JP5487020B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、巻き線極である複数個の主極に巻き線を施してなる固定子と、固定子の内側に回転自在に配置された回転子とを備えたステッピングモータ等の回転電機に関する。
従来より、ステッピングモータは、プリンタ,ファクシミリ,複写機などの情報機器分野や、FA機器などの産業機器分野を含め、広範囲に渡ってその駆動部分に使用されている。近年では、ステッピングモータの総需要は年々拡大傾向にあり、その用途も広範囲に及んでおり、それに伴い機器側に貢献できるモータのコンパクト化設計、低コスト化の要求も高まってきている。小型で安価、高速高トルク、低振動回転がステッピングモータ等の回転電機に要求されている。
この種ステッピングモータとしては、例えばロータに磁性体と永久磁石とを用いたハイブリッド型の場合、特開平3−212149号公報や実開昭55−24020号公報等に示される構成のものが多用されている。すなわち、環状の磁性体枠より放射状でかつ内方に突出した複数の主極にそれぞれ巻き線を施して固定子を構成し、この固定子にエアギャップを介して、対の磁性体間に軸方向に着磁した永久磁石を挟持してなるハイブリッド型回転子を対向させて構成されている。
上述したステッピングモータにあっては、そのステップ角として1.8°構成のものが多用されているが、このステップ角を高精度に維持、制御するためには、固定子と回転子との間のエアギャップを例えば0.05mmに管理することが要求される。このため、固定子を支持するモータケースにアルミ等の金属製エンドキャップやブラケットを固定し、これにボールベアリングを保持し、回転子の回転子軸をボールベアリングにて高精度に回転支持するようになっている。しかしながら、このようなステッピングモータにあっては、モータケースが大型化するだけでなく、金属材料を大量に使用する結果、コスト高となる問題を有している。
一方、従来では、固定子のコア外周面をモータケースの一部として利用し、固定子の軸方向両側にのみモータカバーを取り付けるようにしたものがあり、例えば特公平6−95817号公報や特公平8−28959号公報等に示されている。
特開平3−212149号公報 実開昭55−24020号公報 特公平6−95817号公報 特公平8−28959号公報
上述した特許文献3及び特許文献4のものでは、固定子の軸方向両側にカバーを配置してモータケースとすることができるため、構造が簡単になり、引用文献1及び引用文献2のものに比較してコスト低減となるが、このカバーの取り付け構造としては、ねじ止めや溶接が専ら採用されており、取り付け構造が依然として複雑であり、手間を要し、なおコスト高となる問題を有している。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、簡単かつ確実にモータカバーを固定子コアに固定できるようにした安価なステッピングモータ等の回転電機を得ることを目的とする。
上記目的を実現するために、本発明の回転電機にあっては、略環状のコアバック部及びこのコアバック部より内方に突出形成された複数個の主極からなる固定子コアと、該固定子コアの主極に巻回された巻き線とを含む固定子と、固定子の内側にエアギャップを介して回転自在に設けられた回転子と、固定子の軸方向両側のうち少なくとも一方を覆うモータカバーとを備えてなり、モータカバーを金属板をプレス成形して構成し、該モータカバーに、端縁が固定子コアの端面に軸方向外側から当接する環状外枠部を形成すると共に、該外枠部に一体に、軸方向外側から軸方向内側に向く方向に延出された複数の固定片を形成し、各固定片に抜き孔を透設することにより該抜き孔より先端部分にかしめ作用部を形成し、固定子コアに少なくともかしめ作用部に対応する位置に凹部を形成し、かしめ作用部を変形させてその一部を凹部内に入り込ませることにより、環状外枠部の端縁が固定子コアの端面に当接した状態でモータカバーを固定子コアに固定するようにしたことを特徴とする。
上述したモータカバーの固定片における抜き孔のかしめ作用部側の縁と、固定子コアにおける凹部のモータカバー側の縁とは交差するように近接させ、かしめ作用部の一部が凹部内に入り込んだ際に固定片に軸方向内側に向く力を発生させるようにするのがよい。
