JP5470901B2 - 後処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、用紙の端部小口を断裁する断裁部を有する後処理装置、及び該後処理装置を画像形成装置に接続してなる画像形成システムに関するものである。
後処理装置には、所定の後処理がなされた用紙を所定の寸法に切り揃えたり、製本した用紙束の端部を切り揃えたりするために断裁部を備えるものがある。
例えば、後処理装置にて用紙の中綴じを行い、中綴じに沿って折り曲げて冊子となすとき、中綴じ部に沿って折り曲げられた用紙の小口が不揃いとなることがあるが、断裁部を備え、折り曲げられた用紙の小口端部を断裁して小口の切り口を揃え、冊子の外観品位を向上することが行われる。
通常、断裁は、載置台に載置した用紙の所定位置を断裁刃により断裁することによりなされる。この、断裁がなされる際、断裁刃から用紙に断裁力が加えられるが、その断裁力によって用紙が載置位置からずれることがある。断裁中の用紙のずれは、断裁がなされたた切り口の乱れとなり、外観品位に影響するので、断裁が完了するまで用紙がずれないように、用紙を大きい押圧力で押圧しておくことが行われる。
そのため、押圧力を発生させる動力源として油圧を使用し、油圧シリンダに押圧板を連結し、油圧シリンダによって発生する油圧力にて押圧板を動作させて用紙を押圧する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、押圧力を油圧方式で生起しようとすると、油圧ポンプ、油圧シリンダ、油圧配管等が必要となり、装置自体が複雑、かつ大型化する虞がある。
このため、動力源としてモータを使用するとともに、モータの回転運動を直線運動に変換して押圧板を動作させ、用紙を押圧する技術が提案されている。
例えば、特許文献2には、モータにより雄ねじを配した雄ねじ部材を回転させ、モータの回転を雄ねじ部材に螺合する雌ねじ部材の直線運動に変換して、雌ねじ部材に連結された押圧板を動作させる技術が提案されている。
また、特許文献3には、雌ねじ部材の直線運動を、リンク機構を介して押圧板に伝達することにより、押圧板を動作させる力量を増加させる技術が、特許文献4には、雌ねじ部材の直線運動を、動滑車を介して押圧板に伝達することにより、押圧板を動作させる力量を増加させる技術が提案されている。
特開2000−254892号公報 特開2005−88131号公報 特開2003−136471号公報 特開2006−26756号公報
前述のように、断裁がなされる間に用紙がずれると、断裁された切り口の乱れが発生するので、断裁を開始してから断裁が終了するまで、用紙は所定の押圧力で押圧されていることが必要とされる。
特許文献1では断裁が終了するまで押圧板を油圧力により押圧しつつ押圧位置に留めて用紙を押圧する。しかし、断裁を開始してから断裁が終了するまで油圧力を保持するので大きなエネルギを必要とする。
また、特許文献2、3では、押圧板が押圧位置にあるときモータへの通電がなされる。モータの通電により押圧板は押圧しつつ押圧位置に留まるが、停止状態にあるモータへの通電を断裁が終了するまで実施するため多くの電力が消費される。
一方、特許文献4では、押圧がなされるとモータの駆動が停止され、断裁がなされる。この間、押圧板は、ばねにより押圧位置方向に付勢され、用紙を押圧する。しかし、断裁がなされる間に断裁刃から加えられる断裁力により、押圧板が用紙を押圧した位置から押し戻される現象は解消されない。
本発明は、断裁中に用紙がずれることによる切り口の乱れを発生させず、かつ、断裁中に用紙を押圧するための供給エネルギが小さい後処理装置を提供することを課題とするものである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
1.用紙を載置する用紙載置部と、
前記用紙載置部に接近、離間自在に配設された用紙押圧部と、
前記用紙押圧部を移動させる押圧移動部と、
前記用紙載置部に載置された用紙を断裁する断裁部と、
前記用紙押圧部が前記用紙載置部から離間する方向へ移動されることを防止する第1の状態と、前記用紙押圧部が前記用紙載置部から離間する方向へ移動されることを防止しない第2の状態とを有する逆動防止部と、
を有し、
前記用紙押圧部は前記押圧移動部により移動されて前記用紙載置部に接近し、前記用紙載置部に載置された用紙を押圧し、
前記断裁部は前記用紙押圧部が用紙を押圧しており、かつ前記逆動防止部が前記第1の状態にあるときに用紙を断裁し、
前記押圧移動部は、前記断裁部による用紙の断裁が完了し、前記逆動防止部が前記第1の状態から前記第2の状態になった後に、前記用紙押圧部を前記用紙載置部から離間する方向へ移動させることを特徴とする後処理装置。
.前記逆動防止部は、前記押圧移動部を構成し前記用紙押圧部の移動に従動するいずれかの部品に当接して当該部品の従動を防ぐことを特徴とする前記1に記載の後処理装置。
3.用紙を載置する用紙載置部と、
前記用紙載置部に接近、離間自在に配設された用紙押圧部と、
前記用紙押圧部を移動させる押圧移動部と、
前記用紙載置部に載置された用紙を断裁する断裁部と、
を有し、
前記用紙押圧部は前記押圧移動部により移動されて前記用紙載置部に接近し、前記用紙載置部に載置された用紙を押圧し、前記断裁部は前記用紙押圧部により押圧された用紙を断裁し、前記用紙押圧部は前記断裁部による用紙の断裁が完了した後に前記用紙載置部から離間する後処理装置において、
前記用紙押圧部が用紙を押圧する位置にあるとき、該用紙押圧部が前記用紙載置部から離間する方向へ移動されることを防止する逆動防止部を有し、
前記逆動防止部は、前記押圧移動部を構成し前記用紙押圧部の移動に従動するいずれかの部品に当接して当該部品の従動を防ぐことを特徴とする後処理装置。
4.前記逆動防止部は、前記部品に当接して当該部品の従動を防ぐ第1位置と、当該第1位置から離間して前記部品の従動を妨げない第2位置と、に移動自在な制動部を有し、
前記制動部は、前記用紙押圧部が、少なくとも用紙を押圧する位置に到達したときから断裁が完了するまでの間は前記第1位置に移動され、前記用紙押圧部が、前記用紙載置部に接近、及び前記用紙載置部から離間するときには前記第2位置に移動されることを特徴とする前記2または3に記載の後処理装置。
5.前記押圧移動部は、
回転駆動力を発生する押圧駆動力発生部と、
前記押圧駆動力発生部により回転される駆動プーリと、従動プーリと、前記駆動プーリ及び前記従動プーリ間に掛け渡された駆動ベルトと、を備え、前記押圧駆動力発生部の回転を減速して前記従動プーリに前記回転駆動力を伝達するベルト減速機構部と、
前記用紙押圧部に配された雌ねじ部と、前記雌ねじ部に螺合する雄ねじを配した雄ねじ部と、を備えるねじ押圧部と、
を有し、
前記ベルト減速機構部を介して伝達された前記押圧駆動力発生部の駆動力にて前記雄ねじ部を回転させて、前記雌ねじ部を前記雄ねじ部の軸方向へ移動させ、前記用紙押圧部を、前記用紙載置部に接近、あるいは離間する方向に移動させ、
前記制動部が前記第1位置にあるときに当接する部品は前記駆動ベルトであることを特徴とする前記4に記載の後処理装置。
6.前記逆動防止部は、前記押圧移動部を構成し前記用紙押圧部の移動に従動するいずれかの部品に配置された被係止部と、
前記被係止部に係合して、前記用紙押圧部の前記用紙載置部に接近する方向への移動による前記部品の従動を許容するとともに、前記用紙押圧部の前記用紙載置部から離間する方向への移動による前記部品の従動を阻止する係止部と、を有することを特徴とする前記1に記載の後処理装置。
7.用紙を載置する用紙載置部と、
前記用紙載置部に接近、離間自在に配設された用紙押圧部と、
前記用紙押圧部を移動させる押圧移動部と、
前記用紙載置部に載置された用紙を断裁する断裁部と、
を有し、
前記用紙押圧部は前記押圧移動部により移動されて前記用紙載置部に接近し、前記用紙載置部に載置された用紙を押圧し、前記断裁部は前記用紙押圧部により押圧された用紙を断裁し、前記用紙押圧部は前記断裁部による用紙の断裁が完了した後に前記用紙載置部から離間する後処理装置において、
前記用紙押圧部が用紙を押圧する位置にあるとき、該用紙押圧部が前記用紙載置部から離間する方向へ移動されることを防止する逆動防止部を有し、
前記逆動防止部は、前記押圧移動部を構成し前記用紙押圧部の移動に従動するいずれかの部品に配置された被係止部と、
前記被係止部に係合して、前記用紙押圧部の前記用紙載置部に接近する方向への移動による前記部品の従動を許容するとともに、前記用紙押圧部の前記用紙載置部から離間する方向への移動による前記部品の従動を阻止する係止部と、を有することを特徴とする後処理装置。
