JP5438487B2 - 緩衝装置 - Google Patents

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Description

本発明は、緩衝装置の改良に関する。
従来、この種の緩衝装置にあっては、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されシリンダ内を上室と下室に区画するピストンと、ピストンに設けられた上室と下室を連通する第一流路と、ピストンロッドの先端から側部に開通して上室と下室を連通する第二流路と、第二流路の途中に接続される圧力室を備えてピストンロッドの先端に取付けられたハウジングと、圧力室内に摺動自在に挿入され圧力室を一方室と他方室とに区画するフリーピストンと、フリーピストンを附勢するコイルバネとを備えて構成されている。すなわち、圧力室内の一方室は第二流路を介して下室内に連通されるとともに、圧力室内の他方室は同じく第二流路を介して上室に連通されるようになっている。
このように構成された緩衝装置は、圧力室がフリーピストンによって一方室と他方室とに区画されており、第二流路を介しては上室と下室とが直接的に連通されてはいないが、フリーピストンが移動すると一方室と他方室の容積比が変化し、フリーピストンの移動量に応じて圧力室内の液体が上室と下室へ出入りするため、見掛け上、上室と下室とが第二流路を介して連通されているが如くに振舞う。
ここで、緩衝装置の伸縮時における上室と下室との差圧をPとし、上室から流出する液体の流量をQとし、上記差圧Pと第一流路を通過する液体の流量Q1との関係である係数をC1とし、圧力室の他方室内の圧力をP1とし、差圧Pと圧力P1との差と上室から圧力室の他方室内に流入する液体の流量Q2との関係である係数をC2とし、圧力室の一方室内の圧力をP2とし、この圧力P2と一方室から下室内に流出する液体の流量Q2との関係である係数をC3とし、フリーピストンの受圧面積である断面積をAとし、フリーピストンの圧力室に対する変位をXとし、コイルバネのバネ定数をKとして、流量Qに対する差圧Pの伝達関数を求めると、式(1)が得られる。なお、式(1)中、sはラプラス演算子を示している。
Figure 0005438487
さらに、上記式(1)で示された伝達関数中のラプラス演算子sにjωを代入して、周波数伝達関数G(jω)の絶対値を求めると、以下の式(2)が得られる。
Figure 0005438487
上記各式から理解できるように、この緩衝装置における流量Qに対する差圧Pの伝達関数の周波数特性は、図8のボード線図に示したように、Fa=K/{2・π・A・(C1+C2+C3)}とFb=K/{2・π・A・(C2+C3)}の2つの折れ点周波数を持ち、また、F<Faの領域においては、伝達ゲインは略C1となり、Fa≦F≦Fbの領域においてはC1からC1・(C2+C3)/(C1+C2+C3)まで漸減するように変化して、F>Fbの領域においては一定となる。すなわち、流量Qに対する差圧Pの伝達関数の周波数特性は、低周波数域では伝達ゲインが大きくなり、高周波数域では伝達ゲインが小さくなる。
したがって、この緩衝装置では、図9中の減衰特性で示すように、低周波数の振動の入力に対しては大きな減衰力を発生し、他方、高周波数の振動の入力に対しては小さな減衰力を発生することができるので、車両が旋回中等の入力振動周波数が低い場面においては高い減衰力を確実に発生可能であるとともに、車両が路面の凹凸を通過するような入力振動周波数が高い場面においては低い減衰力を確実に発生させて、車両における乗り心地を向上させることができる(たとえば、特許文献1,2参照)。
特開2006−336816号公報 特開2007−78004号公報
上述したように、従来の緩衝装置は、車両における乗り心地を向上することができる点で有用ではあるが、以下の問題がある。
というのは、上記緩衝装置では、低周波数振動に対しては大きな減衰力を発生し、高周波数振動に対して小さな減衰力を発生するといった良好な減衰特性を得るために、ハウジングに設けられて第二流路の一部を成すオリフィスを介して一方室を下室へ連通するようにしており、たとえば、車両が走行中に路面の凹凸を通過したときなど、ピストンが非常に高い速度で作動すると、上記したオリフィスにおける流路抵抗が第一流路における流路抵抗をはるかに大きく上回って、第一流路を流れる流量が第二流路を流れる流量よりも大幅に大きくなり、発生減衰力の低下が実現できない可能性がある。
このように従来の緩衝装置にあっては、ピストン速度が高い場合、減衰力が高止まりしたままとなって、車軸側から車体側への振動の伝達を絶縁する効果が消失して、車両における乗り心地を損なってしまう虞がある。
そこで、本発明は上記した不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、ピストン速度が高い場合にあっても減衰力を低下させて、車両における乗り心地を向上することが可能な緩衝装置を提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されシリンダ内を2つの作動室に区画する隔壁部材と、2つの作動室を連通する通路と、圧力室と、上記圧力室内に移動自在に挿入されて圧力室を一方側流路を介して一方の作動室に連通される一方室と他方側流路を介して他方の作動室に連通される他方室とに区画するフリーピストンと、フリーピストンの圧力室に対する変位を抑制する附勢力を発生するバネ要素とを備えた緩衝装置において、一方側流路の途中から分岐して他方の作動室に連通されるバイパス路と他方側流路の途中から分岐して一方の作動室に連通されるバイパス路の一方または両方を設け、当該バイパス路にリリーフ弁を設けたことを特徴とする。
本発明の緩衝装置によれば、たとえば、車両が走行中に路面の凹凸を通過するなど、ピストン速度が高速となる場面にあっても、ピストン速度に対する減衰力の勾配を小さくさせて、減衰力を確実に低下させることができるので、従来の緩衝装置のように減衰力が高止まりしてしまって、車軸から車体への振動の伝達を絶縁する効果が消失してしまうといった不具合を解消でき、車両における乗り心地を向上することができる。
また、ピストン速度が低速である場合には、緩衝装置は、低周波振動に対しては減衰力を大きくし、高周波数域の振動に対しては減衰力を小さくすることができるので、周波数に応じて適切な大きさの減衰力を発生することができ、車両の姿勢を安定させて、車両旋回時に、搭乗者に不安を感じさせることを防止できるとともに、車軸側の振動の車体側への伝達を絶縁して、車両における乗り心地を良好なものとすることができる。
