JP5456660B2 - 型締装置 - Google Patents

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Description

本発明は、型締装置に関し、特に電磁石によって型締力を作用させる型締装置に関する。
従来、射出成形機においては、樹脂を射出装置の射出ノズルから射出して固定金型と可動金型との間のキャビティ空間に充填(てん)し、固化させることによって成形品を得るようになっている。そして、前記固定金型に対して可動金型を移動させて型閉じ、型締め及び型開きを行うために型締装置が配設される。
該型締装置には、油圧シリンダに油を供給することによって駆動される油圧式の型締装置、及び電動機によって駆動される電動式の型締装置があるが、該電動式の型締装置は、制御性が高く、周辺を汚すことがなく、かつ、エネルギー効率が高いので、多く利用されている。この場合、電動機を駆動することによってボールねじを回転させて推力を発生させ、該推力をトグル機構によって拡大し、大きな型締力を発生させるようにしている。
ところが、前記構成の電動式の型締装置においては、トグル機構を使用するようになっているので、該トグル機構の特性上、型締力を変更することが困難であり、応答性及び安定性が悪く、成形中に型締力を制御することができない。そこで、ボールねじによって発生させられた推力を直接型締力として使用することができるようにした型締装置が提供されている。この場合、電動機のトルクと型締力とが比例するので、成形中に型締力を制御することができる。
しかしながら、前記従来の型締装置においては、ボールねじの耐荷重性が低く、大きな型締力を発生させることができないだけでなく、電動機に発生するトルクリップルによって型締力が変動してしまう。また、型締力を発生させるために、電動機に電流を常時供給する必要があり、電動機の消費電力量及び発熱量が多くなるので、電動機の定格出力をその分大きくする必要があり、型締装置のコストが高くなってしまう。
そこで、型開閉動作にはリニアモータを使用し、型締動作には電磁石の吸着力を利用した型締装置が検討されている(例えば、特許文献1)。斯かる型締装置では、適切な型締力を得るために、電磁石を保持する部材(例えば、リヤプラテン)と電磁石によって吸着される部材(例えば、吸着板)との間に、型締め時において適切な隙間が形成される必要がある。
国際公開第05/090052号パンフレット
しかしながら、当該隙間の大きさは金型のサイズ等に応じて調整されるところ、調整ミス等が発生した場合には、型締め時において隙間が確保されず、二つの部材が当接し、非常に強い力で吸着てしまう可能性がある。この場合、電磁石への電流の供給を停止したとしても、残留磁場によって二つの部材を分離するのには非常に大きな力が必要とされ、円滑な作業の進行が妨げられるという問題がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、型締力を発生させるための電磁石の残留磁場によって吸着した部材の分離を容易化することのできる型締装置の提供を目的とする。
そこで上記課題を解決するため、本発明は、電磁石を用いて型締力を作用させる型締装置であって、前記電磁石を保持する電磁石保持部材と、前記電磁石によって吸着される第一の吸着面を有する吸着部材と、前記第一の吸着面と前記電磁石保持部材において該吸着面に対向する第二の吸着面との間の磁性体同士の全面での接触を防止する接触防止部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、型締力を発生させるための電磁石の残留磁場によって吸着した部材の分離を容易化することのできる型締装置を提供することができる。
第一の実施の形態における金型装置及び型締装置の型閉じ時の状態を示す側面図である。 第一の実施の形態における金型装置及び型締装置の型開き時の状態を示す側面図である。 第一の実施の形態における非磁性シートの配設例を示す図である。 リヤプラテンと吸着板との間に隙間が確保されない場合における型締め時の状態を示す図である。 リヤプラテンと吸着板とが当接する場合と当接しない場合とにおける残留磁束密度の違いを示す図である。 第一の実施の形態における残留磁束密度と吸着力との関係を示す図である。 第二の実施の形態における非磁性シートの配設例を示す図である。 接触防止部に磁性体を用いた場合の電磁石におけるB−H特性を示す図である。 第二の実施の形態において磁性体の接触防止部を用いた場合の残留磁束密度と吸着力との関係を示す図である。 第三の実施の形態におけるリヤプラテンの一例の斜視図である。
本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。まず、本発明が適用される射出成形機の型締装置について図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、第一の実施の形態における金型装置及び型締装置の型閉じ時の状態を示す側面図である。図2は、第一の実施の形態における金型装置及び型締装置の型開き時の状態を示す側面図である。
