JP5489194B2 - イメージセンサ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、入射光を集光する集光部と、集光した前記入射光を受光する受光部と、を備えるイメージセンサ及びその製造方法に関する。
一般に、デジタルスチルカメラや携帯電話などに搭載されるCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等のイメージセンサは、複数の集光用レンズ(集光部)、カラーフィルタ、及び受光素子(受光部)を備えて形成されている。そして、フォトダイオード等の各受光素子の入射光側に、有機膜からなる赤色(R)、緑色(G)又は青色(B)のカラーフィルタをパターン状に配列し、さらにこれらカラーフィルタの入射光側に凸レンズ状の集光用レンズを各々配置して、これら部材が半導体材料からなる基板に一体とされている。
集光用レンズは、光源からの入射光をその球面状の外装面(界面)で屈折させ、受光素子に結像させるように効率よく照射して集光効率を高めるようになっており、このような集光用レンズとしては、例えば特許文献1に開示されるものが知られている。この特許文献1では、遮光性のアルミニウム膜をレジストパターンで覆った後、電流を流し陽極酸化させ、レジストパターンの開口部分のみを透光性の陽極酸化物(Al)に変化させて集光用レンズが形成されるようになっている。また、特許文献1以外の集光用レンズとして、例えば、予め複数の凸レンズ部が平面視縦横に配列された略シート状のアクリル系樹脂膜からなるもの等が知られている。
また、カラーフィルタは、色の識別能力を備えていない各受光素子に色を検出させるために設けられるものであり、例えば顔料や染料によりR、G、Bの三原色に着色された透光性フィルタ等で形成されていて、これらが各受光素子に対応する位置にパターン状に配列されている。そして、集光用レンズから入射した入射光を各色の波長領域に合わせて選択的に透過させ、各受光素子へと送るようになっている。
カラーフィルタの配色パターンとしては、例えば、人間の視覚の分光感度に合わせて、緑色を赤色や青色の2倍の数量設けるとともに、略アレイ状に並べたベイヤ配列などが知られている。
また、このようなカラーフィルタは、一般にフォトリソグラフィによって作製されている。また近年では、前述のカラーフィルタの代わりに、屈折率の異なる二つの物質を周期的に並べて入射光を選択的に透過させる、フォトニック結晶を用いたフィルタも知られている。
特開平9−222505号公報
しかしながら、特許文献1のようにして集光用レンズを形成する場合には、アルミニウム膜の形成工程、レジストパターンの形成工程及び陽極酸化工程等、製作工程が多岐に亘るため、作業が複雑になりがちであった。また、アクリル系樹脂膜などのように、樹脂を加工して集光用レンズを製作する場合には、集光用レンズが入射光を効率よく集めて受光素子に照射できるように、各受光素子に対応する位置に精度よく位置決めすることが求められるが、位置決めの精度を安定して確保することが難しかった。
また、製造時に、集光用レンズの底面部分と該集光用レンズを配置する例えば基板表面との間に僅かに間隙が生じることがあり、この間隙に起因して入射光が散乱し受光素子に対する結像精度が低下して、イメージセンサの検出の精度が低下することがあった。
また、集光用レンズを製造するための作業工程は複雑であり、作業者の熟練を要するため、作業性の向上が望まれていた。
また、カラーフィルタは、有機膜を用いるのが一般的であり、またフォトリソグラフィで製作されるため、製造コストがかかっていた。
また、イメージセンサが搭載されるデジタルスチルカメラや携帯電話などのさらなる薄型化、小型化が要望されているため、いかにしてイメージセンサを小型化できるかが課題とされていた。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、集光効率が安定して確保されるとともに受光の検出精度が高められ、また、小型化が可能で、生産性が向上し製造コストを低減できるイメージセンサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。すなわち本発明は、入射光を集光する集光部と、集光した前記入射光を受光する受光部と、前記集光部及び前記受光部を配設する基板と、を備えるイメージセンサであって、前記基板の前記入射光側には、境界部分により区画される、内側の親水性又は親油性からなる第1の領域と、外側の撥水性又は撥油性からなる第2の領域と、を備え、前記集光部は、液体状の液体部を備え、前記液体部は、前記境界部分の内側に配置され、入射した前記入射光を波長領域により選択的に前記受光部側へと透過させるよう色設定されており、複数の前記集光部が、夫々の前記液体部を、赤色、緑色又は青色のうちいずれか1つの色の波長領域を透過させる色設定としており、隣り合う前記液体部が、互いに異なる前記色設定とされているとともに、前記緑色の波長領域を透過させる色設定とされた前記液体部が、前記赤色の波長領域を透過させる色設定とされた前記液体部、及び、前記青色の波長領域を透過させる色設定とされた前記液体部の2倍の数量になるように設定され、前記第1の領域は、前記境界部分と、前記受光部の開口との間に挟まれる、前記基板表面に形成された平面視リング状の領域からなることを特徴とする。
