JP5458641B2 - 炭化物分散鋼 - Google Patents

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本発明は、高強度を維持しながら、複雑形状部品への加工とその形状凍結性を達成することが不可欠な自動車用足周り部品などに好適な強度と延性を両立することを特徴とする炭化物分散鋼に関する。
近年、強度と加工性を両立する鋼板の開発が望まれ、特に、析出強化量を高精度に制御することによって、種々の強度レベルの熱延鋼板を提供することは工業的に極めて有用であることから、微細析出物の析出強化を用いた析出強化型熱延鋼板の安定製造が要望されている。相反する強度と加工性を両立することは容易ではなく、例えば、DP鋼ではフェライトを含有することで高い伸びを達成できるものの、複相組織であるために足回り部品で必要な特性である伸びフランジ性に乏しい。ここで、DP鋼とはDual Phase鋼を意味し、フェライト組織とマルテンサイト組織などの二相組織である鋼をいう。
一方、フェライトを含有しないベイナイト単相鋼は、伸びフランジ性は良好だが延性に乏しい。このため、主相を高延性確保に好適なフェライト単相とし、主たる強化機構として微細析出物の析出強化を用いた析出強化型熱延鋼板が開発されている。例えば、特許文献1や特許文献2には、TiとMoを適量含有する熱延鋼板の製造にあたって、Ar3変態点直上のオーステナイト域で仕上げ圧延を完了し、巻取り処理温度を570℃以上700℃以下とすることにより、ほぼフェライト単相を母相とし、10nm未満の微細な析出物を分散させた引張り強度が800MPaあるいは950MPaを越える強度と延性あるいは伸びフランジ性に優れる熱延鋼板が製造可能であること、および、熱延後の巻取り工程におけるγ→α変態とMC炭化物の析出過程をマッチングさせることにより、いわゆる相界面析出によるナノ炭化物の微細分散実現していることなどが開示されている。ここで、MCとは、金属元素Mと炭素CからなるNaCl型の結晶構造を有する炭化物の総称をいう。例えば、TiC、NbC、VC、TaC、(Ti,Mo)C、(Nb,Mo)C、(Ti,W)C、(Nb,W)C、(Ti,V)Cなどが該当する。
しかしながら、これらの鋼を実機製造するにあたっては、仕上げ終了温度や巻取り工程条件を厳密に制御することが必要であり、また、更なる高強度化を図るための析出物増加を狙った合添加金元素の増量は、近年の合金元素高騰の影響を強く受けるため、工業的に持続可能な高強度鋼板の新たな製造方法が望まれている。
また、鋼中に微細な炭化物を分散させる方法として、例えば特許文献3には、析出物と母相との結晶学的な整合性に着眼し、析出物の格子定数と母相の格子定数の制御により、析出強化能を最大限に引き出して高強度を達成する設計方法が開示されている。
しかしながら、この方法では、一般に広く使用されているMCとフェライト母相の格子定数の関係は限られているため、さらに大きな強化能を得ることは困難である。
また、特許文献4には、MC析出物を構成する金属元素Mについて、電気陰性度の観点で整理し、特定の元素の組み合わせによる複合炭化物を用いることによって、特に優れた分散強化鋼を得る設計方法が開示されている。
しかしながらこの場合も、各種元素の組み合わせによる限界が存在し、さらに高強度を得ようとする場合には、他の強化方法の組み合わせや第2相の活用が必須となり、強度以外の加工性の劣化が無視できなくなる。
特開2003−89848号公報 特開2002−322539号公報 特開平6−65628号公報 特開2005−120430号公報
以上述べたように、特にフェライト相内にMC等の析出物を微細分散させて高強度を達成する方法については、既に広く検討されてきており、MCの種類や母相との整合性にのみ着目した方法では、更なる高強度化は難しい。
本発明では、延性確保に優位なフェライト単相組織を基本とし、相界面析出および母相フェライトへの整合析出において、鋼組成およびMCの初期析出組成に着目することにより、着実に微細炭化物分散を実現することを目的とした。
本発明者らは、フェライトを母相とする微細炭化物の分散強化を活用した高強度鋼について、特にその析出物の初期サイズについて鋭意検討した。その結果、固溶強化元素としてしばしば用いられるPの添加量を適正に制御することにより、板状形態で析出するMCの初期サイズが著しく微細に維持されることがわかった。
さらに、発明者らは、フェライト内に析出MCの熱的な安定性についても検討を行い、MCを構成する金属元素としてTi, VおよびNbに代表される非常に強い炭化物形成能を有する元素群Aと、Cr, MoおよびW等に代表される単独でのMC型析出能が高くない元素群Bを複合的に添加して利用する場合、相界面析出等によって形成される初期組成におけるA元素群とB元素群との原子比が一定範囲になるように設計した場合に、これらの複合炭化物の熱的な安定性が確保され、それ以外では炭化物が容易に成長し、強化因子としての効果が急激に低下することを見出した。
