従来から公知の電子写真方式を利用した画像形成装置においては、感光体などの像担持体の表面に静電潜像を形成し、当該静電潜像を現像剤であるトナーによって現像することで可視像化し、さらに、この現像トナー像を転写紙などの記録媒体に転写して、当該記録媒体上に画像(未定着トナー像)を担持させ、この記録媒体上の未定着トナー像に定着装置で熱と圧力とを加えることで定着させる構成が一般的に広く用いられている。
このような電子写真方式の画像形成装置において、良質な画像を形成するために様々な画像乃至画質調整を行うことが従来から知られていて、例えば、特許文献1や特許文献2に記載のある従来公知の電子写真方式の画像形成装置では、出力される画像における画像品質を良好に保つために、感光体などの像担持体上における作像条件が所定のタイミングで調整されている。このような像担持体における作像条件の画像調整手段(乃至画像調整モード)は、一般にプロセスコントロールと称され、記録媒体上に形成されるべき出力画像の画像濃度、諧調性などの画像品質が変動するのを防止するために設けられており、この出力画像における画像品質が変動する原因の具体例としては、環境変化に伴うもの、経時変化に伴うもの、画像形成にかかわるユニットの交換や新しいトナー補給に伴うもの、などがあげられる。
また、この種のプロセスコントロールの代表的なものとしては、特許文献3、特許文献4などに記載されているものがあげられ、これらに開示されるプロセスコントロールを実施するに際しては、まず、像担持体上に複数のパッチパターン(例えば、静電潜像の略矩形のパターン)を形成し、各パッチパターンの静電潜像電位を電位センサで測定する。さらに、これらの各パッチパターンを現像した後に、パッチパターン上のトナー付着量(現像量)を反射型光センサなどの適宜な光センサで測定し、電位センサで検出した静電潜像電位と、光センサで検出したトナー付着量とから、最大トナー付着量を得るための現像ポテンシャルを求め、さらに、この求めた現像ポテンシャルに基づいて、帯電電位、静電潜像形成のための書き込み量、現像バイアスなどの作像条件を調整している。なお、このようなプロセスコントロールは、ある程度の調整時間を必要とするために、装置始動時や、あるいは、一定時間後又は一定枚数の画像形成処理後であって画像形成動作終了時などに実施されるのが一般的である。近年では、カラー画像形成装置の普及に伴い、画像濃度や色味の違いを指摘されやすくなっており、画像品質の維持のために画像調整手段は重要度を増している。
さらにまた、従来公知の画像形成装置における電源ON時には、画像調整手段を動作させると共に、ウォームアップ動作を必ず実施している。このウォームアップ動作は、現像ユニット(乃至現像装置)や定着ユニット(乃至定着装置)などを使用可能な状態に立ち上げると共に、画像形成装置において電源がOFFにされた時の状態が不明であるため、一通りジャムリカバリー動作を行うという目的で実施され、このウォームアップ動作の際には、画像形成処理に問題ないかを確認するために、現像ユニットなどは空回しさせられている。加えて、最近の画像形成装置では、所謂省エネに対する機能が重要視されており、画像形成を実施していない待機時には直ぐに省エネモードになってしまうように構成されている。この省エネモードになってしまった場合にもまた、省エネモードレベルや使用頻度にもよるが、復帰時に電源ON時と同様のウォームアップ動作を実施するように構成されていることが多い。この種の装置立ち上げのためのウォームアップ動作は、機種により数秒から数分と大きく異なっている。
ここで、例えば、現像ユニット内でのトナー搬送、撹拌部材による撹拌作用などによって、トナーが経時的に劣化することで、字汚れや地肌汚れなどの画像不良が生じることがあることがわかっている。そこで、低画像面積の連続出力などによって、トナーが所望量消費されなかったことによる経時的なトナー劣化に起因する地肌汚れ画像などの画像不良の発生を防止して、画像形成装置における良質な画像を形成するために、トナー劣化対策としてトナーを強制的に消費させる手段、すなわちトナーリフレッシュ手段(乃至トナーリフレッシュモード)を有する画像形成装置も既に提案されている(例えば、特許文献5、特許文献6参照)。このトナーリフレッシュ手段では、良質な画像を維持するための、処理される記録媒体の面積に対する最低画像面積を規定値とし、形成されるべき画像の画像面積が当該規定値よりも少ない場合に、強制的にトナーを消費させてトナーの劣化を防止している。これは、例えば規定値が記録媒体の面積に対して5%であったとすると、0.5%画像面積の画像形成を行った場合、残りの4.5%分のトナーを強制的に消費、すなわちトナーリフレッシュすることで行われる。また、このトナーリフレッシュを1プリント毎に行うと、プリントスピードの低下による生産性の低下を招くため、一般的には画像形成ジョブエンドに数枚分まとめて、例えば所謂ベタ画像や50%画像程度の高い画像面積を露光・現像することでトナーリフレッシュを行っている。
