JP6907374B2 - 折板屋根材の固定用金具 - Google Patents

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Description

本発明は、工場や倉庫、大型店舗などの大面積の屋根において幅広く使用される折板屋根材を固定するのに好適な折板屋根材の固定用金具に関するものである。なお、本発明の折板屋根材の固定用金具は、既設の折板屋根材の上に新規な折板屋根材を設置して屋根の改修(二重葺き折板屋根)を行う場合のみならず、タイトフレームの上に折板屋根材を設置して屋根を葺きあげる場合(新設)にも用いられるものであり、以下、既設の折板屋根材の上に新規な折板屋根材を設置して屋根の改修を行う場合を例にして説明する。
折板屋根材は、本来、鋼板コイルを素材として、これを製造工場および施行現場に設置されたロール成形機で所望の形状、長さに成形し、それをそのまま屋根材として使用するものであって、施工性、耐風圧強度、止水性を経済的に確保できる屋根材として広く普及している。
とくに近年、この種の屋根材は、既設の折板屋根材の上に新規な折板屋根材を配置して折板屋根を葺きあげる、所謂、カバー工法向けの屋根材として多用されてきており、これにより折板屋根の効率的な改修が可能になってきている。
この点に関する先行技術としては、既設の折板屋根材のはぜ締め部の首部を一対の挟着片で挟着するとともに、この挟着片に固定された吊子あるいはこの挟着片につながる上方支承部に固定された吊子を介して新規な折板屋根材を連係させることにより屋根の葺あげを可能とした、例えば、特許文献1に開示されているような、金属製折板屋根用葺替え金具が知られている。
特許第3455908号公報
ところで、上記文献に開示された如き従来の葺替え金具は、吊子が単一のボルトのみで挟着片に連結されているか、あるいは上方支承部に単一のボルトを介して連結された構造になっていることから、その固定強度が十分であるとは言い難く、台風等の強風時において折板屋根材に大きな負圧が作用した場合に、吊子の固定部位での変形(伸び変形)等により折板屋根材の支持が不安定になることも懸念されており、この点に関しては未だ改善の余地が残されている。
本発明の目的は、とくに吊子の固定強度が高く、折板屋根材に大きな負圧が作用しても折板屋根材を安定的に支持することができる折板屋根材の固定用金具を提案するところにある。
本発明は、溝板部と山板部とが交互に配列され、該山板部の頂面に設けられた上ハゼ、下ハゼにおいて巻き締め部分を形成することにより複数枚にわたる連接を可能とした折板屋根材につき、該折板屋根材をその下方に設置された波形形状をなすタイトフレームに直接、支持する折板屋根材の固定用金具であって、
該タイトフレームに設置される係止片と、該タイトフレームの頂部外面壁に起立姿勢で保持され、該折板屋根材の上ハゼ、下ハゼにおいて形成された巻き締め部分に連係させて該折板屋根材を固定保持する吊子とを備え、
該吊子は、該吊子の下端に一体連結し該タイトフレームに締結ボルトを介して連結される固定片と、該固定片の対向位置で該吊子の下端に一体連結して該タイトフレームの頂部外面壁に当接可能な舌片とを有し、
該係止片は、該タイトフレームの頂部外面壁との相互間に該舌片を差し込むことにより該舌片を支持する隙間を有する、ことを特徴とする折板屋根材の固定用金具である。
また、本発明は、溝板部と傾斜側壁を有する山板部とが交互に配列され、該山板部の頂面壁に設けられた上ハゼ、下ハゼにおいて巻き締め部分を形成することにより複数枚の板材を連接して折板屋根を葺きあげる波形形状をなす折板屋根材につき、その上方にて該折板屋根材とは異なる新規な折板屋根材を固定、支持する折板屋根材の固定用金具であって、
該折板屋根材の該山板部の頂面に設置されるベースと、該ベースの頂部外面壁に起立姿
勢で保持され、該新規な折板屋根材の上ハゼ、下ハゼにおいて形成される巻き締め部分に
連係させて該新規な折板屋根材を固定、支持する吊子とを備え、
該吊子は、該吊子の下端に一体連結し該ベースに締結ボルトを介して連結される固定片
と、該固定片の対向位置で該吊子の下端に一体連結して該ベースの頂部外面壁に当接可能
