JP5465871B2 - ニキビ改善剤 - Google Patents

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Description

本発明は、ニキビの予防及び治療効果に優れたニキビ改善剤に関する。
ニキビ、すなわち尋常性ざ瘡は主に思春期に発現する皮膚疾患であり、一般には皮脂分泌亢進とその貯留、毛包管の角化亢進と閉塞、毛包管内における Propionibacterium acnes などの細菌増殖等、いくつかの因子が相互に関連する皮膚疾患であると考えられている。ニキビは顔面に好発するため、特に思春期の患者にとっては美容的な悩みにもなっている。
上記のような要因に対応するため、ニキビ予防及び治療の抗菌剤として、主にイソプロピルメチルフェノールが使用されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。しかしながら、イソプロピルメチルフェノールは水に難溶であるため、そのまま水相に添加することができないという問題がある。特許文献1及び特許文献2の実施例では、エタノールを溶剤として10質量%以上使用している。また、特許文献3では、リン脂質や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の界面活性剤と油剤を多量に用い、イソプロピルメチルフェノールを可溶化あるいは乳化して製剤化している。
しかし、エタノールを多量に使用する場合、エタノールによる皮膚に刺激を感じる人には使用し難いという問題がある。また、乳化して使用する場合には、イソプロピルメチルフェノールがミセル中に取り込まれてしまうために、水相中に溶存しているイソプロピルメチルフェノール量が低下する。その結果、配合量に見合う十分な殺菌効果を得ることができず、イソプロピルメチルフェノールが本来有する抗ニキビ効果を最大限に活用することができないという問題がある。
特開平3−157311号公報 特開2001−139412号公報 特開2007−308430号公報
本発明の目的は、安定性が良好で、にきび予防及び治療効果に優れた組成物を提供することにある。
本発明者らは、スフィンゴシン類とイソプロピルメチルフェノールを特定の割合で組み合わせ、ポリオール中に溶解して、水性の剤とすることにより、ニキビ菌に対して優れた殺菌力を示し、安定な製剤が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)一般式(1)で表わされるスフィンゴシン類
Figure 0005465871
(式中、R1はヒドロキシル基、カルボニル基又はアミノ基が置換していてもよい、炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し;Yはメチレン基、メチン基又は酸素原子を示し;X1、X2、及びX3は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基又はアセトキシ基を示し、X4は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、隣接する酸素原子と一緒になってオキソ基を形成し(但し、Yがメチン基のとき、X1とX2のいずれか一方が水素原子であり、他方は存在しない。X4がオキソ基を形成するとき、X3は存在しない。);R2及びR3は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し;aは2の数を示し、a個のRは各々独立して水素原子又はアミジノ基であるか、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい総炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し;破線部は不飽和結合であってもよいことを示す)、
(B)イソプロピルメチルフェノール、
(C)ポリオール、
(D)水
を含有し、成分(A)と成分(B)の質量割合が、0<(B)/(A)≦5であるニキビ改善剤を提供するものである。
本発明のニキビ改善剤は、保存安定性に優れ、低刺激であり、且つ、殺菌効果が高く、ニキビ予防及び治療効果に優れたものである。
本発明で用いる成分(A)のスフィンゴシン類は、前記一般式(1)で表わされるものである。
式中、R1は、ヒドロキシル基、カルボニル基又はアミノ基が置換していてもよい、炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素を示し、好ましくはヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数7〜24の直鎖アルキル基である。特に、炭素数10〜24の直鎖アルキル基、一般式(1)のYに結合する炭素原子にヒドロキシル基を持つ炭素数10〜24の直鎖アルキル基が好ましい。具体的には、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、1−ヒドロキシトリデシル基、1−ヒドロキシペンタデシル基が好ましい。
Yはメチレン基(CH2)、メチン基(CH)又は酸素原子のいずれかを示す。