特に、固定片の抜き孔を、少なくとも固定片延出方向側の縁がほぼV字状になるようにし、凹部の縁を抜き孔のV字状縁における両側縁部にそれぞれ交差するよう配置し、かしめ作用部におけるV字の頂点に対応する位置を変形させるようにするのが望ましい。
また、凹部の軸方向に直交する方向の幅寸法は、抜き孔の幅寸法より大きく、固定片の幅寸法より小さく設定するのがよく、凹部を固定子コアのモータカバーとの反対側の端面まで連続して形成するようにしてもよい。
さらに、固定子コアの略環状コアバック部を外形がほぼ正四辺形になる形状とし、これに合わせてモータカバーの環状外枠部も略正四辺形状に形成し、固定片を外枠部における正四辺形の四隅の位置にそれぞれ配置するのがよい。この場合、各固定片にそれぞれ、当該固定片が配置される隅の両側の2片にほぼ平行な側片を一体に有する形状としてもよい。
モータカバーの外枠部に一体に固定片を設け、これに抜き孔を透設してかしめ作用部を形成し、かしめ作用部を変形させて固定子コアの凹部に入り込ませることにより、外枠部の端縁を固定子コアの端面に当接した状態でモータカバーを固定子コアに固定することができ、モータカバーの固定が簡単に行える。特に、モータカバーの固定片における抜き孔のかしめ作用部側の縁と、固定子コアにおける凹部のモータカバー側の縁とを角度を持って交差するように近接させれば、かしめ作用部の一部が凹部内に入り込んだ際に固定片に軸方向内側に向く引っ張り力が発生し、外枠部を固定子コアに密着させてモータカバーの固定を行うことができる。
また、固定片の抜き孔を少なくとも固定片延出方向側の縁がほぼV字状になるようにした上で、かしめ作用部におけるV字の頂点に対応する位置を変形させるようにすれば、かしめ位置を容易に狙うことができるだけでなく、かしめ作用部における幅寸法が小さくなることから変形が容易となり、かしめのための作業性が格段に良好となり、しかも、凹部の縁が抜き孔のV字状縁における両側縁部にそれぞれ交差するため、この両交差部で固定片に対する軸方向内側に向く引っ張り力を発生させることが可能となり、モータカバーの固定強度を高めることができる。
本発明の一実施形態による回転電機を示す切断正面図である。 図1の回転電機の平面図である。 図1の固定子と回転子との位置関係を示す平面図である。 図1のブッシュを示し、(a)は正面図、(b)は切断正面図である。 図1の回転電機を図2のX矢印から見た一部正面図である。 図5の拡大図であり、(a)は正面図、(b)切断側面図である。 本発明の他の実施形態による回転電機を示す斜視図である。 図7の固定子コアとモータカバーとの一部分解斜視図である。
本発明に係る回転電機の実施形態につき、以下図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明の一例である2相ハイブリッド(HB)型ステッピングモータの全体構成を示し、図1は切断正面図、図2は平面図であり、また、図3は、本モータの要部構成を示し、主極数を8とした固定子とHB型回転子とを組合わせたものを軸方向から見た図であり、巻き線の図示は省略してあるが、8主極の巻き線極である首部にはそれぞれ巻き線が施され、1個おきの4個の主極に巻回された巻き線が連結されて1相分を形成し、残りの4主極で他の1相分を形成し、全体で2相巻き線としたHB型回転電機である。固定子は不平衡電磁力が発生せず高速性に優れた8主極構造を採用した例である。
固定子10は、外形がほぼ正四辺形の環状のコアバック部12aとこのコアバック部12aより放射状に内方に突出して設けられ周方向に等間隔に配列された8個の主極12bとからなる固定子コア12と、各主極12bに巻回された2相の巻き線14(図1に示す)と、各主極12bと巻き線14との間に介在された上下の絶縁部材16,18とからなり、巻き線極である各主極12bの先端には3個の誘導子歯12cが突出して設けられている。各主極12bにおいて、3個の誘導子歯12cは等間隔に配置され、かつ主極12bの中心線に対し対称位置に配置されている。
