JP5449170B2 - 伸展可能なマスク本体を有するフィルタリング顔面装着レスピレータ - Google Patents

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Description

本発明は、長手方向に可動性で横断方向に延在する部材を含む支持構造を有するフィルタリング顔面装着レスピレータに関するものである。これらの可動性支持部材により、レスピレータマスク本体が、レスピレータ着用者の発話時に起こる顎の動きによりよく適応することが可能になる。可動性支持部材は更に、幅広い範囲の顔の大きさ及び形状に対し、マスク本体をよりよく適応させることができる。
レスピレータは一般に、2つの一般的目的、即ち(1)不純物又は汚染物質が着用者の呼吸器系に入るのを防ぐこと、及び(2)他の人又は物が、着用者によって吐き出された病原体及び他の汚染物質に曝されることから守ること、の少なくとも一つのために、人の呼吸経路を覆って着用されるものである。第1の状況では、レスピレータは、空気が着用者にとって有害な粒子を含んでいる環境、例えば自動車車体修理工場において着用される。第2の状況では、レスピレータは、他の人又は物に対する汚染の危険性がある環境、例えば手術室又はクリーンルームにおいて着用される。
一部のレスピレータは、そのマスク本体自体がフィルタ機構として機能することから、「フィルタリング顔面装着」であるものとして分類される。取り付け可能なフィルタカートリッジ(米国再発行特許第39,493号、ユチャック(Yuschak)ら)又はインサート成型フィルタエレメント(米国特許第4,790,306号、ブラウン(Braun))と共にゴム又はエラストマー製マスク本体を使用するレスピレータとは異なり、フィルタリング顔面装着レスピレータは、マスク本体全体の大半を含むフィルタ材を有しているため、フィルタカートリッジの取り付け又は交換の必要がない。これにより、フィルタリング顔面装着レスピレータは重量が比較的軽量であり、使用が簡単である。
フィルタリング顔面装着レスピレータは一般に2つのカテゴリー、すなわち平らに畳めるレスピレータと成型レスピレータのうち1つに分類される。平らに畳めるレスピレータは平らに保管されるが、縫い目、プリーツ、及び/又は折り目を含み、これらにより使用時にマスクをカップ型形状に開くことができる。平らに畳めるフィルタリング顔面装着レスピレータの例は、米国特許第6,568,392号及び同第6,484,722号(ボストック(Bostock)ら)並びに同第6,394,090号(チャン(Chen))に示されている。
これに対して成型レスピレータは、望ましい顔面適合形状にほぼ永久的に形成され、一般に保管中及び使用中にその形状が維持される。成型フィルタリング顔面装着レスピレータは通常、成型支持シェル構造(一般的に「成型層」と呼ばれる)を含み、これは一般に熱固着繊維又はオープンワーク構造プラスチックメッシュから製造される。成型層は主に、フィルタ層の支持体を提供するよう設計される。フィルタ層に対して成型層はマスクの内側部分(着用者の顔に隣接する側)にあってよく、又はマスクの外側部分若しくは内側と外側の両方部分にあってもよい。フィルタ層を支持する成型層を開示している特許の例としては、米国特許第4,536,440号(バーグ(Berg))、同第4,807,619号(デュールード(Dyrud)ら)、及び同第4,850,347号(スコフ(Skov))が挙げられる。
成型レスピレータのマスク本体の構築において、フィルタ層は典型的に、成型層に対して並列に配置され、組み合わせたこれらの層は、加熱した雄型及び雌型部品の間に組み合わせた層を置くことによって(例えば米国特許第4,536,440号(バーグ(Berg)))、又は、層を重ね合わせた状態で加熱ステージに通し、次にその重ね合わせた層をフェースマスクの形状に冷間成型することによって(例えば米国特許第5,307,796号(クロンザー(Kronzer)ら))及び同第4,850,347(スコフ(Skov)))、成型作業の対象となる。
既知の成型フィルタリング顔面装着レスピレータにおいて、フィルタ層は−上記の技法のいずれによってマスク本体に組み込まれているか否かを問わず−典型的に、層間の界面における繊維のからまりによって、又は成型層への繊維の結合によって、成型層に付着する。別の方法としては、フィルタ層は適切な接着剤の使用により内側表面全体にわたって成型層シェルに接着されてもよい−米国特許第6,923,182号及び同第6,041,782号(アンガジヴァンド(Angadjivand)ら)を参照。既知のフィルタリング顔面装着レスピレータはまた、マスク本体の外周を溶接することにより、重ね合わせた層を接合することができる。
カナダ特許第1,296,487号 欧州特許第1,030,721号 国際公開第96/28216A号 米国意匠特許第347,298号 米国意匠特許第347,299号 米国意匠特許第412,573号 米国再発行特許第31,285号 米国再発行特許第37,974号 米国再発行特許第39,493号 米国特許公開第2007−0044803A1号 米国特許公開第2007−0068529A1号 米国特許第3,971,373号 米国特許第4,215,682号 米国特許第4,536,440号 米国特許第4,588,537号 米国特許第4,600,002号 米国特許第4,790,306号 米国特許第4,798,850号 米国特許第4,807,619号 米国特許第4,850,347号 米国特許第5,307,796号 米国特許第5,325,892号 米国特許第5,496,507号 米国特許第5,558,089号 米国特許第5,617,849号 米国特許第5,656,368号 米国特許第5,804,295号 米国特許第5,908,598号 米国特許第6,041,782号 米国特許第6,102,039号 米国特許第6,123,077号 米国特許第6,375,886号 米国特許第6,391,429号 米国特許第6,394,090号 米国特許第6,397,458 B1号 米国特許第6,398,847 B1号 米国特許第6,406,657号 米国特許第6,409,806 B1号 米国特許第6,454,986号 米国特許第6,484,722号 米国特許第6,568,392号 米国特許第6,604,524号 米国特許第6,743,464号 米国特許第6,783,574号 米国特許第6,824,718号 米国特許第6,843,248号 米国特許第6,854,463号 米国特許第6,883,518号 米国特許第6,923,182号 米国特許第6,959,709号 米国特許第7,007,695号 米国特許第7,013,895号 米国特許第7,028,689号 米国特許第7,069,931号 米国特許第7,117,868号 米国特許第7,188,622号
上記のように、フィルタリング顔面装着レスピレータの設計の当業者は、成型済みマスク本体においてフィルタ層を支持するさまざまな方法を開発している。しかしながら、設計されているマスク本体は、一般に非動的構造であり、着用者の顎の動きに対応しない。レスピレータ着用者はしばしば、作業中に同僚と話す必要がある。会話の際に起こる顎の動きによって、着用者の顔に対するマスク本体の位置のずれが生じ得る。着用者の顔の望ましい位置からレスピレータがずれると、汚染空気がろ過されずにマスク内部に入り込む機会が発生し得る。更に、顎を開けることにより、マスク本体が下に引っ張られ、鼻を圧迫する作用が起こりがちである。このように、従来のレスピレータの非動的構造は、着用者に不快な状況を生み出すことがある。
本発明は、着用者の顎の動きに適合でき、これによりレスピレータは会話中にも着用者の顔に適切かつ快適にフィットしたままである、フィルタリング顔面装着レスピレータを提供する必要に取り組む。このために本発明では、(a)ハーネスと、(b)マスク本体とを含むフィルタリング顔面装着レスピレータを提供し、このマスク本体は更に、(i)フィルタ層を含むフィルタ構造と、(ii)中央で間隔を置いて配置され、長手方向に可動性で第一側面から第二側面まで延びて横断方向に延在し、第一及び第二側面のそれぞれで互いに収束した形状である複数の部材を含む支持構造とを含み、この支持構造中に、横断方向に延在する部材の長手方向への動きを妨げるような長手方向に延在するいかなる部材にも接合されることなく、長手方向に可動性で第一側面から第二側面まで延びて横断方向に延在する少なくとも1つの部材がある。
