JP2001260957A - クローラ走行装置およびそのクローラ走行装置を用いた作業車両 - Google Patents

クローラ走行装置およびそのクローラ走行装置を用いた作業車両

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JP2001260957A JP2000079891A JP2000079891A JP2001260957A JP 2001260957 A JP2001260957 A JP 2001260957A JP 2000079891 A JP2000079891 A JP 2000079891A JP 2000079891 A JP2000079891 A JP 2000079891A JP 2001260957 A JP2001260957 A JP 2001260957A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クローラベルトの脱輪を抑制しながら、機体
旋回時における多量の泥押しの発生やクローラベルトの
損傷を回避する。 【解決手段】 クローラベルト内周の接地側を案内する
複数の接地転輪4を備え、走行路面に対するクローラベ
ルト17の接地範囲における前端及び後端の夫々に位置
させた接地転輪4と、それらの各接地転輪4に隣る位置
の接地転輪4とを、トラックフレーム10に設けた支点
軸40周りで天秤揺動自在に装着し、かつ、この支点軸
40を、前記各接地転輪4の回転軸44よりも上方に位
置させてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クローラベルトを
用いたクローラ走行装置、及び、そのクローラ走行装置
を用いた、コンバインやトラクタ等の農作業車、あるい
は、運搬車や土木・建設車両等の作業車両の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記のようなクローラ走行装置、及びそ
れを用いた作業車両としては、従来より下記の構造のも
のが知られている。 [ 1] クローラベルト内周の接地側を案内する複数の接
地転輪を備え、これらの接地転輪のうち、接地範囲の中
間部位に位置する転輪を、トラックフレーム上の支点軸
周りで上下揺動可能な可動転輪に構成し、その可動転輪
を下降付勢して設けたもの(例えば、特開平10−67
348号公報参照)。 [ 2] クローラベルト内周の接地側を案内する複数の接
地転輪を備え、これらの接地転輪のうち、接地範囲の中
間部位に位置する一対の転輪を、トラックフレーム上の
支点軸周りで天秤揺動可能な可動転輪に構成したもの
(例えば、実開平2−78482号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記[ 1] 及び[ 2]
に記載の従来技術によると、クローラ走行装置の接地範
囲の中間部に可動の転輪を備えているので、畦などの段
差部分を乗り越える際に、可動転輪が路面から離れる側
へ退避してクローラベルトの接地箇所に部分的な凹入箇
所が形成される状態となることにより、乗り上げ姿勢の
機体の傾斜を少なくすることができる。つまり、機体が
畦を乗り越える走行状態を考えると、畦の乗り越え開始
からクローラ走行装置の接地範囲の中間部に達するまで
は、機体は後傾姿勢で次第にその角度を増大しながら移
動し、中間部を過ぎると急に前傾姿勢に姿勢変化する。
この時の姿勢変化は、姿勢変化直前の後傾角度が大きい
ほど落差も大きくなって受ける衝撃も大きなものとなる
が、上記従来技術のものでは、前述の可動転輪を備えた
ことで、機体の前後傾斜の変化に伴う衝撃の緩和を図る
ことができる点で有用なものである。しかしながら、こ
の従来のクローラ走行装置、ならびにそのクローラ走行
装置を用いた車両で採用された可動転輪は、クローラベ
ルトの接地範囲における前後方向での中間位置に設けら
れたものである。このため、このクローラ走行装置を用
いて車両を旋回させる際に、クローラベルトの接地範囲
の前端側及び後端側に、接地路面の泥土などによる大き
な側圧が作用したような場合には、可動転輪として機能
は全く役に立たない。したがって、機体を旋回させる
際、左右いずれか一方の走行装置を停止させて他方のみ
を駆動する、もしくは、左右の走行装置を互いに逆方向