なお、このトナーリフレッシュ手段は、トナー劣化対策以外にも、像担持体に塗布される潤滑剤の塗布ムラ対策としても有効である。従来の画像形成装置では、回転駆動されながら表面にトナー像が形成される像担持体と、そのトナー像を転写材に転写する転写装置と、当該トナー像を転写材に転写した後に像担持体表面に付着している転写残トナーを除去して像担持体表面を清掃するクリーニング手段と、像担持体表面に接触するブラシを有する潤滑剤塗布装置であって、回転駆動されながら像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置と、を有する構成が知られていて(例えば、特許文献7や特許文献8参照)、このように構成される従来公知の画像形成装置では、感光体や転写ベルトなどの像担持体上に塗布された潤滑剤は、主に接触するトナーによって剥ぎ取られ、トナーと共に転写されるか又はクリーニングされている。そのため、画像形成後では、出力される画像における白ベタ部(白紙部)と黒ベタ部(トナー付着部)との間で潤滑剤付着量が異なるという現象が生じるが、トナーリフレッシュ手段乃至トナーリフレッシュモードで、像担持体上の作像幅全体にわたって均一にトナーを付着させ、さらにこのトナーを剥ぎ取ることにより、像担持体上の潤滑剤塗布ムラを軽減させる効果があるというものである。
ところで、このような画像形成装置における実際の市場動向調査の結果からすると、1日当たりの画像形成枚数が数十枚と低稼働率である使用者が最も多く、且つ、カラー画像印刷率は、数%程度と低い使用者が最も多いことが判明している。さらには、フルカラー画像を形成・出力するかも知れないとの考えはあるが、実際にはフルカラー画像を全く出力しない使用者も多数存在しているのが現状である。この様な使用者の使用実態の場合には、画像形成ジョブ間の間隔が長いために頻繁に電源ONや省エネ復帰動作に入る可能性があり、画像形成枚数に対して現像ユニットなどの作像ユニットの空回し時間が非常に長くなってしまう。また、カラー画像比率が低くても、カラー画像を形成して画像出力する可能性は存在するため、カラー画像形成用にブラック色以外のトナーに関する作像ユニットの画像調整は定期的に行われる必要もある。しかしながら、画像調整手段で消費されるトナーは非常に少なく、且つ、ウォームアップ動作で消費される現像剤は0である一方で、現像ユニットなどの作像ユニットは画像調整手段やウォームアップ動作を実施する際には動作させられているので、この様な使用態様の場合には、現像剤(トナー)が経時的に劣化してしまい、字汚れや地肌汚れ等の画像不良乃至異常画像になる可能性があった。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
まず、本願発明が適用されるような画像形成装置の一例としてのカラープリンタが概略断面図で示されている図1を用いて、本願発明が適用される画像形成装置を説明する。なお、図1に例示される画像形成装置は、当業者にはよく知られた一成分現像方式のカラープリンタを示したものであるが、本願発明はこれに限定されることなく、例えば、ファクシミリ、複写機あるいはこれらの少なくとも2つの機能を有する複合機などにも適用が可能であるし、あるいは、二成分現像方式の画像形成装置でも適用が可能なものである。
図1に図示したカラープリンタは、複数の支持ローラに掛け回された静電潜像担持体としての感光体ベルト1を図中略中央部に備え、当該感光体ベルト1は図中の矢印Aで示した時計回り方向に回転駆動される。この感光体ベルト1の周囲には、帯電装置としての帯電チャージャー4、露光装置としてのレーザー書き込みユニット5、4個の現像装置6(a、b、c、d)などが配設されおり、当該現像装置6(a、b、c、d)は、カラー構成色であるマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのそれぞれの現像ユニットからなる。ここで用いる現像ユニットは、一成分系の現像剤(トナー)により現像を行うようにした手段を備えている。
さらに、ここに図示したカラープリンタにおいて、レーザー書き込みにより形成される静電潜像及び現像されたトナー像を担持する感光体1は、可撓性のベルト状像担持体としての感光体ベルト1である。感光体ベルト1は、回動ローラ2、31、32間に架設され、回動ローラ2の回転駆動により、図中の矢印A方向(時計方向)に回動(副走査)され、ベルト表面が画像形成面となるように構成されている。また、本実施形態では、感光体ベルト1の画像を、中間転写体を介して転写紙などの記録媒体(以下、単に転写紙という。)に形成する方式によるため、中間転写ベルト10が配設されている。