上述のように、従来のフィルタリング顔面装着レスピレータのためのマスク本体は、通常、フィルタ層を支持するため、熱接着された繊維の不織布ウェブ又はオープンワーク構造プラスチックメッシュを含む支持構造を使用している。これらの従来の支持構造は、着用者の顎の動きに動的に対応する能力に欠けていた。長手方向に可動性で横断方向に延在する少なくとも1つの部材に関連して両側面において収束した形状の、横断方向に延在する部材を供給することにより、人の顎の動きによりよく適合して長手方向に伸展する支持構造が可能になる。本発明による、着用者の顎の動きに適合する機能により、使用中に着用者の顔の望ましい位置によりよく保持されるマスク本体が実現できる。支持構造の伸展可能な性質により更に、単一のレスピレータで、幅広い範囲の顔の大きさにフィットすることができ、鼻の圧迫の問題が軽減され得る。
用語
以下に詳述された用語は、定義された意味を有することになる。
「二分する」は、ほぼ等しい2つの部分に分けることを意味する。
「中央線」は、正面から見たときにマスクを垂直に二分する線を意味する(図7)。
「中央で間隔を置いて配置された」は、正面から見たときにマスク本体を垂直に二分する線又は面に沿って互いに分離して配置されていることを意味する。
「備える(又は備えている)」は、特許専門用語において標準であるその定義を意味し、「含む」、「有する」、又は「含有する」とほぼ同義である制約のない用語である。「備える」、「含む」、「有する」、及び「含有する」、並びにこれらの変形は、一般的に使用される制約のない用語であるが、本発明は、「本質的に〜から成る」などのより狭義の用語を使用して適切に記載されることもでき、これは、本発明のレスピレータがその意図される機能を果たす際の性能に対して悪影響を及ぼす物又は要素のみを除外するという点で、制約のない用語に準ずる用語である。
「清浄な空気」は、汚染物質を取り除くためにろ過された、ある量の大気周囲空気を意味する。
「汚染物質」は、粒子(粉じん、ミスト、及びフュームを含む)、及び/又は、一般に粒子と見なされないことがあるが(例えば有機蒸気など)、呼気流の中の空気を含む、空気中に懸濁されていることがある他の物質を意味する。
「横断次元」は、レスピレータを正面から見たときに、レスピレータの側辺から側辺まで横方向に延在する次元を意味する。
「外部気体空間」は、吐き出された気体が、マスク本体及び/又は呼気弁を通過し、それらを越えた後に入る、周囲大気中の気体空間を意味する。
「フィルタリング顔面装着」は、マスク本体自体が、それを通過する空気をろ過する設計になっていることを意味する。この目的を達成するために、別個に特定可能なフィルタカートリッジや挿入される成型フィルタエレメントを、マスク本体に取り付けたり成型したりするものではない。
「フィルタ」又は「フィルタ層」は、通気性材質の1つ以上の層を意味し、その層は、通り抜ける空気流から汚染物質(粒子など)を除去するという主目的に適している。
「フィルタ構造」は、主に空気をろ過するために設計された構成体を意味する。
「第一側面」は、レスピレータを垂直に二分する面から横方向に離れており、かつレスピレータを装着したときに着用者の頬及び/又は顎の領域に存在する、マスク本体の一領域を意味する。
「ハーネス」は、マスク本体を着用者の顔面上で支持する助けとなる構造体又は部品の組み合わせを意味する。
「一体」は、問題となっている複数部分が1つの部品として同時に製造されたものであり、2つの別々の部品を後で合わせて接合したものではないことを意味する。
「動きの妨げ」は、通常の使用条件下において存在する力に曝されたとき、動きのじゃまとなり、動きを制限し、又は動きを奪うことを意味する。
「内部気体空間」は、マスク本体と人の顔面との間の空間を意味する。
「境界線」は、折り目、縫い目、溶接線、接合線、ステッチ線、ヒンジ線、及び/又はこれらの任意の組み合わせを意味する。
「活性ヒンジ」は、当該ヒンジ部から延在する部材が、全体に、そのヒンジ部を中心に回転するような形で容易に旋回することができ、通常の使用においてはこれによる破損がその部材又はヒンジ接合に起こることはないような、機構を意味する。
「長手方向に可動性」及び「長手方向に動く」は、単なる指の圧力に対応して長手方向に動かせることを意味する。
「マスク本体」は、人の鼻及び口を覆ってフィットするよう設計され、かつ外部気体空間から離てられた内部気体空間を画定するのを助ける通気性構造体を意味する。
「部材」は、支持構造に関係して用いられるとき、支持構造の全体的な構成及び形状に有意義に寄与するような大きさの、個別かつ容易に識別可能な固体部品を意味する。
「外縁」は、マスク本体の外側縁部を意味し、レスピレータを着用したときに、この外側縁部は、全体的に着用者の顔に隣接して配置される。
「プリーツ」は、それ自体が折り畳まれるよう設計された部分を意味する。
「プリーツ状」は、それ自体が折り畳まれていることを意味する。
「高分子」及び「プラスチック」はそれぞれ、1種又はそれより多くのポリマーを主に含み、その他の成分も含有することがある材料を意味する。
「複数」は、2つ以上を意味する。
「レスピレータ」は、呼吸するための清浄な空気を着用者に提供するための、人間が着用する空気ろ過装置を意味する。
「第二側面」は、マスクを垂直に二分する平面線から離れており(第二側面は第一側面の反対側に位置する)、かつレスピレータを装着したときに着用者の頬及び/又は顎の領域に存在する、マスク本体の一領域を意味する。
「支持構造」は、通常の取扱いにおいて、望ましい形状を保持するための十分な構造的一体性を有し、それによって支持されるフィルタ構造の意図された形状の保持を助けるよう設計された構成体を意味する。
「間隔を置いて配置」は、物理的に離れている、又はそれらの間に測定可能な距離を有することを意味する。
「横断方向に延在」は、ほぼ横断次元方向に延びて存在することを意味する。
人の顔に着用した状態での、本発明によるフィルタリング顔面装着レスピレータ10の正面斜視図。 長手方向に可動性で横断方向に延在する部材26が、非伸展状態で、部材28に近接しているときの、本発明によるマスク本体12の側面図。 長手方向に可動性で横断方向に延在する部材26が部材28から離れ、マスク本体を開いた伸展形状にしているときの、本発明によるマスク本体12。 図2bの線分3−3におけるフィルタ構造18の断面図。 フィルタ構造18の斜視図。 部材26、28、40、46、48、及び50の回転運動を可能にする支持構造16’に使用することができる活性ヒンジ64a、64bの、別の実施形態の側面図。 図5の点線の円5E内領域の拡大図。 別の支持構造16”を有し、ノーズクリップ72及び呼気バルブ74を含む、レスピレータ10”の別の実施形態の側面図。 別の支持構造16”を有し、ノーズクリップ72及び呼気バルブ74を含む、レスピレータ10”の別の実施形態の側面図。 マスク本体12の正面図であり、試験中にマスク本体12を長手方向に伸展するのを助けるために同マスク本体に固定され得るフィルムストリップ76。 本発明による複数層フィルタ構造18(図4)を形成するのに使用される半加工品の平面図。 本発明によるフィルタリング顔面装着レスピレータ及びモルデックス(Moldex)2200フィルタリング顔面装着レスピレータに関する引張り応力対負荷曲線のグラフ。 本発明のレスピレータにおける隣接した2つの横断方向に延在する部材を、長手方向に引き離すために必要な力をプロットしたグラフ。
本発明の実施において、提供されるフィルタリング顔面装着レスピレータは、1つ以上の場所においてアコーディオンのように機能する性質を有し、これによりマスク本体が人の顎の動きに協調して伸縮できる。作業者は日常的に、仕事中に互いにコミュニケーションをとる必要がある。しかしながら従来のフィルタリング顔面装着レスピレータでは、着用者の顎の動きに協調した、かなりの動的動きを可能にするようなマスク本体は使用されていない。したがって、従来のレスピレータでは、着用者が話しているときに着用者の顔の上で位置がずれる可能性があった。レスピレータの鼻部分も、顎が下方向に動いたときに、着用者の鼻から下に引っ張られることになった。本発明は、場合によりレスピレータ着用者が口を開閉する際に、部材同士が互いに離れ又は近づくよう動くことができる、長手方向に可動性であり横断方向に延在する1つ以上の部材を提供することにより、これらの欠点に対処している。