.前記係止部は、
前記被係止部に係合して、前記用紙押圧部の前記用紙載置部に接近する方向への移動による前記部品の従動を許容するとともに、前記用紙押圧部の前記用紙載置部から離間する方向への移動による前記部品の従動を阻止する第1モードと、
前記被係止部から離間して、前記用紙押圧部の前記用紙載置部から離間する方向への移動による前記部品の従動を許容する第2モードと、の2つのモードで動作可能であり、
前記逆動防止部は、前記用紙押圧部が、少なくとも前記用紙載置部に載置された用紙を押圧する位置にあるときは前記第1モードで動作し、前記断裁部による用紙の断裁が完了して前記用紙押圧部が前記用紙載置部から離間するときには前記第2モードで動作することを特徴とする前記6または7に記載の後処理装置。
.前記押圧移動部は、
回転駆動力を発生する押圧駆動力発生部と、
前記押圧駆動力発生部により回転される駆動プーリと、従動プーリと、前記駆動プーリ及び前記従動プーリ間に掛け渡された駆動ベルトと、を備え、前記押圧駆動力発生部の回転を減速して前記従動プーリに前記回転駆動力を伝達するベルト減速機構部と、
前記用紙押圧部に配された雌ねじ部と、前記雌ねじ部に螺合する雄ねじを配した雄ねじ部と、を備えるねじ押圧部と、
を有し、
前記ベルト減速機構部を介して伝達された前記押圧駆動力発生部の駆動力にて前記雄ねじ部を回転させて、前記雌ねじ部を前記雄ねじ部の軸方向へ移動させ、前記用紙押圧部を、前記用紙載置部に接近、あるいは離間する方向に移動させ、
前記被係止部は、前記従動プーリに配されたラチェット車であり、
前記係止部は、前記逆動防止部が前記第1モードにて動作するときは、前記ラチェット車に係合しつつ前記従動プーリが、前記用紙押圧部が前記用紙載置部に接近する方向へ従動されることを許容するとともに、前記従動プーリが前記用紙載置部から離間する方向へ従動されることを阻止し、前記第2モードにて動作するときは前記ラチェット車から離間して、前記従動プーリが、前記用紙押圧部が前記用紙載置部に接近する方向へ従動されることを許容するラチェット爪であることを特徴とする前記に記載の後処理装置。
10.前記雄ねじ部及び前記雌ねじ部に配されたねじは、台形ねじであることを特徴とする前記5またはに記載の後処理装置。
11.前記用紙載置部から離間する方向は、前記用紙押圧部が用紙を押圧する方向と反対の方向であることを特徴とする前記1から10のいずれか1つに記載の後処理装置。
12.前記1〜11のいずれか1つに記載の後処理装置と、用紙に画像形成を行う画像形成装置とを接続してなり、前記後処理装置が、前記画像形成装置の動作に連動して、前記画像形成装置にて画像形成がなされた用紙に後処理を行うことを特徴とする画像形成システム。
本発明により、断裁中に用紙がずれることによる切り口の乱れを発生させず、かつ、断裁中に用紙を押圧するための供給エネルギが小さい後処理装置を提供することができる。
画像形成装置Aに、本発明の実施の一形態である後処理装置Bを連結してなる画像形成システムの断面図である。 後処理装置Bの中折り、中綴じ処理工程の用紙搬送を示す模式図である。 後処理装置Bの左側面図である。 後処理装置Bにおける用紙断裁装置100を説明する図である。 逆動防止部140を説明する図である。 断裁動作中に、用紙押圧部材の逆動に従動する部品の一つである第2プーリに配した被係止部に係止部係合させて、用紙押圧部材が逆動されることを防止する逆動防止部を有する用紙断裁装置を説明する図である。 逆動防止部150を説明する図である。
本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1は、画像形成装置Aに、本発明の実施の一形態である後処理装置Bを連結してなる画像形成システムの断面図である。後処理装置Bは、中綴じ処理と断裁処理が可能であり、断裁処理は後処理装置Bの用紙断裁装置100において行われる。なお、本発明に係る断裁装置を内蔵した後処理装置は単独で使用することができる構成とすることも可能である。なお、本発明の後処理装置、及び本発明の後処理装置を備えた画像形成システムは、以下の実施の形態に限定されるものではない。
<画像形成装置A>
図1に示す画像形成装置Aは、画像読取部1、画像処理部2、画像書込部3、画像形成部4、給紙カセット5、第1給紙部6A、第2給紙部6B、定着装置7、排紙部8、自動両面コピー給紙部(ADU)8A、操作部9、を有している。
画像形成装置Aの図示の左側面の排紙部8側には、用紙断裁装置100を有する後処理装置Bが連結されている。
操作部9からは、画像形成装置A及び後処理装置B等から成る画像形成システムの処理機能を選択、入力できる。
画像形成装置Aは操作部9から入力された情報に基づいて、給紙カセット5、あるいは、画像形成装置Aの図示右側側面に接続された大規模給紙装置LTに収納された用紙を搬送して画像形成を行い、排紙部8から後処理装置Bに送り出す。
画像形成装置Aの主制御手段10Aは、通信手段10C、を有し、通信回線10Eを介して後処理装置Bの通信手段10Dを経て後処理制御手段10Bに接続されている。
<後処理装置B>
図2は、後処理装置Bの中折り、中綴じ処理工程の用紙搬送を示す模式図である。図3は後処理装置Bの左側面図である。
画像形成装置Aの操作部9において中折り、中綴じの製本処理が設定、入力されているとき、画像形成装置Aから排出された用紙Sは、後処理装置Bの入口部11に導入され、入口ローラ12により挟持され、搬送路切換手段Zの下方の用紙搬送路r1に搬送される。
用紙搬送路r1に搬送された用紙Sは、ほぼ垂直に下降し、所定位置に一時停止して収納される。この第1停止位置Q1において、後続の複数枚の用紙Sが重ね合わせられて収容される。
収容された用紙Sは、搬送ローラ対18A、18B、第1搬送ローラ対18C、18D、及び図示しない案内板によって直角方向に移動されて、後処理装置B内部の前面側Bfに回り込む用紙搬送路r2で用紙面を直立させた状態で通過し、第2停止位置Q2において一時停止する。
次に、用紙Sは第2搬送ローラ対18Eによって垂直上方に搬送された後、水平方向に偏向された後、用紙搬送路r3に沿って移動される。
図示しない整合手段は、用紙搬送路r3の用紙搬送方向下流側に配置され、用紙先端部を当接させて位置決めして用紙揃えを行い第3停止位置Q3で一時停止する。
整合手段の用紙搬送方向下流側には、中折り手段30が配置されている。中折り手段30は折りローラ、折り板等から構成され、用紙Sの中央を折り板で押さえることにより折りローラに用紙の中央を通過させその後に折りローラを反転させることにより、用紙Sを、その中央で折り曲げる中折り処理を行う。
中折り手段30によって中折り処理が行われて折り目部bを形成された用紙(以下、折丁SA、と記す)は、元の水平搬送路に戻される。折丁SAは引き続き、搬送手段40の搬送ベルト41、搬送爪42及び折丁ガイド手段50の導入ガイド部材51によって、折り目部bの延長線方向の用紙搬送路r4に搬送され、中綴じ手段60に送り込まれる。
このように、中折り手段30は、中綴じ処理のまえに用紙Sを中折り処理して、折り目部bをしっかり付け、逐次、中綴じ手段60に送り込むことにより、中綴じがなされてから用紙を折り曲げる方式に比べて折り目部bの膨らみが少ない用紙束SSを作製することができる。
中折り手段30において中折り処理された折丁SAは、搬送手段40によって、用紙搬送路r4方向に進行し、中綴じ手段60の鞍掛集積手段61上に載置される(図3参照)。後続の中折り処理された折丁SAも引き続き用紙搬送路r4を通過して鞍掛集積手段61上に順次積載される。
鞍掛集積手段61は、ほぼ直交する2枚のガイド板から成り、後処理装置Bの本体に固定されている。鞍掛集積手段61の頂部近傍には、バネ付勢されて昇降可能な用紙受け部材61Aが受針機構64に支持された状態で配置されている。
用紙受け部材61Aの頂部は上方にほぼ直角な凸形状をなし、その頂部稜線上に中折り処理された折丁SAの折り目部bが順次載置される。
鞍掛集積手段61及び用紙受け部材61A上に載置された複数枚の折丁SAは、幅整合手段62によって位置揃えされる。
用紙受け部材61Aの上方には、打針機構63が固定配置されている。鞍掛集積手段61の内部には、用紙受け部材61Aとともに受針機構64が上下方向に移動可能に支持されている。打針機構63と受針機構64とから成る二分割構造の綴じ手段は、用紙Sの折り目部b方向に2組配置されている。操作部9において、中綴じ処理が設定されていると、受針機構64が上昇するとともに打針機構63が動作して中綴じ処理を行う。即ち、2組の綴じ手段は用紙受け部材61A上の折丁SAの折り目部bに沿って、中央振り分け2箇所に綴じ針SPを打針する。
