JP5457309B2 - 走行車両における後輪用クローラ走行装置 - Google Patents

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Description

本発明は,トラクタ等の走行車両において,その左右の後輪に使用するクローラ走行装置に関するものである。
トラクタ等の走行車両における左右の後輪に,クローラ走行装置を適用すること,つまり,走行車両における後輪を,クローラ走行装置に構成することは,先行技術としての特許文献1〜3等に記載されている。
この先行技術における後輪用クローラ走行装置(ハーフクローラ走行装置)は,図8に示すように,走行機体1における後車軸ケース2に軸支した後車軸3に駆動輪体4を取付ける一方,前記後車軸ケース2よりも下方の部位に前後方向に延びる構成のトラックフレーム5を配設して,このトラックフレーム5における前後方向の略中程部を,前記後車軸ケース2等の走行機体1側に,前記後車軸3より適宜距離Rだけ下方の部位に配設した揺動支点軸6にて回動自在に枢着して,当該トラックフレーム5をその前部及び後部が互いに逆方向に上下動するように構成し,このトラックフレーム5の前端に設けた前従動輪体7と,後端に設けた後従動輪体8と,前記駆動輪体4との三者にわたって略三角形状に無端帯状体9を巻掛けし,この無端帯状体9を,前記駆動輪体4にて回転することによって,走行機体1の前進走行又は後退走行を行なうという構成にしている。
特開平08−045051号公報 特開2004−017788号公報 特開2004−017789号公報
前記先行技術は,クローラ走行装置におけるトラックフレーム5の走行機体側への枢着点である揺動支点軸6を,前記走行機体のうち後車軸2の下方の部位に位置するという構成であることにより,前記トラックフレーム5は,図8に示すように,前進走行のときに,地面からの前進反力Pfにて揺動支点軸6を中心に時計方向に回動して前上がりに傾斜するから,前進走行の際に所定の牽引力を得ることができる。
また,前記トラックフレーム5は,図8に示すように,後退走行のときに,地面からの後退反力Pbにて揺動支点軸6を中心に反時計方向に回動して後ろ上がりに傾斜するから,後退走行の際に所定の牽引力を確実に得ることができる。
しかし,その反面,前記走行機体1は,その前部が上下動するようにピッチングするとき,地面に無端帯状体9を介して接地するトラックフレーム5に対して,当該トラックフレーム5との枢着点である揺動支点軸6を中心として,前上がりに傾斜するか,或いは前下りに傾斜するように回動するから,以下に述べるような問題がある。
すなわち,前記走行機体1における後車軸ケース2及び後車軸3は,前記走行機体1が,前記揺動支点軸6を中心として適宜の単位角度θ1(図8の図面上で,例えば,θ1=15度)だけ前上がりに傾斜回動したとき,前記揺動支点軸6,ひいては,前記トラックフレーム5に対して後方向にL1の距離だけ移動する一方,前記揺動支点軸6を中心として適宜の単位角度θ2(図8の図面上で,例えば,θ2=15度)だけ前下りに傾斜回動したとき,前記揺動支点軸6,ひいては,前記トラックフレーム5に対して前方向にL2の距離だけ移動する。
このピッチングの際における前記トラックフレーム5に対する走行機体1の後方向への移動距離L1及び前方向への移動距離L2は,前記揺動支点軸6から後車軸3までの高さ方向の距離Rに比例して大きくなるものであり,換言すると,前記走行機体1のピッチングの際に,接地しているトラックフレームに対して前後移動する距離は,当該走行機体1に対するトラックフレーム5の揺動支点軸6を走行機体1のうち後車軸3の下方の部位に位置したことによって,高さ方向の距離Rが大きい分だけ大きくなるから,ひいては,乗り心地が著しく悪いのであった。
しかも,前記トラックフレーム5の走行機体1への支持が,前記揺動支点軸6による一点支持であるに過ぎず,この揺動支点軸6の部分に荷重が集中するから,このことが,後輪用クローラ走行装置を大型化することの妨げになっているばかりか,前記揺動支点軸6の部分に捩じれ変形等による作動不良が発生するおそれが大きいという問題もあった。
本発明は,これらの問題を解消した後輪用クローラ走行装置(ハーフクローラ走行装置)を提供することを技術的課題としている。
この技術的課題を達成するため請求項1は,
「前輪で支持した走行機体と,この走行機体の後部の後車軸ケースにおける後車軸に取付けた駆動輪体と,この駆動輪体の下方に配設したトラックフレームと,このトラックフレームにおける前後に取付けた前従動輪体及び後従動輪体とを備え,前記駆動輪体,前従動輪体及び後従動輪体に無端帯状体を巻掛けして成る後輪用クローラ走行装置において,