に駆動して旋回するなどの機体旋回を行う場合、クロー
ラベルトの接地範囲の前端もしくは後端に位置する接地
転輪で案内されるクローラベルトによって多量の泥土が
排除される、もしくは走行路面が硬い場合には接地面と
の間で生じる大きな摩擦抵抗を受けてクローラベルトが
大きく変形され損傷するなどの不都合がある。
【0004】本発明の目的は、クローラベルトの脱輪を
抑制しながら、機体旋回時における多量の泥押しの発生
やクローラベルトの損傷を回避し易い構造のクローラ走
行装置、ならびに、そのクローラ走行装置を用いた車両
を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔請求項1にかかる発
明〕上記目的を達成するために講じた本発明のクローラ
走行装置における技術手段は、請求項1に記載のよう
に、クローラベルト内周の接地側を案内する複数の接地
転輪を備え、走行路面に対するクローラベルトの接地範
囲における前端及び後端の夫々に位置させた接地転輪
と、それらの各接地転輪に隣る位置の接地転輪とを、ト
ラックフレームに設けた支点軸周りで天秤揺動自在に装
着し、かつ、この支点軸を、前記各接地転輪の回転軸よ
りも上方に位置させたことである。
【0006】このように構成したことにより、接地範囲
の端部に位置する接地転輪は、機体旋回に伴ってクロー
ラ前端または後端に大きな側圧を受けると、その前端ま
たは後端の接地転輪がクローラの変形を許すように上昇
側へ後退変位し、クローラの前端または後端に対する過
剰な側圧の増大を回避することができる。そして、ただ
単に後退変位するだけではなく、その後退変位は、後退
変位する接地転輪に対して天秤揺動するように連結され
た他方の接地転輪によって制限を受けている。つまり、
一方の接地転輪が後退変位すると、その他方の接地転輪
は接地面側への押しつけ付勢力をクローラベルトの内周
面に与えるものであるから、この他方の接地転輪が反力
受けとなって前記一方の接地転輪の無制限の後退変位を
抑止している。このため、可動転輪を接地範囲の前端及
び後端に設けた構造でありながら、泥土などから受ける
側圧によって転輪から外れようとするクローラベルトの
外れ防止が可能となっている、
【0007】また、前記接地転輪を天秤揺動させるため
の支点軸は、各接地転輪の回転軸よりも上方に位置して
いるので、その支点軸で揺動自在に支持される接地転輪
の動きは、各接地転輪の回転軸と同レベルで支持されて
いる場合に比べて、より前後方向への移動成分が大きく
なる。したがって、例えば、機体旋回時に側圧を受けて
クローラベルトの接地範囲の前端側の接地転輪が押し上
げられる方向に変位すると、前記支点軸周りで揺動する
接地転輪は、上方側への後退変位のみならず、クローラ
ベルトの接地範囲の中間部近くの機体重心位置からは遠
ざかる機体前方側へも揺動移動し、機体重心から前端側
の接地転輪までの距離がわずかでも長くなる傾向にあ
る。このため、前述の側圧を受けてクローラベルトの接
地範囲における端部位置の接地転輪が上方側へ後退変位
すると、そのことによるクローラベルトの接地箇所にお
ける面圧が低下することと、機体重心から離れる側への
移動による負担加重の軽減化による面圧低下との相乗に
より、クローラベルト部分での大量の泥押し発生や、ク
ローラベルト自体の損傷を抑制し易い。
【0008】さらに、前記接地転輪を天秤揺動させるた
めの支点軸が、各接地転輪の回転軸よりも上方に位置し
ていることは、一つの支点軸で揺動自在に支持される接
地転輪のスパンが長い場合における接地転輪の極端な作
動を制限して、脱輪発生の可能性を少なくしている。つ
まり、一つの支点軸で支持される接地転輪のスパンが長
い場合には、例えば、泥濘や凹入部などの存在によって
接地転輪の一端側での反力受けが機能しなくなるような
条件が生じた場合に、他端側での接地転輪の後退変位量
が極端に大きくなって、それがクローラベルトの接地範
囲の端部であると、割合簡単に脱輪を生じてしまう可能
性があるが、本発明では、その端部における接地転輪の
揺動支点となる支点軸を、前述のように各接地転輪の回
転軸よりも上方に定めているので、接地転輪の動きに前
後方向の移動成分を持たせることによって、瞬間的な突
き上げなどに対する上昇抵抗を生じさせて、極端な上昇