固定子コア12は複数枚の珪素鋼板を積層して構成されている。図3に示すように、垂直軸(X軸)と水平軸(Y軸)の互いに直交する2つの線上に配置された4個の主極12b、つまり90°毎に配置された4個の主極12bで1相分(A相、C相)を構成し、残りの4個の機械角で互いに90°隔てて且つ1相分主極からは機械角で45度隔てて配置された主極12bで2相分(B相、D相)を形成する。各相において、90°毎の4個の主極12bは巻き線14への通電時に交互に異極となるように励磁され駆動される。
図1に示すように、固定子コア12には、その軸方向両側から、各主極12bの首部つまり被巻線部を挟み込んで覆うように絶縁部材16,18が組み込まれ、巻き線14はこの絶縁部材16,18を介して各主極12bに巻回される。
一方、固定子コア12の内側に配置された回転子20は、図1に示すように、回転子軸22に軸方向に並んで固定された2個の回転子磁極24A,24Bと、この回転子磁極24A,24B間で挟持され軸方向に着磁された円盤状の永久磁石26とにより構成されている。これら回転子磁極24A,24Bはそれぞれ珪素鋼鈑等を積層して構成され、それぞれの外周には等ピッチで複数個(本実施例では22個)の磁歯25が等間隔に設けられている。対の回転子磁極24A,24Bは互いに歯ピッチが1/2ずれて配置されており、この2個の回転子磁極24A,24Bとこの間に挟持された永久磁石26とにより回転子要素28が構成されている。回転子軸22の回転子磁極24A,24Bに対応する位置にはローレット加工部22aが形成され、永久磁石26を挟持した対の回転子磁極24A,24Bに回転子軸22が圧入固着され、ローレット加工部22aにおいて回転子磁極24A,24Bの回り止めがなされ、強固に固定されている。永久磁石26は例えばフェライト磁石により構成されている。勿論、他の磁石材料、ネオジウム等の希土類磁石を用いることもできる。
回転子磁極24A,24Bの磁歯25の歯数は22であるから、回転子磁歯ピッチは360°/22=16.36°であり、ステップ角は2相機なので回転子磁歯ピッチを4等分した値となり、4.09°である。すなわち、本モータはHB型であり、前述より明らかなように、図3で示された一方の回転子磁極24AがS極に磁化されているとすれば、その各磁歯25の中間にはN極に磁化された他方の回転子磁極24Bの磁歯25が永久磁石26の厚み分軸方向に隔てて存在する。従って回転子要素28としての磁歯25のN極とS極のピッチは8.18°であり、この値を相数で割ったものがステップ角であるから、本実施形態は2相機のため、ステップ角は上述した4.09°となる。
図1において、固定子10の軸方向両側(便宜上、上側及び下側と称する)には、上カバー30及び下カバー32が配置され、固定子10の固定子コア12における外周面と共にモータカバーを構成している。両カバー30,32の外形はそれぞれ固定子コア12と同様にほぼ正四辺形状に形成されている。下カバー32は底面を構成する底板部32a、四辺形状の外枠部32b、及び回転子軸22と同心状になるよう形成された内枠部32cからなり、PPS,PBT等の樹脂により一体成形されている。この下カバー32は、外枠部32bの端面を固定子コア12の下面に当接させた状態で固定子10に固定されている。この固定方法としては、例えば、下側の絶縁部材18の一部と下カバー32の一部とをほぼ全周の複数箇所に渡って近接対向させ、両者間に超音波を印加していわゆる超音波溶着により固着させている。この下カバー32により固定子コア12の下面より導出している絶縁部材18及び巻き線14が覆われることになる。
上述した下カバー32の一辺には、外部との接続用のターミナル部が設けられている。すなわち、図1及び図2に示すように、下カバー32の外枠部32bの一部を切り欠くと共に、この位置の底板部32aに側方に延出した受け部32dを形成している。下側の絶縁部材18には、これに植設されたピン(からげピン)を用いて回路基板36が取り付けられており、ピンには巻き線14の端部がからげてはんだ付けされることにより回路基板36に電気的に接続されている。回路基板36の一部は固定子コア12の外側面より導出されてこの受け部32dで支持され、この位置の回路基板36上にコネクタ38が取り付けられている。従って、外部電源や信号をこのコネクタ38を利用して供給することにより巻き線14への通電及びその制御を行うことができるようになっている。
