JP5471999B2 - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、光源からのレーザビーム等の光ビームを偏向手段の回転多面鏡(以下「ポリゴンミラー」ともいう)によって偏向走査する光走査装置、その光走査装置を搭載し、それによって偏向走査される複数の光ビームで複数の像担持体の被走査面(外周面)にそれぞれ画像(静電潜像)の書き込みを行い、それらの画像を可視像化して合成することにより画像形成を行うタンデム方式のデジタル複写機,デジタル複合機(MFP),ファクシミリ装置,プリンタ等の画像形成装置に関する。
デジタル複写機等の電子写真方式の画像形成装置として、カラー化や高速化により、像担持体である感光体を複数備えるタンデム方式のものが普及してきている。
このようなタンデム方式の画像形成装置では、複数の感光体のそれぞれに対し、光ビームを照射する必要があるため、感光体の個数が増加するのに伴い、光源数が増加する。この光源数の増加は、部品点数の増加によってコストアップとなり、更には複数光源間の波長差に起因する色ずれを生じてしまう。また、光源数が増加すると、発光素子(例えば半導体レーザ)の劣化による光走査装置の故障確率も増加し、リサイクル性が低下する。
そこで、その問題を解消するため、タンデム方式の画像形成装置に搭載する光走査装置として、例えば特許文献1に見られるように、共通の回転軸に回転方向へ反射面の角度をずらして上下2段に設けられた2つのポリゴンミラー(単に「ミラー」ともいう)を有する偏向器(偏向手段)と、光源からの光ビームを複数の光ビームに分割し、その分割した各光ビームをそれぞれ異なる段のミラーへ入射させる光ビーム分割手段とを備え、その各光ビームをそれぞれ上下2段のミラーによって周期的に偏向させ、副走査方向に回動する複数の被走査面をそれぞれ副走査方向に直交する主走査方向に走査する(主走査する)ことにより、その各被走査面に画像書き込みを行うようにしたものが提案されている。
しかし、このような光走査装置では、光源数を減らしながらも、高速な画像書き込みが可能になるが、上下2段のミラーによってそれぞれ偏向走査される光ビームを検知して同期検知信号を出力する共通の同期検知センサ(検知手段)を備え、その同期検知センサから出力される各ミラーにそれぞれ対応する各同期検知信号は、その各ミラーによる各被走査面に対する光ビームの主走査(主走査方向の走査)の周期である走査周期が同じため、電気的には各ミラー毎の区別がつかず、各ミラーの走査による画像書き出しタイミングの補正をかけるフィードバック制御ができなくなるという問題が発生する。なお、同期検知センサは、通常、感光体の被走査面(有効走査領域)の外側に配置されており、ミラーによって走査される光ビームが入射されると、その光ビームを検知し、光ビームの走査の基準信号として使用する同期検知信号(画像書き出しタイミングを決定するための信号)を出力する。
そこで、その問題を解消するため、例えば特許文献2に見られるように、上下2段の各ミラー反射面の回転方向への角度を、走査周期が半周期ずれるずれ量から微妙にずらすことで、各ミラー反射面からの各光ビームの同期検知センサによる検知タイミング(同期検知タイミング)がずれることを利用して、各ミラー反射面からの各光ビームの入射によって同期検知センサからそれぞれ出力される各同期検知信号の判別を可能にしたものも提案されている。
この特許文献2の記載のものでは、上下2段の各ミラーの反射面数がそれぞれ4面の場合、その各ミラーの反射面の回転方向への位相差(角度差)をちょうど45°とすると、その各ミラー反射面によってそれぞれ走査される各光ビームによる同期検知センサからの各同期検知信号(同期検知パルス)の出力間隔は等間隔となり、制御部側でその各同期検知信号を判別することができないため、その各ミラー反射面の回転方向への角度差をちょうど45°とせず、45°1′、44°59′といった具合に微妙にずらすことで、共通の同期検知センサからの各同期検知信号の出力間隔に長短の時間差が発生することを利用して、その各同期検知信号を判別するようにしている。
しかしながら、特許文献2に記載のものでは、ただでさえ、光ビーム分割手段による光ビームの分割を行う(光束分割方式を用いる)ことによって有効走査期間が限られるにも関わらず、各ミラー反射面による走査周期の位相差が半周期からずれるため、走査周期が短くなる側のミラーによって有効走査期間が更に短くなってしまうという問題がある。つまり、光束分割方式の場合、走査周期に対して感光体の被走査面を走査する有効走査期間は、理論上50%以下となり、感光体の被走査面を走査するタイミング以外で、同期検知(同期検知センサによる同期検知信号の出力)や光源の光量を自動調整するAPC(オートパワーコントロール)を行うために光源の点灯を行う必要もあるので、実用的には40%程度しか感光体の被走査面を走査するタイミングに使えない。
そのため、各ミラー反射面からの各光ビームの入射によって同期検知センサからそれぞれ出力される各同期検知信号を判別するために、各ミラー反射面の回転方向への角度をちょうど半周期からずらしてしまうと、有効走査時間が少なくなってしまい、同期検知やAPCを行う時間が十分に確保できないという問題が発生する。
そこで、各ミラー反射面の回転方向への角度差のずらし量をなるべく小さくすれば、有効走査期間が短くなる時間は少なくなるが、各ミラー反射面からの各光ビームの入射によって同期検知センサからそれぞれ出力される各同期検知信号の判別を行うことが難しくなるという問題がある。
