JP5487139B2 - 帯域割当方法及び受動光通信網システム - Google Patents

帯域割当方法及び受動光通信網システム Download PDF

Info

Publication number
JP5487139B2
JP5487139B2 JP2011034302A JP2011034302A JP5487139B2 JP 5487139 B2 JP5487139 B2 JP 5487139B2 JP 2011034302 A JP2011034302 A JP 2011034302A JP 2011034302 A JP2011034302 A JP 2011034302A JP 5487139 B2 JP5487139 B2 JP 5487139B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
priority
transmission
amount
transmission request
optical subscriber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011034302A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012175322A (ja
Inventor
大輔 村山
憲行 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2011034302A priority Critical patent/JP5487139B2/ja
Publication of JP2012175322A publication Critical patent/JP2012175322A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5487139B2 publication Critical patent/JP5487139B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Small-Scale Networks (AREA)

Description

本発明は、受動光通信網における上り通信の通信時間(帯域)を動的に割り当てる帯域割当方法およびこれを実施した受動光通信網システムに関するものである。
PON(Passive Optical Network:受動光通信網)は、通信事業者局に設置されるOLT(Optical Line Terminal:光端局装置)と、ユーザ宅に設置されるONU(Optical Network Unit:光加入者装置)とからなるFTTH(Fiber To The Home)の一形態である。PONは、OLTと複数のONUとを、光ファイバや受動光スプリッタ等の光伝送路を介して接続した光ネットワークであり、その経済的優位性により、広く利用されている。
OLTとONUとがイーサネット(登録商標)フレームにより通信を行うEPON(Ethernet(登録商標) PON)の中で、伝送速度が1GbpsであるGE−PON(Gigabit Ethernet(登録商標) PON)は、高速かつ安価なFTTHサービスを提供することができるため、特に国内では広く用いられている。また、最近では、伝送速度を10Gbpsに高速化した10G−EPONの標準仕様が検討されている。10G−EPONの標準仕様では、図1に示すように10Gbpsと1Gbpsの異なる伝送速度のONUを、OLTに混在して接続することが考慮されている。
一般に、PONにおいては、OLTからONUへの通信の方向を下り方向と呼び、これと反対方向を上り方向と呼ぶ。GE−PONを始めとする多くのPONでは、上り方向の通信は時分割多元接続によって行われる。OLTにより、それぞれのONUの送信タイミングを制御することで、複数のONUがOLTと時分割通信できるようにしている。
10G−EPONの上り通信も同様に時分割多元接続により行われる。10G−EPONでは、1台のOLTに、上り伝送速度が異なる複数のONUが接続できる方式が検討されている。このとき、異なる速度のONUとの間であっても、時分割多元接続により上り通信を実現する。
上り方向の通信が時分割多元接続によって行われる多くのPONにおいて、効率的に上り帯域を使用するには、それぞれのONUに対して上り通信を許可する時間の長さを、通信の状況に応じて動的に変更することによる、動的帯域割当が重要である。ここで、帯域は、各ONUに対して送信許可量を算出し、その送信時間帯を排他的に確保することにより、割り当てられる。
EPONには、MPCP(Multi Point−Control Protocol)と呼ばれる、複数のONUの送信タイミングを制御するプロトコルが定められている。OLTはMPCPを用いて動的帯域割当を実行する。
ONUは、上りの送信要求量をOLTに通知するための送信要求信号(REPORT)をOLTに送信する。図2(REPORTフォーマット)にIEEE802.3ahおよびIEEE802.3avにて規定されているREPORTのフォーマットを示す。REPORTは、1つのフレームの中に複数のQueue Set(以下、QS)を持ち、複数の送信要求量をOLTに通知することができる。1つのQueue Setの中には、さらに複数の優先度キュー毎の蓄積量(Queue Report:以下、QR)を記載することができる。ONUは上りのバッファ蓄積量を基に送信要求量(QSおよびQR)を算出する。
OLTは、REPORTを受信し、そこに記載された送信要求量を参照し、ONUごとに送信を許可する量と送信開始時刻とを算出し、これらを送信許可信号(GATE)に記載して各ONUに送信する。その際、それぞれのONUの送信信号が時間的に重複しないように制御する。ONUは受信したGATEに従い、指定された送信開始時刻から送信を開始し、上りバッファに蓄積していた信号を、指定された送信許可量の時間だけ送信する。
動的帯域割当の方法は、PONシステムの性能を決定する上で重要である。PONシステムの性能は、帯域利用効率や、遅延時間などを指標に評価することができる。動的帯域割当においては、高い帯域利用効率を保ちつつ、低遅延でデータを送信することが重要である。
PONシステムにおいては、上り帯域利用効率が高い方が、高性能であるといえる。
高い帯域利用効率を実現するためには、ONUがOLTから割り当てられた送信許可量の中で、上りバッファに蓄積している上りデータフレームをどのような上り送信優先順位に従って送信するかという前提を、ONUとOLTとで一致させることが必要である。
ONUが上りデータフレームを送信する際の上り送信優先順位について、ここでは複数の方法を説明する。まず、ONUが前周期でREPORTによりバッファ蓄積量を通知済のフレームを優先的に送信するか、または、指定された送信タイミングにおいて完全優先によって送信するか、という2種類の方法がある。前者をREPORT済フレームの優先あり、後者をREPORT済フレームの優先なしとする。REPORT済フレームの優先について図21を用いて説明する。一例としてここではONUは4つの優先キューQ3からQ0(31〜34)はONUの優先度ごとの上りバッファを示す。優先度の高い順にQ3(31)、Q2(32)、Q1(33)、Q0(34)とする。ONUは時刻T1(35)にREPORTにより、各キューの蓄積量(314)をOLTに通知したとする。これを受けて、OLTはGATEにより送信許可をする。ONUは時刻T2(36)にGATEを受信する。OLTが指定した送信開始時間はT4(38)であったが、ONU上りバッファには、時刻T4(38)より前のT3(37)に最高優先度のフレーム(315)を受信したとする。すると時刻T4(38)において、REPORT済フレームの優先ありの場合は、311のように、送信時のバッファ内の状態に関わらずREPORT済フレームを優先するのに対して、REPORT済フレームの優先なしの場合は、312のように、与えられた送信許可時間の中で完全優先を行う。