この中間転写ベルト10は、複数の回動ローラ、例えば回動ローラ11、12などの間に架設され、回動ローラ11の回転駆動により、図中の矢印B方向(反時計方向)に回動されるとともに、感光体ベルト1と中間転写ベルト10とは、感光体ベルト1において回動ローラ32が設けられている部分で接触している。この接触部の中間転写ベルト10側には、転写手段である導電性を有するバイアスローラ13が中間転写ベルト10裏面に所定の条件で接触していて、当該中間転写ベルト10を介して像担持体である感光体ベルト1と対向・当接している。その他の転写紙の処理に係わる構成要素としては、給紙カセット17、給紙ローラ18、搬送ローラ対19a、19b、レジストローラ対20a、20bよりなる給紙部と、中間転写ベルト10からの画像を静電転写する転写ローラ14と、定着装置80と、排紙ローラ対81a、81bと、排紙スタック部82とが主として設けられている。
次に、図1に示したカラープリンタの画像形成動作について説明する。図1において、可撓性のベルト状像担持体としての感光体ベルト1は、帯電チャージャー4により一様に帯電された後、露光装置であるレーザー書き込みユニット5からの、画像情報に基づいて発光が制御されるレーザーの走査露光をうけ、その表面上に静電潜像が形成される。感光体ベルト1が回転させられながら走査露光されて、静電潜像を形成される1工程に用いる画像情報は、所望のフルカラー画像をマゼンタ、シアン、イエロー、及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報であり、この情報により、露光装置5に設けられた例えば半導体レーザーの発光が制御され、当該制御されたレーザー光は、光学装置により走査、及び光路調整され、書き込みビーム光Lとして露光装置5から感光体ベルト1へ出力される。単色の画像情報に基づいて形成された静電潜像は、現像装置6(a、b、c、d)により対応するマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、及びブラック(Bk)トナーで各々単色現像され、感光体ベルト1上に各々の色画像が順次形成される。図1中の矢印A方向に回転する感光体ベルト1上に形成されたM、C、Y、Bkの各単色画像は、感光体ベルト1と同期して同図中の矢印B方向に回転する中間転写ベルト10上に、バイアスローラ13に印加された所定の転写バイアスの作用によって、各トナー色毎にそれぞれ順次重ね合わされて転写される。中間転写ベルト10上にM、C、Y、Bkの各トナー色を重ね合わされることで形成されたフルカラートナー像は、給紙カセット17から給紙ローラ18、搬送ローラ対19a、19b、レジストローラ対20a、20bなどを経て転写部へ搬送された転写紙17a上に、転写ローラ14からの転写バイアスを印加することより一括して転写され、転写紙17a上には未定着トナー像が担持される。この転写終了後、転写紙17aは、さらに搬送されて定着装置80により熱と圧力とを加えられ、それにより未定着トナー像が転写紙17aに定着される。そして、この転写紙17aは、さらに搬送されて、排紙ローラ対81a、81bを経て排紙スタック部82に排出される。
図1中の感光体ベルト1における画像形成の最終工程として、感光体ベルト1上の転写残トナーがクリーニングされる。そのために、感光体ベルト1に常時当接するクリーニングブレード15aを有するクリーニングユニット15が設けられている。なお、図1中では、クリーニングユニット15は、クリーニングブレード15aだけが図示されている点に注意されたい。同様に、中間転写ベルト10にもクリーニング装置16が設けられている。クリーニング装置16のクリーニングブラシ16aは、画像形成動作中には中間転写ベルト10表面から離間した位置に保持され、形成像が転写紙17a上に転写された後に、中間転写ベルト10表面に当接される。なお、感光体ベルト1、帯電チャージャー4、中間転写ベルト10、感光体ベルト1のクリーニングユニット15、及び、中間転写ベルト10のクリーニング装置16を一体化することで、プロセスカートリッジを構成するようにすることもできる。当該プロセスカートリッジは、装置本体に対して着脱可能に構成される。
なお、像担持体である感光体ベルト1の、図で見て上方部分には、この感光体ベルト1表面に対向して、トナー付着量センサ100が設けられている。転写紙上の画像濃度を一定で良好に保つためには、像担持体表面のトナー付着量を安定させる必要があり、そのため像担持体表面のトナー付着量を反射型トナー濃度センサなどにより検知し、トナー付着量を制御している。ここで使用されているトナー付着量センサ100は、発光部に赤外発光ダイオード(LED)を採用し、拡散反射光受光部にフォトダイオードを採用し、受光量に応じて電圧出力するタイプの乱反射型トナー付着量センサである。