図1は、ある人の鼻及び口の上に着用されているレスピレータ10を示す。レスピレータ10は、マスク本体12及びハーネス14を含む。マスク本体12は、支持構造16及びフィルタ構造18を有する。支持構造16は、外縁20、第一側面22、及び相対する第二側面24を含む。支持構造16の外縁20は、レスピレータ10が着用されているときに着用者の顔に接触し得るが、必ずしも接触しているわけではない。外縁20は、マスク本体12の外周を連続的に360°取り囲みかつこれに隣接して延在する部材又は部材の組み合わせを含み得る。この外縁は、分割されていてもよく、また不連続であってもよい。典型的に、着用者の顔はフィルタ構造18の内側表面又は外周(又は追加のフェースシール材質の内側表面)にのみ接触し、これにより快適なフィットが達成される。よって、フィルタ構造18の外周縁は、支持構造16の外縁20をわずかに超えて延在してもよい。支持構造16にはまた、長手方向に可動性で横断方向に延在する部材26が含まれる。この長手方向に可動性で横断方向に延在する部材26は、マスク本体12の第一側面22から第二側面24まで延在し、側面22及び24の間において、この横断方向に延在する部材26の長手方向の動きを妨げ得るような長手方向に延在するいかなる部材にも接合されることはない。すなわち、着用者が顎を開いたとき、あるいは口を開けたときに部材26が部材28から離れるのを拘束するような、部材26を部材28に接合する構造的部材はない。図示した実施形態によって有益に達成される長手方向の動きは、特に中央線29に沿った部分で明らかである。横断方向に延在する部材26、28は、中央線29から支持構造16の各側面22又は24に向かって、互いに収束した形状になっている。正面からの平面投影図としてレスピレータを見ると(図7)、横断方向次元は、ほぼ「x」次元でレスピレータを横切って延び、長手方向次元は、ほぼ「y」次元でレスピレータ10の上下の間に延びる。このような平面投影図で見たとき、横断方向に延在する部材26は、ほぼ「y」方向に、部材28に向かって近づきかつ離れる動きをすることができる。この動きを行う際、部材26は、横断方向に延在する部材が合流して合わせられる第一側面22及び第二側面24の箇所よりも、中央線29に沿った部分の方が、より大きい距離で、部材28に向かって近づきかつ離れる動きをする。ハーネス14には第一ストラップ30及び第二ストラップ32が含まれ、これらは1つ以上のバックル34によって長さを調整することができる。ハーネス14は、第一側面22及び第二側面24において、ハーネス固定フランジ部材35a、35bの部分でマスク本体12に固定することができる。バックル34は、ステープル止め、接着剤接合、溶接などのさまざまな方法で、フランジ部材35a、35bの部分でマスク12に固定することができる。バックルは、支持構造16に一体型成型することもできる(本特許出願と同日付で出願された米国特許出願第60/974,031号(代理人整理番号第63355US002号)「一体型ハーネスバックルを有するフィルタリング顔面装着レスピレータ(Filtering Face-Piece Respirator Having Integral Harness Buckles)」を参照)。マスク本体12には更に、開口部38がそれ自体に配置された所望によるフレーム36が含まれる。フレーム36は、呼気バルブ(図示なし)をマスク本体12に固定するための場所又は基盤を提供する。横断方向に延在する部材28及び40はフレーム36上の長手方向に延在する部材37によって接合されているが、マスク本体12はそれにもかかわらず、部材26と28の間、及び互いの間で接合されていない他の部材の間で、比較的自由な動きによって伸展することができる。よって、本発明は長手方向に互いに近づきかつ離れる動きをする能力を呈する1つ以上の部材(2、3、4、5など)を有することを企図しているが、本発明に従った目的を達成するために、横断方向に延在する部材すべてが互いに隣り合う部材に対してそのような性質を示す必要はない。
フレーム36で支持構造16に対して固定され得る呼気バルブは、米国特許第7,188,622号、同第7,028,689号及び同第7,013,895号(マーティン(Martin)ら)、同第7,117,868号、同第6,854,463号、同第6,843,248号、及び同第5,325,892号(ジャプンティック(Japuntich)ら)、同第6,883,518号(ミッテルスタッド(Mittelstadt)ら)、並びに同第RE37,974号(バウアーズ(Bowers))に記述されている単向性バルブに同様の構造を有することができる。呼気バルブは、超音波溶接、接着剤接合、機械的クランプ固定などのさまざまな方法によってフレーム36に固定することができる。バルブシートは、開口部38を貫通しフレーム36に対するクランプ固定内でそれ自体折り返されるシリンダーを含むよう形成することができる(例えば米国特許第7,069,931号、同第7,007,695号、同第6,959,709号、及び同第6,604,524号(カラン(Curran)ら)並びに欧州特許第1,030,721号(ウィリアムズ(Williams)ら)を参照)。更に、フラップを保護するため、及び/又は着用者の眼鏡を避けて呼気を下向きに導くために、バルブカバーをバルブシートに取り付けることもできる。バルブカバー設計の例は、米国意匠特許第347,298号(ジャプンティック(Japuntich)ら)及び同第347,299号(ブライアント(Bryant)ら)に示されている。
図2aはマスク本体12の側面図を示す。横断方向に延在する部材26及び28は互いに隣接して配置され、フィルタ構造18はプリーツ可能な領域42の間でプリーツ状に折り畳まれている。マスク本体12の支持構造16には更に、可動性の横断方向に延在する部材26が部材28に会する領域に位置する活性ヒンジ44を含めることができる。活性ヒンジ44は、横断方向に延在する部材26及び28がより容易に互いに向かって近づきかつ離れる動きをするのを可能にし、有益である。図に示すように、活性ヒンジ44は円く膨らんだ袋小路のような形状を有し得る。活性ヒンジ44は好ましくは更に、マスク12が図2a及び2bに示すように直立配置に置かれているとき、「y」次元で上側及び下側ハーネス取り付けフランジ35a及び35bの間に配置される。ハーネス14(図1)がマスク本体12に対して力をかける点(この場合はフランジ35a及び35b)の間に、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の活性ヒンジを配置することができる。図2aに示すように、各側面22及び24から離れた位置で相互の間に配置された長手方向に延在する部材を持たない、他の横断方向に延在する部材46、48、49、及び50がある。ここで、例えば横断方向に延在する部材46及び48は長手方向に動くことができ、これによりマスク本体12が伸展又は収縮できるが、これらの部材は、プリーツがなく、第一及び第二側面部分22及び24で会する場所に円く膨らんだ袋小路のような形状の活性ヒンジもないため、部材26ほど自由な可動性は得られない恐れがある。よって、横断方向に延在する部材26、28、46、48、49及び50の各末端にはこのような活性ヒンジ44が1つだけ図示されているが、本発明は実際に、他の横断方向に延在する部材の間にもこのような追加の活性ヒンジを使用することを企図するものである。活性ヒンジは横断方向に延在する部材が会する場所に使用することができる。しかしながら、長手方向に互いに近づきかつ離れる動きが意図されている部材の間には、長手方向に延在するいかなる部材もあってはならない。図に示すように、横断方向に延在する部材26、28、40、46、48、49及び50のそれぞれが、中央線29(図1及び7)から各側面22、24に向かうに従って収束した形状になっている。各側面において、外縁内にある横断方向に延在する部材(すなわち部材26、28、40、46及び48)はそれぞれに互いに収束した形状になり、これにより、側面から見たときにこれら部材がすべて互いに35mm以下の範囲内にあり、このとき、同じ部材は中央で間隔を置いて、中央線29において合計約50〜10mmの範囲に配置され得る(図1)。