中綴じ手段60において中綴じ処理された用紙束SSは、冊子取出手段70のアーム部材71の先端部に固定された支持部材72に保持され、アーム部材71によって一点鎖線矢印方向に揺動されて冊子搬送手段80に搬送される。
冊子搬送手段80に搬送された用紙束SSは、折り目部bを挟んで自由端部が閉じ合わされた状態で搬送ベルト82上に載置される。用紙束SSは、搬送ベルト82の回動により斜め下方に搬送され、さらに、傾斜状態に保持されて、回動する搬送ベルト83により移送されて所定位置に停止する。その後、搬送ベルト83は揺動して水平状態に支持される。
用紙束SSにおける折り目部bの反対側の自由端部である小口SSaは不揃いになっている。用紙断裁装置100は水平状態になった搬送ベルト83上に載置された用紙束SSの小口SSaを断裁し、切り揃える。131は用紙断裁装置100における断裁刃131であり、111は用紙を押圧する用紙押圧部材111である。断裁刃131、用紙押圧部材111を含む用紙断裁装置100の詳細については後述する。
小口SSaが断裁処理されて作製された冊子SSSは、逆回転する搬送ベルト83に載置され、搬送ベルト83に固定された可動整合部材84により冊子SSSの後端部が押圧された状態で搬送され、搬送ベルト83の先端部から矢印方向に落下する。落下した冊子SSSは、回動する排出ベルト85により後処理装置Bの前面側Bfの外方に配置された排紙トレイ86に排出される。
冊子搬送手段80と用紙断裁装置100の下方には、断裁屑処理手段190が配置されている。用紙断裁装置100によって小口部SSaから断裁された断裁屑は、回動する断裁屑搬送ベルト191上に落下して移送され、断裁屑容器192内に収容される。
本実施の形態では、複写機本体に接続した中折り、中綴じ機能を有する後処理装置Bの用紙断裁装置100について説明したが、中綴じを先行処理した後に中折り処理する後処理装置の断裁装置にも適用可能である。あるいは、後処理装置Bが糊付け製本装置等の用紙束作製装置であっても良い。
また、軽印刷機に接続された製本装置に本発明の用紙断裁装置100を備えた後処理装置Bを選択的に接続して、多目的、多機能の後処理を一貫して処理することも可能である。また、軽印刷機、プリンタ、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置Aに接続して使用する後処理装置にも適用することにより、同様な効果を得ることができる。
<用紙断裁装置100>
図4は、後処理装置Bにおける用紙断裁装置100を説明する図である。
図4(a)は正面図、図4(b)は要部側面図、図4(c)は要部上面図である。
図4(a)、(b)、(c)に示されるように、用紙断裁装置100の上部には、用紙押圧部として機能する用紙押圧部材111を有する押圧部110が、本体下部には断裁刃131を有する断裁部130が配置されている。また、140は逆動防止部140である。
図示される用紙断裁装置100は待機状態にあり、用紙束SSが導入された状態である。ここで、待機状態とは、用紙押圧部材111が、上限位置である待機位置に移動された状態をいう。
137は断裁部130に配された固定の載置台であり、用紙載置部として機能する。用紙断裁装置100に導入された中綴じされ、見開きを閉じられた用紙束SSは、その小口部SSaを載置台137に載置される。載置台137に載置された用紙束SSは、待機位置から矢印Z方向に下降する用紙押圧部材111により押圧される。図示2点鎖線は、用紙束SSを押圧する位置にある用紙押圧部材111を示す。用紙押圧部材111により押圧された用紙束SSは、図示位置から斜め上方、図示矢印C方向に移動される断裁刃131によりその小口SSaが断裁される。
逆動防止部140は、用紙束が断裁される間、用紙押圧部材111が用紙束SSを押圧する位置から押し戻されること(以下、逆動、とも記す)を防止する。逆動防止部140の作用により、用紙束SSの小口SSaが断裁される間、用紙押圧部材111の用紙束SSへの押圧が継続されるので用紙束SSは載置された位置からずれることがなく、切り口の乱れのない断裁がなされる。
<押圧部110>
押圧部110の用紙押圧部材111は、押圧移動部120により伝達された、押圧駆動力発生部として機能する押圧駆動モータM1の駆動力にて、図示矢印Z方向に移動され、その下面で載置台137上に載置された用紙束SSを押圧する。用紙押圧部材111の図示左右両側面には、それぞれ雌ねじが形成された突出部111sA、111sBを有している。突出部111sA、111sBについては後述する。
押圧移動部120は、押圧駆動モータM1の回転駆動力を減速して伝達するベルト減速機構部121と、ねじ押圧部129と、を有する。
ベルト減速機構部121は、押圧駆動モータM1により回転される駆動プーリとして機能する第1プーリ122、従動プーリとして機能する第2プーリ123及び第3プーリ124A、124B、第1プーリ122及び第2プーリ123間に掛け渡された第1駆動ベルト125、第2プーリ123及び第3プーリ124A、124B間に掛け渡された第2駆動ベルト126A、126Bを有する。ベルト減速機構部121により、押圧駆動モータM1の回転は第3プーリ124A、124Bに減速して伝達される。
ねじ押圧部129は、用紙押圧部材111に配された、雌ねじ部として機能する突出部111sA、111sBと、雄ねじ部として機能する、突出部111sAのねじに螺合する雄ねじを配した回転軸129sA、129sBとを有する。そして、回転軸129sA、129sBを回転させることにより、突出部111sA、111sBを回転軸129sA、129sBの軸方向への移動に変換し、突出部111sA、111sBを配した用紙押圧部材111を、前記用紙載置部に接近、あるいは離間する方向に移動せしめる。用紙押圧部材111が載置台137に接近するか、あるいは離間するかは、押圧駆動モータM1の回転方向を切り替えることによりなされる。
ベルト減速機構部121における第1プーリ122は、押圧駆動モータM1の出力軸に取り付けられており、押圧駆動モータM1の回転により回転される。
第2プーリ123は第1プーリ122よりも外径の大きい大プーリ部123cと、大プーリ部123cよりも外径の小さい同一の外径をそれぞれ有する小プーリ部123aと小プーリ部123bと、を、それぞれの回転中心を一致させて一体化した3層構造のプーリであり、非図示の支持手段により回転自在に支持される。
第3プーリ124A、124Bはそれぞれ同一の外径を有するプーリで、それぞれの外径は第2プーリ123における小プーリ部123a、小プーリ部123bの外径より大きい。第3プーリ124A、124Bは非図示の支持手段により回転自在に支持される。
第1駆動ベルト125、第2駆動ベルト126A、126Bはそれぞれ、例えばCRゴムのような、いわゆるゴム系の素材で形成された無端ベルトである。
第1駆動ベルト125は、第1プーリ122と第2プーリ123の大プーリ部123cとに掛け渡されている。前述のように、第2プーリ123の大プーリ部123cの外径は第1プーリ122の外径よりも大きいので、第1プーリ122の回転は第2プーリ123に減速されて伝達される。
第2駆動ベルト126Aは、第2プーリ123の小プーリ部123aと第3プーリ124Aとに掛け渡されている。前述のように、第3プーリ124Aの外径は第2プーリ123の小プーリ部123aの外径よりも大きいので、第2プーリ123の回転は第3プーリ124Aに減速されて伝達される。
第3プーリ124Aには、小歯車127Aが第3プーリ124Aと回転中心を一致させて取り付けられている。小歯車127Aは第3プーリ124Aと一体に回転する。
また、第2駆動ベルト126Bは、第2プーリ123の小プーリ部123bと第3プーリ124Bとに掛け渡されている。第2プーリ123の小プーリ部123bは小プーリ部123aの外径と等しく、第3プーリ124Bは第3プーリ124Aと外径が等しいので、第2プーリ123の回転により第3プーリ124Bは、第3プーリ124Aと同じ回転速度で、同じ方向に回転する。
第3プーリ124Bには、小歯車127Bが第3プーリ124Bと回転中心を一致させて取り付けられている。小歯車127Bは第3プーリ124Bと一体に回転する。
129sA、129sBは回転軸である。回転軸129sA、129sB、は、それぞれ棒体の外周に雄ねじが形成されている軸部材である。本実施の形態の回転軸129sA、129sB、に形成されている雄ねじは、ねじ山の断面形状が台形をなす台形ねじで、ねじの向きは右ねじであり、同一のリードを有する。回転軸129sA、129sB、は、非図示の支持手段により、その上下の端部を、軸を用紙押圧部材111の移動方向(図示矢印Z方向)に平行にして、回転は自在に、その軸方向の移動は許容されない状態で支持されている。
