JP5491370B2 - 間接加熱型回転乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、安息角が小さい被処理物でも十分な量を小空間内に滞留させて加熱管と被処理物との間の接触量を大きくすることで、乾燥能力の向上を図った間接加熱型回転乾燥機に関し、被処理物を乾燥又は冷却する装置に適用可能なものである。
間接加熱型回転乾燥機であるスチーム・チューブ・ドライヤ(以下適宜STDとも言う)においては、10mから40mの長さを有した回転自在な回転筒を備え、この回転筒を回転させながらその一端側から装入した被処理物を他端側から排出させる過程で、乾燥用外熱としての加熱蒸気により回転筒内で乾燥させるものである。具体的には、熱媒体として加熱するスチームなどが送り込まれた加熱管に、被処理物とされる湿潤粉体または粒状粉体などを接触させることで乾燥させながら、回転筒の回転につれて排出口に順次移動させながらこの被処理物を連続的に乾燥させるようになっている。
そして、この間接加熱型回転乾燥機においては、大型化が可能であると共に間接加熱型のディスクドライヤより安価であり、運転操作が容易でメンテナンス箇所が少なく、所要動力が少ないことから、従来から各方面においてこの間接加熱型回転乾燥機が被処理物を乾燥又は冷却する装置として使用されている。
図19に示す従来例の間接加熱型回転乾燥機における回転筒110の内部には、回転筒の軸心と並行に複数の加熱管111が配列されている。しかし、被処理物Hを供給する供給手段の配置上の制約から回転筒内における被処理物Hの充填率(回転筒内に滞留している被処理物の容積/回転筒内容積)の上限値は、概略30%であった。しかも、回転筒の軸心近くの加熱管は回転筒の回転に伴う被処理物との接触時間が短いことも合わせて、結果として、被処理物Hと接触しない加熱管111Bが多数あり、従来の装置では加熱管111が有効に利用されているとは言えなかった。
さらに、被処理物の充填率の上限値は上記のように概略30%であるので、加熱管を回転筒内の中心近傍に配列しても、被処理物と接触することがほとんど無いのに伴い、従来の装置においては回転筒の軸心近傍には加熱管が配列されておらず、従来の装置は非効率で経済性が低かった。
他方、被処理物と加熱管との接触面積を増やすために、被処理物の充填率を高めることも考えられるが、この場合には、回転筒内で被処理物を掻き揚げるための動力が増加する結果となり、エネルギー効率が悪く、やはり経済性が低かった。尚、高い充填率を確保する方法としては、回転筒の排出口付近に内方に張り出された出口堰(たとえばリテーナリング)の設置や同じく回転筒の内方に向けて筒状に張り出した排出口が複数設けられているディスチャージシュート張り出し高さの変更等の方法があった。
特開2001−91160号公報 特開昭59−69683号公報
これに対して、回転筒内の空間を複数の小空間に分割することが考えられる。但し、単純に複数の小空間に分割しただけでは、安息角が小さい被処理物を処理する場合、間接加熱型回転乾燥機の回転と共に被処理物が傾斜するのに伴う被処理物の流動で、小空間に被処理物を十分に滞留させることができなかった。従って、このように安息角が小さい被処理物では、小空間に被処理物を十分に滞留できない結果として、加熱管と被処理物の接触量が少なくなり間接加熱型回転乾燥機の能力向上に結びつかなかった。
本発明は上記事実を考慮し、安息角が小さい被処理物でも十分な量を小空間内に滞留させて加熱管と被処理物との間の接触量を大きくすることで、乾燥能力の向上を図った間接加熱型回転乾燥機を提供することを目的とする。
請求項1に係る間接加熱型回転乾燥機は、軸心周りに回転され、一端側から被処理物を装入し他端側からこの被処理物を排出し得る回転筒と、
前記回転筒の軸心と並行に前記回転筒内にそれぞれ配置されて回転筒内の被処理物を加熱する複数の加熱管と、
前記回転筒内に設けられて、前記回転筒の内部空間を前記回転筒の軸心に沿ってそれぞれ延びる複数の小空間に分割する複数の分割壁と、
回転筒の前記他端側寄りの小空間内に設けられ、被処理物が通過可能な開口部を有して小空間を部分的に封止する部分封止部材と、
備えることを特徴とする間接加熱型回転乾燥機。
請求項1に係る間接加熱型回転乾燥機の作用を以下に説明する。
本請求項の間接加熱型回転乾燥機では、軸心周りに回転される回転筒の一端側から被処理物を装入し、この回転筒の他端側からこの被処理物を排出する。この際、回転筒の軸心と並行に回転筒内にそれぞれ配置される複数の加熱管が、回転筒内の被処理物を加熱する。但し、本請求項では、複数の分割壁が回転筒内に設けられるのに伴い、この複数の分割壁が、回転筒の内部空間を回転筒の軸心に沿ってそれぞれ延びる複数の小空間に分割している。そして、被処理物が通過可能な開口部を有して小空間を部分的に封止する部分封止部材が、回転筒の他端側寄りの小空間内に設けられる構造とされている。