そして、バイパス路が、減衰力を緩衝装置の振動周波数に応じて高低させるための機構である圧力室を介さないので、圧力室を形成するハウジング以外にバイパス路を形成することができ、ハウジングの構造の複雑化や長大化を招くことが無く、緩衝装置へのバイパス路の設置に際して過大なコスト増を防止し、緩衝装置の無用な長大化を防止することができる。
一実施の形態における緩衝装置の縦断面図である。 流量に対する圧力の周波数伝達関数のゲイン特性を示したボード線図である。 緩衝装置の振動周波数に対する減衰特性を示した図である。 ピストン速度が高速域のある速度で緩衝装置が伸縮する場合において、緩衝装置が振動周波数に対して発生する減衰力の特性を示す図である。 緩衝装置がある振動周波数で振動する場合において、緩衝装置のピストン速度に対して発生する減衰力の特性を示す図である。 具体的な緩衝装置の一部拡大縦断面図である。 具体的な緩衝器の一変形例における一部拡大縦断面図である。 従来の緩衝装置の流量に対する圧力の周波数伝達関数のゲイン特性を示したボード線図である。 従来の緩衝装置の振動周波数に対する減衰特性を示した図である。
以下、図に基づいて本発明を説明する。本発明の緩衝装置Dは、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1内に摺動自在に挿入されシリンダ1内を2つの作動室である上室R1および下室R2に区画する隔壁部材としてのピストン2と、上記した上室R1と下室R2とを連通する通路3と、圧力室R3と、上記圧力室R3内に移動自在に挿入されて圧力室R3を一方側流路5を介して一方の作動室としての下室R2に連通される一方室7と他方側流路6を介して他方の作動室としての上室R1に連通される他方室8とに区画するフリーピストン9と、フリーピストン9の圧力室R3に対する変位を抑制する附勢力を発生するバネ要素10と、他方側流路6の途中から分岐して一方の作動室として下室R2に連通されるバイパス路11と、当該バイパス路11に設けたリリーフ弁12とを備えて構成され、車両における車体と車軸との間に介装されて減衰力を発生し車体の振動を抑制するものである。
そして、上室R1および下室R2さらには圧力室R3内には作動油等の液体が充満され、また、シリンダ1内の図中下方には、シリンダ1の内周に摺接して下室R2と気体室Gとを区画する摺動隔壁13が設けられている。
なお、上記した作動室たる上室R1、下室R2および圧力室R3内に充填される液体は、作動油以外にも、たとえば、水、水溶液といった液体を使用することもできる。
また、ピストン2は、シリンダ1内に移動自在に挿通されたピストンロッド4の一端に連結され、ピストンロッド4は、シリンダ1の図中上端部から外方へ突出されている。なお、ピストンロッド4とシリンダ1との間は図示しないシールでシリンダ1内が液密状態とされている。図示したところでは、緩衝装置Dがいわゆる片ロッド型に設定されているため、緩衝装置Dの伸縮に伴ってシリンダ1内に出入りするピストンロッド4の体積は、気体室G内の気体の体積が膨張あるいは収縮し摺動隔壁13が図1中上下方向に移動することによって補償されるようになっている。このように緩衝装置Dは、単筒型に設定されているが、摺動隔壁13および気体室Gの設置に変えて、シリンダ1の外周や外部にリザーバを設けて当該リザーバによって上記ピストンロッド4の体積補償を行ってもよい。また、緩衝装置Dが片ロッド型ではなく、両ロッド型に設定されてもよい。
さらに、通路3の途中には、オリフィスやリーフバルブ等の減衰力発生要素14が設けられており、通路3を通過する液体の流れに減衰力発生要素14によって抵抗を与えることができるようになっている。この減衰力発生要素14は、詳しくは、図示はしないが、周知のオリフィスとリーフバルブとを並列した構成とされている。なお、減衰力発生要素14は、オリフィスとリーフバルブを並列した構成以外にも、たとえば、チョークとリーフバルブを並列させる構成やその他の構成を採用することもできるのは当然である。
そして、圧力室R3は、この実施の形態の場合、ピストン2の下方に連結されて一方の作動室たる下室R2へ臨むハウジング15内に設けた中空部15aによって形成されており、当該中空部15aの側壁に摺接して中空部15a内を図1中上下方向に移動可能とされるフリーピストン9で中空部15aを図1中下方の一方室7と図1中上方の他方室8に仕切っている。すなわち、フリーピストン9は、圧力室R3に摺動自在に挿入されており、圧力室R3に対して図1中上下方向に変位することができるようになっている。
また、フリーピストン9は、圧力室R3を形成する中空部15aの下端部に一端が連結されるバネ要素10における他端に連結され、これにより、フリーピストン9は圧力室R3の所定位置に位置決めされるとともに圧力室R3対しこの位置決めされた位置(以下、単に「中立位置」という)から変位するとバネ要素10からその変位量に比例した附勢力が作用することになる。なお、上記した中立位置は、フリーピストン9が圧力室R3に対してバネ要素10によって位置決められる位置であって、必ずしも中空部15aの上下方向における中間点に設定されなくともよい。
なお、圧力室R3は、図示したところでは、フリーピストン9によって上下に一方室7と他方室8とに区画され、緩衝装置Dが伸縮して抑制する振動方向とフリーピストン9の移動方向が一致しており、緩衝装置D全体が図1中上下方向に振動することによって、フリーピストン9の圧力室R3に対する上下方向の振動が励起されることを避けたい場合には、フリーピストン9の移動方向を緩衝装置Dの伸縮方向と直交する方向、すなわち、図1中左右方向に設定し、一方室7と他方室8を図1中横方向に配置するようにすることもできる。
また、当該ハウジング15には、作動室の一方側となる下室R2と一方室7とを連通する一方側流路5が設けられており、当該一方側流路5には絞り5aが設けられ、これを通過する液体の流れに抵抗を与えることができるようになっている。
さらに、作動室の他方側となる上室R1と他方室8とを連通する他方側流路6は、ピストンロッド4の上室R1に臨む側部から開口してピストン2およびハウジング15を通して他方室8へ通じている。
上述のように、一方側流路5には絞り5aが設けられており、緩衝装置Dの伸縮行程時において、シリンダ1に対するピストン2の移動速度が高速となると、上室R1と下室R2の差圧も大きくなり、一方側流路5の絞り5aにおける通過液体の流れに与える抵抗も非常に大きくなって、一方室7から下室R2へ、あるいは下室R2から一方室7へ移動しようとする液体の流れの抵抗が通路3の液体の流れの抵抗よりも非常に大きくなり、液体は圧力室R3を介して上室R1と下室R2を行き来しにくくなるため、その際の減衰力は、通路3の液体の流れに与えられる抵抗に略支配されることになる。