な舌片とを有し、
該ベースは、その頂部外面壁との相互間で隙間を形成するとともに該隙間に該舌片を差
し込むことにより該吊子を該舌片および該固定片の少なくとも2点で支持する係止片を有
する、ことが好ましい。
また、前記ベースは、前記折板屋根材の上ハゼ、下ハゼにおいて形成された巻き締め部分の上部に位置しその上面側を前記頂部外面壁とする天壁部と、該天壁部の両端部にそれぞれつながり、該天壁部と協同してその内側に下向きに開放された区画凹所を形成する一対の側壁とを備え、
該一対の側壁のうちの一の側壁は、該折板屋根材の上ハゼ、下ハゼにおいて形成された巻き締め部分の片側に当接可能なアームを有し、
該一対の側壁のうちのもう一の側壁は、該折板屋根材の上ハゼ、下ハゼにおいて形成された巻き締め部分の反対側に当接して該折板屋根材の巻き締め部分を該アームとの相互間で挟持可能な押しボルトを有すること、
また、前記係止片は、前記ベースの頂部外面壁に対面する係止片本体と、該係止片本体の後端部に一体連結し該ベースにおいて固定保持される側板からなり、
該係止片本体はその下面に、該ベースの頂部外面壁に突き当たり該係止片本体の下面および該ベースの頂部外面壁との相互間にて前記舌片の差し込み用の隙間を形成する少なくとも一の凸部を有すること、
前記係止片は、その側板の下端部に、前記ベースの側壁の少なくとも一部分を巻き込む巻き込み部を有すること、
前記吊子は、前記新規な折板屋根材の上ハゼ、下ハゼの相互巻き締め部分に連係可能な鉤状片を備えた第1の板状体と、前記舌片を備え該第1の板状体の上面に重ね合わさる第2の板状体からなり、
該第1の板状体は、上端部が該鉤状片につながる起立壁と、該起立壁の下端につながり前記ベースの頂部外面壁および側壁に当接可能な垂下片とを備え、
該第2の板状体は、該起立壁の背面において重ね合わさる背面起立壁と、該背面起立壁の下端につながるとともに該垂下片との重ね合わせにより前記固定片を形成する上側垂下片とを備え、
該起立壁は、前記舌片を挿通させて該舌片を該起立壁の前面に露出させるスリットを有すること、
前記ベースは、前記折板屋根材の上ハゼ、下ハゼにおいて形成された巻き締め部分の上部に位置しその上面を前記頂部外面壁とする天壁部と、該天壁部の両端部にそれぞれつながり該天壁部と協同してその内側に下向きに開放された区画凹所を形成する一対の側壁とを備え、
該一対の側壁はそれぞれ、その下端に一体連結するとともに該折板屋根材の該山板部の傾斜側壁に沿って伸延し、かつ、締結手段を介して該折板屋根材の固定用タイトフレームに固定される脚部を有すること、
さらに、前記舌片は、一枚もしくは間隔を隔てて設けられた複数枚からなり、該舌片の幅寸法は、前記固定片の長さWの少なくとも2/3倍以下であることが、課題解決のための具体的手段として好ましい。
本発明の折板屋根材の固定用金具は、吊子の固定片が締結ボルトを介してベースに連結されており、舌片が係止片を介してベースに連結された両端支持構造になっているため、吊子の固定強度が高く、折板屋根材に大きな負圧が作用したとしてもそれを安定的に支持できる。
舌片のベースへの連結は、該舌片を、係止片とベースの頂部外面壁との相互間に形成された隙間に差し込むだけでよいので、吊子の固定が比較的簡単であり、折板屋根の効率的な葺きあげが可能となる。
折板屋根を葺きあげるのに用いて好適な折板屋根材の一例を模式的に示した 外観斜視図である。 図1に示した折板屋根材を建築構造物の下地材に設置されたタイトフレーム に配置して折板屋根を葺きあげた状態を部分的に示した図である。 本発明に好適な折板屋根材の固定用金具の実施の形態を模式的に示した図 である。 図3に示した折板屋根材の固定用金具の分解状態を示した斜視図である。 図3に示した折板屋根材の固定用金具の正面図である。 図3に示した折板屋根材の固定用金具の平面図である。 図3に示した折板屋根材の固定用金具の右側面図である。 図3に示した折板屋根材の固定用金具の左側面図である。 図3に示した折板屋根材の固定用金具の底面図である。 本発明に好適な折板屋根材の固定用金具の使用状態を示した図である。 吊子のみを示した外観斜視図とその分解状態を示した図である。 従来の折板屋根材の固定用金具をその正面について示した図である。 