JP5479664B2 - メイクアップ化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、屈折率が1.5を超え2.0未満の粉体を総粉体中の50〜100質量%含む粉体部に、20℃における屈折率が1.47を超える油剤を配合し、更には着色顔料及び/又は光輝性粉体を配合するメイクアップ化粧料に関し、発色の良さ、彩度の高さもしくはツヤ感の高さという化粧効果に優れるとともに透明感の高さを兼ね備え、塗布時の伸び広がりといった使用感が良好なうえ、更には化粧効果が持続するメイクアップ化粧料に関するものである。
近年、女性の生活様式の変化や嗜好の変化に伴い化粧料に求める嗜好も変化してきている。特にメイクアップ化粧料においては、女性が化粧料に求める色調も極めて多様化している。女性の社会進出に伴い化粧効果の持続性に対しての要求の高まりもある。また、視覚効果として光輝性粉体を配合した化粧料への嗜好も高く、様々なアイカラーやファンデーションといった化粧料が開発されている。
従来のメイクアップ化粧料において、色調やパール感、換言すれば、発色の良さ、彩度の高さもしくはツヤ感の高さとといった化粧効果を更に高めるために、色材として有機顔料を用いる技術や有機顔料にて処理した粉体を用いる技術(例えば、特許文献1参照)、光輝性粉体としては、汎用的な雲母チタン等の表層や内層にシリカなどを多重に被覆し、干渉光の強度を高める方法(例えば、特許文献2参照)などが知られている。また、経時での皮脂による化粧膜の濡れの促進によって化粧膜の色調がにごらないような合成雲母を用いる技術(例えば、特許文献3)も開示されている。また、結晶構造中に鉄原子を含有する合成フッ素金雲母と酸化鉄被覆真珠光沢顔料を組み合わせることによって自然な透明感を有するメイクアップ化粧料の提案もされている。(例えば、特許文献4参照)また、屈折率2.0以下の微粉末により、皮膚の光沢を抑制する技術(例えば、特許文献5参照)、特定の屈折率の油性成分と特定の屈折率の粉体を組み合わせて素肌の質感を生かしながら皮膚の凸凹を目立ちにくくする技術(例えば、特許文献6参照)や、屈折率の高いトリメリト酸エステルを配合して、化粧料自体の光沢を高め、さらにそれを使用した肌の光沢を高める技術(例えば、特許文献7参照)、ツヤ感を高めるためフェニルシリコーンを配合した化粧料(例えば、特許文献8参照)が開示されている。
特開平08−59434号公報 特開2002−154928号公報 特開2000−247630号公報 特開2001−335432号公報 特開平10−87471号公報 特開2000−26232号公報 特開2005−350393号公報 特開2002−47129号公報
しかし、特許文献1記載の技術においては光照射下で褪色が発生する等の問題があり容器等に制約が必要な場合がある。特許文献2記載の技術においては、化粧膜にぎらつき等が発生し、不自然に見えるといった問題がありメイクアップ化粧料全般に広く応用できる技術ではない。更に、特許文献3、4の技術では透明感がある化粧膜の実現は可能であるが、発色・彩度やツヤといった化粧効果を高めることや化粧効果の持続においては不十分であるばかりか、合成雲母自体の凝集力が低いことからプレス成型時における強度の低下を引き起こすといった問題もあった。特許文献5記載の技術においても発色・彩度やツヤといった化粧効果を高めることや化粧効果の持続においては不十分である。特許文献6記載の技術は多量の油性成分を配合することからワックスを用いた固型化粧料のみにおいて使用できる技術であり、多量の油性成分を配合した場合においては、経時的に皮脂や汗等によって化粧膜の色沈みやヨレが発生するといった化粧効果の持続という点では不十分である。同じく、特許文献7、8記載の技術では油剤の多量配合が必要であり、ツヤや透明感が高いといった化粧効果はあるものの、発色や彩度が高いといった化粧効果を出すことは出来ないばかりか、塗布時の伸び広がりといった使用感を損なったり、更には化粧効果の持続という点では不十分であった。
また、メイクアップ化粧料の発色・彩度を高めるために配合する油剤量を増やすことも考えられるが、油剤を増量した場合はプレス成型時にケーキングを引き起こしたり、そのためにパフやチップへの取れが悪くなってしまうといった問題や、皮脂分泌等による化粧崩れが発生しやすくなり化粧効果の持続性を損なうといった問題があった。
