JP5462604B2 - スイッチトキャパシタ型積分器 - Google Patents

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Description

本発明は、デルタシグマ変調器などで用いられるスイッチトキャパシタ型積分器に関するものであり、特に待機電流を抑制して消費電力の低減を可能にした積分器に関するものである。
デルタシグマ変調器は、高精度のデータ変換が可能なことから、デジタルオーディオ機器向けのAD変換器などに使用されてきたが、近年では、無線通信機器にも搭載されるようになってきている。無線通信機器の多くは、電池で動作するものであるので、長寿命を保つためには、低消費電力であるということが重要である。デルタシグマ変調器は、積分器が主要な構成要素であるが、高精度が出やすい、素子のばらつきに強い等の理由から、スイッチトキャパシタ型の積分器が多く使用されている。
図6に、従来のスイッチトキャパシタ型積分器の一例を示す(例えば、非特許文献1参照)。この積分器は、演算増幅器1、入力信号の電荷をサンプリングして取り込むサンプルキャパシタC1(容量値C1)、サンプリングした電荷を累積する蓄積キャパシタC2(容量値C2)およびスイッチSW1,SW2,SW3,SW4で構成されている。演算増幅器1には、明示していない最高電源電位Vddと最低電源電位Vssが供給され、非反転入力端子(+)には、基準電位であるVcmが接続されている。また、サンプルキャパシタC1の両端もそれぞれスイッチSW2,SW3を介して基準電位Vcmに接続されている。
スイッチSW1,SW2,SW3,SW4の制御は、1周期をφ1とφ2の2相に分けたクロックを発生するクロック源(図示せず)の当該クロックによって、スイッチSW1,SW2はφ1の時にON、スイッチSW3,SW4はφ2の時にONとなる。入力信号VinはスイッチSW1の一方の端子である入力端子2から入力され、積分された出力信号Voutは演算増幅器1の出力端子3から出力される。
k−1周期目のφ2が終了した時点で、蓄積キャパシタC2にQ[k-1]の電荷が蓄えられているとする。このとき、演算増幅器1の利得が十分大きいとすると、第1のノード4(電位V1)は基準電位Vcm(=0V、以下同様)と同電位とみなせるから、出力端子3の電位Voutは、
Figure 0005462604
となる。
次のタイミングのk周期目のφ1のとき、スイッチSW1,SW2がON、スイッチSW3,SW4がOFFとなる。サンプルキャパシタC1の各端子は、入力端子2と基準電位Vcm(=0V)にそれぞれ接続されるので、そのサンプルキャパシタC1に蓄積される電荷q[k]は、
Figure 0005462604
である。一方、蓄積キャパシタC2は、第1のノード4側の端子が孤立しているので、蓄えられている電荷はQ[k−1]のままである。
次のタイミングのφ2のとき、スイッチSW3,SW4がON、SW1,SW2がOFFとなる。サンプルキャパシタC1の各端子は、一方が基準電位Vcm、他方が第1のノード4にそれぞれ接続されるが、前述したように、第1のノード4は基準電位Vcmと同電位であるので、サンプルキャパシタC1に蓄えられる電荷は0になる。一方、サンプルキャパシタC1と蓄積キャパシタC2の第1のノード4側の端子が接続され、しかも孤立しているから、両者の電荷の和は変化しない。
従って、k周期目のφ2が終了した時点で、蓄積キャパシタC2に蓄えられている電荷Q[k]は、
Figure 0005462604
となる。このとき出力端子3の電位Voutは、
Figure 0005462604
であるので、これらの式から入力電圧Vinと出力電圧Voutの関係を求めると、
Figure 0005462604
となる。すなわち、出力電圧Voutは、入力電圧Vinを順次加算して出力する積分電圧になっている。また、積分係数は、2つのキャパシタC1,C2の容量比で決まり、適宜調整することができる。
Behzad Razavi著、「アナログCMOS集積回路の設計 応用編」、534−537頁、平成15年3月30日発行、丸善株式会社。
しかしながら、上記の積分器は演算増幅器1を用いている。演算増幅器1はキャパシタC2に所望の電荷が蓄積され、定常状態になった後も待機電流が流れ続ける。また、φ1においては、出力端子3の電位が所望の値を保持していなくてもよい場合が多い。このときも演算増幅器1には待機電流が流れており、低消費電力の妨げになっている。
