JP5469699B2 - 壁貫通用スリーブ - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート壁に埋設されて、該コンクリート壁を貫通する通路を提供する壁貫通用スリーブに関する。
コンクリート壁を打設する際には、その壁を形成する型枠に壁貫通用スリーブを固定して置き、打設後は、この壁貫通用スリーブ内部の通路を各種配管や配線の通路として用いている。
図8は、このような壁貫通用スリーブの内、本発明の背景技術となる壁貫通用スリーブの一例の使用方法の説明図である。この壁貫通用スリーブは、特許文献1に記載されたものである。
この壁貫通用スリーブ60は、筒状のスリーブ55と、筒状であって、スリーブ55をその両端開口端内周に接続可能で、その筒状外周の軸方向の中心に円盤状の防水フランジ56を一体に有した接続体58とを備えている。
スリーブ55の一端外周には、パイプ接続用の雄ネジ部55aが形成され、接続体の両端開口端内周には、この雄ネジ部55aに対応した雌ネジ部57が形成されている。
このような構成で、この壁貫通用スリーブ60によれば、接続体58の両側にスリーブ55をネジ嵌合させ、コンクリート打設の際、型枠内に固定しておけば、図8のようにコンクリート壁KWを貫通する管Pのための通路を確保することができ、その際、この壁貫通用スリーブ60の外周を伝って通過しようとする水を防水フランジ56で阻止することができる。
しかしながら、この壁貫通用スリーブ60においては、2つのスリーブ55を接続体58にネジ込みした状態の全長を、コンクリート壁KWの厚さに一致させるために、スリーブ55を予め壁厚に対応した長さに揃えておく必要があった(特許文献1の明細書頁5、上から4行目から6行目)。
本出願人によれば、このようにコンクリート壁KWの厚さに対応させてスリーブ55を用意しておくのは面倒であり、部品の納期がかかりコストが高くなると思われた。
実開昭61−28977号公報(図1)
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、打設するコンクリート壁の厚さに合わせた長さのものをいちいち用意しておく必要のない壁貫通用スリーブを提供することを目的とする。
請求項1記載の壁貫通用スリーブは、コンクリート壁に埋設されて、該コンクリート壁を貫通する壁貫通用スリーブであって、筒状に形成され、一端に管又は管接続体が接続可能な接続部を備え、他端側は、切断可能に形成された合成樹脂製の二つのスリーブと、円盤状のフランジを一体に有した筒状であって、その両端に前記スリーブの差込口を備えた合成樹脂製の接続体とからなり、前記二つのスリーブは、いずれか一方または両方が切断され、それぞれ前記差込口に挿入され接着されて、前記接続体と接続固定されることを特徴とする。
請求項2記載のに記載の壁貫通用スリーブは、請求項1に従属し、接続体の両側の差込口の中央には、挿し込まれたスリーブの本体筒部が接触するような中央突部が設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の壁貫通用スリーブは、請求項1または2に従属し、接続体は、支骨鉄筋に架設支持された鉄筋を挿通する鉄筋挿通孔を備えた鉄筋固定部と、手により三次元方向に折り曲げ自在な線材を挿通する線材挿通孔を備えた線材固定部とを備えていることを特徴とする。
請求項4記載の壁貫通用スリーブは、請求項1から3のいずれかに従属し、スリーブの接続部は、他の部分である本体筒部に比べて、より径が大きくなっていることを特徴とする。請求項5記載の壁貫通用スリーブの使用方法は、コンクリート壁に埋設されて、該コンクリート壁を貫通する壁貫通用スリーブの使用方法であって、
筒状に形成され、一端に管又は管接続体が接続可能な接続部を備え、他端側は切断可能に形成された合成樹脂製のスリーブが二つ、円盤状のフランジを一体に有した筒状であって、その両端に前記スリーブの差込口を備えた合成樹脂製の接続体が一つ用意され、
前記コンクリート壁の厚さに合わせて前記二つのスリーブの他端側のいずれか一方または両方が切断され、それぞれ前記差込口に挿入されて接着され、前記接続体と前記二つのスリーブとが接続固定された状態で、前記コンクリート壁を形成する型枠に固定されることを特徴とする。