図2bは、プリーツ可能な領域42が伸展している形状のマスク本体12を示す。この形状のとき、横断方向に延在している部材26及び28は互いにほぼ最大の距離で離れて中央で間隔を置いて配置されている。図2aのマスク本体形状を図2bの形状と比べると、本発明のマスク本体12はプリーツ可能な領域42においてアコーディオンのように機能する能力を有していることが明らかである。この能力は特に、上述のように、さまざまな大きさの顔における顎の動きに適応できるという利益がある。フィルタ構造18は、マスク本体12の支持構造16に対し、1つ以上、又は複数の接触点で取り付けることができる。この接合は、支持構造の外縁20付近及びこれに沿って、並びに/又は横断方向に延在する部材26、28、40、46、48、49及び50がフィルタ構造18に会するさまざまな場所で行うことができる。支持構造16及びフィルタ構造18は、接着剤接合、溶接、オーバーモールドなどを含むさまざまな方法によって合わせて固定することができる。フィルタ構造18が耐用期間を終えたときに、支持構造16の再使用を可能にするような、一時的接合メカニズムも使用することができる。このような状況において、着用者はフィルタ構造18を交換し、支持構造16を保持することにより、フィルタが耐用期間を終えたときに捨てる必要があるのはフィルタ構造18だけになる。1つ以上の横断方向に延在する部材は好ましくは、単なる指の圧力に対応して長手方向に動く能力を有する。すなわち、横断方向に延在する部材を長手方向に押すだけで、横断方向に延在する部材が容易に湾曲し得る。横断方向に延在する部材が容易に湾曲する能力は、後述の、「横断方向に延在する部材の移動試験(TEMMT)」によって更に明らかにされる。この試験においては、1つ以上の横断方向に延在する部材が、わずか0.2Nの力をかけたときに5mmを超えて動かすことができる。より好ましくは、TEMMTにおいて、1つ以上の横断方向に延在する部材が、わずか0.3Nの力をかけたときに少なくとも10mm動かすことができる。長手方向に可動性で横断方向に延在する部材は、マスク本体の側面22及び24におけるよりも、中央線29(図1及び7)に沿った部分で、より大きな距離を動くことができる。典型的に、中央で間隔を置いて配置された横断方向に延在する部材の少なくとも1つが、「横断方向に延在する部材の移動試験」でわずか約0.7N以下の力をかけたときに、同横断方向に延在する部材に対して顕著な構造的損傷を起こすことなく、中央線29の箇所で長手方向に約5、10、15、20、又は35mmも移動することができる。典型的に、マスク本体全体は、後述のレスピレータ伸展試験(RET)においてレスピレータの試験を行った場合に、それ自体に破損を起こすことなく最大で約20〜35mm伸展することができる。
支持構造は、射出成形などの周知の方法によって製造することができる。支持構造の製造には、オレフィン類(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、及びポリメチル(ペンテン)を含む)、プラストマー、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、熱硬化性樹脂、及びこれらの混合物又は組み合わせなどの既知のプラスチックを使用することができる。顔料、紫外線安定剤、抗塊剤、成核剤、殺真菌剤、及び殺菌剤などの添加剤も、支持構造を形成する組成物に加えることができる。使用されるプラスチックは、好ましくは弾性、形状記憶、及び曲げ疲労に対する耐性を呈することができ、これにより支持構造は、特に任意のヒンジ点において、多数回(すなわち100回超)変形しかつ元の位置に戻ることができる。選択されたプラスチックは、無制限回数の変形に耐える性能を有し、これにより支持構造は、フィルタ構造よりも長い耐用期間を呈するべきである。支持構造に選択された材質は、好ましくは曲げ剛性が約75〜300メガパスカル(MPa)、より典型的には約100〜250MPa、更に典型的には約175〜225MPaを示すプラスチックである。曲げ剛性は、後述の「曲げ剛性試験」によって測定される。支持構造を構築するには、プラスチックの代わりに金属又はセラミック材料を使用することができるが、ただし、廃棄/コストの理由から、プラスチックが好ましい材料であり得る。支持構造は、フィルタ構造に一体化されていない(すなわち別個に製造された)部品又は組立品である。支持構造部材はフィルタ構造に使用される単なる繊維又はフィラメントよりも大きな寸法になっている。この部材は、横断面を見たときに矩形、円形、三角形、楕円形、台形などであり得、断面積は約2〜12mm、又はより典型的には約4〜8mmであり得る。
図3はフィルタ構造18の断面図を示す。図に示すように、フィルタ構造18には、1つ以上のカバーウェブ51a及び51b並びにフィルタ層52が含まれ得る。カバーウェブ51a及び51bはフィルタ層から脱落し得る繊維を捕らえるため、フィルタ層と相対する面に配置することができる。典型的には、カバーウェブ51a及び51bは、特に着用者の顔に接触するフィルタ構造18の面には、快適な感触を提供する繊維を選択して製造される。本発明の支持構造に使用可能なさまざまなフィルタ層及びカバーウェブの構成体の詳細を下に記述する。
図4はフィルタ構造18の斜視図であり、第一及び第二の横断方向に延在する境界線53a及び53bがこれに含まれ得る。これらの境界線はフィルタ構造18の中央部分で互いに十分な間隔を置いて配置されているが、側面54及び56の方向へ横に移動するに従い、互いに収束した形状になり得る境界線53a及び53bは、折り目、溶接線、縫い目、接着線、ヒンジ線、又はこれらの組み合わせであり得る。一般に、第一及び第二の境界線53a及び53bは、支持構造上の横断方向に延在する特定の部材の位置に対応している。第一及び第二の境界線53a及び53bが、その間に形成され得るプリーツ58を画定するとき、第一及び第二の境界線53a及び53bは好ましくは、長手方向に可動性で横断方向に延在する部材26及び28(図2a及び2b)に固定され、これによりフィルタ構造が、同境界線間に配置されているプリーツ58の部分でアコーディオンのような状態で開閉することが可能になる。フィルタ構造18は更に、フィルタ構造の鼻の部分に供給され得るほぼ垂直の境界線60も含み、この線は外縁61から下向きに中心に延在する。この垂直方向の境界線60は、フィルタ構造18の製造方法に由来するものである。一般にこのような境界線60は、製造プロセス中に鼻の部分に寄せられ得る余分な材料を除去するために採用されている。同様のほぼ垂直の境界線が、フィルタ構造18の顎の部分62にも含まれ得る。フィルタ構造18には、単一のプリーツ58を画定し得る、横断方向に延在する境界線53a、53bの2本だけが図示されているが、フィルタ構造18には、横断方向に同様のプリーツを2本以上含めることができる。よって、複数のプリーツ(例えば3本、4本、5本など)が存在して、ここでフィルタ構造が支持構造16の同時伸展に対応して伸展することが可能である(図2a及び2b)。このような状況において、支持構造には複数の活性ヒンジが供給され得る。フィット性と着用者の快適さを改善するために、エラストマー性フェースシール材を、フィルタ構造18の外縁61に固定することができる。このようなフェースシール材は、レスピレータを着用したときに、内側に向かって放射状に延在し、着用者の顔に接触することができる。このフェースシール材は、熱可塑性エラストマーから製造することができる。フェースシール材の例は、米国特許第6,568,392号(ボストック(Bostock)ら)、同第5,617,849号(スプリンゲット(Springett)ら)、及び同第4,600,002号(マリヤネック(Maryyanek)ら)、並びにカナダ特許第1,296,487号(ヤード(Yard))に記述されている。可動性支持構造と共に使用することができるプリーツのあるフィルタ構造の更に詳しい記述は、本発明と同日出願の米国特許出願番号第60/974,022号の「動的支持構造及びプリーツフィルタ構造を有するレスピレータ(Respirator Having Dynamic Support Structure And Pleated Filtering Structure)」(代理人整理番号第63166US002号)に見出すことができる。
フィルタ構造は、さまざまな形状及び構成をとることが可能である。好ましくはフィルタ構造は、支持構造に対して、又は支持構造内に、適切にフィットするように適合される。一般にフィルタ構造の形状及び構成は、支持構造の全体的な形状に対応する。フィルタ構造は、支持構造から放射状に内側に向かって配置することができ、また支持構造から放射状に外側に向かって配置することができ、又は支持構造を構成するさまざまな部材の間に配置することができる。本フィルタ構造18は、フィルタ層52及びカバーウェブ51a、51bを含む複数の層を有しているよう図に示されているが、フィルタ構造は単純に、フィルタ層又はフィルタ層の組み合わせを含むものであってよい。例えば、プレフィルタを上流側に配置して、より微細かつ選択的なフィルタ層を下流側に配置することができる。加えて、活性炭などの吸着性材質を、フィルタ構造を構成している繊維及び/又はさまざまな層の間に配置することができる。更に、吸着層と共に別の粒子フィルタ層を使用して、粒子と蒸気の両方に対するフィルタリングを提供することができる。フィルタ構造内に配置し得るフィルタ層に関する詳細は、下に記載される。