そこで、シリンダ1に対するピストン2の移動速度が高速になった場合に、減衰力を下げるべく、他方側流路6から分岐されて一方の作動室としての下室R2に連通されるバイパス路11が設けられ、当該バイパス路11には他方側流路6の圧力をパイロット圧とする開弁するリリーフ弁12が設けられている。このリリーフ弁12は、弁本体12aと、バイパス路11を閉じる方向に弁本体12aを附勢するバネ12bと、弁本体12aにバネ12bの附勢力に対向して他方側流路6の圧力を作用させるパイロット通路12cとを備えて構成されており、緩衝装置Dが伸長する際のピストン速度が高速となって他方側流路6内の圧力と一方の作動室としての下室R2の圧力との差が所定圧となるとバネ12bの附勢力に打ち勝って弁本体12aをバネ12bを押し縮める方向へ移動せしめてバイパス路11を開放させ、他方側流路6を介して上室R1と下室R2とを連通するとともに他方室8内の圧力を下室R2へ逃がすようになっている。なお、リリーフ弁12は、リリーフ弁12から見てバイパス路11の下流側の圧力(この場合、下室R2の圧力)とは無関係に、バイパス路11の上流側の圧力(この場合、他方側流路6の圧力)が所定圧以上となるとバイパス路11を開放するように設定されてもよい。
つづいて、緩衝装置Dの作動について説明する。まず、緩衝装置Dの伸縮時のピストン速度が低く、リリーフ弁12が閉じバイパス路11を開放しない場合の動作について説明する。この場合、緩衝装置Dがシリンダ1に対してピストン2が図1中上下動する伸縮作動を呈すると、ピストン2によって上室R1と下室R2の一方が圧縮され、上室R1と下室R2の他方が膨張されるので、上室R1と下室R2のうち圧縮される方の圧力が高まると同時に、上室R1と下室R2のうち容積拡大される方の圧力が低下して両者に差圧が生じて、上室R1と下室R2のうち圧縮側の液体は通路3と、他方側流路6、他方室8、一方室7および一方側流路5からなる流路を介して上室R1と下室R2のうち拡大側に移動する。
そして、緩衝装置Dに入力される振動の周波数、すなわち、緩衝装置Dの伸縮方向の振動の周波数が低周波であっても高周波であっても、緩衝装置Dの伸長行程におけるピストン速度が同じである場合についての動作を説明する。まず、低周波入力時の緩衝装置Dの動作を説明すると、この場合、緩衝装置Dに入力される振動の振幅が大きいため、上室R1が下室R2に移動する1周期の流量は大きくなる。この流量に略比例して、フリーピストン9が動く変位も大きくなるが、フリーピストン9はバネ要素10で附勢されているため、フリーピストン9の変位が大きくなると、フリーピストン9が受けるバネ要素10からの附勢力も大きくなり、その分、圧力室の一方室7の圧力は、他方室8の圧力より低くなる。一方室7の圧力が低くなると、一方室7と下室R2との差圧が小さくなり、絞り5aを通過する流量が減少する。この絞り5aを通過する流量が減少した分は、通路3の流量が増えることになり、減衰力は大きいまま維持される。
逆に、高周波入力時には、緩衝装置Dに入力される振動の入力振幅が小さいため、上室R1から下室R2に移動する1周期の流量は小さく、フリーピストン9の動く変位も小さくなる。すると、フリーピストン9が受けるバネ要素10から附勢力も小さくなる。その分、圧力室の一方室7の圧力は他方室8の圧力と略同等となり、一方室7と下室R2との差圧は大きく維持されるため、絞り5aを通過する流量が低周波時よりも大きくなり、その分、通路3の流量が減少し、減衰力も減少する。
このように、ピストン速度が低い場合には、流量に対する差圧の周波数伝達関数の周波数に対するゲイン特性は、従来例と同じく式(2)で示される図2のような特性となる。また、振動周波数の入力に対する減衰力のゲインを示す緩衝装置Dにおける減衰力の特性は、図3に示すように、低周波数域の振動に対しては大きな減衰力を発生し、高周波数域の振動に対しては減衰力を小さくすることができ、緩衝装置Dの減衰力の変化を入力振動周波数に依存させることができる。なお、緩衝装置Dの収縮行程にあっても、上述の伸長行程と同様に、低周波数域の振動に対しては大きな減衰力を発生し、高周波数域の振動に対しては減衰力を小さくすることができ、緩衝装置Dの減衰力の変化を入力振動周波数に依存させることができる。
これに対して、緩衝装置Dに車両が走行中に路面の凹凸を通過するような急激な大振幅の振動が入力される場面においては、入力振動周波数の如何によらずシリンダ1に対するピストン2の移動速度が高速域に達すると、上室R1から下室R2への流量が大きくなり、絞り5aの液体の流れに与える抵抗は通路3の液体の流れに与える抵抗よりも非常に大きくなり、液体は通路3のみを介して上室R1から下室R2へ移動しようとする。しかしながら、本実施の形態の緩衝装置Dにあっては、伸長作動する場合であって、ピストン速度が高速で上方に移動する場合には、高圧となった上室R1内の圧力が他方側流路6を介してリリーフ弁12に作用し、リリーフ弁12が開弁動作してバイパス路11を通じて上室R1と下室R2とが連通するようになっている。
したがって、液体は、通路3のみならず、他方側流路6およびバイパス路11を介して、上室R1から下室R2へ移動するようになり、緩衝装置Dの発生する伸側減衰力を低減して、通路3の減衰力発生要素14の仕様で設定された値にまで高まることがない。
このように、本実施の形態の緩衝装置Dにあっては、車両が走行中に路面の凹凸を通過するようなピストン速度が高速となる場面にあっても、図4および図5の破線で示す従来の緩衝装置の減衰特性に対して、図4および図5の実線に示すように、ピストン速度に対する減衰力の勾配を小さくさせて、減衰力を確実に低下させることができるので、従来の緩衝装置のように減衰力が高止まりしてしまって、車軸から車体への振動の伝達を絶縁する効果が消失してしまうといった不具合を解消でき、車両における乗り心地を向上することができる。なお、図5で示す低周波数域の振動入力でピストン速度が極低速域にある際における減衰特性は、液体が通路3における減衰力発生要素14におけるオリフィスを優先的に通過することによって立上がる特性となっており、ピストン速度が低速域において途中で減衰特性に変曲点が表れるのは、リーフバルブが開弁してリーフバルブによる特性が支配的になるからである。
また、高周波数域の振動入力でピストン速度が極低速域および低速域にある場合には、図5の点線で示す低周波域の振動入力の減衰特性に対して、低い減衰特性が得られ、周波数に応じて適切な大きさの減衰力を発生することができる。そして、図3の減衰特性における小さい値を採る折れ点周波数Faの値を車両のバネ上共振周波数の値以上であって車両のバネ下共振周波数の値以下に設定し、大きい値を採る折れ点周波数Fbを車両のバネ下共振周波数以下に設定することで、緩衝装置Dは、バネ上共振周波数の振動の入力に対しては高い減衰力を発生することができ、車両の姿勢を安定させて、車両旋回時に、搭乗者に不安を感じさせることを防止できるとともに、バネ下共振周波数の振動が入力されると必ず低い減衰力を発生することになるので、車軸側の振動の車体側への伝達を絶縁して、車両における乗り心地を良好なものとすることができる。