図1及び図2に示す型締装置10は、射出成形機のフレームFr上に設けられた2本のレールよりなるガイドGd上に支持される。固定プラテン11は、ガイドGd上に載置され、フレームFr及びガイドGdに対して固定されている。固定プラテン11と所定の間隔を置いて、かつ、固定プラテン11と対向させて電磁石保持部材としてのリヤプラテン13が配設されている。固定プラテン11とリヤプラテン13との間に4本の連結部材としてのタイバー14(図においては、2本だけを示す)が架設される。可動プラテン12は、固定プラテン11と対向した状態でタイバー14に沿って型開閉方向に進退自在(図において左右方向に移動自在)に配設される。そのために、可動プラテン12には、タイバー14が貫通するガイド穴(図示せず)が形成される。
なお、本明細書では、型開閉方向、すなわち可動プラテン12の移動方向を水平方向と称し、可動プラテン12の移動方向に垂直な方向を垂直方向と称する。
タイバー14の前端部(図において右端部)には、第1のねじ部(図示せず)が形成され、タイバー14は、第1のねじ部にナットn1を螺合して締め付けることによって固定プラテン11に固定される。各タイバー14の後端部(図において左端部)には、タイバー14より外径が小さいガイドポスト21が一体に形成されている。ガイドポスト21は、リヤプラテン13の後端面(図において左端面)から後方に向けて突出して延在する。各ガイドポスト21の、リヤプラテン13の後端面の近傍に、第2のねじ部(図示せず)が形成され、固定プラテン11とリヤプラテン13とは、第2のねじ部にナットn2を螺合して締め付けることによって固定される。ガイドポスト21をタイバー14と一体に形成しているが、ガイドポスト21をタイバー14とは別体として形成してもよい。
固定プラテン11には固定金型15が、可動プラテン12には可動金型16がそれぞれ固定される。固定金型15及び可動金型16によって金型装置19が構成される。可動プラテン12の進退によって可動金型16を固定金型15に対して移動し、型閉じ、型締め及び型開きが行われる。なお、型締めが行われると、固定金型15と可動金型16との間にキャビティ空間が形成され、射出装置17の射出ノズル18から射出された成形材料としての樹脂がキャビティ空間に充填される。
可動プラテン12と平行に配設され、磁性体によって形成された吸着部材としての吸着板22が、リヤプラテン13より後方において各ガイドポスト21に沿って進退自在に配設され、ガイドポスト21によって案内される。なお、吸着板22には、各ガイドポスト21と対応する箇所に、ガイドポスト21が貫通するガイド穴23が形成される。ガイド穴23は、前端面(図において右端面)に開口した大径部24とこれに繋がる小径部25とを含む。大径部24はナットn2を収容する。小径部25は吸着板22の後端面に開口し、ガイドポスト21が摺動する摺動面を有している。
可動プラテン12を進退させるために、型開閉用の駆動部としてリニアモータ28が、可動プラテン12に連結された吸着板22とフレームFrとの間に配設される。リニアモータ28は、フレームFr上に、ガイドGdと平行に、かつ、吸着板22の移動範囲に対応して配置された固定子29と、吸着板22の下端が固定されたスライドベースSbに固定され、固定子29と対向し、かつ、所定の範囲にわたって形成された可動子31とを備える。スライドベースSbは、図2に示すように、その両側においてガイドGd上に支持されており、可動子31を固定子29に沿って移動可能に支持する。スライドベースSbは、可動子31の上面を覆ってガイドGdの延在方向に延在する。そのために、リヤプラテン13の下端には、ガイドベースGb及びスライドベースSbが通過する空間81を形成する脚部13aが両側に設けられる。
可動子31は、固定子29に向けて突出し、かつ、所定のピッチで複数の磁極歯33が形成されたコア34と、各磁極歯33に巻装されたコイル35とを備える。なお、磁極歯33は可動プラテン12の移動方向に対して直角の方向に、互いに平行に形成される。固定子29は、コア、及びコア上に延在させて形成された永久磁石(図示せず)を備える。永久磁石は、N極及びS極の各磁極を交互に、かつ、磁極歯33と同じピッチで着磁させることによって形成されている。
したがって、コイル35に所定の電流を供給してリニアモータ28を駆動すると、可動子31が進退させられる。それに伴って、スライドベースSb、スライドベースSbに固定された吸着板22、及びロッド39により吸着板22に連結された可動プラテン12が進退させられ、型閉じ及び型開きが行われる。
なお、固定子29に永久磁石を、可動子31にコイル35を配設しているが、固定子にコイルを、可動子に永久磁石を配設することもできる。その場合、リニアモータ28を駆動する際にコイルが移動しないので、コイルに電力を供給するための配線を容易に行うことができる。
