JP5488896B2 - 回路構成体の製造方法、回路構成体、および電気接続箱 - Google Patents

回路構成体の製造方法、回路構成体、および電気接続箱 Download PDF

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Description

本発明は、回路構成体の製造方法、回路構成体、および電気接続箱に関する。
従来、車両用の電気接続箱として、回路構成体をケース内に収容してなるものが知られている。回路構成体は、絶縁基板の少なくとも一方の面に導電路が形成された回路基板と、この回路基板に重ね合わせた、バスバーと呼ばれる導電板とを備えた構成とされている。ここで、回路基板とバスバーの固定方法として、例えば下記特許文献1に記載のものがある。この固定方法は、絶縁基板にインサート成形された固定用金属チップとバスバーをレーザー溶着により固定するものである。
特開平6−113428号公報
しかしながら、上記の固定方法では、絶縁基板に固定用金属チップをインサート成形しておく必要があり、さらにレーザー溶着も必要となるため、固定作業が煩雑になる。この先行技術においては固定される基材が絶縁基板であるが、回路基板の場合も同様である。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、回路基板とバスバーの固定方法を簡素化することを目的とする。
本発明は、回路基板とバスバーを重ね合わせてなる回路構成体の製造方法であって、回路基板およびバスバーが金型にセットされた状態において、バスバーの端縁から張り出すタブを回路基板の端縁に設けておき、金型を型閉じすることでタブが金型に押し込まれてバスバーの端縁で折り曲げられ、金型内に形成された成形空間のうち、折り曲げられたタブを境界としてバスバーの端縁とは反対側に位置する成形空間に溶融した樹脂を射出し、この樹脂がバスバーの端縁側の成形空間に流れ込むことでタブがバスバーの端縁部に沿って折り返された状態となり、この状態で成形空間内に充填された樹脂が冷却、固化されるようにしたところに特徴を有する。
このようにすると、タブがバスバーの端縁部に沿って折り返された状態に保持されるため、回路基板とバスバーを固定するための工程(例えば、レーザー溶着工程など)が不要になる。したがって、回路基板とバスバーの固定方法を簡素化することができる。
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
タブの近傍に、回路基板とバスバーを貫通して成形空間に連通する孔を設け、成形空間に射出された樹脂が孔に充填されるようにしてもよい。
このようにすると、孔に樹脂を充填することにより回路基板とバスバーの固定強度を高めることができる。
タブは、金型を型閉じすることで略直角に折り曲げられ、タブの先端は、成形空間を構成する内壁のうちバスバーと対向する底壁に接触した状態となるようにしてもよい。
このようにすると、バスバーの端縁側の成形空間に流れ込む樹脂によって確実にタブを押し込むことができる。
また、本発明は、回路基板とバスバーを重ね合わせてなる回路構成体であって、回路基板の端縁から延出して設けられ、バスバーの端縁部に沿って折り返されたタブと、このタブの折り返し部分を覆う樹脂成形部とを備えた回路構成体としてもよい。
この回路構成体は、タブの近傍に設けられ、回路基板とバスバーを貫通する孔を備え、樹脂成形部は、孔に充填されている構成としてもよい。
また、回路基板の端縁は、回路基板に設けられた開口の開口縁と、回路基板の外周縁とを含んで構成してもよい。
さらに、本発明は、上記の製造方法により製造された回路構成体もしくは上記の回路構成体と、この回路構成体を内部に収容したケースとを備えた電気接続箱としてもよい。
本発明によれば、回路基板とバスバーの固定方法を簡素化することができる。
実施形態1における電気接続箱の平面図 図1におけるA−A線断面図 図1におけるB−B線断面図 回路基板を示す斜視図 バスバーを示す斜視図 図5のバスバーに図4の回路基板を重ね合わせた状態を示す斜視図 図6の状態から樹脂成形を行った状態を示す斜視図 図7の下面側を示す斜視図 図7の回路構成体に電子部品が実装された状態を示す斜視図 図9の回路構成体に端子集合体が実装された状態を示す斜視図 図10の回路構成体をケースの内部に収容した状態を示す斜視図 樹脂成形部を成形する金型の下型を示す平面図 図12の下型にバスバーと回路基板をセットした状態を示す平面図 図13におけるC−C線断面図であって、セット工程を示す断面図 図14の状態から金型を型閉じした状態(型閉じ工程)を示す断面図 図15の状態から成形空間に樹脂を射出した状態(射出工程)を示す断面図 図16の状態から脱型された回路構成体を示す断面図 実施形態2におけるセット工程を示す断面図 図18の状態から金型を型閉じした状態(型閉じ工程)を示す断面図 図19の状態から成形空間に樹脂を射出した状態(射出工程)を示す断面図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図17の図面を参照しながら説明する。