つまり、複数の分割壁を設けて回転筒内を複数の小空間に分割した構造にするのに伴い、被処理物を各小空間に分散して回転筒内に供給できるようになる。この結果として、被処理物の充填率を高めることができ、より多くの加熱管に被処理物が接触するようになって加熱管の有効利用が図れる一方、同一量の被処理物を処理する場合には、回転筒を小型化でき間接加熱型回転乾燥機のコストダウンに繋がる。また、被処理物が各小空間に分散して供給されることで、充填率を高めても被処理物が各小空間内で移動するのみであり、回転筒内で被処理物を掻き揚げる動力が小さくなると共に、各小空間内の被処理物の重量がバランスするのに伴い、回転筒を回転するのに必要な動力を少なくすることができる。
さらに、小空間内から被処理物を排出する箇所の近傍に部分封止部材を設けたことで、被処理物の流動が一時的に抑制されて小空間内に被処理物が滞留する。但し、被処理物は開口部を通って排出側に移動可能となっていることから、被処理物の排出が阻害されることはない。
以上より、本請求項によれば、充填率を高めて被処理物と接触しない加熱管を少なくするだけでなく、充填率を高めても動力を少なくして省エネルギー化が図られて高い経済性を有する間接加熱型回転乾燥機となる。
他方、回転筒の他端側寄りの小空間内に部分封止部材が設けられていることから、安息角が小さい被処理物でも十分な量を小空間内に滞留させることができる結果、より一層確実に加熱管に被処理物が接触して乾燥能力の向上が図られた間接加熱型回転乾燥機となる。
請求項2に係る間接加熱型回転乾燥機の作用を以下に説明する。
本請求項に係る間接加熱型回転乾燥機は請求項1と同一の作用を奏する。但し、本請求項では、前記部分封止部材が、各小空間に複数ずつ設けられ、
同一小空間内で隣り合って配置される前記部分封止部材の開口部同士が、前記回転筒の軸心と並行方向において相互に重ならないという構成を有している。
回転筒の軸心と並行方向において相互に重ならない場合には、開口部の形状によるものの、被処理物の挿入側寄りの部分封止部材の開口部を通過して被処理物の排出側に移動した被処理物は、該部分封止部材の下流に位置する別の部分封止部材で流動が抑制される。このことから、小空間内に被処理物が確実に滞留し、加熱管に対する被処理物の接触量が一層増大して、間接加熱型回転乾燥機の乾燥能力の向上がより一層図れるようになる。
請求項3に係る間接加熱型回転乾燥機の作用を以下に説明する。
本請求項に係る間接加熱型回転乾燥機は請求項1、2と同一の作用を奏する。但し、本請求項では、被処理物を回転筒外に排出し得る排出機構を回転筒の他端側に設け、
前記小空間の最終端から前記回転筒の最他端までの領域における被処理物の充填率が、15%以上30%未満になるような位置に前記排出機構が設置されるという構成を有している。
つまり、安息角が小さく流動性が良い被処理物の場合、回転筒の回転に伴い被処理物は流動することになる。これに伴い、本請求項によれば、回転筒内の小空間に分割されていない領域と小空間に分割されている領域とが、回転筒内の下部で部分封止部材の開口部を介して連通されている為、被処理物が流動するとこれら領域間で被処理物の高さがほぼ同レベルになる。
従って、回転筒内からの被処理物の排出部分近傍とされる小空間に分割されていない領域の充填率が十分でない場合、小空間内の被処理物の滞留量が減少する結果として、加熱管と被処理物の接触部分が増大せず、間接加熱型回転乾燥機の乾燥能力の向上を図れない。この為、本請求項では、上記領域における被処理物の充填率が、15%以上になるようにした。
例えば、小空間の他端側の分割されていない領域において被処理物の充填率が15%未満になった場合、小空間の充填率は30%未満となり、被処理物と加熱管との接触は回転筒内が小空間に分割されていないSTDと同様になる。
この一方、小空間の他端側の分割されていない領域において被処理物の充填率が30%以上となった場合、小空間の充填率は60%以上になるが、このような充填率では、小空間での被処理物の撹拌効果が期待できなくなることや、キャリアガスの流れが阻害されるなどの要因で乾燥能力の向上は頭打ちになる。この為、本請求項では、上記領域における被処理物の充填率が、30%未満になるようにした。
なお、小空間に分割されていない領域の充填率を高く保つ為の排出機構として、従来技術であるリテーナリングやディスチャージシュートを適用することができ、充填率を調整するためには、リテーナリングの高さやディスチャージシュートの高さを変更などすればよい。
請求項4に係る間接加熱型回転乾燥機の作用を以下に説明する。
本請求項に係る間接加熱型回転乾燥機は請求項1と同一の作用を奏する。但し、本請求項では、部分封止部材が、各小空間に一つずつ扇形に形成されつつ設けられ、
該部分封止部材の開口部が、外周側の中央に形成されるという構成を有している。
本請求項は、複数の部分封止部材を設置するのに伴い、被処理物の搬送性が阻害されて、間接加熱型回転乾燥機の運転上支障があるときに、好適なものである。但し、回転筒の回転方向の下流側に開口部を設けたり、回転筒の回転方向の上流側に開口部を設けたりした場合には、小空間内に十分な充填率を確保できない欠点があるので、開口部を外周側の中央に形成するようにした。
