JP5473093B1 - 携帯端末装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通信性能や人体の検知性能を落とさずに通信アンテナと人体検知センサを、限られた空間内に配置する。
【解決手段】筺体11の内部に収納された通信アンテナユニット100においてフレキシブル回路基板130が、曲げ状態で支持部材110によって支持されている。第1の通信アンテナ150を構成する第1のアンテナ導体パターン151および人体検知センサ140が、フレキシブル回路基板130の湾曲部133に隣接したフレキシブル回路基板130の平面部134に実質的に形成されている。第2の通信アンテナ160を構成する第2のアンテナ導体パターン161が、湾曲部133に実質的に形成されている。第1のアンテナ導体パターン151と第2のアンテナ導体パターン161が、共振回路部を構成する第2のインダクタコイルで接続されている。第1の通信アンテナ150と第2の通信アンテナ160は、人体検知センサ140よりも筺体11の角部に近い位置に配置されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、回路基板を利用した通信アンテナと人体検知センサを含む通信アンテナユニットを備えた携帯端末装置に関係する。
宅配便における配送、決済や倉庫管理、保険外交など屋外の業務において、種々のデータを取り扱うために携帯端末装置を利用する場面が多くなっている。屋外業務用の携帯端末装置において、例えば決済処理を行うような場合には、決済データを決済センターへ送るために、2G(2nd Generation)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)などのデータ通信モジュールや、それに接続される通信アンテナ等が搭載される。
データ通信モジュールの中には、例えば2Gと3Gの両方に対応する、というように、複数の通信規格に対応しているものがある。また、例えばLTEのように、一つの通信規格の中で複数の搬送周波数を用いるものがある。そのため、このような複数の通信規格に対応している通信モジュールに接続される通信アンテナも、複数の通信規格や複数の搬送周波数に対応できるようなアンテナ・パターンの設計がなされなければならない。
さらに、携帯電話においては以前より、通信アンテナより発せられる電磁波が人体へ及ぼす悪影響が懸念されている。そこで、通信アンテナと人体が接近または接触したことを検知して、通信アンテナが発する電磁波のエネルギーを弱める技術が用いられている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1は、人体が通信アンテナに接近または接触した際に、通信アンテナのインピーダンスが変化して、出力されるはずの電磁波エネルギーが装置側に戻ってくることを検知する。これは言わば間接的な検知方法であり、高い検知感度が得られるか疑わしく、直接的な検知方法を用いることがより望ましい。人体と、通信アンテナまたはそれを搭載する無線通信装置との接近または接触そのものを直接的に検知する技術については、例えば特許文献2に開示されている。
そして、屋外業務用の携帯端末装置においては、たとえデータ通信しか行わないとしても、手で保持したり、腰に付けたホルダやポケットなどに入れて持ち歩いたりすることは想定されている。その場合には、通信端末装置の通信アンテナが人体に接近または接触することが頻繁に発生する。従って、上記の人体が接近または接触したことの検知により通信電力を制御する技術は、屋外業務用の携帯端末装置においても必要である。
また、以上に述べた、複数の通信規格への対応や、人体が接近、接触したことの検知により通信電力を制御する技術を含め、このような携帯端末装置に搭載される機能は、増える一方である。例えば、決済処理を必要とする業務に本装置を用いる際には、磁気カードや接触または非接触ICカードの読み取り機能が必要となる。また、配送処理や倉庫管理などに本装置を用いる際には、バーコード、QRコード(登録商標)、RF−IDタグなどの読み取り機能が必要となる。そのため、それぞれの機能に振り分けられる回路スペースは小さくなる一方である。そしてこのことは、上記に述べた通信アンテナを含む通信制御回路や、人体検知センサについても例外ではない。
特開2000−216610号公報 特開平09−233016号公報
人体などの物体が直接装置の通信アンテナに接触するだけではなく、物体が装置の通信アンテナに接近したような場合を検知するには、特許文献1の通信アンテナを利用する技術が考えられる。しかしながら、人体が通信アンテナに接近または接触したことを正確に検出するには難がある。また、特許文献2の直接的な検知方法は、特許文献1の方法に比べれば、人体の接近または接触をより正確に検知可能である。しかしながら、上述したように、現在の携帯端末装置においては、種々の機能を達成するため多くのデバイスが筺体内に搭載され、特許文献2で用いる人体検知センサの配置の自由度も限定的になってきている。すなわち、人体の通信アンテナへの接近または接触の正確な検知と、限られた筺体の空間にデバイスを配置する省スペース設計の両立が課題となっている。特に最近、この技術に対する要求レベルは高くなっている。これまでは、人体が携帯端末装置に接近した、あるいは接触したということをもって、人体が通信アンテナに接近しているとしてもよかった。しかしながら今は、そのことだけでは不十分であり、人体が通信アンテナとその近傍に接近または接触していることを、正確に検知しなければならない。すなわち、検知範囲が通信アンテナとその近傍に特定され、以前よりも厳格になっている。人体の通信アンテナそのものへの接近または接触を正確に検出するためには、例えば特許文献2に開示されているような直接的な検知方法を、限られた設計自由度の中で用いるには、人体検知センサと通信アンテナの構成や配置が重要である。