用紙押圧部材111は図示左側面に突出部111sAを、右側面に突出部111sBを有している。突出部111sA、111sAには、それぞれ回転軸129sA、129sBに形成されたねじに螺合可能な雌ねじ(台形ねじ)が形成されている。
用紙押圧部材111は、突出部111sA、111sBを、それぞれ回転軸129sA、129sBに螺合させて、組み込まれている。
回転軸129sA、129sBを同時に回転させたとき、回転軸129sA、129sBの軸方向の移動は許容されないので、それぞれに螺合する突出部111sA、111sBAが回転軸129sA、129sBに沿って移動され、用紙押圧部材111が回転軸129sA、129sBに沿って移動される。
回転軸129sAの上部、小歯車127Aの対向位置には、小歯車127Aとかみ合う大歯車128Aが取り付けられており、回転軸129sAは、小歯車127Aの回転、すなわち、押圧駆動モータM1により回転される第3プーリ124Aの回転により、第3プーリ124Aの回転方向とは反対方向に回転される。
同様に、回転軸129sBの上部、小歯車127Bの対向位置には、小歯車127Bとかみ合う大歯車128Bが取り付けられており、回転軸129sBは、小歯車127Bの回転、すなわち、押圧駆動モータM1により回転される第3プーリ124Bの回転により、第3プーリ124Bの回転方向とは反対方向に回転される。
したがって、押圧駆動モータM1を回転させることにより、回転軸129sA、回転軸129sBが回転され、用紙押圧部材111を矢印Z方向に移動させることができる。
前述したように回転軸129sA、129sBに形成されたねじはリード寸法が同一な右ねじである。したがって、回転軸129sA、129sBを、それぞれ上方側の端部側から見て、すなわち、図4(c)側から見て、時計方向に回転したとき、回転軸129sA、129sBにそれぞれ螺合する突出部111sA、111sBは回転軸129sA、111sBの上方側の端部側に移動される。すなわち、突出部111sA、111sBが配された用紙押圧部材111は上方に移動される。一方、回転軸129sA、129sBを、図4(c)側から見て、反時計方向に回転したとき、回転軸129sA、129sBに螺合する突出部111sA、111sBは下方に移動され、用紙押圧部材111は下方に移動される。
回転軸129sA、129sBは、それぞれ、大歯車128Aと小歯車127A、128Bと小歯車127Bを介してベルト減速機構部121の第3プーリ124A、124Bと連結しているので、第3プーリ124A、124Bを、図4(c)側から見て、反時計方向に回転したとき、用紙押圧部材111は上方に移動され、時計方向に回転したとき、用紙押圧部材111は下方に移動される。
図4(c)に示される矢印r1A、r1Bは、用紙押圧部材111を下降させる大歯車128A及び大歯車128Bの回転方向であり、矢印r2、r3、r4A、r4B、は、それぞれ、用紙押圧部材111を下降させるベルト減速機構部121における第1プーリ122、第2プーリ123、第3プーリ124A、124B、の回転方向である。
したがって、用紙押圧部材111を下降させるには、回転軸129sA、129sBを矢印r1A、r1B方向に回転させるべく、押圧駆動モータM1により、第1プーリ122を矢印r2方向に回転させればよい。また、用紙押圧部材111を上昇させるには、回転軸129sA、129sBを矢印r1A、r1Bとは反対方向に回転させるべく、押圧駆動モータM1により、第1プーリ122を矢印r2とは反対方向に回転させればよい。
なお、用紙押圧部材111が押圧駆動モータM1の駆動力以外の力により移動されるときは、移動される用紙押圧部材111の突出部111sA、111sBに螺合する回転軸129sA、129sBが回転される。そして、回転軸129sA、129sBの回転は、それぞれ、大歯車128Aにかみ合う小歯車127A、大歯車128Bにかみ合う小歯車127B、を介してベルト減速機構部121の第3プーリ124A、124Bに伝達される。第3プーリ124A、124Bの回転は、第2駆動ベルト126A、126B、を介して第2プーリ123へ、第2プーリ123の回転は、第1駆動ベルト125を介して、第1プーリ122へ伝達される。
これら、回転軸129sA、129sB、大歯車128Aと小歯車127A、大歯車128Bと小歯車127B、さらに、第3プーリ124A、124B、第2プーリ123、第1プーリ122、第2駆動ベルト126A、126B、第1駆動ベルト125は、用紙押圧部材111が移動されたとき、移動される用紙押圧部材111により動かされる部材、すなわち、用紙押圧部材111の移動に従動する部材である。
そして、例えば、用紙押圧部材111が下方に移動されたときには、回転軸129sA、129sBとともに回転する大歯車128A、128Bは図示矢印r1A、r1B方向に、小歯車127A、127Bとともに回転される第3プーリ124A、124Bは、矢印r4A、r4B方向に、第2プーリ123は、矢印r3方向に、第1プーリ122は矢印r2方向に従動回転される。
また、例えば、用紙押圧部材111が上方に移動されたときには、回転軸129sA、129sBとともに回転する大歯車128A、128Bは矢印r1A、r1Bとは反対方向に、小歯車127A、127Bとともに回転される第3プーリ124A、124Bは、矢印r4A、r4Bとは反対方向に、第2プーリ123は、矢印r3とは反対方向に、第1プーリ122は矢印r2とは反対方向に従動回転される。
<断裁部130>
断裁部130は、上端縁に刃先が形成された断裁刃131及び載置台137を有する。
断裁刃131は、平行に傾斜配置された2つの長穴131hA、131hBを有する。載置台137の前面には断裁刃保持軸138A、138Bが配され、断裁刃131は長穴131hA、131hBを、それぞれ断裁刃保持軸138A、138Bを挿入されて保持されている。
断裁刃131は、傾斜配置された2つの長穴131hA、131hBと、断裁刃保持軸138A、138Bにより、斜め上下方向に移動自在である。
図示される断裁部130は断裁刃131が、最下限位置である、待機位置にある状態である。
駆動源としての断裁刃駆動モータM2は断裁刃131を移動させる駆動モータである。断裁刃駆動モータM2により、待機位置にある断裁刃131は、斜め上下方向、矢印C方向に移動し、その上端縁に配された刃先にて、載置台137に載置された用紙束SSの小口SSaを断裁する。
<逆動防止部140>
逆動防止部140は、用紙断裁装置100の動作に連動した所定のタイミングで動作し、動作したときは、制動レバー142に取り付けた、制動部として機能するブレーキパッド143を、第2プーリ123を巻回する第1駆動ベルト125に当接、押圧し、用紙押圧部材111が、用紙束SSを押圧する方向とは反対方向に移動される(以下、逆動、という)とき、第2プーリ123が従動回転されることを阻止する。この、ブレーキパッド143が当接、押圧する部品は、押圧移動部120における用紙押圧部材111の移動により従動される部品のいずれでも良いが、第2プーリ123を巻回する第1駆動ベルト125とすることにより、小さな押圧力で第2プーリ123が従動されることを阻止し、用紙押圧部材111が逆動されることを防止できるので好ましい。
以下、逆動防止部140について説明する。
図5は、逆動防止部140を説明する図である。図5(a)は、逆動防止部140のブレーキパッド143が第2位置にあるとき、図5(b)は、ブレーキパッド143が第1位置にあるとき、をそれぞれ示す図である。
図5(a)、(b)に示すように、逆動防止部140は、制動レバー142、ブレーキパッド143、支持軸144、引っ張りばね145と、ソレノイド146と、を有する。
ブレーキパッド143は、例えばウレタンゴム等の、いわゆるゴム系の素材にて形成され、制動レバー142の一端に固定されている。
制動レバー142は非図示の支持軸固定部に固定された支持軸144を揺動中心にして揺動自在に配置されている。
引っ張りばね145は、支持軸144を挟んで制動レバー142におけるブレーキパッド143取り付け位置とは反対側の端部に取り付けられている。そして、制動レバー142を、支持軸144を回動中心にして、制動レバー142に固定されたブレーキパッド143を第2プーリ123から離間させる方向に付勢する。