図5のA−A断面を拡大して示した図である。 折板屋根材の固定金具に吊子を装着する作業要領の説明図である。 本発明に好適な折板屋根材の固定用金具の実施の形態を模式的に示した外観斜視図である。 図15に示した固定用金具の正面図である。 図15に示した固定用金具の平面図である。 図15に示した固定用金具の右側面図である。 図15に示した固定用金具の左側面図である。 図15に示した固定用金具の使用状態を示した図である。 本発明にしたがう折板屋根材の固定用金具の実施の形態をその正面について模式的に示した図である。 角ハゼを有する折板屋根材に用いて好適な折板屋根材の固定用金具の例を示した図である(背面起立壁の上端部に爪部を設けて吊子の第1の板状を角形形状に変更したもの)。 丸ハゼを有する折板屋根材に用いて好適な折板屋根材の固定用金具の例を示した図である。
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は、折板屋根を葺きあげる際に用いられる折板屋根材の一例を模式的に示した外観斜視図であり、図2は、図1に示した折板屋根材を建築構造物の下地材(既設鉄骨等)に設置されたタイトフレームに設置して折板屋根を葺きあげた状態を部分的に示した図である。本発明では、固定用金具の説明の前に、折板屋根材とは、具体的にどのようなものであるかについてまず説明する。
図1、図2において示される符号1は、厚さ0.6〜1.0mmからなる、例えば溶融亜鉛めっき鋼板やカラー鋼板等の防錆処理鋼板、あるいはステンレス鋼板、アルミニウム合金板、亜鉛板等を、ロール成形、プレス成形によって成形される定尺の折板屋根材である。
折板屋根材1は、矩形形状を有する平坦な板状体からなる溝板部(底板部)1aと、該溝板部1aの幅方向の端部でその全長にわたって一体的につながり幅方向外方へ向けて角度をもって立ち上がる傾斜側壁1b、1cおよび該傾斜側壁1b、1cの上端部に一体連結する頂面壁1d、1eとを備えた山板部1fとが交互に配列されたものから構成されるものであって、山板部1fの該頂面壁1d、1eには上ハゼ1g、下ハゼ1hが設けられている。
上記の折板屋根材1は、それらの複数枚を、吊子tが設置された図2に示すような折板屋根材の固定用タイトフレーム2(波形形状をなす部材)の上に横並び状態で配列して該吊子tの設置部分で折板屋根材1の上ハゼ1g、下ハゼ1h同士を巻き締めすることによりその相互連接と吊子tによるタイトフレーム2への固定を可能とするものであって、該折板屋根材1によって葺きあげられた折板屋根は、その正面視では、溝部(凹部)Mと山部(凸部)Yが交互に連なった波形形状を呈するものとなる。なお、図2は、二枚の折板屋根材1をつなぎ合わせたものを示したものである。
図3は、上記の折板屋根材1によって葺きあげられた折板屋根(既設の折板屋根)と、この折板屋根を覆い隠す新規な折板屋根(新設される折板屋根)との相互間に配置され、新規な折板屋根材を既設の折板屋根材の上で固定、支持するのに使用する、本発明に好適な折板屋根材の固定用金具の実施の形態を模式的に示した外観斜視図である。
また、図4は、図3に示した折板屋根材の固定用金具の分解斜視図、図5は、図3に示した固定用金具の正面図、図6は、その平面図、図7は、その右側面図、図8は、その左側面図、図9は、その底面図であり、さらに、図10は、既設の折板屋根材の上に本発明に好適な固定用金具を設置し、その固定用金具により新規な折板屋根材1を固定、支持した状態を示した図である。なお、本発明に好適な折板屋根材の固定用金具としては、例えば厚さが2.5mm程度の薄鋼板にて構成されたものが用いられるが、その厚さや材質については適宜変更される。また、固定用金具は、折板屋根材1の長さにもよるが、3〜4m程度の間隔で設置されて折板屋根材1を固定、支持する。
図3〜図10における符号3は、既設の折板屋根材1の山板部1fの頂面壁1d、1eに設置されるベースである。ベース3は、既設の折板屋根材1の上ハゼ1g、下ハゼ1hにおいて形成された巻き締め部分の上部に位置しその上面側を頂部外面壁とする天壁部3aと、該天壁部3aの両端部にそれぞれつながり、該天壁部3aと協同してその内側に下向きに開放された区画凹所Nを形成する一対の側壁(傾斜側壁)3b、3cとを備えている。
