JP5458553B2 - 高靭性且つ透光性の着色アルミナ焼結体及びその製造方法並びに用途 - Google Patents

高靭性且つ透光性の着色アルミナ焼結体及びその製造方法並びに用途 Download PDF

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本発明は靭性が高く、且つ透光性にも優れる着色アルミナ焼結体に関する。装飾品、宝飾品、工芸品用途のみならず、高い靭性値が要求される歯列矯正ブラケットや歯科修復用ミルブランク等の歯科材料に利用可能である。
近年、透光性アルミナ焼結体は装飾品、宝飾品、工芸品用途のみならず、歯科矯正用ブラケットや歯科修復用ミルブランク等の歯科材料としての利用が拡大している。歯科材料としての利用の拡大に従い、透光性に基づく審美性のみならず、破壊靭性等の機械的性質の向上が透光性アルミナ焼結体における重要な課題となっている。特に最近では、着色を特徴とする透光性セラミックスブラケットのニーズも高まっており、着色を特徴とする透光性アルミナ焼結体(以下、着色透光性アルミナ焼結体)の高靭性化が望まれている。
着色透光性アルミナは、古くからルビー、サファイヤなどの人工宝石として、ベルヌーイ法、チョコラルスキー法等により製造されてきた。しかし、これらの製造法では単結晶が得られるため、実際の使用の際には単結晶を機械加工する手間が必要であった。
機械加工による手間を軽減するため、アルミナ粉末に酸化クロム、酸化コバルト、酸化鉄などの遷移金属酸化物を混合し、粉末を成形焼結させる方法が考案されてきた(特許文献1〜6)。例えば、特許文献1には、アルミナ粉末に酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化クロム、酸化マンガンなどを混合し、水素、真空雰囲気で焼結する方法が開示されている。また、特許文献2には、酸化鉄、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化ニッケル、酸化クロム、酸化コバルトなどの遷移金属を用いた熱間静水圧プレス(HIP)による着色透光性アルミナ焼結体の製法が開示されている。これらの方法により、青色、緑色、黄色、ピンクなどの着色透光性アルミナ焼結体が得られている。
しかし、これまでの着色透光性アルミナ焼結体の製法は、水素、真空雰囲気中で製造する方法(例えば、特許文献7)、もしくは、HIPを用いた方法(例えば、特許文献8)に準じた方法であり、これらの方法によって作製される着色透光性アルミナ焼結体の破壊靭性値は、3〜4MPa・m0.5程度(特許文献8)と低く、機械的性質が要求される用途で必要とされる高い破壊靱性値は得られていなかった。
アルミナ焼結体の高靭性化については、異相の導入(特許文献9、非特許文献1)及びアルミナ粒子の異方粒成長(特許文献10、特許文献11)等の報告がされている。しかし、高い破壊靱性値が得られているが、透光性が発現していない。これは、異相の導入が異相界面における光散乱の原因となり、従来の方法で形成された異方粒子を含む焼結体組織は透光性を低下するものであった(特許文献12)。
このように、これまでは高い破壊靭性と透光性を両立する着色透光性アルミナ焼結体は得られていなかった。
特開昭59−169979号公報 特開昭63−239154号公報 特開平1−133973号公報 特開平4−193760号公報 特開2002−12471号公報 特開2002−293613号公報 米国特許第3026210 特開平3−261648号公報 特開昭64−87552号公報 特開平11−1365号公報 特開平9−87008号公報 特開2001−322866号公報 American Ceramic Society Bulletin 第59巻、49頁(1976)