ソレノイド146は、非図示の駆動電源から供給される電力により動作し、通電がなされたときにプランジャ146Pがソレノイド本体146Bに引き込まれる引っ張り型のソレノイドである。そして、プランジャ146Pの端部を、支持軸144を挟んで制動レバー142における引っ張りばね145は取り付け位置の近傍に首振り自在に連結されて配置されている。
この、ソレノイド146に通電がなされたときが、逆動防止部140のブレーキパッド143の第1位置であり、通電がなされないときが、ブレーキパッド143の第2位置であり、図5(a)は、逆動防止部140のブレーキパッド143が、ソレノイド146に通電がなされない第2位置にあるときを示す図である。ソレノイド146に通電がなされないときには、引っ張りばね145により付勢された制動レバー142の先端に固定されたブレーキパッド143は、第2プーリ123を巻回する第1駆動ベルト125から離間した位置に移動される。
このとき、第2プーリ123を巻回する第1駆動ベルト125から離間した位置ソレノイド146のプランジャ146Pは、引っ張りばね145の付勢力によりソレノイド本体146Bより引き出された状態となる。
図5(b)は、逆動防止部140のブレーキパッド143が、ソレノイド146に通電がなされた第1位置にあるときを示す図である。ソレノイド146に通電がなされると、プランジャ146Pに吸引力が作用し、ソレノイド本体146Bに引き込まれる。そして、プランジャ146Pに連結された制動レバー142を、引っ張りばね145の付勢力に抗して、ソレノイド本体146Bに向けて移動させる。制動レバー142のソレノイド本体146Bに向けて移動により、制動レバー142は支持軸144を回転中心にして時計方向に回転され、制動レバー142の先端に固定されたブレーキパッド143は第2プーリ123に巻回された第1駆動ベルト125に当接し、さらに、押圧する。
逆動防止部140のブレーキパッド143が第1位置にあるときは、例えば、CRゴムで形成された第1駆動ベルト125が、例えばウレタンゴムで形成されたブレーキパッド143により押圧されるので、第1駆動ベルト125とブレーキパッド143の当接部には第1駆動ベルト125とブレーキパッド143との相対的な移動を阻止する大きな摩擦力が作用する。したがって、ブレーキパッド143が第1位置にあるとき、ブレーキパッド143に押圧される第1駆動ベルト125の移動が阻止され、第1駆動ベルト125を巻回している第2プーリ123の回転が阻止される。
逆動防止部140は、用紙断裁装置100の動作に連動して動作する。
次に、用紙断裁装置100の動作と、その動作にともなう逆動防止部140の動作を、説明する。
用紙断裁装置100が用紙束SSの導入を待つ間は、図4に示したように、用紙押圧部材111は待機位置である移動上限位置に、断裁刃131は待機位置である移動下限位置にて待機している。また逆動防止部140は、ソレノイド146には通電がなされず、ブレーキパッド143が第1駆動ベルト125から離間した第2位置にある状態で待機する。
用紙束SSが用紙断裁装置100に導入され、載置台137に載置されると、押圧部110における押圧駆動モータM1が起動して、用紙押圧部材111を待機位置から下降させる。このとき、ブレーキパッド143は第2位置にあるので、逆動防止部140が、用紙押圧部材111を下降させる押圧駆動モータM1の負荷となることはない。
押圧駆動モータM1は、下降させた用紙押圧部材111が載置台137上の用紙束SSに当接し、さらに、所定の力量で載置台137上の用紙束SSを押圧するに至ると停止する。
用紙押圧部材111が所定の力量で用紙束SSを押圧したか否かは、押圧駆動モータM1に供給する電力の電流値により判断される。すなわち、下降する用紙押圧部材111が用紙束SSに接近中、あるいは、用紙束SSに当接し押圧を開始するまでは、用紙押圧部材111を下降させるために押圧駆動モータM1に供給する電力の電流値は低いレベルに留まる。しかし、用紙束SSに当接して押圧を開始すると、押圧駆動モータM1は、用紙束SSの押圧に対する反発力に抗して用紙押圧部材111を下降させるので押圧が進行するに連れて電流値が増大する。本実施の形態における用紙断裁装置100においては、用紙押圧部材111が予め定めた所定の押圧力にて用紙束SSを押圧するときの電流値を求めておき、用紙押圧部材111を下降させるに際して押圧駆動モータM1に供給する電力の電流値が予め求めた電流値に至ったとき、押圧駆動モータM1への電力供給が停止される。ここで、用紙押圧部材111が用紙束SSを押圧する、予め定めた所定の押圧力とは、用紙束SSの小口SSaが断裁刃131により断裁されるとき、断裁刃131により加えられる力により載置位置がずらされることのないレベルの押圧力であり、用紙の特性、断裁刃131の切れ味、断裁時の断裁刃131の移動速度等を勘案して予め定められる。
なお、押圧駆動モータM1に供給する電力の電流値に依らず、用紙束SSを形成する用紙の枚数から用紙束の厚みを算出して用紙押圧部材111の停止位置を設定するようにしても良い。
押圧駆動モータM1の停止と合わせて、逆動防止部140が動作し、ソレノイド146に通電がなされる。ソレノイド146への通電により、プランジャ146Pが引っ張りばね145の付勢に抗して制動レバー142を引っ張り、ブレーキパッド143を第1駆動ベルト125に当接、押圧する第1位置に移動する。第1位置に移動されたブレーキパッド143の第1駆動ベルト125への当接、押圧により、第2プーリ123が回転されることが阻止される。
第1位置にあるブレーキパッド143により第2プーリ123の回転が阻止されると、断裁刃駆動モータM2が動作し、待機位置にある断裁刃131を移動させて用紙押圧部材111に押圧されている用紙束SSの小口を断裁する。
断裁刃131により断裁される用紙束SSには、押圧する用紙押圧部材111を押し戻す、すなわち逆動させようとする力が作用する。この用紙押圧部材111を逆動させようとする力は、用紙押圧部材111の突出部111sA、111sBに螺合する回転軸129sA、129sBを従動回転させようとする力となり、第3プーリ124A、124Bを経由して第2プーリ123を回転させようとする力として伝達される。
しかし、第1位置にあるブレーキパッド143により、第2プーリ123の回転が阻止されているので、第2プーリ123は回転されず、用紙押圧部材111は逆動されない。したがって用紙押圧部材111は用紙束SSを所定の押圧力で押圧する位置に留まり、押圧を継続するので、断裁がなされる間に用紙束SSがずれて、断裁された切り口が乱れるようなことがない。
そして、断裁が完了すると、断裁刃駆動モータM2が逆回転し、断裁刃131を待機位置まで下降させる。
断裁刃131の下降が完了すると、ソレノイド146への通電が停止される。
ソレノイド146への通電が停止されると、引っ張りばね145の付勢力により制動レバー142が引っ張られ、第1位置にて第1駆動ベルト125に当接、押圧していたブレーキパッド143は、第1駆動ベルト125から離間する第2位置に移動される。したがって第2プーリ123は、ブレーキパッド143によりなされていた回転の阻止から解放される。
第2プーリ123がブレーキパッド143による回転の阻止から解放されると、押圧駆動モータM1が押圧動作方向とは逆方向に回転し用紙押圧部材111を上昇させる。
用紙押圧部材111の上昇により、用紙束SSは用紙押圧部材111のよる押圧から解放される。そして、用紙押圧部材111が待機位置まで上昇して一連の断裁動作が終了する。
このように、断裁中は第1位置にあるブレーキパッド143により第2プーリ123の回転が阻止されるので、用紙押圧部材111は逆動されず用紙束SSを所定の押圧力で押圧する位置に留まり、押圧を継続するので、断裁がなされる間に用紙束SSがずれて、断裁された切り口が乱れるようなことがない。そして、断裁中に用紙押圧部材111が用紙の押圧を継続するために必要とするエネルギは、ソレノイド146に供給する電力のみとなり、大電力を必要としない。
また、前述のように、押圧移動部120は、押圧駆動モータM1の回転を減速して用紙押圧部材111に伝達しているので、用紙押圧部材111が逆動されるときには、用紙押圧部材111の動きは増速された第2プーリ123の回転に変換される。したがって、用紙押圧部材111が逆動されないように第2プーリ123の回転を阻止するに際して大きな力を必要せず、ソレノイド146に供給する電力は小さいものでよい。