可動プラテン12が前進(図において右方向に移動)して可動金型16が固定金型15に当接すると、型閉じが終了する。型閉じに続いて型締めを行うことができるように、リヤプラテン13と吸着板22との間に、型締め用の駆動部としての電磁石ユニット37が配設される。また、可動プラテン12と吸着板22とを連結するロッド39が、リヤプラテン13及び吸着板22を貫通して延在する。ロッド39は、型閉じ時及び型開き時に、吸着板22の進退に連動して可動プラテン12を進退させ、型締め時に、電磁石ユニット37によって発生した型締力を可動プラテン12に伝達する。なお、フレームFr、固定プラテン11、可動プラテン12、リヤプラテン13、吸着板22、リニアモータ28、電磁石ユニット37、ロッド39等によって型締装置10が構成される。
電磁石ユニット37は、リヤプラテン13側に配設された電磁石49、及び吸着板22側に配設された吸着部51を有する。リヤプラテン13の後端面の所定の部分、すなわちロッド39よりわずかに上方及び下方に、水平方向に延在した矩形の断面形状を有するコイル配設部としての二つの溝45が互いに平行に形成されている。溝45の間には、矩形の断面形状を有するコア46が形成され、リヤプラテンのコア46以外の部分にヨーク47が形成される。コア46にコイル48が巻装される。
また、吸着板22の前端面の所定の部分として、吸着板22においてロッド39を包囲し、電磁石49と対向する部分に、吸着部51が設けられる。なお、リヤプラテン13のコア46及びヨーク47、並びに吸着板22は、強磁性体から成る薄板を積層することによって形成された電磁積層鋼板により形成される。また、リヤプラテン13とは別に電磁石49が配設され、吸着板22とは別に吸着部51が配設されているが、リヤプラテン13の一部として電磁石を形成し、吸着板22の一部として吸着部を形成することもできる。また、必ずしも電磁積層鋼板を用いなくてもよく、同一部材からなる鉄心を用いてコア46及びヨーク47を形成してもよい。この方が、ギャップ間の距離を精度よく設定することができる。
したがって、電磁石ユニット37において、溝45内のコイル48に電流を供給すると、電磁石49が励磁され、吸着部51が吸着されて型締力が発生する。
ここで、電磁石によって吸着される第一の吸着面としての吸着板22の前端面(リヤプラテン13と対向する面)の少なくとも一部には、第一の吸着面と対向する第二の吸着面としてのリヤプラテン13の後端面との当接を回避するための接触防止部としての非磁性体(例えば、樹脂等)による平板状の部材である非磁性シート60が配設されている。
図3は、第一の実施の形態における非磁性シートの配設例を示す図である。同図は、吸着板22の前端面の正面図である。同図において、ハッチングが施されている部分が非磁性シート60が配設されている部分である。
図示されるように、非磁性シート60が配設されるのは、吸着板22の前端面において、非磁性シート60が無ければリヤプラテン13の後端面と当接(接触)する可能性のある部分(吸着面を構成する部分)である。但し、本実施の形態では、コイル48と対向する部分には非磁性シート60は配設されていない(すなわち、非磁性シート60は、コイル48の位置を避けるよう配設されている。)。
また、吸着板22及び後述される取付け板27には、押しボルト用の穴70が、吸着板22の前端面又はリヤプラテン13の後端面に対して略直交する方向に貫通するように設けられている。穴70は、リヤプラテン13と吸着板22とが誤って当接し、吸着してしまった場合に双方を分離するための押しボルトを貫通させるために用いられる。但し、穴70の存在は、型締め時における電磁石49の吸着力に影響(例えば、磁気回路がアンバランスになる等)を及ぼす可能性がある。そこで、通常の運用時において、穴70には、磁性体のボルト71が後方から前方に向けて配設(螺合)される。これにより、穴70の空間は磁性体によって埋められ、穴70による吸着力への影響が回避される。
ロッド39は、後端部(図において左端部)において吸着板22と連結し、前端部において可動プラテン12と連結している。ロッド39は、型閉じ時に吸着板22が前進することにより前進し、これにより可動プラテン12が前進する。また、ロッド39は、型開き時に吸着板22が後退(図において左方向に移動)することにより後退し、これにより可動プラテン12が後退する。
そのために、リヤプラテン13の中央部分に、ロッド39を貫通させるための穴41が設けられる。また、吸着板22の中央部分に、ロッド39を貫通させるための穴42が形成される。さらに、穴41の前端部の開口に臨ませて、ロッド39を摺動自在に支持するブッシュ等の軸受部材Br1が配設される。また、ロッド39の後端部にねじ43が形成され、吸着板22に対して回転自在に支持された型厚調整機構としてのナット44がねじ43に螺合している。
型閉じが終了した時点で、吸着板22はリヤプラテン13に近接し、リヤプラテン13と吸着板22との間にギャップ(間隙)δが形成される。ギャップδが小さくなりすぎたり、大きくなりすぎたりすると、吸着部51を十分に吸着することができず、型締力が小さくなってしまう。ギャップδの最適な値(距離又は寸法)は、金型装置19の厚さが変化するのに伴って変化する。
そこで、ナット44の外周面に大径のギヤ(図示せず)が形成され、吸着板22に型厚調整用の駆動部として型厚調整用モータ(図示せず)が配設され、型厚調整用モータの出力軸に取り付けられた小径のギヤが、ナット44の外周面に形成されたギヤに噛合させられる。