本発明は上記問題点を解消し、待機電流を抑制することによって、低消費電力のスイッチトキャパシタ型積分器を実現することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、1つの周期内で互いにオーバラップしない第1および第2の相を持つクロックを発生するクロック源と、前記第1の相において入力信号の電荷をサンプリングするサンプルキャパシタと、前記第2の相において前記サンプルキャパシタの電荷を第1のノードを介して累積する蓄積キャパシタとを有し、前記第1のノードは前記第2の相の終了時に基準電位と同電位に制御され、各周期で入力端子に印加された前記入力信号の電圧が次々に前記蓄積キャパシタに累算されて出力端子に現れるようにしたスイッチトキャパシタ型積分器であって、前記第2の相において、前記第1のノードが前記サンプルキャパシタの電荷に応じて変動することで、前記蓄積キャパシタに前記サンプルキャパシタの電荷を供給する主トランジスタと、該主トランジスタのゲート端子と前記第1のノードの間に挿入された校正キャパシタと、前記第1の相において、前第1のノードが前記基準電位にあるときの前記主トランジスタのゲート・ソース間略閾値電圧となる電位差が生じるように、前記校正キャパシタに対して電荷を供給する校正装置と、を有することを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、1つの周期内で互いにオーバラップしない第1および第2の相を持つクロックを発生するクロック源と、前記第1の相において電荷が空にされ前記第2の相において入力信号の電荷をサンプリングするサンプルキャパシタと、前記第2の相において前記サンプルキャパシタと第1のノードを介して直列接続されて電荷を累積する蓄積キャパシタとを有し、前記第1のノードは前記第2の相の終了時に基準電位と同電位に制御され、各周期で入力端子に印加された前記入力信号の電圧が次々に前記蓄積キャパシタに累算されて出力端子に現れるようにしたスイッチトキャパシタ型積分器であって、前記第2の相において、前記第1のノードが前記サンプルキャパシタの電荷に応じて変動することで、前記蓄積キャパシタに前記サンプルキャパシタの電荷を供給する主トランジスタと、該主トランジスタのゲート端子と前記第1のノードの間に挿入された校正キャパシタと、前記第1の相において、前第1のノードが前記基準電位にあるときの前記主トランジスタのゲート・ソース間略閾値電圧となる電位差が生じるように、前記校正キャパシタに対して電荷を供給する校正装置と、を有することを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1または2に記載のスイッチトキャパシタ型積分器において、前記校正装置は、前記第1の相において、前記主トランジスタのゲート端子に、前記主トランジスタのゲート・ソース間電圧が略閾値電圧となるような電位を与え、且つ前記第1のノードに前記基準電圧を与えることを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載のスイッチトキャパシタ型積分器において、前記主トランジスタとして、第1の極性のトランジスタと第2の極性のトランジスタをそれぞれ含み、該第1および第2の極性のトランジスタのそれぞれに対応して、前記校正キャパシタと前記校正装置を設けたことを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項4に記載のスイッチトキャパシタ型積分器において、前記主トランジスタのゲート・ソース間電圧が略閾値電圧となるような電位を前記主トランジスタのゲート端子に与えたとき流れる前記第1および第2の極性のトランジスタのドレイン電流が等しくなるようにしたことを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項1乃至5のいずれか1つに記載のスイッチトキャパシタ型積分器おいて、前記校正装置は、前記第1の相において前記主トランジスタとカレントミラーを構成するようにダイオード接続される校正トランジスタと、直流電流源とを有し、前記第1の相における前記主トランジスタのゲート・ソース間電圧が略閾値電圧となるように、前記直流電流源の電流値と前記校正トランジスタのW/L比を調節してなることを特徴とする。