1、X2、及びX3は、各々独立して水素原子、ヒドロキシル基又はアセトキシ基を示し、X4は水素原子、アセチル基、グリセリル基、隣接する酸素原子と一緒になってオキソ基を形成する置換基を示す。特に、X1、X2、及びX3のうち0〜1個がヒドロキシル基で、残余が水素原子、及びX4が水素原子であるものが好ましい。なお、Yがメチン基のとき、X1とX2のいずれか一方のみが水素原子であり、他方は存在しない。また、X4がオキソ基を形成するとき、X3は存在しない。
2及びR3は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し、特にR3は水素原子であることが好ましい。
また、aは2の数を示し、aが2のときRは以下のR4及びR5を示す。
4及びR5は、各々独立して水素原子又はアミジノ基であるか、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい総炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。ここで、アルキル基に置換し得るヒドロキシアルコキシ基としては炭素数1〜7の直鎖又は分岐鎖のヒドロキシアルコキシ基が好ましい。またアルコキシ基としては炭素数1〜7の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基が好ましい。R4及びR5としては、例えば水素原子;メチル、エチル、プロピル、2−エチルへキシル、イソプロピル等の直鎖又は分岐鎖アルキル基;ビニル、アリル等のアルケニル基;アミジノ基;ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシへキシル、1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、2−メトキシエチル、1−メチル−2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシプロピル、1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基、ヒドロキシアルコキシ基及びアルコキシ基から選ばれる1〜6個が置換した総炭素数1〜8の炭化水素基が挙げられる。
特に、水素原子、又はメチル基、2−ヒドロキシエチル、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル等のヒドロキシル基及びヒドロキシアルコキシ基から選ばれる1〜3個が置換していてもよいアルキル基が好ましい。
一般式(1)で表わされるスフィンゴシン類としては、次の一般式(2)で表わされる天然又は天然型スフィンゴシン類、及びその誘導体(以下、天然型スフィンゴシンと記載する。)、又は一般式(3)で表わされるスフィンゴシン構造を有する擬似型スフィンゴシン類(以下、擬似型スフィンゴシンと記載する。)が好ましい。
(I)一般式(2)で表わされる天然型スフィンゴシン。
Figure 0005465871
(式中、R7はヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数7〜24の直鎖アルキル基を示し;Y1はメチレン基又はメチン基を示し;X5、X6及びX7は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基又はアセトキシ基を示し、X8は水素原子を示すか、隣接する酸素原子と一緒になってオキソ基を形成し(但し、Y1がメチン基のとき、X5とX6のいずれか一方が水素原子を示し、他方は存在しない。X8がオキソ基を形成するとき、X7は存在しない。);R8はヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し;a個のR1は各々独立して水素原子又はアミジノ基であるか、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい総炭素数1〜4の直鎖アルキル基を示し;aは2の数を示し;破線部は不飽和結合であってもよいことを示す)
ここでR7としては、炭素数7〜24の直鎖アルキル基が好ましく、特に炭素数13〜24の直鎖アルキル基が好ましい。aは2が好ましく、R1は各々独立して水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖アルキル基が好ましい。
一般式(2)で表わされる天然型スフィンゴシンとしては、具体的には、天然のスフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン、スフィンガジエニン、デヒドロスフィンゴシン、デヒドロフィトスフィンゴシン、及びこれらのN−アルキル体(例えばN−メチル体)等が挙げられる。
これらのスフィンゴシンは天然型(D(+)体)の光学活性体を用いても、非天然型(L(−)体)の光学活性体を用いても、更に天然型と非天然型の混合物を用いてもよい。上記化合物の相対立体配置は、天然型の立体配置のものでも、それ以外の非天然型の立体配置のものでも良く、また、これらの混合物によるものでもよい。