請求項1記載の壁貫通用スリーブによれば、コンクリート壁に埋設されて、該コンクリート壁を貫通する壁貫通用スリーブであって、筒状に形成され、一端に管又は管接続体が接続可能な接続部を備え、他端側は、切断可能に形成された合成樹脂製の二つのスリーブと、円盤状のフランジを一体に有した筒状であって、その両端に前記スリーブの差込口を備えた合成樹脂製の接続体とからなり、前記二つのスリーブは、いずれか一方または両方が切断され、それぞれ前記差込口に挿入され接着されて、前記接続体と接続固定されるので、現場でコンクリート壁の厚さに合わせて長さ調節が可能であり、打設するコンクリート壁の厚さに合わせた長さのものをいちいち用意しておく必要がなくなる。また、スリーブの他端側と差込口とは接着固定されているので、両者の固定は強固なものとなっている。さらに、全長の調整だけでなく、フランジを備えた接続体の位置の調整も可能となる。
請求項2記載の壁貫通用スリーブによれば、請求項1の効果に加え、接続体の両側の差込口の中央には、挿し込まれたスリーブの本体筒部が接触するような中央突部が設けられているので、スリーブの差し込みが中央突部で制限される。
請求項3記載の壁貫通用スリーブによれば、請求項1または2の効果に加え、接続体は、支骨鉄筋に架設支持された鉄筋を挿通する鉄筋挿通孔を備えた鉄筋固定部と、手により三次元方向に折り曲げ自在な線材を挿通する線材挿通孔を備えた線材固定部とを備えているので、必要な場合には、鉄筋や線材を用いて、接続体つまりは壁貫通用スリーブをコンクリート打設に耐えるようにより強固に保持することができる。
請求項4記載の壁貫通用スリーブによれば、請求項1から3のいずれかの効果に加え、スリーブの接続部は、他の部分である本体筒部に比べて、より径が大きくなっているので、接続部に接続すべき管又は管接続体の有効内径と壁貫通用スリーブの有効内径を一致させることができ、壁貫通用スリーブの有効内径を確保することができる。請求項5記載の壁貫通用スリーブの使用方法によれば、コンクリート壁に埋設されて、該コンクリート壁を貫通する壁貫通用スリーブの使用方法であって、筒状に形成され、一端に管又は管接続体が接続可能な接続部を備え、他端側は切断可能に形成された合成樹脂製のスリーブが二つ、円盤状のフランジを一体に有した筒状であって、その両端に前記スリーブの差込口を備えた合成樹脂製の接続体が一つ用意され、前記コンクリート壁の厚さに合わせて前記二つのスリーブの他端側のいずれか一方または両方が切断され、それぞれ前記差込口に挿入されて接着され、前記接続体と前記二つのスリーブとが接続固定された状態で、前記コンクリート壁を形成する型枠に固定されるので、請求項1の効果を使用方法として発揮する。
本発明の壁貫通用スリーブの一例を構成するスリーブを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)はその前面図 本発明の壁貫通用スリーブの一例を構成する接続体を示すもので、(a)はその一部破断の正面図、(b)はその前面図 本発明の壁貫通用スリーブの一例を構成する保護具を示すもので、(a)はその正面図、(b)はその裏面図、(c)は(a)のAA断面図、(d)は(a)のBB断面図、(e)はその外観斜視図 図1のスリーブ、図2の接続体、図3の保護具を組み合わせた壁貫通用スリーブを示す一部破断の正面図 (a)、(b)は、図4の壁貫通用スリーブの使用方法の説明図 (a)、(b)は、図5に続いて、図4の壁貫通用スリーブの使用方法の説明図 本発明の壁貫通用スリーブの参考例とその使用方法の説明図 本発明の背景技術となる壁貫通用スリーブの一例の使用方法の説明図
1 接続部
2 本体筒部
5 スリーブ
6、6A フランジ
7 差込口
8 鉄筋固定部
8a 鉄筋挿通孔
9 線材固定部
9a 線材挿通孔
10、10A 接続体
11 嵌合部
12 固定部
20 保護具
30、30A 壁貫通用スリーブ
KW コンクリート壁
WF 型枠
P 管
P1 管継手
以下に、本発明の実施の形態(実施例)について、図面を用いて説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明の壁貫通用スリーブの一例を構成するスリーブを示すもので、(a)はその縦断面図、(b)はその前面図である。