この発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、光源からの光ビームを複数の光ビームに分割し、その分割した各光ビームを、偏向手段の回転軸に回転方向へ反射面の角度をずらして複数段に設けている各ポリゴンミラーによってそれぞれ偏向走査する場合でも、その各光ビームの走査に使用できる有効走査期間が短くならないようにし、かつ各ポリゴンミラーの反射面からの各光ビームの入射によって検知手段(同期検知センサ)からそれぞれ出力される各検知信号を判別可能にすることを目的とする。
この発明は、上記の目的を達成するため、以下に示す光走査装置、およびそれを搭載した画像形成装置を提供する。
この発明による光走査装置は、共通の回転軸にその回転方向へ互いに反射面の角度をずらして複数段に重ねて設けられた複数の回転多面鏡を有する偏向手段と、光源からの光ビームを複数の光ビームに分割し、その分割した各光ビームをそれぞれ異なる各段の上記回転多面鏡へ入射させる光ビーム分割手段と、上記偏向手段の上記各段の上記回転多面鏡によって偏向走査される上記各光ビームを検知する共通の検知手段とを備え、上記各光ビームをそれぞれ上記各段の上記回転多面鏡によって周期的に偏向させ、副走査方向に回動する複数の各被走査面をそれぞれ上記副走査方向に直交する主走査方向に走査し、その各被走査面に上記検知手段による検知タイミングに基づいて画像書き込みを行う光走査装置であって、上記各段の上記回転多面鏡によって偏向走査される上記各光ビームを上記検知手段に導くための光学素子を、上記各光ビームが上記検知手段を走査するタイミングが上記各被走査面を走査するタイミングに対して、上記各段の上記回転多面鏡のうちの1つの段の回転多面鏡と他の段の回転多面鏡とで異ならせるように設けたものである。
なお、上記光学素子を、上記各段の上記回転多面鏡によって偏向走査される上記各光ビームをそれぞれ上記検知手段に導くために配置された各段用の反射ミラーによって構成し、その各段用の反射ミラーを、そのうちの1つの反射ミラーを他の反射ミラーに対して上記主走査方向に対する角度を異ならせるように配置するとよい。また、上記複数段の回転多面鏡を2段の回転多面鏡とした場合に、一方の段の回転多面鏡の反射面の垂直二等分線上に他方の段の回転多面鏡の頂点が重なるように配置するとよい。さらに、上記検知手段から出力される検知信号の間隔の時間差を計測する計測手段を設けてもよい。
この発明による画像形成装置は、上記の光走査装置と、それによって上記各光ビームがそれぞれ走査される被走査面を有する複数の像担持体とを備えたものである。
この発明によれば、光走査装置の偏向手段の回転軸に複数段に重ねて設けられた回転多面鏡によって偏向走査される各光ビームを検知手段に導くための光学素子を、上記各光ビームが検知手段を走査するタイミングが各被走査面を走査するタイミングに対して、各段の回転多面鏡のうちの1つの段の回転多面鏡と他の段の回転多面鏡とで異ならせるように設けたので、光源からの光ビームを複数の光ビームに分割し、その分割した各光ビームを各段の回転多面鏡(ポリゴンミラー)によってそれぞれ偏向走査すると、その各光ビームの走査に使用できる有効走査期間が短くなることがなく、かつ各段の回転多面鏡の反射面からの各光ビームの入射によって検知手段からそれぞれ出力される各検知信号を判別することが可能になる。
この発明による光ビーム走査装置を搭載したカラー画像形成装置の画像形成機構の構成例を示す構成図である。 図1の光走査装置22の光学系の構成例を示す斜視図である。 図2のハーフミラープリズム4の作用説明に供する説明図である。 図2の各ポリゴンミラー71,72による光ビームの走査の説明に供する説明図である。 図2の各ポリゴンミラー71,72によって感光体ドラム11a,11bの被走査面にそれぞれブラック画像,マゼンタ画像の書き込みを行う場合の半導体レーザ1,1′の光量を異ならせる例の説明に供する説明図である。
図1,図2に示した光走査装置22が備える制御部を含む主要部の構成例を示すブロック図である。 図2の偏向器7が有する上下2段のポリゴンミラー71,72の反射面の回転方向への角度差を回転軸方向から見た説明図である。 図7に示した上下2段のポリゴンミラー71,72を有する偏向器を制御する制御部による制御タイミングを示すタイミング図である。 図2に示した光走査装置22の光学系におけるこの発明に関わる特徴部分の構成例を示す斜視図である。 従来技術による偏向器が有する上下2段のポリゴンミラーの反射面の回転方向への角度差を回転軸方向から見た説明図である。 図10に示した上下2段のポリゴンミラー71′,72′を有する偏向器を制御する制御部による制御タイミングを示すタイミング図である。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
以下の実施形態では、光源からの光ビームを複数の光ビームに分割し、その分割した各光ビームを、偏向手段である偏向器の回転軸に回転方向へ反射面の角度をずらして上下2段に重ねて設けているポリゴンミラーによってそれぞれ偏向走査する光束分割方式の光走査装置において、各段のポリゴンミラーによって偏向走査される各光ビームを検知手段である同期検知センサに導くための光学素子(各段用の反射ミラー)を、上記各光ビームが同期検知センサを走査するタイミングが各像担持体の被走査面を走査するタイミングに対して、一方の段のポリゴンミラーと他方の段のポリゴンミラーとで異ならせるように設ける(一方の反射ミラーを他方の反射ミラーに対して主走査方向に対する角度を微妙に異ならせるように配置する)ことにより、像担持体の被走査面を走査するタイミングを変更することなく、同期検知センサによる光ビームの検知タイミングのみをずらすことができるので、各段のポリゴンミラーの反射面からの各光ビームの入射によって同期検知センサからそれぞれ出力される各同期検知信号(同期検知パルス)に時間差を持たせ、どのポリゴンミラーの反射面からの光ビームの検知によって発生した同期検知信号であるかを判別可能にしたことを特徴としている。