そこで、きれいな化粧膜、すなわち高い発色・彩度という化粧効果やツヤに優れるという化粧効果を有し、経時的にも化粧効果が維持でき、更に塗布時の伸び・広がりといった使用感に優れる化粧料の開発が望まれていた。
そこで、本発明者は上記課題を解決するために、鋭意検討を行った結果、着色顔料及び又は光輝性粉体を含有するメイクアップ化粧料において、屈折率が1.5を超え2.0未満の粉体を総粉体中の50質量%以上を含む粉体部に、屈折率が1.47を超える油剤添加することによって発色の良さ・彩度の高さ、もしくはツヤといった化粧効果が高く、化粧効果の持続性に優れるとともに、強い油感やベタツキを感じることが無く、塗布時の伸び広がりの良さと滑らかな使用感をもったメイクアップ化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の成分(a)〜(c);
(a)屈折率が1.5を超え2.0未満の粉体
(b)着色顔料及び/又は光輝性粉体
(c)20℃での屈折率が1.47を超える
を配合することを特徴とするメイクアップ化粧料であって、総粉体中の成分(a)の含有量が50〜100質量%であることを特徴とするメイクアップ化粧料に関する。
以上詳述した如く、本発明のメイクアップ化粧料は従来のメイクアップ化粧料と比べて発色・彩度もしくはツヤといった化粧効果が高いばかりか透明感にも優れ、多量の油剤を配合する必要が無いことから化粧効果の持続性に優れるとともに、強い油感やベタツキを感じることが無く、塗布時の滑らかな伸び広がりをもったメイクアップ化粧料である。
以下、本発明について詳述する。
本発明に用いられる成分(a)の粉体は、適度な化粧効果を付与しながら、感触調整や賦形剤として用いられるものであり、屈折率が1.5を超え2.0未満の粉体である。屈折率が1.5以下の粉体では化粧効果を充分に付与することができず、屈折率が2.0以上の粉体では、隠蔽力が強すぎて、着色顔料や光輝性粉黛の発色を妨げるため、それぞれ好ましくない。このような成分(a)は化粧膜の透明性という点から天然鉱物よりも合成粉体を用いる方が好ましく、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリン、タルク、雲母、合成雲母等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を組み合わせて用いることが出来る。なお、これらは、通常公知の表面処理剤である、シリコーン化合物、フッ素化合物、金属石鹸、レシチン、界面活性剤、高級脂肪酸等で表面処理を施して配合しても良い。
これらの中より、化粧膜の透明性という点から、粉体中に微量に含有する鉄分等の影響によって化粧膜の色調にくすみ等の影響を及ぼすことが知られている天然鉱物よりも、合成粉体を用いる方が好ましく、成分(a)として合成雲母を選択すると、塗布時の伸び広がりが特に良好なメイクアップ化粧料を得ることができる。このような合成雲母は特開平2−149415号公報等に記載のインターカレーション法、水熱法、固体間反応法、溶融法等の何れかの方法により得られるものでも良い。具体的には、フッ素金雲母、合成金雲母、カリ四ケイ素雲母、テニオライト、Naテニオライト、フッ素バーミキュライト、フッ素ヘクトライト等が挙げられ、これを一種又は二種以上用いることができる。
合成金雲母は、市販品として、PDMシリーズ(トピー工業社製)、ミクロマイカシリーズ(コープケミカル社製)等を用いることができる。
成分(a)の平均粒子径は、特に限定されるものではないが、塗布時の伸び広がりの観点より、1〜30μmが好ましい。尚、本発明において、平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により得られた値とする。
屈折率の測定方法としては屈折計を用いたVブロック法、臨界角法、プリズムカップリング法、分光計を用いた最小偏角法、ベッケ法等の既知の方法であればいずれの方法でも用いることができる。
本発明のメイクアップ化粧料における成分(a)の配合量は、20〜90質量%(以下、単位「%」と略す)が好ましい。この範囲で配合すると、塗布時の伸び広がりと化粧効果が特に良好なメイクアップ化粧料を得ることが出来る。