このスリーブ5は、合成樹脂製で、全体として段付き筒形状であって、一方端が接続部1として、その径が大きくなっている。接続部1に比べ、より小径の部分を本体筒部2とする。
接続部1は、コンクリート壁の壁面に開口する側となるもので、管又は管接続体が接続可能なものとなっている。
接続部1に接続された管又は管接続体の内径と、本体筒部2の内径とが同じとなるようにしておくと、通路の有効内径として同一のものを確保することができて、通路としての有用性が高くなる。
接続部1の長さは、接続された管又は管接続体と嵌まり合うのに十分な長さが確保されればよく、スリーブ5の残りは全て本体筒部2として同一の内外径となっている。このため、この本体筒部2をどこで切断しても、後述するように、接続体10の差込口7に同じ嵌合状態で接続することができる。
スリーブ5の素材である合成樹脂製の種類は、特に限定されないが、一般に広く用いられているPVC(ポリ塩化ビニル)が好適であり、このPVCの場合、低価格とすることができる。
図2は、本発明の壁貫通用スリーブの一例を構成する接続体を示すもので、(a)はその一部破断の正面図、(b)はその前面図である。
この接続体10は、円盤状のフランジ6を一体に有した筒状であって、その両端に上記スリーブ5の本体筒部2を受け入れる差込口7を備えた合成樹脂製のものである。
フランジ6は、筒状の接続体10の外周の軸方向長さの中心部分に設けられ、図8の背景技術の接続体58が備える防水フランジ56と同様に、防水の役目を果たすものである。
接続体10の差込口7の内径とスリーブ5の本体筒部2の外径との関係は、両者を嵌め込んで接着剤で固定した場合に、水漏れ、固定不完全が生じない程度のものとなっている。
差込口7の長さは、現場で長さを適宜切断して用いられるスリーブ5の本体筒部2の不揃いで、軸方向に直角でない切断端面にも対応可能なように、通常の嵌め込み、接着剤固定に必要な長さに比べ、長くなっている。
両側の差込口7の中央には、挿し込まれたスリーブ5の本体筒部2が接触するような中央突部10aが設けられている。この中央突部10aの内径は、本体筒部2の内径より小さくならないようにして、通路としての有効内径を確保している。
接続体10の外周両端近傍には、支骨鉄筋に架設支持された鉄筋を挿通する鉄筋挿通孔8aを備えた鉄筋固定部8と、手により三次元方向に折り曲げ自在な線材を挿通する線材挿通孔9aを備えた線材固定部9とが設けられている。
この接続体10では、両側一対の鉄筋固定部8と線材固定部9とは、筒状の接続体の外周の対向する位置(上下の位置)に設けられているが、このような配置に限定されるものではない。
接続体10の素材である合成樹脂製の種類は、特に限定されないが、一般に広く用いられているPVC(ポリ塩化ビニル)が好適であり、このPVCの場合、低価格とすることができる。
また、接続体10とスリーブ5との素材を同一のものとしておくと、材料の種類の統一によるコストメリット、接着時の接着性向上のメリットがある。
図3は、本発明の壁貫通用スリーブの一例を構成する保護具を示すもので、(a)はその正面図、(b)はその裏面図、(c)は(a)のAA断面図、(d)は(a)のBB断面図、(e)はその外観斜視図である。
この保護具20は、スリーブ5の接続部1に埋設され、この接続部1を保護するために用いられる。
その特徴は、スリーブ5の接続部1の内面全周に密接嵌合してその接続部1の開口側を閉塞する嵌合部11と、コンクリート壁KWを形成するための型枠WF(図6参照。)に対して取り外し可能に該保護具20を固定するための固定部12とを備えたことにある。
保護具20は、上記の構成に加え、外周側となる嵌合部11と中心側となる固定部12とを補強桟13で連結した円筒状となっており、その反型枠側をフタ部15で閉止したものとなっている。
更に、保護具20は、接続部1の端面に当接し、この接続部1の端面と型枠WFとの間に介在するフランジ部14(図6参照。)を備えている。
固定部12は、より具体的には、六角ボルト16(図6参照。)の軸部が挿入される、保護具20の反型枠側から型枠側に貫通する固定孔12aと、この固定孔12aの反型枠側に設けられ、六角ボルト16の六角頭部に対応した六角凹所12bとを備えている。