変位が生じ難いように構成されている。したがって、一
つの支点軸で支持される接地転輪を、3軸の輪体など、
前後方向でのスパンが長い構造を採用しても、前述のよ
うな脱輪発生の可能性を抑制できる。
【0009】〔請求項2にかかる発明〕また、請求項2
に記載のように、脱輪防止用の橇状ガイドを、天秤揺動
する接地転輪と一体的に揺動自在に構成するとよい。
【0010】このように構成したことにより、脱輪防止
用の橇状ガイドも接地転輪と同様に揺動変位して、接地
転輪の揺動による機能を妨げることがなく、しかも接地
転輪との相対位置関係をあまり変化させずに所期の脱輪
防止機能を維持することができる。
【0011】〔請求項3にかかる発明〕請求項3に記載
のように、クローラベルト内周の接地側を案内する複数
の接地転輪を備え、走行路面に対するクローラベルトの
接地範囲における前端及び後端の夫々に位置させた接地
転輪と、それらの各接地転輪に隣る位置の接地転輪と
を、トラックフレームに設けた支点軸周りで天秤揺動自
在に装着してあるクローラ走行装置を用いて、このクロ
ーラ走行装置を左右一対備えるとともに、前記接地転輪
の支点軸を、左右のトラックフレームと、そのトラック
フレームを左右各別に昇降駆動する昇降駆動機構との連
結軸に兼用するように作業車両を構成してもよい。
【0012】このように構成したことにより、クローラ
走行装置の旋回性能の向上に加えて、接地転輪を揺動自
在に支承するための支点軸を昇降駆動機構の連結軸に兼
用して、部品点数の削減をも図るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態を説明する。 〔全体の構成〕本発明の作業車両の一例として示すコン
バインは、脱穀装置を搭載した機体フレーム2の下側に
左右一対のクローラ走行装置1を備え、前記脱穀装置の
前部側に操縦部、ならびに原動部を備え、さらにその前
方側の機体前端部に昇降調節自在な刈取部を備えて構成
されたものである。
【0014】〔クローラ走行装置〕図1及び図2にコン
バインのクローラ走行装置部分を示す。このクローラ走
行装置1は、機体フレーム2に後述する昇降駆動機構3
を介して昇降自在に連結されたトラックフレーム10
と、そのトラックフレーム10の機体進行方向後方側端
部に取り付けられた緊張用遊転輪13と、トラックフレ
ームの長さ方向の複数箇所に設けられた接地転輪4と、
機体前方側で前記機体フレーム2側に固定された駆動輪
15と、機体前後方向での中間位置で前記機体フレーム
2に固定された上部ガイド輪16と、これらの駆動輪1
5、接地転輪4、緊張用遊転輪13、及び上部ガイド輪
16にわたって巻回されたゴム製のクローラベルト17
とから構成されている。
【0015】前記トラックフレーム10は、昇降駆動機
構3の前後一対の揺動リンク31と連結された角パイプ
状の主フレーム部分11と、その主フレーム部分11の
後端側で、主フレーム部分11に対して内接状態に嵌合
して長さ方向で出退自在に装着された角パイプ状の延長
フレーム部分12とから構成され、その延長フレーム部
分12の後端部に前記緊張用遊転輪13が支持されてい
る。
【0016】前記緊張用遊転輪13は、前記延長フレー
ム部分12に軸受け支持されているとともに、前記主フ
レーム部分11の後端部との間で、ネジ機構を利用した
位置調節機構14により連結され、トラックフレーム1
0長さ方向で位置調節、ならびに位置固定自在に構成さ
れている。
【0017】前記接地転輪4は、図3及び図4に示すよ
うに、トラックフレーム10の上部に固定の支点軸40
に対してボス部42を外嵌し、揺動自在に枢支されたほ
ぼ三角形状の天秤アーム41の底辺部分の両端位置、及
びその中間位置に設けられた軸受部43に回転自在に軸
支されている。この接地転輪4は、同図に示すように、
前後方向で三個の回転輪体45を一組とした接地転輪4
が、クローラベルト17の接地作用領域に対応させて、
トラックフレーム10の長さ方向でのニ箇所に設けら
れ、機体フレーム2が水平姿勢にある状態での機体重心
Gが、前後位置の接地転輪4の間、もしくはその近くに
作用するように、その接地転輪4の位置を設定してい
る。個々の接地転輪4は、前記軸受部43に回転自在に
支持された回転軸44の両端部に、一対の回転輪体45
を一体回転するように取り付けて構成され、図5及び図