本発明は、高い靭性と透光性を併せ持つ着色アルミナ焼結体およびその製造方法を提供するものである。
本発明者らは、アルミナ焼結体の着色、透光性及び破壊靭性の向上について鋭意検討を重ねた結果、遷移金属酸化物と1A族アルカリ金属酸化物、2A族アルカリ土類金属酸化物、SiO、B、P、GeOの群から選ばれるうち少なくとも1種類以上の酸化物を用いて異方性粒子を有する焼結粒子組織を有することにより、審美性に優れた着色を有し、透光性に優れ、なおかつ破壊靱性の高い焼結体が得られることを見出し、本発明を完成するに到ったものである。
本発明の焼結体は、遷移金属酸化物、及び1A族アルカリ金属酸化物、2A族アルカリ土類金属酸化物、SiO、B、P、GeOの群から選ばれるうち少なくとも1種類以上の酸化物を含有し、且つ破壊靭性が4.5MPa・m0.5以上、波長300〜800nmの光に対する全光線透過率(試料厚さ1mm)の最大値が60%以上である高靭性の着色透光性アルミナ焼結体である。
本発明のアルミナ焼結体に含有する遷移金属酸化物は特に限定はなく、目的の発色をするものを用いることができ、例えば青色を発色する酸化コバルト、赤色を発色する酸化クロム等が例示できる。
本発明のアルミナ焼結体における遷移金属酸化物の含有量は、総量で100ppm〜3wt%の範囲が好ましく、特に300ppm〜1wt%が好ましい。100ppm未満では効果が薄れ、3wt%を超えると、固溶限界となり焼結体中に遷移金属酸化物粒子が析出し透光性が低下する。
本発明のアルミナ焼結体は、さらに1A族アルカリ金属酸化物、2A族アルカリ土類金属酸化物、SiO、B、P、GeOの群から選ばれるうち少なくとも1種類以上を総量で20〜1000ppmの範囲で含有する。NaO等の1A族アルカリ金属酸化物、2A族アルカリ土類金属酸化物、SiO、B、P、GeOはガラス相形成剤として働き、アルミナ粒子の異方成長を促進する。特にガラス相形成能力の高い酸化物はNaO、NaO+SiOである。
一方、MgOは2A族アルカリ土類金属酸化物であるが、MgOの添加効果は粒成長抑制剤として働くため、2A族アルカリ土類金属酸化物にMgOを用いる場合には、1A族アルカリ金属酸化物、MgO以外の2A族アルカリ土類金属酸化物、SiO、B、P及びGeOの群からさらに少なくとも1種以上の成分を添加することが必要であるため、MgO以外の2A族アルカリ土類金属酸化物を用いることが好ましい。
本発明のアルミナ焼結体に含有するガラス相を形成する物質の含有量は総量で20〜1000ppmであることが好ましく、20ppm未満では効果が希薄であり、又1000ppmを超えると焼結を阻害する。
なお酸化エルビウム、酸化ユーロピウム等の希土類酸化物はアルミナ焼結体を着色する効果があるが、焼結を阻害し、透光性及び破壊靱性を低下するため用いないことが好ましい。
本発明の焼結体の破壊靱性は4.5MPa・m0.5以上であり、特に5MPa・m0.5以上、さらには6MPa・m0.5以上であることが好ましい。
本発明の焼結体の曲げ強度は特に規定されないが、350MPa以上であることが好ましい。破壊靱性、曲げ強度の評価方法はJISに規定される方法による。
本発明の焼結体は試料厚み1mmにおいて、波長300〜800nmにおける全光透過率の最高値が60%以上の高い透光性を有し、特に65%以上、さらには70%以上であることが好ましい。
本発明のアルミナ焼結体は、焼結粒子として長軸長さが10μm以上、アスペクト比1.5以上の異方性粒子を含有することが好ましい。異方性粒子のアスペクト比は3以上であることが好ましい。異方性粒子のアスペクト比は大きいほど、破壊靭性は高まる。本発明のアルミナ焼結体を構成するアルミナ焼結粒子の代表例を図1に示す。