さらに、通信アンテナと人体検知センサとを個別に設ける際には、人体検知センサが通信アンテナと人体との接近または接触を十分に検知できる範囲を有しなければならない。ところが、限られた狭い空間にこれらを配置すると、人体検知センサの検知範囲が偏ったり、通信アンテナやそれに接続される通信回路との干渉により十分な検知性能を得られなかったりする。
上記のストーリーは、通信アンテナと人体検知センサの双方が設けられた携帯端末装置に関するものである。一方、人体検知センサが設けられず、通信アンテナのみが設けられる携帯端末装置においても、通信規格や搬送周波数の増加の観点から、更なる省スペース設計が求められている。
本発明は、通信アンテナと人体検知センサとを、人体検知センサと通信アンテナとを限られた狭い空間内に配置しながら、人体の通信アンテナそのものへの接近または接触を正確に検出するための技術を提供する。更に本発明は、専ら通信アンテナを限られた狭い空間内に配置するための技術をも提供する。
本発明の携帯端末装置は、筺体と、当該筺体内部に収納された通信アンテナユニットとを含む携帯端末装置であって、前記通信アンテナユニットが少なくとも単一の回路基板によって形成されるとともに、当該回路基板上に導体パターンによって形成された通信アンテナと人体検知センサとを含み、前記通信アンテナが、前記人体検知センサよりも前記筺体の角部に近い位置に配置されている。
上記構成によれば、人体検知センサと通信アンテナを、通信性能や人体の通信アンテナへの接近または接触検知性能を落とさずに、単一の回路基板によって、限られた狭い空間内に配置することが可能となり、装置の小型化と機能維持の双方が達成される。
本発明の一態様として、例えば、前記通信アンテナが、第1の周波数の電波を送受信する第1の通信アンテナと、前記第1の周波数より小さい第2の周波数の電波を送受信する第2の通信アンテナとを含み、前記第1の通信アンテナが、前記回路基板上に形成された第1のアンテナ導体パターンよって構成され、前記第2の通信アンテナが、前記第1のアンテナ導体パターンおよび第2のアンテナ導体パターンによって構成される。
上記構成によれば、単一の通信アンテナユニットで、周波数の異なる二以上の電波を送受信するいわゆるデュアルアンテナを設けることが可能となる。
本発明の一態様として、例えば、前記回路基板が可撓性のあるフレキシブル回路基板であり、前記通信アンテナユニットが、前記フレキシブル回路基板と、当該フレキシブル回路基板を曲げ状態に保持した状態で支持する支持部材とを備え、前記第2のアンテナ導体パターンが、前記支持部材によって曲げ状態に保持された前記フレキシブル回路基板の湾曲部に実質的に形成され、前記第1のアンテナ導体パターンおよび前記人体検知センサが、前記湾曲部に隣接した前記フレキシブル回路基板の平面部に実質的に形成される。
上記構成によれば、デュアルアンテナと人体検知センサ各々の性能を落とさず、省スペースの設計で配置することが可能となる。
本発明の一態様として、例えば、前記回路基板が可撓性のあるフレキシブル回路基板であり、前記通信アンテナユニットが、前記フレキシブル回路基板と、当該フレキシブル回路基板を曲げ状態に保持した状態で支持する支持部材とを備え、前記第1のアンテナ導体パターンが、前記支持部材によって曲げ状態に保持された前記フレキシブル回路基板の湾曲部に実質的に形成され、前記第2のアンテナ導体パターンおよび前記人体検知センサが、前記湾曲部に隣接した前記フレキシブル回路基板の平面部に形成される。
上記構成によれば、デュアルアンテナと人体検知センサ各々の性能を落とさず、省スペースの設計で配置することが可能となる。
本発明の一態様として、例えば、前記湾曲部がU字状に形成される。
上記構成によれば、デュアルアンテナの性能を落とさず、省スペースの設計で配置することが可能となる。
本発明の一態様として、例えば、前記通信アンテナユニットが、前記筺体の角部に配置されるとともに、前記第1のアンテナ導体パターンおよび前記人体検知センサが、前記第2のアンテナ導体パターンよりも、前記筺体の表示部が配置された面と反対の面に近い位置に配置される。
上記構成によれば、通信アンテナの性能を容易に維持することができる。
本発明の一態様として、例えば、前記通信アンテナと前記人体検知センサとが第1のリアクタンス素子によって接続され、前記通信アンテナがコンデンサを介して、前記筺体内部に収納された送受信回路と接続される。
上記構成によれば、人体検知センサが通信アンテナの導体パターンを有効に利用しつつ、コンデンサによって、人体検知センサで必要とされる直流成分の電流が確保されるため、人体検知センサが有効に機能する。
本発明の一態様として、例えば、前記人体検知センサは、第1のセンサ・パターンと、第2のセンサ・パターンと、基準パターンと、を有し、前記第2のセンサ・パターンは前記第1のセンサ・パターンの周囲に配置されて中空リング形状を有し、前記第1のセンサ・パターンと前記基準パターンとの間の電界の変化、および前記第2のセンサ・パターンと前記基準パターンとの間の電界の変化とを比較して、人体の接近または接触を検知するものであって、前記通信アンテナと前記第2のセンサ・パターンとが第1のリアクタンス素子によって接続され、前記通信アンテナがコンデンサを介して、前記筐体内部に収納された送受信回路と接続される。
上記構成によれば、人体検知センサが通信アンテナの導体パターンを有効に利用しつつ、コンデンサによって、人体検知センサで必要とされる直流成分の電流が確保されるため、人体検知センサが有効に機能する。特に、第2のセンサ・パターンによる静電容量の変化の検出速度は、第1のセンサ・パターンのそれよりも速く、検出強度も大きいので、この第2のセンサ・パターンによる検知範囲が通信アンテナに拡張されることにより、通信アンテナへの人体の接近または接触を、より速く検知することができる。