前記トラックフレームは,前記後車軸ケースを含む走行機体に,前記後車軸よりも前側に配設した前リンク部材と,前記後車軸よりも後側に配設した後リンク部材とによって,前後移動可能に連結されており,前記前リンク部材は,その下端枢着軸が上端枢着軸よりも前側に位置するように前方斜め下向きに傾斜している一方,前記後リンク部材は,その下端枢着軸が上端枢着軸よりも後側に位置するように後方斜め下向きに傾斜している。」
ことを特徴としている。
また,請求項2は,
「前記請求項1の記載において,前記後リンク部材における下端枢着軸は,前記後従動輪体における前記トラックフレームへの支持軸にて構成されている。」
ことを特徴としている。
更にまた請求項3は,
「前記請求項1又は2の記載において,前記走行機体と,前記トラックフレームとの間には,前記トラックフレームにおける前後移動を所定の距離に規制するための規制手段が設けられている。」
ことを特徴としている。
これに加え,請求項4は,
「前記請求項1〜3のいずれかの記載において,前記前リンク部材における上端枢着軸及び前記後リンク部材における上端枢着軸のうちいずれか一方又は両方は,前記走行機体に前記後車軸と平行に延びるように配設したトーション軸にて構成されている。」
ことを特徴としている。
請求項1の記載において,走行機体に前後一対のリンク部材にて連結されたトラックフレームは,前進走行の際には地面から受ける前進反力によって,走行機体に対して前方向に移動し,後退走行の際には地面から受ける後退反力によって,走行機体に対して後ろ方向に移動する。
前記トラックフレームが走行機体に対して前方向に移動するとき,前記前後一対のリンク部材のうち前リンク部材は,その上端枢着軸を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が小さくなるように回動する一方,後リンク部材は,その上端枢着軸を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が大きくなるように回動することにより,前記トラックフレームは,前上がりに傾斜する。
また,トラックフレームが走行機体に対して後方向に移動するとき,前記前後一対のリンク部材のうち前リンク部材は,その上端枢着軸を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が大きくなるように回動し,後リンク部材は,その上端枢着軸を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が小さくなるように回動することにより,前記トラックフレームは,後上がりに傾斜する。
これにより,前記トラックフレームは,前記走行機体に対して,前進走行の際には前上がりに傾斜し,後退走行の際には後上がりに傾斜するものでありながら,前記走行機体に対して前後一対のリンク部材にて支持されていることにより,荷重を二箇所に分散できるから,後輪用クローラ走行装置の大型化を図ることができるとともに,その支持に捩じれ変形等による作動不良が発生するおそれを確実に低減できる。
そして,前記走行機体のピッチングに際して,前記走行機体が,その前部が下がるようにピッチングした場合,前記前後一対のリンク部材のうち前リンク部材は,地面に接地している前記トラックフレームに対して,当該前リンク部材における下端枢着軸を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が小さくなるように回動する一方,後リンク部材は,前記トラックフレームに対して,当該後リンク部材における下端枢着軸を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が大きくなるように回動する。
また,前記走行機体が,その前部が上がるようにピッチングした場合,前記前後一対のリンク部材のうち前リンク部材は,地面に接地している前記トラックフレームに対して,当該前リンク部材における下端枢着軸を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が大きくなるように回動する一方,後リンク部材は,前記トラックフレームに対して,当該後リンク部材における下端枢着軸を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が小さくなるように回動する。
ところで,前記走行機体のうち両リンク部材の上端枢着軸間の部分と,前記前後一対のリンク部材と,前記トラックフレームとによって構成されるリンク機構のうち,前記トラックフレームが前後方向に移動するときにおける「瞬間中心」は,前記両リンク部材における延長線が互いに交わる交点に位置していることにより,前記トラックフレームは,この「瞬間中心」を中心として前後方向に回動するように運動する。
この場合,前記前後一対のリンク部材は,そのリンク部材が,その下端枢着軸が上端枢着軸よりも前側に位置するように前方斜め下向きに傾斜し,後リンク部材が,その下端枢着軸が上端枢着軸よりも後側に位置するように後方斜め下向きに傾斜するというようにハ字状の配設されていることにより,これら両リンク部材における延長線が互いに交わる交点である「瞬間中心」は,前記後車軸の高さに近似した高さの位置に保持することができる。