以上に示したように本発明によれば、安息角が小さい被処理物でも十分な量を小空間内に滞留させて加熱管と被処理物との間の接触量を大きくすることで、乾燥能力の向上を図った間接加熱型回転乾燥機を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る回転式加熱処理装置の一部破断した斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る回転式加熱処理装置の正面部分断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る回転式加熱処理装置に適用される回転筒の横断面図である。 図2のA−A矢視断面図である。 図2のB−B矢視断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る回転式加熱処理装置の第1邪魔板を示す拡大正面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る回転式加熱処理装置の第2邪魔板を示す拡大正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る回転式加熱処理装置の装入装置周辺を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る回転式加熱処理装置に適用される回転筒の横断面図である。 図2のA−A矢視に対応する第2の実施の形態の断面図である。 図2のB−B矢視に対応する第2の実施の形態の断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る回転式加熱処理装置の第1邪魔板を示す拡大正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る回転式加熱処理装置の第2邪魔板を示す拡大正面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る回転式加熱処理装置の邪魔板との関係で被処理物の流動を示す斜視図(但し、貫通穴は省略する)である。 本発明の第2の実施の形態に係る回転式加熱処理装置に適用される中央カバーの一端側寄りの斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る回転式加熱処理装置に適用される中央カバーの一端側寄りの展開図である。 本発明の変形例1に係る回転式加熱処理装置の邪魔板を示す拡大正面図である。 本発明の変形例2に係る回転式加熱処理装置の邪魔板を示す拡大正面図である。 従来例の実施の形態に係る回転式加熱処理装置に適用される回転筒の横断面図である。
本発明に係る間接加熱型回転乾燥機の第1の実施の形態を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的な例示に過ぎず、本発明、その適用あるいはその用途を制限することを意図するものではない。
本実施の形態を説明するに先立って、理解を深めるために本発明の実施の形態を含むスチーム・チューブ・ドライヤともされる間接加熱型回転乾燥機の図1及び図2に示す実施例を例として、本実施の形態の全体構成について予め説明する。
<間接加熱型回転乾燥機の全体構成>
図1及び図2に示すこの間接加熱型回転乾燥機1は、軸心C周りに回転自在とされる回転筒10内において、両端板間に軸心Cと並行に複数の加熱管11が配管されていて、回転継手60に取付けられた熱媒体入口管61を通して、これらの加熱管11に熱媒体としての加熱蒸気KJが供給され、各加熱管11に流通された後、熱媒体出口管62を介してこの加熱蒸気KJのドレンが排出されるようになっている。
そして、被処理物Hを回転筒10内に装入する為にスクリュー22等を有した装入装置20がこの間接加熱型回転乾燥機1には備えられている。この装入装置20の挿入口21より回転筒10内にその一端側から投入された被処理物Hである湿潤粉体または粒状粉体などを、加熱蒸気KJにより加熱した加熱管11と接触させて乾燥させるようなる。これとともに回転筒10が下り勾配をもって設置されていることで、排出口12方向に順次円滑に移動させて、回転筒10の他端側からこの被処理物Hを連続的に排出させるようになっている。
図1に示されるように、回転筒10は基台31の上に設置され、回転筒10の軸心Cと並行に相互に間隔を置いて配された2組の支承ローラ30,30によって、タイヤ14を介して支承されている。回転筒10の下り勾配および直径に合わせて2組の支承ローラ30,30間の幅およびそれらの長手方向傾斜角度が選択される。
一方、回転筒10を回転させるために、回転筒10の周囲には、従動ギア50が設けられており、これに駆動ギア53が噛合し、原動機51の回転力が減速機52を介して伝達され、回転筒10の軸心C回りに回転するようになっている。さらに、回転筒10の内部には、キャリアガス入口71からキャリアガスCGが導入され、これらキャリアガスCGは被処理物Hである湿潤粉体または粒状粉体に含有される水分が蒸発した蒸気を同伴してキャリアガス排出口70より排出される。