本発明のアルミナ焼結体中の異方性粒子の含有量は20vol%以上、さらには50vol%以上であることが好ましい。異方性粒子の含有量が増加するほど、焼結体の破壊靱性は増加する。一方、異方性粒子の含有量が100vol%近くになると、破壊靱性は10MPa・m0.5以上に達するが、曲げ強度が300MPa以下にまで低下しやすくなるため、異方性粒子の含有量が過度に増加する必要はない。
本発明のアルミナ焼結体中の異方性粒子は、特に板状(異方性板状粒子)であることが好ましい。
本発明のアルミナ焼結体の焼結組織は、異方性粒子以外は等軸形状粒子からなっており、異方性粒子が破壊靱性向上に寄与する一方、等軸形状粒子は異方性粒子間を結合する働きをし、強度維持に寄与する。
次に、本発明のアルミナ焼結体の製造法について説明する。
本発明の焼結体は、遷移金属酸化物を総量で100ppm〜3wt%、1A族アルカリ金属酸化物、2A族アルカリ土類金属酸化物、SiO、B、P、GeOの群から選ばれるうち少なくとも1種類以上を総量で20〜1000ppmの範囲含有するアルミナ粉末を成形後、常圧焼結した後、さらに熱間静水圧プレス(HIP)処理することによって製造することができる。
本発明の製造法において、上記の異種成分を添加する原料アルミナ粉末は、99.99%以上の純度を有する高純度アルミナ粉末で、比表面積5〜20m/g、1μm以下の微粒子比率90vol%以上の微細粒子からなるものが好ましい。出発原料に高純度のアルミナ粉末を用いることによって、異種成分含有量が均一となり、高品質な焼結体が得られる。アルミナ粉末の微粒子比率は重要であり、90vol%以下では焼結によって緻密化する温度が高温化するため好ましくない。
本発明の製造法では遷移金属酸化物、NaO等の1A族アルカリ金属酸化物、2A族アルカリ土類金属酸化物、SiO、B、P、GeOをアルミナ粉末に添加し、混合・粉砕装置で分散させればよい。混合・粉砕方法は、水、エタノール等を用いた湿式法、また乾式でもよい。
上記の異種成分の酸化物は酸化物粉末として添加できるが、焼成によって酸化物になる前駆体を添加してもよい。またアルカリ金属酸化物の場合は、NaCl等の水溶性塩を用いることができる。これらの原料を所定量となるよう混合し、乾燥・焼成すればよい。
本発明の製造法における粉末の成形方法は特に限定はないが、例えば、金型プレス、ラバープレス、スリップキャスティング、射出成形等あらゆる方法が適用できる。
本発明の製造法では、上記の組成のアルミナ粉末の成型体を常圧焼成したのちに熱間静水圧(HIP)処理する。
本発明の製造法における常圧焼結は、大気、酸素、真空等の雰囲気中で、温度1250℃〜1450℃で行うことが好ましい。常圧焼結では、焼結体を次のHIP処理を施すに必要な密度(理論密度の約95%)まで緻密化する。常圧焼結後の密度が理論密度の95%以下では、HIP処理の圧力媒体ガスが焼結体内部に浸透し、気孔の除去が達成されない。
常圧焼結では、焼結体中の残存気孔をHIP処理によって効率よく除かれるような形態とすることが好ましい。特に粒界気孔は粒内気孔に比べて除去されやすいので、常圧焼結の焼結温度が高すぎると、気孔が粒成長によって粒内に取り込まれる現象が生じやすく、このような気孔はHIP処理による除去が困難である。またHIP処理に供する一次焼結体の結晶粒子が微細であるほど、HIP処理後の焼結体の透光性が向上する。従って、理論密度の95%以上の密度を得ること、粒内気孔の生成抑止、及び微細結晶粒子を得るという観点から、常圧焼結は温度1250℃〜1450℃で行うことが好ましい。
本発明の製造法のHIP処理は焼結体中の残留気孔を消滅させ、透光性を付与する目的でなされる。処理温度は1200℃以上、処理圧力50MPa以上が好ましく、特に温度1300〜1800℃、圧力100〜200MPaが好ましい。1300℃未満ではガラス相形成剤による異方粒子の成長が不十分であり、1800℃を超えると、異方粒子が粗大化し本発明の効果が得られ難い。処理温度は1350〜1750℃の温度が最も好ましい。