金型装置19の厚さに対応して、型厚調整用モータを駆動し、型厚調整機構としてのナット44をねじ43に対して所定量回転させると、吸着板22に対するロッド39の位置が調整され、固定プラテン11及び可動プラテン12に対する吸着板22の位置が調整されて、ギャップδを最適な値にすることができる。すなわち、可動プラテン12と吸着板22の相対的な位置を変えることによって、型厚の調整が行われる。
この型厚の調整は型厚の変化に伴う間隙δの距離を粗調整するものであり、例えば0.1mm単位の微調整は、スライドベースSb上での吸着板22の位置を変更したり、ガイドGd上のリヤプラテン13の位置を変更することで行われる。型締装置10では、スライドベースSbから垂直に起立して取り付けられた取付け板27に吸着板22が取り付けられており、吸着板22と取付け板27との間に挟み込むシムの厚みを調整することにより、間隙δの距離を微調整する。なお、取付け板27はリブ27aを有しており、取付け板27に型締力の反力が作用しても、取付け板27の取付け面に倒れが生じずに垂直度を維持するように構成されている。
また、電磁石と吸着板との平行度を保つためには、電磁石又は吸着板の面全体と同じ大きさのシムを挟み込むことが好ましいが、そのような大きさの一様な厚みのシムを用いることは難しい。そこで、例えば、略四辺形の吸着板の四隅付近をボルトで締め付けている場合、締め付ける4カ所の付近のみに小さなシムを挟み込むこととなる。このような場合、シムが挟み込まれていない部分に間隙が形成され、吸着板が変形して平面度が悪くなったり、ベースに対する平行度が悪くなるという問題が発生するおそれがある。
なお、型厚調整用モータ、ギヤ、ナット44、ロッド39等によって型厚調整装置が構成される。また、ギヤによって、型厚調整用モータの回転をナット44に伝達する回転伝達部が構成される。そして、ナット44及びねじ43によって運動方向変換部が構成され、運動方向変換部において、ナット44の回転運動がロッド39の直進運動に変換される。
次に、型締装置10の動作について説明する。
まず、型閉じ時に、図2に示す状態において、コイル35に電流を供給する。それにより、リニアモータ28が駆動され、吸着板22と共に可動プラテン12が前進させられ、図1に示すように、可動金型16が固定金型15に当接させられる。このとき、リヤプラテン13と吸着板22との間、すなわち、電磁石49と吸着部51との間には、シムを用いて吸着板22の位置を微調整した結果、目標型締力Fが得られるような最適なギャップ(間隙)δが形成される。なお、型閉じに必要とされる力は型締力と比較して十分に小さい。
続いて、コイル48に電流が供給され、磁性体である吸着板22の吸着部51を電磁石49の吸着力によって吸着する。それにより、吸着板22及びロッド39を介して吸着力が型締力として可動プラテン12に伝達され、型締めが行われる。
また、型締力が目標設定値になるようにコイル48に供給する電流の値が決定され、電流がコイル48に供給されて型締めが行われる。型締めが行われている間、射出装置17において溶融した樹脂が射出ノズル18から射出され、金型装置19のキャビティ空間に充填される。
そして、キャビティ空間内の樹脂が固化すると、図1に示す状態において、コイル48への電流供給が停止される。この場合、コイル48への電流供給を停止しても、吸着部51には磁気が残留する。この残留磁気は、一回の型締工程でコイル48への電流が印加されるだけで生じてしまう。続いて、コイル35に逆方向の電流が供給される。それにより、リニアモータ28が駆動され、可動プラテン12が後退させられ、図2に示されるように、可動金型16が後退限位置に移動し、型開きが行われる。
なお、本実施の形態においては、第1の駆動部としてリニアモータ28が配設されるようになっているが、該リニアモータ28に代えて電動式のモータ、油圧シリンダ等を配設することができる。なお、前記モータを使用する場合、モータを駆動することによって発生させられた回転の回転運動は、運動方向変換部としてのボールねじによって直進運動に変換され、可動プラテン12が進退させられる。
ところで、例えば、リヤプラテン13及び吸着板22の相対的な位置の調整ミス等により、型締め時において両者の間に隙間が確保されない場合がある。しかし、本実施の型締装置10は、吸着板22の前端面における非磁性シート60が配設されているため磁性体同士の当接が適切に回避される。
図4は、リヤプラテンと吸着板との間に隙間が確保されない場合における型締め時の状態を示す図である。
同図に示されるように、リヤプラテン13と吸着板22との間に隙間が確保されない場合であっても、磁性体同士の当接面積が0%となるように非磁性シート60(非磁性体)が両者の間に存在するため、リヤプラテン13と吸着板22とは当接することはない。すなわち、リヤプラテン13と吸着板22との間における物理的な間隔(「メカギャップδa」という。図2参照。)を磁性体間の間隔(「磁気ギャップδb」という。図2参照。)より小さくすることで、磁性体同士の当接が回避されている。これにより、リヤプラテン13と吸着板22との間に常に非磁性体を存在させることができ、磁気回路が完全に閉じてしまうことを回避することができる。