さらに、ねじ押圧部129には台形ねじを使用しているので、用紙押圧部材111の逆動が回転軸129sA、129sBの従動回転に変換される変換効率は低く、回転軸129sA、129sBの回転により回転される第2プーリ123の回転を阻止させるには小さい力量で押圧すればよい。したがって、第2プーリ123の回転を阻止させるためのソレノイド146の吸引力をさらに軽減することができ、ソレノイド146への供給電力を小さいものにすることができる。
以上述べた後処理装置は、用紙押圧部材の逆動に従動する部品の一つである第2プーリを巻回する第1駆動ベルトをブレーキパッドにより押圧して、その従動を阻止して、断裁動作中に用紙押圧部材が逆動されることを防止するものであった。
以下に述べる後処理装置は、前述の後処理装置とは異なる実施の形態であり、用紙断裁装置100が断裁動作中は、用紙押圧部材の逆動に従動する部品の一つである第2プーリに配した被係止部に、係止部を係合させて、用紙押圧部材が逆動されることを防止するものである。
<用紙断裁装置100>
図6は、断裁動作中に、用紙押圧部材の逆動に従動する部品の一つである第2プーリに配した被係止部に係止部係合させて、用紙押圧部材が逆動されることを防止する逆動防止部を有する用紙断裁装置を説明する図である。
図6(a)は正面図、図6(b)は要部側面図、図6(c)は要部上面図である。
図6(a)、(b)、(c)に示されるように、用紙断裁装置100の上部には用紙押圧部材111を有する押圧部110が配置され、本体下部には断裁刃131を有する断裁部130が配置されている。また、150は逆動防止部である。逆動防止部150は、第2プーリ123に被係止部として機能するラチェット車157を配し、ラチェット車157に係止部として機能するラチェット爪152を係合させて用紙押圧部材111の逆動にともなう第2プーリ123の従動回転を阻止して、断裁動作中の用紙押圧部材111逆動を防止する。
図示される用紙断裁装置100は待機状態にあり、用紙束SSが導入された状態である。
137は断裁部130に配された固定の載置台であり、用紙断裁装置100に導入された中綴じされ、見開きを閉じられた用紙束SSは、その小口部SSaを載置台137に載置される。載置台137に載置された用紙束SSは、図示の待機位置から矢印Z方向に下降する、用紙押圧部として機能する用紙押圧部材111により押圧される。図示2点鎖線は、用紙束SSを押圧する位置にある用紙押圧部材111を示す。用紙押圧部材111により押圧された載置台137上の用紙束SSは、図示の待機位置から斜め上方、図示矢印C方向に移動される断裁刃131によりその小口SSaが断裁される。逆動防止部150は、用紙束が断裁される間、用紙押圧部材111が用紙束SSを押圧する位置から押し戻されること、すなわち逆動を防止する。逆動防止部150の作用により、用紙束SSの小口SSaが断裁される間、用紙押圧部材111の用紙束SSへの押圧が継続されるので、用紙束SSが載置位置からずれることがなく、切り口が乱れない断裁がなされる。
図6(a)、(b)、(c)に示される用紙断裁装置100の押圧部110、押圧移動部120、断裁部130は、それぞれ、先に図4(a)、(b)、(c)を用いて説明した用紙断裁装置100における、押圧部110、押圧移動部120、断裁部130と、構成、動作が同一であり、機能が同一な部品には同一の符号が付されている。そこで、押圧部110、押圧移動部120、断裁部130については、先の図4(a)、(b)、(c)を用いた説明との重複を避けるため、ここでの説明は省略し、以下、逆動防止部150について詳しく説明する。
<逆動防止部150>
逆動防止部150は、用紙断裁装置100の動作に連動した所定のタイミングで、後述される第1モードと第2モードとの2つのモードで動作する。
以下、逆動防止部150についてさらに説明する。
図7は、逆動防止部150を説明する図である。図7(a)、図7(b)は、逆動防止部150が第1モード状態にあるとき、図7(c)は、逆動防止部150が第2モード状態にあるとき、をそれぞれ示す図である。そして、図7(b)は、逆動防止部150が第1モード状態にあるときの、ラチェット爪152の動作を説明する図である。
逆動防止部150が第1モード状態にあるときは、引っ張りばね155に付勢されたラチェット爪152を、第2プーリ123に固定されたラチェット車157に係合させて、第2プーリ123の、用紙押圧部材111を下降させる方向の回転のみを許容する。
また、第2モード状態にあるときは、ラチェット爪152を、ラチェット車157から離間させ、第2プーリ123の、用紙押圧部材111を上昇させる方向への回転を許容する。
図7(a)、(b)、(c)に示すように、逆動防止部150は、ラチェット爪152、支持軸154、引っ張りばね155、ソレノイド156と、ラチェット車157を有する。
ラチェット車157は、円盤の外周部に、円盤の外周面からの距離が緩やかに増加する緩斜面と、緩斜面における円盤の中心からの距離が最大になったところから円盤の外周面に向かって急激に距離が減少する急斜面とからなる鋸歯形状をなす係合歯を複数、連続して、形成された爪車である。ラチェット車157は、第2プーリ123に、第2プーリ123と中心を同一にして固定されている。このラチェット車157の第2プーリ123への固定は、用紙押圧部材111を下降させるときの第2プーリ123の回転方向である図示矢印r3方向に第2プーリ123が回転されるとき、同時に回転されるラチェット車157の鋸歯形状をなす係合歯の緩斜面側が回転を先導する方向になされる。なお、本実施の形態におけるラチェット車157の係合歯の数は12であるが、これに限定されるものではない。
ラチェット爪152は、先端爪部152cを有し、その先端爪部152cが、第2プーリ123に固定されたラチェット車157の係合歯と係合可能な位置に、非図示の支持軸固定部に固定された支持軸154を回動中心にして回動自在に支持される。
引っ張りばね155は、支持軸154を挟んでラチェット爪152における先端爪部152cとは反対側の端部に取り付けられている。そして、ラチェット爪152を、支持軸154を回動中心にして、先端爪部152cをラチェット車157に接近させる方向、すなわち、時計方向回りに回動させるように付勢する。
ソレノイド156は、非図示の駆動電源から供給される電力により動作し、通電がなされたときは、プランジャ156Pがソレノイド本体156Bから突出する押し出し型のソレノイドである。そして、プランジャ156Pの端部を、支持軸154を挟んでラチェット爪152における引っ張りばね155の取り付け位置の近傍に配置される。
ソレノイド156に通電がなされるときはソレノイド本体156Bから突出するプランジャ156Pが、引っ張りばね155により時計回り方向に付勢されているラチェット爪152を押圧し、反時計回り方向に回動させる。この、ソレノイド156に通電がなされた状態が、逆動防止部150が第2モードにある状態である。
また、ソレノイド156に通電がなされないときには、プランジャ156Pはラチェット爪152を押圧しないので、後述するラチェット爪152の揺動を阻害しない。この、ソレノイド156に通電がなされない状態が、逆動防止部150が第1モードにある状態である。
逆動防止部150は、用紙断裁装置100に導入された用紙束SSの小口断裁がなされ、用紙押圧部材111を、用紙束SSを押圧していた位置から待機位置まで上昇させるときに、ソレノイド156に通電がなされた第2モード状態となり、それ以外のときは、ソレノイド156に通電がなされない、第1モード状態となる。
図6(a)は、逆動防止部150が第1モードにある状態、すなわち、ソレノイド156に通電がなされない状態にあるときの図である。ソレノイド156に通電がなされないので、プランジャ156Pはラチェット爪152を押圧せず、引っ張りばね155により時計回り方向に付勢されているラチェット爪152の先端爪部152cは、ラチェット車157の係合歯に当接する。
逆動防止部150が第1モード状態にあるとき、引っ張りばね155により付勢されたラチェット爪152の先端爪部152cは、第2プーリ123が矢印r3方向へ回転されるとき、同方向に回転するラチェット車157の鋸歯形状をなす係合歯の、緩斜面と、急斜面とに順次当接する。そして、係合歯の歯底から緩斜面に当接して緩斜面の最大外周部に到達すると急斜面に沿って歯底に到達することを繰り返して行うので、ラチェット爪152は支持軸154を揺動中心にして揺動する。なお、第2プーリ123の矢印r3方向への回転は、用紙押圧部材111を下降させる方向の回転である。
図7(b)は、逆動防止部150が第1モードにあるときのラチェット爪152の揺動を示す図であり、矢印Sはラチェット爪152の揺動範囲を示している。