また、上カバー30は薄板金属板をプレス成形することにより形成され、天板部30aと四辺形状の外枠部30bとからなっており、天板部30aの中央部には、下カバー32の内枠部32cの内径にほぼ等しい内径の開口30cが形成されている。この上カバー30は、外枠部30bの下端面を固定子コア12の上面に当接させた状態で、後述するかしめ技術によって固定子10に固着されている。天板部30aの上面には、これとほぼ同一の外形形状を有し金属板をプレスによる打ち抜き加工することにより形成された取付板34が例えばスポット溶接により固定されている。この取付板34にも、その中央部に天板部30aの開口30cと合致する開口34aが形成されている。
図3より明らかなように、固定子コア12の四隅には、90°毎の回転対称の位置に軸方向の通し孔12dが形成されている。固定子コア12の上下の上,下カバー30,32にはそれぞれ、この通し孔12dに対応して挿通孔が設けられ、取付板34にはこの挿通孔に対応してねじ孔34bが形成されている。そして、当該モータの取付の際には、これら通し孔12dや挿通孔に通したボルトを取付板34のねじ孔34bに螺合させて行われる。
固定子コア12の軸方向両側の内周部には、軸受ブッシュ40A,40Bが取り付けられ、これにそれぞれ回転子軸22を回転自在に支持するメタル軸受42A,42Bが保持されている。この軸受ブッシュ40A,40BはPPS等の樹脂により成形された同一形状のものであり、図4に示すような構造になっている。すなわち、環状に成形された本体部40aの下部に外径が固定子コア11の各主極12bにおける誘導子歯12cの内径にほぼ等しく形成された段付き嵌合部40bが形成され、本体部40aの外周部の端面にカバー支持面40cが形成されると共に、このカバー支持面40cの内側に軸方向外側に突出したインロー部40dが設けられ、さらに、本体部40aの内周に軸受保持面40eが形成され、この軸受保持筒面40eのインロー部40d側に内方に延出形成されたカバー部40fが設けられている。嵌合部40bの外周面,インロー部40dの外周面及び軸受保持面40eは同心に形成されている。
両軸受ブッシュ40A,40Bの軸受保持面40eには、その内側にメタル軸受42A,42Bが圧入により固定されている。両軸受ブッシュ40A,40Bはそれぞれの段付き嵌合部40b側を互いに向かい合わせた状態で固定子コア12にその軸方向両側から取り付けられる。すなわち、軸受ブッシュ40A,40Bのそれぞれの嵌合部40bを固定子コア12の各主極12bにおける誘導子歯12cの内径に嵌合させ、かつそれぞれの段付き面を固定子コア12の端面に当接させることにより取り付けられ、軸受ブッシュ40A,40Bの固定子コア12に対する調芯が段付き嵌合部40bの嵌合面(外周面)により行われると共に、軸方向位置が段付き嵌合部40bの段付き面により規制されることになる。メタル軸受42A,42Bは例えば焼結多孔質金属に潤滑剤を含浸させてなる含油スリーブである。
下側の軸受ブッシュ40Bは、固定子コア12に下カバー32を固定することにより同時に固定される。すなわち、軸受ブッシュ40Bをその嵌合部40bを固定子コア12の各主極12bの内側に嵌合して取り付けると、本体部40aが下側の絶縁部材18の内周面に嵌合した状態で保持され、この状態で固定子10の下側に下ケース32を配置する。このとき、下ケース32の外枠部32bの上端面を固定子コア12の下面に当接した際、下ケース32の内枠部32cの上端面が軸受ブッシュ40Bの取付支持面40cに当接する。そして、下カバー32を絶縁部材18に超音波溶着により固定することにより、一部が固定子コア12に内嵌保持された軸受ブッシュ40Bが固定子コア12と下カバー32とに挟み込まれた状態となり、確実に固定される。下側の軸受ブッシュ40Bのインロー部40dは、下カバー32の内枠部32cに遊嵌され、その先端が下カバー32より導出することなく内枠部32c内に収容される。
上側の軸受ブッシュ40Aは、固定子10に回転子20を組み込んだ後に固定子コア12に取り付けられ、上カバー30を固定子10に固定することにより同時に固定される。すなわち、下側の軸受ブッシュ40B及び下カバー32を固定した固定子10の固定子コア12の内側に上方より回転子20を挿入し、回転子20の回転子軸22の下部を軸受ブッシュ40Bに保持されたメタル軸受42Bの内側に挿通させ、回転子20の回転子磁極24A,24Bを固定子コア12の各主極12bの内面に対峙させる。その後、メタル軸受42Aを保持した軸受ブッシュ40Aを、その嵌合部40bを下側にした状態で、回転子軸22をその上端からメタル軸受42Aの内側に挿通させ、嵌合部40bを固定子コア12の主極12bの内側に嵌合する。軸受ブッシュ40Aの嵌合部40bが固定子コア12に嵌合した後、上カバー30を固定子コア12に固定する。