この発明に係るイメージセンサによれば、基板の入射光側には、集光部の液体部に馴染む親水性又は親油性の第1の領域と、液体部をはじく撥水性又は撥油性の第2の領域と、が設けられている。そして、例えば平面視略円形枠状又は平面視略四角形枠状等に形成される境界部分によって、第1の領域がその内側に、第2の領域がその外側に配置されてこれら領域が区画されている。
集光部の液体部は、境界部分の内側に適宜滴下されることにより、第1の領域に馴染んで、前記内側に保持される。また、境界部分の外側には、液体部をはじく第2の領域が配置されているので、液体部は前記外側へは移動せずに、境界部分の内側に留まるようにして位置決めされる。また、液体部は、その液量等を適宜調整することにより、表面張力によって外形が凸レンズ状に形成されるようになっている。
従って、液体部は、境界部分の内側に滴下されるだけで位置決めされるようになっているので、集光部の位置決めが簡便に精度よく行われ、集光効率が安定して確保されるとともにイメージセンサの精度が高まる。すなわち、滴下された液体部は、第2の領域にはじかれるとともに、第1の領域に馴染んで保持され、かつ、自然に境界部分の内側の略中央に調心されるようにして配置されるようになっている。
また、第1の領域は液体部に馴染みやすい親水性又は親油性とされているので、滴下された液体部と第1の領域の表面との間に、従来のように間隙が形成されるようなことがない。よって集光部の受光部に対する結像精度が安定する。ここで、境界部分の内側をすべて第1の領域で形成すれば、前述の効果をより確実に奏功することができる。
また、集光部の液体部が、顔料や染料等により夫々赤色、緑色又は青色のうちいずれか1つの色に着色されており、各々の色設定に対応する入射光の波長領域のみを選択的に受光部側へと透過させるようになっている。これにより、色識別能力を備えていない受光部が各色を検出可能とされている。
すなわち、集光部が色付けされているので、従来のように、集光部と受光部との間に、色識別のためのカラーフィルタやフォトニック結晶等を配置するスペースを設ける必要はなく、集光部のスペースのみで足りる。よってイメージセンサの薄型化、小型化が可能となり、イメージセンサを搭載するデジタルスチルカメラや携帯電話等の薄型化、小型化が可能となる。また、部材削減により、作業性が向上するとともに、製造コストが低減する。
また、隣り合う液体部が、互いに異なる色設定とされているので、色の検出をより精細に行うことができる。
また本発明のイメージセンサにおいて、前記集光部は、前記液体部を封止する膜状の外装体を備えることとしてもよい。
本発明によれば、液体状の液体部が膜状の外装体に覆われるようにして封止されているので、このイメージセンサに衝撃、振動又は加速度等が加わった際に、液体部が飛散したり境界部分の外側へ移動してしまったりすることがなく、境界部分の内側に確実に保持されるようになっている。よってイメージセンサの精度が安定する。
また本発明のイメージセンサにおいて、前記外装体は、化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜からなることとしてもよい。
本発明によれば、集光部の外装体が、化学気相成長法(CVD法)で形成したパラキシリレン系樹脂膜(パリレン)とされているので、液体部が気密に封止され、集光部の集光効率が安定して確保されるとともに、集光部を製造するための作業性が大幅に向上する。また、パリレンは気密性が高く、ガスバリア性、耐薬品性、耐熱性及び耐寒性等に優れており、液体部が長期に亘り安定して封止されるので、耐久性が高い。
また本発明のイメージセンサにおいて、前記集光部の前記液体部は、露光されて液体状から固体状に変化する光硬化性樹脂であることとしてもよい。
本発明によれば、光硬化性樹脂からなる液体状の液体部に露光して固体状に変化させることができるので、衝撃や振動に対する安定性がより増大し、種々様々な要望に対応可能である。
また本発明のイメージセンサにおいて、複数の前記集光部が、パターン状に配列されていることとしてもよい。