次いで、図1に示したカラープリンタの制御系に関して図2を用いて説明する。図2は、図1に示されるようなカラープリンタの制御系の一例を示した概略ブロック図である。図2からも見て取れるように、カラープリンタは、これまで説明した各機能の他に、操作表示部、メイン制御部、画像メモリ部などを備えている。操作表示部は画像形成装置本体の筐体に固定されたタッチパネル等からなり、使用者に対して情報画像を表示する表示部及び使用者からキー入力を受ける操作部を有していて、この操作表示部は、メイン制御部からの制御信号に基づいた情報画像を表示したり、操作表示部でキー入力などにより受け付けた入力情報をメイン制御部に出力したりする。またメイン制御部は、図示しないROM、RAM、CPU等で構成されており、画像形成装置全体の制御を行っている。そして、このメイン制御部に、中間転写ユニット、2次転写ローラ、定着ユニット、給紙ユニット、操作表示部が電気的に接続され、更には、画像メモリ部、レーザー書込みユニット(光書き込みユニット)、感光体ユニット、現像ユニットなども電気的に接続されている。
また、図示しないパソコンやスキャナなどから送られてくる、形成されるべき画像のカラー画像情報は、メイン制御部を介して画像メモリ部に一時的に格納された後、各色毎に色分解画像データとしてレーザー書込みユニットの書込み制御回路に送られる。書込み制御回路は、送られてきた色分解画像データに基づいてポリゴンモータを駆動してポリゴンミラーを回転させながら、半導体レーザーを駆動する。この駆動によって半導体レーザーから発せられたレーザー光は、正六面体のポリゴンミラーで反射して主走査方向に変更せしめられながら、図示しない反射ミラーを経由して感光体ユニットにおける感光体を光走査する。また書込み制御回路は、各色の色分解画像データに基づいてそれぞれ書込み画素数を計算して結果をメイン制御部に送信する。メイン制御部は、各色の現像ユニットについて、それぞれ書込み制御回路から送られてくる書込み画素数の計算値に基づいて、所定の制御を行うようになっている。
ここで、図3は図1の概略断面図に示した感光体クリーニングユニット15をその周辺構成とともに示す拡大断面図である。図1では、このクリーニングユニットのクリーニングブレード15aだけが図示されていることに注意されたい。この感光体クリーニングユニット15は、感光体ベルト1に当接してその表面から転写残トナーを掻き取るクリーニングブレード15a、固形潤滑剤15c、これから潤滑剤を掻き取って感光体ベルト1に塗布する塗布ブラシ15b、固形潤滑剤15cを塗布ブラシ15bに向けて付勢する図示しない付勢手段等によって構成されている。したがって、ここに図示するクリーニングユニット15は、感光体ベルト1上の転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置としての機能と、感光体ベルト1表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置としての機能を兼ね備えている。
塗布ブラシ15bは、感光体ベルト1の幅方向(図中奥行き方向)に延在する軸部材と、これの外周面に立設せしめられた複数の起毛とを有しており、例えば、この複数の起毛が植設された図示しない基布が軸部材に巻き付け固定されることによって形成される。またその長さは、少なくとも感光体ベルト1の幅方向全域に、立設する起毛が接触しうるように調整されている。上記軸部材は、ユニットケースの両側壁に設けられた図示しない2つの軸受けによって回動自在に支持されており、図示しないブラシクラッチなどを介して、例えば現像モータなどの回転駆動力が伝達されるようになっていて、このブラシクラッチがONされると、回転駆動力の伝達によって図中矢印方向(時計回り)に回転する。この回転により、固形潤滑剤15cが塗布ブラシ15bの起毛に掻き取られて付着した後、感光体ベルト1表面に塗布される。したがって、塗布ブラシ15bが回転駆動すると、感光体クリーニングユニット15が潤滑剤供給装置としても駆動していることになる。また、図示の例では、塗布ブラシ15bが感光体ベルト1との接触部でその表面をベルト移動方向とは反対に移動させる方向に回転するため、起毛に付着した潤滑剤15cが効率よくベルト表面に塗布される。なお、ここに図示した例では、潤滑剤供給装置としての機能をも有する感光体クリーニングユニット15を利用した塗布方式によって感光体ベルト1に潤滑剤を供給させるようにした例を示したが、液体潤滑剤を浸潤方式で供給させるなど、他の方式によって供給させるようにしてもよい。
また、本実施例では、固形潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を使用しているが、その他の固形潤滑剤としては、例えば乾燥した固体疎水性潤滑剤を用いることができる。この実施形態で使用したステアリン酸亜鉛以外のその他の固形潤滑剤の代表例としては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、及びリコリノレン酸カドミウムの如き比較的高次の脂肪酸などが挙げられる。また、カルナウバワックスのような天然ワックスであってもよい。さらにまた、ここに例示したような固形潤滑剤に少量の添加物を混ぜたものも採用することができる。現在の所、ステアリン酸金属塩が潤滑剤の効果として最も期待できるため、固形潤滑剤としては、ステアリン酸金属塩を使用することが好ましい。