一対の側壁3b、3cのうちの一の側壁3bには、既設の折板屋根材1の上ハゼ1g、下ハゼ1hにおいて形成された巻き締め部分の片側に当接可能なアーム3b1が設けられており、該一対の側壁3b、3cのうちのもう一の側壁3cには、既設の折板屋根材1の上ハゼ1g、下ハゼ1hにおいて形成された巻き締め部分の反対側に当接して既設の折板屋根材1の巻き締め部分を該アーム3b1との相互間で挟持する押しボルト3c1が設けられている。アーム3b1と押しボルト3c1で既設の折板屋根材1の巻き締め部分を挟持することによりベース3は、既設の折板屋根材1に固定されることになる。なお、アーム3b1の先端部には、押しボルト3c1との挟持を確実にするため、当て板3b11が設けられる。
また、符号4は、ベース3の頂部外面壁に起立姿勢で保持され、新規な折板屋根材1の上ハゼ1g、下ハゼ1hにおいて形成された巻き締め部分に連係させて該新規な折板屋根材1を支持する吊子である。
吊子4は、その本体部分の上端部に鉤状片4cを有しており、その下端には、該下端に一体連結しベース3の側壁3bに締結ボルトTを介して連結される固定片4aと、この固定片4aの対向位置で吊子4の下端に一体連結してベース3の頂部外面壁に当接可能な舌片4bとを有している。ここに、対向位置とは、吊子4の本体部分を基点にして、舌片4bが、固定片4aとは正反対に設けられていることを意味している。
吊子4としては、その分解状態を図11に示すように、新規な折板屋根材1の上ハゼ1g、下ハゼ1hの巻き締め部分に連係可能な鉤状片4cを備えた第1の板状体4′と、舌片4bを備え該第1の板状体4′に重ね合わさる第2の板状体4′′とで構成することができる。この場合、その両者はスポット溶接の如き接合手段で接合される。
第1の板状体4′には、上端部が該鉤状片4cにつながる起立壁4dと、該起立壁4dの下端につながりベース3の頂部外面壁および側壁3bに当接可能な、水平壁部と傾斜壁部とからなる垂下片4eとが設けられる。また、該第2の板状体4′′には、該起立壁4dの背面において重ね合わさる背面起立壁4fと、該背面起立壁4fの下端につながるとともに該垂下片4eの水平壁部、傾斜壁部に重ね合わさって固定片4aを形成する上側垂下片4gとが設けられ、さらに、第1の板状体4′の起立壁4dには、舌片4bを挿通させて該舌片4bを該起立壁4dの前面(正反対側)に露出させるスリットSが形成される。
かかる構成からなる固定用金具では、折板屋根材1の上ハゼ1g、下ハゼ1hにおいて
巻き締め部分を形成するに際して鉤状片4cの容易な変形を可能としながらも、吊子4そのものの剛性(鉤状片4cを除いた部分)を高めることができる。また、吊子4の固定片4aは、ベース3の側壁3bに締結ボルトTを介して連結されることから、該締結ボルトTの頭部が、ベース3の天壁部3aよりも上方に突出することがなくなり、固定用金具の高さC(図10参照)を図12に示すような従来の固定用金具に比較して約30%程度(50mm程度)低くすることができる。なお、吊子4は、鉤状片4cの容易な変形が可能で、かつ、その他の部位の剛性を高めることができるものであれば、一の板材に曲げ加工を施すことによって形成されたものを用いてもよい。
また、符号5は、ベース3に着脱自在に設けられた係止片である。この係止片5は、ベース3の頂部外面壁との相互間で隙間n(図5参照)を形成するとともにその隙間nに舌片4bを差し込むことにより吊子4を舌片4bおよび固定片4aの少なくとも2点で支持するものであって(両端支持)、これにより吊子4の固定強度を高めることができるようになっている。
係止片5は、具体的には、ベース3の頂部外面壁に対面する係止片本体5aと、係止片本体5aの後端部に一体連結しベース3に押しボルト3c1を介してベース3に固定保持される側板5bからなるものを適用することができる。
また、符号6は、係止片本体5aの下面に一体的に設けられた凸部である(図5、図10参照)。この凸部6は、その下端がベース3の頂部外面壁に突き当たるものであって、係止片本体5aの下面およびベース3の頂部外面壁との相互間で舌片4bの差し込み用の隙間nを形成している。凸部6は、図5のA−A断面を拡大して図13に示すように、吊子4の長手方向に沿い3つ設けたものを例として示したが、凸部6の個数は適宜増減することができる。なお、凸部6としては、係止片本体5aの一部分にプレス加工を施して形成されたダボとして示してある。