また、REPORT済フレームの優先ありの場合に、REPORTされたQSに含まれるQRで要求したバッファ蓄積量の上り送信優先順位として、2種類の上り送信優先順位がある。QS内で高優先から低優先の順で送信し次のQSへ進むか、またはQSを横断的に高優先のQRから低優先のQRへ順に送信するか、という2種類の上り送信優先順位である。これをQSごとの優先とする。前者をQSごとの優先あり、後者をQSごとの優先なしとする。これらについて、QSおよびQRはそれぞれ2つずつとした例を用いて説明する。QS1およびQS2はそれぞれQR0とQR1を含むとする。優先度はQR1の方が高いとする。このとき、QSごとの優先ありの場合の送信優先順位はQS1のQR1、QS1のQR0、QS2のQR1、QS2のQR0の順であるのに対し、QSごとの優先なしの場合の送信優先順位はQS1のQR1、QS2のQR1、QS1のQR0、QS2のQR0の順である。
ONUの上り送信優先順位は、前述のREPORT済フレームの優先と、QSごとの優先との組み合わせにより、3つに分類することができる。
動的帯域割当の方法として、ONUはOLTにバッファ蓄積量または閾値以下のフレーム蓄積量を送信要求量としてREPORTにより通知し、OLTはONUからREPORTにより通知されたいずれかの送信要求量と一致させた送信許可量をGATEにより通知する方法がある。
非特許文献1には、各ONUは送信要求量をOLTに通知し、OLTは通知された送信要求量と一致した量の送信を許可することで、余剰帯域を無くし帯域利用効率を向上させる方法が開示されている。
Interleaved polling with adaptive cycle time(IPACT):A dynamic bandwidth distribution scheme in an optical access network(Glen Kramer他、Photonic Network Communications、vol.4、No.1、pp.89−107、Aug 2002)
しかし、前述した従来の方法では、以下の2点が課題として挙げられる。
非特許文献1は、ONUの上り送信優先順位を判別または通知するステップを持たずに、OLTはそれを予め何れかに決定しておいた上で動的帯域割当を行うので、OLTとONUとでONUの上り送信優先順位の解釈が異なる場合、帯域利用効率が低下することがある。すなわち、課題1として、ONUの上り送信優先順位がONUとOLTとで異なった場合に、複数の要求量から成る送信要求と、無駄なく送信するために必要な送信許可量との対応関係が、OLTとONUとで異なっているため、OLTが許可する送信許可量とONUの送信量とを一致させることができず、帯域利用効率が低下するという点がある。
また、引用文献1は、ONUの上り送信優先順位がREPORT済フレームの優先なしである場合に、仮にONUの上り送信優先順位をOLTが正確に解釈し、無駄の無いように送信許可量をONUに通知したとしてもトラヒック条件によっては低優先トラヒックの遅延時間が増大する。ここでのトラヒック条件とは、高優先のトラヒックが常に流れているような条件を示す。すなわち、課題2として、ONUがREPORT済フレームの優先なしという上り送信優先順位を持つ場合に、ONUの上り送信優先順位をOLTが正確に解釈して無駄の無いように送信許可量をONUに通知したとしても、トラヒック条件によっては低優先トラヒックの遅延時間が増大するという点がある。
そこで、前記課題を解決するために、本発明は、PONの上り帯域を動的に割り当てるときに、高い帯域利用効率を維持し、且つ低遅延を実現する帯域割当方法及びこれを実施する受動光通信網システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る帯域割当方法は、ONUの上りバッファに蓄積されているデータを送信するための優先順位の解釈が、OLTとONUで異なる場合に、OLT側で各ONUの解釈する優先順位を判別し、その結果に基づいて帯域を割り当てることとした。
具体的には、本発明に係る帯域割当方法は、光端局装置と複数の光加入者装置とが光伝送路を介して接続された受動光通信網において、各々の前記光加入者装置から前記光端局装置への通信帯域を動的に割り当てる帯域割当方法であって、前記光加入者装置毎の上りデータの送信優先順位に関わる上りデータ情報を保持し、前記光加入者装置から受信した送信要求メッセージが示す送信要求量及び前記上りデータ情報に基づき、前記光加入者装置へ認める送信許可量を算出するに際し、前記光加入者装置毎の前記送信要求量と、前記光加入者装置毎の過去の前記送信許可量と、前記光加入者装置が送信し、前記光端局装置が受信した通信データ量と、に基づき前記上りデータ情報が確定か又は未確定かを識別する識別手順を行うことを特徴とする。
本帯域割当方法は、OLTが上りデータ情報を保持し、ONUからの送信要求量と上りデータ情報とから、各ONUに認める送信許可量を算出する。ONUはこの送信許可量に基づいて上りデータを送信する。従って、本発明は、PONの上り帯域を動的に割り当てるときに、高い帯域利用効率を維持し、且つ低遅延を実現する帯域割当方法及びこれを実施する受動光通信網システムを提供することができる。
ここで、本発明に係る帯域割当方法は、前記通信データ量が優先度毎であることを特徴とする。
本発明に係る帯域割当方法の前記送信要求メッセージは、M個(Mは1以上の自然数)のキューセットを含み、前記キューセットの各々はm個(mは2以上の自然数)のキューレポートを含み、前記送信要求量は、いずれかの前記キューレポートの値、もしくは2以上の前記キューレポートの値の和であって、前記送信要求メッセージはM個の送信要求量を含み、前記上りデータ情報は、方法甲又は方法乙であることを示す第一情報と、方法丙又は方法丁であることを示す第二情報と、を含むことを特徴とする。
ただし、
方法甲は、前記光加入者装置が各々の前記送信要求メッセージの送信要求量に含めたフレームを優先して送信する方法であり、
方法乙は、前記光加入者装置が各々の前記送信要求メッセージの送信要求量に含めたフレームを優先せずに、送信開始時点における完全優先により送信する方法であり、
方法丙は、前記光加入者装置が各々の前記送信要求メッセージの送信要求量に含めたフレームのうち、キューセットごとの送信優先順位に従って送信する方法のうち、各キューセットに含まれるキューレポートに該当するフレームを優先度に従って優先して送信する方法であり、
方法丁は、前記光加入者装置が各々の前記送信要求メッセージの送信要求量に含めたフレームのうち、キューレポートに該当するフレームを優先度に従って優先して送信する方法である。
本発明は、REPORT済フレームの優先のありかなしか、およびREPORT済フレームの優先ありの場合に、QSごとの優先ありなしかを、ONUがOLTに通知するか、またはOLTが監視したONUごとのREPORT量、割当量、受信トラヒック量を基に判別し、その結果に基づき帯域を割り当てることで高い帯域利用効率かつ低遅延で帯域を割り当てることができる。