本発明の一態様として、例えば、前記回路基板は、平面部と、湾曲部と、を有し、前記通信アンテナが前記平面部と前記湾曲部とに形成され、前記人体検知センサが前記平面部に形成される。
上記構成によれば、フレキシブル回路基板の平面部は、湾曲部よりも平面部分が大きく、送信電波の強度も大きいので、人体が接近または接触したときに送信電波の強度を落とす必要がある通信アンテナの平面部に隣接して人体検知センサを設けることにより、通信品質の低下を最低限に抑えながら、人体への通信電磁波の影響も抑えることができる。
本発明によれば、携帯端末装置において、人体検知センサと通信アンテナを、通信性能や人体の通信アンテナへの接近または接触検知性能を落とさずに、単一の回路基板によって、限られた狭い空間内に配置することが可能となる。したがって、携帯端末装置の小型化と機能維持の両立が図られる。
本発明に係る一実施形態の携帯端末装置を表面側から見た状態示す斜視図 図1の携帯端末装置を裏面側から見た状態示す斜視図 図2の携帯端末装置に備えた筐体を分割した状態を示す分解斜視図 図3の携帯端末装置からカバーを除去した状態を示す分解斜視図 本発明の一実施形態の通信アンテナユニットの斜視図 図5の矢印A方向から見た通信アンテナユニットの側面図 フレキシブル回路基板の展開平面図 実施形態の通信アンテナユニットの模式的な電気回路図 通信アンテナユニットの配置状態を可視化した携帯端末装置の側面図であり、(a)は実施形態の携帯端末装置の側面図であり、(b)は実施形態の携帯端末装置における通信アンテナユニットの配置を逆にした形態の側面図
以下、本発明の実施形態に係る携帯端末装置について図面を参照して説明する。なお、各図中のX軸は筐体11の左右方向・E1−E2方向・A方向、Y軸は筐体11の長手方向・上下方向・B方向、Z軸の正方向は筐体11の表面11A、Z軸の負方向は筐体11の裏面11Bを示す。
図1、図2に示すように、携帯端末装置10は、略矩形体状に形成された筐体11と、筐体11の表面11Aに設けられた表示部12と、筐体11に収容される回路基板13(図3参照)と、筐体11に収容される電池パック14とを備えている。
さらに、図3、図4に示すように、携帯端末装置10は、筐体11に保持される受電部16と、電池パック14に設けられた給電部18と、給電部18に一端部21Aが接続されたフレキシブル回路基板21と、フレキシブル回路基板21の他端部21Bに接続されたコネクタ部23とを備えている。また、携帯端末装置10は、筐体11の裏面11Bに設けられた凹部25と、凹部25を閉鎖する蓋部27とを備えている。
図1、2に戻って、筐体11は、表示部12を収容する開口部37を有するケース35と、ケース35に重ね合わされて表示部12の反対側の裏面(筐体11の裏面)11Bを形成するカバー36とを備えている。
ケース35は、表面(すなわち、筐体11の表面)11Aに開口部37が形成されている。この開口部37に表示部12が設けられている。カバー36は、筐体11における表示部12とは反対側となる裏面11Bに形成されたパック開口部38と、パック開口部38に隣接して形成された凹部25(図6参照)とが形成されている。
パック開口部38に電池パック14の表面14Aが露出され、凹部25に蓋部27が取り付けられる。図3に示すように、蓋部27は使用者が簡単に取り外すことができないように複数の締結ねじ57で取り付けられている。蓋部27を簡単に取り外すことができないようにすることにより、携帯端末装置10は非正規な手段によるデータの読み取りを防ぐという耐タンパ性が備えられている。
回路基板13は、略矩形状に形成され、ケース35の上半部35Aに設けられている。電池パック14は、上下の辺14B、14Cおよび一対の側辺14D、14Eで平面視略矩形状に形成され、ケース35の下半部35Bに収容されることにより回路基板13に隣接して設けられる。
受電部16は、筐体11の内部41において略中央に保持された受電ケース43と、受電ケース43の給電部18に対峙する面43Aに設けられた複数の受電端子44とを備えている。
図5は、本実施形態の通信アンテナユニット100の斜視図、図6は、図5の矢印A方向から見た同通信アンテナユニット100の側面断面図を示す。図3、図4に示すように、通信アンテナユニット100は、筺体11の内部であって、特に筐体11の角部に収納されている。角部とは、図3、図4に示した矢印E1の側である。
図5に示す通信アンテナユニット100は、樹脂製の支持部材110と、フレキシブル回路基板130とを含む。支持部材110は、その取り付け孔111への図示せぬビスの挿通と係合爪112により筐体11(図3、図4参照)に取り付け可能であるとともに、フレキシブル回路基板130を曲げ状態に保持した状態で支持可能である。支持部材110は樹脂の射出成形などによって成形可能であるが、その材料や形状などは特に限定されない。
フレキシブル回路基板130は、可撓性のある一般的なフレキシブル回路基板により構成されており、導体パターンが形成可能であるものならばその種類は特に限定されない。図7に示すようにフレキシブル回路基板130は、平面視において主要部131と突出部132を含み、主要部131が支持部材110の平坦部113(図5、図6参照)に配置され、突出部132が支持部材110の支持スロット114(図5、図6参照)に挿入され、曲げ状態に保持される。突出部132は、曲げ状態に保持された湾曲部133(図5、図6も参照)を構成するが、この湾曲部133は、図6に示すように、断面U字状を呈している。一方、図7に示す主要部131は、支持部材110の平坦部113(図5、図6参照)に配置され、湾曲部133に隣接した平面部134(図5、図6も参照)を構成する。可撓性があるため、フレキシブル回路基板130は手等で容易に曲げることが可能である。