次に、低画像面積の連続出力などによる経時的なトナー劣化対策として、トナーを強制的に消費させるために設けられたトナーリフレッシュ手段について説明する。トナーリフレッシュ手段を1プリント毎、すなわち1ジョブ毎に行うこともできるが、その場合には、プリントスピードの低下による生産性の低下を招くため、以下では、主に、一般的に用いられている所定枚数分まとめて処理する例を示す。なお、本実施形態では、トナーリフレッシュ手段を実施する際には、感光体1の作像幅最大に均一なトナーを現像している。
まず、このトナーリフレッシュ手段における、所定枚数までの転写紙の累積枚数カウントについて説明する。ここで、画像形成処理信号が入力される前の画像処理された累積カウント枚数をY枚としたときに、このY枚は、Y=Y’+Xとして表すことが可能であり、Y’は画像形成処理信号が入力された後に、これまでカウントしてきた累積枚数が移行されて使用される。Xは例えばA4横(210mm)を単位長さとしたA4横換算通紙枚数である。すなわち、Xは、A4横ではX=1であり、A3縦ではX=2となる。これらY、Y’、X及びトナーリフレッシュ手段を実施する所定枚数の具体的な関係を示すと、トナーリフレッシュ手段を実行するまでの所定枚数をY=10枚とした場合に、画像形成処理信号が入力される前に既に処理されたA4横換算通紙枚数が8枚(Y→Y’)であるとして、A4横の画像形成処理を行った場合には、この画像形成処理におけるA4横換算通紙枚数Xは1であるから、8(Y’)+1(X)=9(Y)となって、いまだトナーリフレッシュ手段を実施する枚数には達していない。その一方で、A3縦の画像形成処理を行った場合には、A4横換算通紙枚数Xは2であるから、8(Y’)+2(X)=10(Y)となって、トナーリフレッシュ手段を実施する枚数に累積枚数が達したので、トナーリフレッシュ手段が実施されるか否かの判断がなされることになる。
また、このトナーリフレッシュ手段においては、この累積カウント枚数と同様に、画像形成されるべき画像における転写紙一枚分の画像データの画素数Aも所定枚数Y枚分だけ累積される。この関係を示すと、累積画素数カウント値Bは、B=B’+Aで表すことができ、これは、画像形成処理信号入力前の累積画素数カウント値Bが、画像形成処理信号が入力されるとB’とされ、そして、画像形成信号が入力された画像の画素数Aをプラスした値が、新たな累積画素数カウント値Bとして格納されることを示す。この累積画像数カウント値Bは、先に示した所定枚数Y枚分だけ累積カウントされ、この累積画素数カウント値Bが、所定枚数処理された場合における規定の画素数以下の場合に、その差分に相当する量のトナー量が、トナーリフレッシュ量Cとして感光体1を露光・現像することで強制的に処理されることになる。
このトナーリフレッシュされるトナー量Cについて、A4横サイズの転写紙が基礎とされる場合を例にとって具体的に説明する。まず、A4横サイズの記録媒体における有効画像面積は、295×210=61950mm2であり、解像度が600dpiであれば、その画素数は、61950/25.42×6002=34568167画素となる。この場合に、良質な画像を形成させるために必要な画像数の有効画像面積に対する割合である閾値をZ(%)とすると、トナーリフレッシュ量Cについては、C=34568167×Y(枚)×Z(%)―B(Y枚分の累積画素数カウント値)として計算することができる。ここで、例えば、閾値Zを3%とし、トナーリフレッシュ手段を実施する累積カウント枚数をY=10枚とした場合には、トナーリフレッシュ量Cは、C=34568167×10(Y)×0.03(Z)−B(10枚分の累積画素数カウント値)となり、このトナーリフレッシュ量Cが強制的に消費される。一方で、ここで求められたCがマイナス値であれば、トナー消費量が経時的なトナー劣化を引き起こす以上に消費されていることを示すのであるから、トナーリフレッシュ手段は実施されない。なお、最も単純な例として、A4横サイズの画像処理を一枚実行する毎にトナーリフレッシュ手段を実施する場合を想定すれば、トナーリフレッシュの閾値Zを3%とした場合には、トナーリフレッシュを実施するか否かの比較対象は、34568167×1×0.03=1037045画素となり、画像形成された1枚分の画素数カウント値Bが1037045画素以下の場合に、1037045−B画素のトナーリフレッシュ量Cで感光体にトナー像を作像して、この差分のトナー量を消費する。