特に、PHYTOSPHINGOSINE(INCI名;8th Edition)及び次式で表わされるものが好ましい。
Figure 0005465871
これらは、天然からの抽出物及び合成物のいずれでもよく、市販のものを用いることができる。
天然型スフィンゴシンの市販のものとしては、例えば、D-Sphingosine(4-Sphingenine) (SIGMA-ALDRICH社)、DS-phytosphingosine(DOOSAN社)、phytosphingosine(デグサ社)等が挙げられる。
(II)一般式(3)で表わされる擬似型スフィンゴシン。
Figure 0005465871
(式中、R9はヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数10〜22の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し;X9は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示し;a個のR2は各々独立して水素原子又はアミジノ基を示すか、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい総炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、aは2の数を示す)
ここでR9としては、炭素数14〜20のイソ分岐アルキル基が好ましく、特にイソステアリル基が好ましい。イソステアリル基は、動植物油由来の脂肪酸を用いたダイマー酸製造時の副生成物由来のイソステアルアルコールを原料油として得られるイソステアリル基がもっとも好ましい。
また、aが2のときR2はR10及びR11を示す。
10及びR11は、例えば水素原子;メチル、エチル、プロピル、2−エチルへキシル、イソプロピル等の直鎖又は分岐鎖のアルキル基;ビニル、アリル等のアルケニル基;アミジノ基;ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシへキシル、1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、2−メトキシエチル、1−メチル−2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシプロピル、1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル等のヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ及びアルコキシから選ばれる置換基を有する総炭素数1〜8のアルキル基が挙げられる。
特に、R10及びR11のいずれか1つが水素原子で、他方が2−ヒドロキシエチル、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルである2級アミンが好ましい。
擬似型スフィンゴシンとしては、R9がイソステアリル基、X9は水素原子で、R10が水素原子、R11が2−ヒドロキシエチル基、1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル基、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル基、又は2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基等のヒドロキシル基及びヒドロキシアルコキシ基から選ばれる1〜3個が置換したアルキル基であるものが好ましい。
擬似型スフィンゴシンの具体例としては、次の擬似型スフィンゴシン(i)〜(iv)が挙げられる。
Figure 0005465871
成分(A)としては、これらのうち、フィトスフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、上記式(ii)で示される1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノールが好ましく、特に1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノールが好ましい。
成分(A)は1種以上を用いることができ、全組成中に0.01〜10質量%、特に0.02〜1.5質量%、更に0.02〜0.2質量%含有するのが、安定性の点で好ましい。
本発明で用いる成分(B)のイソプロピルメチルフェノールは、殺菌剤であり、アクネ菌を除去する点で有効である。成分(B)のイソプロピルメチルフェノールは、全組成中に0.01〜1質量%、特に0.02〜0.5質量%、更に0.05〜0.1質量%含有するのが好ましい。
本発明で用いる成分(C)のポリオールとしては、分子中に水酸基を2又は3個有する有機化合物が好ましく、特に、水酸基を2個有するものが好ましい。
かかるポリオールとしては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、分子量1500以下のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。これらの中で、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールが好ましい。これらは、成分(A)及び(B)を可溶化でき、殺菌効果を損なわない点で優れている。
