JP5433522B2 - 電子顕微鏡を用いたパターン寸法計測方法、パターン寸法計測システム並びに電子顕微鏡装置の経時変化のモニタ方法 - Google Patents

電子顕微鏡を用いたパターン寸法計測方法、パターン寸法計測システム並びに電子顕微鏡装置の経時変化のモニタ方法 Download PDF

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Description

本発明は半導体装置等の微少寸法を計測するのに用いられる電子顕微鏡装置のパターン寸法計測に関する。
非特許文献1に述べられているように,半導体プロセスにおいてパターン寸法管理ツールとしても最も普及しているのは,走査電子顕微鏡(以下SEMと略す)を半導体計測専用に特化した測長SEMである。図2に測長SEMの原理を示す。電子銃901から放出された電子ビーム910は集束レンズ902で細く絞られ,対物レンズ904で焦点を試料900の表面に合わせた状態で制御装置906で制御された偏向器903により試料900上を2次元的に走査される。電子ビーム910の照射によって試料900から発生した二次電子920を検出器905で捕らえて制御装置906で信号処理することで、CRT907に表示されているような電子線像が得られる。二次電子はパターンエッジ部でより多く発生するため,電子線像は,CRT907で表示されているように、パターンエッジに相当する部分が明るい画像となる。測長SEMにおいては,電子線像上でのエッジ間距離l(画素)に画素サイズp(nm/画素)を乗じる(l×p)ことにより寸法が求められる。
測長SEMにおける測長処理の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1の開示例においては,測定対象配線を撮像した画像内の局所領域から,配線の信号波形を配線の長手方向に加算平均した投影波形を作成し,この波形において検出した左右の配線エッジ間の距離として配線寸法を算出している。
エッジ間距離lを自動計算するためのエッジ位置検出方法として種々の方法が提案されているが,ここでは,広く一般的に用いられている,しきい値法について述べる。
しきい値法は,例えば、特許文献2に開示されている。図3で示すように,左右のパターンエッジに相当する信号量の大きいピーク部分を,それぞれ左ホワイトバンド(左WB),右ホワイトバンド(右WB)と呼ぶことにする。しきい値法は,左右WBそれぞれで,Max値,Min値を求め,これらを所定の比率th(%)で内分するしきい値レベルを算出し,しきい値と信号波形の交差位置をエッジ位置と定義する。
半導体デバイスパターンの微細化により,計測精度に対する要求は年々厳しさを増している。測長SEMの場合,一つの半導体製造ラインに複数台の測長SEMが投入され,これらを併用することが多いため,単一の測長SEMの計測再現性のみならず,装置間の計測再現性,すなわち,複数台の測長SEMの計測値間の差(以下,機差と記す)が問題となる。機差に対する要求については、例えば、非特許文献2で示すように、DRAMハーフピッチ45nm世代での機差として<0.18nm,同32nm世代での測長値機差として<0.13nm,同22nm世代での機差として<0.09nmが要求されている。
また,非特許文献2には機差の測定方法が開示されている。前述のように,機差は複数台のSEMの計測値の差と定義されるが,測長SEMは,電子線照射によってコンタミネーション(試料の電子線を照射した部分にアモルファスカーボン膜が付着する現象),試料帯電,あるいは,シュリンク(電子線照射によるレジストパターンの縮み)といった試料変化を引き起こすため,同一計測対象を複数の装置で計測し、単純にそれらの計測値の差を求めても,機差を正しく測定したことにはならない。計測値の差には,試料変化の影響が含まれてしまうからである。非特許文献2にはこの問題に対処するための具体的な方法が示されている。ここでは,二つの代表的な手法,ABBA法とグレーティング法を説明する。
(1)ABBA法
装置Aに対する装置Bの機差をδ(nm),装置Aでの計測が引き起こすコンタミネーション,試料帯電,シュリンク起因の計測値変化量をc1(nm)と,装置Bでの計測が引き起こすによる計測値変化量をc2(nm)とする。次に示す,step1〜step3にて機差を求める。
Step1:試料上の複数箇所(通常は数十箇所)について,装置Aで計測した後に装置Bで計測を行い(ABシーケンス),装置Bの計測値の平均値から装置Aの計測値の平均値を減じた値δ1(nm)を求める。δ,δ1,C1の間には数式1の関係が成り立つ。
(数1)δ1=δ+C1
Step2:試料上の複数箇所(通常は数十箇所)について,装置Bで計測した後に装置Aで計測を行い(BAシーケンス),装置Aの計測値の平均値から装置Bの計測値の平均値を減じた値δ2(nm)を求める。δ,δ2,C2の間には数式2の関係が成り立つ。
(数2)δ2=-δ+C2