HIP処理の圧力媒体としては通常用いられるアルゴンガスを用いることができる。その他のガス、例えば窒素、酸素なども適用可能である。
本発明の組成及び処理条件では、異方性粒子の形成開始が高温から開始するために、常圧焼結において微細焼結粒子による緻密化を進行させることにより、透光性を阻害する粒内気孔を生成させずに緻密化を進行させる。さらにその後のHIP処理において本発明の焼結体に特徴的な異方性粒子の成長を促進させ、高い透光性を維持し、審美性の高い着色、且つ高い靭性のアルミナ焼結体が得られる。
本発明の着色透光性アルミナ焼結体は、高靭性と透光性を兼ね備えており、従来の装飾品、宝飾品、工芸品用途のみならず、加工時に破壊しない高い靭性値とファッションとしての着色審美性が要求される歯列矯正ブラケットや歯科修復用ミルブランク等の歯科材料に好適である。
従来の着色透光性アルミナ焼結体は、靭性が低く、加工時の欠け、応力印加時の耐衝撃性に乏しいものであった。本発明のアルミナ焼結体は、透光性を有する着色アルミナ焼結体であり、なおかつ従来のものに比べ、1.5〜2倍の靭性を有しているため、特に高い靭性値が要求される歯科材料用途に適している。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本発明の焼結体の評価方法を以下に説明する。
(1)破壊靭性
破壊靭性試験はJISR1607「ファインセラミックスの破壊靱性試験方法」に基づきSEPB法により測定した。5本の平均値を採用した。
(2)曲げ強度
曲げ試験はJISR1601「ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法」に基づき3点曲げ試験により測定し、10本の平均値を採用した。
(3)全光線透過率
全光線透過率はJISK7105「プラスティックスの光学特性試験方法」およびJISK7361−1「プラスティック・透明材料の全光線透過率の試験方法」に基づき、ダブルビーム方式の分光光度計(日本分光株式会社製、V−650型)で測定した。測定試料は焼結体厚みを1mmに加工し表面粗さRa=0.02μm以下に両面鏡面研磨したものを用いた。光源(重水素ランプおよびハロゲンランプ)より発生した光を試料に透過および散乱させ積分球を用いて全光線透過量を測定した。測定波長領域は200〜800nmの領域で測定し、本件での全光線透過率は、波長300〜800nmにおける最大値とした。
(4)粒子の長軸長さ、アスペクト比、異方性粒子の割合
焼結体を鏡面研磨し、ケミカルエッチングにより粒界を際立たせ、金コーティングしたものを走査型電子顕微鏡或いは光学顕微鏡写真で観察し、この写真の画像解析より算出した。各粒子を矩形近似し、長辺を長軸長さ、短辺を短軸長さとして測定した。長軸長さを短軸長さで除した値をアスペクト比とした。長軸長さ10μm以上、アスペクト比1.5以上の粒子をピックアップし、その粒子が占める面積から体積比率を求めた。その際の測定粒子数は100個以上とした。なお、ケミカルエッチングは焼結体を80℃の過飽和ホウ酸ナトリウム溶液に浸して表面に付着させた後、900℃で0.5時間加熱し冷却後、塩酸溶液で洗浄する方法で行った。
(5)焼結体密度
焼結体の水中での重量を測定するアルキメデス法によって求めた。相対密度は理論密度を3.98g/cmとして計算した。
実施例1