図5は複数の活性ヒンジ64a及び64bを有する支持構造16’の実施形態を示す。活性ヒンジ64aはすべて類似の構成を有し、これによりヒンジの中心点を中心に比較的容易な回転が供給される。図に示すように、活性ヒンジ64aは最小限の幅を有し、横断方向に延在する部材26、28、46、及び50は、同部材が各ヒンジ64aで会する点において、互いにあまり遠くない間隔を置いて配置されている。横断方向に延在する部材26、28、46、及び50は、よって、最小限の力で互いに近づき又は離れる動きをすることが可能になる。本発明と共に使用される活性ヒンジは、好ましくは、後述の「レスピレータ伸展試験」で試験を行ったときに、そのレスピレータマスク本体の引張り伸展が30%で、最大負荷が約8ニュートン(N)未満、7N未満、更には6N未満を呈することを可能とする。本発明のレスピレータは更に、同じ試験で試験を行ったときに、ヒステリシスが9%未満、8%未満、更には7%未満を呈する。図に示されている活性ヒンジ64bは、ヒンジ64aよりも幅広である傾向があり、横断方向に延在する部材28、40、48、及び49の間の間隔が大きい。この場合、これらのヒンジは(横断方向に延在する部材の回転運動を提供することはできるが)、横断方向に延在する部材28、40、48、及び49の互いに離れる動きを実現するために、比較的大きな力を必要とする。着用者の顎の動きは一般的に、レスピレータの上半分よりも下半分に対してより大きな影響を与えるため、活性ヒンジは好ましくは、マスクの下半分に配置された横断方向に延在する部材の方がより大きな動きを提供するように配置される。支持構造の横断方向に延在する部材の厚さは、約0.25〜5mmであり得、より典型的には1〜3mmであり得る。ハーネスフランジ35a、35bの厚さは典型的に約2〜3mmであり得る。
図5Eは、図5の円領域5Eの拡大図である。図5Eに示すように、活性ヒンジはU字形であってよく、頂点63及び基部65を含み得る。頂点63と基部65との間の最短距離が、幅Wとして記されている。頂点63は、典型的に約0.1〜10mmの範囲、より典型的には約1〜4mmの範囲の半径を有する湾曲として定義される。活性ヒンジの幅Wは、典型的に約0.3〜5mmの範囲、より典型的には約0.5〜2.5mmの範囲である。活性ヒンジはs字形又はw字形であってもよく、また本発明と同日出願の米国特許出願番号第60/974,017号の「活性ヒンジを有するフィルタリング顔面装着レスピレータ支持構造(Filtering Face-Piece Respirator Support Structure That Has Living Hinges)」(代理人整理番号63167US002)に示されている他の形状も含み得る。
図6a及び6bは、呼吸マスク10”の別の実施形態を示す。この実施形態に示すように、鼻部分66はより開放的な構成にし、着用者の顔のその部分において、マスクを着用したときにより涼しくなるようにできる。この場合、支持構造16”はこの領域が完全に連続的ではなく、横断方向に延在する部材68及び70によって画定される開口部67を有する。開口部67により、ノーズクリップ72をユーザが見ることができ、調節のため容易にアクセス可能で、マスク本体16”を着用者の鼻の大きさ及び形状に適合させることができる。ノーズクリップ72は、例えば米国特許第5,558,089号及び同意匠特許第412,573号(カスティグリオン(Castiglione))に記述されているようなアルミニウムなどの金属製の順応性を有するストリップから製造され得る。ノーズクリップは更に、米国特許公開第2007−0044803A1号(シュエ(Xue)ら)に記述されているようなばね仕掛けのクリップ形態をとることができ、又は米国特許公開第2007−0068529A1号(カラトゥール(Kalatoor)ら)に記述されているような順応性プラスチックであってもよい。図6a及び6bに示す実施形態には、マスク本体の部材28及び40の間に配置される呼気バルブ74も図示されている。
本発明のマスク本体に使用されている支持構造は、横断方向に延在する部材の数を少なくした構成であってもよく、呼気バルブを望まない場合はフレーム(図1の36)の使用を排除し得る。好ましくは、支持構造の外周を画定する横断方向に延在する部材を含め、横断方向に延在する別の部材に対して長手方向に移動する機能を有する、横断方向に延在する部材が1つ以上存在する。本発明はさまざまな実施形態において、複数の横断方向に延在する部材を含む支持構造で図示されているが、例えば支持構造が外周の横断方向に延在する部材49又は70、及び50のみを含むようなマスクを形成することも可能である。そのような実施形態においては、更なる横断方向に延在する部材からの支持の必要なしに、カップ形状構成を保持できるようなフィルタ構造を形成することが望ましいことがある。そのような実施形態において、フィルタ構造には、そのようなカップ形状構成を維持することができるような1つ以上の硬化層が含まれ得る。別の方法として、フィルタ構造は、そのカップ形状構成の維持を助ける構造的一体性に寄与する、1本以上の水平及び/又は垂直の境界線を有し得る。
本発明のマスク本体に使用されるフィルタ構造は、粒子捕捉タイプ又はガス及び蒸気タイプのフィルタであり得る。フィルタ構造はまた、例えば液体エアゾール又は液体のしぶきがフィルタ層に浸透することを防ぐなど、液体がフィルタ層の片側から別の側へ移動するのを防ぐバリア層であってもよい。用途に応じて、本発明のフィルタ構造の構築には、類似の又は異なるフィルタ材の複数の層を使用することができる。本発明の層状マスク本体に有効に使用できるフィルタは、マスク着用者の呼吸労力を最小限に抑えるために、一般に圧力低下が小さい(例えば、面速度毎秒13.8センチメートルで約195〜295パスカル)。フィルタ層は更に、予想される使用条件においてそれらの構造を維持するよう、可撓性及び十分な剪断強さを有する。粒子捕捉フィルタの例としては、微細な無機繊維(グラスファイバーなど)又はポリマー合成繊維の1枚又はそれより多くのウェブが含まれる。合成繊維ウェブには、メルトブローン法などのプロセスによって製造されるエレクトレット帯電ポリマーマイクロファイバーが含まれる。帯電したポリプロピレンから形成されたポリオレフィンマイクロファイバーは、粒子捕捉用途に特に有用である。別のフィルタ層は、呼吸空気中の有害な又は悪臭のある気体を除去するための吸着剤成分を含んでもよい。吸着剤には、接着剤、結合剤、又は繊維状構造によってフィルタ層に結合される粉末又は顆粒が含まれ得る(米国特許第6,102,039号(スプリンゲット(Springett)ら)及び同第3,971,373号(ブラウン(Braun))を参照のこと)。吸着剤層は、繊維性フォーム又は網状発泡体などの基材にコーティングすることにより、薄く密着した層を形成することができる。吸着剤材料としては、活性炭(化学処理済み、又は未処理)、多孔質アルミナ−シリカ触媒基材、及びアルミナ粒子を挙げることができる。さまざまな構成に適合可能な吸着性フィルタ構造の例が、米国特許第6,391,429号(センカス(Senkus)ら)に記述されている。