Step3:仮にC1=C2が成り立つならば(装置Aと装置Bが引き起こす試料変化が同程度であるならば),数式1と数式2より,
(数3)δ=(δ1-δ2)/2
にて,δが求められる。
ABBA法はc1=c2の仮定が成り立ち(装置Aと装置Bが引き起こす試料変化が同程度とみなせるということ),かつ,個々の計測の計測誤差を考慮して,計測点数を十分に多くすれば正しい機差を求めることができる。
(2)グレーティング法
グレーティング法では,電子線照射による試料変化の影響を避けるため,同じ箇所を複数回計測せずに、図4のように、4台の装置(A,B,C,D)の機差を測定する際の計測箇所の配置をずらし、各装置は多数のフレッシュな箇所(一度も撮像されたことない箇所)を計測して,それらの平均値の差を機差とする。
この際、パターンの出来映えの面内分布の影響を受けづらいよう,各装置の計測箇所は偏らないように配置される。
特開平11−316115号公報 特開昭55−72807号公報
社団法人 日本半導体製造装置協会(SEAJ)平成17年度半導体製造装置技術ロードマップ報告書 第5編計測 International SEMATECH Manufacturing Initiative, "Unified Advanced Critical Dimension Scanning Electron Microscope (CD-SEM) Specification for sub-90 nm Technology (2008 Version)," ISMI Technology Transfer #04114595E-ENG
先に述べた機差に対する要求に応えるべく,測長SEMベンダ各社では機差低減のための努力が継続されているが,測長SEMの運用状況によっては,種々の型式の装置が混在していることもあるため,型式間に性能の違い(例えば分解能の違いなど)がある以上,機差の発生は避けがたい。こうした場合の対策として、本番の計測に先立ち機差を実測して(ABBA法やグレーティング法による)装置別機差として登録しておき,本番の計測時には各装置による寸法計測値から,上記の装置別機差を減ずることで機差を補正するという方法(以下,これを機差実測方式と呼ぶ)が採用されることもある。
しかしながら,ABBA法では、例えば、対象装置が3台(A,B,C)の場合は,ABBAシーケンスによって装置A,B間の機差を測定し、さらに,ACCAシーケンスによって装置A,C間の機差を測定するといった手順が必要であるため、機差測定には多大な手間を要する。また、グレーティング法では、計測箇所が偏らないようにしても,エッジラフネスの影響は残っているので,場所によってパターン寸法に差があり、この差に機差が埋もれないようにすべく、(エッジラフネスの程度によるが)計測点数を相当大きくすることが必要である。グレーティング法は,ABBA法での前提条件c1=c2が成り立たない場合にも適用可能という利点はあるが,ABBA法と異なり,場所による寸法差の影響をダイレクトに受けるため,原理上,ABBA法よりずっと多くの計測点数を必要とする。図4では装置ごとの計測点数は25点であるが,前述の機差に対する要求を考慮すると,100点以上の計測点数が必要になることも少なくない。
このように、ABBA法にしてもグレーティング法にしても機差測定には多大な手間を要す上,ABBA法には試料変化という誤差要因が,グレーティング法にはパターンのエッジラフネスという誤差要因が存在するため,必ずしも正しい機差が測定されるとは限らない。
さらに,機差は,計測対象の断面形状(高さや側壁傾斜角など)やパターン密度によって異なるため,機差実測方式を厳密に適用しようとするならば,全ての計測対象パターンについて,機差を実測することが必要となるという非常にやっかいな問題がある。これは,機差が,装置間の入射ビーム特性や2次電子検出特性の違いによって生じるということに起因する。例として,図5(A)〜(D)に示す各種のパターン120、121,122、123を,ビーム径が異なる2台の測長SEMを用いて計測した場合の機差のシミュレーション結果を図6〜図8に示す。
シミュレーションでは,ビーム径が5nm(σ=2.5nmのガウシアンビーム)の場合のSEM信号波形と,ビーム径が6nm(σ=3nmのガウシアンビーム)の場合のSEM信号波形をモンテカルロシミュレーションにて求め,それぞれの波形に対してしきい値法(図3参照)を適用し寸法を算出し,ビーム径が6nmの場合の寸法計測値とビーム径が5nmの場合の寸法計測値の差を機差として求めた。
図6は,(a)パターン高さ80nm,側壁傾斜角0°の孤立ラインパターン(図5(A)のパターン120のようなパターン)と,(b)パターン高さ80nm,側壁傾斜角10°の孤立ラインパターン(図5(B)のパターン121のようなパターン)について,線幅が15nm〜45nmにおける機差を算出した結果である。この結果から,側壁傾斜角が異なると機差が異なるということが分かる。機差実測方式を適用するためには,側壁傾斜角別に機差を実測することが必要といえる。