そこで、その特徴について詳細に説明する。
〔画像形成装置の全体構成〕
まず、この発明による光ビーム走査装置を搭載したタンデム方式のカラー画像形成装置の画像形成機構について、図1を参照して説明する。
図1は、そのカラー画像形成装置の画像形成機構の構成例を示す構成図である。
このカラー画像形成装置は、タンデム方式のデジタルカラー複写機,デジタルカラー複合機,カラーファクシミリ装置,カラープリンタ等の画像形成装置である。
このカラー画像形成装置は、4つの感光体ドラム11a〜11dと、4つの帯電ユニット12a〜12dと、現像ユニットとしての4つのトナーカートリッジ13a〜13dと、4つの転写ローラ14a〜14dと、感光体ドラム11a〜11d上のトナーを除去する図示しない4つのクリーナーと、中間転写ベルト15と、中間転写ローラ16と、中間転写ベルトクリーニング装置17と、転写装置18と、レジストローラ対19と、定着装置20と、排紙装置21と、光走査装置22とから構成されている。
光走査装置22は、カラー画像形成装置の操作部上の開始ボタンが押下されると、あるいはパーソナルコンピュータ等の外部機器からの印刷ジョブ開始信号が有効にされると、タイミング制御した光ビームによって複数の各感光体ドラム11a〜11dの被走査面を露光する。この光走査装置22では、図示しない駆動モータ(ポリゴンモータ)により上下2段の各回転多面鏡である各ポリゴンミラーを回転させ、後述する走査光学系からの各光ビームをそれぞれ異なる段のポリゴンミラーによって周期的に偏向させ、副走査方向に回動する各感光体ドラム11a〜11dの被走査面をそれぞれ副走査方向に直交する主走査方向に走査することにより、その各被走査面に静電潜像を形成する(画像書き込みを行う)。なお、各感光体ドラム11a〜11dの被走査面は、それぞれ露光前に帯電ユニット12a〜12dによって予め帯電されている。
その各被走査面にそれぞれ形成された静電潜像は、トナーカートリッジ13a〜13dから供給されるトナーにより現像され、各感光体ドラム11a〜11dの被走査面上では単色画像が形成される。図1に示す実施形態では、まず、最初の感光体ドラム11aではブラック(K)のトナーが付着され、ブラック画像(黒画像)が形成されて、転写ローラ14aにより中間転写ベルト15上に転写される。
次の感光体ドラム11bでは、マゼンタ(M)のトナーが付着され、マゼンタ画像が形成されて、転写ローラ14bにより中間転写ベルト15上に転写される。なお、この中間転写ベルト15上には既にブラック画像が転写されているため、その上にマゼンタ画像が転写される。
さらに、次の感光体ドラム11cでは、シアン(C)のトナーが付着され、シアン画像が形成されて、転写ローラ14cにより中間転写ベルト15上に転写される。この中間転写ベルト15上には既にブラック画像およびマゼンタ画像が転写されているため、それらの上にシアン画像が更に転写される。
最後の感光体ドラム11dでは、イエロー(Y)のトナーが付着され、イエロー画像(黄画像)が形成されて、転写ローラ14dにより中間転写ベルト15上に転写される。中間転写ベルト15上には既に転写されているブラック画像,マゼンタ画像,およびシアン画像上にイエロー画像が更に転写される。
なお、中間転写ベルト15は、中間転写ローラ16を駆動ローラとして回転駆動することにより、転写された各色のトナー画像を矢示方向へ搬送する。
このように、中間転写ベルト15上に各色のトナー画像が重ね合わされることにより、合成カラー画像が形成される。ここでは、ブラック,マゼンタ,シアン,イエローの順に作像しているが、作像する色順はこれに限られるものではない。
一方、このカラー画像形成装置は、ジョブ開始信号が有効にされると、図示しない給紙装置から転写紙Sを1枚ずつ分離して給紙し、レジストローラ対19の手前に配置されている図示しない給紙レジストセンサで転写紙Sが検知されると、その給紙を転写紙Sの先端がレジストローラ対19に挟持された状態で一旦停止させる。そして、中間転写ベルト15上の合成カラー画像の搬送にタイミングを合わせ、レジストローラ対19を回転させ、中間転写ベルト15と転写装置18との間に転写紙Sを送り込む。転写装置18は、転写紙Sへ合成カラー画像を転写し、定着装置20は、搬送される合成カラー画像が転写された転写紙Sに、熱と圧力を加えて定着させる。その定着後の転写紙Sは、排紙装置21の排紙ローラ対により排出され、図示しない排紙トレイ上にスタックされる。
〔光走査装置の光学系の構成〕
次に、図1の光走査装置22の光学系の構成について、図2〜図5を参照して説明する。なお、説明の都合上、光ビームで図1の感光体ドラム11c,11dの被走査面を走査するための光学系のうち、感光体ドラム11a,11bの被走査面を走査するための光学系と共通する部分以外は、図示をほとんど省略している。
図2は、その光走査装置22の光学系の構成例を示す斜視図である。
