OIN−OOUT )を逐次算出し、その算出値に基づいてFeO生成量を推定すること。
(c): (b)で推定されたFeO生成量推定値が(a) で設定されたFeO生成量目標値となるように、吹き付ける酸素の流量、ランスの湯面からの高さ、脱リン剤の投入量、および吹き込む撹拌ガスの流量のいずれか1以上の条件を調整し、調整された条件で吹錬を行うこと。
転炉精錬前の溶銑予備処理として行う脱リン処理と、転炉精錬時に脱炭と同時に行う脱リン処理とでは、吹錬の進行に伴う溶銑(および溶鋼)のリン濃度の変化に違いがある。溶銑予備処理としての脱リンの場合は、図2に示すように、吹錬が進むにつれて溶銑のリン濃度が単調に減少する。
転炉精錬時の脱リンの場合は、図3に示すように、吹錬進行度が40%までは、溶銑に供給された酸素によりFeOが生成されて、前記(1)式に示す脱リン反応が進行するため、溶銑のリン濃度は急速に低下する。吹錬進行度が40%に達した後は、供給された酸素のほとんどが脱炭反応に消費されるため、脱リン反応が進まず溶銑のリン濃度はあまり低下しない。吹錬進行度が90%に達すると、炭素濃度はかなり低下していて、脱炭反応が酸素供給律速から撹拌律速に変化するため、供給された酸素が脱リンや鉄の燃焼に使用されるようになって、再びリン濃度の低下速度が速くなる。
また、吹錬前の溶銑の組成により異なるが、吹錬進行度80%以降に行う溶鋼の成分および温度測定時点(以下「途中測定時」と称する)での溶鋼のリン濃度と、吹錬進行度が100%の時点(終点)での溶鋼のリン濃度は、例えば図4に示す関係にある。また、途中測定時の溶鋼のリン濃度と、吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量(この時点までに吹錬した溶銑1トン当たりの値)は、例えば図5に示す関係にある。なお、図4および図5のグラフは、吹錬前の溶銑の組成が、炭素(C)含有率4.01質量%、シリコン(Si)含有率0.23質量%、マンガン(Mn)含有率0.28質量%、リン(P)含有率0.105質量%の場合を示す。
したがって、転炉精錬時に脱炭と同時に行う脱リン処理の場合には、「途中測定時での溶鋼のリン濃度が所定値(終点での目標値に応じて設定される値:例えば0.030mass%)以下となるための、吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量」を、FeO生成量目標値として設定すること(前記構成(a) )により、終点での溶鋼のリン濃度が目標値(例えば0.015mass%以下)を満たすようにすることができる。
また、吹錬進行度40%の時点では下記の(A)式で示す脱炭酸素効率が90%以上となるため、「脱炭酸素効率が90%以上となる時点でのFeO生成量」を「吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量」に代えてFeO生成量目標値として設定することによっても、終点での溶鋼のリン濃度が目標値を満たすようにすることができる。
脱炭酸素効率(%)=(脱炭反応に消費された酸素量/供給された酸素量)×100
‥‥(A)
この発明の方法によれば、前記構成(b) で推定されたFeO生成量推定値が前記構成(a) で設定されたFeO生成量目標値となるように、吹き付ける酸素の流量、ランスの湯面からの高さ、脱リン剤の投入量、および吹き込む撹拌ガスの流量のいずれか1以上の条件を調整し、調整された条件で吹錬を行うため、転炉精錬時に効率的に十分な脱リンを行うことができる。
この発明の方法によれば、転炉精錬前の溶銑予備処理として脱リン処理を行わずに、転炉精錬時に効率的に十分な脱リンを行うことができる。
この発明の方法が実施可能な転炉精錬装置を示す概略構成図である。 転炉精錬前の溶銑予備処理として行う脱リン処理における、吹錬進行度と溶銑のリン濃度との関係を示すグラフである。 転炉精錬時に脱炭と同時に行う脱リン処理における、吹錬進行度と溶銑および溶鋼のリン濃度との関係を示すグラフである。 途中測定時(吹錬進行度80%以降に行う溶鋼の成分および温度測定時点)での溶鋼のリン濃度と、終点(吹錬進行度が100%の時点)での溶鋼のリン濃度との関係を示すグラフである。 途中測定時(吹錬進行度80%以降)の溶鋼のリン濃度と、吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量(この時点までに吹錬した溶銑1トン当たりの値)との関係を示すグラフである。
以下、この発明の実施形態について説明する。
図1は、この実施形態の方法が実施可能な転炉精錬装置を示す概略構成図である。
図1の装置において、転炉1は、内側に耐火材の被覆11を有し、上側からランス2が挿入され、底に底吹きノズル3が形成されている。転炉1の上側がフード4で覆われ、このフード4の上方に、排気ダクト41とホッパー42が形成されている。排気ダクト41は、転炉1の炉口12から上昇した気体を排気口に導くものである。ホッパー42は、副原料のうち生石灰(CaO)と鉄鉱石を転炉1内に投入するものである。