本実施形態における電気接続箱10は自動車などに搭載されて使用される。この電気接続箱10は、バッテリー(図示せず)と、ヘッドランプ、ワイパーなどの図示しない電装品との間に設けられている。この電気接続箱10は、バッテリーから供給される電力を分配、供給するとともに、これらの電力供給の切り替えなどの制御を行う。
電気接続箱10は、図2に示すように、回路構成体30と、この回路構成体30を内部に収容するケースとを備えて構成されている。このケースは、略方形の箱形をなして上方に開口するケース本体50Aと、略方形の箱形をなして下方に開口するカバー50Bとから構成されている。カバー50Bは、ケース本体50Aの開口を塞ぐようにして装着されている。回路構成体30は、ケース本体50Aの底面に載置され、ボルト止めにより固定されている。この回路構成体30の上面には、端子集合体60が実装されている。
端子集合体60は、図10に示すように、平板状をなす複数のタブ端子61と、回路構成体30の外周縁部に沿って略L字状をなす合成樹脂製のハウジング62とを備えて構成されている。タブ端子61は、ハウジング62を上下方向に貫通する形態でハウジング62と一体に成形されている。これにより、複数のタブ端子61がハウジング62によって保持されている。
タブ端子61においてハウジング62から下方に突出した部分は、回路構成体30に貫通形成されたスルーホール38に差し込まれ、半田付けにより導通可能に接続されている。一方、タブ端子61においてハウジング62から上方に突出した部分は、図1ないし図3に示すように、筒状をなすコネクタ部51の内部に収容されている。コネクタ部51は、カバー50Bを上下方向に貫通する形態で複数設けられている。
コネクタ部51の内部には、バッテリーもしくは各電装品に連なるワイヤハーネスの端末部に設けられた相手側コネクタ(図示せず)が嵌合可能とされている。相手側コネクタには、タブ端子61と接続可能な相手側端子が複数収容されている。これにより、相手側コネクタをコネクタ部51の内部に嵌合すると、相手側端子とタブ端子61が導通可能に接続され、バッテリーからの電力が電気接続箱10に供給され、電気接続箱10から各電装品に対して電力が分配、供給される。
ケース本体50Aの側壁の外面には、図2に示すように、外方に突出するロック部52が設けられている。一方、カバー50Bの側壁には、ロック部52と対応する位置に弾性変形可能なロック受け部53が設けられている。また、ケース本体50Aのロック部52の下方には、フランジ部54が外方に張り出す形態で周設されている。これにより、カバー50Bをケース本体50Aに被せてカバー50Bの側壁の下端がフランジ部54に接触する位置に至ると、ロック部52とロック受け部53が上下方向に係止し、ケース本体50Aとカバー50Bが一体に組み付けられた状態に保持される。
回路構成体30は、回路基板31と、この回路基板31の下面側に配設されたバスバー32とを備えて構成されている。回路基板31は、例えばポリイミドからなる絶縁基材の両面に、銅箔パターンからなる導電路を形成した構成とされている。絶縁基材の厚さは、例えば50μm(2mil)とされている。一方、導電路の厚さは、例えば35μm(1oz)とされている。さらに、回路基板31の表面には、絶縁材としてのソルダーレジスト(図示せず)が塗布されている。ソルダーレジストの厚さは、導電路を露出させない程度に薄く設定されている。このため、回路基板31は、導電路が形成されている銅箔部分においても可撓性を有し、導電路が形成されていない部分においては、極めて柔軟なフィルム状に構成されている。
回路基板31は、図4に示すように、略長方形状をなしている。回路基板31には、略方形をなす複数の開口部33が貫通して形成されている。複数の開口部33は、回路基板31の長手方向に沿って並んで設けられ、隣り合う2つの開口部33の間には、基板側係止窓34が貫通して形成されている。この基板側係止窓34は、回路基板31の長手方向に沿って複数が並んで設けられている。複数の基板側係止窓34のうち並び方向中央に位置する基板側係止窓34は、左右に配置された両開口部33に隣り合う配置で、かつ、両開口部33とは独立して形成されている。これに対して残りの基板側係止窓34は、左右に配置された両開口部33に隣り合う配置で、かつ、左右いずれか一方の開口部33と連通して形成されている。