本発明に係る帯域割当方法の前記識別手順は、前記第一情報が前記方法甲であるか方法乙であるかを確定的に識別する第一確定ステップと、前記第一情報が前記方法甲であるか方法乙であるかを推測する第一推測ステップと、前記第一確定ステップでの識別又は前記第一推測ステップでの推測に基づき前記上りデータ情報の第一情報を更新する第一更新ステップと、前記第二情報が前記方法丙であるか方法丁であるかを確定的に識別する第二確定ステップと、前記第二情報が前記方法丙であるか方法丁であるかを推測する第二推測ステップと、前記第二確定ステップでの識別又は前記第二推測ステップでの推測に基づき前記上りデータ情報の第二情報を更新する第二更新ステップと、を有することを特徴とする。
本発明に係る帯域割当方法の前記識別手順で前記第一情報が方法乙であると識別された前記光加入者装置に対して、最大の送信要求量を超える送信許可量を割り当てることを特徴とする。優先度が低いONUからの上りデータの遅延を防止することができる。
本発明に係る帯域割当方法の前記識別手順で前記第一情報が方法乙であると識別された前記光加入者装置に対して、前記光加入者装置からの上りトラヒックのうち、前記光加入者装置からの前記送信要求メッセージ内の前記キューレポートの値がゼロより大きく、かつ前記送信要求メッセージに基づく前記送信許可量に対して前記光加入者装置からの送信データ量がゼロである前記上りトラヒックの有無を検出した場合、前記光加入者装置全ての送信要求量に基づいて、前記光加入者装置に、前記送信要求メッセージに含まれる前記送信要求量の総和を超える前記送信許可量を割り当てることを特徴とする。優先度が低いONUからの上りデータの遅延を防止することができる。
本発明に係る帯域割当方法は、前記光加入者装置に、前記送信要求メッセージに含まれる前記送信要求量の総和を超える前記送信許可量を割り当てる際に、前記上りトラヒックについて前記光加入者装置からの送信データ量がゼロである状態の継続時間も考慮することを特徴とする。
本発明に係る帯域割当方法は、前記光加入者装置に、前記送信要求メッセージに含まれる前記送信要求量の総和を超える前記送信許可量を割り当てる際に、前記上りトラヒックより優先度が高い上り高優先トラヒックの平均伝送レートも考慮することを特徴とする。
本発明に係る受動光通信網システムは、光端局装置と複数の光加入者装置とが光伝送路を介して接続された受動光通信網と、前記帯域割当方法で各々の前記光加入者装置から前記光端局装置への通信帯域を動的に割り当てる制御装置と、を備える。
本発明は、PONの上り帯域を動的に割り当てるときに、高い帯域利用効率を維持し、且つ低遅延を実現する帯域割当方法及びこれを実施する受動光通信網システムを提供することができる。
受動通信網システムを説明する図である。 REPORTフォーマットを説明する図である。 第一実施形態のONU上り優先ポリシーを説明する図である。REPORT済フレームの優先の場合である。 第一実施形態のREPORTフォーマットを説明する図である。 第一実施形態のONUの上り送信バッファの状態を説明する図である。 第一実施形態のONUがREPORTにより通知したQSとそれに含まれるQRの値を説明する図である。 第一実施形態のOLTの構成を説明する図である。 第一実施形態のOLTが持つ識別テーブルを説明する図である。 第一実施形態の上り送信優先順位を識別する手順を説明する図である。 第一実施形態の上り送信優先順位を識別する手順を説明する図である。 第一実施形態の第1の識別の手順を説明する図である。 第一実施形態の上り送信制御シーケンスを説明する図である。 第一実施形態の第2の識別の手順を説明する図である。 第一実施形態の第3の識別の手順を説明する図である。 第一実施形態の第4の識別の手順を説明する図である。 第一実施形態の第5の識別の手順を説明する図である。 第一実施形態の送信許可の算出手順を説明する図である。 第二実施形態の第1の識別の手順を説明する図である。 第二実施形態の第3の識別の手順を説明する図である。 第二実施形態の第4の識別の手順を説明する図である。 ONU上り優先ポリシーを説明する図である。REPORT済フレームの優先の場合である。 第二実施形態の第5の識別の手順を説明する図である。
本発明における対象のPONシステムは、上り方向の通信がTDM(時分割多元接続)で実現されるシステムとし、OLTには複数のONUが接続されていることとする。ONUは、OLTからの送信許可(送信許可量と送信タイミング)に従ってのみ上りデータを送信する。
以下、本発明を実施するのに最良の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、図中で同一の番号が付与されているものについては、同一の特徴を有するものとする。
(第一実施形態)
本発明における第一実施形態について説明する。本実施形態における受動光通信網の構成を図1に示す。OLT1には、光通信路2を介して、複数のONU(3−1〜3−4)が接続する。なお、ここでは4つのONUのみがOLT1に接続しているものとするが、本発明において、ONUの台数に制限は無い。他の実施例についても同様である。
下位ネットワーク(4−1〜4−4)は、それぞれ対応するONU(3−1〜3−4)に接続し、OLT1は上位ネットワーク5に接続している。下位ネットワーク4と上位ネットワーク5とは、OLT1、光通信路2、ONU3を介して情報の授受を行う。
OLT1には複数のONU3が接続しているため、ONU3からOLT1へ向かう(上り方向)データ信号の送信は、OLT1により制御される。具体的には、OLT1はONU3ごとに上り信号の送信許可を与え、ONU3は与えられた送信許可に従い上りデータ信号を送信する。上りデータ信号は、可変長のイーサネット(登録商標)形式のフレームとして送信される。以後、上りデータフレームと記載する。
OLT1はIEEE802.3ahによりMPCPとして定義されたプロトコルを備え、与える送信許可は、ONU3が上り送信を開始する上り送信時刻と、送信を許可された送信許可量とを含む。これらの送信許可に関わる情報は、GATEと呼ばれるフレーム形式の信号に搭載され、OLT1から各ONU3に送信される。
一方、上りデータフレームは、OLT1から送信許可を与えられるまで、ONU3がそれぞれ備える上りバッファに蓄積される。送信許可を与えられたら、送信許可量の範囲内で、蓄積していた上りデータフレームをOLT1に送信する。
また、ONU3は、上りバッファに蓄積している上りデータフレームの蓄積量を送信要求信号によりOLT1に通知する。送信要求信号は、上記のMPCPとして定義されている、REPORTと呼ばれるフレーム形式の信号により構成される。
REPORTフレームは、1つのフレームの中に複数のキューセット(以下、QS)を持ち、複数の送信要求量をOLTに通知することができる。1つのQSの中には、さらに複数の優先度キュー毎の蓄積量を記載することができる。図4にREPORTフレームのフォーマット例を示す。この例においては、1つのREPORTフレームにはQS(1)、QS(2)の2つのQSが格納されることとしており、QS数は2である。
また、本実施形態においては、各ONU3が備える優先度キューは2つとする。
ONU3が上りフレームを送信する際の複数の上り送信優先順位について、図3を用いて説明する。複数の方法を整理する。まず、REPORT済フレームの優先のあり、またはなしである。REPORTにより高優先キューのフレーム[1](33)および低優先キューのフレーム[2](34)相当のバッファ蓄積量が通知されたとし、そのREPORTに対応する送信開始時刻において、ONU上りバッファにREPORTされていない高優先フレーム[3](315)が蓄積していたとする。このとき、REPORT済フレームの優先ありの場合はREPORT済の314に示すフレームを優先し、REPORT済フレームの優先がなしの場合はデータ送信時刻T4(38)において蓄積しているフレームを完全優先する。