ランス2には、酸素導入配管21と粉体導入配管22が接続されている。酸素導入配管21のランス2に近い位置に、流量計21aが取り付けられている。粉体導入配管22の上方に生石灰(CaO)供給用のホッパー5と焼結粉(焼結鉱の粉末)供給用のホッパー6が配置されている。各ホッパー5,6の供給管51,61が、粉体導入配管22に流量調節弁51a,61aを介して接続されている。各ホッパー5,6内の粉体は、粉体導入配管22に供給されるキャリアガスとともにランス2を通って転炉1内に導入される。
底吹きノズル3にはArガス(撹拌ガス)導入配管31が接続されている。撹拌ガス導入配管31には流量計31aが取り付けられている。
排気ダクト41のフード4に近い側に、分析装置7に向かう配管41aが接続されている。分析装置7は制御装置8に接続されている。排気ダクト41の排気口に近い側に流量計41bが取り付けられている。
制御装置8には、流量計21aからの酸素供給量を示す信号S2 と、流量調節弁51aからのCaO投入量を示す信号S5 と、流量調節弁61aからの焼結粉投入量を示す信号S6 と、流量計31aからの撹拌ガス導入量を示す信号S3 と、分析装置7からの排ガスの組成を示す信号S7 と、流量計41bからの排ガス流量を示す信号S41と、ホッパー42からの石灰石投入量と鉄鉱石投入量を示す信号S42が入力される。
制御装置8は、設定された吹錬条件に基づいて、各条件が達成されるための信号(酸素導入配管21への酸素供給装置に向かう信号S21、ランス2の高さ駆動装置に向かう信号Sh 、底吹きノズル3への撹拌ガス吹き込み装置に向かう信号S31、CaOの流量調節弁51aに向かう信号S51、焼結粉の流量調節弁61aに向かう信号S61)を出力するように構成されている。
制御装置8は、また、前述の入力信号に基づいて、下記の(2)式のA〜Fを逐次算出するとともに、算出された各値を用いて(2)式により逐次ΔWO2を算出し、さらに(3)式を用いてFeO生成量推定値を逐次算出するように構成されている。
Figure 0005493997
(2)式中、
A:ランスからのO2 ガス供給量(Nm3 /t)
なお、「/t」は溶銑1トン当たりを意味する。
B:投入副原料に含まれて供給されるO2 ガス量(Nm3 /t)であり、下記の式で表される。
B(Nm3 /t)=W1(kg/t)×0.15+W2(kg/t)×0.20
(上記式中、W1は投入される焼結粉の溶銑1トン当たりの質量、W2は投入される鉄鉱石の溶銑1トン当たりの質量。)
C:巻き込み空気として導入されるO2 ガス量(Nm3 /t)
D:炉口から排出されるCOガス量(Nm3 /t)
E:炉口から排出されるCO2 ガス量(Nm3 /t)
F:溶銑成分(Si,Mn,P)の酸化で消費されるO2 ガス量(Nm3 /t)
i :吹錬開始時点からi回目の計算を行った時刻までの時間(s)
FeO(kg/t)=(ΔWO2/22.4)×71.85×2‥‥(3)
(2)式のAは、ランス2の流量計21aから入力された信号S2 に基づいて算出される。Bは、ホッパー42の秤量器から入力された信号S42に基づく鉄鉱石の値と、流量調節弁61aから入力された信号S6 に基づく焼結粉の投入量の値から算出される。Cは、分析装置7から入力された信号S7 に基づく排ガスの分析値から、N2 ガス排出量に基づいて算出される。DおよびEは、分析装置7から入力された信号S7 に基づく排ガスの分析値と、流量計41bから入力された信号S41に基づく排ガスの流量とに基づいて算出される。Fは、吹錬中の実績値から予め作成したモデル式に基づいて算出される。
なお、(3)式は、吹錬中の炉内に留まった酸素(ΔWO2)が全てFeO生成に使用されると見做して導出された式である。この式により算出したFeO生成量推定値と、吹錬中および吹錬後に採取したスラグサンプルの分析値から求めたFeO生成量実績値とを比較したところ、±5%以内の誤差で一致した。
この実施形態の方法では、先ず、図1の装置を用い、250トンの溶銑を転炉1内に入れて、下記の吹錬条件1の範囲で条件を変えて多数回の吹錬を行い、吹錬進行度0(吹錬開始時点)〜40%におけるFeO生成量を測定した。また、吹錬進行度80%および100%の時点で、炉内にサブランスを投入してサンプルを採取し、溶鋼の成分測定を行った。
<吹錬条件1>
ランス2から吹き付ける酸素の流量:20000〜50000(Nm3 /hr)
ランス2の湯面からの高さh:1.5〜3.0(m)
底吹きノズル3から吹き込む撹拌ガスの流量:400〜2000(Nm3 /hr)
ホッパー42からのCaOの投入量:5〜40(kg/t)
ホッパー5からのCaOの投入量:0〜20(kg/t)
焼結粉の投入量:0〜20(kg/t)
鉄鉱石の投入量:0〜30(kg/t)
この吹錬の結果、下記の表1に示す組成(平均値)の溶鋼が得られた。表1には吹錬前の溶銑の組成(平均値)も示す。
Figure 0005493997