さらにフレキシブル回路基板130には、樹脂により構成された補強板120が取り付けられている。補強板120はフレキシブル回路基板130の平面部134の一部を覆い、フレキシブル回路基板130を保護する役割を果たすが、接地の有無、材質、形状、配置場所等は任意の設計事項である。ただし、フレキシブル回路基板130を支持部材110に取り付けた場合、フレキシブル回路基板130の湾曲部133が曲げ状態となることにより、平坦部113にも、それを曲げ状態にしようとする応力がはたらく。この補強板120は、そのような平坦部113を曲げ状態にしようとする応力に抗して、平坦部113の平坦性を保つ効果がある。
図7は、フレキシブル回路基板130の展開平面図である。単一のフレキシブル回路基板130には、その導体パターンによって、通信アンテナと人体検知センサが形成され、これらのデバイスの省スペース化が図られている。本実施形態においては、フレキシブル回路基板130には、人体検知センサ140と、第1の周波数(例えば1.9GHz)の電波を送受信する第1の通信アンテナ150と、第1の周波数より小さい第2の周波数(例えば700MHz)の電波を送受信する第2の通信アンテナ160とが設けられている。すなわち、本実施形態においては、通信アンテナには、第1の通信アンテナ150と第2の通信アンテナ160とが含まれ、いわゆるデュアルアンテナを構成している。
人体検知センサ140は、第1のセンサ・パターン141と、第2のセンサ・パターン142という、フレキシブル回路基板130上に形成された二つの導体パターンによって形成されている。人体検知センサ140を構成する第1のセンサ・パターン141と第2のセンサ・パターン142は、フレキシブル回路基板130の平面部134に実質的に、すなわちその大部分が形成されている。フレキシブル回路基板130の平面視において、第2のセンサ・パターン142は、第1のセンサ・パターン141の周囲を囲むように形成されている。また、第1のセンサ・パターン141の一端には第1の人体検知センサ電極143が形成され、第2のセンサ・パターン142の一端には第2の人体検知センサ電極144が形成されている。
人体検知センサ140の詳細な構成は特に限定されるものではなく、投影型の静電容量センサを用いてもよいし、他のタイプの接触(近接)センサを用いてもよいが、本実施形態の人体検知センサ140は、いわゆる表面型の静電容量センサである。すなわち、本実施形態の人体検知センサ140は、使用者が筺体11の通信アンテナユニット100(図5参照)付近に接近または接触した際に発生する電界の変化を検出して、人体の接近または接触を検知するものである。詳細には、フレキシブル回路基板130に実装されていない図示せぬ検知回路およびそれに接続される基準パターンが、例えば筐体11に収容される回路基板13(図3、図4参照)か、または図示しないサブ回路基板に設けられる。また、第1の人体検知センサ電極143および第2の人体検知センサ電極144も、先に述べた図示せぬ検知回路に各々接続されている。そして、第1のセンサ・パターン141と基準パターンとの間の電界と、第2のセンサ・パターン142と基準パターンとの間の電界とを比較して、それらの電界強度の差や、電界が変化する速度の差などにより、人体の接近または接触を検知する。
このような3つのパターンにより、以下のような検出を行っている。第1のセンサ・パターン141の周囲のほとんどを取り囲むように設けられている第2のセンサ・パターン142は、一箇所が途切れた中空リング形状を形成している。これに対して第1のセンサ・パターン141は、一つの閉じた平面を形成している。これら二つのセンサ・パターンの面積は同一となるよう設計されている。しかしながら、それらの形状の違いにより、第2のセンサ・パターン142による静電容量の変化の検出速度は、第1のセンサ・パターン141のそれよりも速く、検出強度も大きいことがわかっている。この検出速度や検出強度の差は、これらのセンサ・パターンに接近する物体の種類や材質によって異なる。なぜならば、物体が有する誘電率は、その種類や材質によって異なるからである。一般には、人体や金属のような誘電率の高いものほど、この検出速度や検出強度の差が大きく、紙やプラスチックなど、誘電率の低いものほど、これらの差が小さいことが知られている。
第1の周波数(高周波)の電波を送受信する第1の通信アンテナ150は、フレキシブル回路基板130上に形成された第1のアンテナ導体パターン151よって構成されている。第1のアンテナ導体パターン151は、人体検知センサ140と同様に、フレキシブル回路基板130の平面部134に実質的に、すなわちその大部分が形成されており、第1のインダクタコイル170を介して、人体検知センサ140に接続されている。特に第1のアンテナ導体パターン151は、人体検知センサ140の第2のセンサ・パターン142に、第1のインダクタコイル170を介して接続されている。なお、この第1のインダクタコイル170は、支持部材110の平坦部113(図5、図6参照)に設けられる図示しない凹部に格納されるようにしてもよい。
人体検知センサ140は、基本的には第1のセンサ・パターン141と第2のセンサ・パターン142とによって構成される。これら二つの導体パターンによっても人体検知センサ140は機能するが、本実施形態では第1のアンテナ導体パターン151が、第1のインダクタコイル170を介して第2のセンサ・パターン142に接続されている。このことは、第1のアンテナ導体パターン151が、上述したような第1の通信アンテナ150としてのみならず、人体検知センサ140の一部として機能することを意味する。したがって、人体検知センサ140は、第1のセンサ・パターン141および第2のセンサ・パターン142のみならず、第1のアンテナ導体パターン151をも含む、大きな導体パターンによって構成されることとなり、その検知性能が向上する。