7に示すように、クローラベルト17の左右の芯金突起
18の左右両側位置でクローラベルト17内周面と接当
するように構成されている。
【0018】そして、前記天秤アーム41の下部位置に
は、天秤アーム41に一体に溶接固定された、断面T字
状の脱輪防止用の橇状ガイド5を設けてあり、天秤アー
ム41の揺動に連動して橇状ガイド5も揺動するように
構成されている。この橇状ガイド5は、図5及び図7に
示すように、クローラベルト17の左右の芯金突起18
の間に位置して、クローラベルト17の左右方向への移
動を制限することにより、外れ止めの機能を発揮する。
【0019】前記機体フレーム2側には、駆動輪15と
上部ガイド輪16とが設けられている。このうち駆動輪
15は、機体フレーム2に固定された伝動ケースから動
力を伝達され、クローラベルト17と係合して駆動力を
伝達するように構成されている。上部ガイド輪16は、
クローラベルト17の上部側の内周面との接当により遊
転回動するように機体フレーム2に支承されている。そ
して、機体フレーム2に対するトラックフレーム10の
上下方向での遠近移動や、前傾・後傾の姿勢変化によ
り、クローラベルト17の所要巻回長が多少変化するこ
とに伴うベルト上部側の弛みを規制することができるよ
うに、その機体フレーム2上における配設位置を設定さ
れている。
【0020】〔昇降駆動機構〕前記昇降駆動機構3は、
機体フレーム2とトラックフレーム10とを、前後二箇
所で連結する揺動リンク31と、その前後の揺動リンク
31を各別に揺動駆動する油圧シリンダー30とで構成
され、これが左右のクローラ走行装置1の夫々に備えら
れている。前後の各揺動リンク31は、ベルクランク状
に形成され、その屈折点箇所近くで機体フレーム2に揺
動自在に軸支されている。そしてこの軸支箇所から一方
向へ延びる第一延出腕部分32に前記油圧シリンダー3
0が連結され、他方向への第二延出腕部分33に前記ト
ラックフレーム10が枢支連結されている。揺動リンク
31の各延出腕部分32,33のうち、トラックフレー
ム10側への第二延出腕部分33は、図1に示すよう
に、機体フレーム2を最も低くした走行姿勢で、ほぼ水
平方向の後方側へ延出された姿勢に位置され、図2に示
すように、機体フレーム2を最も高くした走行姿勢で
は、前記姿勢から前方下方へ揺動して、トラックフレー
ム10の全体を前方下方側へ移行させる姿勢となる。
【0021】このとき、揺動リンク31の作動を司る油
圧シリンダー30側の動きとしては、次のような制御形
態となる。 [ a] 平行最下降位置 前後の揺動リンク31が図1に示す状態であるとき、後
方の揺動リンク31に対する後ろ向き油圧シリンダー3
0は、最短収縮姿勢にあり、前方の揺動リンク31に対
する前向き油圧シリンダー30は、最大伸長姿勢にあ
る。これによって、機体フレーム2が走行路面に対して
ほぼ平行な姿勢で、対地的には最も低くなる。 [ b] 平行最上昇位置 前後の揺動リンク31が図2に示す状態であるとき、後
方の揺動リンク31に対する後ろ向き油圧シリンダー3
0は、最大伸長姿勢にあり、前方の揺動リンク31に対
する前向き油圧シリンダー30は、最短収縮姿勢にあ
る。これによって、機体フレーム2が走行路面に対して
ほぼ平行な姿勢で、対地的には最も高くなる。 [ c] 前傾姿勢位置 前後の揺動リンク31のうち、前方側の揺動リンク31
が図1に示す状態で、後方側の揺動リンクが図2に示す
状態であるとき、前方の揺動リンク31に対する前向き
油圧シリンダー30と、後方の揺動リンク31に対する
後ろ向き油圧シリンダー30とは、共に最大伸長姿勢に
ある。これによって、機体フレーム2は、前方が低く後
方が高い前傾姿勢となる。 [ d] 後傾姿勢位置 前後の揺動リンク31のうち、前方側の揺動リンク31
が図2に示す状態で、後方側の揺動リンクが図1に示す
状態であるとき、前方の揺動リンク31に対する前向き
油圧シリンダー30と、後方の揺動リンク31に対する
後ろ向き油圧シリンダー30とは、共に最短収縮姿勢に
ある。これによって、機体フレーム2は、前方が高く後
方が低い後傾姿勢となる。
【0022】上記[ a] 〜[ d] のように、各油圧シリ
ンダー30を制御して夫々の揺動リンク31の揺動角度
を調節することにより、上記4種の姿勢の他、その中間