これにより,前記走行機体がピッチングする際に,当該走行機体が接地するトラックフレームに対して前後移動する距離は,前記先行技術のように,後車軸よりも下方に位置する揺動支点軸を中心に回動する場合よりも,大幅に小さくなるから,乗り心地が良くなり,作業性を向上できる。
また,請求項2によると,前記両リンク部材のうち後リンク部材における下端枢着軸を,後従動輪体の支持軸にて兼用できるから,構造の簡単化及び軽量化を図ることができる。
更にまた,請求項3によると,走行機体とトラックフレームのとの間における相対的な移動距離を,所定距離に規制することができるから,安全性を確保できる。
特に,請求項4によると,トラックフレームを走行機体に対して,簡単な構成のトーション軸によって,独立懸架に支持することができる。
本発明の実施の形態によるトラクタの側面図である。 図1の底面図である。 図1のうち後輪用クローラ走行装置の拡大図である。 図3のIV−IV視断面図である。 図3のV−V視断面図である。 走行機体が前下りにピッチングときの状態を示す図である。 走行機体が前上りにピッチングときの状態を示す図である。 従来における後輪用クローラ走行装置を示す図である。
以下,本発明の実施の形態を,トラックに適用した場合の図面(図1〜図7)について説明する。
これらの図において,符号10は,トラクタを示しており,このトラクタ10は,走行機体11と,この走行機体11の前部を支持する左右一対の前輪12と,前記走行機体11の後部を支持する左右一対の後輪用クローラ走行装置13とによって構成されており,前記走行機体11には,エンジンが搭載されているほか,操縦座席が設けられいる。
前記クローラ走行装置13は,前記走行機体11の後部における後車軸ケース14と,この後車軸ケース14に軸支した後車軸15とに対して,着脱可能に取付けられており,前記後車軸15に駆動輪体16を取付ける一方,前記後車軸ケース14よりも下方の部位には,前後方向に延びる構成にしたトラックフレーム17を配設して,このトラックフレーム17を,前記後車軸ケース14に一体に設けた取付けフランジ部18に対して,前記後車軸15よりも前側に配設した前リンク部材19と,前記後車軸15よりも後側に配設した後リンク部材20とによって,前後移動可能に連結している。
前記トラックフレーム17には,その前端に前従動輪体21がテンション調節機構22を介して取付けられ,その後端に後従動輪体23がその支持軸24にて取付けられており,前記駆動輪体16と,前記前従動輪体21と,前記後従動輪体23との三者には,クローラ又はキャタピラ等の無端帯状体25を,略三角形状にわたって巻掛けして,この無端帯状体25を,前記駆動輪体16,ひいては前記後車軸15にて適宜速度で正回転又は逆回転することによって,走行機体11の前進走行又は後退走行を行なうという構成になっている。
なお,前記トラックフレーム17には,前記無端帯状体25における内周面のうち前記前従動輪体21と後従動輪体23との間の部分に接触する転動輪26の複数個が回転自在に設けられている。
前記後車軸ケース14の下側には,後述する前リンク部材19及び後リンク部材20における上端枢着軸を構成する前後一対のトーション軸27,28を,前記後車軸15と平行に延びるように配設して,図4に示すように,その一端を走行機体11側のボス部29等に対して回動不能に固着する一方,その他端を前記後車軸ケース14に一体に設けた取付けフランジ部18等にて回転自在に軸支している。
前記両トーション軸27,28のうち前側のトーション軸27における外側端に,前記前リンク部材19における上端を回動不能に固着する一方,前記両トーション軸27,28のうち後側のトーション軸28における外側端に,前記後リンク部材20における上端を回動不能に固着している。つまり,前記両トーション軸27,28は,前記両リンク部材19,20における上端枢着軸を構成している。
換言すると,前記トーション軸27,28は,前記両リンク部材19,20の回動により,その走行機体11側のボス部29に固着した部分と,取付けフランジ部18等にて回転自在に軸支した部分との間において,弾性的に捩じれ変形するという構成になっている。
前記前後一対の両リンク部材19,20のうち前リンク部材19は,その下端が前記トラックフレーム17に下端枢着軸30にて回転自在に連結され,その下端枢着軸30が上端における前トーション軸2(上端枢着軸)よりも前側に位置するように前方斜め下向きに傾斜している。
また,前記前後一対の両リンク部材19,20のうち後リンク部材20における下端は,前記トラックフレーム17における後従動輪体23の支持軸24に回転自在に連結されている。つまり,前記後従動輪体23の支持軸24は,前記後リンク部材20の下端における下端枢着軸を構成している。