第1のインダクタコイル170の自己インダクタンスL1は、第1のインダクタコイル170のもつ自己共振周波数に従って決定される。一般的に、自己共振周波数は、第1の通信アンテナ150で使用する周波数より十分に高い周波数のものが選ばれることが望ましい。但し、実際の設計としては、チップサイズの制限などがあるので、第1の通信アンテナで使用する周波数とほぼ同じ自己共振周波数を持つインダクタコイルを使用することもある。この構成により、上述したように、第1のアンテナ導体パターン151は人体検知センサ140の一部としても機能する。しかしながら、第2のセンサ・パターン142は、通信アンテナとしては機能しない。すなわち、第2のセンサ・パターン142は、人体検知センサとしてのみ機能する。これにより、第1のアンテナ導体パターン151を用いて送受信される通信信号が人体検知センサ140に混入して悪影響を与えることが低減される。なお、第1のインダクタコイル170の代わりに、リアクタンス素子(第1のリアクタンス素子)または共振回路部と呼ばれるべきものを組み込むこともできる。リアクタンス素子は、メアンダ状などの導体パターンにすることも可能である。
第1の周波数より小さい第2の周波数(低周波)の電波を送受信する第2の通信アンテナ160は、フレキシブル回路基板130上に形成された、第1のアンテナ導体パターン151と、第2のアンテナ導体パターン161とによって構成されている。すなわち、本実施形態においては、第2の通信アンテナ160は、第1の通信アンテナ150の全体に加え、第1の通信アンテナ150の電路長を延長する役割を果たす第2のアンテナ導体パターン161によって構成されている。この結果、第2の通信アンテナ160は、第1の周波数より小さい第2の周波数(低周波)の電波、言い換えると第1の周波数の電波より波長が長い第2の周波数の電波を送受信することが可能となっている。
第2のアンテナ導体パターン161は、フレキシブル回路基板130の突出部132に実質的に、すなわちその大部分が形成されている。突出部132は、支持部材110の支持スロット114(図5、図6参照)に挿入され、曲げ状態に保持されることで、湾曲部133(図5、図6も参照)を構成するので、第2のアンテナ導体パターン161は、フレキシブル回路基板130の湾曲部133に実質的に、すなわちその大部分が形成されている。なお、図6において、フレキシブル回路基板130の平面部134の幅D1は、湾曲部133のうち平面部134と対向する位置に折り返される部分の幅D2よりも長くなっている。これは、通信アンテナユニット100のフレキシブル回路基板130の平面部134が、携帯端末装置10の筐体11の表面11A側(図1参照)に配置され、湾曲部133の折り返し部分は、裏面11B側(図1、図5、図6参照)に配置されるためである。表面11A側には、タッチパネル付きの表示部12(図1参照、例えばLCDや有機ELなど)が配置されている。上記に述べた通信アンテナユニット100の構成により、タッチパネル付きの表示部12より発生するノイズが通信アンテナユニット100より混入し、通信へ悪影響を及ぼすことが低減される。なお、このタッチパネル付きの表示部12は、図5、図6においては金属フレーム60を挟んで、回路基板13の反対側に取り付けられる。金属フレーム60は、表示部12からのノイズを遮断する効果がある。そのため、筐体11の裏面11B側に配置される通信アンテナユニット100のフレキシブル回路基板130の平坦部113への、表示部12からのノイズの影響は小さいものとなる。
図7に戻って、本実施形態では、第1のアンテナ導体パターン151と、第2のアンテナ導体パターン161とが、第2のインダクタコイル180で接続されることで、第2の通信アンテナ160が構成される。この構成により、第1の周波数(高周波)の電波を送受信する際には第1のアンテナ導体パターンのみが用いられる。そして、第2の周波数(低周波)の電波を送受信する際には第1のアンテナ導体パターン151と第2のアンテナ導体パターン161の両方が用いられる。この第2のインダクタコイル180は、支持部材110の平坦部113(図5、図6参照)に設けられる図示しない凹部に格納されるようにしてもよい。
先にも述べたように、フレキシブル回路基板130の平面部134の幅D1は、湾曲部133のうち平面部134と対向する位置に折り返される部分の幅D2よりも長くなっている(図6参照)。第1の周波数(高周波)の電波を送受信する際には第1のアンテナ導体パターン151のみが用いられるので、第1の周波数(高周波)の送信電波は、フレキシブル回路基板130の平面部134(図5〜図7参照)のみより放射されることになる。これに対して、第2の周波数(低周波)の電波を送受信する際には第1のアンテナ導体パターン151と第2のアンテナ導体パターン161の両方が用いられるので、第2の周波数(低周波)の送信電波は、フレキシブル回路基板130の平面部134および湾曲部133の両方(図5〜図7参照)から放射される。