成分(C)のポリオールは、全組成中に0.01〜20質量%、更に0.1〜15質量%、特に1〜15質量%含有するのが、成分AとBの水への溶解性を助け、べたつきが抑えられるので好ましい。
本発明で用いる成分(D)の水は、組成物中の溶剤として働き、残量を占めるものであるが、全組成中に70〜90質量%含有するのが好ましい。
成分(B)のイソプロピルメチルフェノールは、融点が110℃と高く、水不溶性である。このため、これまでの製剤化では、エタノールや、ポリオール、極性油剤等に可溶化して用いられることが多かった。しかし、エタノールを用いた場合、エタノールに敏感な人が使用すると、刺激の原因になる場合があり、使い難いという問題がある。また、ポリオールに溶解し、使用する方法もあるが、水と混和した際に、結晶化して析出してしまうため、効果的ではない。一方、油剤、特に、極性油剤等に可溶化して用いると、イソプロピルメチルフェノールの殺菌効果が失われ、配合する意味合いが無くなってしまう。以上のような問題があったが、本発明においては、成分(A)と成分(B)を特定の割合で組み合わせることにより、成分(B)の融点降下がおこり、常温でも液体として存在させることができる。更に、これまで、成分(B)を成分(C)のポリオールに溶解したのち、成分(D)と混合した場合には、成分(B)が析出してしまっていたが、成分(A)と組み合わせることにより、結晶として、析出するのを抑制することもできる。
本発明において、成分(A)と成分(B)の質量割合は、0<(B)/(A)≦5であるが、融点降下の観点から0.01<(B)/(A)≦5が好ましく、より好ましくは0.01<(B)/(A)≦3である。
本発明のニキビ改善剤は、更に、成分(E)カチオンポリマー又はカチオン界面活性剤を含有することができる。成分(E)は剤の肌への塗布性を向上させるだけでなく、成分(B)の結晶析出を抑制し、長期保存安定性をより向上させることができるとともに、殺菌効果を維持、向上させることができる。
カチオンポリマーとしては、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムハライド)型カチオンポリマー、ジメチルジアリルアンモニウムハライドとアクリルアミドの共重合体カチオンポリマー、または第4級窒素含有セルロースエーテル、またはポリエチレングリコール、エピクロルヒドリン、プロピレンアミン及び牛脂脂肪酸より得られるタロイルアミン又はココイルアミンの縮合生成物、またはビニルピロリドン・ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体カチオン化物、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N−ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体(ポリクオタニウム−52)等が挙げられる。
ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムハライド)型カチオンポリマーとしては、マーコート100(Merquat100)(ナルコ社)などが挙げられる。ジメチルジアリルアンモニウムハライドとアクリルアミドの共重合体型カチオンポリマーとしては、マーコート550(Merquat 550)(ナルコ社)などが挙げられる。第4級窒素含有セルロースとしては、ポリマーJR-400(Polymer JR-400)、ポリマーJR-125(Polymer JR-125)、ポリマーJR-30M(Polymer JR-30M)(ユニオンカーバイト社)などが挙げられる。ポリエチレングリコール、エピクロルヒドリン、プロピレンアミン及びタロイルアミンもしくは、ココイルアミンの縮合生成物としては、ポリコートH(Polyquat H)(ヘンケル社)などが挙げられる。ビニルピロリドン・ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体カチオン化物としては、ガフコート755(Gafquat 755)、ガフコート734(Gafquat 734)(GAF社)などが挙げられる。N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N−ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体としては、ソフケアKG-301W(花王社)などが挙げられる。更には、大阪有機化学工業社から販売されているH.C.ポリマーシリーズや、ローディア社のJaguarシリーズなどが挙げられる。
また、カチオン界面活性剤としては、例えば、N−長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体及びその酸付加塩が好ましく、次の一般式(4)、(5)及び(6)で表されるものより、1種又は2種以上を選択して用いることができる。
Figure 0005465871