本発明によれば、複数の集光部が、例えば人間の視覚の分光感度に合わせ緑色を検出するための受光部を赤色、青色を夫々検出するための受光部よりも2倍の数量設け、アレイ状に配置したベイヤ配列とされていて、パターン状に並べられている。このようなイメージセンサを用いた場合には、より人間の視覚に近似した検出を行うことが可能である。
また本発明のイメージセンサにおいて、前記集光部は、前記液体部の液量若しくは粘性、又は前記境界部分の内側の範囲のいずれかを設定することにより屈折率が設定されていることとしてもよい。
本発明によれば、集光部は、その液体部を形成している液体の液量若しくは粘性、又はこの液体部が配置される境界部分の内側の範囲のうち、いずれかを適宜設定することにより、表面張力によって形成する凸レンズ状の外形が変化し、屈折率が変化するようになっている。従って、屈折率により決められる入射光の集光効率を適宜設定することが可能であり、種々様々な検出の要望に対応可能である。
また本発明のイメージセンサにおいて、複数の前記集光部が、互いに異なる少なくとも2種類以上の大きさに設定されていることとしてもよい。
本発明によれば、複数の集光部が、互いに異なる少なくとも2種類以上の大きさに設定されているので、集光部の集光効率を各々に設定することができ、種々様々な要望に対応することができる。
また、本発明は、前述のイメージセンサを製造する方法であって、前記液体部を、前記境界部分の内側に向けインクジェット技術を用いて滴下することを特徴とする。
本発明のイメージセンサの製造方法によれば、インクジェット技術を用いて、複数の液体部を夫々の境界部分の内側に滴下して配列することができる。また、滴下によって液体部の位置決めを行った後には、滴下した液体部が、境界部分の内側の略中央に調心するようにして自然に移動するようになっている。従って、作業者に手間をかけずに集光部の位置精度を向上することができる。また従来のように、集光部を位置決めするために、作業者に熟練を要するような面倒な作業工程が不要であり、生産性が向上する。また、インクジェット技術を用いることにより、液体部を滴下する液量が適宜設定可能であり、集光部の設定の自由度が増す。また、作業性よく迅速に集光部を形成することができる。
本発明に係るイメージセンサ及びその製造方法によれば、集光効率が安定して確保されるとともに受光の検出精度が高められ、また、小型化が可能で、生産性が向上し製造コストを低減できる。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るイメージセンサの概略構成を示す断面図、図2は本発明の一実施形態に係るイメージセンサの配列を説明する概略平面図、図3は本発明の一実施形態に係るイメージセンサの製造工程を説明する概略図である。
図1に示すように、本実施形態のイメージセンサ10は、半導体材料からなる基材1aの入射光L側(図1における上方側)の面に、フォトダイオード(受光部)2が面一とされて配設されている。また、フォトダイオード2の入射光Lを受光する受光面2a以外の部分には、入射光Lの斜入射に起因するスミア等を防止するため、アルミニウム材料からなる遮光層3が設けられている。そして、これら基材1aと遮光層3とが積層されて基板1とされている。また、遮光層3の受光面2aに対応する位置には、略円形孔状の開口部3aが形成されている。開口部3aは、その平面視の開口面積がフォトダイオード2の受光面2aの面積よりも僅かに小さく設定されている。
また、図示しないが、基板1の遮光層3と基材1aとの間には、複数の配線が設けられている。また、フォトダイオード2で発生した電荷を搬送するための電荷結合素子(Charge−Coupled Device)が配設されている。
また、フォトダイオード2の入射光L側には、受光面2aと、遮光層3の開口部3aとを覆うようにして、凸曲面状若しくは凸レンズ状の外形に形成される集光部4が設けられている。集光部4は、可撓性膜からなる透明な外装体4aと、外装体4aの内部に封止され、透光性を備えた液体状の水性インクからなるレンズ液(液体部)4bとにより形成されている。また、レンズ液4bは、予め顔料や染料等によって、赤色(R)、緑色(G)又は青色(B)のうち、いずれか1つの色に着色されている。
また、集光部4の外装体4aの周縁部が当接する遮光層3の入射光L側を向く表面部分は、境界部分5とされている。すなわち、境界部分5は、基板1上に平面視略円形枠状に形成されている。そして、境界部分5と、その内側の開口部3aの周縁と、の間に挟まれる平面視略リング状の領域が、親水性領域(第1の領域)6とされている。
親水性領域6は、予めその表面に水素イオン照射により親水処理が施されていて、レンズ液4bに馴染む性質とされており、該レンズ液4bを保持するようになっている。また、境界部分5の外側には、親水性領域6を囲むようにして、撥水性領域(第2の領域)7が形成されている。撥水性領域7は、その表面がレンズ液4bをはじく性質とされている。すなわち、このようにして、親水性領域6と撥水性領域7とが、境界部分5によって区画されている。