請求項7にかかる発明は、請求項1乃至6のいずれか1つに記載のスイッチトキャパシタ型積分器において、前記主トランジスタと出力端子の間に、所定バイアスが印加されたカスコードトランジスタを挿入したことを特徴とする。
請求項8にかかる発明は、請求項1乃至7のいずれか1つに記載のスイッチトキャパシタ型積分器において、前記トランジスタをバイポーラトランジスタに置き換えたことを特徴とする。
本発明によれば、蓄積キャパシタに所望の電荷が蓄積されると、その蓄積キャパシタに電荷を供給する主トランジスタがほぼOFFあるいはサブスレッショルド領域の状態になるので、待機電流が抑制され、低消費電力のスイッチトキャパシタ型積分器を実現することが可能となる。
本発明の実施例のスイッチトキャパシタ型積分器の回路図である。 本実施例のスイッチトキャパシタ型積分器のφ2のときの回路図である。 本実施例のスイッチトキャパシタ型積分器の校正装置を具体化した回路図である。 本実施例のスイッチトキャパシタ型積分器の変形例の回路図である。 本実施例のスイッチトキャパシタ型積分器の別の変形例の回路図である。 従来のスイッチトキャパシタ型積分器の回路図である。
図1に本発明の実施例のスイッチトキャパシタ型積分器を示す。本実施例のスイッチトキャパシタ型積分器は、図6で説明した演算増幅器1が、電荷供給部11と校正装置12で置き換えられた以外は、図6とほぼ同じである。電荷供給部11は、蓄積キャパシタC2に電荷を供給する主トランジスタとしてのPチャネルトランジスタMP1とNチャネルトランジスタMN2、および校正キャパシタC3,C4から構成され、PチャネルトランジスタMP1およびNチャネルトランジスタMN1のソース端子は、それぞれ最高電源電位Vddと最低電源電位Vss(Vss<0V、以下同様)に、ゲートはそれぞれ校正キャパシタC3,C4を介して第1のノード4(電位V1)に接続されている。またドレイン端子は、両者とも出力端子3に接続されている。また、蓄積キャパシタC2は、スイッチSW5を介して出力端子3と第1のノード4との間に接続されている。
1周期をφ1とφ2の2相に分けたクロックによって、スイッチSW1,SW2はφ1の時にON、スイッチSW3,SW4、SW5はφ2の時にONとなるが、校正装置12はそれぞれの相において以下のように作用する。
(1)φ1のとき、校正キャパシタC3の両端子間の電位差が「Vdd−Vthp」(Vcm=0V)となるように、および校正キャパシタC4の両端子間の電位差が「−Vthn−Vss」となるように、それぞれのキャパシタC3,C4に電荷を供給する。ただし、Vthp、Vthnは、それぞれPチャネルトランジスタMP1、NチャネルトランジスタMN1の閾値電圧である。
(2)φ2のときは、電荷供給部11に対して何も作用しない。
以上のように校正装置12が作用するとき、本発明のスイッチトキャパシタ型積分器は次のように動作する。
k−1周期目のφ2が終了した時点で、蓄積キャパシタC2にQ[k−1]の電荷が蓄えられているとする。後に説明するように、φ2終了時の第1のノード4の電位はVcm(=0V)であるから、出力端子3の電位は、
Figure 0005462604
である。
次のタイミングのk周期目のφ1のとき、スイッチSW1,SW2がON、スイッチSW3,SW4,SW5がOFFとなる。サンプルキャパシタC1の各端子は入力端子2と基準電位Vcmにそれぞれ接続されるので、そのサンプルキャパシタC1に蓄積される電荷q[k]は、
Figure 0005462604
である。
一方、蓄積キャパシタC2は、スイッチSW5がOFFで端子が孤立しているので、蓄えられている電荷はQ[k−1]のままである。また、上述したようにφ1の終了時点で、校正キャパシタC3の電位差が「Vdd−Vthp」となるように、校正キャパシタC4の両端子の電位差が「−Vthn−Vss」となるように、それぞれのキャパシタC3,C4に電荷が蓄えられている。
次のタイミングのφ2のとき、スイッチSW3,SW4,SW5がON、スイッチSW1,SW2がOFFとなり、また校正装置12は電荷供給部11に何も作用しないので、図2に示すような回路になる。このとき、校正キャパシタC3,C4の一方の端子がそれぞれトランジスタMP1,MN1のゲートに接続され孤立しているので、この期間を通して校正キャパシタC3,C4に蓄えられている電荷に変化はない。したがって、校正キャパシタC3,C4の両端の電位差にも変化がない。