なお、通路3における減衰力発生要素14における抵抗を小さくすることで、ピストン速度が高速となった際の減衰力を小さくすることも考えられるが、そうすると、ピストン速度が低速である場合であって低周波数域の振動に対して発生する減衰力も小さくなってしまい、減衰力不足を生じて車両旋回時に搭乗者に不安を感じさせる不具合があるが、本実施の形態の緩衝装置Dにあっては、通路3の減衰力発生要素14における抵抗を小さくすることなくピストン速度が高速時における減衰力を低くすることができるので、このような不具合を招くことも無い。
また、上述のように、バイパス路11が、減衰力を緩衝装置Dの振動周波数に応じて高低させるための機構である圧力室R3を介さないので、圧力室R3を形成するハウジング15以外にバイパス路11を形成することができ、ハウジング15の構造の複雑化や長大化を招くことが無く、緩衝装置Dへのバイパス路11の設置に際して過大なコスト増を防止し、緩衝装置Dの無用な長大化を防止することができる。
なお、本実施の形態においては、リリーフ弁12の動作を説明するために、便宜上、ピストン速度に低速および高速でなる区分を設けているが、これらの区分の境の速度はそれぞれ任意に設定することができ、リリーフ弁12が開弁する際のピストン速度、すなわち、低速と高速とを分かつピストン速度は、減衰力の周波数依存性が消失するピストン速度或いは、それよりも若干高めに設定するとよい。リリーフ弁の開弁圧の設定に際しては、具体的には、たとえば、一例として、減衰力の周波数依存性が消失するピストン速度を把握しておき、把握されたピストン速度でピストン2がシリンダ1に対して変位する際における他方側流路6内の圧力でリリーフ弁12がバイパス路11を開放するようにすればよいので、リリーフ弁12の開弁圧をそのように調節するようにすればよい。
また、上述のように、この実施の形態では、緩衝装置Dが伸長する際に圧力上昇する他方の作動室としての上室R1を他方側流路6およびバイパス路11を介して一方の作動室としての下室R2へ連通するとともに、リリーフ弁12が他方側流路6の圧力をパイロット圧として開弁動作するようになっているので、緩衝装置Dの伸長作動時における減衰力低下を実現しているが、リリーフ弁12がバイパス路11に図1に示したところとは逆向きに設けられて下室R2の圧力をパイロット圧として開弁動作するように設定される場合には、緩衝装置Dが収縮する際であってピストン速度が高速となる場面において、リリーフ弁12が開弁動作してバイパス路11を介して下室R2の圧力を上室R1へ逃がすことができるようになるため、緩衝装置Dの収縮行程時における減衰力を低下させることもできる。
さらに、バイパス路で一方側流路5の途中を他方の作動室としての上室R1へ連通するようにし、リリーフ弁が一方室7の圧力をパイロット圧として開弁動作するように設定するとともに、絞りを一方側流路5ではなく他方側流路6に設けるようにしておけば、緩衝装置Dが収縮する際であってピストン速度が高速となる場面において、リリーフ弁が開弁動作してバイパス路を介して下室R2の圧力を上室R1へ逃がすことができるようになるため、緩衝装置Dの収縮行程時における減衰力を低下させることもできる。また、バイパス路で一方側流路5と上室R1とを連通する場合であってリリーフ弁を逆向きにしておけば、緩衝装置Dの伸長行程時における減衰力を低下させることもできる。
またさらに、他方側流路6と下室R2とをバイパス路11で連通するのみならず、これとは独立して一方側流路5と上室R1とを別個のバイパス路にて連通して当該バイパス路にリリーフ弁を設けるようにしておけば、緩衝装置Dの伸長行程と収縮行程の両方において減衰力を低下させることができることになる。さらに、他方側流路6と下室R2とをバイパス路で連通し(或いは一方側流路5と上室R1とをバイパス路で連通し)、バイパス路の途中に、他方側流路5(或いは一方側流路5)の圧力をパイロット圧として開弁する流路側のリリーフ弁と、下室R2(或いは上室R1)の圧力をパイロット圧として開弁する作動室側のリリーフ弁とを並列させて設けることにより、緩衝装置Dの伸長行程と収縮行程の両方において減衰力を低下させることもできる。
なお、上記した緩衝装置Dにあっては、圧力室がシリンダ内に形成されているが、シリンダ外に設けることも可能である。
以上では、緩衝装置Dを概念的に説明したが、以下、緩衝装置Dの具体的な構成を示して説明する。
具体的な緩衝装置Dは、基本的には、図6に示すように、シリンダ20と、シリンダ20内に摺動自在に挿入されシリンダ20内を2つの作動室である上室R1および下室R2に区画する隔壁部材としてのピストン21と、一端がピストン21に連結されるピストンロッド22と、ピストン21に形成された上室R1および下室R2を連通する通路21a,21bと、ピストンロッド22の先端に固定されて圧力室R3を形成するハウジング23と、上記ハウジング23内に摺動自在に挿入されて圧力室R3を一方側流路24を介して一方の作動室としての下室R2に連通される一方室26と他方側流路25を介して他方の作動室としての上室R1に連通される他方室27とに区画するフリーピストン28と、一方室26内と他方室27内にそれぞれ収容されてフリーピストン28を両側から弾性支持するバネ要素たる一対のコイルバネ29,30と、他方側流路25の途中から分岐して下室R2に連通されるバイパス路31と、当該バイパス路31に設けたリリーフ弁32とを備えて構成されている。なお、図示はしないが、図1に示した緩衝装置Dと同様に、シリンダ20の下方には、摺動隔壁が設けられており気体室が設けられている。
以下、各部について詳細に説明すると、ピストンロッド22は、その図6中下端側に小径部22aが形成されるとともに、小径部22aの先端側には螺子部22bが形成されている。
そして、ピストンロッド22には、小径部22aの先端から開口しピストンロッド22の側部に抜ける他方側流路25と、小径部22aの側方から開口して他方側流路25へ通じる通孔22cとが形成されている。なお、図示したところでは、この他方側流路25の途中には、抵抗となる弁を設けていないが、絞り等の弁を設けるようにしてもよい。
ピストン21は、環状に形成されるとともに、その内周側にピストンロッド22の小径部22aが挿入されている。また、このピストン21には、上室R1と下室R2とを連通する通路21a,21bが設けられ、通路21aの図6中上端は減衰力発生要素である積層リーフバルブV1にて閉塞され、他方の通路21bの図6中下端も減衰力発生要素である積層リーフバルブV2によって閉塞されている。
この積層リーフバルブV1,V2は、共に環状に形成され、内周側にはピストンロッド22の小径部22aが挿入され、積層リーフバルブV1の撓み量を規制する環状のバルブストッパ33とともにピストン21に積層されている。