また、集光部4は、レンズ液4bの液滴が形成された面上を外装体4aで覆うことにより、レンズ液4bを液滴の状態で気密に封止した構造を有している。具体的に、この集光部4は、基板1の上に適度な粘性を有するレンズ液4bを適量滴下し、このレンズ液4bの液滴が表面張力により略球面状若しくは略ドーム状に形成された面上に、化学気相成長法(CVD法)を用いてパラキシリレン系樹脂膜(パリレン)からなる可撓性膜の外装体4aを形成することによって、レンズ液4bを液滴の状態で気密に封止してなる。そして、これら外装体4aとレンズ液4bとにより形成される集光部4は、略凸レンズ状とされていて、光の集束効果を備えている。そして、このようにして形成される集光部4の焦点位置は、フォトダイオード2の受光面2aとなるように設定されている。
パラキシリレン系樹脂は、ガスバリア性や、耐薬品性、耐熱性、耐寒性などに優れており、このようなパラキシリレン系樹脂としては、例えば、ポリモノクロロパラキシリレン(パリレンC)や、ポリパラキシリレン(パリレンN)、ポリジクロロパラキシリレン(パリレンD)などを挙げることができる。そして、このCVD法により形成されるパリレンは、レンズ液4bを液滴の状態で気密に封止することができ、微小化も容易なことから、外装体4aとして非常に適している。
次いで、このように構成される複数のイメージセンサ10を用いた配列について説明する。
図2に示すように、複数のイメージセンサ10は、各々の集光部4のレンズ液4bにR、G、Bのいずれか1つの色が着色されて色設定されており、基板1の入射光L側を向く同一面上に、略アレイ状に規則的に並べられている。
このようにして並べられる複数のイメージセンサ10は、複数のa列と、複数のb列とが交互に並べられて配置され、パターン状とされている。すなわち、図2において上下方向に延びるa列に着目した場合、RとGとが交互に並べられて配置されている。また、a列と同様に図2の上下方向に延びるb列に着目した場合、GとBとが交互に並べられて配置されている。また、a列とb列とに各々配置されるGは、a列とb列とで互いに縦横(図2における上下左右方向)に隣り合わない位置になるように、略千鳥状に配置されている。このようにして、R、G、B各色を用いた所謂ベイヤ配列が形成されている。
このベイヤ配列されたイメージセンサ10によれば、隣り合うイメージセンサ10同士は、その集光部4の色設定が互いに異なって配置されるとともに、その配色が、人間の視覚の分光感度に合わせるようにして、Gが、R、Bの2倍の数量になるように設定されている。
次いで、本実施形態のイメージセンサ10の製造工程について説明する。
まず、半導体製造プロセスにおいて、図3(a)に示すように、半導体材料からなる基材1aを用意し、図3(b)に示すように、基材1aの入射光L側(図3における上方側)の面にフォトダイオード2の受光面2aを面一になるようにして配設する。また、基材1aに、不図示の各種配線やCCDを配設する。
次いで、図3(c)に示すように、基材1a及びフォトダイオード2の受光面2aの入射光L側に、スパッタリング等によってアルミニウム材料からなる撥水性の遮光層3を形成する。そして、この遮光層3の表面に所定のレジストパターン(不図示)を設け、図3(d)に示すように、開口部3aを形成する。
次いで、図3(e)に示すように、遮光層3の開口部3aの周縁部と、開口部3aを囲んでその外方に形成される境界部分5との間の符号6の領域に、水素イオン照射を行って親水処理を施し、親水性領域6を形成する。尚、境界部分5の外側は、撥水性領域7とされている。
次いで、図3(f)に示すように、境界部分5の内側に向けインクジェット技術を用いてレンズ液4bの液滴を適宜滴下させる。すると、レンズ液4bは、境界部分の外側の撥水性領域7にはじかれるようにして境界部分5の内側の範囲に留まるとともに、自身の表面張力で外形が凸レンズ状に形成される。また、このようにして凸レンズ状に形成されたレンズ液4bは、境界部分5の略中央の受光面2aに対応する位置に自然に調心されて配置される。
次いで、図3(g)に示すように、レンズ液4bの略球面状の面上に、CVD法を用いてパリレンからなる可撓性膜の外装体4aを形成することによって、レンズ液4bを液滴の状態で気密に封止して、集光部4を形成される。
以上説明したように、本実施形態のイメージセンサ10によれば、集光部4の液体状のレンズ液4bは、インクジェット技術を用いて境界部分5の内側に向け滴下されているので、滴下時の位置精度が安定する。また、インクジェット技術を用いることにより、レンズ液4bを滴下する液量が適宜設定可能であり、集光部4の設定の自由度が増す。また、作業性よく迅速に集光部4を形成することができ、生産性が向上する。