<分割壁の構造>
図3に示すように、回転筒10の内部空間を軸心Cに沿ってそれぞれ延びる複数である4つの分割壁16が、回転筒10の軸心Cと直交する断面においてそれぞれ均等の角度で軸心Cで交わるように回転筒10内壁に配置されている。これらの分割壁16によって回転筒10の内部空間を軸心Cに沿ってそれぞれ延びる回転筒10の軸心Cと直交する断面が略扇形の複数である4つの小空間K(各90度の大きさとなる)に分割する。なお、本実施例において分割数を4としたが、これに限定されることはなく、3分割以上が可能であればよい。
図2に示すように、各分割壁16は、被処理物Hを装入する装入装置20の近傍から回転筒10の軸方向に被処理物Hを排出する排出口12の近傍までの区間Sの間に連続して設置され、各小空間Kも同様の範囲に位置している。尚、分割壁16のうち、装入装置20の近傍部分には、本実施の形態のようにスクリュー状に形成した羽根16Aを有することが各小空間Kへ被処理物Hを供給する上で好ましい。
<加熱管の配管構造>
他方、各加熱管11は、図3に示すように回転筒10の両端部の端板間に4つの小空間Kに分かれて配置されているが、本実施の形態では、回転筒10の内周面の半径R1に対して15%以上の長さR2だけ回転筒10の軸心Cから少なくとも離れた回転筒10内の位置に、これら加熱管11は回転筒10の軸心Cとそれぞれ並行に延びるように、例えば3列配列されている。そして、これらの加熱管11に熱媒体として加熱蒸気KJを供給し、図3に示す矢印方向の回転に伴って、回転筒10内において被処理物Hと熱交換することで、加熱管11が被処理物Hを加熱乾燥している。
<部分封止部材の構造>
本実施の形態では、部分封止部材の一例として次に示す邪魔板を採用した。以下詳細を示す。回転筒10の他端側寄りの各小空間K内には、図6及び図7に示すような複数である一対の邪魔板81、82がそれぞれ並んで設けられている。これら一対の部分封止部材とされる邪魔板81、82は、90度の角度を有する扇状にそれぞれ形成されている。また、加熱管11に対応する一対の邪魔板81、82の箇所には貫通穴83が形成されていて、問題なく加熱管11が邪魔板81、82を貫通している。
但し、これら一対の邪魔板81、82には、被処理物Hが通過可能な凹部であって開口部である切欠部81A、82Aがそれぞれ形成されていて、各邪魔板81、82により小空間Kが部分的に封止された構造になっている。
そして、一対の邪魔板81、82の内の被処理物Hの流動方向に沿った上流側に位置する第1邪魔板81の第1切欠部81Aは、上端部である0度から45度までの範囲(図4の角度θ1)が切りかかれた形に、形成されている。また、第1邪魔板81に対して20〜30mm程度離れて下流側に位置する第2邪魔板82の第2切欠部82Aは、上端部に対して45度から90度までの範囲(図5の角度θ2)が切りかかれた形に、形成されている。
例えば、邪魔板81、82の外周側とされる回転筒10の内周側の半径R1が240mmのときに、第1切欠部81A及び第2切欠部82Aは、これら切欠部81A、82Aの内周側の半径R3が共に173mmとされた円弧状に形成されている。
以上より、図5に示すように、同一小空間K内で隣り合って配置される一対の邪魔板81、82の切欠部81A、82A同士が、回転筒10の軸心Cと並行方向において相互に重ならない位置関係の構造とされている。
<ディスチャージシュートの構造>
他方、回転筒10の他端側には、図2に示すように、被処理物Hを回転筒10外に排出し得る排出機構であるディスチャージシュート85が設けられている。ディスチャージシュート85は回転筒10の内方に向けて突出した中空の筒状をしており、その先端部に被処理物を排出するための開口部85Aが設けられている。なお、ディスチャージシュート85は、回転筒内に複数けられていることが好ましい。このディスチャージシュート85の開口部85Aの位置、すなわち中空の回転筒10の内方への張り出し長さを調整することで、小空間Kの最終端から回転筒10の最他端までの図2に示す領域S1における被処理物Hの充填率を調整することができる。小空間Kの最終端から回転筒10の最他端までの領域S1における被処理物Hの充填率は、15%以上であって30%未満とすることが好ましい。このような充填率とすることにより、各小空間Kにおける被処理物Hの充填率を乾燥により適した範囲とすることができる。
なお、小空間Kの最終端から回転筒10の最他端までの領域S1における被処理物Hの充填率を調整できる構造であればディスチャージシュート85に限定されることは無く、回転筒10の排出口付近に内方に張り出された出口堰、いわゆるリテーナリングなどを採用しても良い。
次に、本実施の形態に係る間接加熱型回転乾燥機1の作用を以下に説明する。