REPORT済フレームの優先がありの場合は、さらに、QSごとの優先のあり、またはなしという複数の上り送信優先順位がある。QSごとの優先について、図5および図6を用いて説明する。図5はONUの上り送信バッファの状態の例を示している。高優先キューのQ1には3211、3212のフレームが、低優先キューのQ0には3213、3214のフレームが蓄積しているとする。図6はONUがREPORTにより通知したQSとそれに含まれるQRの値を示している。キュー数、QSおよびQRはそれぞれ2つずつとした例である。このONUは上りバッファ内の閾値以下の最大のフレーム端までのデータ量に相当する送信要求量をTQ単位でQS1に、バッファ蓄積量全てからQS1分を引いた送信要求量をTQ単位でQS2に記載する。対象システムをGE−PONとするときは、1TQ=2バイトと換算する。ここでは、閾値を60TQとし、これにより算出される各ONU3のREPORTに記載の内容は、QS1(1)=50TQ、QS1(0)=55TQ、QS2(1)=51TQ、QS2(0)=100TQとなる。ここで、QSm(k)はm番目のQSのQRkを示し、kが大きいほど優先度が高いとする。なお、QSのQRの算出方法には、QS2を全バッファ蓄積量そのものとするONUもある。この場合は、全てのkに対してQS2’(k)=QS2(k)−QS1(k)として変換した値を用いれば、同等の処理を行うことができる。OLTは何らかの方法で、ONUのQSの算出方法を把握もしくは判別した上で、変換を行うことが必要となるが、本実施形態ではその方法を限定しない。
このとき、QSごとの優先ありの場合の送信優先順位はQS1(1)(図中の3221)、QS1(0)(図中の3222)、QS2(1)(図中の3223)、QS2(0)(図中の3224)の順であるのに対し、QSごとの優先なしの場合の送信優先順位はQS1(1)(図中の3221)、QS2(1)(図中の3223)、QS1(0)(図中の3222)、QS2(0)(図中の3224)の順である。
ONU3−1を、REPORT済フレームの優先あり、かつQSごとの優先ありとする。OLTがこのREPORTに対して、50TQ、または105TQ、または156TQ、または256TQを送信許可すると、ONU3−1は、全ての場合に送信許可量と送信量とを一致させることができる。しかし、送信許可量を101TQとしたときには、50TQ分のみの送信しかできないため、送信許可量と送信量が一致しない。
ONU3−2を、REPORT済フレームの優先あり、かつQSごとの優先なしとする。OLT1がこのREPORTに対して、50TQ、または101TQ、または156TQ、または256TQを送信許可すると、ONU3−2は、全ての場合に送信許可量と送信量とを一致させることができる。しかし、送信許可量を105TQとしたときには、101TQ分のみの送信しかできないため、送信許可量と送信量が一致しない。
ONU3−3を、REPORT済フレームの優先なしとする。ONU3−3には一定間隔以下で高優先のフレームが到着しているとする。OLT1がこのREPORTに対して、256TQを送信許可すると、ONU3−3は、送信許可量と送信量とを一致させることができることもあるが、一致できないことがある。
本実施形態では、OLT1は、ONU3ごとにREPORT内容、送信許可量G、優先度ごとに区別をしない受信量Rxを収集することができるものとする。OLT1はこれらの情報を基にONU3の上り送信優先順位を判別する。
本実施形態におけるOLT1の構成を図7に示す。各ONU3が送信し、通信路2を経てOLT1に到達した上りフレームは、送受信部11により受信される。その後、受信量測定部12により、受信量を測定される。受信量測定部12では、ONU3ごと、かつ、上りデータフレームと、REPORTフレームとを区別した上で、上りデータフレームのみの受信量を測定する。さらに、受信した上りデータフレームに対し、イーサネット(登録商標)形式でのフレーム送信に必要なオーバヘッド(プリアンブル:8バイト、最小フレーム間ギャップ:12バイト、など)を加算した値を受信量として把握する。これは、送信許可量との整合を取るためであり、誤り訂正符号を用いる場合には、付与されるパリティ長も考慮する。受信量測定部12は、測定した受信量を記憶部17に記録する。
その後、上りデータフレームは、IF部15を経由して上位ネットワーク5へ転送される。一方、REPORTフレームは、識別部13へ転送される。識別部13では、受信したREPORTフレームに基づいて、各ONU3の送信要求量の算出方法を識別する。算出方法とは、すなわち、QS起算、QS順である。識別した結果は、識別テーブル14に記録するとともに、識別時に参照する。また、記憶部17に記録された結果も参照する。
REPORTフレームはその後、送信許可算出部16に転送される。送信許可算出部16では、受信したREPORTフレームと、識別テーブル14とに基づいて、各ONU3への送信許可量、送信許可時刻を算出し、これらを記載したGATEフレームを生成し、送信する。その後、GATEフレームは、上位ネットワーク5からIF部15を経由して転送されてきた下りデータフレームと多重され、送受信部11を経て光通信路2へと送信される。
また、送信許可算出部16は、受信したREPORTフレームに含まれていた各QSのQRの値、算出した送信許可量を記憶部17に記録する。
識別テーブル14の詳細を図8に示す。識別テーブル14は、ONU3ごとに上り送信優先順位の識別結果を持つ。具体的には、REPORT済フレームの優先とQSごとの優先とのそれぞれについて、値と状態とを持つ。値は、REPORT済フレームの優先とQSごとの優先のそれぞれについて「あり」「なし」を取りうる。また、状態は、「確定」「未確定」を取りうる。状態は、識別した結果に対する確実性を意味し、例えば、確実にREPORT済フレームの優先が「あり」であれば、REPORT済フレームの優先の状態を「確定」とし、一方で、不明であるか、蓋然性は高いが確実ではない場合には、「未確定」とする。図8に記載されている値、状態は、例であり、識別部13の識別結果に応じてこれらは更新される。
ONU3が初めてOLT1に接続した際には、識別テーブル14の該当するONU3について、REPORT済フレームの優先、QSごとの優先の状態を「未確定」とする。初期の値については特に制限されないが、ここでは、それぞれを「あり」「あり」とする。ただし、送信要求算出方法の情報を事前に与えられるなど、上り送信優先順位が特定されているONUについては、識別テーブル14の状態を「確定」とし、値はそれぞれ特定されている値に設定しておく。
次に、図9及び図10を用いて、識別部13による、上り送信優先順位を識別する手順を説明する。識別手順のおおまかな流れは、以下の通りである。
(第1の識別:S602)
REPORT済フレームの優先を確定的に判別できるか識別する。
(第2の識別:S606)
REPORT済フレームの優先で、どちらの値が蓋然性が高いと判別できるか識別する。
(第3、第5の識別:S611、S619)
REPORT済フレームの優先「あり」の状態であれば、QSごとの優先を確定的に判別できるか識別する。
(第4、第6の識別:S617、S620)
REPORT済フレームの優先「あり」の状態であれば、QSごとの優先はどちらの値が蓋然性が高いと判別できるか識別する。