よって、フレキシブル回路基板130の湾曲部133(図5、図6参照)からは、第1の周波数(高周波)の送信電波は放射されず、第2の周波数(低周波)の電波を送信するときのみ、その電波が放射される。そして、第2の周波数(低周波)の電波を送信する際には、フレキシブル回路基板130の湾曲部133(図5、図6参照)だけでなく、平面部134(図5〜図7参照)すなわち平坦部113からも放射される。そのため、その送信電波の単位面積当たりの放射エネルギー密度は低く抑えられる。また、フレキシブル回路基板130の湾曲部133(図5、図6参照)は平面部分が少ないので、この部分からの送信電波の強度も小さい。つまり、フレキシブル回路基板130の湾曲部133(図5、図6参照)に人体が接近または接触しても、送信電波の強度を落とす必要はない。このため、フレキシブル回路基板130の湾曲部133(図5、図6参照)すなわち突出部132には、人体の第2のアンテナ導体パターン161への接近または接触を検知するための人体検知センサ140は設けられていない。
これに対して、第1の周波数(高周波)の電波を送信する際には、フレキシブル回路基板130の平面部134すなわち支持部材110の平坦部113(図5〜図7参照)のみから電波が放射される。そのため、その送信電波の単位面積当たりの放射エネルギー密度は低く抑えられない。また、フレキシブル回路基板130の平面部134(図5〜図7参照)は、湾曲部133よりも平面部分が大きく、送信電波の強度も大きい。つまり、フレキシブル回路基板130の平面部134に人体が接近または接触すると、送信電波の強度を落とす必要がある。このため、フレキシブル回路基板130の平面部134(図5〜図7参照)には、人体の第1のアンテナ導体パターン151への接近または接触を検知するための人体検知センサ140が設けられている。ちなみに、このようなアンテナの形状と送信電波の強度との関係は、平面部134と湾曲部133とにまたがって一つの通信アンテナパターンを形成した場合でも同様である。その場合においても、人体検知センサ140は、平面部134のみに設けることができる。
以上のように、本実施形態の構成によれば、人体が接近または接触したときに送信電波の強度を落とす必要がある通信アンテナの平面部に隣接して人体検知センサを設けることにより、通信品質の低下を最低限に抑えながら、人体への通信電磁波の影響も抑えることができる。
第2のインダクタコイル180の自己インダクタンスL2は特には制限されない。また、第1の周波数(高周波)の電波を送受信する際に用いられる第1の通信アンテナ150のアンテナ特性を改善するために、第2のアンテナ導体パターン161側に、第1の通信アンテナ150のアンテナ電流(電波の放射に寄与する電流)を流さないように工夫することが考えられる。この場合には、第2のインダクタコイル180のかわりに、コイルとコンデンサの並列回路からなるLC並列共振回路が用いられ、コイルとコンデンサの双方の自己共振周波数に合致する周波数の電流が、第2のアンテナ導体パターン161側に流れるのを防止することができる。すなわち、第1のアンテナ導体パターン151と、第2のアンテナ導体パターン161との接続は、インダクタコイル単独でもLC並列共振回路のどちらでもよい。すなわち、この場所には、第2のインダクタコイル180の代わりに、リアクタンス素子または共振回路部と呼ばれるべきものを組み込むことができる。
なお、リアクタンス素子はメアンダ状などの導体パターンにすることも可能である。この場合、第1のアンテナ導体パターン151と第2のアンテナ導体パターン161の少なくともいずれかがメアンダ状の導体パターンで構成され、直接接続される。また、第1のアンテナ導体パターン151と、第2のアンテナ導体パターン161とは、本実施形態のように、アンテナ電極152から見て直列に接続するだけでなく、並列に接続してもよい。そうすれば、第1の周波数(高周波)の電波を送受信する際に用いられる第1の通信アンテナ150、すなわち第1のアンテナ導体パターン151は、必ずしも本実施形態のように平面部134に配置する必要はなく、突出部132に配置することも可能である。つまり、第1のアンテナ導体パターン151は、本実施形態における湾曲部133への配置が可能である。その場合、第2のアンテナ導体パターン161は、本実施形態における平面部134に配置される。
さらに、先ほども述べたように、第1の通信アンテナ150として機能する第1のアンテナ導体パターン151は、第1のインダクタコイル170を介して第2のセンサ・パターン142に接続されている。そして、そのセンサ・パターン142に接続されている第1のアンテナ導体パターン151は、上記に述べたように、第2のインダクタコイル180(第2のリアクタンス素子)を介して第2のアンテナ導体パターン161と接続されている。このことは、第1のアンテナ導体パターン151のみならず第2のアンテナ導体パターン161までもが、上述した第2の通信アンテナ160としてはもちろん、人体検知センサ140の一部としても機能することを意味する。したがって、人体検知センサ140は、第1のセンサ・パターン141および第2のセンサ・パターン142のみならず、第1のアンテナ導体パターン151および第2のアンテナ導体パターン161をも含む、大きな導体パターンによって構成されることとなり、その検知性能がさらに向上する。
さらに詳細に言えば、第1のアンテナ導体パターン151は、人体検知センサ140と同様に、フレキシブル回路基板130の平面部134に実質的に、すなわちその大部分が形成されており、第1のインダクタコイル170を介して、人体検知センサ140の第2のセンサ・パターン142に接続されている。先にも述べたように、第2のセンサ・パターン142による静電容量の変化の検出速度は、第1のセンサ・パターン141のそれよりも速く、検出強度も大きいことがわかっている。通信アンテナの導体パターンが、第1のインダクタコイル170(第1のリアクタンス素子)を介して、第1のセンサ・パターン141とではなく、第2のセンサ・パターン142と接続されることにより、通信アンテナへの人体の接近または接触を、より速く検知することができる。なお、先ほど述べたような通信アンテナのパターン変更により、第2のアンテナ導体パターンと、第2のセンサ・パターンとが隣接する場合は、第1のインダクタコイル(第1のリアクタンス素子)を介してそれらのパターンを接続してもよい。