基板側係止窓34の開口縁のうち回路基板31の長手方向に沿う一対の対向縁には、一対の規制片35が対向状態で配置されている。両規制片35は、回路基板31の長手方向と交差する方向(以下「幅方向」という)に張り出す形態で設けられている。規制片35は、導電路を含まない構成とされているため、前記の通り、柔軟なフィルム状とされている。同様にして、回路基板31の外周縁には、規制片35と同様に、導電路を含まない構成とされた複数の固定片40が外側に張り出し形成されている。
また、回路基板31において基板側係止窓34の幅方向両側には、一対の基板側係止孔36が貫通して形成されている。両基板側係止孔36は、各基板側係止窓34に対応して配設されている。また、基板側係止孔36は、開口部33の近傍であって基板側係止窓34に隣り合って配置されている。換言すると、複数の開口部33のうち並び方向両端を除く開口部33は、4つの基板側係止孔36によって囲まれている。一方、並び方向両端の開口部33については、2つの基板側係止孔36と後述する外周モールド部46とによって囲まれている。
回路構成体30の四隅のうち端子集合体60の両端部と対応する2つの角部には、回路構成体30をケース本体50Aに固定するためのボルト39を挿通する2つのボルト挿通孔37が貫通して形成されている。また、回路基板31において複数のタブ端子61の下端部と対応する位置には、これらが差し込まれる複数のスルーホール38が貫通して形成されている。
バスバー32は、図5に示すように、回路基板31とほぼ同じ形状をなす略長方形状とされている。詳細には図6に示すように、回路基板31の固定片40は、バスバー32の外周縁よりも外側に張り出しているのに対して、隣り合う固定片40の間は、バスバー32の外周縁よりも内側に配置されている。なお、バスバー32は、金属板材をプレス加工することにより形成されている。
また、バスバー32の外周縁において固定片40と対応する位置には、切欠部41が内側に凹んで形成されている。切欠部41の切り欠き深さは、固定片40の厚さよりも大きめとされている。また、この切欠部41には、後述する型閉じ工程において上型71に設けられた押込突部73が嵌り込むようになっている。これにより、固定片40は、金型70の型閉じに伴って押込突部73により下方に折り曲げられ、切欠部41に嵌り込む。なお、この点は後に詳述する。
固定片40が切欠部41に嵌り込んだ状態では、固定片40がバスバー32の外周縁よりも内側に配置され、かつ、外周モールド部46を成形するための空間が、S1とS2とに区画される。このため、後述する射出工程において溶融した樹脂が折り曲げられた固定片40を、切欠部41に沿って折り返しながらS1からS2へと流動し、固定片40の側方からバスバー32の下面側の成形空間S2に入り込むことを規制できる。したがって、後述するゲート78を固定片40の直上に必ずしも配置する必要はなく、成形空間S1の任意の場所に配置されたゲート78から、射出された樹脂を固定片40の外側に確実に回り込ませることができる。
この結果、樹脂は、固定片40の外側から内側に向けて流れ込むことになり、これに伴って固定片40は、バスバー32の外周縁部に沿って折り返され、この折り返された状態の固定片40が後述する外周モールド部46の内部にインサート成形される。なお、固定片40の成形方法は、規制片35の成形方法と同じであり、後に詳述する。
バスバー32において基板側係止窓34と対応する位置には、バスバー側係止窓42が貫通して形成されている。バスバー側係止窓42は、幅方向に長い略長方形状をなしている。また、バスバー32において基板側係止孔36と対応する位置には、バスバー側係止孔43が貫通して形成されている。バスバー側係止孔43は円孔とされており、基板側係止孔36と同軸で配置されている。バスバー側係止孔43の内径は、基板側係止孔36の内径よりも小さく設定されている。
このため、基板側係止孔36は、図15に示すように、バスバー側係止孔43と連通して配置され、射出工程においては、図16に示すように、溶融した樹脂がバスバー側係止孔43と基板側係止孔36の双方に充填される。この状態では、基板側係止孔36に充填された樹脂がバスバー側係止孔43の孔縁部に係止することによりアンカー効果が発揮され、後述する係止窓モールド部がバスバー32に抜け止めされる。
また、バスバー32において複数のスルーホール38から構成されるスルーホール群と対応する領域には、略方形をなす単一の逃げ孔44が貫通して形成されている。これにより、図2または図3に示すように、回路構成体30をケース本体50Aの底壁に取り付けると、タブ端子61の下端部がスルーホール38と逃げ孔44を通って、ケース本体50Aの底壁に凹設された逃がし凹部55に突入される。なお、図5に示すように、バスバー32の図示左側の角部には、電源端子63が接続される入力用貫通孔45が貫通して形成されている。