(一般式(4)〜(6)中、R13COは炭素数6〜20の飽和又は不飽和脂肪酸残基を示し、Xは、−NH2、−OCH3、−OC25、−OC37、−OC49又は−OCH265を示し、一般式(5)中、nは3又は4を示す)
より具体的には、例えば、N−カプロイル−L−アルギニンメチルエステル塩酸塩、N−ラウロイル−L−アルギニンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩、N−パルミトイル−L−アルギニンエチルエステル塩酸塩、N−ココイル−L−アルギニンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩、N−カプロイル−L−リジンメチルエステル塩酸塩、N−ラウロイル−L−リジンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩、N−ミリストイル−L−リジンプロピルエステル塩酸塩、N−ココイル−L−リジンメチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩、N−ステアロイル−L−ヒスチジンメチルエステル塩酸塩、N−オレオイル−L−ヒスチジンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられる。
カチオンポリマー及び/又はカチオン界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、全組成中に0.01〜5質量%、特に0.1〜1質量%含有するのが好ましい。
更に、本発明のニキビ改善剤は、成分(F)ポリエーテル変性シリコーンを含有することができる。ポリエーテル変性シリコーンとしては、HLBが7以上のポリエーテル変性シリコーン(なお、HLBは、グリフィンのHLBを示す)が好ましい。ポリエーテル変性シリコーンは、塗布時の感触を整えるだけでなく、高温での保存安定性を高め、且つ、殺菌効果を維持することができる。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、具体的には、PEG−9ジメチコン(信越シリコーン社、KF−6013)、PEG−10ジメチコン(信越シリコーン社、KF−353A)、PEG−12ジメチコン(東レ・ダウコーニング社、SS−2804)、PEG−6メチルエーテルジメチコン(信越シリコーン社、KF−618)、PEG−10メチルエーテルジメチコン(東レ・ダウコーニング社、SS−2801)、PEG−6メチルエーテルジメチコン(信越シリコーン社、KF−618)、PEG−10メチルエーテルジメチコン(東レ・ダウコーニング社、SS−2801)、PEG−11メチルエーテルジメチコン(信越シリコーン社、KF−6011)、PEG/PPG−20/20ジメチコン(SH3749)、PEG/PPG−20/22ブチルエーテルジメチコン(信越シリコーン社、KF−352A)、PEG/PPG−27/9ブチルエーテルジメチコン(信越シリコーン社、KF−615A)(INCI名)などが挙げられ、PEG−12ジメチコン、PEG−11メチルエーテルジメチコンなどが好ましい。
成分(F)のポリエーテル変性シリコーンは、全組成中に0.01〜10質量%、特に0.1〜1質量%含有するのが好ましい。
本発明のニキビ改善剤は、更に、従来用いられているニキビ改善成分を含有することができる。かかる成分としては、例えば、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム等の抗炎症剤;アスナロ、ハマメリス、ボタンピ、ムクロジ、オウバク、カンゾウ、オウレン等の植物抽出物;アラントイン、シコニン、ヒノキチオール、セドロール、ε−アミノカプロン酸;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、感光素20、アジピン酸等の抗菌剤;エストラジオール、ビタミンB6、ローヤルゼリーエキス等の皮脂分泌抑制剤;多孔質ナイロンパウダー、多孔質セルロースパウダー等の吸油性多孔質粉体、酸化亜鉛等の皮脂吸収剤;サリチル酸、レゾルシン、イオウ等の角層剥離剤などが挙げられる。
これらの成分は、種類によって有効含有量が異なるが、全組成中に0.001〜30質量%、特に0.01〜10質量%含有するのが好ましい。
本発明のニキビ改善剤は、上記成分以外に、通常の皮膚外用剤に使用される成分、例えば、グリシンベタイン、尿素、アミノ酸等の保湿剤;架橋型シリコーン末、架橋型メチルポリシロキサン等の有機粉体;無水シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機粉体;メントール、カンファー等の清涼剤;エデト酸等のキレート剤;アスコルビン酸、酢酸トコフェロール等のビタミン類;pH緩衝剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、香料、色素などを含有することができる。
本発明のニキビ改善剤は、pH3〜6、特にpH4〜5であるのが、殺菌性及び皮膚刺激性の緩和の面から好ましい。なお、pHは、堀場製作所製、COMPACT pH METER B-212により測定される。