この識別はONU3ごとに実施される。ただし、識別を開始する契機は特に制限されない。REPORTフレームを受信するごとに、当該REPORTフレームを送信したONU3に対して実施しても良いし、受信したREPORTフレームを記憶しておき、複数のONU3から受信した後にまとめて(ONU3ごとの実施を繰り返し)実施しても良い。いずれにしても、識別するために参照するREPORTフレームさえあれば、いずれの契機にも実施することが可能である。
以下に、識別手順の詳細を説明する。まず、識別テーブル14を参照し、識別対象のONU3のREPORT済フレームの優先の状態を確認する(S601)。S602〜S607はREPORT済フレームの優先を識別するため、S601によりすでに「確定」していることが確認できれば、これらの手順をスキップし、S608に遷移する。一方、「未確定」であれば、第1の識別を行う(S602)。第1の識別ではREPORT済フレームの優先を確定的に判別できるかどうかを識別する。第1の識別でREPORT済フレームの優先が確定しなかった場合は、第2の識別を行う(S606)。第2の識別では、REPORT済フレームの優先の値のうちより蓋然性が高いと判断できるものがあるかどうかを識別する。
次に、ステップS608〜S624により、QSごとの優先の識別を行う。まず、識別テーブル14のREPORT済フレームの優先の値を確認する(S608)。REPORT済フレームの優先が「なし」であれば、QSごとの優先の識別は行わない。S609からS624をスキップして識別を終了する。REPORT済フレームの優先が「あり」であれば、識別テーブル14のQSごとの優先の状態を参照し(S609)、すでに「確定」しているのであれば、識別を終了する。一方、「未確定」であるならば、次にREPORT済フレームの優先の状態を確認する(S610)。REPORT済フレームの優先の状態が「確定」である場合は、次に第3の識別を実施する(S611)。第3の識別では、QSごとの優先の値を確定的に判別できるか識別する。第3の識別の結果、QSごとの優先の値が確定できれば(S612)、状態を確定とし、値を更新して終了する。第3の識別の結果、QSごとの優先の値が確定できなければ(S612)そのまま終了する。S610で、REPORT済フレームの優先の状態が「未確定」であれば、次に第4の識別を実施する(S617)。第4の識別では、QSごとの優先の値を確定的に判別できるか識別する。第4の識別の結果、QSごとの優先の値が確定できれば(S618)、REPORT済フレームの優先とQSごとの優先の状態を「確定」とし(S621、S623)、REPORT済フレームの優先の値を「あり」、QSごとの優先の値を第5の識別結果の値に更新して終了する(S622、S624)。第5の識別の結果、QSごとの優先の値が確定できなければ(S618)、第5の識別を行う(S619)。第5の識別はQSごとの優先の値のうち蓋然性が高いものを識別する。次に値を更新して(S620)終了する。
以上の手順により、REPORT済フレームの優先、QSごとの優先の識別を行う。確定的な識別が可能であれば、各値を確定させ、確定的な識別が可能な条件でなければ、蓋然性のより高い値に更新する。
次に、各識別の手順について、詳細な説明を行う。
図11に第1の識別(S602)の手順を示す。第1の識別では、REPORT済フレームの優先の識別を行う。まず、初期化処理として、第1の識別結果(状態)を未確定とする(S701)。次に、REPORT済フレームの優先を確定的に「なし」と識別できるか、判断する。具体的には、条件1−1に合致するかを判断する(S702)。条件1−1とは、式1−1を満たすことを条件とする。これは、この式を満たす場合、確定的にREPORT済フレームの優先は「なし」であると識別できるものである。ここで、Gは該当のREPORTに対応する送信許可量、Rxは該当の送信許可量に対応するOLTの受信量、mFLTQ(minFrameLengthTQ)は最小フレーム長のTQ換算値を示す。
図12に上り送信制御シーケンスを示す。ONUがREPORT(1511)により通知した送信要求量(各QSとそれに含まれるQRの値)を受けて、OLTはREPORT内容を基に算出する送信許可量Gと送信開始時間を送信許可信号(1512)によって通知する。ONUはOLTより通知された送信開始時間から、送信許可量Gの範囲内で、それぞれの上り送信優先順位に従ってデータ信号(1523)を送信する。
図11の条件1−1は、OLTが全REPORT量と同量の送信許可量を割り当てた場合に、ONUが割当量と同量の送信ができなかったことを指す。これは、REPORT済フレームの優先 が「なし」である場合に、GATE受信から送信開始時間までの間に、ONU上りバッファに高優先のフレームが到着した場合にのみ起こりうる。
ステップS702にて条件1−1に合致した場合には、第1の識別結果(値)を「なし」とし、第1の識別結果(状態)を「確定」とし(S704)、第1の識別を終了する。
一方、合致しなかった場合には、REPORT済フレームの優先を「あり」と識別できるか、判断する。具体的には、条件1−2に合致するかを判断する(S703)。条件1−2とは、式1−2を満たすことを条件とする。これは、これらの式を満たす場合、REPORT済フレームの優先は「あり」であると確定的に識別できるものである。この条件は、バッファ内に蓄積している高優先トラヒックのフレームの一部が送信されなかったにも関わらず、低優先トラヒックのフレームを受信していることから、ONUの上り送信優先順位が完全優先でないことを確定的に示している。
図13は第2の識別手順(S606)を示す。第2の識別では、REPORT済フレームの優先の値のうち、取りうる蓋然性が高い値を識別する。具体的には条件2−1に合致するか識別する。合致すれば識別結果は「あり」で、状態は「未確定」となる。この式は、REPORT済フレームの優先が「あり」の場合は必ず満たすが、「なし」の場合にも、GATE受信から送信開始時間の間に、ONU上りバッファに高優先のフレームが到着しなければ満たすことがあるため、状態を確定とすることはできない。
次に、第3の識別の手順(S611)を図14に示す。第3の識別では、QSごとの優先を識別する。まず、初期化処理として、第2の識別結果(状態)を「未確定」とする(S901)。次に、QSごとの優先は「あり」であると確定的に判別できるか、識別する。具体的には、条件3−1に合致するか、判断する(S802)。条件3−1は、式3−1を満たすことを条件とする。これは、これらの式を満たす場合、QSごとの優先は「あり」であると確定的に識別できるものである。
ステップS902にて条件3−1に合致した場合には、第3の識別結果(値)を「あり」とし、第3の識別結果(状態)を「確定」とし(S904)、第2の識別を終了する。
一方、合致しなかった場合には、QSごとの優先が「なし」であると確定的に判別できるか、と識別する。具体的には、条件3−2に合致するかを判断する(S903)。条件3−2とは、式3−2を満たすことを条件とする。これは、これらの式を満たす場合、QSごとの優先が「なし」であると確定的に識別できるものである。
ステップS903にて条件3−2に合致した場合には、第3の識別結果(値)を「なし」とし、第3の識別結果(状態)を「確定」とし(S905)、第3の識別を終了する。
次に、第4の識別の手順(S617)を図15に示す。第4の識別では、QSごとの優先を確定的に識別する。まず、初期化処理として、第4の識別結果(状態)を「未確定」とする(S1001)。次に、QSごとの優先は「あり」であると確定的に判別できるか、識別する。具体的には、条件4−1に合致するか、判断する(S1002)。条件4−1は、式4−1を満たすことを条件とする。これは、これらの式を満たす場合、QSごとの優先は「あり」であると確定的に識別できるものである。