そして、積層リーフバルブV1は、緩衝装置Dの収縮時に下室R2と上室R1の差圧によって撓んで開弁し通路21aを開放して下室R2から上室R1へ移動する液体の流れに抵抗を与えるとともに、緩衝装置Dの伸長時には通路21aを閉塞するようになっており、他方の積層リーフバルブV2は、積層リーフバルブV1とは反対に緩衝装置Dの伸長時に通路21bを開放し、収縮時には通路21bを閉塞する。すなわち、積層リーフバルブV1は、緩衝装置Dの収縮時における圧側減衰力を発生する減衰力発生要素であり、他方の積層リーフバルブV2は、緩衝装置Dの伸長時における伸側減衰力を発生する減衰力発生要素である。また、積層リーフバルブV1,V2で通路21a,21bを閉じた状態にあっても、図示はしない周知のオリフィスによって上室R1と下室R2とが連通されるようになっており、オリフィスは、たとえば、積層リーフバルブV1,V2の外周に切欠を設けたり、積層リーフバルブV1,V2が着座する弁座に凹部を設けたりするなどして形成される。
このように、通路を一方通行とする場合には、緩衝装置Dのように、通路21a,21bを設けてそれぞれを緩衝装置Dの伸長時あるいは収縮時のみ液体が通過するように構成してもよく、また、通路が双方向流れを許容する場合には一つのみを設けるようにしてもよい。
そして、ピストンロッド22の螺子部22bには、上記積層リーフバルブV2の下方から、バルブディスク40、リリーフ弁32が積層されるとともに、圧力室R3を形成するハウジング23が螺着され、このハウジング23によって、上記したピストン21、積層リーフバルブV1,V2、バルブストッパ33、バルブディスク40およびリリーフ弁32がピストンロッド22に固定されている。このように、ハウジング23は、内部に圧力室R3を形成するだけでなく、ピストン21をピストンロッド22に固定する役割をも果たしている。
バルブディスク40は、環状であってハウジング23側の端部から開口して内周へ通じるポート40aを備えており、上述のようにして、ハウジング23と隔壁部材としてのピストン21との間に介装されると、ポート40aのバルブディスク40の内周側開口がピストンロッド22に設けた通孔22cに対向して、他方側流路25が通孔22cおよびポート40aを介して一方の作動室としての下室R2へ連通される。すなわち、バイパス路31は、この場合、通孔22cおよびポート40aで構成されている。
また、バルブディスク40は、ハウジング23側の端部であって、ポート40aの外周側に弁座40bを備えており、この弁座40bには、環状板を複数積層して構成された積層リーフバルブでなるリリーフ弁32が着座し、ポート40aからの圧力と下室R2の圧力との差が所定圧となると開弁してバイパス路31を開放するようになっている。つまり、この場合、リリーフ弁32は、他方側流路25内の圧力をパイロット圧として開弁するようになっている。なお、弁座40bは、複数のポート40aがバルブディスク40のハウジング23側の端部に形成される環状窓で連通される場合には、当該環状窓の外周に環状に形成されてもよいし、複数のポート40aのそれぞれを独立して取り囲むように形成されてもよい。なお、リリーフ弁32は、開弁圧の設定によって一枚の環状板でなるリーフバルブで構成されてもよく、環状板の枚数は任意とされる。
また、この場合、リーフバルブとされるリリーフ弁32は、バルブディスク40によって、弁座40bへ着座した状態で図6中下方側へ撓んでいて初期荷重が与えられている。ゆえに、リリーフ弁32は、他方側流路25と下室R2の差圧によるリリーフ弁32を図6中下方側へ撓ませる力が上記初期荷重に打ち勝つまではバイパス路31を閉塞したままとなり、他方側流路25と下室R2の差圧が所定の開弁圧に達すると外周が撓んで弁座40bから離れてバイパス路31を開放して上室R1を下室R2へ連通するようになっている。すなわち、この場合のリリーフ弁32は、他方側流路25の圧力をパイロット圧として開弁動作するようになっており、流路側のリリーフ弁として機能している。なお、リリーフ弁32を構成するリーフバルブへ初期荷重を与えるには、上述したように、バルブディスク40のリリーフ弁32の内周が当接する部位より弁座40bを図6中下方へ突出させておくことで当該弁座40bにリリーフ弁32が着座した状態において外周が撓むようにする以外にも、たとえば、リリーフ弁32が複数の環状板を積層してなるリーフバルブで構成される場合には、環状板間に内径が他の環状板より大径のリングを介装しておき、リングより反弁座側に積層される環状板の外周をリングの厚みによって撓ませるようにしてもよい。
つづいて、ハウジング23について説明する。ハウジング23は、ピストンロッド22の螺子部22bに螺合される鍔35付の内筒34と、有底筒状の外筒36とを備えて構成され、外筒36の図6中上端開口部が上記鍔35の外周へ向けて加締められて鍔35の外周に装着され、外筒36と内筒34とを一体化し、この内筒34および外筒36で下室R2内に圧力室R3を画成している。なお、内筒34と外筒36との一体化に際し、上記加締め加工以外にも溶接等の他の方法を採用することも可能である。
そして、上記のように形成される圧力室R3内には、フリーピストン28が摺動自在に挿入されて、圧力室R3は、図6中上方側の他方室27と下方側の一方室26に区画されている。
また、内筒34は、上述のように側方に鍔35を備え、その内周には螺子部34aが形成され、この螺子部34aをピストンロッド22の螺子部22bに螺着することによって、ハウジング23をピストンロッド22の小径部22aに固定することが可能なようになっている。ゆえに、外筒36の外周の断面形状を真円以外の形状、たとえば、一部を切欠いた形状や、六角形等の形状としておけば、ハウジング23をピストンロッド22の先端に螺着する作業が容易となる。
なお、内筒34の上端は、リリーフ弁32に当接してリリーフ弁32の内周を固定しており、鍔35は、リリーフ弁32の外周が図6中下方へ撓んでも、これに干渉しない位置に設けられており、上記撓みを阻害ないように配慮されている。
戻って、外筒36は、有底筒状であって、筒部36aの図6中下方内周が小径とされて内部に段部36bが形成されるとともに、また、その底部36cには、一方側流路24の一部を構成する固定オリフィス37が設けられている。
そして、上記した内筒34および外筒36で形成される圧力室R3内に挿入されるフリーピストン28は、有底筒状に形成されて、筒部28aと、筒部28aの一端を閉塞する底部28bと、底部28bの図1中下端に設けられて外筒36の底部36cへ向けて突出する凸部28cと、筒部28aの外周に形成した環状溝28dとを備えて構成され、内側を内筒34に向け筒部28aを外筒36の内周に摺接させて圧力室R3内に挿入されて、圧力室R3を一方室26と他方室27とに区画している。