的な姿勢に変更することができる。そして、左右のクロ
ーラ走行装置どうしの間でも、左右各別に上記の制御形
態を選択することで、左右ローリング調節やピッチング
調節などを行うことができて、機体走行姿勢を任意に選
択することができる。
【0023】上記の昇降駆動機構3に用いられる揺動リ
ンク31のうち、後方側の揺動リンク31は、トラック
フレーム10との連結側である第二延出腕部分33に補
助リンク31aが装着されたものであり、この補助リン
ク31aを含めて揺動リンク31と称する。この補助リ
ンク31aは、上述のように機体姿勢を前後に傾斜させ
る場合のリンク長さ変更手段として用いられているもの
であるが、昇降駆動機構3を構成する各油圧シリンダー
30や各揺動リンク31自体の製作誤差や、組み付け誤
差、あるいは長期の使用に伴うガタの発生などの、多少
の寸法精度上の誤差を吸収することができるので、昇降
駆動機構3の作動を円滑に行わせる上でも有用である。
そして、この補助リンク31aのトラックフレーム10
側の端部は、図1,2及び図6,7に示されるように、
トラックフレーム10の下部近くでトラックフレーム1
0に連結されている。前記揺動リンク31のうち、前方
側の揺動リンク31のトラックフレーム10側の端部
は、図2及び図5に示されているように、各接地転輪4
のうち、機体前端側に設けられた接地転輪4の天秤アー
ム41の支点軸40に連結されている。 〔実施の形態の別例〕 [ 1] 橇状ガイド5は、天秤アーム41に一体に固定
したものに限らず、天秤アーム41に対して多少の融通
をもって連結したもの、あるいは、天秤アーム41とは
別に、天秤アーム41の支点軸40に対して揺動自在に
装着したものであっても良い。 [ 2] 接地転輪4は、トラックフレーム10に対して、
ニ箇所に設けたものに限らず、三箇所以上に設けても良
く、設ける箇所の個数が奇数個である場合は、機体重心
Gとの関係では、最も中央に近い接地転輪4の支点軸の
直上もしくはその近くに機体重心Gの位置が定まるよう
に設定すればよい。 [ 3] 昇降駆動機構3の揺動リンク31と接地転輪4の
支点軸40との連結に関しては、最前方の接地転輪4の
支点軸40を利用するものに限らず、揺動リンク31側
の配設位置との関係などを考慮して、適宜任意の支点軸
を設定することができる。 [ 4] 接地転輪4としては、3輪で構成されるものに限
らず、2輪で構成されるものであってもよい。 [ 5] トラックフレーム10に装備される接地転輪4の
すべてを天秤揺動式で構成する必要はなく、例えば、天
秤揺動式の接地転輪4どうしの間に、トラックフレーム
に固定支持された接地転輪を設けるとか、クローラベル
ト17の接地領域のうちの中央箇所近くでは、従来の下
降付勢された直杆状のアームに可動転輪を装着した構造
を採用するなどしても差し支えない。
【0024】
【発明の効果】請求項1に記載のように構成したことに
より、機体旋回に伴ってクローラ走行装置の前端側また
は後端側で大きな側圧を受けると、その前端側または後
端側箇所の接地転輪が天秤揺動可能であることにより、
ある程度上方側への後退変位を許されることになる。こ
れによって、機体旋回に際しての接地範囲の前端側また
は後端側における接地転輪の接地圧を低減し、その接地
転輪箇所でのクローラベルトの側面による多大な泥押し
の発生、もしくはクローラベルト自体の過剰な変形によ
る脱輪あるいは損傷を回避し易くなる。
【0025】また、機体旋回時に側圧を受けてクローラ
ベルトの接地範囲における端部位置の接地転輪が上方側
へ後退変位すると、そのことによるクローラベルトの接
地箇所における面圧が低下することと、機体重心から離
れる側への移動による負担加重の軽減化による面圧低下
との相乗により、クローラベルト部分での大量の泥押し
発生を避けてより一層の旋回性能の向上を図ることがで
きるとともに、クローラベルト自体の損傷を抑制して耐
久性の向上を図り得る点で有利である。
【0026】さらに、前記接地転輪を天秤揺動させるた
めの支点軸が、各接地転輪の回転軸よりも上方に位置し
ていることは、一つの支点軸で揺動自在に支持される接
地転輪のスパンが長い場合における接地転輪の極端な作
動を制限して、つまり、接地転輪の動きに前後方向の移
動成分を持たせることによって、瞬間的な突き上げなど