本実施形態の回路構成体30は、図6に示すように、回路基板31とバスバー32を重ね合わせた状態で金型70にセットし、図7および図8に示すように、合成樹脂材(図7,図8における外周モールド部46と係止窓モールド部47)を樹脂成形することによって、一体に組み付けられている。合成樹脂材としては、エポキシ樹脂などの任意の熱硬化性樹脂、または、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどの任意の熱可塑性樹脂を用いることができる。成形法については、熱硬化性樹脂については、トランスファー成形や、圧縮成形等を用いることができる。また、熱可塑性樹脂については、射出成形等を用いることができる。
回路構成体30の外周縁部には、図7に示すように、図示4つの外周モールド部46が各辺に沿って設けられている。図2または図3に示すように、外周モールド部46の上面は、回路基板31の上面と略面一に形成されている。一方、外周モールド部46の下面は、バスバー32の外周縁部を覆うようにしてバスバー32の下面よりも下方に突出して形成されている。外周モールド部46の内部には、固定片40がバスバー32の外周縁部に沿って折り返された状態でインサート成形されている。これにより、回路基板31の外周縁部がバスバー32の上面から剥離することを規制し、回路基板31がバスバー32に固定されている。
回路構成体30の下面中央部において複数のバスバー側係止窓42および複数のバスバー側係止孔43と対応する位置には、図8に示すように、単一の係止窓モールド部47が形成されている。この係止窓モールド部47は、回路基板31の長手方向に延びる中央リブと、この中央リブの幅方向両側に配置された枝分かれリブとからなる。中央リブは、隣り合うバスバー側係止窓42間を連結している。一方、枝分かれリブは、バスバー側係止窓42とバスバー側係止孔43との間を連結している。
係止窓モールド部47の上面は、図2または図3に示すように、回路基板31の上面と略面一に形成されている。一方、係止窓モールド部47の下面は、バスバー側係止窓42の開口縁部を覆うようにしてバスバー32の下面よりも下方に突出して形成されている。係止窓モールド部47の内部には、規制片35がバスバー側係止窓42の開口縁部に沿って折り返された状態でインサート成形されている。これにより、基板側係止窓34の開口縁部がバスバー32の上面から剥離することを規制し、回路基板31がバスバー32に固定されている。
前記したように、基板側係止窓34は、開口部33に隣り合う配置で形成されているため、基板側係止窓34の開口縁部のみならず、開口部33の開口縁部がバスバー32の上面から浮き上がることも規制できる。特に、基板側係止窓34と開口部33が連通して形成されている箇所では、開口部33の開口縁部の浮き上がりを効率良く規制することができる。これらに加えて、基板側係止孔36が開口部33の近傍に形成されているため、開口部33の開口縁部の浮き上がりをさらに効率良く規制することができる。
開口部33には、図9に示すように、半導体スイッチング素子を樹脂封止してなる半導体リレー48が半田付けにより実装されている。半導体リレー48の側面下部には、開口部33の開口縁部に形成された導電路に接続される複数の第1端子48Aが形成されている。半導体リレー48の下面には、開口部33に露出したバスバー32の上面に接続される第2端子(図示せず)が形成されている。ここで、本実施形態では開口部33の開口縁部の浮き上がりが規制されているため、第2端子とバスバー32の上面とを確実に半田付けすることができる。
次に、外周モールド部46と係止窓モールド部47を成形する金型70の構造および金型70による係止窓モールド部47の成形方法について図12ないし図17の図面を参照しながら説明する。金型70は、図14に示すように、上型71、下型72などを備えて構成されている。下型72は、図12に示すように、外周モールド部46を成形する第1成形凹部74、係止窓モールド部47を成形する第2成形凹部75、一対の位置決めピン76などを備えて構成されている。なお、外周モールド部46と係止窓モールド部47の成形方法はいずれも同様であるため、以下においては係止窓モールド部47を代表として説明する。
回路構成体30において両位置決めピン76と対応する位置には、一対の位置決め孔49が貫通して形成されている。したがって、所定の位置決めピン76に所定の位置決め孔49を差し込んでバスバー32、回路基板31の順に下型72にセットすると、図13に示すように、複数のバスバー側係止窓42および複数のバスバー側係止孔43と上下方向に対応して第2成形凹部75が配置される。この状態では、回路基板31とバスバー32が位置決めピン76によって互いに位置決めされ、規制片35がバスバー側係止窓42の開口縁から張り出した状態となる(セット工程)。