また、このフリーピストン28に、フリーピストン28のハウジング23に対する変位量に比例してその変位を抑制する附勢力を作用させるため、他方室27内であって内筒34の鍔35とフリーピストン28の底部28b内側との間、および、一方室26内であって外筒36の底部36cとフリーピストン28の底部28b外側との間に、それぞれ、バネ要素としてコイルバネ29,30を介装してあり、フリーピストン28は、これらコイルバネ29,30のバネ要素によって上下側から挟持されて、圧力室R3内の所定の中立位置に位置決められた上で弾性支持されている。
なお、バネ要素としては、フリーピストン28を弾性支持できればよいので、コイルバネ29,30以外のものを採用してもよく、たとえば、皿バネ等の弾性体を用いてフリーピストン28を弾性支持するようにしてもよい。また、一端がフリーピストン28に連結される単一のバネ要素を用いる場合には、内筒34あるいは外筒36に他端を固定するようにしてもよい。
コイルバネ29の図中下端は、フリーピストン28の筒部28aの最深部内周に嵌合されて半径方向に位置決められ、また、コイルバネ30は、コイルバネ30の内周にフリーピストン28の凸部28cが挿通されることによってセンタリングされて、フリーピストン28に対し位置ずれを防止しており、これによって安定的にフリーピストン28に附勢力を作用させることが可能となっている。
なお、フリーピストン28の筒部28aの内周は、その最深部に比較して拡径されており、これにより、コイルバネ29が圧縮されて巻線径が拡大した際にコイルバネ29の線材が筒部28aの内周に擦れることが無く、コンタミネーションの発生を防止している。
また、上述したように、凸部28cはコイルバネ30をセンタリングする機能を担っており、その高さ(図6中上下方向長さ)は、コイルバネ30の乗り上げを充分に防止可能な高さに設定されている。
つづいて、上記したフリーピストン28は、この実施の形態の場合、上記した構成に加えて、フリーピストン28の肉厚内部を通り環状溝28dと一方室26とを連通する孔28eとを備えている。
また、外筒36の筒部36aには、下室R2と外筒36内を連通する二つの可変オリフィス38,39が設けられており、この可変オリフィス38,39は、フリーピストン28がコイルバネ29,30によって弾性支持されて中立位置にあるときには必ず上記環状溝28dに対向して一方室26と下室R2とを連通するとともに、フリーピストン28がストロークエンドまで変位する、すなわち、内筒34の図6中下端あるいは外筒36の段部36bに当接するまで変位するとフリーピストン28の筒部28aの外周に完全にオーバーラップされて閉塞されるようになっている。すなわち、一方側流路24は、環状溝28d、可変オリフィス38,39、孔28eおよび固定オリフィス37で構成されている。なお、可変オリフィス38,39を二つ設けているが、その数は任意である。
つまり、この具体的な緩衝装置Dの場合、フリーピストン28の中立位置からの変位量が所定の変位量となるときに、可変オリフィス38,39の開口全てが環状溝28dに対向する状況から筒部28aの外周に対向し始める状況に移行して徐々に可変オリフィス38,39の流路面積が減少し始め、一方側流路24における流路抵抗が徐々に増加する。したがって、上記所定の変位量は、環状溝28dの図6中上下方向幅の設定および、可変オリフィス38,39の外筒36内周側の開口位置によって任意に設定することができる。そして、この実施の形態では、フリーピストン28の変位量の増加に伴って徐々に可変オリフィス38,39の流路面積が減少し、フリーピストン28がストロークエンドに達すると、可変オリフィス38,39が完全に筒部28aに対向して閉塞され、一方側流路24における流路抵抗が最大となり一方室26が固定オリフィス37のみによって下室R2に連通されるようになっている。
緩衝装置Dは、以上のように構成されるが、続いて緩衝装置Dの作動について説明する。
(A)フリーピストン28における中立位置からの変位量が可変オリフィス38,39を閉塞し始めない範囲内であって、リリーフ弁32の開弁しない場合の緩衝装置Dにおける動作
この場合、ピストン速度が低く、緩衝装置Dの伸縮しても他方室27と下室R2の差圧がリリーフ弁32の開弁圧に達しない状況であって、フリーピストン28は、一方側流路24の抵抗を変化させることなく変位することが可能である。
そして、緩衝装置Dへ入力される振動周波数が低い場合と高い場合で、ピストン速度が同じであるという条件下で考えると、まず、入力周波数が低い場合、入力される振動の振幅が大きくなり、フリーピストン28の振幅も、可変オリフィス38,39を閉塞し始めない範囲内で大きくなる。
フリーピストン28の振幅が上記の範囲で大きくなると、フリーピストン28がコイルバネ29,30から受ける附勢力が大きくなり、緩衝装置Dが伸長する場合、一方室26内の圧力は、他方室27内の圧力よりも上記コイルバネ29,30の附勢力分だけ小さくなり、逆に、緩衝装置Dが収縮する場合には、他方室27内の圧力は、一方室26内の圧力よりも上記コイルバネ29,30の附勢力分だけ小さくなる。
このように、一方室26と下室R2との差圧が小さくなり、他方室27と上室R1との差圧が小さくなり、一方側通路24および他方側流路25を通過する流量は減少する。
逆に、緩衝装置Dへの入力周波数が高い場合、入力される振動の振幅が小さくなり、フリーピストン28の振幅はより小さくなる。フリーピストン28の振幅が小さくなると、フリーピストン28がコイルバネ29,30から受ける附勢力が小さくなり、緩衝装置Dが伸長行程にあっても収縮行程にあっても、一方室26内の圧力と他方室27内の圧力とが略等しくなる。すると、一方室26と下室R2との差圧は大きいまま維持されて、他方室27と上室R1との差圧は大きいまま維持されて、一方側流路24および他方側流路25を通過する流量も大きいまま維持される。
緩衝装置Dへ入力される振動の周波数が低い場合には、一方側流路24および他方側流路25を通過する流量は小さく、入力周波数が大きい場合には、一方側流路24および他方側流路25を通過する流量は大きくなり、入力速度が同じであれば、上室R1から下室R2或いは下室R2から上室R1へ流れる流量は、入力周波数によらず等しくならなければならないため、通路21a,21bの積層リーフバルブV1,V2を通過する流量は、入力周波数が低い場合には多くなって減衰力が高く、反対に、入力周波数が高い場合には少なくなって減衰力は低くなる。したがって、緩衝装置Dの減衰特性は、図3に示すように、推移することになる。
(B)フリーピストン28の中立位置からの変位量が一方側流路24の流路抵抗を増加させる範囲内である場合であって、リリーフ弁32の開弁しない場合の緩衝装置Dにおける動作