に対する上昇抵抗を生じさせて、極端な上昇変位が生じ
難いようにしている。これによって、一つの支点軸で支
持される接地転輪を、3軸の輪体など、前後方向でのス
パンが長い構造を採用しても、前述のような脱輪発生の
可能性を抑制でき、支点軸の数を減らすことによる構造
の簡素化や組み付けの簡素化を図ることができる利点が
ある。
【0027】請求項2に記載のように、従来トラックフ
レームに固定して用いられると観念されていた脱輪防止
用の橇状ガイドを、接地転輪と同様に揺動変位させるこ
とにより、接地転輪の揺動による機能を妨げずに、接地
転輪との相対位置関係をあまり変化のない状態に維持し
て、接地転輪の揺動に拘わらず所期の脱輪防止機能を達
成させることができる。
【0028】請求項3に記載のように構成したことによ
り、クローラ走行装置の旋回性能の向上に加えて、接地
転輪を揺動自在に支承するための支点軸を昇降駆動機構
の連結軸に兼用して、部品点数の削減をも図り、コスト
低減の面でも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クローラ走行装置の全体を示す側面図
【図2】 クローラ走行装置の全体を示す側面図
【図3】 接地転輪部分を示す側面図
【図4】 接地転輪部分を示す一部切り欠き平面図
【図5】 接地転輪部分における一部切り欠き背面図
【図6】 後端側箇所の接地転輪部分を示す平面図
【図7】 後端側箇所の接地転輪部分における一部切り
欠き背面図
【符号の説明】
接地転輪4 クローラベルト17 機体フレーム2 トラックフレーム10 支点軸40 橇状ガイド5 昇降駆動機構3
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長野 文男 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 奥山 天 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 大森 美樹雄 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 甘崎 信夫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B076 AA03 CC02 CC14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クローラベルト内周の接地側を案内する複
    数の接地転輪を備え、走行路面に対するクローラベルト
    の接地範囲における前端及び後端の夫々に位置させた接
    地転輪と、それらの各接地転輪に隣る位置の接地転輪と
    を、トラックフレームに設けた支点軸周りで天秤揺動自
    在に装着し、かつ、この支点軸を、前記各接地転輪の回
    転軸よりも上方に位置させてあるクローラ走行装置。
  2. 【請求項2】脱輪防止用の橇状ガイドを、天秤揺動する
    接地転輪と一体的に揺動自在に構成してある請求項1記
    載のクローラ走行装置。
  3. 【請求項3】クローラベルト内周の接地側を案内する複
    数の接地転輪を備え、走行路面に対するクローラベルト
    の接地範囲における前端及び後端の夫々に位置させた接
    地転輪と、それらの各接地転輪に隣る位置の接地転輪と
    を、トラックフレームに設けた支点軸周りで天秤揺動自
    在に装着してあるクローラ走行装置を用い、 このクローラ走行装置を左右一対備えるとともに、前記
    接地転輪の支点軸を、左右のトラックフレームと、その
    トラックフレームを左右各別に昇降駆動する昇降駆動機
    構との連結軸に兼用するように構成した作業車両。
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JP2019111986A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 株式会社クボタ 作業車
JP7454985B2 (ja) 2020-03-31 2024-03-25 株式会社フジタ 揺動機構および自動搬送ロボット

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