JP5491995B2 - 封止溝を有する部材及びその加工用の加工具 - Google Patents

封止溝を有する部材及びその加工用の加工具 Download PDF

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Description

本発明は、封止溝を有する部材及びその加工用の加工具に係り、特に真空環境の形成に好適な封止溝を有する部材及びその加工用の加工具に関する。
従来の封止溝を有する部材の例が、特許文献1に記載されている。この公報に記載の真空シール用溝が形成された試料室では、Oリングを配置するための真空シール用溝をエンドミルで加工する際に、エンドミルの先端部に形成される切削刃をわずかに凸面に形成して真空シール用溝を切削している。
特開平1−143126号公報
圧力容器や真空容器では、Oリングや丸ゴムを用いて容器を封止することが多用される。特に真空容器内部の圧力が、1×10−5Pa程度までの高真空や超高真空になる場合には確実な封止性能が求められる。このような真空容器では、計測用や観測用の窓、他の真空容器との接続のためのフランジ部や容器内部へのアクセスのための開口等数多くの封止部が形成されており、これらの形状も円形だけではなく四角形状等も適用される。
これら真空容器に形成される窓や開口は、当接する部材により封止されるが、その際この開口部に応じた形状で封止しなければならない。そのため、封止部のフランジ形状も円形のみではなく、四角形状に加工する必要が生じる。そこで、封止部に用いるOリングの溝もこのフランジ形状に合わせて、リング状だけではなく角部にRを形成した四角形状の溝としている。この四角形状の加工では旋盤等を使用できないので、エンドミルを用いた切削となる。
ところで、一般に使用されるエンドミルを用いて四角溝を加工するときには、エンドミル径を、適用するOリングの幅に応じた径として1回の旋削で済むようにして加工工数を低減している。このように1回の旋削でOリング溝を形成すると、溝の底面にはエンドミルの先端部の軌跡に対応した円形のカッターマーク(切削傷)が残ってしまう。このカッターマークは微小ではあるが、溝の幅方向に走るカッターマークの部分は大気側と真空側の空気の通路となるおそれがある。そこで、従来はカッターマークを消去するために、砥石やサンドペーパーを用いて溝の底面を磨いていた。この作業は、手作業に頼らざるを得ず、加工工数の増大を招いていた。
このような不具合を解消するために、特許文献1ではエンドミルの先端部をわずかに凸形状、具体的には円錐形状としてカッターマークが実質的に形成されないか、またはエンドミルの移動方向に延びる直線となるようにしている。
この特許文献1に記載の方法では、確かに溝の幅方向に走るカッターマークの消去に対してはある程度の効果が期待できるが、加工中における切粉の排除およびエンドミルの中心部の切削速度の低下については、十分には考慮されていない。エンドミルの中心部では理論的には切削速度がゼロになるので、エンドミルの移動に伴い中心部は切削に寄与せずただ引きずられていくに過ぎない。そのため、中心部の摩擦抵抗が増大し発熱するおそれもある。また、中心部には引っかき傷のようなものが形成され、その深さが深ければ封止性能の低下をきたすおそれがある。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は加工中の切削抵抗を低減した封止溝を有する部材およびそれに用いる加工具を実現することにある。本発明の他の目的は、加工工数を低減し、かつ封止性能を確保した封止溝を有する部材およびそれに用いる加工具を実現することにある。そして本発明は、これら目的の少なくともいずれかを達成することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の特徴は、開口が形成された部材であって、この開口の周囲にOリングまたは丸ゴムの少なくともいずれかを嵌挿可能にする封止溝が形成された部材において、前記封止溝の断面形状は、この封止溝の幅方向に対してほぼ軸対称形であり、さらに前記封止溝に嵌挿されるOリングまたは丸ゴムに対するJIS規格を満足する溝形状であって、前記封止溝の底部が台形状としたことにある。
そしてこの特徴において、前記溝の中央部にはカッターマークが形成されていてもよく、溝の最深部と最浅部の深さの差は、この溝に嵌挿されるOリングに適用される溝深さのJIS規格における許容加工誤差以下であるのがよい。
上記目的を達成する本発明の他の特徴は、一端側に工作機械にチャッキングされるチャッキング部が形成され、他端側の側面部と先端部に刃部が形成されており、自身が旋回しながら直進または曲進して封止溝を形成する加工具において、加工具の先端部の刃の形状は、外周部から中央部に向けて先端側に突き出ており、さらに中央部にはへこんだ形の逃げ部が形成されており、先端部の刃の突き出た部分の形状が、円錐面の一部であることにある。
本発明によれば、加工具の先端部を凸形状とするとともに加工具の中心部に逃げ部を形成したので、加工中の切削抵抗を低減した封止溝を有する部材およびそれに用いる加工具を実現できる。また、加工工数が低減されかつ封止性能も確保された封止溝を有する部材およびそれに用いる加工具を実現できる。
本発明に係る封止溝を有する部材の一実施例の正面図。 図1の部分断面図であり、A−A方向矢視図。 図1に示した封止溝を有する部材を加工するのに用いる加工具の例であり、(a)図は刃先部をRで形成した比較用加工具の図、(b)図は刃先部をテーパ形状とした本発明の実施例に係る図。 加工後の溝底面の模式図。
以下、本発明の一実施例を、図面を用いて説明する。本実施例では、真空容器を例にとり説明するが、本発明は真空容器に限るものではなく、高圧容器にも適用できる。ただし、溝に丸ゴムまたはOリングを嵌挿してシールするものに限る。
図1に、封止溝を有する部材の一種である真空容器を示す。真空容器1では、複数の開口部にフランジ面2が形成されている。このフランジ面2には、Oリング3を介して図示しない蓋部材が取り付けられており、複数のボルト孔4に挿入した図示しないボルトで密閉される。フランジ面2には、開口形状に応じたOリング嵌挿用の溝5が形成されている。溝5の断面形状はJIS規格により定まっており、その許容加工誤差もJIS規格で定められている。
このようにJIS規格で定められた本実施例における溝5の形状の例を、図2に示す。図2は、図1のA−A矢視断面図である。ほぼ加工具であるエンドミル6の直径と同じ幅に溝5の幅wは形成される。これは後述するように、エンドミル6の1回の加工で溝5を形成して、加工工数を低減するためである。
一方溝5の深さは、幅方向にわずかに変化している。具体的には、後述する加工具6の先端形状に応じて溝5の端面7から中央部8に向けて徐々に溝5の深さが増大するが、中央部8ではほぼ平らになっている。すなわち、封止溝5の断面形状は、この溝5の幅方向に対してほぼ軸対称形で、中央に向かって傾斜し、中央部の幅dの部分がほぼ水平な台形になる。このとき溝5」の深さの変化量は、JIS規格で定められたOリング溝の許容加工誤差の数分の1程度である。
この封止溝5を有する部材1の溝加工に用いる加工具の例を、図3を用いて説明する。
加工具6には、市販のエンドミルを修正加工して用いることが可能である。加工具6の一方端は、工作機械への取り付け部であるチャッキング部10であり、他方は2枚の刃が形成された刃部である。同図(a)は、先端部をR形状(球面形状)とした比較用の加工具であり、同図(b)は先端部を断面テーパ形状(円錐形状)とした本発明に係る一実施例である。テーパ形状とした場合、その傾き角θは、このエンドミル6を用いた加工により底面の高さ(深さ)の変化量が、Oリング溝規格の許容加工誤差以下になるように設定される。使用するOリングの太さにもよるが、この溝の深さの変化量が0.05〜0.1mm程度になるように、このテーパ角θを設定する。断面R形状の場合にも、同様の関係になるようにR形状を定める。
これらいずれの例においても、中心部には逃げ部9が形成されている。逃げ部9の形状は特に限定されるものではないが、最大突き出し部よりも中央部がわずかにへこんだ形状とする。逃げ部9の幅は、上述したOリングの許容加工誤差を満足するように定める。すなわち、逃げ部9が形成されていることによりカッターマークが残存する部分の深さの変化Δdの最大が、Oリング溝の許容加工誤差の数分の一程度になるようにする。
上述した加工具6を用いてOリング溝5を加工した際の、溝5の底面の形状を模式的に図4に示す。中央部に加工具6のカッターマークがわずかに残っていても、その両側の部分は溝5の端面にいたるまでほぼなめらかな面となり、エンドミルの側面加工痕またはボールエンドミル等で加工した切削痕に類似した切削面が得られ、カッターマークは存在しない。また、断面形状では、ほぼ台形状になっている。
このように形成した本発明の封止溝を有する部材においては、Oリングを溝に嵌挿すると、溝の中央を境として左右両側の傾斜部を封止位置として利用できるので、あたかも2つのOリングが挿入されたと同様の働きが生じる。その結果、封止機能が倍化する。なお、中央部にはたとえカッターマークが残っていても、中央部を真空側と大気側の封止には関与しないようにできるので、封止性能が低下するおそれがない。
一方、加工具においては、切削に寄与しない中央部を加工刃先として使用しないことから、面加工による摩擦抵抗の増大を抑制できる。また、逃げ部を切粉の排出空間として利用できるので、やわらかい材料、たとえばアルミニウム合金の加工等においても切粉が加工面を傷つけるのを防止できる。さらに、加工具の中心部の引きずられによる温度上昇をも回避できる。なお、上記実施例ではエンドミルの刃数を、2枚刃としたが1枚以上であれば、刃数は何枚でもよい。
1…部材(真空容器)、
2…フランジ面、
3…Oリング、
4…ボルト孔、
5…溝、
6…加工具(エンドミル)、
7…端面、
8…中央部、
9…逃げ部、
10…チャッキング部。