フィルタ層は通常、求めるフィルタ効果を達成するように選択され、一般に、通り抜ける気体流から粒子及び/又はその他の汚染物質を高率で除去する。繊維性フィルタ層については、通常は、成型作業中にくっつき合ってしまわないように、ろ過する物質の種類に基づいて選択された繊維が選ばれる。示されているように、フィルタ層はさまざまな形状で用いることができ、典型的には厚さが約0.2ミリメートル(mm)〜1センチメートル(cm)、より典型的には約0.3mm〜0.5cmであり、ほぼ平面的なウェブであってよく、又は伸展した表面積を提供できるよう波形状であってもよい(例えば米国特許第5,804,295号及び同第5,656,368号(ブラウン(Braun)ら)を参照のこと)。フィルタ層には更に、接着剤又は他の任意の方法によって接合された複数のフィルタ層も含まれ得る。本質的に、フィルタ層を形成することが知られている(又は今後開発される)適切な材料ならば何でも、フィルタ材として用いることができる。ヴァン・A・ウェンテ(Wente, Van A.)著、「極細熱可塑性繊維(Superfine Thermoplastic Fibers)」、48 Indus.Engn.Chem.1342以下参照(1956年)の教示のように、特に持続性帯電(エレクトレット)形では、メルトブローン繊維のウェブが特に有用である(例えば、米国特許第4,215,682号(クビック(Kubik)ら)を参照のこと)。これらのメルトブローン繊維は、約20マイクロメートル(μm)未満(「ブローンマイクロファイバー」をBMFと称する)、典型的には約1〜12μmの有効繊維直径を有するマイクロファイバーであってもよい。有効繊維直径は、C.N.デービス(Davies, C. N.)、「浮遊粉塵粒子の分離(The Separation Of Airborne Dust Particles)」、機械技術者協会(Institution Of Mechanical Engineers)、ロンドン、会報1B、1952年に従って測定され得る。特に好ましいのは、ポリプロピレン、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)及びこれらの組み合わせから形成される繊維を含有するBMFウェブである。ヴァン・トゥルンハウト(van Turnhout)の米国再発行特許第31,285号で教示されている帯電小繊維化フィルム繊維も適している可能性があり、またロジン−ウール繊維性ウェブ及びグラスファイバーウェブ又は溶液ブロー繊維若しくは静電スプレー繊維、特にマイクロフィルム形態のものも適している可能性がある。電荷は、米国特許第6,824,718号(エイツマン(Eitzman)ら)、同第6,783,574号(アンガジヴァンド(Angadjivand)ら、同第6,743,464号(インズリー(Insley)ら)、同第6,454,986号及び同第6,406,657号(エイツマンら)、並びに同第6,375,886号及び同第5,496,507号(アンガジヴァンドら)に開示されているように、繊維を水と接触させることにより、繊維に付与することができる。電荷はまた、米国特許第4,588,537号(クラッセ(Klasse)ら)に開示されているようなコロナ帯電により、又は、同第4,798,850号(ブラウン(Brown))に開示されているような摩擦帯電(tribocharging)により、繊維に付与されてもよい。更に、ハイドロ帯電プロセスにより製造されたウェブのろ過性能強化のため、添加剤を繊維に含めることができる(ルソー(Rousseau)ら所有の米国特許第5,908,598号を参照)。特に、フッ素原子をフィルタ層の繊維表面に配置することにより、油性ミスト環境でのろ過性能を改善することができる(ジョーンズ(Jones)ら所有の米国特許第6,398,847 B1号、同第6,397,458 B1号、同第6,409,806 B1号を参照)。エレクトレットBMFフィルタ層の典型的な坪量は、1平方メートルあたり約10〜100グラムである。例えば上記の特許’507号に記載されている技法によって帯電させた場合、また、ジョーンズ(Jones)らの特許に記載されるようにフッ素原子を含む場合、坪量はそれぞれ、約20〜40g/m及び約10〜30g/mとなる。
内側のカバーウェブは、着用者の顔に接触するために滑らかな表面を提供するのに用いられることができ、また外側のカバーウェブは、マスク本体内の遊離繊維を封入するため、又は審美的理由から用いられることができる。カバーウェブは、フィルタ層の外側(又は上流側)に配置されたときにプレフィルタとして機能することができるが、典型的にはフィルタ構造に対して実質的なフィルタ効果を提供するものではない。好適な程度の快適性を得るために、内側カバーウェブは好ましくは比較的低い基本重量を有し、比較的細い繊維から形成される。より具体的には、カバーウェブの坪量は約5〜50g/m(典型的には10〜30g/m)、繊維は3.5デニール未満(典型的には2デニール未満、より典型的には1デニール未満であるが0.1より大)であるように作られる。カバーウェブに用いられる繊維はしばしば、平均繊維直径が約5〜24マイクロメートルで、典型的には約7〜18マイクロメートル、より典型的には約8〜12マイクロメートルである。カバーウェブはある程度の弾性(典型的には破断時に100〜200%であるが、必ずしもそうではなくてよい)を有し、可塑的に変形可能であり得る。
カバーウェブに好適な材料は、ブローンマイクロファイバー(BMF)材料、具体的にはポリオレフィンBMF材料、例えばポリプロピレンBMF材料(ポリプロピレン混合物及びポリプロピレンとポリエチレンの混合物も含む)である。カバーウェブ用のBMF材料製造に適したプロセスは、サビー(Sabee)ら所有の米国特許第4,013,816号に記載されている。このウェブは、滑らかな表面上、典型的には滑らかな表面のドラム上で繊維を集めて形成することができる。スパンボンド繊維も使用することができる。
典型的なカバーウェブは、ポリプロピレン、又は50重量%以上のポリプロピレンを含むポリプロピレン/ポリオレフィン混合物から作製される。これらの材料は、着用者に程度の高い柔らかさ及び快適性を提供し、またフィルタ材がポリプロピレンBMF材料であるとき、層間に接着剤を必要とすることなく、フィルタ材に固定された状態に保つことが見出されている。カバーウェブで使用するのに好適なポリオレフィン材料としては、例えば、単一のポリプロピレン、2種のポリプロピレンの混合物、ポリプロピレンとポリエチレンの混合物、ポリプロピレンとポリ(4−メチル−1−ペンテン)の混合物、及び/又はポリプロピレンとポリブチレンの混合物を挙げることができる。カバーウェブの繊維の一例としては、ポリプロピレン樹脂「エスコレン(Escorene)3505G」から製造されたエクソン社(Exxon Corporation)製のポリプロピレンBMFがあり、これは坪量が約25g/mであり、繊維は0.2〜3.1デニールの範囲である(平均、約0.8デニールの繊維100本超で測定)。他の好適な繊維はポリプロピレン/ポリエチレンBMF(樹脂「エスコレン(Escorene)3505G」85パーセントと、エチレン/α−オレフィンコポリマー「エグザクト(Exact)4023」(これもエクソン社(Exxon Corporation)製)15%を含む混合物から製造される)であり、これは坪量が約25g/mであり、繊維は平均約0.8デニールである。好適なスパンボンド材料としては、ドイツ国パイネ(Peine)のコロヴィン社(Corovin GmbH)製「コロソフト・プラス(Corosoft Plus)20」、「コロソフト・クラシック(Corosoft Classic)20」及び「コロヴィン(Corovin)PP−S−14」の商品名で販売されているもの、並びにフィンランド国ナキラ(Nakila)のJ.W.スオミネン社(J.W. Suominen OY)製「370/15」の商品名で販売されている毛羽立ちポリプロピレン/ビスコース材料が挙げられる。
本発明で使用されるカバーウェブは好ましくは、処理後にウェブ表面からの繊維のはみ出しが非常に少なく、よって滑らかな外側表面を有する。本発明に使用することができるカバーウェブの例としては、例えば、米国特許第6,041,782号(アンガジヴァンド(Angadjivand)ら)、同第6,123,077号(ボストック(Bostock)ら)、及び国際公開第96/28216A号(ボストック(Bostock)ら)に開示されている。
試験方法
1.曲げ剛性試験(SFT)
支持構造製造に使用される材質の曲げ剛性は、ASTM D 5342−97セクション12.1〜12.7に従って測定された。この測定において、半加工品フィルムから6つの試料が、幅約25.4mm、長さ約70mmの矩形に切り取られた。この試料は後述のように調製した。テーバー(Taber)V−5剛性テスター、モデル150−E(テーバー社(Taber Corporation)郵便番号14120、ニューヨーク州ノーストナワンダ(North Tonawanda)、ブライアントストリート455番地より販売)を10〜100テーバー剛性単位設定で使用し、試料を測定した。試験の最後に装置ディスプレイからテーバー剛性測定値を記録し、次の式を使用して曲げ弾性率が計算された:
Figure 0005449170
テーバー剛性=ASTM D5342−97セクション12.1〜12.7に従って測定された、材料の曲げ抵抗の記録値。