また、レンズ液4bが滴下される親水性領域6が、レンズ液4bをはじく撥水性領域7に周りを囲まれているので、レンズ液4bは、境界部分5の内側の範囲に確実に位置決めされるようになっている。すなわち、滴下された後のレンズ液4bは、撥水性領域7にはじかれるとともに親水性領域6に馴染んで境界部分5の内側の範囲に保持され、かつ、境界部分5の略中央に自然に調心されるようにして配置される。
従って、集光部4のフォトダイオード2に対する位置決めの精度がより安定し、集光効率が安定して確保され、イメージセンサ10の検出精度が高まるとともに、作業者に手間をかけずに集光部4の位置精度が向上する。よって従来のように、集光部4を位置決めするために作業者に熟練を要するような面倒な作業工程が不要であり、生産性が向上する。
また、親水性領域6はレンズ液4bに馴染みやすい親水性とされているので、滴下されたレンズ液4bと親水性領域6の表面との間に、従来のようにして間隙が形成されるようなことがない。よって、集光部4のフォトダイオード2に対する結像精度が安定する。
また、集光部4は、レンズ液4bの液量若しくは粘性、又は境界部分5の内側の範囲を適宜調整することによって、表面張力による凸レンズ状の外形を設定自在とされており、この設定によって、入射光Lの屈折率を自由に変化させ集光効率を向上させることができる。従って、種々様々な検出の要望に対応可能である。
また、レンズ液4bが膜状の外装体4aに覆われて封止されているので、このイメージセンサ10に衝撃、振動又は加速度等が加わった際に、レンズ液4bが飛散したり境界部分5の外側へ移動してしまったりするようなことがなく、境界部分5の内側の範囲に確実に保持されるようになっている。よってイメージセンサ10の精度が安定して確保される。
また、集光部4の外装体4aが、CVD法で形成したパリレンとされているので、レンズ液4bが気密に封止され、集光部4の集光効率が安定するとともに、集光部4を製造するための作業性が向上する。また、パリレンは気密性が高く、ガスバリア性、耐薬品性、耐熱性及び耐寒性等に優れ、レンズ液4bが長期に亘り安定して封止されるので、耐久性が高い。
また、集光部4のレンズ液4bが、顔料や染料等によりR、G、Bのうちいずれか1つの色に着色されており、夫々の色設定に対応する入射光Lの波長領域のみを選択的にフォトダイオード2側へと透過させるようになっている。すなわち、集光部4自体が色付けされているので、従来のように、集光部4とフォトダイオード2との間に、色識別のためのカラーフィルタやフォトニック結晶等を配置するスペースを設ける必要がなく、集光部4のスペースのみで足りる。従って、イメージセンサ10の薄型化、小型化が可能となるとともに、これらイメージセンサ10を搭載するデジタルスチルカメラ、携帯電話等の薄型化、小型化が可能となる。また、部材削減により、作業性が向上するとともに、製造コストが低減する。
また、複数のイメージセンサ10を配列した際に、図2のようにベイヤ配列で並べれば、隣り合う集光部10のレンズ液4bが互いに異なる色設定とされるので、色の検出をより精細に行うことができる。また、複数の集光部4が、人間の視覚の分光感度に合わせ、Gを検出するためのフォトダイオード2を、R、Bを夫々検出するためのフォトダイオード2よりも2倍の数量設けて、パターン状に並べられているので、より人間の視覚に近似した検出を行うことが可能である。
尚、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、複数のイメージセンサ10は、各々の集光部4が、互いに異なる少なくとも2種類以上の大きさに設定されていてもよい。これによれば、例えば色設定ごとに集光部4の大きさを設定し、集光効率を各々設定することができるので、種々様々な要望に対応することができる。
また、本実施形態では、水性インクからなるレンズ液4bを、境界部分5の内側の親水性領域6を含む部分に滴下し、境界部分5の外側を撥水性領域7で囲むようにしたが、これに限らず、油性インクからなるレンズ液を用いて、境界部分5の内側に親油性領域を設け、境界部分5の外側を撥油性領域で囲むこととしても構わない。
また、本実施形態では、境界部分5と、その内側の開口部3aの周縁との間に挟まれる平面視略リング状の領域が、親水性領域6であるとして説明したが、本発明とは技術思想が異なる参考例ではこれに限らず、例えば開口部3aの内周面やフォトダイオード2の受光面2aも親水処理して、境界部分5の内側の全ての領域を親水性領域6としても構わない。また或いは、境界部分5と、開口部3aの周縁よりも外方に設定される略円形枠との間に挟まれる僅かな略リング状の領域に設定することとしても構わない。