この通常のトナーリフレッシュ手段が実施される際の制御フローを図4に示す。図4では、まず、画像形成処理信号が入力されてプリントが開始される(STEP1)。この際、入力された画像形成処理信号に対応して、例えばA4横に換算された累積カウント枚数Yが書き換えられ(STEP2)、さらに画像形成処理信号に基づいて、累積画素数カウント値Bも書き換えられる(STEP3)。その後、画像形成処理が実行されて、画像形成ジョブが終了しているか否かの判断が実行される(STEP4)。未だ画像形成ジョブが残っている場合には、再度STEP2まで戻り、さらに累積カウント枚数Y及び累積画素数カウント値が累積される。その一方で、画像形成ジョブが終了していれば、累積カウント枚数Yが所定量に達しているか否かが判定される(STEP5)。図示した例では、所定枚数を10枚としている。その際、10枚に達していなければ、STEP2及びSTEP3で書き換えられた累積カウント枚数Yと累積画素数カウント値Bを保持して格納する(STEP6)。10枚に達していた場合には、トナーリフレッシュ量Cの計算が、例えば上述したように、C=34568167×Y×Z−Bで計算される(STEP7)。そして、このトナーリフレッシュ量がC>0であるか否かの判定がされ(STEP8)、このトナーリフレッシュ量Cがマイナスであれば、すなわちC>0でなければ、トナー消費量が経時的なトナー劣化を引き起こす以上に消費されていることを示すのであるから、トナーリフレッシュ手段は実施されずに、累積カウント枚数Yと累積画素数カウントBが共に0にリセットされる(STEP9)。これに対して、C>0であれば、このトナーリフレッシュ量Cに応じたトナー量に対応するパターンが、感光体1を露光・現像することで形成され、強制的に処理されると共に、累積カウント枚数Yと累積画素数カウントBが0にリセットされる(STEP10)。なお、トナーリフレッシュ手段を実施する際に、感光体1上に形成されるパターンは、ドット、ライン、ベタなど様々なパターンが考えられるが、トナーリフレッシュ手段が実施される時間短縮を考慮すれば、高画像面積のパターンが好ましく、この実施形態では、面積率が100%のベタ画像を採用している。
次に、画像調整手段に関して説明する。画像調整手段では、先に記述したように、像担持体上に所定の静電潜像パッチパターン、例えば、略矩形の静電潜像パターンを複数個形成し、各パッチパターンの静電潜像電位を電位センサで測定すると共に、これらの各パッチパターンを現像した際に、パッチパターン上の画像濃度(トナー付着量)を適宜な画像濃度検出手段、例えば反射型光センサなどのトナー付着量センサ100で測定し、電位センサで検出した静電潜像電位と、画像濃度検出手段で検出したトナー付着量とから、最大トナー付着量を得るための現像ポテンシャルを求め、さらに、この求めた現像ポテンシャルに基づいて、帯電電位、静電潜像形成のための書き込み量、現像バイアスなどの作像条件を調整している。なお、画像濃度検出手段であるトナー付着量センサ100は、一般的には、画像中央部に設けられているので、定期的に実施される画像調整手段では、これに対応して像担持体の中央部に特定の検知パターンを作像する。本実施形態の画像形成装置では、各色トナーに対して、主走査方向幅10mm×長さ20mmの矩形パッチを20個、諧調パターンとして作像しているが、この画像調整手段で所定の矩形パターンを作像した例を図5に示していて、ここに図示したのは、感光体上に縦5パターンの諧調パターンを作像した例である。
ところで、この画像調整手段で作像するパターンは、主走査幅10mm×長さ20mmのパッチを20個作成しているので、その全てのパッチパターンを合計した全面積は40cm2であり、トナー付着量は平均で50%程度である。画像調整手段が実施されている実施時間、すなわち画像調整手段の作像時間は、A4横で換算して8枚分程度出力する時間であり、これから計算すれば、A4横8枚分現像装置が動作しているのに対して、画像形成面積率は0.4%であり、A4横8枚分の現像装置動作時間から考えれば、トナーの劣化に関して非常に厳しいパターンであることがわかる。すなわち、先に記述したトナーリフレッシュ手段が本来的に実施される場合と比較すると、A4横8枚分が処理された場合で閾値Zを3%とした場合のトナーリフレッシュ量Cは、C=34568167×8×0.03―Bで計算されるが、この場合に、画像面積が40cm2であれば、この画像面積に対応する画素数は、600dpiで2232004画素となるため、トナーリフレッシュ量C=34568167×8×0.03―2232004=6064356画素のトナーリフレッシュが本来的には必要になる。
しかしながら、先に記述したように、カラー画像処理をほとんど実施しない使用者においては、カラートナーの消費が非常に少ないために、あるいは、全く消費されないために、この画像調整手段を実施したことで本来的にはトナーリフレッシュ手段で消費されるべきトナーがリフレッシュされずに乃至消費されずに蓄積されて現像装置に残ってしまい、その結果、トナー劣化が進んでしまうので、カラートナーを使用して画像形成する際には、字汚れや地肌汚れなどの画像形成不良が発生してしまう恐れがある。