上カバー30の固定子コア12への固定時には、上カバー30の外枠部30bの下端面が固定子コア12の上面に当接されると同時に、軸受ブッシュ40Aの取付支持面40cに上カバー30の天板部30aが当接するため、軸受ブッシュ40Aが固定子コア12と上カバー30とに挟み込まれた状態となり、確実に固定される。このとき、軸受ブッシュ40Aのインロー部40dは、図1に示すように、上カバー30の天板部30aの開口30c及び取付板34の開口34aに遊挿され、その上端部が取付板34の上面より突出する。従って、このインロー部40dの導出部分を利用することにより、当該モータを各種機器へ取り付けた場合に、回転子軸22を精度よく各種機器の入力部に合致させることが可能となる。
次に、上カバー30の固定子10への固定について説明する。上述したように、正四辺形状の上カバー30は天板部30a及び外枠部30bを有するが、正四辺形の四隅に対応する外枠部30bには、図5に示すような固定片30dが一体にかつ下方へ延出させて設けられている。ここで、固定子コア12は、図3に示すように、正四辺形の各隅部を面取りしたような形状になっており、この部分に対応して各固定片30dが配置されている。固定片30dの下部寄りには、図6(a)に明示するように、抜き孔30eが設けられ、固定片30dの抜き孔30eより下側の部分がかしめ作用部30fとなっている。抜き孔30eの内下縁には、その中央位置が最も低くなるようなV字状の形態となって2つのテーパ面30e1,30e2が形成されている。この固定片30dの下部に対応する固定子コア12の位置には、外表面に長方形状に開口する凹部12eが設けられている。ここで、凹部12eの上縁は、上カバー30の外枠部30下端面が固定子コア12の上面に当接する状態において、固定片30dの抜き孔30eのテーパ面30e1,30e2に一部クロスするような高さに設定されている。
そして、上カバー30の固定子10への固定に際しては、上述したように、固定子コア12に上側の軸受ブッシュ40Aを取り付けた後、固定子コア12上に上カバー30をその外枠部30bの下端面を固定子コア12の上端面に当接させて配置し、次に、上カバー30の四隅に位置する各固定片30dの作用部30fの中心部をそれぞれ外側から内方に向けて打刻し、つまりそれぞれの凹部12eに作用部30fの一部を変形させて入り込ませ、上カバー30をかしめ固定する。
このとき、固定片30dの作用部30fの一部が固定子コア12の凹部12eに入り込むことにより上カバー30の抜け止め,脱落防止が実現するが、本実施形態の構造の場合、特に上カバー30の強固な固定が実現する。すなわち、図6(a),(b)よりわかるように、固定片30dにおける抜き孔30eの下縁のテーパ面30e1,30e2、つまり作用部30fの上縁テーパ面が固定子コア12の凹部12eの上縁とクロスしているため、作用部30fを凹部12e内に変形させた際、作用部30fの上縁テーパ面が凹部12e内に入り込むに従い固定片30dに下方への引っ張り力が発生することになり、上カバー30を固定子コア12に押し付けることができ、この押し付け力は上カバー30の四隅で働き、上カバー30全体を固定子コア12にしっかり固定できることになる。
上述したかしめ作業に際しては、抜き孔30eの下縁のV字の頂点に対応するかしめ作用部を目当てに行えばよく、しかもこの位置はかしめ作用部30fの強度的に最も変形しやすい箇所になるため、かしめ作業は容易であり、かしめによる変形も対称状に得ることができる。つまり、一般にかしめ作業においては、加える力と変形形状、変形量の管理が比較的難しい傾向にあるが、上記した形状であれば、かしめ作業が容易である上、再現性の良い変形量を得ることが可能である。