本実施の形態の間接加熱型回転乾燥機1では、図1及び図2に示すように被処理物Hを回転筒10内に装入するための装入装置20が回転筒10の一端側にあり、軸心C周りに回転自在とされるこの回転筒10の一端側から被処理物Hを装入し、この回転筒10の他端側からこの被処理物Hを排出する。この際、回転筒10の軸心Cに対して並行に回転筒10内にそれぞれ配置される加熱管11が、回転筒10内の被処理物Hを加熱する。
なお、本実施の形態では、図3に示す4つの分割壁16が回転筒10内に設けられていて、この分割壁16が、回転筒10の軸心C近傍と回転筒10の内周側との間を結ぶ構造とされている。これに伴い、回転筒10の横断面において略扇形に分割するように、回転筒10の内部空間を回転筒10の軸心Cに沿ってそれぞれ延びる4つの小空間Kに、この4つの分割壁16が分割する構造とされている。
そして、被処理物Hが通過可能な切欠部81A、82Aを有して小空間Kを部分的に封止する一対の邪魔板81、82が、回転筒10の他端側寄りの各小空間K内に設けられる構造とされていて、同一小空間K内で隣り合って配置される邪魔板81、82の切欠部81A、82A同士が、回転筒10の軸心Cと並行方向において相互に重ならないようになっている。
以上のように、4つの分割壁16を設けて回転筒10内を4つの小空間Kに分割した構造にするのに伴い、被処理物Hを各小空間Kに分散して回転筒10内に供給できるようになる。この結果、被処理物Hの充填率を高めることができ、より多くの加熱管11に被処理物Hが接触するようになって加熱管11の有効利用が図れる一方、同一量の被処理物Hを処理する場合には、回転筒10を小型化でき間接加熱型回転乾燥機1のコストダウンに繋がる。
すなわち、加熱管11の内の被処理物Hと接触して加熱に寄与している加熱管11が、概略50%以上と多くすることができ、乾燥能力の向上が図れるようになる。さらに、図3に示すように回転筒10の上部においても、回転筒10の軸心近傍に配列された加熱管11と被処理物Hが接触するようになることから、従来の装置と同じ大きさの間接加熱型回転乾燥機1であっても加熱管11を増やすことが可能になり、このことからも乾燥能力の向上が図れるようになる。
また、被処理物Hが各小空間Kに分散して供給されることで、充填率を高めても被処理物Hが各小空間K内で移動するのみであり、回転筒10内で被処理物Hを掻き揚げる動力が小さくなると共に、各小空間K内にそれぞれ被処理物Hが供給されることで、回転筒10の図3に示す回転断面において被処理物Hが分散して存在するため、回転筒10を回転させるために必要な動力を少なくすることができる。
このことから、本実施の形態では、従来の装置の2倍以上の充填率で運転する事が可能であり、従来の装置に比較して加熱管11と被処理物Hとの接触面積を増加できる。これに伴い、減率乾燥区間を含んで被処理物Hを乾燥する際に、減率乾燥は時間支配なので一定の滞留時間を必要とするが、本実施の形態では充填率の向上が図れるので、減率乾燥区間の間接加熱型回転乾燥機1の大きさを低減できる。
さらに、本実施の形態では、小空間K内から被処理物Hを排出する箇所の近傍に邪魔板81、82を設けたことで、被処理物Hの流動が一時的に抑制されて小空間K内に被処理物Hが滞留する。但し、被処理物Hは切欠部81A、82Aを通って排出側に移動可能となっていることから、被処理物Hの排出が阻害されることはない。
以上より、本実施の形態によれば、充填率を高めて被処理物Hと接触しない加熱管11を少なくするだけでなく、充填率を高めても動力を少なくして省エネルギー化が図られて高い経済性を有する間接加熱型回転乾燥機1となる。
他方、回転筒10の他端側寄りの小空間K内に邪魔板81、82が設けられていることから、安息角が小さい被処理物Hでも十分な量を小空間K内に滞留させることができる結果、より一層確実に加熱管11に被処理物Hが接触して乾燥能力の一層の向上が図られた間接加熱型回転乾燥機1となる。
この一方、本実施の形態では、同一小空間K内で隣り合って配置される邪魔板81、82の切欠部81A、82A同士が、回転筒10の軸心Cと並行方向において相互に重ならないようになっている。このことから、切欠部81A、82Aの形状によるものの、被処理物Hの挿入側寄りの第1邪魔板81の第1切欠部81Aを通過して被処理物Hの排出側に移動した被処理物Hは、この第1邪魔板81の下流に位置する第2邪魔板82で流動が抑制される。従って、邪魔板81、82間の小空間K内に被処理物Hが確実に滞留し、加熱管11に対する被処理物Hの接触量が一層増大して、間接加熱型回転乾燥機1の乾燥能力の向上がより図れるようになる。
さらに、本実施の形態では、被処理物Hを回転筒10外に排出し得る為のディスチャージシュート85が回転筒10の他端側に設けられており、小空間Kの最終端から回転筒10の最他端までの領域S1における被処理物Hの充填率を15%以上であって30%未満とするような高さ位置に、このディスチャージシュート85の開口部85Aは設置されている。