したがって、リヤプラテン13と吸着板22との間に隙間が確保されない場合において、リヤプラテン13と吸着板22とが当接してしまう場合に比べて、コイル48への電流の供給停止後における残留磁束密度を低減させることができる。その結果、図4に示されるように、穴70に対して押しボルト72を後方より螺合させ押し込むことにより、押しボルト72によってリヤプラテン13と吸着板22とを分離させることが可能となる。
図5は、リヤプラテンと吸着板とが当接する場合と当接しない場合とにおける残留磁束密度の違いを示す図である。ここで、電流Iの電流値を0(A)からIfまで増加させると、磁束密度は定格の型締力を得るための磁束密度Bfを超え、ピークの磁束密度Bpを得ることができる。しかしながら、その後、電流Iを低減させ0(A)へ戻した場合でも磁束密度は0(T)とはならず、残留磁束が生じるヒステリシスを示す。
同図において、(A)は、リヤプラテン13と吸着板22とが当接した場合の電流I(コイル48に供給される電流)と、リヤプラテン13と吸着板22との間の磁束密度Bとの関係を示すグラフである。(B)は、非磁性シート60によって当接が回避され図4の状態となった場合の電流Iと磁束密度Bとの関係を非磁性シート60の厚さに対応させて示す図である。なお、双方のグラフにおいて、Bfは、定格の型締力を得るために必要な磁束密度を示す。Blは、リニアモータ28の駆動(型開き方向への駆動)によってリヤプラテン13と吸着板22とを分離可能な磁束密度を示す。また、Bbは、押しボルト72又は非図示のジャッキ等によって分離可能な磁束密度を示す。なお、ジャッキは、例えば、固定プラテン11及び可動プラテン12との間を広げるように配設されてもよいし、リヤプラテン13及び吸着板22にジャッキを配設するための構造を設けても良い。
Br、Bra、Brbは、残留磁束密度を示す。なお、(B)において、曲線aは、相対的に薄い非磁性シート60(以下、「非磁性シート60a」という。)を用いた場合を示し、曲線bは相対的に厚い非磁性シート60(以下、「非磁性シート60b」という。)を用いた場合を示す。したがって、Braは、非磁性シート60aを用いたときの残留磁磁束密度を示し、Brbは、非磁性シート60bを用いたときの残留磁束密度を示す。
(A)に示されるように、非磁性シート60が無く、リヤプラテン13及び吸着板22の間に隙間が確保されない状態でコイル48に電流を供給すると、電流と磁束密度とのヒステリシスの関係により、コイル48へ供給する電流を0(A)とした場合であっても、高い磁束密度が残留してしまう。この場合、残留磁束密度Brは、Bb及びBlよりも大きい。すなわち、この場合、押しボルト72等やリニアモータ28では二つの部材を分離させることはできない。
一方、(B)に示されるように、非磁性シート60を用いてリヤプラテン13及び吸着板22の接触を回避した状態では、コイル48に電流を供給した後でも高い磁束密度が残留することを防止することができる。この場合、残留磁束密度Bra及びBrbは、残留磁束密度Brより小さい。すなわち、非磁性シート60を用いたときの方が残留磁束密度が低減されることが分かる。
また、残留磁束密度Bbは、残留磁束密度Baよりも小さい。厚い非磁性シート60bを用いた場合の方が、図4の状態におけるリヤプラテン13と吸着板22との間隔を大きくすることができるからである。したがって、非磁性シート60bを用いたときの方がリヤプラテン13と吸着板22とを容易に分離させることができる。
具体的には、同図によれば、残留磁束密度Braは、Bbより小さくBlより大きい。すなわち、薄い非磁性シート60aを用いた場合、押しボルト72等によってリヤプラテン13と吸着板22とを分離させることは可能であるが、リニアモータ28の駆動によっては分離させることはできない。
一方、厚い非磁性シート60bを用いた場合には曲線bを得ることができる。残留磁束密度Brbは、Bb及びBlより小さい。すなわち、厚い非磁性シート60bを用いた場合、押しボルト72等によって分離させることができるだけでなく、リニアモータ28の駆動によっても分離させることができる。この場合であっても、非磁性シート60bの厚さは、電流Ifをコイル48へ供給した場合に定格型締力を得るために必要な磁束密度Bfを確保することができるように設定されている。
なお、リヤプラテン13と吸着板22との吸着面積が、約400×400(mm)である場合、厚さが約0.1(mm)の非磁性シート60が配設された場合に曲線aに示される特性が得られる。また、厚さが約0.2(mm)の非磁性シート60が配設された場合に曲線bに示される特性が得られる。また、適切な(定格の)型締力を得るためには、非磁性シート60の厚さは2.0(mm)以下であることが好ましい。上記より、非磁性シート60の厚さは、0.1(mm)以上2.0(mm)以下であることが好ましく、0.2(mm)以上2.0(mm)以下であることが更に好ましい。
ところで、第一の実施の形態において、吸着力と残留磁束密度との関係は、以下の式(1)によって表される。