ステップS1002にて条件4−1に合致した場合には、第4の識別結果(値)を「あり」とし、第4の識別結果(状態)を「確定」とし(S1004)、第4の識別を終了する。
次に、第5の識別の手順(S619)を図16に示す。第5の識別では、QSごとの優先の値のうち取りうる蓋然性が高いものがあるか識別する。まず、初期化処理として、第5の識別結果(状態)を「未確定」とする(S1101)。次に、QSごとの優先は「なし」である蓋然性が高いか、識別する。具体的には、条件5−1に合致するか、判断する(S1102)。条件5−1は、式5−1を満たすことを条件とする。これは、これらの式を満たす場合、QSごとの優先は「なし」である蓋然性が高いと識別できるものである。
ステップS1102にて条件5−1に合致した場合には、第5の識別結果(値)を「あり」とし、第5の識別結果(状態)を「未確定」とし(S1104)、第5の識別を終了する。
以上の手順により、識別部13はONU3ごとの上り送信優先順位を識別し、識別テーブル14を更新する。
次に、送信許可算出部16による、送信許可の算出について説明する。送信許可算出部16は、識別テーブル14を参照し、識別部13から転送されるREPORTフレームに応じて、各ONU3への送信許可を算出する。送信許可算出部16による送信許可の算出は、各ONU3が送信したREPORTが全て受信されてから実施する。
送信許可算出部16による送信許可の算出手順を図17に示す。まず、識別テーブル14と、識別部13から転送されたREPORTフレームに基づいて、割り当て候補となる量をONUごとに算出する(S1201)。次に、ONUごとに送信許可量を算出する(S1202)。最後に、送信許可時刻を算出する(S1203)。
割り当て候補となる量の算出手順を以下に説明する。
該当のONUの上り送信優先順位の値が、REPORT済フレームの優先「あり」かつQSごとの優先「あり」の場合は、割当量と送信量を一致させるために、上り送信優先順位の高い順にQRの和を算出し、割り当て候補とする。本実施形態の場合は、
第1候補R(1)=QS1(0)
第2候補R(2)=QS1(0)+QS1(1)
第3候補R(3)=QS1(0)+QS1(1)+QS2(0)
第4候補R(4)=QS1(0)+QS1(1)+QS2(0)+QS2(1)
とする。
該当のONUの上り送信優先順位の値が、REPORT済フレームの優先「あり」かつQSごとの優先「なし」の場合は、割当量と送信量を一致させるために、上り送信優先順位の高い順にQRの和を算出し、割り当て候補とする。本実施形態の場合は、
第1候補R(1)=QS1(0)
第2候補R(2)=QS1(0)+QS2(0)
第3候補R(3)=QS1(0)+QS2(0)+QS1(1)
第4候補R(4)=QS1(0)+QS2(0)+QS1(1)+QS2(1)
とする。
該当のONUの上り送信優先順位の値が、REPORT済フレームの優先「なし」の場合は、低優先フレームの遅延増大を防ぐために、完全優先でQRの和を算出し、割り当て候補とし、さらに最終候補としてに第4候補よりも大きなBig Grant(BG)を挿入する。本実施形態の場合は、
第1候補R(1)=QS1(0)
第2候補R(2)=QS1(0)+QS2(0)
第3候補R(3)=QS1(0)+QS2(0)+QS1(1)
第4候補R(4)=QS1(0)+QS2(0)+QS1(1)+QS2(1)
第5候補R)=QS1(0)+QS2(0)+QS1(1)+QS2(1)+α
とする。ここで、例えばα=最大フレーム長などとする。
以上の手順により、各ONUの割り当て候補となる量を算出することができる。
送信許可量の算出手順(S1202)については本発明で詳細に制限をしないが、OLTは、各ONUに対していずれかの割り当て候補と同量のデータ量を送信許可量とする。OLTはONUの上り要求量を監視して、余剰帯域が生じるならば次に大きい割当候補を割り当てることを繰り返すなどにより、なるべく帯域に無駄が生じないように割り当てる。
全ONUの上り要求量の合計が、全帯域に満たない場合などのように、余剰帯域が生じた場合は、送信要求のあるONUに分配してもよい。
送信許可時刻の算出手順(S1203)については本発明で詳細には制限をしないが、たとえばOLTは、割り当て周期の送信可能な時間の先頭から各ONUに順番に、送信許可時刻を算出していく。割り当て周期の送信可能な時刻または前のONUの送信許可時刻に該当ONUの送信許可量と一定のバーストギャップを加えた時刻が送信許可時刻となる。
以上の一連の手順により、ONUごとの送信要求量の方法を識別し、その結果に基づいて、各ONUへの適当な送信許可を算出することができる。
(第二実施形態)
次に、本発明における第二実施形態について説明する。第二実施形態では、図7のOLT1の受信量測定部12において、優先度ごとのフレーム受信量を測定することができることとし、その他の前提条件は第一実施形態と同等であるとする。OLT1が優先度ごとのフレーム受信量を測定できることで、上り送信優先順位の判別可能条件が増し、判別の容易性、確実性が向上する。また、REPORT済フレームの優先「なし」のONU3に対する、割り当て候補となるBGの大きさを、高優先トラヒック量に応じて決定できる上に、割り当て候補へのBGの挿入タイミングを、低優先トラヒックの遅延増加に応じて決定できるため、より適切に低優先トラヒックの遅延時間を縮小できる。
第二実施形態は、第一実施形態とほとんど同様であるが、以下の3点が異なる。(1)OLT1の受信量測定部12において、優先度ごとのフレーム受信量を測定することができる。(2)識別手順に用いる条件式数が増加する。(3)REPORT済フレームの優先「なし」のONU3に対する割り当て候補として用いるBGを、低優先のQRがゼロより大きくかつ受信量がゼロである割当周期が一定以上となったら第1割当候補とし、その大きさを、高優先フレームの受信量から求められる受信レートに基づいて算出する。以下に詳細を記す。
本実施形態においては、OLT1は第1の識別手順は、図11に示した手順の替わりに図18に示す手順を用いる。第一実施形態と異なるのは、S7102、S7103で用いる条件である。S7102でREPORT済フレームの優先が「なし」であると確定的に判別できるか識別する。具体的には、条件1−3に合致するか、判断する(S7102)。条件1−3は、式1−1または1−3を満たすことを条件とする。ここでRx(k)は優先度kのトラヒックの受信量を示す。すなわち、Rx(1)は優先度1の最高優先トラヒックの受信量、Rx(0)は優先度0のトラヒックの受信量を示す。これらの式を満たす場合、REPORT済フレームの優先は「あり」であると確定的に識別できるものである。第一実施形態に比べ、式1−3が追加されている。
S7103でREPORT済フレームの優先が「あり」であると確定的に判別できるか識別する。具体的には、条件1−4に合致するか、判断する(S7103)。条件1−4は、式1−2または1−4を満たすことを条件とする。第一実施形態に比べ、式1−4が追加されている。
OLT1は第3の識別手順は、図14に示した手順の替わりに図19に示す手順を用いる。第一実施形態と異なるのは、S9102、S9103で用いる条件である。S9102でQSごとのの優先が「あり」であると確定的に判別できるか識別する。具体的には、条件3−3に合致するか、判断する(S9102)。条件3−3は、式3−1または3−3を満たすことを条件とする。これらの式を満たす場合、QSごとの優先は「あり」であると確定的に識別できるものである。第一実施形態に比べ、式3−3が追加されている。