本実施形態では、第2のアンテナ導体パターン161が、フレキシブル回路基板130の湾曲部133に実質的に形成され、第1のアンテナ導体パターン151と人体検知センサ140が、湾曲部133に隣接したフレキシブル回路基板130の平面部に実質的に形成されている。湾曲部133は、平面部134が存在する面から、断面U字状の形状を呈するように異なる高さ(図6の上下方向の高さ)へ延びている。このような構成により、デュアルアンテナと人体検知センサ各々の性能を落とさず、特に平面方向でのスペースを小さく通信アンテナユニット100を設計し、筐体11内に配置することが可能となる。
本実施形態の通信アンテナユニットは、その通信アンテナ、すなわち、第1の通信アンテナ150と第2の通信アンテナ160とが、人体検知センサ140よりも筺体11の角部に近い位置に配置されるよう、筐体11内に配置される。すなわち、図3〜図5におけるE1の側が、筐体11の角部に隣接した側であり、E2の側が、筐体11の角部から離れた筺体の一辺の中央に近い側になる。このような配置により、人体検知センサ140が筐体11の角部よりも、人体が触れる頻度が多い中央側に寄せて配置することができ、人体検知センサ140の人体の検知感度を向上させることができる。
また、上述したように、本実施形態では、筐体11の角部に配置された第1のアンテナ導体パターン151が、第1の通信アンテナ150のみならず、人体検知センサ140の一部として機能する。したがって、たとえ、人体検知センサ140が筐体11の角部から離れていても、角部への人体の接近または接触を、精度よく検知することができる。
図8は、実施形態の通信アンテナユニット100の模式的な電気回路図を示す。本実施形態では、通信アンテナ、特に第1の通信アンテナ150が、そのアンテナ電極152を介してコンデンサ190に接続され、さらに筺体11の内部に収納された送受信モジュール192に接続されている。図3、図4では図示していないが、送受信モジュール192は、例えばLTEモジュールであり、図3、図4における回路基板13上に配置可能である。また、コンデンサ190は、例えばフレキシブル回路基板21と送受信モジュール192との間であれば、いずれにも配置可能である。なお、本実施形態における送受信モジュール192は、例えば回路基板13上か、または図示しない他の回路基板上に配置される送受信回路に置き換えられてもよい。さらに、この送受信回路のうち、コンデンサ190にもっとも近い整合回路部分を、他の送受信回路とは別の箇所に配置してもよい。すなわち、コンデンサ190および整合回路を図示しないサブ回路基板上に配置し、他の送受信回路を回路基板13上に配置してもよい。
図7に示すコンデンサ190の静電容量Cは、アンテナ整合回路としての観点からは、特に制限はされない。静電容量Cは人体検知センサ140の性能確保を主観点として決定される。第1の通信アンテナ150及び第2の通信アンテナ160で使用される周波数の電流はもっぱら通過させつつ、人体検知センサ140で使用される周波数の電流はもっぱら透過を防止し得るコンデンサ190が選択される。(人体検知センサに印加される電圧は静電容量の変化に伴って変動する。その際に発生する電流の周波数は、第1の通信アンテナ150及び第2の通信アンテナ160で使用される周波数と比較して非常に低い。)このような構成により、人体検知センサ140で必要とされる直流成分の電流が確保されるため、人体検知センサ140が有効に機能する。
また、本実施形態では、図9(a)に示すように、第1のアンテナ導体パターン151(第1の通信アンテナ150)および人体検知センサ140が、第2のアンテナ導体パターン161よりも、筺体11の表示部12が配置された面と反対の面に近い位置に配置されている。すなわち、表示部12が配置された面は表面11Aであり、その反対の裏面11B側に、第1のアンテナ導体パターン151(第1の通信アンテナ150)および人体検知センサ140が配置される。
すなわち、裏面11Bは使用者が使用時に接近または接触する場合が多いため、裏面の近くに人体検知センサ140を配置することにより、その検知感度を高めることができる。図9(b)のような図9(a)とは逆の配置であっても、本実施形態の通信アンテナユニット100はその機能を奏するが、人体の接近または接触の検知向上の観点からは、図9(b)の配置よりも、図9(a)の配置の方が好ましい。
上述した実施形態では、通信アンテナユニット100上に二つの通信アンテナを含むデュアルアンテナが設けられている。ただし、単一の通信アンテナの場合であっても、当該通信アンテナと人体検知センサ140を単一の回路基板の導体パターンによって形成しつつ、両者をインダクタコイルによって接続した構成を採ればよい。さらに、通信アンテナを人体検知センサ140よりも筺体11の角部に近い位置に配置すればよい。この構成でも人体検知センサ140と通信アンテナを、通信性能や人体の接近または接触検知性能を落とさずに、単一の回路基板によって、限られた狭い空間内に配置することが可能となり、装置の小型化と機能維持の双方が達成される。
また、本実施形態の通信アンテナユニット100のフレキシブル回路基板130は、断面U字状の湾曲部133を含んでおり、筐体11に取り付けられた状態では、第1のアンテナ導体パターン151及び第2のアンテナ導体パターン161の各々に流れる電流が逆相となって互いに打ち消し合い、アンテナ利得が低下する懸念がある。しかしながら、本実施形態の場合は、湾曲部をU字状にすることにより、第1のアンテナ導体パターン151と第2のアンテナ導体パターン161との間にある程度の間隔(例えば10mm程度)を保持することができる。したがって、このようなデュアルアンテナの性能低下という懸念を払拭することができる。もちろんこの懸念が生じないなら、間隔の範囲は特に限定されない。