転じて、フリーピストン28の中立位置からの変位量が可変オリフィス38,39の両方を閉塞し始めて一方側流路24の流路抵抗を増加させる場合における緩衝装置Dの動作について説明する。
この場合もピストン速度が低く、緩衝装置Dの伸長しても他方室27と下室R2の差圧がリリーフ弁32の開弁圧に達しない状況であって、フリーピストン28がハウジング23に対して変位する状況である。
そして、可変オリフィス38,39は、緩衝装置Dが伸長しても収縮しても、フリーピストン28が中立位置から変位して、その変位量に応じて、徐々に流路面積を小さくし、フリーピストン28が上下のいずれかストロークエンドに到達すると完全に閉塞されて流路面積を固定オリフィス37の流路面積と同じくして最小とする状況となる。
つまり、フリーピストン28が可変オリフィス38,39を閉塞し始めた後は変位量に応じて一方側流路24の流路抵抗を徐々に大きくし、フリーピストン28がストロークエンドに到達すると流路抵抗が最大となる。
ここで、フリーピストン28がストロークエンドまで変位するのは、一方室26もしくは他方室27への液体の流出入量が多い場合であり、具体的には、緩衝装置Dの伸縮の振幅が大きい場合である。
緩衝装置Dに入力される振動周波数が比較的高い場合、緩衝装置Dは、フリーピストン28が可変オリフィス38,39を閉塞し始める位置へ変位するまでは、比較的低い減衰力を発生しているが、フリーピストン28が可変オリフィス38,39を閉塞し始める位置を越えて変位するようになると、徐々に一方側流路24の流路抵抗が徐々に大きくなっていくので、フリーピストン28のそれ以上のストロークエンド側への移動速度が減少されて、圧力室R3を介しての上室R1と下室R2との液体の移動量も減少し、その分通路21a,21bを通過する液体量が増加することになり、緩衝装置Dの発生減衰力は徐々に大きくなっていく。
そして、フリーピストン28がストロークエンドに達すると、それ以上、圧力室R3を介して上室R1と下室R2との液体の移動はなくなり、緩衝装置Dの伸縮方向を転ずるまでは液体は通路21a,21bのみを通過することになり、緩衝装置Dは、最大の減衰係数で減衰力を発生することになる。
すなわち、フリーピストン28がストロークエンドまで変位してしまうような高周波数で大振幅の振動が緩衝装置Dに対し入力されても、フリーピストン28の中立位置からの変位量が任意の変位量を超えるとフリーピストン28がストロークエンドに達するまでに緩衝装置Dは徐々に発生減衰力を大きくするので、低い減衰力から急激に高い減衰力に変化することが無くなる。つまり、フリーピストン28がストロークエンドに達して圧力室R3内と上室R1、下室R2との液体の交流ができなくなるときに急激に減衰力の大きさが変化してしまうことがなくなり、低減衰力から高減衰力への減衰力変化がなだらかとなる。さらに、フリーピストン28が圧力室R3における両端側のストロークエンドまで到る際に、徐々に発生減衰力を大きくするので、減衰力の急激な変化を抑制する機能は、緩衝装置Dの伸圧の両行程で発揮される。
したがって、この緩衝装置Dにあっては、高周波数で振幅が大きい振動が入力されても、発生減衰力がなだらかに変化することになって、搭乗者に減衰力の変化によるショックを知覚させずにすみ、車両における乗り心地を向上することができ、特に、急激な減衰力変化によって車体が振動しボンネットが共振して異音が発生してしまう事態も防止でき、この点でも車両における乗り心地を向上することができる。
このように、ピストン速度が高速となって、固定オリフィス37、可変オリフィス38,39における流路抵抗が大きくなりすぎる状況とならない場合には、この具体的な緩衝装置Dは、上記(A)および(B)で説明したように、入力される振動周波数に依存した減衰力を発揮するとともに、フリーピストン28がストロークエンドまで変位する際には、減衰力を徐々に高めて、低下していた減衰力が性急に大きくなるような減衰力変化を抑制することができるのである。
これに対して、ピストン速度が高速となって、固定オリフィス37、可変オリフィス38,39における流路抵抗が大きくなりすぎる場合であって、緩衝装置Dが伸長行程にあると、圧縮される上室R1に他方側流路25に連通される他方室27の圧力が高圧となり、リリーフ弁32の外周が初期荷重に打ち勝って撓み、バイパス路31を開放する。
すると、液体は、通路21bのみならず、他方側流路25およびバイパス路31をも介して、上室R1から下室R2へ移動するようになり、緩衝装置Dの発生する伸側減衰力を低下させることができる。



このように、具体的な緩衝装置Dにあっても、たとえば、車両が走行中に路面の凹凸を通過するようなピストン速度が高速となる場面では、図4および図5の破線で示す従来の緩衝装置の減衰特性に対して、図4および図5の実線に示すように、ピストン速度に対する減衰力の勾配を小さくさせて、減衰力を確実に低下させることができ、従来の緩衝装置のように減衰力が高止まりしてしまって、車軸から車体への振動の伝達を絶縁する効果が消失してしまうといった不具合を解消でき、車両における乗り心地を向上することができる。
また、この具体的な緩衝装置Dの場合、バイパス路31が他方側流路25の途中から分岐して下室R2へ通じていて、減衰力を緩衝装置Dの振動周波数に応じて高低させるための機構である圧力室R3を介さないので、圧力室R3を形成するハウジング23以外にバイパス路31を形成することができ、ハウジング23の構造の複雑化や長大化を招くことが無く、緩衝装置Dへのバイパス路31の設置に際して過大なコスト増を防止し、緩衝装置Dの無用な長大化を防止することができるのである。
さらに、この具体的な緩衝装置Dの場合、圧力室R3がシリンダ1内に挿通されるピストンロッド22に螺合されてピストンロッド22に嵌合される隔壁部材たるピストン21を該ピストンロッド22に固定するとともに、一方の作動室たる下室R2内に配置されるハウジング23内に設けられていて、バイパス路31が減衰力を緩衝装置Dの振動周波数に応じて高低させるための機構である圧力室R3を介さないので、ハウジング23を、従来と同様に、鍔35付の内筒34と、上記鍔35の外周に装着される有底筒状の外筒36とを備える簡単な構造としつつも、ピストンナットとしても機能をさせ、さらに圧力室R3を形成できる。
また、従来の緩衝装置において圧力室を形成するハウジングを用いることもできるので、従来品と部品を共通化することができ、リリーフ弁32の設置にかかるコスト増も最小限に留めることができるのである。
さらに、この実施の形態における緩衝装置Dの場合、リリーフ弁32は、バルブディスク40の隔壁部材としてのピストン21側ではなく、ハウジング23側に積層されているため、リリーフ弁32が正しくセットされているかを容易に目視することができ、組付不良を容易に確認することができる。