幅=フィルム試料のcm単位の幅で、2.54cm。
厚さ=材料の長さに沿って等間隔に5ヶ所、標準デジタルキャリパーを使用して測定した、試料の平均厚さ(cm単位)。
6つの試料の曲げ剛性が平均され、材質の曲げ剛性が得られた。
2.レスピレータ伸展試験(RET)
この試験では、レスピレータの30%引張り伸展での最大負荷及びヒステリシスが測定された。これらのパラメータはレスピレータ支持構造の動的性能の指標となる。30%引張り伸展での最大負荷では、動的伸展における長手方向の支持構造の柔軟性(又は伸展に対する抵抗)が測定される。最大負荷値が低いことは、レスピレータの伸展の容易さが大きいことを示す。ヒステリシスは、その支持構造が、形状又は状態を変化させる力が取り除かれたときに、元の形状又は状態に戻れない性質を測定するものである。よって、本発明の目的から、ヒステリシスが低い方が望ましい。30%引張り伸展ヒステリシスの最大負荷は、インストロン(Instron)4302ユニバーサル材料試験装置(インストロン社(Instron Corporation)、郵便番号02021、マサチューセッツ州カントン(Canton)ロイヤルストリート100番地から販売)を使用して測定された。試験中、インストロン・マーリン(Instron Merlin)データ取得ソフトウェア(これもインストロン社から販売)を使用して1秒ごとにデータが収集された。インストロン試験装置では、マスク本体の静置状態又は力のかかっていない状態での長手方向長さに等しい「標点距離」が設定された。本発明のレスピレータについて、標点距離は114mmに設定された。市販されているモルデックス(Moldex)2200 N 95レスピレータについては、標点距離は127mmに設定された。各試料について、クロスヘッド速度が毎分254mm、30%の伸展で、3サイクルの試験が設定された。各サイクルについて、データ取得ソフトウェアが最大負荷及びヒステリシスデータ、並びに%引張り応力対負荷を生成した。
試験の前に、厚さ0.76mmの高密度ポリエチレン(HDPE)フィルムストリップ76(長さ51mm、幅25.4mm)(ルーズプラスチック社(Loose Plastic Inc.)郵便番号48612、ミシガン州ビーバートン(Beaverton)ウェスト・デール・ロード3132番地から販売)を、図7に示すように、マスク本体12の上及び下の中央にステープルで止めた。HDPEフィルム76は、レスピレータの形状が保存されるようにマスク本体12に接合された。2枚のHDPEフィルム76が、二分線29に沿って中央に、レスピレータの上及び下に取り付けられた。このとき、(内側だけ又は外側だけに力がかかるのではなく)かかる力がマスク本体12を通じてより均等に分配されるようにするため、1枚のフィルムは内側に、もう1枚は外側に配置された。ヘビーデューティスタンリー(STANLEY)ステープラーワイヤ78(12.7mm)(スタンリー・ボスティッチ社(Stanley Bostitch)郵便番号02818ロードアイランド州イーストグリニッジ(East Greenwich)から販売)を使用して、HDPEフィルム76が完成品レスピレータにステープル止めされた。引張り伸展は、レスピレータのタブ76を「y」方向に引っ張ることにより達成された。30%の伸展を達成するために、距離Dでのレスピレータ静止状態から、距離1.3Dになるまで引張り応力が増加された。
3.横断方向に延在する部材の移動試験(TEMMT)
横断方向に延在する部材に対して引張り応力をかけることにより、横断方向に延在する部材を動かすために必要な最大の力が測定された。試験は、上述の弾性率試験方法に記述されているインストロン4302ユニバーサル材料試験装置を使用して行われた。インストロン試験装置の2本の空気圧グリップ間の標点距離は114mmに設定された。まず横断方向に延在する部材2つを、力をかけない状態での間隔だけ離して(この場合では5mm)配置した。次に横断方向に延在する部材2つを引っ張り、これらに引張り応力をかけた。ベースラインの開始点から最大約3.5cm超えたになるまで、引張り応力がかけられた。伸展距離は、中央線に沿って測定された。引張り応力は、クロスヘッド速度が毎分254mmで印加された。最初の静止状態の5mm間隙が、この試験のゼロ参照点として設定された。次に各試料について、2つの部材間の間隔を開閉することを3回試験した。次に、各サイクルについて力対距離のデータが収集された。
サンプルの調製
1.曲げ剛性試験
曲げ剛性試験の試料は、レスピレータ支持構造を製造するために混合されたものと同じ組成物ポリマー成分から調製された。支持構造のポリマー組成物については表2を参照のこと。化合物40グラムを使用して、半径114mm、厚さ0.51〜0.64mmの円形フィルムが製造された。最初に、40グラムの化合物材料を、ツインスクリューローラーブレード、タイプ6のブラベンダー(BRABENDER)ミキサー(C.W.ブラベンダー・インスツルメンツ社(C.W.Brabender instruments Inc.)、郵便番号07606ニュージャージー州サウス・ハッケンサック(South Hackensack)イースト・ウェズリー・ストリート50番地、私書箱2127から販売)に注ぎ入れた。ミキサーを毎分75回転(RPM)、温度185℃で作動させた。溶融した化合物を約10分間混合した後、この混合物を44.5キロニュートン(KN)の力でプレスし、直径114mm、厚さ0.51〜0.64mmの平らな円形フィルムが作製された。加圧は、149℃に設定された加熱圧盤を用いて実施された。この加熱圧盤は、ウォバシュ・イクイップメンツ(WABASH Equipments)社、郵便番号46992インディアナ州ウォバシュ(Wabash)モリス・ストリート1569番地、私書箱298号から販売されているジェネシス(Genesis)30トン圧縮成型プレスであった。曲げ弾性率試験の前に、フィルムを必要な試料寸法の幅25.4mm、長さ70mmに切断した。
2.レスピレータ支持構造の製造
レスピレータ支持構造の試料は、標準の射出成型プロセスを使用して製造された。図1〜2に示すフレーム形状に合った、単一空洞の雄・雌の金型が、ツールメーカーで製造された。力がかかっていない状態で、又は支持構造がまだ金型上にある状態で、この支持構造は上下寸法が114mm、左右寸法が120mmと測定された。測定は、レスピレータに力がかかっていない状態で、外縁の最高点と最低点の間を結ぶ直線、及び2つの活性ヒンジ点の間を結ぶ直線に沿ってそれぞれ行われた。支持構造を含む部材の目標厚さは2.5ミリメートルであった。横断方向に延在する部材は、断面が台形として与えられ、これにより金型から支持構造をより容易に取り外すことができた。横断方向に延在する部材の断面積は約7.5〜12mmであった。
射出成形工程では、110トン東芝(Toshiba)VIS−6金型成形プレスが使用され、表1に示す条件及び設定点で支持構造の製造が行われた:
Figure 0005449170
表1 レスピレータ支持構造の射出成形条件
下記の表2に記載されている、指定された重量パーセントでのポリマー組成物が、混合され、支持構造の望ましい物性を得た。
Figure 0005449170
表2 支持構造組成物
合計組成物の1重量%未満含有。
3.レスピレータフィルタ構造の製造
レスピレータフィルタ構造は、幅254mmの2層の不織布繊維エレクトレットフィルタ材質から形成され、同じ幅を有する、1平方メートル当たり50グラム(gsm)の白色不織布繊維スパンボンド材質の外側層1枚と、22gsmの白色不織布繊維スパンボンド材質の内側層1枚との間にラミネートされた。不織布繊維スパンボンド材の両層とも、ポリプロピレンで製造された。エレクトレットフィルタ材質は、3M 8511 N95レスピレータに使用されている標準フィルタ材質であった。ラミネートされたウェブ半加工品を長さ254mmに切断し、正方形を形成してから、フィルタ構造に対して横断方向に延在する3次元(3D)プリーツ1本を有するカップ形状に成形した。