一方、上型71は、図14に示すように、基板側係止窓34に嵌合する押込突部73、この押込突部73の内部に形成されたランナー77、このランナー77の端部に形成されたゲート78などを備えて構成されている。金型70を型閉じすると、図15に示すように、押込突部73が規制片35を下方に押し込みながらバスバー側係止窓42に嵌合し、基板側係止孔36が上型71によって閉止される。これにより、第2成形凹部75と上型71との間に、係止窓モールド部47を成形するための成形空間が形成される。この成形空間は、基板側係止孔36とバスバー側係止孔43とに連通している。
ここで、押込突部73とバスバー側係止窓42の内壁との間には、少なくとも規制片35の厚さよりも大きめの隙間が設定されている。このため、規制片35は、上下両型71,72によってせん断されることなく、バスバー側係止窓42の開口縁で下方に折り曲げられる。この状態では、成形空間のうち規制片35を境界として、成形空間S1とS2とに区画され、バスバー側係止窓42の開口縁とは反対側に位置する成形空間S1にゲート78が配置される(型閉じ工程)。
続いて、ゲート78から溶融した樹脂を成形空間S1に射出すると、溶融した樹脂は、成形空間のうち規制片35を境界としてバスバー側係止窓42の開口縁側の成形空間S2に流れ込む。これにより、溶融した樹脂は、成形空間S1から成形空間S2に向けて流動し、この樹脂の流動によって規制片35がバスバー32の下面に沿って折り返される。そして、図16に示すように、規制片35は、バスバー側係止窓42の開口縁部に沿って折り返された状態となり、成形空間S1,S2、バスバー側係止孔43、および基板側係止孔36に樹脂が充填される(射出工程)。この状態で充填された樹脂を冷却、固化し、脱型を行うと、図17に示すように、規制片35が内部にインサート成形された係止窓モールド部47が得られる。
以上のように本実施形態では、外周モールド部46および係止窓モールド部47に、固定片40および規制片35をインサート成形するだけで回路基板31とバスバー32を固定することができる。このため、インサート成形に加えてレーザー溶着などの固定作業が不要になり、回路基板31とバスバー32の固定方法を簡素化することができる。また、規制片35の近傍に、基板側係止孔36とバスバー側係止孔43を設けたから、両孔36,43に樹脂を充填することにより、回路基板31とバスバー32の固定強度を高めることができる。
また、規制片35により開口部33の開口縁部の浮き上がりを規制したから、半導体リレー48の第2端子をバスバー32の上面に対して確実に半田付けすることができる。さらに、開口部33を囲む位置に基板側係止孔36とバスバー側係止孔43を設け、これらの孔36,43に樹脂を充填したから、開口部33の開口縁部の浮き上がりを効率良く規制できる。これらに加えて、基板側係止窓34の幅方向両側に両基板側係止孔36を設けたから、規制片35を折り曲げる方向に樹脂を流し込むことで両バスバー側係止孔43および両基板側係止孔36に樹脂を充填することができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図18ないし図20の図面を参照しながら説明する。実施形態2は、実施形態1よりも規制片35が樹脂の流動によって折れ曲がりやすくしたものである。なお、実施形態1と同じ構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、実施形態1と同じ構成には、同一の符号を付すものとする。図18に示すセット工程において、本実施形態の規制片80は、実施形態1の規制片35よりも長めに設定されている。このような構成によると、以下の作用、効果を奏することができる。
金型70の型閉じを行うと、図19に示すように、規制片80が押込突部73によって下方に折り曲げられる。このとき、規制片80の先端は、成形空間を構成する内壁のうちバスバー32と対向する底壁81に接触する。この状態では、成形空間のうち、規制片80を境界としてバスバー側係止窓42の開口縁とは反対側に位置する成形空間S3と、バスバー側係止窓42の開口縁側の成形空間S4とが規制片80によって区画される(型閉じ工程)。