このように、第2プーリ123が矢印r3方向へ回転されるとき、すなわち、用紙押圧部材111を下降させる方向に回転されるときは、ラチェット爪152は支持軸154を揺動中心として揺動し、第2プーリ123の矢印r3方向への回転を妨げない。
しかし、第2プーリ123が矢印r3方向とは反対の方向に回転されるとき、すなわち、用紙押圧部材111を下降させる方向に回転されるときは、引っ張りばね155により付勢されたラチェット爪152の先端爪部152cがラチェット車157の歯底に当接したとき、先端爪部152cは鋸歯形状をなす係合歯の急斜面を越えられず、ラチェット車157の歯底に留まり、ラチェット車157と係合する。したがって、第2プーリ123が矢印r3方向とは反対の方向に回転されることが、ラチェット車157と係合したたラチェット爪152により阻止される。
このように、逆動防止部150が第1モードにあるとき、第2プーリ123の矢印r3方向への回転、すなわち、用紙押圧部材111を下降させる方向への回転は許容されるが、その反対方向に回転されることは阻止される。
図7(c)は、逆動防止部150が第2モードにある状態、すなわち、ソレノイド156に通電がなされた状態にあるときを示す図である。
ソレノイド156に通電がなされると、プランジャ156Pはソレノイド本体156Bから突出して、ラチェット爪152に当接し、ラチェット爪152を、引っ張りばね155の付勢力に抗して移動させ、先端爪部152cをラチェット車157から離間させる。
先端爪部152cのラチェット車157からの離間により、ラチェット車157はラチェット爪152に係合されることがなくなり、ラチェット車157は時計回り方向、反時計回り方向、いずれの方向への回転、すなわち、用紙押圧部材111を下降、あるいは、上昇させるいずれの方向への回転が可能になる。
次に、用紙断裁装置100の動作と、その動作にともなう逆動防止部150の動作を、説明する。
用紙断裁装置100が用紙束SSの導入を待つ間は、図6に示したように、用紙押圧部材111は上限位置に、断裁刃131は下限位置に待機している。このとき、逆動防止部150は、ソレノイド156に通電がなされない第1モード状態にあり、ラチェット爪152の先端爪部152cがラチェット車157に係合可能な位置にある。
用紙束SSが用紙断裁装置100に導入され、載置台137に載置されると、押圧部110における押圧駆動モータM1が起動して、用紙押圧部材111が待機位置から下降させる。このとき、ラチェット車157は第1モード状態にあるラチェット爪152により用紙押圧部材111を下降させる方向への回転が許容されており、用紙押圧部材111の下降を妨げない。
押圧駆動モータM1は、用紙押圧部材111が載置台137上の用紙束SSに当接し、さらに、所定の押圧力で載置台137上の用紙束SSを押圧するに至ると停止する。
本実施の形態においては、押圧駆動モータM1に供給する電力の電流値が予め定めた電流値に至ったとき、押圧駆動モータM1への電力供給が停止され、押圧駆動モータM1が停止される。
押圧駆動モータM1が停止すると、断裁刃駆動モータM2が動作し、待機位置にある断裁刃131を移動させ、用紙束SSの小口を断裁する。
断裁刃131により断裁される用紙束SSには、押圧する用紙押圧部材111を押し戻す方向の力、すなわち逆動させる力が作用する。この力は、用紙押圧部材111の突出部111sA、111sBに螺合する回転軸129sA、129sBを従動回転させる力となり、さらに、第3プーリ124A、124Bを経由して第2プーリ123を、矢印r3とは反対方向に従動回転させる力として伝達される。
しかし、逆動防止部150は第1モード状態にあり、ラチェット車157の矢印r3とは反対方向に従動回転されることは、ラチェット車157に係合するラチェット爪152により阻止されるので、第2プーリ123が従動回転されることはなく、用紙押圧部材111は逆動されることがない。
したがって、用紙押圧部材111は用紙束SSを所定の押圧力で押圧する位置に留まり、押圧を継続するので、断裁がなされる間に用紙束SSがずれて、断裁された切り口が乱れるようなことがない。
そして、断裁が完了すると、断裁刃駆動モータM2が逆回転し、断裁刃131を待機位置まで下降させる。
断裁刃131の下降が完了すると、ソレノイド156への通電がなされ、逆動防止部150が第2モード状態となる。ソレノイド156への通電により、ソレノイド156のプランジャ156Pがソレノイド本体156Bから突出し、突出するプランジャ156Pは、引っ張りばね155の付勢に抗してラチェット爪152を、支持軸154を回動中心として反時計方向に回動させる。
ラチェット爪152の反時計方向への回動により、ラチェット車157に係合可能な位置にあった先端爪部152cがラチェット車157から離間する。
先端爪部152cのラチェット車157からの離間により、先端爪部152cによりなされていた、ラチェット車157の矢印r3とは反対方向への回転の阻止から解放され、第2プーリ123は用紙押圧部材111を上昇させる方向への回転が可能になる。
逆動防止部150が第2モード状態になると、押圧駆動モータM1が押圧動作方向とは逆方向に回転し用紙押圧部材111を上昇させる。
用紙押圧部材111の上昇により、用紙束SSは押圧から解除される。そして、用紙押圧部材111が待機位置まで上昇すると、ソレノイド156への通電が停止されて逆動防止部150が第1モード状態になり、一連の断裁動作が終了する。
以上述べたように、用紙断裁装置100が断裁動作中には、用紙押圧部材111は、逆動防止部150の作用により用紙束SSを所定の押圧力で押圧する位置に留まり、押圧を継続するので、断裁がなされる間に用紙束SSがずれて、断裁された切り口が乱れるようなことがない。
また、断裁中は、逆動防止部150はソレノイド156に電力を供給しない第1モード状態にあるため、断裁中に用紙押圧部材111が所定の押圧力で用紙の押圧を行うためのエネルギ供給は不要となる。
また、逆動防止部150は、押圧駆動モータM1の駆動力を用紙押圧部材111に伝達する押圧移動部120における第2プーリ123の回転を阻止する位置に配される。前述のように、押圧移動部120は、押圧駆動モータM1の回転を減速して用紙押圧部材111に伝達している。したがって、用紙押圧部材111が逆動されるとき、用紙押圧部材111の動きは増速された第2プーリ123の回転に変換されるので、用紙押圧部材111が逆動されないように第2プーリ123の回転を阻止するに際して大きな力を必要としない。したがって、用紙押圧部材111の逆動を第2プーリ123の回転を阻止させることにより実施するに際して、ラチェット車157及びラチェット車157と係合するラチェット爪152、またラチェット爪152を支持する支持軸154には大きな力が加わらないので、これらの部品の、材質、寸法を決定する際の自由度を大きくすることができる。
また、ねじ押圧部に台形ねじを使用しているので、用紙押圧部材111を逆動させる力量が回転軸129sA、129sBを回転させる力量に変換される変換効率は低い。したがって、回転軸129sA、129sBの回転により回転される第2プーリ123の回転を阻止させるに際して、ラチェット車157及びラチェット車157と係合するラチェット爪152、またラチェット爪152を支持する支持軸154には大きな力が加わらないので、これらの部品の、材質、寸法を決定する際の自由度をさらに大きくすることができる。
このように、本実施の形態における後処理装置Bは、用紙束SSの断裁中に用紙押圧部材111が逆動されないので、切り口の乱れが発生させず、かつ、断裁中に用紙押圧部材111が用紙束SSを押圧するためのエネルギを供給する必要としない。
A 画像形成装置
1 画像読取部
2 画像処理部
3 画像書込部
4 画像形成部
5 カセット
6A 給紙部
6B 給紙部
7 定着装置
8 排紙部
9 操作部
10A 主制御手段
B 後処理装置
10B 後処理制御手段
30 中折り手段
40 搬送手段
50 折丁ガイド手段
60 中綴じ手段
70 冊子取出手段
80 冊子搬送手段
100 用紙断裁装置
110 押圧部
111 用紙押圧部材
111sA、111sB 突出部
120 押圧移動部
121 ベルト減速機構部
M1 押圧駆動モータ
122 第1プーリ
123 第2プーリ
124A、124B 第3プーリ
125 第1駆動ベルト
126A、126B 第2駆動ベルト
127A、127B 小歯車
128A、128B 大歯車
129 ねじ押圧部
129sA、129sB 回転軸
130 断裁部
131 断裁刃
137 載置台
M2 断裁刃駆動モータ
140 逆動防止部
142 制動レバー
143 ブレーキパッド
144 支持軸