本発明は以上の知見をもとになされたものであり、その要旨とするところは以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.040〜0.060%, N:0.0020〜0.0045%, Mn:0.50〜1.00%, Si+Al:0.50%以下、Pを0.050〜 0.100%含有し、MC形成元素としてTiとMoを、Ti:0.05〜0.10%, Mo:0.09〜0.40%の範囲で含有し、残部が不可避的不純物からなり、MC析出物を構成するTiとMoの組成比(原子比:Ti/Mo)が0.50≦Ti/Mo≦1.20であり、フェライト相内のMC析出物のサイズが8nm未満に制御された炭化物分散鋼。
(2)質量%で、C:0.040〜0.060%, N:0.0020〜0.0045%, Mn:0.50〜1.00%, Si+Al:0.50%以下、Pを0.060〜 0.080%含有し、MC形成元素としてTiとMoを、Ti:0.05〜0.10%, Mo:0.09〜0.40%の範囲で含有し、残部が不可避的不純物からなり、MC析出物を構成するTiとMoの組成比(原子比:Ti/Mo)が0.50≦Ti/Mo≦1.20であり、フェライト相内のMC析出物のサイズが8nm未満に制御された強度・延性バランスに優れた炭化物分散鋼。
本発明によれば、しばしば固溶強化のために添加されるPを析出物制御に積極的に活用することにより、微細な炭化物の分散強化能を高めることができる。すなわち、本発明によって、MC炭化物を構成する合金元素の添加量が同一である場合には、より高強度の鋼を得ることが可能であり、また従来と等価な強度を得るのに必要な合金添加量を実質的に低減することが可能である。
本発明の詳細について、以下に説明する。
まず、本発明におけるP添加量限定、炭化物構成金属元素の原子比限定理由について説明する。
発明者らは、MCを構成する金属元素M(Ti,Mo)を一定にした場合、これらの初期析出サイズに及ぼす、固溶強化元素の影響について鋭意検討した。具体的には、一般的に固溶強化元素として鋼に添加されることの多い、Si、Mn、AlおよびPの添加量を表1に示すように系統的に変化させた場合の、MCの初期析出サイズについて調査した。このとき、熱延条件は一定とし、熱延巻取り相当条件として650℃x10min.の保持後、空冷した試料の硬度と、MC析出物のサイズを透過電子顕微鏡によって評価した結果を表1に併せて示した。ここで、析出物のサイズは板状MC析出物の面内最大長さに対応し、一般にBaker-Nuttingの方位関係で析出する場合には、[001]bcc入射での投影長さの√2倍とみなせる。
また、表中に示したMCを構成する金属元素TiとMoの原子比: Ti/Moは、TEM観察時に電子ビームを1nm未満に絞り、得られたEDS(Energy Dispersive x-ray Spectroscopy)スペクトルを定量分析して得た。
鋼の変態点を上昇させるSi, AlはMC析出が促進し、同一巻取り相当条件ではMCのサイズが大きくなった。一方、鋼の変態点を下げる効果のあるMn添加では、MC析出サイズは小さく維持できるものの、MC析出が不十分で十分な硬度が得られていないと考えられる。これらに対してPは、鋼の変態点に影響が小さく、固溶強化能が非常に大きい元素である。
但し、過剰に添加した場合には、FeMP析出物を形成し、実質的にMCとして析出すべきMの固溶量低下を招くうえ、Pの粒界偏析による脆化が問題となる。添加量として、0.050 〜0.100 mass%の範囲に限定することにより、フェライト相内の板状MC析出物のサイズが8nm未満に制御できることがわかった。Pの適正添加により、初期板状MCのサイズが微細になる理由は明らかではないが、Pの固溶強化によって母相の弾性定数が変化し、MC/母相間の整合界面における歪環境が変化すること、MC形成のための金属元素拡散が固溶Pの存在によって抑制されることなどが考えられる。
ここでMCサイズを8nm未満としたのは、この範囲であれば、引張強度が820MPa以上の高強度が得られることおよび板状MCは母相との格子整合性の観点から最大8nm程度までは整合性を維持して成長することが出来るという知見によるためである。