Vin[k]>0のとき、サンプルキャパシタC1の入力側に蓄えられている電荷は正であるから、φ2に切り替えた直後では、V1<0である。このとき、NチャネルトランジスタMN1は、そのゲート・ソース間電圧Vgsnが、
Figure 0005462604
であるのでOFFとなり、従ってそのNチャネルトランジスタMN1は何も作用しない。
一方、PチャネルトランジスタMP1は、そのゲート・ソース間電圧Vgspが、
Figure 0005462604
であるのでONになり、PチャネルトランジネタMP1にドレイン電流が流れる。
この電流によって、正電荷が蓄積キャパシタC2を経て第1のノード4に移動し、V1<0であった電位を上昇させる。q[k]=C1・Vin[k]の電荷が移動したとき、第1のノード4の電位は0となり、PチャネルトランジスタMP1のゲート・ソース間電圧Vgsp=Vthpとなる。この時点で、PチャネルトランジスタMP1はOFFになり、電荷の移動は止まる。
結局、φ2の終了時、蓄積キャパシタC2に蓄えられる電荷は、q[k]=C1・Vin[k]だけ増加して、
Figure 0005462604
となり、第1のノード4の電位は0となる。従って、
Figure 0005462604
の関係が成立し、積分器として動作する。
Vin[k]<0のときは、φ2に切り替えた直後では、PチャネルトランジスタMP1がOFF、NチャネルトランジスタMN1がONとなり、同様な動作をする。
電荷の移動が終了した時点で、トランジスタMP1,MN1は、OFFあるいはサブスレッショルド領域にあるので、待機電流はほとんど流れない。
図3に校正装置12を具体化した実施例を示す。破線で囲んだ部分12A,12B,12Cが校正装置12を構成する。校正装置12は、ダイオード接続された校正トランジスタとしてのPチャネルトランジスタMP2、同じく校正トランジスタとしてのNチャネルトランジスタMN2、直流電流源I1,I2、スイッチSW6,SW7,SW8,SW9からなる。
スイッチSW8がONのとき、直流電流源I1、PチャネルトランジスタMP2およびPチャネルトランジスタMP1がカレントミラーを構成する。同様に、スイッチSW9がONのとき、直流電流源I2、NチャネルトランジスタMN2およびNチャネルトランジスタMN1がカレントミラーを構成する。これらのとき、トランジスタMP1,MN1に流れるドレイン電流が非常に小さくなるように、直流電流源I1,I2の電流値およびトランジスタMP1,MP2,MN1,MN2のW/L比を調節する。このようにしたとき、校正装置12は以下のように動作する。
(1)φ1のとき、スイッチSW8はONであるので、上述したようにPチャネルトランジスタMP1には小さなドレイン電流が流れる。ドレイン電流が小さいので、PチャネルトランジスタMP1のゲート・ソース間電圧Vgspは、ほぼVthpである。従って、PチャネルトランジスタMP1のゲート端子の電位は「Vdd−Vthp」である。また、スイッチSW7がONで第1のノード4の電位はVcm(=0)だから、校正キャパシタC3の両端の電位差は「Vdd−Vthp」となり、φ1終了時には、校正キャパシタC3の両端の電位差が「Vdd−Vthp」となるように、電荷が蓄えられている。同様に校正キャパシタC4にも、両端の電位差が「−Vthn−Vss」となるように、電荷が蓄えられる。
(2)φ2のとき、校正装置12と電荷供給部11を接続するスイッチSW6,SW7,SW8,SW9はすべてOFFであるので、何も作用しない。
以上のように、この装置はφ1、φ2のそれぞれの相で、前述したような校正装置12の条件を満たすので、校正装置として動作する。また、この装置は素子のばらつきや温度によってトランジスタMP1,MN1の閾値電圧が変化しても、それに応じて校正キャパシタC3,C4の両端の電位差が変化するので、素子変動に強い回路になっている。
上述の校正時、PチャネルトランジスタMP1のドレイン電流とNチャネルトランジスタMN1のドレイン電流は、原理的には等しくする必要はないが、実際には以下の理由で等しくすることが望ましい。