また、この保護具20においては、上記の固定部12(固定孔12aと六角凹所12b)以外に、フタ部15から型枠WF側に固定手段である釘を打ち込んで、保護具20を型枠WFに固定するための固定手段貫通部12Aも併せて備えている。
この固定手段貫通部12Aは、型枠WFへの取り付けに用いる釘が抵抗なく打ち込めるような孔径の貫通孔であり、その釘を打ち込んだ場合でも、保護具20が破損しないようなものである。
また、固定手段貫通部12Aは完全に貫通するものではなく、その一部に釘の打ち込みで簡単に破れる閉止部12cが形成されている。この閉止部12cは、この保護具20を取り付けた状態の壁貫通用スリーブ30の内部が、この保護具20から侵入する塵埃などで汚染されないようにするものである。
この保護具20の素材としては、成形性があり、機械的強度の良い合成樹脂が好適であり、例えば、PE(ポリエチレン)が好適である。
図4は、図1のスリーブ、図2の接続体、図3の保護具を組み合わせた壁貫通用スリーブを示す一部破断の正面図である。これより既に説明した部分には同じ符号を付して、重複説明を省略する。
本発明の壁貫通用スリーブ30は、この図4から解るように、図1のスリーブ5の本体筒部2が、図2の接続体10の差込口7に差し込まれ、両端の接続部1の開口に図3の保護具20が嵌め込まれて閉止されたもので、コンクリート壁に埋設されて、該コンクリート壁を貫通する通路を提供するために用いられる。
以下、図5、図6を用いて、このような構成の壁貫通用スリーブ30の使用方法について説明する。
図5(a)、(b)は、図4の壁貫通用スリーブの使用方法の説明図、図6(a)、(b)は、図5に続いて、図4の壁貫通用スリーブの使用方法の説明図である。なお、図6(a)は、壁貫通用スリーブ30を型枠WFに取り付けた状態を示す斜視図、図6(b)は、(a)の型枠WFとスリーブ5との固定部分の断面図である。
まず、図5(a)に示すように、壁貫通用スリーブ30のスリーブ5を2個と、接続体10を1個用意し、スリーブ5の本体筒部2の長さを、打設すべきコンクリート壁KWの厚さに合わせて切断し、接続体10の差込口7との嵌め合わせ部分に接着剤Gを塗布して、差込口7に差し込む。
この際、スリーブ5の長さ調節の切断は、2個の内、一方だけで行ってもよいし、両方について行ってもよい。
この際、必要に応じて、2個のスリーブ5の内、どちらを切断するか、両方切断するかを選択できるので、現場での長さへの対応範囲も広く、接続体10の位置、つまり、フランジ6の位置への対応範囲も広い。例えば、壁内の鉄筋にフランジ6が当たるようなことを避けることができる範囲が広い。
また、この壁貫通用スリーブ30は、それぞれの部品が合成樹脂で製されているので、コストが安く、重さも軽い。また、防水目的のフランジ6を含め、水分の多いコンクリート壁内において、耐水性がよく、錆びることもない。
長さ調節と、接続体10とスリーブ5の一体化が済んだら、図6(a)に示すように、鉄筋固定部8の鉄筋挿通孔8aに鉄筋SKを挿通させて、この鉄筋SKを既設の支骨鉄筋(不図示)に連結固定することで、壁貫通用スリーブ30の打設されるべきコンクリート壁内での位置決め固定を行う。
この際、必要に応じ、線材固定部9の線材挿通孔9aに手により三次元方向に折り曲げ自在な線材SZを挿通し、この線材SZの端部を鉄筋SKに取り付けて、接続体10の固定補強を行うのがよい。
この線材SZは、一定の剛性を有するものであるので、図6(a)に示すように、下方で鉄筋固定部8により固定された壁貫通用スリーブ30の上方にある線材固定部9を押し付けるように線材SZの端部を鉄筋SKに縛り付けることで、壁貫通用スリーブ30をより安定した状態で確実に固定することができる。
このように、この壁貫通用スリーブ30は、下方側に用いられる左右一対の鉄筋固定部8と、上方側に用いられる左右一対の線材固定部9とで共同して、壁貫通用スリーブ30を固定するので、より安定、確実に型枠内で固定される。
また、線材SZは、屈曲可能で長さも自由に選択できるので、その線材SZの他端を取り付けられる範囲が広く、どこにても取り付け可能である。
また、鉄筋固定部8と線材固定部9とは軸方向の同じ位置に設けられているので、壁貫通用スリーブ30をバランス良く固定することができる。