次に、ゲート78から溶融した樹脂を射出すると、この樹脂は、成形空間S3から成形空間S4へ向かう途中で必ず規制片80に接触し、この規制片80を成形空間S4側へ押し込むことになる。これにより、規制片80は、図20に示すように、バスバー側係止窓42の開口縁部に沿って折り返された状態となり、係止窓モールド部47によってインサート成形される。したがって、成形空間S3から成形空間S4に流れ込む樹脂によって確実に規制片35を押し込むことができる(射出工程)。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、タブとして規制片35と固定片40を例示しているものの、本発明によると、規制片35と固定片40以外にもタブを設けてもよい。例えば逃げ孔44の開口縁から張り出すタブを回路基板31に設けてもよい。
(2)上記実施形態では、バスバーの端縁として切欠部41の端縁を例示しているものの、本発明によると、切欠部41を設けることなくバスバー32の外周縁を端縁としてもよい。
(3)実施形態1では、基板側係止孔36とバスバー側係止孔43を、係止窓モールド部47を成形する成形空間と連通して設けているものの、本発明によると、成形空間と連通しない態様で基板側係止孔とバスバー側係止孔を設けてもよい。
(4)実施形態1では、基板側係止孔36とバスバー側係止孔43とが、基板側係止窓34の幅方向両側に貫通して形成され、係止窓モールド部47がこれらに連通して形成されるものの、本発明によると、基板側係止孔とバスバー側係止孔とを外周モールド部46に連通するように配置して設けてもよい。
(5)実施形態2では、実施形態1の規制片35よりも長めの規制片80を例示しているものの、本発明によると、実施形態1の第2成形凹部75の深さ寸法を短くすることで、規制片35の先端と第2成形凹部75の底壁とを接触させてもよい。
10…電気接続箱
30…回路構成体
31…回路基板
32…バスバー
34…基板側係止窓(開口)
35…規制片(タブ)
36…基板側係止孔
40…固定片(タブ)
41…切欠部(外周縁)
42…バスバー側係止窓
43…バスバー側係止孔
46…外周モールド部(樹脂成形部)
47…係止窓モールド部(樹脂成形部)
50A…ケース本体
50B…カバー
70…金型
80…規制片(タブ)
S1〜S4…成形空間

Claims (8)

  1. 回路基板とバスバーを重ね合わせてなる回路構成体の製造方法であって、
    前記回路基板および前記バスバーが金型にセットされた状態において、前記バスバーの端縁から張り出すタブを前記回路基板の端縁に設けておき、
    前記金型を型閉じすることで前記タブが前記金型に押し込まれて前記バスバーの端縁で折り曲げられ、
    前記金型内に形成された成形空間のうち、折り曲げられた前記タブを境界として前記バスバーの端縁とは反対側に位置する成形空間に溶融した樹脂を射出し、この樹脂が前記バスバーの端縁側の成形空間に流れ込むことで前記タブが前記バスバーの端縁部に沿って折り返された状態となり、この状態で前記成形空間内に充填された前記樹脂が冷却、固化されることを特徴とする回路構成体の製造方法。
  2. 前記タブの近傍に、前記回路基板と前記バスバーを貫通し前記成形空間に連通する孔を設け、前記成形空間に射出された前記樹脂が前記孔に充填されることを特徴とする請求項1に記載の回路構成体の製造方法。
  3. 前記タブは、前記金型を型閉じすることで略直角に折り曲げられ、前記タブの先端は、前記成形空間を構成する内壁のうち前記バスバーと対向する底壁に接触した状態となることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回路構成体の製造方法。
  4. 回路基板とバスバーを重ね合わせてなる回路構成体であって、
    前記回路基板の端縁から延出して設けられ、前記バスバーの端縁部に沿って折り返されたタブと、
    このタブの折り返し部分を覆う樹脂成形部とを備えた回路構成体。
  5. 前記タブの近傍に設けられ、前記回路基板と前記バスバーを貫通する孔を備え、
    前記樹脂成形部は、前記孔に充填されていることを特徴とする請求項4に記載の回路構成体。
  6. 前記回路基板の端縁は、前記回路基板に設けられた開口の開口縁と、前記回路基板の外周縁とを含んで構成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の回路構成体。
  7. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載された回路構成体の製造方法によって製造された回路構成体と、
    この回路構成体を内部に収容したケースとを備えた電気接続箱。
  8. 請求項4ないし請求項6のいずれか一項に記載の回路構成体と、
    この回路構成体を内部に収容したケースとを備えた電気接続箱。
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