φ1の校正時、わずかながらドレイン電流を流すので、このときのドレイン・ソース間電圧は閾値電圧より少しだけ大きな値になっている。従って、φ2の終わり付近で第1のノード4の電位が基準電位Vcmに到達した時も、トランジスタMP1,MN1は校正時のドレイン電流を流そうとする。
Vin[k]>0のときを考える(Vin[k]<0のときも同様)。φ2の開始時、PチャネルトランジスタMP1はON状態であるので大きなドレイン電流が流れ、その後、第1のノード4の電位が基準電位に接近すると、ドレイン電流は小さくなり校正時の値に近づく。一方、NチャネルトランジスタMN1は、φ2の開始時、ほぼ完全なOFF状態であるが、第1のノード4の電位が基準電位に近づくにつれてドレイン電流が流れ始め、これも校正時の値に近づく。両者のドレイン電流が一致したとき、蓄積キャパシタC2への電荷の供給がなくなり、定常状態になるが、このとき第1のノード4の電位が基準電位になっていなければ、サンプルキャパシタC1に電荷が残り、加算値に誤差が生じる。しかし、校正時のドレイン電流を両者で等しくしておけば、ドレイン電流が一致したときの第1のノード4の電位が基準電位にあることが保証されるので、誤差は生じない。
また、トランジスタMP1,MN1の出力抵抗はなるべく大きいことが望ましい。出力抵抗が小さいと、ドレイン電流が一致したときの第1のノード4の電位が、出力端子3の電位Voutによって変化し、やはり加算値に誤差が生じるからである。
図4に示した回路は、トランジスタMP1,MN1のドレイン端子と出力端子3の間に、それぞれ固定バイアスのカスコードトランジスタMP3,MN3を挿入した電荷供給部11Aを備えたものである。このようにすると、出力端子3の電位Voutが変化しても、トランジスタMP1,MN1のドレイン電流はほとんど変化しないので、上記の間題を回避できる。カスコードトランジスタMP3,MN3のゲート端子は、それぞれ適当な電圧源に接続してもよいし、第1のノード4等、他の適当な端子に接続してもよい。
なお、以上では、スイッチSW1〜SW4とサンプルキャパシタC1を、クロール型のスイッチトキャパシタとして使用するために、φ1においてサンプルキャパシタC1で入力電圧をサンプリングして、φ2においてその電荷を蓄積キャパシタC2に転送するように、スイッチSW1〜SW4をφ1、φ2でON/OFF制御したが、これに限らず、φ1でサンプルキャパシタC1の電荷をクリアにし、φ2でサンプルキャパシタC1によるサンプリングと蓄積キャパシタC2への蓄積を同時に行うバタフライ型のスイッチトキャパシタとして使用することもできる。このときは、図5に示すように、スイッチSW1、W4をφ2のときON、φ1のときOFFさせ、スイッチSW2,SW3をφ1のときON、φ2のときOFFさせるように制御すればよい。
また、正の入力信号Vin(>Vcm)のみを積分する場合は、校正キャパシタC4、NチャネルトランジスタMN1は不要であり、よって校正装置12の部分12Bも不要である。また、負の入力信号Vin(<Vcm)のみを積分する場合は、校正キャパシタC3、PチャネルトランジスタMP1は不要であり、よって校正装置12の部分12Aも不要である。
また、トランジスタはMOSトランジスタに限られず、バイポーラトランジスタに置き換えることができる。このとき、ゲート端子はベース端子に、ドレイン端子はコレクタ端子に、ソース端子はエミッタ端子に置き換えられ、PチャネルはPNP型に、NチャネルはNPN型に置き換えられる。
1:演算増幅器、2:入力端子、3:出力端子、4:第1のノード、11,11A:電荷供給部、12,12A,12B,12C:校正装置

Claims (8)

  1. 1つの周期内で互いにオーバラップしない第1および第2の相を持つクロックを発生するクロック源と、前記第1の相において入力信号の電荷をサンプリングするサンプルキャパシタと、前記第2の相において前記サンプルキャパシタの電荷を第1のノードを介して累積する蓄積キャパシタとを有し、前記第1のノードは前記第2の相の終了時に基準電位と同電位に制御され、各周期で入力端子に印加された前記入力信号の電圧が次々に前記蓄積キャパシタに累算されて出力端子に現れるようにしたスイッチトキャパシタ型積分器であって、
    前記第2の相において、前記第1のノードが前記サンプルキャパシタの電荷に応じて変動することで、前記蓄積キャパシタに前記サンプルキャパシタの電荷を供給する主トランジスタと、