更に,前記後リンク部材20は,その下端における支持軸24(下端枢着軸)が上端における後トーション軸28(上端枢着軸)よりも後側に位置するように後方斜め下向きに傾斜しており,これにより,前記前後一対の両リンク部材19,20は,前記トラクタ10における側面視(図1,図2)において,互いに下広がりのハ字状の配設になっている。
前記クローラ走行装置13は,前記トラクタ10における側面視(図1,図3)において,前記後車軸15を通る鉛直線31から前従動輪体21までの距離S1が,前記鉛直線31から後従動輪体23までの距離S2よりも大きい略三角形に構成されている。
この構成において,クローラ走行装置13におけるトラックフレーム17は,トラクタ10の前進走行の際には,図3に示すように,地面から前進反力Pfを受けることによって,走行機体11に対して前方向に移動し,トラクタ10の後退走行の際には,地面から後退反力Pbを受けることによって,走行機体11に対して後ろ方向に移動する。
前記トラックフレーム17が,前記走行機体11に対して前方向に移動するとき,前記前後一対のリンク部材19,20のうち前リンク部材19は,その上端におけるトーション軸27(上端枢着軸)を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が小さくなるように倒れる方向に回動し,後リンク部材20は,その上端におけるトーション軸28(上端枢着軸)を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が大きくなるように起立する方向に回動することにより,前上がりに傾斜する。
また,前記トラックフレーム17が,前記走行機体11に対して後方向に移動するとき,前記前後一対のリンク部材19,20のうち前リンク部材19は,その上端におけるトーション軸27(上端枢着軸)を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が大きくなるように起立する方向に回動し,後リンク部材20は,その上端におけるトーション軸28(上端枢着軸)を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が小さくなるように倒れる方向に回動することにより,後上がりに傾斜する。
これにより,前記トラックフレーム17は,前記走行機体11に対して,前進走行の際には前上がりに傾斜し,後退走行の際には後上がりに傾斜する。
前記トラックフレーム17における前上がりへの傾斜動,及び後上がりへの傾斜動は,両リンク部材19,20の上端におけるトーション軸27,28を,その捩じり弾性に抗して捩じり変形することによって,弾性的に行なわれ,前進走行及び後退走行を停止すると,前記トラックフレーム17は,前記両トーション軸27,28の捩じり弾性力にて元の位置に復帰する。
また,前記トラックフレーム17と,前記後車軸ケース14又はフランジ部18等に走行機体11との間には,前記トラックフレーム17における前後移動を所定の距離に規制するための規制手段32を設けている。
この規制手段32は,例えば図示したように,前記後車軸ケース14から下向きに延びるストッパーアーム33の先端におけるピン34を,前記トラックフレーム17の上面に固着したストッパー板35における長溝孔36に摺動自在に嵌め係合するという構成であり,この規制手段32としては,前記図示の構成に限らず,他の構成にすることができることはいうまでもない。
そして,前記走行機体11のピッチングに際して,前記走行機体11が,図6に二点鎖線で示すように,適宜の単位角度θ1(前記先行技術の場合と同様に,例えば,θ1=15度)だけその前部が下がるようにピッチングした場合,前記前後一対のリンク部材19,20のうち前リンク部材19は,地面に接地している前記トラックフレーム17に対して,当該前リンク部材19における下端枢着軸30を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が小さくなるように倒れる方向に回動する一方,後リンク部材20は,前記トラックフレーム17に対して,当該後リンク部材20の下端における支持軸24(下端枢着軸)を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が大きくなるように起立する方向に回動することにより,前記後車軸15は,距離E1だけ後方に移動する。