また、この吹錬の結果から図4および図5のグラフを得た。図4のグラフから、途中測定時の溶鋼のリン濃度が0.03mass%以下であれば、終点(吹錬進行度100%の時点)での溶鋼のリン濃度を0.015mass%程度まで低減できると考え、0.03mass%以下を途中測定時の溶鋼のリン濃度の目標値とした。そして、図5のグラフから、このリン濃度目標値を満たすため(途中測定時の溶鋼のリン濃度が0.03mass%以下となるため)には、「吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量(この時点までに吹錬した溶銑1トン当たりの値)」を、10kg/t以上にすべきであることが分かる。よって、「吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量10kg/t以上」をFeO生成量目標値に設定した。
次に、図1の装置を用い、設定されたFeO生成量目標値「吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量10kg/t以上」を制御装置8に入力して、250トンの溶銑を転炉1内に入れて、前記吹錬条件1の範囲内の条件で吹錬を開始した。
これにより、制御装置8は吹錬中に、FeO生成量推定値を逐次算出し、その算出値が吹錬進行度40%の時点で10kg/t以上となるように、ランス2から吹き付ける酸素の流量、ランス2の湯面からの高さh、底吹きノズル3から吹き込むArガス(撹拌ガス)の流量、およびホッパー5からのCaO投入量とホッパー6からの焼結粉投入量のいずれか1以上の条件を調整する計算を行う。
また、この計算の結果に基づいて、制御装置8は、酸素導入配管21への酸素供給装置に向かう信号S21、ランス2の高さ駆動装置に向かう信号Sh 、底吹きノズル3への撹拌ガス吹き込み装置に向かう信号S31、およびCaOの流量調節弁51aに向かう信号S51と焼結粉の流量調節弁61aに向かう信号S61を出力する。
これに伴って、吹錬中に、制御装置8で逐次算出されたFeO生成量推定値が吹錬進行度40%の時点で10kg/t以上となるように、ランス2から吹き付ける酸素の流量、ランス2の湯面からの高さh、底吹きノズル3から吹き込むArガス(撹拌ガス)の流量、およびホッパー5からのCaO投入量とホッパー6からの焼結粉投入量のいずれか1以上の条件が調整された。よって、この吹錬はこの発明の実施例に相当する。
この吹錬を100回行ったところ、全ての吹錬で溶鋼のリン濃度を0.015mass%以下にすることができた。そして、得られた溶鋼の組成および温度は、平均値で下記の表2に示すものとなった。表2には吹錬前の溶銑の組成および温度も示す。
また、比較例として、図1の装置を用い、設定されたFeO生成量目標値「吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量6kg/t」を制御装置8に入力して、250トンの溶銑を転炉1内に入れて、前述の吹錬条件1の範囲内の条件で吹錬を行った。この吹錬を100回行ったところ、5回の吹錬で溶鋼のリン濃度を0.015mass%以下にすることができなかった。そして、得られた溶鋼の組成および温度は、平均値で下記の表2に示すものとなった。表2には吹錬前の溶銑の組成および温度も示す。
Figure 0005493997
この結果から分かるように、この実施形態の方法によれば、転炉精錬時に効率的に十分な脱リンを行うことができ、リン濃度の低い溶鋼を安定的に得ることができる。
1 転炉
11 耐火材の被覆
12 炉口
2 ランス
21 酸素導入配管
21a 流量計
22 粉体導入配管
3 底吹きノズル
31 撹拌ガス導入配管
31a 流量計
4 フード
41 排気ダクト
41a 配管
41b 流量計
42 ホッパー
5 CaO供給用のホッパー
51 供給管
51a 流量調節弁
6 焼結粉供給用のホッパー
61 供給管
61a 流量調節弁
7 分析装置
8 制御装置

Claims (1)

  1. 転炉内の溶銑に対し、石灰系の脱リン剤を含む副原料を入れ、底側から撹拌ガスを吹き込みながら、ランスを介して上側から酸素を吹き付ける吹錬を行うことにより、溶銑を精錬する方法であって、
    吹錬進行度80%以降に行う溶鋼の成分および温度測定時点で溶鋼のリン濃度が所定値以下となるための、吹錬進行度40%の時点でのFeO生成量をFeO生成量目標値として設定し、
    吹錬中の炉内における酸素供給量OINと酸素排出量OOUT との差ΔWO2(=OIN−OOUT )を逐次算出し、その算出値に基づいてFeO生成量を推定し、このFeO推定値が前記FeO生成量目標値となるように、吹き付ける酸素の流量、ランスの湯面からの高さ、脱リン剤の投入量、および吹き込む撹拌ガスの流量のいずれか1以上の条件を調整し、調整された条件で吹錬を行うことを特徴とする転炉精錬方法。
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