146 ソレノイド
150 逆動防止部
152 ラチェット爪
154 支持軸
156 ソレノイド
157 ラチェット車
S 用紙
SS 用紙束

Claims (12)

  1. 用紙を載置する用紙載置部と、
    前記用紙載置部に接近、離間自在に配設された用紙押圧部と、
    前記用紙押圧部を移動させる押圧移動部と、
    前記用紙載置部に載置された用紙を断裁する断裁部と、
    前記用紙押圧部が前記用紙載置部から離間する方向へ移動されることを防止する第1の状態と、前記用紙押圧部が前記用紙載置部から離間する方向へ移動されることを防止しない第2の状態とを有する逆動防止部と、
    を有し、
    前記用紙押圧部は前記押圧移動部により移動されて前記用紙載置部に接近し、前記用紙載置部に載置された用紙を押圧し、
    前記断裁部は前記用紙押圧部が用紙を押圧しており、かつ前記逆動防止部が前記第1の状態にあるときに用紙を断裁し、
    前記押圧移動部は、前記断裁部による用紙の断裁が完了し、前記逆動防止部が前記第1の状態から前記第2の状態になった後に、前記用紙押圧部を前記用紙載置部から離間する方向へ移動させることを特徴とする後処理装置。
  2. 前記逆動防止部は、前記押圧移動部を構成し前記用紙押圧部の移動に従動するいずれかの部品に当接して当該部品の従動を防ぐことを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。
  3. 用紙を載置する用紙載置部と、
    前記用紙載置部に接近、離間自在に配設された用紙押圧部と、
    前記用紙押圧部を移動させる押圧移動部と、
    前記用紙載置部に載置された用紙を断裁する断裁部と、
    を有し、
    前記用紙押圧部は前記押圧移動部により移動されて前記用紙載置部に接近し、前記用紙載置部に載置された用紙を押圧し、前記断裁部は前記用紙押圧部により押圧された用紙を断裁し、前記用紙押圧部は前記断裁部による用紙の断裁が完了した後に前記用紙載置部から離間する後処理装置において、
    前記用紙押圧部が用紙を押圧する位置にあるとき、該用紙押圧部が前記用紙載置部から離間する方向へ移動されることを防止する逆動防止部を有し、
    前記逆動防止部は、前記押圧移動部を構成し前記用紙押圧部の移動に従動するいずれかの部品に当接して当該部品の従動を防ぐことを特徴とする後処理装置。
  4. 前記逆動防止部は、前記部品に当接して当該部品の従動を防ぐ第1位置と、当該第1位置から離間して前記部品の従動を妨げない第2位置と、に移動自在な制動部を有し、
    前記制動部は、前記用紙押圧部が、少なくとも用紙を押圧する位置に到達したときから断裁が完了するまでの間は前記第1位置に移動され、前記用紙押圧部が、前記用紙載置部に接近、及び前記用紙載置部から離間するときには前記第2位置に移動されることを特徴とする請求項2または3に記載の後処理装置。
  5. 前記押圧移動部は、
    回転駆動力を発生する押圧駆動力発生部と、
    前記押圧駆動力発生部により回転される駆動プーリと、従動プーリと、前記駆動プーリ及び前記従動プーリ間に掛け渡された駆動ベルトと、を備え、前記押圧駆動力発生部の回転を減速して前記従動プーリに前記回転駆動力を伝達するベルト減速機構部と、
    前記用紙押圧部に配された雌ねじ部と、前記雌ねじ部に螺合する雄ねじを配した雄ねじ部と、を備えるねじ押圧部と、
    を有し、
    前記ベルト減速機構部を介して伝達された前記押圧駆動力発生部の駆動力にて前記雄ねじ部を回転させて、前記雌ねじ部を前記雄ねじ部の軸方向へ移動させ、前記用紙押圧部を、前記用紙載置部に接近、あるいは離間する方向に移動させ、
    前記制動部が前記第1位置にあるときに当接する部品は前記駆動ベルトであることを特徴とする請求項4に記載の後処理装置。
  6. 前記逆動防止部は、前記押圧移動部を構成し前記用紙押圧部の移動に従動するいずれかの部品に配置された被係止部と、
    前記被係止部に係合して、前記用紙押圧部の前記用紙載置部に接近する方向への移動による前記部品の従動を許容するとともに、前記用紙押圧部の前記用紙載置部から離間する方向への移動による前記部品の従動を阻止する係止部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。
  7. 用紙を載置する用紙載置部と、
    前記用紙載置部に接近、離間自在に配設された用紙押圧部と、
    前記用紙押圧部を移動させる押圧移動部と、
    前記用紙載置部に載置された用紙を断裁する断裁部と、
    を有し、
    前記用紙押圧部は前記押圧移動部により移動されて前記用紙載置部に接近し、前記用紙載置部に載置された用紙を押圧し、前記断裁部は前記用紙押圧部により押圧された用紙を断裁し、前記用紙押圧部は前記断裁部による用紙の断裁が完了した後に前記用紙載置部から離間する後処理装置において、
    前記用紙押圧部が用紙を押圧する位置にあるとき、該用紙押圧部が前記用紙載置部から離間する方向へ移動されることを防止する逆動防止部を有し、
    前記逆動防止部は、前記押圧移動部を構成し前記用紙押圧部の移動に従動するいずれかの部品に配置された被係止部と、
    前記被係止部に係合して、前記用紙押圧部の前記用紙載置部に接近する方向への移動による前記部品の従動を許容するとともに、前記用紙押圧部の前記用紙載置部から離間する方向への移動による前記部品の従動を阻止する係止部と、を有することを特徴とする後処理装置。
  8. 前記係止部は、
    前記被係止部に係合して、前記用紙押圧部の前記用紙載置部に接近する方向への移動による前記部品の従動を許容するとともに、前記用紙押圧部の前記用紙載置部から離間する方向への移動による前記部品の従動を阻止する第1モードと、
    前記被係止部から離間して、前記用紙押圧部の前記用紙載置部から離間する方向への移動による前記部品の従動を許容する第2モードと、の2つのモードで動作可能であり、
    前記逆動防止部は、前記用紙押圧部が、少なくとも前記用紙載置部に載置された用紙を押圧する位置にあるときは前記第1モードで動作し、前記断裁部による用紙の断裁が完了して前記用紙押圧部が前記用紙載置部から離間するときには前記第2モードで動作することを特徴とする請求項6または7に記載の後処理装置。
  9. 前記押圧移動部は、
    回転駆動力を発生する押圧駆動力発生部と、
    前記押圧駆動力発生部により回転される駆動プーリと、従動プーリと、前記駆動プーリ及び前記従動プーリ間に掛け渡された駆動ベルトと、を備え、前記押圧駆動力発生部の回転を減速して前記従動プーリに前記回転駆動力を伝達するベルト減速機構部と、
    前記用紙押圧部に配された雌ねじ部と、前記雌ねじ部に螺合する雄ねじを配した雄ねじ部と、を備えるねじ押圧部と、
    を有し、
    前記ベルト減速機構部を介して伝達された前記押圧駆動力発生部の駆動力にて前記雄ねじ部を回転させて、前記雌ねじ部を前記雄ねじ部の軸方向へ移動させ、前記用紙押圧部を、前記用紙載置部に接近、あるいは離間する方向に移動させ、
    前記被係止部は、前記従動プーリに配されたラチェット車であり、
    前記係止部は、前記逆動防止部が前記第1モードにて動作するときは、前記ラチェット車に係合しつつ前記従動プーリが、前記用紙押圧部が前記用紙載置部に接近する方向へ従動されることを許容するとともに、前記従動プーリが前記用紙載置部から離間する方向へ従動されることを阻止し、前記第2モードにて動作するときは前記ラチェット車から離間して、前記従動プーリが、前記用紙押圧部が前記用紙載置部に接近する方向へ従動されることを許容するラチェット爪であることを特徴とする請求項に記載の後処理装置。
  10. 前記雄ねじ部及び前記雌ねじ部に配されたねじは、台形ねじであることを特徴とする請求項5またはに記載の後処理装置。
  11. 前記用紙載置部から離間する方向は、前記用紙押圧部が用紙を押圧する方向と反対の方向であることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の後処理装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載の後処理装置と、用紙に画像形成を行う画像形成装置とを接続してなり、前記後処理装置が、前記画像形成装置の動作に連動して、前記画像形成装置にて画像形成がなされた用紙に後処理を行うことを特徴とする画像形成システム。
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