S9103でREPORT済フレームの優先が「なし」であると確定的に判別できるか識別する。具体的には、条件3−4に合致するか、判断する(S9103)。条件3−4は、式3−2または3−4を満たすことを条件とする。第一実施形態に比べ、式3−4が追加されている。
OLT1は、第4の識別手順について、図15に示した手順の替わりに図20に示す手順を用いる。第一実施形態と異なるのは、S10102、S10104で用いる条件である。S10102でQSごとの優先が「あり」であると確定的に判別できるか識別する。具体的には、条件4−2に合致するか、判断する(S10102)。条件4−2は、式4−1または4−2を満たすことを条件とする。これらの式を満たす場合、QSごとの優先は「あり」であると確定的に識別できるものである。第一実施形態に比べ、式4−2が追加されている。
以上のように、第二実施形態では第一実施形態に比べて識別に利用できる条件が広がるため、識別がより容易となる。
本実施形態においては、REPORT済フレームの優先「なし」のONUに対する割り当て候補として用いるBGを、低優先のQRがゼロより大きくかつ受信量がゼロである割当周期が一定以上となったら第5割当候補とし、その大きさを、高優先フレームの受信量から求められる受信レートに基づいて算出する。
以上より、REPORT済フレームの優先「なし」のONUに対する割り当て候補は、
第1候補R(1)=QS1(0)
第2候補R(2)=QS1(0)+QS2(0)
第3候補R(3)=QS1(0)+QS2(0)+QS1(1)
第4候補R(4)=QS1(0)+QS2(0)+QS1(1)+QS2(1)
となり、低優先のQRがゼロより大きくかつ受信量がゼロである割当周期が一定以上となったら、
第1候補R(1)=QS1(0)
第2候補R(2)=QS1(0)+QS2(0)
第3候補R(3)=QS1(0)+QS2(0)+QS1(1)
第4候補R(4)=QS1(0)+QS2(0)+QS1(1)+QS2(1)
第5候補R)=QS1(0)+QS2(0)+QS1(1)+QS2(1)+α
とする。ここで、例としてα=A・Rx(0)などとする。Aは定数とする。このように、BGの大きさを、高優先トラヒックの受信量を基に算出する。これにより、高優先トラヒックのレートに応じて、BGの大きさを決定でき、より効果的に低優先フレームの遅延時間の増大を防ぐことが可能となる。
以上の手順により、REPORT済フレームの優先がないONUの低優先フレームの遅延増大を防ぐことができる。
1、・・・:OLT
2、・・・:光通信路
3−1、3−2、3−3、3−4、・・・:ONU
4−1、4−2、4−3、4−4、・・・:下位ネットワーク
5、・・・:上位ネットワーク
12:受信量測定部
13:識別部
14:識別テーブル
15:IF部
16:送信許可算出部
17:記憶部

Claims (9)

  1. 光端局装置と複数の光加入者装置とが光伝送路を介して接続された受動光通信網において、各々の前記光加入者装置から前記光端局装置への通信帯域を動的に割り当てる帯域割当方法であって、
    前記光加入者装置毎の上りデータの送信優先順位に関わる上りデータ情報を保持し、
    前記光加入者装置から受信した送信要求メッセージが示す送信要求量及び前記上りデータ情報に基づき、前記光加入者装置へ認める送信許可量を算出するに際し、
    前記光加入者装置毎の前記送信要求量と、前記光加入者装置毎の過去の前記送信許可量と、前記光加入者装置が送信し、前記光端局装置が受信した通信データ量と、に基づき前記上りデータ情報が確定か又は未確定かを識別する識別手順を行う
    ことを特徴とする帯域割当方法。
  2. 前記通信データ量が優先度毎であることを特徴とする請求項に記載の帯域割当方法。
  3. 前記送信要求メッセージは、M個(Mは1以上の自然数)のキューセットを含み、前記キューセットの各々はm個(mは2以上の自然数)のキューレポートを含み、
    前記送信要求量は、いずれかの前記キューレポートの値、もしくは2以上の前記キューレポートの値の和であって、前記送信要求メッセージはM個の送信要求量を含み、
    前記上りデータ情報は、方法甲又は方法乙であることを示す第一情報と、方法丙又は方法丁であることを示す第二情報と、を含むことを特徴とする請求項又はに記載の帯域割当方法。
    ただし、
    前記方法甲は、前記光加入者装置が各々の前記送信要求メッセージの送信要求量に含めたフレームを優先して送信する方法であり、
    前記方法乙は、前記光加入者装置が各々の前記送信要求メッセージの送信要求量に含めたフレームを優先せずに、送信開始時点における完全優先により送信する方法であり、
    前記方法丙は、前記光加入者装置が各々の前記送信要求メッセージの送信要求量に含めたフレームのうち、キューセットごとの送信優先順位に従って送信する方法のうち、各キューセットに含まれるキューレポートに該当するフレームを優先度に従って優先して送信する方法であり、
    前記方法丁は、前記光加入者装置が各々の前記送信要求メッセージの送信要求量に含めたフレームのうち、キューレポートに該当するフレームを優先度に従って優先して送信する方法である。
  4. 前記識別手順は、
    前記第一情報が前記方法甲であるか前記方法乙であるかを確定的に識別する第一確定ステップと、
    前記第一情報が前記方法甲であるか前記方法乙であるかを推測する第一推測ステップと、
    前記第一確定ステップでの識別又は前記第一推測ステップでの推測に基づき前記上りデータ情報の第一情報を更新する第一更新ステップと、
    前記第二情報が前記方法丙であるか前記方法丁であるかを確定的に識別する第二確定ステップと、
    前記第二情報が前記方法丙であるか前記方法丁であるかを推測する第二推測ステップと、
    前記第二確定ステップでの識別又は前記第二推測ステップでの推測に基づき前記上りデータ情報の第二情報を更新する第二更新ステップと、
    を有することを特徴とする請求項に記載の帯域割当方法。
  5. 前記識別手順で前記第一情報が前記方法乙であると識別された前記光加入者装置に対して、
    前記送信要求量の総和を超える送信許可量を割り当てることを特徴とする請求項記載の帯域割当方法。
  6. 前記識別手順で前記第一情報が前記方法乙であると識別された前記光加入者装置に対して、
    前記光加入者装置からの上りトラヒックのうち、
    前記光加入者装置からの前記送信要求メッセージ内の前記キューレポートの値がゼロより大きく、かつ前記送信要求メッセージに基づく前記送信許可量に対して前記光加入者装置からの送信データ量がゼロである前記上りトラヒックの有無を検出した場合、
    前記光加入者装置全ての送信要求量に基づいて、前記光加入者装置に、前記送信要求メッセージに含まれる前記送信要求量の総和を超える前記送信許可量を割り当てることを特徴とする請求項に記載の帯域割当方法。
  7. 前記光加入者装置に、前記送信要求メッセージに含まれる前記送信要求量の総和を超える前記送信許可量を割り当てる際に、
    前記上りトラヒックについて前記光加入者装置からの送信データ量がゼロである状態の継続時間も考慮することを特徴とする請求項に記載の帯域割当方法。
  8. 前記光加入者装置に、前記送信要求メッセージに含まれる前記送信要求量の総和を超える前記送信許可量を割り当てる際に、
    前記上りトラヒックより優先度が高い上り高優先トラヒックの平均伝送レートも考慮することを特徴とする請求項又はに記載の帯域割当方法。
  9. 光端局装置と複数の光加入者装置とが光伝送路を介して接続された受動光通信網と、