高純度アルミナ粉末(α−Al:大明化学工業製、純度99.99%以上)に、酸化コバルト(CoO:レアメタリック製、純度99.9%)、酸化クロム(Cr:レアメタリック、純度99.99%)、酸化マンガン(MnO:高純度化学、99.9%)、酸化バナジウム(V:和光純薬 一級試薬)、酸化ニッケル(NiO:レアメタリック、純度99.99%)及びメタケイ酸ナトリウム(NaO・SiO、ALDRICH社製)を添加、エタノール中でボールミル混合し、乾燥させたものを原料粉末とした。遷移金属酸化物およびメタケイ酸ナトリウムの添加量は、それぞれアルミナに対して500ppm、50ppmとした。
遷移金属酸化物の添加量は、それぞれアルミナに対して500ppmとした。原料に用いた高純度アルミナ粉末に含まれる不純物を表1に示した。これらの総量は20ppm以下であった。なお表1に記載していないものについては検出限界以下(<1ppm)であった。
表2の組成の粉末を一軸プレス装置と金型を用い、圧力50MPaを加えて40mm×50mm、厚さ5mmの板状成形体とし、これをゴム型に入れ冷間静水圧プレス装置で圧力200MPaを加え固めた。これらを大気中1300℃で2時間焼結し一次焼結体を得た。一次焼結体をHIP装置によりアルゴンガス媒体中、温度1450〜1650℃、圧力150MPaで1時間処理した。このようにして得られた焼結体の長軸長さ10μm以上、アスペクト比1.5以上の異方性粒子割合、破壊靱性、曲げ強度、全光線透過率の測定をした。結果を表2に示す。
高い破壊靭性値と高い透光性を兼ね備えた着色透光性アルミナ焼結体が得られることが明らかとなった。
Figure 0005458553
Figure 0005458553
比較例1
実施例1記載の高純度アルミナ粉末を用い、酸化クロム、酸化コバルトのみを添加し、後は実施例1と同様の条件で焼結体を製造した。焼結体の着色、破壊靱性、曲げ強度、全光線透過率(試料厚み1mm、波長300〜800nmにおける最大値)の結果を表3に示す。異方性粒子は成長せず、低靭性の焼結体しか得られなかった。
Figure 0005458553
本発明の焼結体組織(試料番号1−1) 本発明の焼結体の全光線透過率(試料厚み1mm) 比較例の焼結体組織(比較例1 試料番号2−1)

Claims (7)

  1. 遷移金属酸化物を総量で100ppm〜3wt%の範囲
    1A族アルカリ金属酸化物、SiOの群から選ばれるうち少なくとも1種類以上の酸化物を総量で20〜1000ppmの範囲
    及び長軸長さが10μm以上、アスペクト比1.5以上の異方性粒子の割合が20vol%以上含有し、
    且つ破壊靭性が4.5MPa・m0.5以上、波長300〜800nmの光に対する全光線透過率(試料厚さ1mm)の最大値が60%以上であるアルミナ焼結体。
  2. 1A族アルカリ金属酸化物、SiO の群から選ばれるうち少なくとも1種類以上の酸化物が、メタケイ酸ナトリウムである請求項1記載のアルミナ焼結体。
  3. 遷移金属酸化物を100ppm〜3wt%、1A族アルカリ金属酸化物、2A族アルカリ土類金属酸化物、SiO、B、P、GeOの群から選ばれるうち少なくとも1種類以上を総量で20〜1000ppmの範囲含有し、比表面積5〜20m /gで、1μm以下の微粒子比率90vol%以上であるアルミナ粉末を成形後、常圧焼結した後、さらに熱間静水圧プレス(HIP)処理することを特徴とするアルミナ焼結体の製造方法。
  4. 常圧焼結を温度1250〜1450℃で行う請求項に記載の製造方法。
  5. 熱間静水圧プレス(HIP)処理が温度1350〜1750℃、圧力50MPa以上で行う請求項3又は4に記載の製造方法。
  6. 請求項1又は2に記載のアルミナ焼結体を用いた歯科材料。
  7. 歯列矯正ブラケット又は歯科修復用ミルブランクのいずれかである請求項に記載の歯科材料。
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