つまり、小空間Kの他端側の分割されていない領域S1において被処理物Hの充填率が15%未満になった場合、小空間Kの充填率は30%未満となり、被処理物Hと加熱管11との接触量は回転筒10内が小空間Kに分割されていないSTDと同様になって乾燥能力の向上が図れないことになる。この一方、小空間Kの他端側の分割されていない領域S1において被処理物Hの充填率が30%以上となった場合、小空間Kの充填率は60%を超える。このような充填率では、小空間での被処理物の撹拌効果が期待できなくなることや、キャリアガスの流れが阻害されるなどの要因で乾燥能力の向上は頭打ちになる。そこで小空間Kの他端側の分割されていない領域S1において被処理物Hの充填率を上記範囲とすることで、小空間Kにおける充填率を被処理物Hの乾燥に適切な範囲にとどめることが出来る。
次に、本発明に係る間接加熱型回転乾燥機の第2の実施の形態を、図8から図18に基づき以下に説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材には同一符号を付して重複した説明を省略する。
本実施の形態に係る間接加熱型回転乾燥機1は、第1の実施の形態とほぼ同様な構造とされていて、加熱管11、4つの分割壁16によって区切られた4つの小空間K等を同様に有している。
但し、本実施の形態では、図8に示すように加熱管11の配列の他、装入装置20の挿入口21やキャリアガス入口71が第1の実施の形態と若干相違している。
ここで、第1の実施の形態のように加熱管11を回転筒10の軸心C近傍まで配列することは、被処理物Hと加熱管11の接触面積の増加には寄与するものの、被処理物Hを装入する装入装置20に対し、この加熱管11が干渉する。このため、第1の実施の形態においては、加熱管11を装入装置20の近傍で曲げるなどして、装入装置20と干渉しないようにする必要がある。
そこで、本実施の形態では、被処理物Hを回転筒10内に装入する装入装置20と回転筒10との間の隙間を封止するシール部23に対応する大きさで、円筒状に形成された中央カバー18が回転筒10の軸心C近傍に配置されている。そして、図9に示すように各分割壁16が、この中央カバー18の外周面と回転筒10の内周面との間を結ぶ構造とされている。
従って、本実施の形態によれば、分割壁16が単に設けられるだけでなく、装入装置20と回転筒10との間の隙間を封止するシール部23に対応してこのシール部23より若干大径に形成された中央カバー18が、回転筒10の軸心C近傍に配置されるのに伴い、分割壁16が中央カバー18の外周面と回転筒10の内周面との間を結ぶ構造とされて、各小空間Kの横断面が略扇形に閉鎖された形とされている。
このように、中央カバー18を設置する事により、回転筒10内における軸心C近傍の加熱管11が設置されていない場所に被処理物Hが存在する事を防止することができ、被処理物Hの加熱管11と接触する機会が増加する。
さらに、単に中央カバー18が形成されるだけでなく、図8に示す構造と異なって、被処理物Hを回転筒10内に装入する装入装置20の近傍まで、この中央カバー18を延長した構造とするとより好ましい。
そして、延長された中央カバー18の部分の外周面側には、図15に示すように各分割壁16の端部にそれぞれ繋がって回転筒10の内周面に達するスクリュー状の羽根16Aが、単に設置されているだけでなく、このスクリュー状の羽根16Aが設置された部分の中央カバー18の一部を図16において三角形にそれぞれ削除した切欠部18Aを設けるとよい。
この構造により、装入装置20から回転筒10内に送り込まれた被処理物Hが回転筒10の回転に伴って、この切欠部18Aを介して分割された各小空間K内に被処理物Hを供給すると共に、この回転筒10の回転に伴うスクリュー状の羽根16Aの回転により小空間Kの奥側に送り込まれることで、各小空間K内に被処理物Hがほぼ均一入るようになる。
すなわち、被処理物Hの充填率を高めた場合、被処理物Hの回転筒10内への供給部分である装入装置20において、被処理物Hの供給位置以上の高さで充填される可能性がある。この為、装入装置20近傍の回転筒10に被処理物Hを送り込むスクリュー状の羽根16Aを設けることにより、略扇形に分割された小空間Kに被処理物Hがこの羽根16Aで強制的に送り込まれるようになる。
そして、本実施の形態においても第1の実施の形態と同様に、被処理物Hが通過可能な切欠部81A、82Aを有して小空間Kを部分的に封止する一対の邪魔板81、82が、回転筒10の他端側寄りの各小空間K内に設けられる構造とされていて、同一小空間K内で隣り合って配置される邪魔板81、82の切欠部81A、82A同士が、回転筒10の軸心Cと並行方向において相互に重ならないようになっている。
従って、第1の実施の形態と同様に本実施の形態でも、小空間K内から被処理物Hを排出する箇所の近傍に邪魔板81、82を設けたことで、図14に示すように、被処理物Hの流動が一時的に抑制されて小空間K内に被処理物Hが滞留する。