この光走査装置22は、光束分割方式の走査光学系を構成している。
半導体レーザ1,1′は、1つの光源を構成する2つの発光源であり、それぞれ1本の光ビーム(レーザビーム)を射出する。これら半導体レーザ1,1′はホルダ2に所定の位置関係で保持されている。
半導体レーザ1,1′からそれぞれ射出された各光ビームはそれぞれ、カップリングレンズ3,3′により以後の光学系に適した光束形態(平行光束あるいは弱い発散性もしくは弱い収束性の光束)に変換される。この例では、カップリングレンズ3,3′によりカップリングされた光ビームは共に平行光束とする。
カップリングレンズ3,3′から射出され、所望の光束形態となった各光ビームは、光ビーム幅を規制するアパーチャ12の開口部を通過してビーム整形された後、光ビーム分割手段であるハーフミラープリズム4に入射され、ハーフミラープリズム4の作用により副走査方向に2分割されてそれぞれが2本の光ビームに分けられる。
この状況を図3に示す。ここでは、図示の都合上、半導体レーザ1から射出された光ビームL1を代表して示している。図3の上下方向が副走査方向であるが、ハーフミラープリズム4は、入射された光ビームを透過光と反射光に1:1の割合で分離するハーフミラー(半透鏡)4aと、光ビームの進む方向を変換する機能を有する全反射面4bとを副走査方向に並列して有する。
光ビームL1は、ハーフミラープリズム4に入射されると、ハーフミラー4aに入射され、一部はハーフミラー4aを直進的に透過して光ビームL11となり、残りは反射されて全反射面4bに入射され、全反射面4bにより全反射されて光ビームL12となる。
この例では、ハーフミラー4aと全反射面4bとは互いに平行であるため、ハーフミラープリズム4から射出される光ビームL11,L12は互いに平行である。
このようにして、半導体レーザ1から射出された光ビームL1は、2つの光ビームL11,L12として副走査方向に2分割される。なお、半導体レーザ1′からの光ビームも同様にして2分割される。
したがって、1つの光源から2本の光ビームが射出され、これら2本の光ビームが副走査方向に2分割されて4本の光ビームが得られる。
なお、この実施形態では、ちょうど1:1の割合で直進する光ビーム(光束)と下方向にシフトさせて通過させる光ビームとに分割するハーフミラープリズムを用いたが、単体のハーフミラーと一般に使用されるミラーとを用いるなど、他の手段によって同様の機能を有する光学系デバイスを構成することもできる。また、ハーフミラーによる光の分離割合は、上記の1:1に限定されるものではなく、他の光学系デバイスに条件に合わせて適宜設定することができる。
再び図2を参照して、光走査装置22について説明する。光走査装置22は、上述した走査光学系に加え、シリンドリカルレンズ5a,5b、防音ガラス6、偏向器7、第1走査レンズ8a,8b、光路折り曲げミラー9a,9b、および第2走査レンズ10a,10bを備えている。
ハーフミラープリズム4を出た4本の光ビームは、上下段のそれぞれに合わせて配置されるシリンドリカルレンズ5a,5bにより、偏向器7の後述する反射面(偏向反射面)の近傍にて主走査方向に長い線像へ変換された後、防音ガラス6を介して偏向器7に入射され、偏向器7によって偏向された光ビームは防音ガラス6を介して走査結像光学系側へ射出される。
偏向器7は、図示しない共通の回転軸に回転方向へ反射面の角度をずらして上下2段に設けられた2つのポリゴンミラー71,72を有する偏向手段であり、図示しない駆動モータにより回転軸の周りに回転させられるようになっている。
上段側のポリゴンミラー(以下「上ポリゴンミラー」ともいう)71および下段側のポリゴンミラー(以下「下ポリゴンミラー」ともいう)72は、この例では共に4面の反射面を持っているが、上ポリゴンミラー71の反射面に対し、下ポリゴンミラー72の反射面は、回転方向へ所定角:θ(=45°)ずれている。なお、上・下ポリゴンミラーは一体的に形成してもよい。
第1走査レンズ8a,第2走査レンズ10aと、光路折り曲げミラー9aとは、偏向器7の上ポリゴンミラー71により偏向される2本の光ビーム(半導体レーザ1,1′から射出され、ハーフミラープリズム4のハーフミラー4aを透過した2本の光ビーム)を、対応する感光体ドラム11aの被走査面に導いて、副走査方向に分離した2つの光スポットを形成する1組の走査結像光学系を構成する。
第1走査レンズ8b,第2走査レンズ10bと、光路折り曲げミラー9bとは、偏向器7の下ポリゴンミラー72により偏向される2本の光ビーム(半導体レーザ1,1′から射出され、ハーフミラープリズム4の全反射面4bにより反射された2本の光ビーム)を、対応する感光体ドラム11bの被走査面に導いて、副走査方向に分離した2つの光スポットを形成する1組の走査結像光学系を構成する。
偏向器7の上ポリゴンミラー71と下ポリゴンミラー72の反射面は互いに回転方向へ45°の位相差でずれているので、ちょうど半周期ずれて、各ポリゴンミラー71,72以後の走査光学系を構成する第1走査レンズ8a,8b、光路折り曲げミラー9a,9b、および第2走査レンズ10a,10bにより、2つの感光体ドラム11a,11bの被走査面が走査される。
上ポリゴンミラー71によって偏向された光ビームが感光体ドラム11aの被走査面の走査を行うとき、下ポリゴンミラー72によって偏向された光ビームは、感光体ドラム11bの被走査面には導かれず、下ポリゴンミラー72によって偏向された光ビームが感光体ドラム11bの被走査面の走査を行うとき、上ポリゴンミラー71によって偏向された光ビームは、感光体ドラム11aの被走査面には導かれない。