    請求項1からのいずれかに記載の帯域割当方法で各々の前記光加入者装置から前記光端局装置への通信帯域を動的に割り当てる制御装置と、
    を備える受動光通信網システム。
JP2011034302A 2011-02-21 2011-02-21 帯域割当方法及び受動光通信網システム Active JP5487139B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011034302A JP5487139B2 (ja) 2011-02-21 2011-02-21 帯域割当方法及び受動光通信網システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011034302A JP5487139B2 (ja) 2011-02-21 2011-02-21 帯域割当方法及び受動光通信網システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012175322A JP2012175322A (ja) 2012-09-10
JP5487139B2 true JP5487139B2 (ja) 2014-05-07

Family

ID=46977806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011034302A Active JP5487139B2 (ja) 2011-02-21 2011-02-21 帯域割当方法及び受動光通信網システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5487139B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6027428B2 (ja) * 2012-12-19 2016-11-16 日本電信電話株式会社 光通信網システムおよび帯域制御方法
JP6073759B2 (ja) * 2013-08-26 2017-02-01 日本電信電話株式会社 通信システムおよび通信制御装置
JP6578292B2 (ja) * 2014-03-13 2019-09-18 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 無線通信システムにおいて低い遅延のための信号送受信方法及びこのための装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4188368B2 (ja) * 2005-09-28 2008-11-26 韓國電子通信研究院 イーサネット受動光加入者網(EPON)においてQoS保障のための帯域割当装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012175322A (ja) 2012-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8081661B2 (en) Dynamic bandwidth allocation device for an optical network and method thereof
EP1292054B1 (en) Dynamic bandwidth allocation circuit, dynamic bandwidth allocation method, dynamic bandwidth allocation program and recording medium
EP2467978B1 (en) Method for soft bandwidth limiting in dynamic bandwidth allocation
US9819599B2 (en) Method and system for improving bandwidth allocation efficiency
RU2336648C2 (ru) Устройство управления распределением полос, способ управления распределением полос и программа управления распределением полос
US8879911B2 (en) Optical line terminal, dynamic bandwidth allocation method, and optical communication network
US9203545B2 (en) Method, device, and nested system for allocating uplink and downlink bandwidth
US20100221006A1 (en) Apparatus and method for efficient bandwidth allocation on time division multiple access-based passive optical network (tdma-pon)
KR100786527B1 (ko) 수동광분기망에서 맥을 위한 승인 요청 방법
CN101953119A (zh) 频带分配方法以及无源光通信网***
KR100526551B1 (ko) 이더넷 기반 수동형 광 가입자망의 하향 트래픽 제어 방법및 그 장치
KR20020033362A (ko) 비동기 전송모드 수동광 네트워크상에서의 매체접속제어용신호의 프레임 구조 및 매체접속제어 방법
US20110318009A1 (en) Pon system, optical network unit used therein, and transmission control method therefor
JP5487139B2 (ja) 帯域割当方法及び受動光通信網システム
KR100566294B1 (ko) 기가비트 이더넷 수동 광 가입자망에서 동적 대역폭할당방법
CN116634313A (zh) 光前传网络中单帧多突发的分配方法及突发帧上行方法
JP2004289780A (ja) 光加入者線端局装置、光加入者線終端装置およびそれらによって用いられる帯域割当方法
CN112262551B (zh) 订户线路终端站装置和频带分配方法
KR19990070901A (ko) 비동기전송방식 수동광통신망(atmpon) 매체접속제어(mac) 프로토콜 구현 방법
JP2014011666A (ja) 上りデータの帯域割当方法及び通信装置
JP6027428B2 (ja) 光通信網システムおよび帯域制御方法
KR20050109873A (ko) 이더넷 기반의 수동 광 네트워크에서 공평성을 지원하는동적대역할당 방법 및 그 장치
KR100952833B1 (ko) 이더넷 수동 광 통신망(epon)의 onu에서의 상향전송 대역 할당 방법
JP2004129172A (ja) 光加入者線端局装置、光加入者線終端装置およびそれらによって用いられる帯域割当方法
KR100799583B1 (ko) 이더넷 기반의 수동 광 가입자망에서의 onu 버퍼 크기모델링과 데이터 전송 지연을 구하는 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131008

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5487139

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150