そこで本発明では、まずは、この画像調整手段を実施した際の、画像調整手段における画像調整実施時間に対応したトナーリフレッシュ量を、トナーリフレッシュ手段を用いて消費させ、トナーの劣化を防止することにした。すなわち、先に例示したように、画像調整手段における画像調整実施時間がA4横8枚分であれば、この画像調整実施時間に対応する累積カウント枚数8枚分に対応する消費されるべき画素数(閾値Zを3%にした上記場合には、34568167×8×0.03=8296360画素)に対して、画像調整手段で消費したトナー(上記場合には、2232004画素)の差分のトナー量(上記場合には、6064356画素)をトナーリフレッシュ手段で強制的に消費することにした。このように構成しておけば、本来消費されるべきトナー量を強制的に消費させるので、経時的なトナー劣化を効果的に防止することが可能になる。
また、ウォームアップ動作時にも、ジャム検知やジャムリカバリーのために現像装置は空回しされるが、この場合には、画像面積は0cm2であり、画像調整手段を実施する場合よりも、さらにトナー劣化に対しては厳しい条件である。したがって、本発明では、このウォームアップ動作時においても、ウォームアップ動作時間に対応したトナーリフレッシュ量を、前記トナーリフレッシュ手段で消費することにした。これを説明すると、例えば、ウォームアップ時間は、ジャムリカバリーがある場合(以下、条件1という。)には、A4横換算で10枚程度出力する時間がかかり、ジャムリカバリーがない場合(以下、条件2という。)には、A4横換算で2枚程度出力する時間がかかる。そこで、このウォームアップ動作時間に対応する累積カウント枚数、すなわち、条件1では10枚分、条件2では2枚分に対応する消費されるべき画素数に対して、消費されるべきリフレッシュトナー量Cを強制的に消費する。これを説明してきた例に当てはめると、条件1の場合には、C=34568167×10×0.03−0=10370450画素のトナー量を強制的に消費させ、条件2の場合には、C=34568167×2×0.03−0=2074090画素のトナー量を強制的に消費させる。このように構成することで、ウォームアップ動作で経時的に劣化してしまうトナーを強制的に消費させるので、経時的なトナー劣化を効果的に防止することが可能になる。なお、このウォームアップ動作時のウォームアップ時間に対応して、トナーリフレッシュ手段を実施するに際しては、先に述べた画像調整手段の画像調整時間に対応して、トナーリフレッシュ手段を実施するのと併せて実施してもよいし、あるいは、どちらかの時間だけを選択してトナーリフレッシュ手段を実施させるようにしてもよい。
この本発明のトナーリフレッシュ手段が実施される際の制御フローの一例を図6に示す。図6に示されているのは、画像調整手段が実施される際に、トナーリフレッシュ手段を実施する例である。まず、画像調整手段の実施指令が入力される(STEP1)。これに伴い、感光体ベルトなどの像担持体や、現像装置が動作を開始し、所定の静電潜像パターンを像担持体上に形成して、当該静電潜像パターンの潜像電位が測定され、加えて、当該静電潜像パターンが現像されることで可視像化したパターンのトナー付着量などが読み取られる(STEP2)。この際、画像調整手段が実施された時間が計測されており(STEP3)、この計測時間が、例えばA4横換算での累積カウント枚数Y”に変換される(STEP4)。次いで、画像調整手段で使用されたパターンの画素数が累積カウント画素数B”として計上され(STEP5)、この累積カウント枚数Y”と累積カウント画素数B”を元に、本来的には消費されるべきトナー量Cが、例えばC=34568167×Y”×0.03−B”として計算される(STEP6)。次いで、このリフレッシュトナー量Cに対応する静電潜像を感光体ベルトなどの像担持体上に形成し、この静電潜像にトナーを付着させることでトナーリフレッシュ手段を実施する(STEP7)。
なお、このトナーリフレッシュ手段の実施は、画像調整手段の実施及び/又はウォームアップ動作に続けて実施することが可能であり、このように画像調整手段の実施及び/又はウォームアップ動作の一部としてトナーリフレッシュ手段を実施する場合には、画像調整動作及び/又はウォームアップ動作に合わせたトナーリフレッシュが必ず実施されるとともに、このトナーリフレッシュを含めた画像調整動作の時間短縮にもなり好適である。図7に、画像調整手段で諧調パターンが形成された後に、このトナーリフレッシュ手段によるトナーリフレッシュパターンが書き込まれた例を示す。