    該主トランジスタのゲート端子と前記第1のノードの間に挿入された校正キャパシタと、
    前記第1の相において、前第1のノードが前記基準電位にあるときの前記主トランジスタのゲート・ソース間略閾値電圧となる電位差が生じるように、前記校正キャパシタに対して電荷を供給する校正装置と、
    を有することを特徴とするスイッチトキャパシタ型積分器。
  2. 1つの周期内で互いにオーバラップしない第1および第2の相を持つクロックを発生するクロック源と、前記第1の相において電荷が空にされ前記第2の相において入力信号の電荷をサンプリングするサンプルキャパシタと、前記第2の相において前記サンプルキャパシタと第1のノードを介して直列接続されて電荷を累積する蓄積キャパシタとを有し、前記第1のノードは前記第2の相の終了時に基準電位と同電位に制御され、各周期で入力端子に印加された前記入力信号の電圧が次々に前記蓄積キャパシタに累算されて出力端子に現れるようにしたスイッチトキャパシタ型積分器であって、
    前記第2の相において、前記第1のノードが前記サンプルキャパシタの電荷に応じて変動することで、前記蓄積キャパシタに前記サンプルキャパシタの電荷を供給する主トランジスタと、
    該主トランジスタのゲート端子と前記第1のノードの間に挿入された校正キャパシタと、
    前記第1の相において、前第1のノードが前記基準電位にあるときの前記主トランジスタのゲート・ソース間略閾値電圧となる電位差が生じるように、前記校正キャパシタに対して電荷を供給する校正装置と、
    を有することを特徴とするスイッチトキャパシタ型積分器。

  3. 請求項1または2に記載のスイッチトキャパシタ型積分器において、
    前記校正装置は、前記第1の相において、前記主トランジスタのゲート端子に、前記主トランジスタのゲート・ソース間電圧が略閾値電圧となるような電位を与え、且つ前記第1のノードに前記基準電圧を与えることを特徴とするスイッチトキャパシタ型積分器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載のスイッチトキャパシタ型積分器において、
    前記主トランジスタとして、第1の極性のトランジスタと第2の極性のトランジスタをそれぞれ含み、該第1および第2の極性のトランジスタのそれぞれに対応して、前記校正キャパシタと前記校正装置を設けたことを特徴とするスイッチトキャパシタ型積分器。
  5. 請求項4に記載のスイッチトキャパシタ型積分器において、
    前記主トランジスタのゲート・ソース間電圧が略閾値電圧となるような電位を前記主トランジスタのゲート端子に与えたとき流れる前記第1および第2の極性のトランジスタのドレイン電流が等しくなるようにしたことを特徴とするスイッチトキャパシタ型積分器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載のスイッチトキャパシタ型積分器おいて、
    前記校正装置は、前記第1の相において前記主トランジスタとカレントミラーを構成するようにダイオード接続される校正トランジスタと、直流電流源とを有し、前記第1の相における前記主トランジスタのゲート・ソース間電圧が略閾値電圧となるように、前記直流電流源の電流値と前記校正トランジスタのW/L比を調節してなることを特徴とするスイッチトキャパシタ型積分器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載のスイッチトキャパシタ型積分器において、
    前記主トランジスタと出力端子の間に、所定バイアスが印加されたカスコードトランジスタを挿入したことを特徴とするスイッチトキャパシタ型積分器。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1つに記載のスイッチトキャパシタ型積分器において、
    前記トランジスタをバイポーラトランジスタに置き換えたことを特徴とするスイッチトキャパシタ型積分器。
JP2009269636A 2009-11-27 2009-11-27 スイッチトキャパシタ型積分器 Active JP5462604B2 (ja)

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