本発明に用いられる成分(b)は着色顔料及び/又は光輝性粉体であり、メイクアップ化粧料の色調や化粧膜の光沢・ツヤをコントロールする目的で配合されるものである。一般に化粧料に用いられるものであれば特に制限は無く、粒子の形状、粒子径、粒子表面の状態等はいずれのものでも使用できる。成分(b)の着色顔料としては、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、紺青酸化チタン、黒色酸化チタン、コンジョウ、群青、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物等の着色無機粉体類、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号問うの有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体類が挙げられる。また、光輝性粉体としては、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、ケイ酸・チタン処理マイカ、二酸化ケイ素・ベンガラ処理アルミニウム、アルミニウムパウダー、金粉、銀粉、酸化チタン被覆ガラス末等の無機粉体、薄片状のアルミニウム表面にポリエチレンテレフタレート等の有機樹脂を被覆したもの等があげられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることが出来る。また、これらの粉体は一種又は二種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン化合物、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等の公知の処理剤により表面処理を施しても良い。
本発明のメイクアップ化粧料における成分(b)の配合量は、目的とする色調によって大きく異なるが、着色顔料においては0.1〜15%程度、光輝性粉体においては0.1〜50%程度が好ましい。
本発明に用いられる成分(c)の油剤は、成分(b)の発色や光輝性を良好にする成分であり、20℃での屈折率が1.47を超える油剤である。屈折率が1.47以下では、成分(b)の発色や光輝性を向上させることが出来ないため好ましくない。このような成分(c)としてはヒマシ油、酢酸ラノリン、重質流動イソパラフィン、ポリイソブチレン、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、メチルフェニルポリシロキサン、ペンタフェニルトリメチルシロキサン、トリメリト酸エステル等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることが出来る。中でも、伸び広がりの観点から、フェニル化シリコーン及びトリメリト酸トリエステルが好ましく、これを一種又は二種以上用いることが出来る。
フェニル化シリコーンとしては、メチルフェニルシリコーン、ペンタフェニルトリメチルシリコーン、等が挙げられる。これらの中でも、前記一般式で示されるペンタフェニルトリメチルシリコーンを用いると、発色や光輝性が特に優れたメイクアップ化粧料を得ることができる。このようなペンタフェニルトリメチルシリコーンは、市販品としてPH−1555(東レ・ダウコーニング株式会社製)等を用いることができる。
また、トリメリト酸エステルとは、カルボキシル基3個を有するトリメリト酸と、アルコールとのトリエステルを示し、エステル化するアルコールとしては、炭素数6〜15の飽和直鎖アルコール又は飽和分岐アルコールが挙げられる。具体的には、トリメリト酸トリへキシル、トリメリト酸トリヘプチル、トリメリト酸トリオクチル、トリメリト酸トリノニル、トリメリト酸トリデシル、トリメリト酸トリウンデシル、トリメリト酸トリドデシル、トリメリト酸トリトリドデシル、トリメリト酸トリテトラデシル等が挙げられ、これらの中でも、トリメリト酸トリデシルを用いると、発色や光輝性が特に優れたメイクアップ化粧料を得ることができる。このようなトリメリト酸トリデシルは、市販品として、LIPONATE
TDTM(リポケミカルズ社製)等を用いることができる。
本発明のメイクアップ化粧料における(c)成分の配合量は、用途によって異なるが固型粉末化粧料においては化粧料全体の5〜40部程度、一般的には5〜20部程度が好ましく、配合可能な油性成分中の50重量部以上が(c)成分であれば本発明の効果が顕著であることから特に好ましい。また、油性化粧料においては化粧料中の30〜70部程度が油性成分であり、油成化粧料においても配合油性成分中の50重量部以上が(c)成分であることが好ましい。