一方、発明者らは、MCの初期析出組成にも着目して調査を進めた結果、炭化物の組成を精緻に制御することにより、製造工程において安定で、長時間成長抑制が図られる炭化物の組成条件があることを見出した。一般に、γ→α変態に伴う相界面析出現象は極めて短時間に起こる非平衡過程である。変態界面に吐き出された過飽和の炭素は、刻々と移動する界面において炭化物を形成するが、個々の組成は平衡組成に至らない。
例えば、本来の最安定組成がTiCであるにも関わらず、極めて短時間の析出核成長においては(Ti,M)Cとなり得る(MはTi以外の炭化物形成能を有する金属元素)。変態を完了させる巻取り処理工程において、十分な温度もしくは長時間の保持がなされた場合、非平衡の初期組成は徐々に平衡組成に漸近すると考えられる。この平衡組成への漸近は、析出物のオストワルド成長を伴うため、平衡組成への漸近速度を抑制することができれば、粗大化に伴う強度低下を抑制することが可能となる。
このことから、相界面析出を活用した微細炭化物分散鋼においては、特に炭化物形成能の高いTiやNb等を単独で添加することは、初期の非平衡組成を得るという観点で望ましくない。具体的には、Ti, NbもしくはVといった金属元素群Aに加え、単独では炭化物形成能の高くないCr、MoもしくはW等の金属元素群Bを活用し、相界面析出の初期組成をできるだけ非平衡組成にすることが重要と考えられる。
実際に、A元素としてTiを、B元素としてMoを含有する鋼について調査した。表2に示す組成を有する鋼を溶製し、1250℃x60min.のスラブ加熱後、仕上げ温度950℃、巻取り相当処理650℃x30min.の熱延板を作成した。これらの熱延板の一部を、650℃で10h保持し、熱延直後と後熱処理後のMC組成およびサイズを電子顕微鏡により評価した。その結果、表2に示すように、熱延後のMC析出物の初期組成として、Ti/Moの原子比が1.20以下の場合に、MCのオストワルド成長が抑制されており、後熱処理後の強度が維持されていることがわかった。
なお本発明鋼の製造条件としては、仕上げ温度が二相域にならない条件および極端な高温もしくは低温巻取りにならない条件を満足すれば良い。但し、MCの析出量を確保するにはスラブ加熱温度:1200〜1250℃、仕上げ圧延温度:900〜950℃および巻取り温度:600〜650℃の範囲で実施することが望ましい。
Figure 0005458641
Figure 0005458641
次に、本発明で主要な好適成分限定に関する理由について説明する。なお、以下の説明において、成分元素の含有量%は全て質量%を意味するものである。
「主要成分限定」
C:0.040〜0.060%
CはMC型微細炭化物による析出強化を実現する上で必須の元素である。その添加量はMC炭化物形成のための金属元素量にもよるが、0.040%未満ではMC析出が十分に活用できないため下限を0.040%とした。また、本発明では過剰な金属元素添加を回避し、さらにベイナイトやパーライトなどの硬質変態相の形成を抑制するため添加の上限は0.060%とするが、好適には0.040〜0.050%である。
N:0.0020〜0.0045%
Nは高温オーステナイト温度域にてTiNなどMN型析出物を形成する。このため過剰に存在する場合は、有効M量が低下しMC型析出量の確保ができなくなる。一方、Nを0.0020%未満に抑制することは工業的にコストがかかる。本発明では、通常の製鋼工程で実施されるレベルで到達可能な0.0020〜0.0045%の範囲で良い。
P: 0.050〜0.100%
Pは固溶強化能の高い元素で、一般には鋼の強度レベルの調整に使われる。但し、過剰な添加をすると、FeMP析出物を形成し、MC析出が実質的に低減する他、粒界への偏析による脆化割れの要因となる。本発明では、主たる強化因子である板状MCの初期析出サイズを微細にする効果を得るための必須添加元素として重要であるが、0.050%未満では効果が得られない。一方、0.100%を超える添加を行うとFeMPの形成により急激にMC析出が減少して素材の軟化が起こるため、上限を0.100%とした。
Ti:0.05〜0.10% , Mo:0.09〜0.40%
TiおよびMoは本発明において、安定で微細なMCを形成するのに必須な元素であり、必ず同時に添加する。これらの添加量のバランスはMCの初期組成に大きく影響するために、MCの組成のTiとMoの原子比が0.5以上1.2以下になるように設定する。原子比がこれ以下になるTi枯渇、Mo過剰の範囲では、MC析出が実質的に起こりにくい。原子比が1.2を超えるTi過剰成分では、MCの初期組成がTiリッチの熱平衡組成に近いため、CT処理後期においてオストワルド成長が促進され、MCを微細に維持することができない。このため、それぞれの添加量は、炭素の添加量にも依存するが、Ti: 0.05〜0.10%, Mo:0.09〜0.40%の範囲で制御する。
Mn:0.50〜1.30%