Figure 0005456660
Fs:吸着力
μ:空気の透磁率=4π×10−7
S:非磁性シート60の断面積[m
Br:残留磁束密度
式(1)に基づいて、残留磁束密度と吸着力との関係を示すと図6のようになる。図6は、第一の実施の形態における残留磁束密度と吸着力との関係を示す図である。
同図において横軸は残留磁束密度を示す。残留磁束密度に対する符号(Bra、Brb)は、図5におけるものと同義である。すなわち、Braは、相対的に薄い非磁性シート60(非磁性シート60a)を用いたときの残留磁束密度であり、Brbは、相対的に厚い非磁性シート60(非磁性シート60b)を用いたときの残留磁束密度である。
また、縦軸は吸着力を示す。Flは、リニアモータ28の駆動力を示し、Fbは、押しボルト72の押し付け力を示す。同図において、Fl及びFbは、Brbに対応する吸着力よりも大きい。したがって、非磁性シート60bを用いたとき、リニアモータ28又は押しボルト72のいずれによってもリヤプラテン13と吸着板22とを分離させることが可能であることが分かる。更に、Fbについては、Braに対応する吸着力よりも大きい。したがって、非磁性シート60aを用いた場合であっても、押しボルト72によってリヤプラテン13と吸着板22とを分離させることが可能であることが分かる。
なお、非磁性シート60は、絶縁性を備えた材料によって構成されている(すなわち、絶縁体(不導体)である)ことが好ましい。絶縁体でない場合(すなわち、導体の場合)、吸着面において渦電流を発生させ、型締力の立ち上がり応答性を劣化させる可能性があるからである。絶縁体であれば、そのような可能性は少ない。
また、非磁性シート60は、吸着板22ではなく、リヤプラテン13の後端面に配設されてもよい。また、吸着板22及びリヤプラテン13の双方に配設されてもよい。すなわち、少なくともいずれか一方の吸着面に配設されていればよい。
また、押しボルト用の穴70は、リヤプラテン13に設けられていてもよい。
上述したように、第一の実施の形態における型締装置10によれば、型締め用の電磁石49に係る吸着面に非磁性シート60が配設されているため、リヤプラテン13及び吸着板22といった磁性体同士の全面での当接(接触)が防止される。すなわち、第一の実施の形態では、磁性体同士の接触部分は無い。したがって、調整ミス等により両者の間に隙間が確保されない場合であっても、両者を比較的容易に分離させることができる。その結果、成形作業の遅れを減少させることができる。
ところで、第一の実施の形態において、非磁性シート60は、吸着板22の前端面において吸着面を構成する部分の全面(但し、コイル48と対向する部分は除く。)に配設されていた。しかし、非磁性シート60は必ずしも当該全面に配設されなくてもよい。そこで、非磁性シート60の他の配設例として第二の実施の形態を示す。
図7は、第二の実施の形態における非磁性シートの配設例を示す図である。図7中、図3と同一部分には同一符号を付し、その説明は適宜省略する。
図7において、接触防止部としての非磁性シート60は、吸着板22の前端面の四隅にのみ配設されている。但し、必ずしも四隅である必要はなく、例えば、当該前端面の上部2箇所及び下部1箇所、又は上部1箇所及び下部2箇所といったように3箇所に配設されてもよい。また、吸着板22の前端面とリヤプラテン13の後端面との当接が回避される限り、非磁性シート60の配設箇所は更に少なくてもよい。
このように、吸着面の一部のみに非磁性シート60が配設される場合であっても、第一の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、この場合についても、リヤプラテン13及び吸着板22といった磁性体同士の全面での当接(接触)が防止され、磁性体同士の接触部分は無い。
なお、本実施の形態では、吸着板22の前端面とリヤプラテン13の後端面との当接(接触)を防止するための部材(接触防止部)として非磁性体(非磁性シート60)を用いる例を示したが、以下の式(2)で算出される力が吸着板22とリヤプラテン13とを分離させる際に必要な力より小さい範囲において磁性体を接触防止部として用いてもよい。
Figure 0005456660
Fs:吸着力
μ:空気の透磁率=4π×10−7
Ss:磁性体の接触防止部の断面積[m
Brs:磁性体の接触防止部の残留磁束密度
Sf:接触防止部以外の断面積[m](すなわち、吸着板22の断面積をSpとしたとき、Sf=Sp−Ss)
Brf:電磁石49の接触防止部以外の部分(Sfに係る部分)の残留磁束密度
すなわち、式(2)より、磁性体の断面積がSs、接触防止部の残留磁束密度がBrs、接触防止部以外の断面積がSf、及び接触防止部以外の部分の残留磁束密度がBrfの場合、Fsより大きな力を発生させことが可能な押しボルト72が必要であることが分かる。したがって、押しボルト72の押し付け力の範囲内で接触防止部の断面積Ssを決定すればよい。ここで、接触防止部は、当接した際に磁気回路を構成しないように同極(図7ではコイルの外側)に配設される。
なお、残留磁束密度については、一般的な磁性材料の磁気特性(B−H特性)試験により得ることができる。