また、状況によって、鉄筋固定部8と線材固定部9のどちらか一方しか使用できない場合は、どちらか一方だけでも固定可能であり、その場合、この壁貫通用スリーブ30では、固定部が2種類あるので、選択枝が広い。
また、図6(b)に示すように、必要に応じて補助的に、あるいは、上述の鉄筋固定部8あるいは線材固定部9による固定の代わりに、六角ボルト16を設置した保護具20をスリーブ5の接続部1に嵌め込み、この六角ボルト16のネジ先が、型枠WFの固定孔に入るようにして、型枠WFと壁貫通用スリーブ30とを固定する。
この際、 この作業の間、保護具20は、壁貫通用スリーブ30の両端開口である接続部1を密封して、壁貫通用スリーブ30の内部が汚染されるのを防止し、固定部12の六角ボルト16により型枠WFにしっかり壁貫通用スリーブ30を固定保持する役割を果たす。
また、固定部12の六角凹所12bに六角ボルト16の頭部が嵌まり込んで、保護具20に対して、六角ボルト16が相対的に回転することがなく、保護具20のフランジ部14を型枠WFに当接した状態では、六角ボルト16のネジ部の先端にネジ係合させた六角ナット16aを回転して締め付ける際、保護具20側を特に回転規制することなく、締付ができるので作業性がよい。
なお、型枠WF側に六角ボルト16の頭部を持ってきて、保護具20の六角凹所12bに六角ナット16aを嵌めて締め付けるようにしてもよい。
また、六角ボルト16を用いることなく、保護具20側から、その固定部(固定手段貫通部)12Aを用いて保護具20を型枠WFに固定手段である釘を用いて固定するようにしてもよい。
つまり、この保護具20では、固定部12を用いた六角ボルト16による固定と、固定部(固定手段貫通部)12Aを用いた釘による固定の内から、現場での状況に合わせて選択的に用いることができるので、適用性が高い。
また、保護具20による型枠WFへの固定が不要な場合でも、この保護具20は壁貫通用スリーブ30の両端の接続部1の端面と内周側が汚染されたり、外部からの塵埃の侵入を防止したりする役割を果たす。この場合は、例えば、固定部12の孔を粘着テープで封止しておいたり、固定部21に短寸の六角ボルトを入れておけばよい。
図6の準備が済むと、コンクリートを打設し、その打設が終了しコンクリートが固化したら、六角ボルト16を締め付けている六角ナット16aを取り外し、型枠WFを取り除き、保護具20を取り外すと図5(b)の状態となる。
この状態で、例えば、図示するように、角形の波付き管SPを接続可能とする管継手P1の端部に接着剤Gを塗布して、壁貫通用スリーブ30の一方側の接続部1に差し込んで、固定接続することができる。
上記打設の際、保護具20は、固定のために用いられた場合には、その固定部12に挿嵌された六角ボルト16で強固に型枠WFに締付固定され、その嵌合部11で接続部1を強固に保持するので、コンクリートの打設に打ち勝って、壁貫通用スリーブ30の位置と姿勢を維持することができる。
また、この保護具20は、嵌合部11と固定部12とを補強桟13で連結した円筒状となっており、その反型枠側をフタ部15で閉止した頑丈な構造となっているので、より強固に接続部1を保持し、コンクリート打設への対抗力を増加させる。
なお、この保護具20では、フタ部15は、反型枠側にだけ設けられ、型枠WF側は補強桟13などが見える開放状態となっている。したがって、この保護具20を取り除く際には、補強桟13などの部分の空き空間に指先を差し入れて、簡単に取り外すことができるので、便利が良い。
さらに、この保護具20の嵌合部11は、接続部1の全長の3分の1以上の長さに渡って、その接続部1に嵌合しているので、コンクリートの打設に打ち勝って、さらにより強固に壁貫通用スリーブ30を保持し、コンクリート打設への対抗力を増加させる。
また、保護具20の嵌合部11は、スリーブ5の接続部1については、その全長の半分以上の内周にわたって嵌合しているので、この部分に内外の塵埃などが付着したりすることを防止することができ、管継手P1の接着接合や、シールによる水蜜維持に悪影響を与えることがない。
また、保護具20は、接続部1に接続すべき管や管継手を接続するまでは、この接続部1に設置したままとしておくと、この接続部1と、その内側となる壁貫通用スリーブ30の内部が汚染されるのを防ぐことができる。
