JP5472812B2 - 取付部材の設置構造及び外設部材の取付構造 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の付設構造物用の取付金具は、左右に対向させた略L字状の挟持片の下端を表面に突出する部分にあてがい、挟持片の中程にボルトを挿通させてナットで締め付ける構造が記載されている。
特許文献2に記載の屋根上構造物支持金具は、内側にハゼ部を左右から挟持する嵌合部を形成し、外側に屋根材上に支持される支持脚を形成して構造物を荷重を支持する構造が記載されている。
特許文献3に記載の屋根上構造物取付金具は、内側に半円状の第1挟持部材を配し、その外側に第2挟持部材を配した構造で、略中央にボルトを挿通させてナットで締め付ける構造が記載されている。
また、前記特許文献2に開示される構造では、ハゼを抱持する内側部分と、外装材に着座する外側部分が存在するが、基本的に締め込みに外側の支持脚は全く関係が無く、しかも締着部位が内側に存在するため作業性が悪かった。
さらに、前記特許文献3に開示される構造では、半円状の第1挟持部材に抱持される形状のハゼ部分に限定されるものであり、それ以外の突起部分には適用できないという問題があった。
加えて、これらの特許文献1〜3では、締着によって直接変形する部材が外装材に当接するため、締め込みの強弱で当接状態が変化し、特に外装材の表面に当接する部分が浮く恐れがあり、その場合、横方向の負荷に弱いものとなる(倒れやすい)という問題もあった。
なお、従来の締め付けタイプの取付具を用いた構造では、締付具が締め付ける取付具が直接的に縦葺き外装材の端縁を保持するので、例えば取付具の一部に締付具が臨み、しかもその取付具が隆状凸部を押圧する必要があり、調整が困難であった。すなわち締付具の締め付け応力が強すぎると凹みを形成してしまうことがあり、弱すぎると十分に隆状凸部を締め付けることができない場合もあるからである。そのため、適度な締め付け応力を、確実に内側に伝えることが重要であった。
そこで、本発明は、取り付ける縦葺き外装構造の隆状凸部の形状にかかわらず太陽電池パネル等の外設部材を安定に設置することができる取付部材の設置構造及び外設部材の取付構造を提案することを目的とする。
本発明では、外装構造の≡状凸部への押圧が、締付具の締着力を間接的に作用させるため、締め込みによって外装材を痛めることがない(挟み部が外装材へ直接接触しない)。
また、締付具の締着によって直接変形する部分(挟み部)と外装構造を押圧する部分(掴み部)とが別々であるため、過度な締め込みによる取付具の変形や、取付箇所のズレ等を防ぎ、安定して取付を行うことができる。
さらに、締め付けタイプの取付具を用いた構造のように、締め付ける部材が直接的に縦葺き外装材の端縁を保持するものではなく、締め付ける挟み部(挟み材)は、その内側の掴み部(掴み材)を介して隆状凸部を保持するので、締め付け応力がより確実に掴み部に作用するため、安定に保持される。
また、挟み部の左右に設けた上下二段の押圧部分にて、掴み部を内側へ押圧することにより前記隆状凸部を挟圧状に保持するので、押圧(挟圧)部分が広く、締め付け応力が掴み部全体に伝えられ、さらに内側の隆状凸部に安定に保持されるものとなる。
そして、この縦葺き外装材を左右に隣接させることにより、それぞれの成形部が突き合わされる(=接触状に)ように、或いは対向状に臨む(=非接触状に)ことにより、上方に突出する隆状凸部が形成される。
そして、後述する図示実施例のうち第1実施例に示すような前記掴み部と前記挟み部とを有する単一部材にて構成されるものでも、後述する図示実施例のうち第2実施例に示すような前記掴み部を有する掴み部材(内側部材)と前記挟み部を有する挟み部材(外側部材)とからなる複数部材にて構成されるものでもよい。
さらに、従前の締め付けタイプの取付具を用いた構造のように、締め付ける部材が直接的に縦葺き外装材の端縁を保持するものではなく、締め付ける挟み部は、その内側の掴み部を介して縦葺き外装材の隆状凸部を挟み込むので、締め付け応力は掴み部全体に作用するため、挟圧部分が広く、安定に保持される。