また,前記走行機体11が,図7に点線で示すように,適宜の単位角度θ2(前記先行技術の場合と同様に,例えば,θ2=15度)だけその前部が上がるようにピッチングした場合,前記前後一対のリンク部材19,20のうち前リンク部材19は,地面に接地している前記トラックフレーム17に対して,当該前リンク部材19における下端枢着軸30を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が大きくなるように起立する方向に回動する一方,後リンク部材20は,前記トラックフレーム17に対して,当該後リンク部材20の下端における支持軸24(下端枢着軸)を支点(中心)として水平面からの傾斜角度が小さくなるように倒れる方向に回動することにより,前記後車軸15は,距離E2だけ前方に移動する。
ところで,前記走行機体11のうち両リンク部材19,20の上端におけるトーション軸27,28(上端枢着軸)の間の部分(フランジ部18)と,前記前後一対のリンク部材19,20と,前記トラックフレーム17とによって構成される四節リンク機構において,その一つの節である前記トラックフレーム17がその長手方向に運動するときにおける「瞬間中心」は,前記前リンク部材19における延長線19′と,前記後リンク部材20における延長線20′とが互いに交わる交点Cに位置していて,前記トラックフレーム17は,この「瞬間中心」を中心としてその長手方向に運動する。
この場合,前記前後一対のリンク部材19,20は,下広がりのハ字状に配設されていることにより,前記瞬間中心は,前記走行機体11が単位角度θ1だけ前下がりにピッチングしたときには,図6に示すように,CからC′に移動し,前記走行機体11が単位角度θ2だけ前上がりにピッチングしたときには,図7に示すように,CからC″に移動することになり,前記後車軸15の高さに近似した高さの位置に保持することができる。
これにより,前記走行機体11がピッチングする際に,当該走行機体11が接地するトラックフレーム17に対して前後移動する距離E1,E2を,図8に示す先行技術のように,後車軸15よりも下方に位置する揺動支点軸を中心に回動する場合における前後移動距離L1,L2よりも,大幅に縮小することができる。
前記両リンク部材19,20の上端におけるトーション軸27,28は,前記走行機体11のピッチングに対して弾性的に作用するものであり,また,前記規制手段32も,前記走行機体11のピッチングに対して作用することはいうまでない。
なお,前記図示の実施の形態は,前記前リンク部材19及び後リンク部材20における上端枢着軸の各々トーション軸27,28に構成した場合であったが,本発明は,これに限らず,前記前リンク部材19及び後リンク部材20における上端枢着軸のうちいずれか一方のみをトーション軸に構成しても良いことは勿論である。さらに、前後リンク部材19,20の上下端とも回動自在に構成することも可能である。
10 トラクタ
11 走行機体
12 前輪
13 後輪用クローラ走行装置
14 後車軸ケース
15 後車軸
16 駆動輪体
17 トラックフレーム
18 後車軸ケースのフランジ部
19 前リンク部材
20 後リンク部材
21 前従動輪体
23 後従動輪体
24 後従動輪体の支持軸(下端枢着軸)
25 無端帯状体
27,28 上端枢着軸(トーション軸)
30 下端枢着軸
32 規制手段

Claims (4)

  1. 前輪で支持した走行機体と,この走行機体の後部の後車軸ケースにおける後車軸に取付けた駆動輪体と,この駆動輪体の下方に配設したトラックフレームと,このトラックフレームにおける前後に取付けた前従動輪体及び後従動輪体とを備え,前記駆動輪体,前従動輪体及び後従動輪体に無端帯状体を巻掛けして成る後輪用クローラ走行装置において,
    前記トラックフレームは,前記後車軸ケースを含む走行機体に,前記後車軸よりも前側に配設した前リンク部材と,前記後車軸よりも後側に配設した後リンク部材とによって,前後移動可能に連結されており,前記前リンク部材は,その下端枢着軸が上端枢着軸よりも前側に位置するように前方斜め下向きに傾斜している一方,前記後リンク部材は,その下端枢着軸が上端枢着軸よりも後側に位置するように後方斜め下向きに傾斜していることを特徴とする走行車両における後輪用クローラ走行装置。
  2. 前記請求項1の記載において,前記後リンク部材における下端枢着軸は,前記後従動輪体における前記トラックフレームへの支持軸にて構成されていることを特徴とする走行車両における後輪用クローラ走行装置。
  3. 前記請求項1又は2の記載において,前記走行機体と,前記トラックフレームとの間には,前記トラックフレームにおける前後移動を所定の距離に規制するための規制手段が設けられていることを特徴とする走行車両における後輪用クローラ走行装置。
  4. 前記請求項1〜3のいずれかの記載において,前記前リンク部材における上端枢着軸及び前記後リンク部材における上端枢着軸のうちいずれか一方又は両方は,前記走行機体に前記後車軸と平行に延びるように配設したトーション軸にて構成されていることを特徴とする走行車両における後輪用クローラ走行装置。
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