また、符号7は、係止片5の側板5bの下端部に設けられ、ベース3の側壁3cの一部分(下方部)を巻き込むJ字状をなす巻き込み部である。巻き込み部7を設けることにより係止片5の、ベース3に対する正確な位置決めがなされる。
本発明に好適な折板屋根材の固定用金具は、吊子4が、起立壁4d、背面起立壁4fを基点にしてそれぞれ逆向きに延びる固定片4a、舌片4bを設け、この固定片4a、舌片4bによりベース3に固定されているため、吊子4の固定強度が従来のものに比較して格段に高くなり、折板屋根材1が浮き上がるような大きな負圧が作用しても該折板屋根材1を安定的に支持することができる。
隙間nについては、舌片4bの厚さ+0.5mm程度に設定するのが望ましく、この隙間nを確保することによって舌片4bの、隙間n内でのガタツキを回避することができる。
吊子4の長さL(図7参照)については、例えば130〜150mm程度に設定された場合、固定片4aの長さWは、100mm程度に設定される。また、舌片4bの幅寸法Hは、固定片4aの長さWの少なくとも2/3倍以下に設定するのが好ましく、これにより吊子4の固定部分での変形(伸び変形)を確実に抑えることができる。舌片4bが複数枚設けられている場合には、その合計寸法とする。固定片4aの長さWが100mm程度の場合で舌片4bを1つ設けるときには該舌片4bの幅寸法Hは60mm程度、舌片4bを二つ設けるときには幅寸法Hは、30mm×2程度とすることができる。なお、舌片4bの幅寸法Hは、吊子4の固定部分での変形を防止する観点から最低でもW×1/2倍以上とするのが望ましい。
本発明の好適例では、背面起立壁4fの一部分を切り起こすことにより舌片4bを形成したものを例として示したが、例えば、背面起立壁4fに連なる板状片を予め設けておき、その板状片に曲げ加工を施して舌片4bを形成してもよく、図示のものに限定されることはない。
また、舌片4bの先端角部を切り欠いてその平面形状を台形状とし、先端部がやや上向きになるように屈曲させた上反り形状としておくことで舌片4bの、隙間nへのスムーズな差し込みが可能になるとともに、舌片4bの差し込み完了後においてはその先端を係止片本体5aの下面に接触させることができるため、舌片4bの、隙間n内でのガタツキをなくすことができる。
本発明に好適な折板屋根材の固定用金具を用いて既設の折板屋根材1の上で新規な折板屋根材1を固定、支持するには、図14に示すように、ベース3の側壁3bに設けられたアーム3b1と該ベース3の側壁3cに設けられた押しボルト3c1とによって既設の折板屋根材1の上ハゼ1g、下ハゼ1hにおいて形成された巻き締め部をその両側から挟持し、次いで、新規な折板屋根材1の下ハゼ1hを吊子4の内側(鉤状片4cの内側)に位置せしめたのち、吊子4の舌片4bを隙間nに差し込むとともにその固定片4aをベース3の側壁3bに重ね合わせ、締結ボルトTにて固定片4aを側壁3bに固定し、続いて、新規な折板屋根材1の上ハゼ1gを吊子4の外側(鉤状片4cの外側)に位置せしめて該上ハゼ1g、下ハゼ1hを鉤状片4cとともに巻き締めすればよい。
図15〜20は、ベース3の側壁3b、3cの下端部に該下端部に垂直姿勢で一体連結する垂下壁3b2、3c2とこの垂下壁3b2、3c2に水平姿勢でつながる壁部3b3、3c3とこの壁部3b3、3c3の下端において垂下する垂下壁3b4、3c4とを設け、該垂下壁3b4、3c4の下端に、既設の折板屋根材1の山板部1fの傾斜側壁1b、1cに沿って伸延し、かつ、締結手段(ドリルビス等)を介してタイトフレーム2に固定可能な脚部8を一体連結した、本発明に好適な折板屋根材の固定用金具の実施の形態を模式的に示した図である。
かかる構成からなる折板屋根材の固定金具は、ベース3が、脚部8を通して折板屋根材1を保持するタイトフレーム2に直接固定することができ、ベース3の、既設の折板屋根材1に対する固定強度がより高くなる利点を有している。