Mnは、固溶強化能の高い元素で、鋼の強度レベルの調整に使われるほか、鋼の変態温度を低下させる。本発明の鋼においては、オーステナイト相からフェライト相への変態とMCの析出時期を熱延工程における巻取り温度に調整する効果があり、600〜650℃前後の巻取りを実現するには0.50%以上の添加が必要である。但し、1.30%を越える添加では、変態点が下がり、巻取り時のMC析出が十分に起こらない場合があることから、上限を1.30%とした。
Si+Al:0.50%以下
Siは、固溶強化能の高い元素で、鋼の強度レベルの調整に使われるほか、鋼の変態温度を上昇させる。Alは、通常脱酸工程で良く用いられる元素であり、SiやMnと同様、固溶強化能の高い元素で、鋼の強度レベルの調整にも使われる。また、Siと同様、鋼の変態温度を上昇させる効果がある。本発明の鋼においては、オーステナイト相からフェライト相へのMCの析出時期を熱延工程における巻取り温度に調整する必要があるが、既に述べたように、SiやAlはMC析出を促進する効果があり、また、圧延後の二相域温度を確保することが困難になるためSi、Al含有量が合計で0.50%を上限とする。
以下本発明に基づく、実施例について述べる。
表3に示す組成を有する鋼を50kg真空溶解炉にて溶製した。これらのスラブを、1250℃x30min.の再加熱後、仕上げ温度950℃で板厚み3.0mmまで熱間圧延し、650℃x60min.の巻取り相当の処理を実施した。これらの熱延板のL方向からJIS5号試験片を採取し、引張り試験を実施し、引張強度(TS)および伸び(EL)を測定した。また同一試料より透過電子顕微鏡用の薄膜試料を作成し、当該試料中の微細なMC析出物の外形および組成について調査した。
電子顕微鏡による析出物の外形については、[001]bcc入射方位近傍の回折条件で20万倍以上での観察を実施し、高密度で観測される板状析出物の最大長手方向の大きさの平均値を求めた。また、これらの組成については、1nmの電子プローブによるエネルギー分散型X線分光分析(EDS)を実施し、定量分析によってTiとMoの原子比の平均値を求めた。
材質および、析出物の外形とその組成比(Ti/Mo)を表3に併せて示した。鋼1および2は、Ti添加量が足りないため、MC析出が促進していないため、高伸びを示すものの発明鋼と比較して低強度である。鋼3は、P添加量が足りないために、Ti/Mo比は発明範囲内であるがMCのサイズが抑制出来ていない。
一方、鋼8は、Pが発明の範囲を超えていること、鋼9についてはTi過剰のバランスになっていることから、MCのサイズおよび組成が発明範囲を外れており、十分な強度が得られていない。これらに対して、P添加量、TiおよびMo添加量が発明の範囲内にある鋼4乃至7については、MCのサイズおよび組成比が適正に制御されており、強度および伸びバランスが高位安定している。
Figure 0005458641
特に、軽量化、製造コスト低減の観点で、更なる高強度・高成型性鋼板の安定製造が望まれる中、本発明が提供する微細炭化物分散鋼は、特に自動車分野等において強度および成形性が要求される部材用の素材として有望である。

Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.040〜0.060%, N:0.0020〜0.0045%, Mn:0.50〜1.30%, Si+Al:0.50%以下、Pを0.050〜 0.100%含有し、MC形成元素としてTiとMoを、Ti:0.05〜0.10%, Mo:0.090.40%の範囲で含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、MC析出物を構成するTiとMoの組成比(原子比:Ti/Mo)が0.5≦Ti/Mo≦1.2であり、フェライト相内のMC析出物のサイズが8nm未満に制御されたフェライト単相組織を有する熱延鋼板である微細炭化物分散鋼。
  2. 質量%で、C:0.040〜0.060%, N:0.0020〜0.0045%, Mn:0.50〜1.30%, Si+Al:0.5%以下、Pを0.060〜 0.080%含有し、MC形成元素としてTiとMoを、Ti:0.05〜0.10%, Mo:0.09〜0.40%の範囲で含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、MC析出物を構成するTiとMoの組成比(原子比:Ti/Mo)が0.5≦Ti/Mo≦1.2であり、フェライト相内のMC析出物のサイズが8nm未満に制御されたフェライト単相組織を有する熱延鋼板である強度・延性バランスに優れた微細炭化物分散鋼。
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