但し、本実施の形態では、中央カバー18を有するのに伴い、図10や図12に示す第1邪魔板81、図11や図13に示す第2邪魔板82が、これら一対の邪魔板81、82の外周側とされる回転筒10の内周側の半径R1が240mmのときに、一対の邪魔板81、82の内周側の半径R4が106mmとされるような円弧状に、それぞれ形成されている。尚、切欠部81A、82Aの内周側の半径R3及び切欠部81A、82Aの角度θ1、θ2の大きさは、第1の実施の形態と同一とされている。
次に、本実施の形態の変形例1を図17に基づき説明する。
本変形例では、扇形に形成された邪魔板86が各小空間Kに一つずつ設けられていて、この邪魔板86の切欠部86Aが外周側の中央に形成されている。
つまり、本変形例は、複数の邪魔板を設置するのに伴って被処理物Hの搬送性が阻害されて、間接加熱型回転乾燥機1の運転上支障があるときに、好適なものである。そして、回転筒10の回転方向の下流側に切欠部を設けたり、或いは回転筒10の回転方向の上流側に切欠部を設けたりした場合には、下記のような欠点があるので、切欠部86Aを邪魔板86の外周側の中央となるように各θ3がそれぞれ30度となるように形成した。
例えば、回転筒10の回転方向の下流側に切欠部がある構造では、回転筒10の垂直方向の上側を0度とした場合、切欠部が270度近傍に回転してきた時に、被処理物Hが該切欠部を通して排出され、小空間Kに十分な充填率を確保できない。
また、回転筒10の回転方向の上流側に切欠部がある構造では、回転筒10の垂直方向の上側を0度とした場合、切欠部が90度近傍に回転してきた時に、被処理物Hが該切欠部を通して排出され、同様に小空間Kに十分な充填率を確保できない。
次に、本実施の形態の変形例2を図18に基づき説明する。
本変形例でも、扇形に形成された邪魔板87が各小空間Kに一つずつ設けられていて、この邪魔板87の開口部87Aが外周側の中央に円弧状に形成されている。つまり、本変形例では、邪魔板の外周端に切欠部を形成する替りに円弧状の開口部87Aを形成し、この開口部87Aから被処理物Hを通過させるようにした。
次に、間接加熱型回転乾燥機の試験機を用いて、上記本実施の形態に基づく実施例と比較例との間で比較試験を行った結果を説明する。まずこの際の各仕様を下記に示す。
被処理物の仕様を下記に表わす。
平均粒径2mm 最大粒径4mm 安息角13度
間接加熱型回転乾燥機の試験機の仕様を下記に表わす。
内径480mm 長さ1500mm 加熱管12本
小空間数4室 中央カバーの外径212mm
間接加熱型回転乾燥機の傾斜1/300 回転数6rpm
邪魔板の仕様を下記に表わす。
邪魔板の切欠部の大きさは、実施の形態における図12、図13、図17に基づく。
間接加熱型回転乾燥機の乾燥能力は、被処理物の充填率(被処理物と加熱管との接触面積)とほぼ比例するので、乾燥能力を被処理物の充填率で評価する。
被処理物の充填率は、次式により求める。
充填率=(小空間に滞留している被処理物の体積)÷(小空間の容積)×100[%]
被処理物の出口近傍の充填率は、次式により求める。
被処理物の出口近傍の充填率=(小空間最下端から流出し、排出口までに滞留している被処理物の体積)÷(小空間最下端から回転筒最下端の回転筒容積)×100[%]
尚ここで、「上流側邪魔板」とは、実施の形態における第1邪魔板であり、また、「下流側邪魔板」とは、同じく第2邪魔板である。
以下に、各実施例及び各比較例の試験条件を示す。
比較例1(邪魔板が無い場合)
被処理物の出口近傍における充填率:15%
実施例1
2枚の邪魔板の切欠部間の回転筒の軸心と並行方向においての重なり部分:有り
被処理物の出口近傍における充填率:15%
上流側邪魔板:図12
下流側邪魔板:図17
邪魔板の間隔:30mm
実施例2
2枚の邪魔板の切欠部間の回転筒の軸心と並行方向においての重なり部分:無し
上流側邪魔板:図12
下流側邪魔板:図13
邪魔板の間隔:100mm
被処理物の出口近傍における充填率:15%
実施例3
2枚の邪魔板の切欠部間の回転筒の軸心と並行方向においての重なり部分:無し
被処理物の出口近傍における充填率:低
上流側邪魔板:図12
下流側邪魔板:図13
邪魔板の間隔:20mm
被処理物の出口近傍における充填率:15%
実施例4
2枚の邪魔板の切欠部間の回転筒の軸心と並行方向においての重なり部分:無し
被処理物の出口近傍における充填率:高
上流側邪魔板:図12
下流側邪魔板:図13
邪魔板の間隔:20mm
被処理物の出口近傍における充填率:30%
実施例5
2枚の邪魔板の切欠部間の回転筒の軸心と並行方向においての重なり部分:無し
被処理物の出口近傍における充填率:高
上流側邪魔板:図12
下流側邪魔板:図13
邪魔板の間隔:20mm
被処理物の出口近傍における充填率:24%
実施例6
被処理物の出口近傍における充填率:高
邪魔板:図17
被処理物の出口近傍における充填率:24%
次に、これらの実施例と比較例との間で比較試験を行った結果を下記の表1に基づき説明する。比較例1では小空間の充填率は20%に留まるのに対し、各実施例では比較例を上回る充填率となり、部分封止部材による効果が見られた。また、複数の邪魔板の設置位置を調整したり、出口近傍の充填率を適切な範囲に調整することで、小空間の充填率をより最適な充填率とされる、30%以上であって60%以下とすることができる。