また、この折板屋根材の固定金具は、ベース3の側壁3b、3cの下端部に位置する垂下壁3b2、3c2によってその内側にスペースを確保することができるため、既設の折板屋根材1と新規な折板屋根材1との間に断熱材Zを敷き込むことが可能で、断熱性に優れた折板屋根を葺きあげることができる(図20参照)。なお、係止片5については、リベット9の如き締結手段によってベース3に固定される。
さらに、図21は、係止片5をタイトフレーム2の山部の傾斜壁にリベット留めし、係止片5とタイトフレーム2の頂面部に形成された隙間n′に吊子4の舌片4bを差し込む一方、該吊子4の固定片4aをタイトフレーム2の山部の傾斜壁に締結ボルトTを介して固定した、本発明にしたがう折板屋根材の固定用金具の実施の形態をその正面について模式的に示した図である。
かかる構成からなる折板屋根材の固定用金具は、とくに、折板屋根を新設するときに有用であり、この場合も吊子4は固定片4a、舌片4bで固定、支持されているため、その固定強度を従来の吊子に比較して格段に高くすることが可能となり、折板屋根材1にそれを引き上げるような大きな負圧が作用しても該折板屋根材1を安定的に支持することができる。また、この構成のものは、ベース3が不要で、部品点数を減らすのに有利なだけでなく、締結ボルトTの頭部がタイトフレーム2の頂部から突出することがなくなり、折板屋根の高さを低くすることもできる。
上ハゼ1gの頭部背面に図22に示す如きオーバーハング部1g1が形成された角ハゼを有する折板屋根材1を用いて屋根の葺きあげを行う場合には、吊子4の背面起立壁4fの上端部に鉤状片4cとは逆向きに延出する爪部4hを設け、この爪部4hにオーバーハング部1g1を連係させればよく、これにより吊子4の、折板屋根材1に対する連係強度をより一層高めることができる。なお、図22では、既設の折板屋根材1については、爪部が設けられた角ハゼを有する折板屋根材1を例示したが、かかる折板屋根材1は、上掲図10に表示したような形状を有するハゼをもった折板屋根材1であっても対応可能であり、既設の折板屋根材1のハゼの形状についてはとくに規制されることはない。
本発明にしたがう折板屋根材の固定用金具は、吊子4を構成する第1の板状体4′の鉤状片4cを例えば、図23に示すように略三角形状とすることもでき、これにより丸ハゼを有する折板屋根材1を固定することも可能となる。
本発明によれば、吊子の固定強度が高く折板屋根材を安定的に支持可能な固定用金具が提供できる。
1 折板屋根材
1a 溝板部
1b、1c 傾斜側壁
1d、1e 頂面壁
1f 山板部
1g 上ハゼ
1h 下ハゼ
2 折板屋根材の固定用タイトフレーム
3 ベース
3a 天壁部
3b、3c 側壁
4 吊子
4′ 第1の板状体
4′′ 第2の板状体
4a 固定片
4b 舌片
4c 鉤状片
4d 起立壁
4e 垂下片
4f 背面起立壁
4g 上側垂下片
4h 爪部
5 係止片
5a 係止片本体
5b 側板
6 凸部
7 巻き込み部
8 脚部
9 リベット
M 溝部
Y 山部
T 締結ボルト
S スリット
n 隙間
t 吊子

Claims (1)

  1. 溝板部と山板部とが交互に配列され、該山板部の頂面に設けられた上ハゼ、下ハゼにおいて巻き締め部分を形成することにより複数枚にわたる連接を可能とした折板屋根材につき、該折板屋根材をその下方に設置された波形形状をなすタイトフレームに直接、支持する折板屋根材の固定用金具であって、
    該タイトフレームに設置される係止片と、該タイトフレームの頂部外面壁に起立姿勢で保持され、該折板屋根材の上ハゼ、下ハゼにおいて形成された巻き締め部分に連係させて該折板屋根材を固定保持する吊子とを備え、
    該吊子は、該吊子の下端に一体連結し該タイトフレームに締結ボルトを介して連結される固定片と、該固定片の対向位置で該吊子の下端に一体連結して該タイトフレームの頂部外面壁に当接可能な舌片とを有し、
    該係止片は、該タイトフレームの頂部外面壁との相互間に該舌片を差し込むことにより該舌片を支持する隙間を有する、ことを特徴とする折板屋根材の固定用金具。
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