図8に示すように、点線は折り線を示し、実線は溶接(又は図4の境界線53a及び53b)を示し、複合3Dプリーツ(図2a及び2bの42)は、同じ曲率半径(半径258.5mm)の2本の曲線53a及び53bを超音波溶接することによって形成された。各曲線の最高点の間の距離は40mmであり、曲線の2つの末端が左端及び右端の点で会し、これらは約202mm離れていた。第一曲線53aは、ラミネートウェブの一方の辺から76m以上離れた第一折り線80に沿って、ラミネートされたフィルタ材を折ることによって作製された。第二曲線53bは、第二折り線82(第一折り線80から62mmの位置にある)でラミネートウェブを折ることで第二曲線に沿って溶接することによって形成された。3Dプリーツを成す2本の曲線が形成された後、曲線の外側の余分な材料を除去した。層状材料を次に、垂直中央線84に沿って折り、図8に示すように第二曲線の中央線から51mm離れたところから開始して境界線60(図4)を溶接した。この工程により、余分な材料がすべて除去され、レスピレータ支持構造に適切にフィットするカップが成形された。溶接には、超音波溶接工程が使用された。ブランソン(Branson)2000ae超音波溶接装置と電源を用い、ピーク電力モード、100%振幅、及び空気圧483MPaで実施された。
4.その他のレスピレータ構成要素
フェースシール:標準3M 4000シリーズのレスピレータフェースシール
ノーズクリップ:標準3M 8210プラスN 95レスピレータノーズクリップ
ヘッドバンド:標準3M 8210プラスN 95レスピレータヘッドバンド材質で、白色のもの。3M 8210プラスレスピレータヘッドバンドの黄色顔料は除かれた。
バックル:可撓性ヒンジを有するバックパック用バックルに類似のバックルで、ヘッドバンド材質の快適な調節が可能なもの。
5.レスピレータの組み立て
フェースシール材料を約140mm×180mmの小片に切断した。次にダイカットツールを用いて、125mm×70mmの楕円形の開口部を作製し、フェースシールの中央に配置した。中央に開口部を備えたフェースシールを、上述の方法で作製されたレスピレータフィルタ構造に接合した。フィルタエレメント構造の超音波溶接に使用したものと同じ装置を使用して、同様の工程条件で、フェースシールをフィルタ構造に固定した。溶接アンビルは、およそ幅168mm、長さ114mmの楕円形を有していた。フェースシールをフィルタ構造に接合した後、溶接線の外側にある余分の材料を除去した。組み立てられたフィルタ構造の外側に、鼻の部分に横断方向に、ノーズクリップを接着した。次に、あらかじめ組み立てたフィルタエレメントを、望ましい向きで支持構造内に挿入した。複合3Dプリーツは、図2a及び2bに示すように、横断方向に延在する部材26と28との間に戦略的に配置された。携帯型ブランソン(Branson)E−150超音波溶接装置を、100%出力及び溶接時間1.0秒で使用し、横断方向に延在する各部材に沿って20〜25mm間隔で、支持構造とフィルタ構造との間の接合点を形成した。12.7mmのヘビーデューティスタンリー(STANLEY)ステープルワイヤを使用して、支持構造の両側、活性ヒンジ44の上及び下側において、4つのヘッドバンドバックルをハーネスフランジ35にステープル止めした。長さ450mmの編組ヘッドバンド材質をバックルに通し、レスピレータ組み立てプロセスがこれで完了した。
比較目的のため、モルデックス・メトリック社(Moldex Metric Inc.)(郵便番号90232カリフォルニア州カルバーシティ(Culver City)ウェスト・ジェファーソン・ブルヴァード10111番地)から市販されているモルデックス(Moldex)2200 N 95レスピレータの5試料も、前述のレスピレータ伸展試験に従って試験を行った。モルデックス2200シリーズのレスピレータは、熱や湿気中で変形しないよう設計されたデュラメッシュ(Dura-Mesh)(商標)シェルを有している。モルデックスフェースマスクは、シェルとしてオープンワーク構造の柔軟なプラスチック層を使用しており、モルデックスの米国特許第4,850,347号(スコフ(Skov))に記述されている。
試験結果
1.曲げ剛性
表2に示した組成物成分が、支持構造に必要な望ましい構造特性及び柔軟性特性に適合するよう選択された。支持構造材質について計算した曲げ剛性を、下の表3に示す:
Figure 0005449170
表3 レスピレータ支持構造材質の曲げ剛性
表3のデータは、支持構造材質の曲げ剛性は約200MPaであることを示している。
2.最終製品の物理的性能
上述のレスピレータ伸展試験を使用して、最終製品のレスピレータマスクについて、マスク本体を長手方向に30%伸展させるのに必要な最大の力、及び支持構造のヒステリシスが測定された。
i.各サイクルの最大負荷
レスピレータを伸展するために必要な最大負荷が、各サイクルに使用された最大力の記録により測定された。
Figure 0005449170
表4 長手方向30%伸展での最大力データ
表4に示すデータから、モルデックス2200レスピレータに比較して、長手方向にマスク本体の30%引張り伸展を達成するのに必要な力ははるかに小さいことが示されている。
ii.長手方向30%伸展後のヒステリシス
Figure 0005449170
表5 ヒステリシスデータ
表5のデータから、市販のモルデックス2200レスピレータに比較して、本発明のレスピレータは実質的に低いヒステリシスを示している。すなわち、長手方向に可動性で横断方向に延在する部材を含む支持構造を有するレスピレータは、長手方向に伸展する力がなくなったときに、元の状態に戻れなくなる可能性が実質的に少ないことを示している。
iii.パーセント引張り応力対負荷
「%引張り応力対負荷」データがグラフにプロットされた。プロットデータを図9に示す。プロットデータから明白なように、本発明のレスピレータは、レスピレータを30%引っ張るのにかかる力が実質的に少なくて済む。
iv.横断方向に延在する部材の移動測定
上述の試料調製セクションで記述した5つのレスピレータ支持構造が製造された。支持構造の他の部分の干渉を除外するため、幅24.5mm、長さ76mmの上述のHDPEフィルムを、12.7mmヘビーデューティスタンリー(STANLEY)ステープラーワイヤ(スタンリー・ボスティッチ社(Stanley Bostitch))を使用して、横断方向に延在する部材(図1、2a、2bの26及び28)に取り付けた。
垂直中央線において支持構造の横断方向に延在する部材26及び28を長手方向に動かすのに必要な力が、上述の試験方法を使用して測定された。以下の表6に示す力は、横断方向に延在する部材を長手方向に伸展するのに必要な力を表わす。
Figure 0005449170
表6 TEMMTデータ
表6のデータには、隣接する横断方向に延在する部材を長手方向に引き離すには、非常に小さな力で済むことが示されている。このデータのグラフを図10に示す。
本発明は、その趣旨及び範囲から逸脱することなく、さまざまな変形及び変更を加えられてもよい。したがって、本発明は、上記に限定されず、以下の請求項及びすべてのその等価物に記述する制限によって規制される。
更に本発明は、本明細書に具体的に開示されていない要素がなくとも適切に実施可能であり得る。
上記のすべての特許及び特許出願は、「背景技術」部分のものを含め、全体が参照により本明細書に組み込まれる。そのように参照によって組み込まれた文書と上記明細書との間に、開示内容の矛盾又は不一致がある限りにおいては、上記明細書が優先される。

Claims (2)

  1. (a)ハーネスと、
    (b)マスク本体とを含み、該マスク本体が、更に、
    (i)フィルタ層を含むフィルタ構造と、
    (ii)中央で間隔を置いて配置され、長手方向に可動であり、第一側面から第二側面まで延びて横断方向に延在し、第一及び第二側面のそれぞれで互いに収束した形状である、複数の部材を含む支持構造とを含み、前記横断方向に延在した複数の部材は、中心線から前記第一側面に向かうにしたがって互いに近づくと共に、前記中心線から前記第二側面に向かうにしたがって互いに近づき、前記横断方向に延在した複数の部材中に、横断方向に延在する部材の長手方向の動きを妨げるような長手方向に延在するいかなる部材にも接合されることなく、長手方向に可動であり第一側面から第二側面まで延びて横断方向に延在する少なくとも1つの前記部材がある、フィルタリング顔面装着レスピレータ。
  2. 長手方向の動きを妨げるような長手方向に延在する部材によって接合されない、長手方向に可動であり横断方向に延在する少なくとも1つの前記部材が、該長手方向に可動であり横断方向に延在する部材に対して顕著な構造的損傷を起こすことなく、中央線の箇所で長手方向に少なくとも5mm移動することができる、請求項1に記載のフィルタリング顔面装着レスピレータ。
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