その一方で、このトナーリフレッシュ手段を実施するに際して、画像調整手段の実施及び/又はウォームアップ動作の一部として実施する代わりに、画像調整手段での画像調整実施時間、及び/又は、画像形成装置を立ち上げるためのウォームアップ動作でのウォームアップ実施時間に対応したトナーリフレッシュ量を、定常的に累積されている累積カウント画素数Bのデータに反映させることもできる。すなわち、画像調整手段での画像調整実施時間、及び/又は、画像形成装置を立ち上げるためのウォームアップ動作でのウォームアップ実施時間に対応した累積カウント画素数B”を、定常的に累積されている累積カウント画素数Bに加えることで得られた、新たな累積カウント画素数B’’’を使用して、トナーリフレッシュ手段を実施するか否かを判定させてもよい。この場合のトナーリフレッシュ量Cは、C=34568167×Y’’’×0.03−B’’’であり、このトナーリフレッシュ量Cがマイナスであれば、トナーリフレッシュ手段を実施させないように構成する。ここで、累積カウント枚数Y’’’は、定常的な画像形成処理で実施されている累積カウント枚数Yに、画像調整手段での画像調整実施時間、及び/又は、画像形成装置を立ち上げるためのウォームアップ動作でのウォームアップ実施時間に対応したカウント枚数Y''を加えた値である。このように構成することで、定常的にカラートナーを使用して、フルカラートナー像を形成している使用者に対しては、先に記述した強制的なトナーリフレッシュ手段を実施させないので、必要最小限のトナーリフレッシュしか実施しなくなる結果、トナー消費量を抑えることが可能となり好適である。
ここで、トナーリフレッシュ手段を実施する際には、図1に図示した例では、像担持体である感光体ベルト1と中間転写ベルト10とが接触しているために、当該リフレッシュトナー像を担持している感光体ベルト1が中間転写ベルト10を通過する際に、当該リフレッシュトナー像のトナーを中間転写ベルト10に一部転移させて、汚染させてしまうことが考えられる。そこで、トナーリフレッシュ手段を実施している間は、像担持体1と中間転写ベルト10を介して対向している転写手段であるバイアスローラ13に、通常の画像形成時とは逆のバイアスを印加させるようにした。本実施例では、通常の画像形成時には、バイアスローラ13にプラスの1k〜2kV程度の転写バイアスを印加しているが、トナーリフレッシュ手段を実施する際は、マイナスの500V程度のバイアスを印加している。このように構成することで、転写手段からはトナーを反発させる方向、すなわち感光体ベルト1などの像担持体に押し付ける方向にバイアスが印加させているので、像担持体から中間転写ベルト10に転移するトナーがほとんどなくなり、汚染されたり、無駄にクリーニングする必要がなくなるので好適である。
最後に、像担持体の潤滑剤塗布ムラに関して述べる。従来から、像担持体への潤滑剤塗布量の安定化、均一化などは検討されており、像担持体表面に均一に潤滑剤を塗布することは可能になってきている。しかしながら、形成される画像は使用者により様々であり、例えば、転写紙の中心に対する左右画像面積差が極端な画像ばかりが出力される可能性もある。像担持体上に付着している潤滑剤は、主としてトナーに付着されて消費されていくので、上記したように転写紙における画像形成される場所に極端に差があると、どうしても像担持体上では潤滑剤塗布ムラ乃至潤滑剤付着量ムラが発生する可能性がある。例えば、像担持体回転方向に伸びる縦ライン乃至縦帯形状などの同じ画像を、何枚も連続して出力すると、トナーのある画像部分の場所には、常にトナーが入力され続け、当該トナーとともに潤滑剤が剥ぎ取られていくが、その一方で、トナーのない画像が形成されていない部分は、常に潤滑剤だけが塗布され続けることになる。したがって、このような極端な画像を連続して形成した場合、像担持体上には潤滑剤の凹凸、すなわち潤滑剤塗布ムラが発生してしまう。この潤滑剤塗布ムラが発生した場合には、写真画像などのハーフトーン画像(薄くて均一な画像)を形成し、出力すると、像担持体上の表面摩擦係数の違いから、トナー付着量に差が生じてしまい、例えば縦スジや縦帯状の濃度ムラや転写不良が発生してしまう可能性がある。特に、像担持体クリーニングユニット内で、潤滑剤塗布ブラシと像担持体クリーニングブラシを併用するような場合には、潤滑剤塗布ブラシにも一定の場所にトナーが付着してしまうので、このような傾向がさらに顕著に表れることになる。
このような像担持体上の潤滑剤塗布ムラを改善するためには、均一なトナー像を定期的に像担持体表面全体に形成して、像担持体上に付着した潤滑剤の上層をトナー像と共に均一に削除させることで対処可能である。そこで、本願発明では、トナーリフレッシュ手段で強制的にトナーを消費させる際に、像担持体の少なくとも1回転以上にわたり行うことを考えだした。このように像担持体の少なくとも1回転以上にわたりトナーリフレッシュ手段を実施する際には、トナーリフレッシュ量Cが、C>像担持体周長×作像幅になるまで、トナーリフレッシュ量Cを格納しておき、当該C>像担持体周長×作像幅になった段階でトナーリフレッシュ手段を実行させればよい。