本発明のメイクアップ化粧料には上記必須成分の他に、通常メイクアップ化粧料に用いられる成分として、炭化水素油、エステル油、植物油、抱水性油剤、シリコーン油、シリコーン誘導体等の成分(c)以外の油性成分、無機顔料、有機顔料及び体質顔料等の成分(a)、(b)以外の粉体及びそれらのシリコーン処理物やフッ素化合物処理物、界面活性剤、水や多価アルコール、低級アルコール、水溶性高分子、保湿剤等の水性成分、糖類、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、酵素類、レゾルシンやイオウ等の各種薬剤、清涼剤、色素、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で配合することが出来る。
具体的には、成分(a)、(b)以外の粉体成分としては通常の化粧料に用いられる粉体であればいずれのものでも使用することが出来、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、鉄ドープ酸化チタン、酸化チタン酸化鉄焼結体、酸化セリウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、酸化亜鉛、等が挙げられ、これらより一種又は二種上を用いることができる。尚、これらの粉体は、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジエンポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、アルキル変性シリコーン、アクリレートシリコーン等のシリコーン化合物、パーフルオロポリエーテルリン酸やパーフルオロアルキルリン酸、弗素変性シリコーン等の弗素化合物、ラウリン酸亜鉛等の金属石鹸、レシチン、エステル油、ワックス等の通常公知の化合物で表面処理を施して用いてもよい。
成分(c)以外の油性成分としては通常の化粧料に用いられる油剤であれば、特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然物類、トリベヘン酸グリセリル、ホホバ油、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ミリスチン酸イソプロピル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル等のエステル類、オリーブ油、ミンク油等の油脂類、、ラノリン脂肪酸イソプロピル等のラノリン誘導体類、ジメチルポリシロキサン、シリコーンワックス、シリコーン油、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の環状シリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油類等が挙げられ、これらより一種又は二種上を用いることができる。
本発明のメイクアップ化粧料は、アイカラー、アイブロウ、ファンデーション、頬紅、白粉、下地等色調や光沢・ツヤを化粧効果とするものへの応用が可能である。
本発明の化粧料の形態は、色調や光沢・ツヤを化粧効果とするものであれば特に限定されず粉末状、液状、ペースト状、乳液状、クリーム状、ゲル状、固形状等の何れでもよいが、粉体を多く配合する剤型の方が顕著な効果が得られることから油性化粧料、粉末化粧料、固型粉末化粧料であることが好ましい。従って、特に好ましい形態は、粉末状、ペースト状、固形状等である。
また、本発明の化粧料の形態は、特に限定されないが、粉末状、液状、ペースト状、乳液状、クリーム状、ゲル状、固形状等の何れでもよいが、油性化粧料粉末状及び固形状。
以下に試験例を挙げて、本発明を更に説明する。
試験例1〜3;着色混合物
表1に示す組成の粉体と油剤の混合物を以下に示す製法により調製し、内径30mmのガラス製セルを使用して各々の色調を色差計(分光色差計SE2000 日本電色工業株式会社製)にて測定し、混合物の発色について評価した。結果を併せて表1に示した。
(製法)
A:成分1〜3を混合する。
B:〔A〕に成分4〜6を添加し、均一分散する。