この場合、隆状凸部の中心に補強部材の起立片が位置し、その外側に隆状凸部が形成され、さらにその外側に取付部材を取り付けるため、前記締付具にて締め付ける際に各成形部は、それぞれ掴み部と起立片との間に挟まれて保持されるものとなり、成形部同士が接触することがないので互いを変形させたり摩擦等にて傷付けることがなく安定に保持される。このような補強部材は、既設の外装構造には適用できないが、新設時に前記取付部材を配する場合には隆状凸部の内側に配することが望ましい。
この補強部材としては、前記取付部材と同様の素材にて作製されることが望ましく、高強度の金属板材をプレス等にて成形してもよいし、押出成形にて作製してもよく、軽量で高強度の素材を用いることがさらに望ましい。
尤もこの態様は、従来より公知の「保持部材(吊子)」に相当する構成であって、本発明における効果の一つとして、縦葺き外装材の成形部の形状が簡易な形状でよいことを挙げているので、基本的には上述のような被係合部を成形部に設けないことを前提として、補強部材とした。
この取付部材に取り付けられる外設部材としては、太陽電池システムや緑化構造でもよいし、雪止め金具、避雷針、アンテナなどでもよい。
図示実施例の外装材1には、図5(e)に拡大して示すように、成形部12の面板部11側に補強部材4を下地5上に取り付けるための固定具4bの頭部が接触しないように表面側へ***する隆状部13が設けられ、その成形部12側には溝状部14が設けられている。
この保持部材9は、短尺なピース材であっても長尺であってもよく、下地5に固定した保持部材9に外装材1を臨ませ、その後に保持部材9の一部を変形させて(=保持部94を形成する)外装材1の成形部12を保持するものであり、前記変形を可能とする素材であれば特に限定するものではないが、例えば前記外装材1と同様の素材にて形成してもよい。或いは予め所定の形状に成形したものとする場合には、アルミや硬質樹脂による押出成形品、メッキ鋼板、ステンレス鋼板等のプレス加工品及びセラミック等より形成すればよい。
なお、この保持部材9については、外装構造の要部を示す図1(a),(b)や、後述する第2実施例の図4(a)、第3実施例の図5(a)では省略したが、図5(e)に外装材1,1との組み付けを示した。
そして、図示実施例では、図1(c)、図2(e)、図3(e)に示すように前記挟み部21を有する挟み部材(外側部材)2Aと、前記掴み部22を有する掴み部材(内側部材)2Bとを溶接にて一体化させた単一部材にて構成される。
詳しくは図2(d)に示される展開図より明らかなように、各挟み片23の下端を3つに分けて中央の下端を内側へ屈曲させて下段の押圧部分21uとし、左右の下端を内側へ屈曲させて上段の押圧部分21o,21oとしている。なお、この展開図では、組み立てた後の部位を括弧付き符号にて示している。
したがって、この図示実施例の挟み部21とは、前記押圧部分21o,21uを含む左右の挟み片23,23を指すものである。
詳しくは図3(d)に示される展開図より明らかなように、各掴み片25の下端を3つに分けて中央の下端を外側へ屈曲させて支持部27とし、左右の下端を内側へ屈曲させて押圧部分22s,22sとしている。なお、この展開図では、組み立てた後の部位を括弧付き符号にて示している。
したがって、この図示実施例の掴み部22とは、前記押圧部分22sを含む左右の掴み片25,25を指すものである。
この補強部材4は、図1(e)に示すように下地5上に敷設される略水平状の固定片42の略中央に略垂直状に立ち上がる起立片41が設けられた略T字状のピース材であり、固定片42には、下地5へ固定するための固着具4bを取り付ける通孔421,421が左右に2箇所ずつ設けられている。