さらに、図6(b)から解るように、管継手P1などを接続する前に、保護具20を取り去ったのちには、コンクリート壁KWの壁面と、壁貫通用スリーブ30の外側となる接続部1の端面との間には、取り去った保護具20のフランジ部14の厚さ分だけの段差Hが生じる。
このような段差Hを生じさせる保護具20のフランジ部14は、ごく薄いものであるが、たとえ壁貫通用スリーブ30の型枠WFへの固定等に多少の傾きがあったとしても、壁貫通用スリーブ30の外側表面である接続部1端面が、コンクリート壁KWの壁面から飛び出ないようにして、この壁面を基準として、直角方向に設置すべき管継手などの設置に支障がないようしている。
このような保護具20の多数の効果は、これを構成部品として用いた壁貫通用スリーブ30については、スリーブ30の効果として発揮されるものである。
<参考形態1>
図7は、本発明の壁貫通用スリーブの参考例とその使用方法の説明図である。
この壁貫通用スリーブ30Aは、図4の壁貫通用スリーブ30に比べ、接続体10Aのフランジ6Aが、接続体10Aの軸方向長さの中心から偏った位置に設けられている点が異なっている。
このようにすると、この図7で解るように、接続体10Aの向きを変えることで、打設しようとするコンクリート壁KW内で、壁貫通用スリーブ30A同士を近接して設置したい場合、フランジ6A同士が、互いにその外周端で接触しないようにして、より近接して設置することができる。
また、本発明の壁貫通用スリーブは、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施例の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、本発明の技術的範囲には、これらの変形例、組み合わせも含まれるものである。
本発明の壁貫通用スリーブは、打設するコンクリート壁の厚さに合わせた長さのものをいちいち用意しておく必要のないことが要請される産業上の分野に用いることができる。

Claims (5)

  1. コンクリート壁に埋設されて、該コンクリート壁を貫通する壁貫通用スリーブであって、筒状に形成され、一端に管又は管接続体が接続可能な接続部を備え、他端側は、切断可能に形成された合成樹脂製の二つのスリーブと、円盤状のフランジを一体に有した筒状であって、その両端に前記スリーブの差込口を備えた合成樹脂製の接続体とからなり、
    前記二つのスリーブは、いずれか一方または両方が切断され、それぞれ前記差込口に挿入され接着されて、前記接続体と接続固定されることを特徴とする壁貫通用スリーブ。
  2. 接続体の両側の差込口の中央には、挿し込まれたスリーブの本体筒部が接触するような中央突部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の壁貫通用スリーブ。
  3. 接続体は、支骨鉄筋に架設支持された鉄筋を挿通する鉄筋挿通孔を備えた鉄筋固定部と、手により三次元方向に折り曲げ自在な線材を挿通する線材挿通孔を備えた線材固定部とを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の壁貫通用スリーブ。
  4. スリーブの接続部は、他の部分である本体筒部に比べて、より径が大きくなっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の壁貫通用スリーブ。
  5. コンクリート壁に埋設されて、該コンクリート壁を貫通する壁貫通用スリーブの使用方法であって、
    筒状に形成され、一端に管又は管接続体が接続可能な接続部を備え、他端側は切断可能に形成された合成樹脂製のスリーブが二つ、円盤状のフランジを一体に有した筒状であって、その両端に前記スリーブの差込口を備えた合成樹脂製の接続体が一つ用意され、
    前記コンクリート壁の厚さに合わせて前記二つのスリーブの他端側のいずれか一方または両方が切断され、それぞれ前記差込口に挿入されて接着され、前記接続体と前記二つのスリーブとが接続固定された状態で、前記コンクリート壁を形成する型枠に固定されることを特徴とする壁貫通用スリーブの使用方法。
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