上述した構成のステッピングモータにあっては、パルス信号により回転することができるステップ角が4.09°に設定されており、一般的な1.8°のものに比べ、回転角度を大きく設定することができるため、この分、高速に回転させることができる。つまり、実施形態のものは高速化を可能としたステッピングモータであるといえる。そして、モータの出力は回転数とトルクとの積に比例するため、この高速化により出力が増大し、結果として効率が高まることになる。
一方、上述したステッピングモータでは、従来のものと異なり、回転子20の軸受としてメタル軸受42A,42Bが用いられている。この種のメタル軸受42A,42Bはいわゆるスベリ軸受であるため、固定子と回転子間のエアギャップがボールベアリングの場合のエアギャップより多少大きく設定されている。この場合、固定子と回転子間のエアギャップはモータの効率に影響し、エアギャップが大きくなるほど効率が低下する傾向にある。しかしながら、上記実施形態のものでは、ステップ角の設定により高速化し効率を高めた構成になっているため、軸受としてメタル軸受42A,42Bを用いることに伴って効率の低下を招いても、これを補うだけの効率向上を図る結果、従来の場合と同等以上の効率を発揮するステッピングモータを得ることができる。
ここで、上記固定子コア12は、珪素鋼板を所定枚数積層して構成されるが、この珪素鋼板を所定形状にプレス打ち抜きしたものを90°ずつ次々に回転して積層する手法を採用することにより、パーミアンスベクトルのバラツキ抑制効果を得ることができる。つまり、図3に示した固定子コア12は90°点対称構造であるため、90°回転させて重ね合わせることにより、プレス抜き型の僅かな寸法の差や珪素鋼板の板厚差によるパーミアンスベクトルのバラツキを、キャンセルさせることができる。
次に、本発明の実施例2につき、図7及び図8を用いて説明する。なお、これらの図面において、前記と同一符号のものは同一もしくは相当するものを示すものとする。
図7及び図8において、薄板金属板をプレス成形することにより形成された上カバー30’は、天板部30a’とほぼ正四辺形状の外枠部30b’とを備えており、天板部30a’の中央部には、下カバー32の内枠部の内径にほぼ等しい内径の開口30c’が形成されている。天板部30a’の上面には、これとほぼ同一の外形形状を有し金属板をプレスによる打ち抜き加工することにより形成された取付板(図示せず)が例えばスポット溶接により固定される。
上カバー30’の外枠部30b’における正四辺形の四隅の位置にはそれぞれ、外枠部30b’に一体であってかつ下方へ延出させた固定片30d’が設けられている。各固定片30d’は、固定子コア12の正四辺形の隅部の面取りされた位置に対応しているが、この実施例の場合、固定子コア12の面取りされた部分の両側に連続して固定子コア12の2辺に平行な側片30d1,30d2が一体に設けられている。この両側片30d1,30d2は上カバー30d’の固定子コア12に対する回り止めとして機能しており、加えて、かしめ固定の際の変形に対する補強を兼ねている。各固定片30d’の中央下部寄りには抜き孔30e’が設けられ、固定片30d’の抜き孔30e’より下側の部分がかしめ作用部30f’となっている。抜き孔30e’の内下縁は、実施例1の場合と同様、その中央位置が最も低くなるようなV字状の形態となって2つのテーパ面が形成されている。
この固定片30dの下部に対応する固定子コア12の位置には、外表面に開口する凹部12e’が設けられている。ここで、凹部12e’の上縁は、上カバー30’の外枠部30b’下端面が固定子コア12の上面に当接する状態において、固定片30d’の抜き孔30e’のテーパ面に一部クロスするような高さに設定されている。この実施例の場合、凹部12e’は上記の上縁の位置から固定子コア12の下端位置まで連続して形成されている。また、固定子コア12の周面においては、上記正四辺形の四隅からその両側の側片にかけて段付き溝12fが軸方向に形成され、上カバー30’の各固定片30d’がこの段付き溝12fの上部分に嵌り込むようになっており、固定子コア12の4片の側面と固定片30d’の側片30d1,30d2とが面一になるように配置されている。