以上より、本発明の実施例の間接加熱型回転乾燥機によれば、安息角が小さい被処理物であっても十分な量を小空間内に滞留させて、乾燥能力の向上が図られていることが証明された。
Figure 0005491370
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、本発明は係る実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、回転筒10内の空間を4つの小空間Kに分割している分割壁16は、4つでなくとも良く、5や6等或いは他の複数としても良い。但し、このように分割壁16を5や6等とすれば、小空間Kの数も同様に5や6等の他の複数になり、邪魔板の枚数も増えることになる。他方、邪魔板の枚数は各小空間Kに2枚としたが、3枚の複数としても良く、また、邪魔板は板状のものでなくとも良く、材質は鋼等の金属が考えられる。
さらに、邪魔板の枚数を2枚とした場合、切欠部の径方向寸法は、被処理物の最大径の3倍以上が好ましい。つまり、3倍以上であれば、被処理物がブリッジして、切欠部を閉塞することを防止できるようになる。また、この場合、邪魔板間寸法は、20〜30mm程度が好ましい。つまり、邪魔板間の寸法が狭い方が、これらの間に滞在する被処理物が少なくなり、必要な滞留時間を維持する事が可能となる。
他方、邪魔板の回転筒内周面との接する部分とされる外周側円弧を切り欠いて切欠部を形成することが望ましい。このようにすれば、回転筒の横断面において小空間が軸心より下方に位置したときに、被処理物が切欠部を通過し、小空間が軸心より上方に位置するときには、切欠部からの被処理物の流出を防止することができる。
邪魔板が2枚の場合には、被処理物の流動方向上流側の邪魔板は、回転方向上流側の端部を残し、被処理物の流動方向下流側の邪魔板は、回転方向とは逆側端部を残すことが好ましい。また、邪魔板が1枚の場合には、円弧の両端を残して切り欠くことが好ましい。つまり、このような構造とすれば、小空間が軸心より下方に向けて回転した時に、被処理物が大量に移動することを防止可能となる。
尚、邪魔板が1枚の場合に実施の形態における図12や図13の構造を採用しないのは、小空間が上昇或いは下降する際に分割壁に堆積した被処理物が、連続的に切欠部を通過してしまうおそれがあるためである。また、切欠部の大きさとしては、邪魔板が2枚の場合には、円弧方向において邪魔板の外周側円弧の1/2〜1/6が好適であり、邪魔板が1枚の場合には、円弧方向において邪魔板の外周側円弧の1/3〜1/6が好適である。
本発明は、樹脂、食品、有機物などの乾燥をはじめとして、木質バイオマスや有機廃棄物などの乾燥などを目的とした間接加熱型回転乾燥機として適用できる他、他の産業用機械に適用可能となる。
1 間接加熱型回転乾燥機
10 回転筒
11 加熱管
16 分割壁
18 中央カバー
81 第1邪魔板(部分封止部材)
81A 第1切欠部(開口部)
82 第2邪魔板(部分封止部材)
82A 第2切欠部(開口部)
85 ディスチャージシュート(排出機構)
86 邪魔板(部分封止部材)
86A 切欠部(開口部)
87 邪魔板(部分封止部材)
87A 開口部
C 軸心
H 被処理物
K 小空間

Claims (4)

  1. 軸心周りに回転され、一端側から被処理物を装入し他端側からこの被処理物を排出し得る回転筒と、
    前記回転筒の軸心と並行に前記回転筒内にそれぞれ配置されて回転筒内の被処理物を加熱する複数の加熱管と、
    前記回転筒内に設けられて、前記回転筒の内部空間を前記回転筒の軸心に沿ってそれぞれ延びる複数の小空間に分割する複数の分割壁と、
    回転筒の前記他端側寄りの小空間内に設けられ、被処理物が通過可能な開口部を有して小空間を部分的に封止する部分封止部材と、
    備えることを特徴とする間接加熱型回転乾燥機。
  2. 前記部分封止部材が、各小空間に複数ずつ設けられ、
    同一小空間内で隣り合って配置される前記部分封止部材の開口部同士が、前記回転筒の軸心と並行方向において相互に重ならないことを特徴とする請求項1記載の間接加熱型回転乾燥機。
  3. 被処理物を回転筒外に排出し得る排出機構を回転筒の他端側に設け、
    前記小空間の最終端から前記回転筒の最他端までの領域における被処理物の充填率が、15%以上30%未満になるような位置に前記排出機構が設置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の間接加熱型回転乾燥機。
  4. 部分封止部材が、各小空間に一つずつ扇形に形成されつつ設けられ、
    該部分封止部材の開口部が、外周側の中央に形成されることを特徴とする請求項1記載の間接加熱型回転乾燥機。
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