すなわち、感光体ドラム11a,11bの被走査面に対する光ビームの走査は、時間的にずれて交互に行われることになる。
図4は、この状況を説明する図である。図示の都合上、偏向器7へ入射される光ビーム(実際には4本である)を「入射光」として示している。
図4の(a)は、シリンドリカルレンズ5a,5bからの各光ビームが偏向器7に入射され、上ポリゴンミラー71で反射されて偏向された光ビームB1が感光体ドラム11aの被走査面を走査するときの状況を示している。このとき、下ポリゴンミラー72で反射されて偏向された光ビームB2は感光体ドラム11bの被走査面へ到達しないように、遮光部材30によって遮光する。図4の(b)は、下ポリゴンミラー72で反射されて偏向された光ビームB2が感光体ドラム11bの被走査面を走査するときの状況を示している。このとき、上ポリゴンミラー71で反射されて偏向された光ビームB1は感光体ドラム11aの被走査面へ到達しないように、遮光部材30によって遮光する。
このように、この実施形態において、各感光体ドラム11a,11bに対する光ビームの走査は交互に行われるので、例えば、感光体ドラム11aに対する走査が行われるときは光源の光量(光強度)をブラック画像の画像信号で変調し、感光体ドラム11bの光走査が行われるときは光源の光量をマゼンタ画像の画像信号で変調すれば、感光体ドラム11aにはブラック画像の静電潜像を、感光体ドラム11bにはマゼンタ画像の静電潜像をそれぞれ書き込むことができる。
図5は、共通の光源(図2の半導体レーザ1,1′)と各ポリゴンミラー71,72によって感光体ドラム11a,11bの被走査面(有効走査領域)にそれぞれブラック画像,マゼンタ画像の書き込みを行う場合において、有効走査期間(感光体ドラム11a,11bの被走査面に対する光ビームの走査期間)において光源を全点灯させる場合のタイミングチャートを示している。実線はブラック画像の書き込みに相当する部分、破線はマゼンタ画像の書き込みに相当する部分を示す。
この実施形態では、共通の光源(半導体レーザ1,1′)から射出された光ビームをハーフミラープリズム4で2分割した各光ビームを各ポリゴンミラー71,72によって1走査することにより、図5に示すように、感光体ドラム11a,11bの被走査面にそれぞれブラック画像,マゼンタ画像の書き込みを行うことができる。その各被走査面への書き込みは、各ポリゴンミラー71,72の反射面が互いに回転方向へ45°の位相差でずれているので、ちょうど半周期ずれている。ブラック画像,マゼンタ画像の書き出しのタイミングは、各感光体ドラム11a,11bの被走査面(有効走査領域)の外側に配置されている同期検知センサにより、走査開始位置へ向かう光ビームを検知することによって決定される。なお、同期検知センサは、ここでは図示を省略しているが、通常はフォトダイオードが用いられる。
図5では、ブラック画像を書き込む時間領域とマゼンタ画像を書き込む時間領域での光源の光量を異ならせて設定している。これは、光源から感光体ドラム11a,11bに至る各光路において、光学素子の透過率や反射率に相対的な差異等が存在する場合、光源の光量を各感光体ドラム11a,11bに対して同じにしてしまうと、各感光体ドラム11a,11bに到達する光ビームの光量が異ってしまうためである。そこで、この例では、図5に示すように、異なる感光体ドラム11a,11bの被走査面を走査するときに、光源の光量を異ならせることにより、異なる感光体ドラム11a,11bの被走査面に到達する光ビームの光量を等しくすることができる。
なお、光源の光量を感光体ドラム毎に異ならせて設定する代わりに、例えば、ハーフミラープリズムにおけるハーフミラーの透過率/反射率を1:1とせずに、透過率と反射率の比率を調整することにより異なる感光体ドラムの被走査面に到達する光ビームの光量を等しくすることもできる。また、異なる被走査面に到達する光ビームの光量を等しくするために、光源の光量を異ならせることと、ハーフミラープリズムにおけるハーフミラーの透過率と反射率の比率の調整とを組み合わせて行うことも可能である。
〔光走査装置が備える制御系の構成〕
次に、図1,図2に示した光走査装置22が備える制御部を含む主要部の構成およびその制御部により行われる走査の制御について、図6を参照して説明する。
図6は、その光走査装置22が備える制御部を含む主要部の構成例を示すブロック図である。
この光走査装置22が備える制御部50は、光源制御部51,データ選択部52,およびミラー判別部53を備えている。
ミラー判別部53は、同期検知計測部53aと比較判定部53bとを備えている。
光源制御部51は、2つの光源から上ポリゴンミラー71と下ポリゴンミラー72とに出射する各光ビームを制御するために、各光源に対して画像信号(変調信号)を出力する。各光源から出射された光ビームは、上ポリゴンミラー71の反射面と、下ポリゴンミラー72の反射面とに入射される。そして、各ポリゴンミラー71,72の回転により光ビームは、主走査方向へ走査され、図2に示した第1走査レンズ8a,8b,第2走査レンズ10a,10b,光路折り曲げミラー9a,9bを含む走査結像光学系を介して感光体ドラム11a〜11dの被走査面が走査される。
走査先端位置に配置された同期検知センサ60a,60bはそれぞれ、ポリゴンミラー71,72によって走査された光ビームを検知し、主走査の書き出し位置を示す同期検知信号を出力する。その各同期検知信号は、ミラー判別部53へ出力される。