Claims (5)

  1. 開口が形成された部材であって、この開口の周囲にOリングまたは丸ゴムの少なくともいずれかを嵌挿可能にする封止溝が形成された部材において、前記封止溝の断面形状は、この封止溝の幅方向に対してほぼ軸対称形であり、さらに前記封止溝に嵌挿されるOリングまたは丸ゴムに対するJIS規格を満足する溝形状であって、前記封止溝の底部が台形状をしていることを特徴とする封止溝を有する部材。
  2. 前記溝の中央部にはカッターマークが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の封止溝を有する部材。
  3. 前記溝の最深部と最浅部の深さの差は、この溝に嵌挿されるOリングに適用される溝深さのJIS規格における許容加工誤差以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の封止溝を有する部材。
  4. 一端側に工作機械にチャッキングされるチャッキング部が形成され、他端側の側面部と先端部に刃部が形成されており、自身が旋回しながら直進または曲進して封止溝を形成する加工具において、前記加工具の先端部の刃の形状は、外周部から中央部に向けて先端方向に突き出ており、さらに中央部にはへこんだ形の逃げ部が形成されており、前記加工具の先端部の刃の突き出た部分の形状が、円錐面の一部であることを特徴とする封止溝を有する部材加工用の加工具。
  5. 前記部材が真空を封止する部材であることを特徴とする請求項4に記載の封止溝を有する部材加工用の加工具
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