図8は、接触防止部に磁性体を用いた場合の電磁石におけるB−H特性を示す図である。同図において、横軸(H)は、磁界(磁場)を示し、縦軸(B)は磁束密度を示す。
同図において、曲線fは、電磁石49の接触防止部以外の部分に関するB−H特性である。曲線sは、磁性体の接触防止部に関するB−H特性である。曲線rは、曲線fと曲線sとを合成したB−H特性、すなわち、電磁石49全体のB−H特性である。
同図に示されるように、磁性体の接触防止部又は接触防止部以外の部分は、磁界の強さを増加していくと矢印に示されるような軌跡で飽和磁束密度(Bs又はBf)まで磁化される。次に、磁界を減少させ0(零)にすると磁束密度は0とはならず残留する。このときの磁束密度が残留磁束密度Brs又はBrfとして得られる。したがって、電磁石49全体としては(リヤプラテン12と吸着板22との間では)、BrsとBrfとを合成することにより残留磁束密度Br(Br=Brs+Brf)が得られる。
また、式(2)に基づいて、残留磁束密度と吸着力との関係を示すと図9のようになる。図9は、第二の実施の形態において磁性体の接触防止部を用いた場合の残留磁束密度と吸着力との関係を示す図である。
同図の座標軸は、図6と同様である。同図では、残留磁束密度Br(Br=Brs+Brf)の値が、リヤプラテン12と吸着板22との間の当接部分(接触部分)の面積(接触防止部の断面の総和)に応じて示されている。すなわち、Brは、当接部分が吸着板22の断面積の10%である場合の残留磁束密度Brを示す。また、Brは、当接部分が吸着板22の断面積の50%である場合の残留磁束密度Brを示す。なお、同図では、接触防止部の材質は、吸着板22の材質と同じであるとする。したがって、Brs=Brfが成立する。
一方、Flは、リニアモータ28の駆動力を示し、Fbは、押しボルト72による押し付け力を示す。同図において、Fbは、Brに対応する吸着力よりも大きい。したがって、磁性体の当接部分が50%以下である場合、押しボルト72によってリヤプラテン13と吸着板22とを分離させることが可能であることが分かる。また、Fl及びFbは、Brに対応する吸着力よりも大きい。したがって、磁性体の当接部分が10%以下である場合、リニアモータ28の駆動又は押しボルト72のいずれによってもリヤプラテン13と吸着板22とを分離させることが可能であることが分かる。
以上より、接触防止部に磁性体を用いる場合、当該接触防止部による当接部分(接触部分)の面積は、吸着板22の断面積(すなわち、吸着面の面積)の50%以下であることが望ましい。また、リニアモータ28による分離可能性を考慮すれば、当接部分の面積は、吸着面の面積の10%以下であることが更に望ましい。換言すれば、接触防止部による当接部分の面積は、当該当接部分の当接時において、押しボルト72の押し付け力又はリニアモータ28の機動力によって分離可能な範囲とすればよい。
なお、磁性体の接触防止部は、吸着板22又はリヤプラテン13と一体的に構成されていてもよい。すなわち、吸着板22の前端面又はリヤプラテン13の後端面において凸部を構成するように配設されてもよい。
但し、接触防止部は、吸着板22等と同一の材料によって形成されていなくてもよい。吸着板22等と異なる材質であっても、吸着板22等よりB−H特性が低いもの(残留磁束密度が小さいもの)であればよい。
ところで、接触防止部を非磁性体によって構成する場合、非磁性シート60と異なる部材を接触防止部として用いてもよい。第三の実施の形態では、非磁性シート60以外の部材を接触防止部として利用した例を説明する。
図10は、第三の実施の形態におけるリヤプラテンの一例の斜視図である。図10中、図1又は図2と同一部分には同一符号を付している。また、図10の(A)及び(B)において、矢印h、矢印vは、それぞれリヤプラテン13の左右方向(水平方向)、上下方向(垂直方向)を示す。また、矢印bはリヤプラテン13の後方(すなわち、吸着板22と対向する方向)を示す。なお、(A)と(B)との相違点は、コア46の形状に起因するコイル48の巻装形態にある。すなわち、(A)の場合、コイル48は、リヤプラテン13の水平方向にその一部が接触防止部として機能するため突出するように巻装されている。(B)の場合、コイル48は、リヤプラテン48内に収まるように巻装されている。当該相違点は、第三の実施の形態において本質的なものではないため、以下の説明は、(A)及び(B)の双方に対して共通のものである。
第三の実施の形態では、コイル48を保護するためのモールド材56(樹脂モールド)が、リヤプラテン56の後端面より突出するように形成されている。したがって、モールド材56の突出した部分(突出部)が、第二の実施の形態における接触防止部と同様の役割を果たす。すなわち、モールド材56は非磁性体であるため、その突出部によって、吸着板22の前端面とリヤプラテン13の後端面との間における磁性体同士の当接が回避される。なお、モールド材56の突出部の厚さtは、第一の実施の形態における非磁性シート60の厚さと同様、0.1(mm)以上2.0(mm)以下であることが好ましく、0.2(mm)以上2.0(mm)以下であることが更に好ましい。また、当接時のバランス等を考慮すれば、モールド材56の突出部において吸着板22と対向する部分(面)は、吸着板22の前端面と平行な平面であることが望ましい。このため、第三の実施の形態においても図5(b)に示される関係が成立する。