ミラー判別部53内の同期検知計測部53aは、計測手段であり、入力される各同期検知信号の出力間隔をそれぞれ計測し、その各計測値を比較判定部53bへ出力する。
比較判定部53bは、同期検知計測部53aから入力された各計測値を予め設定された所定値と比較することにより、各同期検知センサ60a,60bからそれぞれ出力される各同期検知信号DETPの出力(同期検知パルス)の時間差を判定し、その各同期検知信号にそれぞれ対応するポリゴンミラーを判別して、その判定結果をデータ選択部52へ出力する。
データ選択部52では、比較判定部53bからの判定結果に基づいて画像処理部65からの画像信号(画像データ)を選択的に合成し、出力する。
画像処理部65は、ブラック(K),マゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y)の4色の画像信号をデータ選択部52へ出力する。
光走査装置22と感光体ドラム11a〜11dの配置により、各光源からの光ビームで作像するトナー色を決定する。ここでは、1つの光源からの光ビームでブラックとマゼンタの作像を、もう1つの光源からの光ビームでシアンとイエローの作像をそれぞれ行うので、データ選択部52では比較判定部53bからの判定結果に基づいて、ブラックとマゼンタの各画像信号を1つの光源用の画像信号として合成し、もう1つの光源用にはシアンとイエローの各画像信号を合成し、光源制御部51へ出力する。
光源制御部51は、各光源に対して対応する画像信号を変調信号として出力する。
各光源は、それぞれ入力される変調信号に応じて変調(オン/オフ)駆動し、対応する光ビームを出射する。その各光ビームはハーフミラープリズム4でそれぞれ2分割され、ポリゴンミラー71,72での偏向走査により、感光体ドラム11a〜11dの被走査面がそれぞれ露光されて所望の静電潜像が形成される。
なお、この実施形態では、1つの光源で2色の画像形成を行うようにし、2つの光源で計4色の画像形成を行うようにしたが、光源数は2つに限られるものではなく、例えば、高速で画像形成を行うために、2色の画像形成用に光源を2つ用い、4色の画像形成を計4つの光源を使用して行うこともできる。
ところで、各ポリゴンミラー71,72の反射面の回転方向への角度差(ずれ角)が均等である場合、その角度差は、各ポリゴンミラー71,72の反射面の数Nが4であるため、360°/4/2で算出される45°となる。そのため、上ポリゴンミラー71により走査を開始し、その後に下ポリゴンミラー72により走査を開始するまでの間隔と、下ポリゴンミラー72により走査を開始し、その後に上ポリゴンミラー71により走査を開始するまでの間隔は同じ間隔となり、どのタイミングの光ビームが上ポリゴンミラー71で反射され、どのタイミングのビームが下ポリゴンミラー72で反射されて走査を行っているのかを判別することができない。
そこで、その判別を可能にするため、この実施形態では、各段のポリゴンミラー71,72によって偏向走査される各光ビームをそれぞれ同期検知センサ60a,60bに導くための各段用の反射ミラーを、一方の反射ミラーを他方の反射ミラーに対して主走査方向に対する角度を微妙に異ならせるように配置している。以下、その実施例について説明するが、その説明に入る前に、理解の便宜のため、従来技術による偏向器が有する上下2段のポリゴンミラーについて、図10,図11を参照して説明する。なお、その説明の便宜のため、図6に示した制御部50が、同期検知センサ60aからの同期検知信号に基づいて従来技術による偏向器を制御し、図2の感光体ドラム11a,11bの被走査面を走査するものとする。
図10は、従来技術による偏向器が有する上下2段のポリゴンミラーの反射面の回転方向への角度差を回転軸方向から見た説明図である。
図10に示す従来技術による偏向器では、上下2段のポリゴンミラー71′,72′の反射面の回転方向への角度差(位相差)をちょうど45°から微妙にずらし、44°59′等としている。
図11は、図9に示した上下2段のポリゴンミラー71′,72′を有する偏向器を制御する制御部による制御タイミングを示すタイミングチャートである。
図11では、各ポリゴンミラー71′,72′によってそれぞれ走査される各光ビームによる同期検知センサ60aからの同期検知信号(同期検知パルス)の出力タイミングと、各ポリゴンミラー71′,72′による感光体ドラム11a,11bの被走査面(有効走査領域)に対する光ビームの走査タイミングを示している。
この図11を見て分かるように、各ポリゴンミラー71′,72′の反射面の回転方向への角度差がちょうど半周期からずれていることで、同期検知信号DETPの出力(同期検知パルス)に時間差が生じる。
そこで、制御部50が、その時間差を利用して、各ポリゴンミラー71′,72′によってそれぞれ走査される各光ビームによる同期検知センサ60aからの同期検知信号を、上段側のポリゴンミラー71′によって走査される光ビームによる同期検知信号(ポリゴンミラー71′による走査タイミングを検知する同期検知信号)DETP_Uと、下段側のポリゴンミラー72′によって走査される光ビームによる同期検知信号(下段側のポリゴンミラー72′による走査タイミングを検知する同期検知信号)DETP_Dとに分離する。