本発明のニキビ改善剤は、清拭剤、化粧水、乳液、美容液、パック、エアゾール等の形態として使用するのが好ましく、不織布等の担持体に含浸させて使用することもできる。
実施例1〜7、比較例1〜5
表1に示す組成のニキビ改善剤を下記方法により製造し、成分(A)及び(B)の混合物の融点を測定するとともに、保存安定性、ニキビ改善効果、抗菌効果を評価した。結果を、表1及び表2に示す。
(製造方法)
成分(6)〜(17)を、成分(18)に添加し、80℃で加熱しながら攪拌する。成分(1)〜(3)を成分(4)又は(5)に溶解し、上記水溶液に添加してディスパーで分散し(1000rpm)、25℃まで冷却したのち脱泡して、pH4〜5のニキビ改善剤を得た。なお、成分(4)又は(5)を含まない場合は、成分(1)〜(3)、及び成分(6)〜(17)を、成分(18)に添加し、80℃で加熱しながら攪拌後、25℃まで冷却したのち脱泡して、pH4〜5のニキビ改善剤を得た。
(評価方法)
(1)混合物の融点:
成分(1)と成分(2)、或いは成分(1)と成分(3)を、各実施例で用いる割合でそれぞれ混合し、この混合物の融点を、セイコーインスツルメンツ社製の示差熱量計DSC6100を用いて1℃/1分の昇温スピードで測定した。空気封緘サンプルを標準品として吸熱開始温度を融点とした。
(2)保存安定性:
各ニキビ改善剤を、50℃、40℃、25℃、5℃、−5℃の各恒温槽に入れ、1ヵ月静置後の状態を目視により観察した。
◎;直後から変化なし。
○;ほとんど変化なし。
×;すぐに2相に分離。
(3)ニキビ改善効果:
顔面にニキビ症状を有する25〜35才の健常男子20人に対し、顔面右部に実施例又は比較例のニキビ改善剤を、顔面左部に対照品を、1日2回朝夕、2週間塗布した。その後、ニキビ症患部の改善効果を、対照品との比較により以下の基準で判定した。その結果を20人の平均値で示した。
3点;対照品と比較して明らかに改善している。
2点;対照品と比較してある程度改善している。
1点;対照品と比較してわずかに改善が認められる。
0点;改善していない。
(4)抗菌効果:
各ニキビ改善剤5mLに0.01mLのアクネ菌(濃度106個/ml)(Propionibacterium acnes JCM 6425T)を接種し、嫌気培養槽内で35℃に保ちながら、15分、30分、60分、120分培養させた。培養後、試験管から1mL採取し、LP希釈液(LP希釈液「ダイゴ」(日本製薬社製;和光純薬工業社、カタログ番号397−00281)で10倍に希釈した後、LP希釈液を含む変法GAM寒天培地(日本製薬社製、製品コード05420)を用い、35℃、48時間培養し、アクネ菌の残存菌数を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005465871
Figure 0005465871

Claims (3)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)一般式(1)で表わされるスフィンゴシン類 0.01〜10質量%、
    Figure 0005465871
    (式中、R1はヒドロキシル基、カルボニル基又はアミノ基が置換していてもよい、炭素数4〜30の直鎖、分岐鎖又は環状の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し;Yはメチレン基、メチン基又は酸素原子を示し;X1、X2、及びX3は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基又はアセトキシ基を示し、X4は水素原子、アセチル基又はグリセリル基を示すか、隣接する酸素原子と一緒になってオキソ基を形成し(但し、Yがメチン基のとき、X1とX2のいずれか一方が水素原子であり、他方は存在しない。X4がオキソ基を形成するとき、X3は存在しない。);R2及びR3は各々独立して水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はアセトキシメチル基を示し;aは2の数を示し;a個のRは各々独立して水素原子又はアミジノ基であるか、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルコキシ基、アルコキシ基及びアセトキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい総炭素数1〜8の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し;破線部は不飽和結合であってもよいことを示す)、
    (B)イソプロピルメチルフェノール 0.01〜1質量%
    (C)ポリオール 0.01〜20質量%
    (D)水
    を含有し、成分(A)と成分(B)の質量割合が、0<(B)/(A)≦5であるニキビ改善剤。
  2. 更に、(E)カチオンポリマー又はカチオン界面活性剤を含有する請求項1記載のニキビ改善剤。
  3. 更に、(F)ポリエーテル変性シリコーンを含有する請求項1又は2記載のニキビ改善剤。
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