さらに、本実施形態の通信アンテナユニット100には、いわゆる整合回路(コンデンサ190及び必要に応じて設けられるインダクタコイル)は、筐体11の内部に配置され、この通信アンテナユニット100が接続される回路基板13上か、あるいは図示しない別の回路基板上に設けられる。しかしながら、このような整合回路をフレキシブル回路基板130に実装することももちろん許容される。
なお、本実施形態においては、第2のアンテナ導体パターン161が、支持部材110によって曲げ状態に保持されたフレキシブル回路基板130の湾曲部133に実質的に形成され、第1のアンテナ導体パターン151および人体検知センサ140が、湾曲部133に隣接したフレキシブル回路基板130の平面部134に形成されている。一方、高周波側の第1のアンテナ導体パターンを、フレキシブル回路基板130の湾曲部133に実質的に形成し、低周波側の第2のアンテナ導体パターンおよび人体検知センサ140を、フレキシブル回路基板130の平面部134に形成することもできる。このような構成においても、いわゆるデュアルアンテナと人体検知センサ各々の性能を落とさず、省スペースの設計で配置することが可能となる。
また、本実施形態は、通信アンテナユニット100に第1の通信アンテナ150と、第2の通信アンテナ160と、人体検知センサ140とが設けられた例である。しかしながら、人体検知センサ140が設けられず、第2のアンテナ導体パターン161がフレキシブル回路基板130の湾曲部133に実質的に形成され、第1のアンテナ導体パターン151がフレキシブル回路基板130の平面部134に形成される例が考えられる。通信規格や搬送周波数の増加の観点から、このような構成においても更なる省スペース設計が達成可能である。
さらにまた、本実施形態は、通信アンテナユニット100が、可撓性のあるフレキシブル回路基板130と、当該フレキシブル回路基板130を曲げ状態に保持した状態で支持する支持部材と110を備える構成について述べたが、別の態様も可能である。すなわち、金属薄膜を支持部材110の表面に形成する技術により、通信アンテナ150および160と人体検知センサ140とが、フレキシブル回路基板130を介さず、支持部材110に直接形成されるものである。この場合、支持部材110そのものが、通信アンテナ150および160と人体検知センサ140とを有する単一の回路基板でもある。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
本発明によれば、通信アンテナと人体検知センサが、通信性能や人体の検知性能を落とさずに、限られた空間内に配置された技術が提供されるため、小型で高性能の携帯端末装置が提供可能となる。
10 携帯端末装置
11 筐体
11A 筐体の表面
12 表示部
13 回路基板
14 電池パック
16 受電部
18 給電部
21、130 フレキシブル回路基板
23 コネクタ部
25 凹部
25A 凹部の底面
26 連通孔
27 蓋部
60 金属フレーム
100 通信アンテナユニット
110 支持部材
113 平坦部
114 支持スロット
131 主要部
132 突出部
133 湾曲部
134 平面部
140 人体検知センサ
141 第1のセンサ・パターン
142 第2のセンサ・パターン
143 第1の人体検知センサ電極
144 第2の人体検知センサ電極
150 第1の通信アンテナ
151 第1のアンテナ導体パターン
160 第2の通信アンテナ
161 第2のアンテナ導体パターン
170 第1のインダクタコイル
180 第2のインダクタコイル(共振回路部)
190 コンデンサ
192 送受信モジュール

Claims (3)

  1. 筺体と、当該筺体内部に収納された通信アンテナユニットとを含む携帯端末装置であって、
    前記通信アンテナユニットが少なくとも単一の回路基板によって形成されるとともに、当該回路基板上に導体パターンによって形成された通信アンテナと人体検知センサとを含み、
    前記通信アンテナが、前記人体検知センサよりも前記筺体の角部に近い位置に配置され
    前記回路基板は、平面部と、湾曲部と、を有し、
    前記通信アンテナが前記平面部と前記湾曲部とに形成され、前記人体検知センサが前記平面部に形成された、携帯端末装置。
  2. 請求項1に記載の携帯端末装置であって、
    前記人体検知センサは前記通信アンテナと別の導体パターンによって形成され、
    前記通信アンテナと前記人体検知センサとが第1のリアクタンス素子によって接続され、
    前記通信アンテナがコンデンサを介して、前記筺体内部に収納された送受信回路と接続された、携帯端末装置。
  3. 請求項1に記載の携帯端末装置であって、
    前記人体検知センサは、第1のセンサ・パターンと、第2のセンサ・パターンと、基準パターンと、を有し、
    前記第2のセンサ・パターンは前記第1のセンサ・パターンの周囲に配置されて中空リング形状を有し、
    前記第1のセンサ・パターンと前記基準パターンとの間の電界と、前記第2のセンサ・パターンと前記基準パターンとの間の電界とを比較して、人体の接近または接触を検知するものであって、
    前記通信アンテナと前記第2のセンサ・パターンとが第1のリアクタンス素子によって接続され、
    前記通信アンテナがコンデンサを介して、前記筐体内部に収納された送受信回路と接続された、携帯端末装置。
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