そして、それぞれの同期検知信号DETP_U,DETP_Dに基づき、それぞれの画像信号DATA_U,DATA_Dに応じて各々の感光体ドラム11a,11bに対する光ビームの走査を行い、画像形成を行うが、図11の例では、上段側のポリゴンミラー71′に走査に使える時間が、そのポリゴンミラー71′をちょうど半周期からずらした分だけ短くなり、感光体ドラム11aの被走査面(有効走査領域)を走査している時間以外の領域で、同期検知を行うための光源の点灯や、APCを行うための光源の点灯を行う時間を確保するのが難しくなってしまう。
そこで、その問題を解消するため、各ポリゴンミラー71′,72′の反射面の回転方向への角度差(半周期)からのずらし量をなるべく小さくすれば、有効走査時間の減少を抑えられるが、確実に上記時間差を検出することが難しくなる。例えば、その時間差をカウンタ回路でカウントして検出する場合、カウントクロックを早くしないといけなくなり、カウンタのビット数も多くなり、回路が大きくなる。
そこで、その問題も解消するため、この実施形態では、以下のようにしている。
図7は、図2の偏向器7が有する上下2段のポリゴンミラー71,72の反射面の回転方向への角度差を回転軸方向から見た説明図である。
図10に示した従来技術による偏向器が有する上下2段のポリゴンミラー71′,72′に対し、この実施形態では、図7に示すように、回転軸方向から見た上下2段のポリゴンミラー71,72の反射面の回転方向への角度差を45°ちょうどとしている。つまり、一方の段のポリゴンミラー71の反射面の垂直二等分線上に他方の段のポリゴンミラー72の頂点が重なるように配置している。
図8は、図7に示した上下2段のポリゴンミラー71,72を有する偏向器7を制御する制御部50(図6)による制御タイミングを示すタイミングチャートである。
図8では、各ポリゴンミラー71,72によってそれぞれ走査される各光ビームによる同期検知センサ60aからの同期検知信号の出力タイミングと、各ポリゴンミラー71,72による感光体ドラム11a,11bの被走査面(有効走査領域)に対する光ビームの走査タイミングを示している。
この実施形態では、後述する構成により、上下のポリゴンミラー71,72による走査光が同期検知センサ60aを走査するタイミングを微妙にずらすことが可能となるので、例えば図8を見て分かるように、同期検知センサ60aからの同期検知信号DETPの出力(同期検知パルス)がずれ、そのパルス間隔が交互に長い間隔と短い間隔を繰り返すようになる。つまり、同期検知パルスのパルス間隔に時間差が生じる。この時間差は、図6の同期検知計測部53aで同期検知信号DETPの出力間隔を計測し、その計測値を比較判定部53bへ出力することによって判定でき、どちらのポリゴンミラーによる走査であるかを判別することができる。
しかし、感光体ドラム11a,11bの被走査面を走査するタイミングは、ちょうど45°の角度差のポリゴンミラー71,72で走査されているので、図8に示すようなタイミングとなる。
そのため、上下段のポリゴンミラー71,72による感光体ドラム11a,11bの被走査面に対する有効走査時間は、ちょうど等分されているのと同様となり、同期検知パルスの周期が短くなっている側の走査可能期間も、図8に破線で示したタイミングまで利用できる。
図9は、図2に示した光走査装置22の光学系におけるこの発明に関わる特徴部分の構成例を示す斜視図である。なお、図示の都合上、第1走査レンズ8a,8b、第2走査レンズ10a,10b、および感光体ドラム11a,11bをそれぞれまとめて示している。
この実施形態では、例えば図9の(a)に示すように、上下段のポリゴンミラー71,72により主走査方向Aに走査される各々の光ビームを1つの同期検知センサ(同期検知版)60aに導くために、ポリゴンミラー71,72で偏向された各光ビームは、感光体ドラム11a,11bの被走査面を走査する前に、第2走査レンズ10a,10bを通過し、反射ミラー81で反射した後に、点線で囲んで示すエリア内の光学素子である2つの反射ミラー82a,82bで反射し、同期検知センサ60aに入射するようになっている。
上記エリアには、例えば図9の(b)に拡大して示すように、反射ミラー81からの各光ビームを反射して同期検知センサ60aに導くための各反射ミラー82a,82bを、一方の反射ミラー82aを他方の反射ミラー82bに対して主走査方向に対する角度を異ならせるように配置している。このため、各光ビームが同期検知センサ60aを走査するタイミングが各感光体ドラム11a,11bの被走査面を走査するタイミングに対して、上下段の各ポリゴンミラー71,72で微妙にずれるので、図8に示したようなタイミングで、上下段で時間差の生じた同期検知パルスが得られる。
このように、光走査装置の偏向器の回転軸に2段に重ねて設けているポリゴンミラーによって偏向走査される各光ビームを同期検知センサに導くための各反射ミラー(光学素子)を、上記各光ビームが同期検知センサを走査するタイミングが各被走査面を走査するタイミングに対して、一方の段のポリゴンミラーと他方の段のポリゴンミラーとで異ならせるように設けた(各段用の反射ミラーを、一方の反射ミラーを他方の反射ミラーに対して主走査方向に対する角度を異ならせるように配置した)ので、光源からの光ビームを複数の光ビームに分割し、その分割した各光ビームを各段のポリゴンミラーによってそれぞれ偏向走査すると、その各光ビームの走査に使用できる有効走査期間が短くなることがなく、かつ各段のポリゴンミラーの反射面からの各光ビームの入射によって同期検知センサからそれぞれ出力される各同期検知信号を容易に判別することが可能になる。よって、感光体ドラムの被走査面を走査するタイミング外の時間を確保して、同期検知やAPCを行うための光源の点灯時間を十分に確保することができる。