このキャップ材6は、図4(fe)に拡大して示すように、略傘状に左右に拡開する覆い部61,61の下端に、内側へ略く字状に屈曲された側縁成形部62,62が設けられた長尺材であり、この側縁成形部62の内側へ屈曲する隅部の外側に前記取付部材2の掴み部22(押圧部分22s)が臨む構成である。
そして、このキャップ材6の外側から前記掴み部22(押圧部分22s)が臨んで確実に且つ強力に隆状凸部10を締め付けることにより、取付部材2が安定に隆状凸部10に取り付けられ、この取付部材2に図示しない外設部材を安定に取り付けることができる。
そのため、キャップ材6の外れは、キャップ材6の外側に配設された取付部材2によって直接的に防止される。
また、この第1実施例では、締付具3が、左右の挟み片にそれぞれ設けた通孔に挿通させたボルト杆3とナット3Bとからなるので、公知のボルトナットをそのまま流用することができる。
したがって、前記取付部材2に外設部材を支持する場合や、室内側へ天井材や照明具などを配置する場合等にも左右の外装材1,1の開きを起こすことなく容易に対応することができる。
また、取付部材2は、その上面部24が平坦状であるため、この取付部材2の支持部24に各種の持出部材等を取り付けるようにしてよいし、取り付けるための基部としてもよい。この取付部材2は、前述のように安定に取り付けられているので、それに支持させる外設部材も安定に取り付けられるものとなる。
なお、前記上面部74の略中央に形成された矩形状の通孔Yは、掴み部材8の挿入片84,84を挿入する挿入孔を示す
したがって、この図示実施例の挟み部71とは、前記押圧部分71o,71uを含む左右の挟み片73,73を指すものである。
したがって、この図示実施例の掴み部82とは、前記押圧部分82sを含む左右の掴み片85,85を指すものである。
次に、前記構成の挟み部材7を、掴み部材8の外側に配設する。その際、掴み部材8の上端に形成された挿入片84,84が通孔Yに挿入するように挟み部材7を調整して配設する。
この状態で、挟み部材7の通孔731,731に締付具(ボルト杆)3を挿通させ、その端部にナット3bを取り付けて締め付ける。
また、それ以外の効果についても、前記第1実施例と全く同様に奏することができる。
また、それ以外の効果についても、前記第1実施例及び第2実施例と全く同様に奏することができる。
10 隆状凸部
11 面板部
12 成形部
13 隆状部
14 溝状部
2,2',2" 取付部材
2A 挟み部材
2B 掴み部材
21 挟み部
21o,21u 押圧部分
22 掴み部
22s 押圧部分
23 挟み片
231 通孔
24 上面部
25 掴み片
26 上面部
27 支持部
3 締付具(ボルト杆)
3b ナット
4 補強部材
4b 固定具
5 下地
6 キャップ材
7,7' 挟み部材
8 掴み部材
9 保持部材
Claims (3)
- 面板部とその両側縁を立ち上げた成形部とを備える縦葺き外装材を敷設してなる縦葺き外装構造に、取付部材を締付具にて締め付けて設置した取付部材の設置構造であって、
前記取付部材は、縦葺き外装材を左右に隣接させて敷設することによりそれぞれの成形部にて形成した隆状凸部の左右の外側に跨って配される掴み部と、該掴み部のさらに外側に跨って配される挟み部と、を備え、
前記締付具は、前記挟み部を内側へ押圧するものであって、
前記取付部材を前記隆状凸部に臨ませた状態で前記締付具を締め付けることにより、前記挟み部の左右に設けた上下二段の押圧部分にて、掴み部を内側へ押圧することにより前記隆状凸部を挟圧状に保持することを特徴とする取付部材の設置構造。 - 掴み部は、隆状凸部を内側へ押圧する押圧部分、及び締め付け後に外装材表面に当接する支持部を備えることを特徴とする請求項1に記載の取付部材の設置構造。
- 請求項1又は2に記載の設置構造により設置された取付部材に支持部材を取り付け、該支持部材に外設部材を取り付けてなることを特徴とする外設部材の取付構造。
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