表1に示すが如く、試験例1は試験例2と比べて着色顔料である群青の配合量が半量であるにも関わらず混合物の色調、特に青味であるb値に関しては試験例2より低い結果になっており、配合油剤によって混合物の青みが強くなっていることが明確である。また、試験例2においては屈折率が低い粉体を多量配合することによってL値の著しい上昇を引き起こす、つまり混合物が白っぽくなっている。これらから、本発明の粉体混合物が高い発色を有するという効果が顕著であることがわかる。
試験例4〜6:パール組成物
表2に示す組成の光輝性粉体と油剤の混合物を以下に示す製法により調製し、D65光源、入射角−45°にて黒板を背景に用いて変角分光光度計(GSP−1B型 村上色技研 製)で測色し、0°及び45°の反射率を測定し、パール組成物の光沢について評価した。結果を併せて表3に示した。
(製法)
成分1〜5を混合し、これをラッカーにデスパーにて均一分散後、0.4mmのドクターブレードで均一な膜を作成し、標品とした。
本発明による組成物である試験例4および5のパール組成物は試験例6のパール組成物と比べて正反射(45°)方向の反射率が0°方向の反射率よりも高く、光沢・ツヤといった化粧効果に優れる特徴が証明された。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜7及び比較例1及び2:固型粉末状アイカラー
表3、4に示す組成の固型粉末状アイカラーを以下に示す製法にて調整し、「(イ)化粧膜の発色のきれいさ」、「(ロ)塗布時の伸び、広がりのよさ」、「(ハ)滑らかな使用感」、「(ニ)経時での化粧効果の持続性」について、以下に示す評価方法及び判断基準にて評価し、結果を併せて表3に示した。
(製法)
A:成分1〜18を混合する。
B:〔A〕に成分19〜24を添加し、均一分散する。
C:〔B〕を金皿にプレス成形し、固型粉末状アイカラーを得た。
〔評価方法及び判定基準〕
前記実施例1〜7及び比較例1、2の固型粉末状アイカラーを化粧品専門パネル20名に使用してもらい、「(イ)化粧膜の発色のきれいさ」、「(ロ)塗布時の伸び、広がりのよさ」、「(ハ)滑らかな使用感」、「(ニ)経時での化粧効果の持続性」の各々の項目について、以下に示す評価基準にしたがって、アイカラー毎に評点を付し、全パネルの評点の平均点により以下に示す判定基準にしたがって判定した。
(評価基準)
評価結果 : 評 点
非常に良好 : 5点
良好 : 4点
普通 : 3点
やや不良 : 2点
不良 : 1点
(判定基準)
全パネルの評点の平均点 : 判 定
4.5以上 : ◎
3.5以上〜4.5点未満: : ○
2.0以上〜3.5点未満: : △
2.0点未満 : ×
表3、4に示すように、本発明の実施品である実施例1〜5の固型粉末状アイカラーは、「(イ)化粧膜の発色のきれいさ」、「(ロ)塗布時の伸び、広がりのよさ」、「(ハ)滑らかな使用感」、「(ニ)経時での化粧効果の持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。一方、20℃における屈折率が1.47を越える油剤を全く含有しない比較例1は、発色が悪く化粧効果が低い。また、配合粉体中の屈折率が1.5を超え2.0未満である粉体が少ない比較例2も、発色が悪く化粧効果が低かった。
実施例6:パウダーファンデーション
(成分) (%)
1.タルク 残量
2.セリサイト 20
3.フッ素金雲母 30
4.酸化チタン 10
5.酸化チタン・酸化鉄焼結物 3
6.酸化亜鉛 2
7.板状硫酸バリウム 5
8.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)
クロスポリマー*11
9.ナイロン粉末 2
10.ベンガラ 0.3
11.黄酸化鉄 1
12.黒酸化鉄 0.2
13.二酸化ケイ素・ベンガラ処理アルミニウム 2
14.トリメリト酸トリオクチル *12
15.メチルフェニルポリシロキサン *13
16.パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 3
17.重質流動イソパラフィン 2
18.コハク酸ジオクチル 2

*11 KSP−100 信越化学工業株式会社製
*12 クロダモルTOTM クローダ社製
*13 シリコンKF−54 信越化学工業株式会社製
(製法)
A:成分1〜13を混合分散する。
B:〔A〕に、加温溶解した成分14〜18を添加し、混合分散する。
C:〔B〕を金皿にプレス成型し固型粉末状パウダーファンデーションを得た。