また、この緩衝装置Dにあっては、フリーピストン28がコイルバネ29,30によって、フリーピストン28を中立位置に戻す附勢力が作用しているので、必要な時に減衰力を入力周波数に依存させる機能を発揮できないという事態を回避することができる。
最後に、図7に示した具体的な緩衝装置の変形例について説明する。この別の変形例における緩衝装置は、リリーフ弁41の構成が図6に示した具体的な緩衝装置Dと異なっている。
具体的には、リリーフ弁41は、バルブディスク42に設けた環状の弁座42aに外周が着座し、内周がハウジング23を構成する内筒34の図7中上端となるバルブディスク側端に着座する環状のリーフバルブで構成されている。このリリーフ弁41は、バルブディスク42に形成の通孔22cに通じるポート42bを開閉するようになっており、ポート42bは上記通孔22cと協働して他方側流路25に通じるバイパス路31を形成している。
そして、このリリーフ弁41は、他方側流路25の圧力が下室R2の圧力を上回って差圧が開弁圧に達すると、他方室27の圧力によって外周側を図7中下方側へ撓ませて弁座42aから離座してバイパス路31を開放し上室R1の圧力を下室R2へ逃がす圧力室側のリリーフ弁として機能するとともに、逆に、下室R2の圧力が他方側流路25の圧力を上回って差圧が開弁圧に達すると、下室R2の圧力によって内周側を図7中上方側へ撓ませてハウジング23における内筒34の図7中上端となるバルブディスク側端から離座してバイパス路31を開放し下室R2の圧力を上室R1へ逃がす流路側のリリーフ弁としても機能するようになっている。すなわち、リリーフ弁41は、いわゆる、内外両開きのリーフバルブとされている。
このように構成されたリリーフ弁41は、緩衝装置の伸長行程においてピストン速度が高速となる場合には、他方側流路25内の圧力によってバイパス路31を開放するので、緩衝装置の伸長時の減衰力を低下させることができ、緩衝装置の収縮行程においてピストン速度が高速となる場合には、下室R2内の圧力によってバイパス路31を開放するので、緩衝装置の収縮時の減衰力を低下させることができ、すなわち、ピストン速度が高速となると伸縮の両側で減衰力を低下させることが可能となる。
また、リリーフ弁41は、いわゆる、内外両開きのリーフバルブを備えているので、バイパス路を二つ設けてそれぞれに片効きのリリーフ弁を設けるといった構成を採用することなく、単一のリーフバルブで、緩衝装置の伸縮両側の減衰力を低下させることができ、部品点数およびコストの点で有利となる。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
本発明の緩衝装置は、車両の制振用途に利用することができる。
1,20 シリンダ
2,21 ピストン
3,21a,21b 通路
4,22 ピストンロッド
5,24 一方側流路
5a 一方側流路における絞り
6,25 他方側流路
7,26 一方室
8,27 他方室
9,28 フリーピストン
10 バネ要素
11,31 バイパス路
12,32,41 リリーフ弁
12a リリーフ弁における弁本体
12b リリーフ弁におけるバネ
12c リリーフ弁におけるパイロット通路
13 摺動隔壁
14 減衰力発生要素
15,23 ハウジング
15a ハウジングにおける中空部
22a ピストンロッドにおける小径部
22b ピストンロッドにおける螺子部
28a フリーピストンにおける筒部
28b フリーピストンにおける底部
28c フリーピストンにおける凸部
28d フリーピストンにおける環状溝
28e フリーピストンにおける孔
29,30 バネ要素たるコイルバネ
33 バルブストッパ
34 内筒
34a 内筒における螺子部
35 鍔
36 外筒
36a 外筒における筒部
36b 外筒における段部
36c 外筒における底部
37 固定オリフィス
38,39 可変オリフィス
40,42 バルブディスク
40a ポート
40b,42a 弁座
D 緩衝装置
G 気体室
R1 他方の作動室たる上室
R2 一方の作動室たる下室
R3 圧力室
V1,V2 積層リーフバルブ

Claims (5)

  1. シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されシリンダ内を2つの作動室に区画する隔壁部材と、2つの作動室を連通する通路と、圧力室と、上記圧力室内に移動自在に挿入されて圧力室を一方側流路を介して一方の作動室に連通される一方室と他方側流路を介して他方の作動室に連通される他方室とに区画するフリーピストンと、フリーピストンの圧力室に対する変位を抑制する附勢力を発生するバネ要素とを備えた緩衝装置において、一方側流路の途中から分岐して他方の作動室に連通されるバイパス路と他方側流路の途中から分岐して一方の作動室に連通されるバイパス路の一方または両方を設け、当該バイパス路にリリーフ弁を設けたことを特徴とする緩衝装置。
  2. バイパス路に、一方と他方の作動室のうちバイパス路に連通される方の圧力をパイロット圧として開弁する作動室側のリリーフ弁と、一方側流路と他方側流路のうちバイパス路に連通される方の圧力をパイロット圧として開弁する流路側のリリーフ弁とを並列に設けたことを特徴とする請求項1に記載の緩衝装置。
  3. 圧力室は、シリンダ内に挿通されるピストンロッドに螺合されてピストンロッドに嵌合される隔壁部材を該ピストンロッドに固定するとともに、一方の作動室内に配置されるハウジング内に設けられ、他方側流路がピストンロッドの先端から開口して側部へ通じて他方室と他方の作動室とを連通し、バイパス路が他方側流路の途中から分岐して一方の作動室に連通されることを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝装置。
  4. ハウジングは、鍔付の内筒と、上記鍔の外周に装着される有底筒状の外筒とを備えて圧力室を形成し、外筒の内周に摺接するフリーピストンによって圧力室内を一方室と他方室とに区画してなり、ハウジングと隔壁部材との間にバルブディスクが介装され、バイパス路は、ピストンロッドの側部から開口して他方側流路の途中に連通される通孔と、バルブディスクのハウジング側から開口して通孔に通じるポートとを備えてなり、リリーフ弁は、バルブディスクとハウジングとの間に介装されてポートを開閉するリーフバルブであることを特徴とする請求項3に記載の緩衝装置。
  5. リーフバルブは、他方側流路から一方の作動室へ向かう流れに対しては外周を撓ませてバイパス路を開放する圧力室側のリリーフ弁として機能し、一方の作動室から他方側流路へ向かう流れに対しては内周を撓ませて当該バイパス路を開放する作動室側のリリーフ弁として機能することを特徴とする請求項4に記載の緩衝装置。
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