この実施例においても、実施例1の場合と同様に、かしめ作用部30f’の中央部をかしめ変形させて凹部12e’に入り込ませることにより上カバー30’の固定子コア12へのかしめ固定が実現し、上述と同様の作用効果を得ることができる上、上カバー30’に一体に互いに直交する側片30d1,30d2を設け、これをそれぞれ固定子コア12の互いに直交する2片に接する構成としているため、固定子コア12に対する上カバー30’の回り止めを確実に行うことができ、上カバー30’を固定子コア12に強固に固定することができる。特に、実施例2のように固定子コア12に固定片30d’が嵌り込む段付き溝12fを形成した場合には、その回り止め効果がより顕著なものになる。
本発明による回転電機は、高速回転が可能で、高効率化を実現し、かつメタル軸受の採用により低コスト化を図ることができ、ステッピングモータとして、OA機器である複写機やプリンターの用途に対し安価で高速高トルク低振動の回転電機の提供が可能であり、工業的に大きな寄与が期待される。その他、医療機器、FA機器、ロボット、遊戯機械、住宅設備機器への応用も大いに期待される。
10:固定子
12:固定子コア
12b:主極
12e,12e’:凹部
14:巻き線
20:回転子
30:上カバー
30b,30b’:外枠部
30d,30d’:固定片
30e,30e’:抜き孔
30f,30f’:かしめ作用部
30d1,30d2:側片

Claims (7)

  1. 略環状のコアバック部、及びこのコアバック部より内方に突出形成された複数個の主極からなる固定子コアと、該固定子コアの主極に巻回された巻き線とを含む固定子と、
    前記固定子の内側にエアギャップを介して回転自在に設けられた回転子と、
    前記固定子の軸方向両側のうち少なくとも一方を覆うモータカバーと、を備えてなる回転電機において、
    前記モータカバーは金属板をプレス成形して構成され、該モータカバーには、端縁が前記固定子コアの端面に軸方向外側から当接する環状外枠部が形成されると共に、該外枠部に一体に、前記軸方向外側から軸方向内側に向く方向に延出された複数の固定片が形成されており、前記各固定片に抜き孔を透設することにより該抜き孔より先端部分にかしめ作用部が形成され、前記固定子コアには少なくとも前記かしめ作用部に対応する位置に凹部が形成され、前記かしめ作用部を変形させてその一部を前記凹部内に入り込ませることにより、前記環状外枠部の端縁が前記固定子コアの端面に当接した状態で前記モータカバーが前記固定子コアに固定されることを特徴とする回転電機。
  2. 前記固定片の前記抜き孔の前記かしめ作用部側の縁と、固定子コアの前記凹部の前記モータカバー側の縁とは交差するように近接しており、前記かしめ作用部の一部が前記凹部内に入り込んだ際に前記固定片に前記軸方向内側に向く引っ張り力が発生することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記固定片の抜き孔は、少なくとも固定片延出方向側の縁がほぼV字状になっており、前記凹部の縁は前記抜き孔のV字状縁における両側縁のテーパ部にそれぞれ交差するよう配置され、前記かしめ作用部には前記V字の頂点に対応する位置が変形されるようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 前記凹部の軸方向に直交する方向の幅寸法は、前記抜き孔の幅寸法より大きく、前記固定片の幅寸法より小さく設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の回転電機。
  5. 前記固定子コアの略環状コアバック部は外形がほぼ正四辺形になる形状に形成され、これに合わせて前記モータカバーの環状外枠部も略正四辺形状に形成されており、前記固定片は前記外枠部における正四辺形の四隅の位置にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の回転電機。
  6. 前記各固定片には、当該固定片が配置される隅の両側の2片にほぼ平行な側片を一体に有していることを特徴とする請求項5に記載の回転電機。
  7. 前記凹部は、前記固定子コアの前記モータカバーとの反対側の端面まで連続して形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の回転電機。
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