ところで、モールド材56を突出させることにより、モールド材をより厚肉にすることができる。その結果、モールド材の強度を高めることができ、コイル48等をより堅固に保護することができるといった効果も得られる。本実施の形態では、第一の吸着面を有する吸着部材が型開閉に伴って移動し、第二の吸着面を有する電磁石保持部材がフレームFrに対して固定される事例を示した。但し、電磁石保持部材が型開閉に伴って移動し、吸着部材がフレームFrに対して固定されるようにしてもよい。更に、本実施の形態では、型開閉駆動部としてリニアモータを用いた事例を示したが、リニアモータ以外に、回転型モータとボールねじとを組み合わせた直動駆動部を型開閉駆動部として用いることもできる。当該直動駆動部は、吸着された部材を分離させるための力として、リニアモータ28の駆動力Flと押しボルト72の押し付け力Fbとの間の大きさの駆動力を発生させることができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本国際出願は、2008年4月4日に出願した日本国特許出願2008−098409号に基づく優先権を主張するものであり、2008−098409号の全内容を本国際出願に援用する。
10 型締装置
11 固定プラテン
12 可動プラテン
13 リヤプラテン
13a 脚部
14 タイバー
15 固定金型
16 可動金型
17 射出装置
18 射出ノズル
19 金型装置
22 吸着板
28 リニアモータ
29 固定子
31 可動子
33 磁極歯
34 コア
35 コイル
37 電磁石ユニット
39 ロッド
41、42 穴
43 ねじ
44 ナット
46 コア
47 ヨーク
48 コイル
49 電磁石
51 吸着部
60 非磁性シート
70 押しボルト用の穴
71 ボルト
72 押しボルト
81 空間
Fr フレーム
Gd ガイド
Gb ガイドベース
Sb スライドベース

Claims (13)

  1. 電磁石を用いて型締力を作用させる型締装置であって、
    前記電磁石を保持する電磁石保持部材と、
    前記電磁石によって吸着される第一の吸着面を有する吸着部材と、
    前記第一の吸着面と前記電磁石保持部材において該吸着面に対向する第二の吸着面との間の磁性体同士の全面での接触を防止する接触防止部とを備え、
    前記第一の吸着面と前記第二の吸着面との間における磁性体同士の接触部分は無いことを特徴とする型締装置。
  2. 前記第一の吸着面及び前記第二の吸着面の少なくともいずれか一方に非磁性体の板状の部材が前記接触防止部として配設されていることを特徴とする請求項1記載の型締装置。
  3. 前記板状の部材は、絶縁性を備えた材料からなることを特徴とする請求項2記載の型締装置。
  4. 前記板状の部材は、前記電磁石を構成するコイルの位置を避けるように前記第一の吸着面又は前記第二の吸着面の全面に配設されていることを特徴とする請求項2記載の型締装置。
  5. 前記板状の部材は、前記電磁石を構成するコイルの位置を避けるように前記第一の吸着面及び前記第二の吸着面の少なくともいずれか一方の一部分に配設されていることを特徴とする請求項2記載の型締装置。
  6. 前記板状の部材は、厚さが0.1mm以上2.0mm以下であることを特徴とする請求項2記載の型締装置。
  7. 前記板状の部材は、更に、厚さが0.2mm以上2.0mm以下であることを特徴とする請求項6記載の型締装置。
  8. 前記第二の吸着面において前記電磁石のコイルに対するモールド材が突出することにより前記接触防止部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の型締装置。
  9. 前記磁性体は、前記電磁石保持部材又は前記吸着部材と同じ材質であることを特徴とする請求項1記載の型締装置。
  10. 前記電磁石保持部材及び前記吸着部材の少なくともいずれか一方は、前記第一の吸着面又は前記第二の吸着面に対して略直交する方向に押しボルト用の穴が形成されていることを特徴とする請求項1記載の型締装置。
  11. 前記押しボルト用の穴には、磁性体のボルトが配設されていることを特徴とする請求項10記載の型締装置。
  12. 前記電磁石保持部材及び前記吸着部材の少なくともいずれか一方は、前記第一の吸着面又は前記第二の吸着面に対して略直交する方向に押しボルトが配設され、
    残留磁場によって吸着した前記電磁石保持部材及び前記吸着部材を前記押しボルトの押し付け力によって分離可能であることを特徴とする請求項1記載の型締装置。
  13. 型開閉を駆動させる型開閉駆動部を備え、
    残留磁場によって吸着した前記電磁石保持部材及び前記吸着部材を前記型開閉駆動部の駆動力によって分離可能であることを特徴とする請求項1記載の型締装置。
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