なお、各段のポリゴンミラーによって偏向走査される各光ビームを同期検知センサに導くための光学素子として、上記の各反射ミラー以外のものを用いることもできる。
また、同期検知センサから出力される検知信号の間隔の時間差を計測することにより、どのポリゴンミラーで走査を行っているかを容易に判定することができる。
さらに、上記各段用の反射ミラーの主走査方向に対する角度を調整可能にすれば、同期検知パルスの時間差を大きくして、その時間差を計測する回路の計測クロックを落とし、カウンタビット数などを小さくすることも可能である。
さらにまた、光走査装置の偏向器の回転軸に3段以上に重ねて設けているポリゴンミラーによって偏向走査される各光ビームを同期検知センサに導くための光学素子を、上記各光ビームが同期検知センサを走査するタイミングが各被走査面を走査するタイミングに対して、1つの段のポリゴンミラーと他の段のポリゴンミラーとで異ならせるように設ける(各段用の反射ミラーを、そのうちの1つの反射ミラーを他の反射ミラーに対して主走査方向に対する角度を異ならせるように配置する)こともできる。この場合、3段以上の各ポリゴンミラーのうち、同期検知センサを走査するタイミングが異なる段のポリゴンミラーによって走査された光ビームが同期検知センサによって検知されると、その同期検知センサから出力される同期検知信号より、同期検知センサを走査するタイミングが異なる段のポリゴンミラーで走査を行っていることを判定できるため、それ以降に同期検知センサから出力される同期検知信号より、どのポリゴンミラーで走査を行っているかを判定することができる。
この発明は、複写機,プリンタ,ファクシミリ装置,デジタル複合機(MFP)等の電子写真方式の単色からフルカラーまで各種の画像形成装置、特にレーザ光等の光ビームを走査して感光体を露光する光ビーム走査装置と、それを備えた画像形成装置に利用できる。
1,1′:半導体レーザ 3,3′:カップリングレンズ
4:ハーフミラープリズム 4a:ハーフミラー 4b:全反射面
5a,5b:シリンドリカルレンズ 7:偏向器 8a,8b:第1走査レンズ
9a,9b:光路折り曲げミラー 10a,10b:第2走査レンズ
11a〜11d:感光体ドラム 12a〜12d:帯電ユニット
13a〜13d:トナーカートリッジ 14a〜14d:転写ローラ
15:中間転写ベルト 16:中間転写ローラ
17:中間転写ベルトクリーニング装置 18:転写装置 19:レジストローラ対
20:定着装置 21:排紙装置 22:光走査装置 30:遮光部材
50:制御部 51:光源制御部 52:データ選択部 53:ミラー判別部
53a:同期検知計測部 53b:比較判定部 60a,60b:同期検知センサ
65:画像処理部 71:上ポリゴンミラー 72:下ポリゴンミラー
81,82a,82b:反射ミラー
特開2005−92129号公報 特開2008−58800号公報

Claims (5)

  1. 共通の回転軸にその回転方向へ互いに反射面の角度をずらして複数段に重ねて設けられた複数の回転多面鏡を有する偏向手段と、光源からの光ビームを複数の光ビームに分割し、その分割した各光ビームをそれぞれ異なる各段の前記回転多面鏡へ入射させる光ビーム分割手段と、前記偏向手段の前記各段の前記回転多面鏡によって偏向走査される前記各光ビームを検知する共通の検知手段とを備え、前記各光ビームをそれぞれ前記各段の前記回転多面鏡によって周期的に偏向させ、副走査方向に回動する複数の各被走査面をそれぞれ前記副走査方向に直交する主走査方向に走査し、その各被走査面に前記検知手段による検知タイミングに基づいて画像書き込みを行う光走査装置であって、
    前記各段の前記回転多面鏡によって偏向走査される前記各光ビームを前記検知手段に導くための光学素子を、前記各光ビームが前記検知手段を走査するタイミングが前記各被走査面を走査するタイミングに対して、前記各段の前記回転多面鏡のうちの1つの段の回転多面鏡と他の段の回転多面鏡とで異ならせるように設けたことを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1に記載の光走査装置において、
    前記光学素子は、前記各段の前記回転多面鏡によって偏向走査される前記各光ビームをそれぞれ前記検知手段に導くために配置された各段用の反射ミラーからなり、
    その各段用の反射ミラーを、そのうちの1つの反射ミラーを他の反射ミラーに対して前記主走査方向に対する角度を異ならせるように配置したことを特徴とする光走査装置。
  3. 前記複数段の回転多面鏡が2段の回転多面鏡であり、
    一方の段の回転多面鏡の反射面の垂直二等分線上に他方の段の回転多面鏡の頂点が重なるように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光走査装置において、
    前記検知手段から出力される検知信号の間隔の時間差を計測する計測手段を設けたことを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光走査装置と、該光走査装置によって前記各光ビームがそれぞれ走査される被走査面を有する複数の像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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