また、本実施形態では、境界部分5の形状を、平面視略円形枠状に形成されるとして説明したが、これに限らず、例えば平面視略六角形枠状や平面視略四角形枠状等、それ以外の形状に形成されていても構わない。
また、集光部4のレンズ液4bとして、露光により液体状から固体状に変化する光硬化性樹脂を用いることとしても構わない。この場合、集光部4は露光されて固定状に変化するので、衝撃や振動に対する安定性が増大し、さらに種々様々な要望に対応することができる。
た、本実施形態では、複数のイメージセンサ10をベイヤ配列することとして説明したが、これに限られるものではなく、例えばハニカム配列や、それ以外の配列としても構わない。
また、本実施形態ではフォトダイオード2で発生した電荷を搬送するためのCCDが設置されていることとして説明したが、CCDの代わりに、CMOSが設置されていることとしてもよい。また、それ以外の構成であっても構わない。
本発明の一実施形態に係るイメージセンサの概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るイメージセンサの配列を説明する概略平面図である。 本発明の一実施形態に係るイメージセンサの製造工程を説明する概略図である。
符号の説明
1 基板
2 フォトダイオード(受光部)
4 集光部
4a 外装体
4b レンズ液(液体部)
5 境界部分
6 親水性領域(第1の領域)
7 撥水性領域(第2の領域)
10 イメージセンサ
L 入射光
R、G、B 色設定(赤色、緑色、青色)

Claims (8)

  1. 入射光を集光する集光部と、集光した前記入射光を受光する受光部と、前記集光部及び前記受光部を配設する基板と、を備えるイメージセンサであって、
    前記基板の前記入射光側には、境界部分により区画される、内側の親水性又は親油性からなる第1の領域と、外側の撥水性又は撥油性からなる第2の領域と、を備え、
    前記集光部は、液体状の液体部を備え、
    前記液体部は、前記境界部分の内側に配置され、入射した前記入射光を波長領域により選択的に前記受光部側へと透過させるよう色設定されており、
    複数の前記集光部が、夫々の前記液体部を、赤色、緑色又は青色のうちいずれか1つの色の波長領域を透過させる色設定としており、
    隣り合う前記液体部が、互いに異なる前記色設定とされているとともに、前記緑色の波長領域を透過させる色設定とされた前記液体部が、前記赤色の波長領域を透過させる色設定とされた前記液体部、及び、前記青色の波長領域を透過させる色設定とされた前記液体部の2倍の数量になるように設定され
    前記第1の領域は、前記境界部分と、前記受光部の開口との間に挟まれる、前記基板表面に形成された平面視リング状の領域からなることを特徴とするイメージセンサ。
  2. 請求項1に記載のイメージセンサであって、
    前記集光部は、前記液体部を封止する膜状の外装体を備えることを特徴とするイメージセンサ。
  3. 請求項2に記載のイメージセンサであって、
    前記外装体は、化学気相成長法により形成したパラキシリレン系樹脂膜からなることを特徴とするイメージセンサ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のイメージセンサであって、
    前記集光部の前記液体部は、露光されて液体状から固体状に変化する光硬化性樹脂であることを特徴とするイメージセンサ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のイメージセンサであって、
    複数の前記集光部が、パターン状に配列されていることを特徴とするイメージセンサ。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載のイメージセンサであって、
    前記集光部は、前記液体部の液量若しくは粘性、又は前記境界部分の内側の範囲のいずれかを設定することにより屈折率が設定されていることを特徴とするイメージセンサ。
  7. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載のイメージセンサであって、
    複数の前記集光部が、互いに異なる少なくとも2種類以上の大きさに設定されていることを特徴とするイメージセンサ。
  8. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載のイメージセンサを製造する方法であって、
    前記液体部を、前記境界部分の内側に向けインクジェット技術を用いて滴下することを特徴とするイメージセンサの製造方法。
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