本発明の実施品である実施例6のパウダーファンデーションは、「(イ)化粧膜の発色のきれいさ」、「(ロ)塗布時の伸び、広がりのよさ」、「(ハ)滑らかな使用感」、「(ニ)経時での化粧効果の持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。
実施例7:フェイスパウダー
(成分) (%)
1.タルク 残量
2.セリサイト 10
3.フッ素金雲母 50
4.フッ素金雲母鉄 10
5.酸化亜鉛 2
6.(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/
シルセスキオキサン)クロスポリマー 5
7.無水ケイ酸(球状) 2
8.赤色226号 0.3
9.群青 0.2
10.ベンガラ被覆雲母チタン 5
11.酸化チタン被覆ガラス末 5
12.防腐剤 適量
13.トリメリト酸トリデシル 1
14.ペンタフェニルトリメチルトリシロキサン 3
15.(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー 0.5
16.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 1
(製法)
A:成分1〜12を混合分散する。
B:〔A〕に、均一混合した成分13〜16を添加し、混合分散する。
C:〔B〕を容器に充填しし粉末状フェイスパウダーを得た。
本発明の実施品である実施例7のフェイスパウダーは、「(イ)化粧膜の発色のきれいさ」、「(ロ)塗布時の伸び、広がりのよさ」、「(ハ)滑らかな使用感」、「(ニ)経時での化粧効果の持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。
実施例8:油性アイカラー
(成分) (%)
1.酸化チタン 2
2.フッ素四ケイ素雲母 20
3.球状ポリメタクリル酸メチル粉末 5
4.無水ケイ酸(球状) 2
5.黄酸化鉄 1.5
6.群青 1.5
7.黒酸化鉄 0.2
8.雲母チタン 15
9.防腐剤 適量
10.トリメリト酸トリデシル 残量
11.ペンタフェニルトリメチルトリシロキサン 10
12.パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 3
13.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3
14.ジメチルポリシロキサン 3
14.セレシンワックス 4
15.ポリエチレンワックス 5
16.マイクロクリスタリンワックス 3
(製法)
A:成分10〜16を85℃に加熱し混合溶解する。
B:〔A〕に、成分1〜9を添加し、均一分散する。
C:〔B〕を彩度85℃に加熱し、金皿に充填成形し、油性アイカラーを得た。
本発明の実施品である実施例8の油性アイカラーは、「(イ)化粧膜の発色のきれいさ」、「(ロ)塗布時の伸び、広がりのよさ」、「(ハ)滑らかな使用感」、「(ニ)経時での化粧効果の持続性」の全ての項目に優れた化粧料であった。

Claims (4)

  1. 以下の成分(a)〜(c);
    (a)合成雲母を含み、屈折率が1.5を超え2.0未満の粉体(ただし、成分
    (b)の着色顔料及び/又は光輝性粉体は含まない)
    (b)着色顔料及び/又は光輝性粉体
    (c)下記一般式(1)で示されるペンタフェニルトリメチルシリコーン及び/又は
    トリメリト酸トリエステルから選ばれる一種又は二種以上であり、20℃での屈折
    率が1.47を超える油剤
    を配合し、化粧料中の成分(a)の配合量が20〜90質量%であり、成分(b)の配合量が、着色顔料の場合は0.1〜15質量%、光輝性粉体の場合は0.1〜50質量%であり、化粧料の総油剤中の成分(c)の含有量が50質量%以上であることを特徴とするメイクアップ化粧料。
  2. 前記成分(c)のトリメリト酸トリエステルがトリメリト酸とデシルアルコールとのトリエステルであることを特徴とする請求項1記載のメイクアップ化粧料。
  3. 総油剤と総粉体の配合重量比が、5:95〜40:60であることを特徴とする請求項1または2記載のメイクアップ化粧料。
  4. 固型粉末化粧料であることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項記載のメイクアップ化粧料。
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