図7は,上記(a)と,(c)パターン高さ80nm,側壁傾斜角0°のパターンピッチが45nmのライン・アンド・スペースパターン(図5(C)のパターン122のようなパターン)について,線幅が15nm〜45nmにおける機差を算出した結果である。この結果から,パターン密度が異なると機差が異なるということが分かる。なお,線幅が25nm以下では,(a)と(c)の機差の違い小さいのは,本シミュレーションではライン・アンド・スペースパターンでのパターンピッチを45nmに固定したため,線幅が小さくなると隣接ラインまでの距離が遠くなって,孤立ラインパターンに近い状況になるためである。線幅やパターンピッチに依存して,機差の変化傾向が異なることは明らかであり,機差実測方式を適用するためには,パターンピッチ,サイズ別に機差を実測することが必要といえる。
図8は,上記(a)と,(d)パターン高さ80nm,側壁傾斜角0°の孤立スペースパターン(図5(D)のパターン123のようなパターン)について,線幅が15nm〜45nmにおける機差を算出した結果である。ラインパターンの機差(a)と,スペースパターンの機差(d)の符号が逆転するのは、図9に示すように、エッジ部においては2次電子信号波形のピーク部が一定の広がりを有し,ビーム径大→ピーク部の広がり大という関係があるからである。スペース計測の他,ホールパターンの径を計測するような場合も,(d)と同様の状況となる。このように,計測対象のトポロジーによっても機差は異なる。機差実測方式を適用するためには,トポロジーに応じて機差を実測することが必要といえる。
図6〜図8は,装置間のビーム径の違いによって機差が生じている場合をシミュレートした結果であるが,他の機差要因,例えば,入射ビームのチルト角の装置間差,あるいは,2次電子の検出効率の装置間差が存在する場場合,やはり,計測対象の断面形状(高さや側壁傾斜角など)やパターン密度によって機差が異なるが,その異なり方は,上記のシミュレーション結果とは異なった傾向となる。
以上のように、機差実測方式は,単一のパターンですら大変な手間を要し,加えて,正確な測定が難しい機差を計測対象パターンごとに実施しなければならず,特に,計測対象パターンが多岐に及ぶような状況では,現実的な方法とは言い難い。
本発明は,型式が異なる等の理由で,測長SEMのハードウエハの調整では機差をなくすことが困難であり,また,機差実測方式では対応が困難な,計測対象が多岐に及ぶようなケースにも適用が可能な機差補正方法、パターン寸法計測方法、パターン寸法計測システムおよび電子顕微鏡装置の経時変化のモニタ方法を提供するものである。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば次のとおりである。
(1)本発明は,次の(A)〜(C)のステップにて,機差を補正,すなわち,機差のない計測値を得るものである。
(A)装置特性性をモデル化するステップ:各測長SEM(#1号機〜#n号機)において,専用試料を撮像し,画像を解析することで装置特性パラメタを求める。例えば,次の(a)〜(c)を行う。
(a)ビーム径:ナイフエッジパターンを撮像し、エッジ部におけるピーク波形のぼけの程度からのビーム径を算出する。(b)ビームチルト角:ピラミッド形状パターン(四角錐形状パターン)を撮像し,画像上のピラミッド形状の歪みからビームチルト角を算出する。(c)明るさ変換係数:断面形状が既知(原子間力顕微鏡による計測,あるいは,断面SEM観察によって形状情報を得る)のサンプルを用い,その断面形状におけるSEM信号波形をSEMシミュレーションにて求め,これと,測長SEMによる実信号波形とを比較することで,シミュレーション波形と実波形の間の明るさ変換係数を算出する。
(B)機差を推定するステップ:基準装置(例えば,測長SEM#1号機)で計測対象パターンを撮像し,MBL法(モデル・ベース・ライブラリ法,すなわち,計測対象パターンの電子線信号波形を予め作成しておいた試料の断面形状とSEM信号波形とを関連づけるライブラリに当てはめることによって,試料の断面形状を推定する方法)にて計測対象パターンの断面形状を推定する。この断面形状を入力として,装置パラメタ(上記(A)で算出)を反映させたSEMシミュレーションを行って,#2号機〜#n号機のSEM信号波形を求め,所定のエッジ検出手法(前記のしきい値法など)を適用して寸法計測を行い,これと,測長SEM#1号機の寸法計測結果を比較することで,各測長SEMの基準装置に対する機差を推定する。
(C)測長のステップ:各測長SEM(#1号機〜#n号機)で通常通りに,計測対象パターンの計測を行い,非基準装置(#2号機〜#n号機)については,得られた計測結果から,上記(B)で推定した機差を減ずる。
従来の手法である機差実測方式の場合,大変な手間と時間を要し,かつ,正確な測定が難しい機差測定を,全計測対象パターンについて実施しなければならないのに対し,本発明では,上記(A)のステップで予め装置特性パラメタを計測しておけば,上記(B)のステップで機差が推定される。
また、本発明によれば,上記(B)で推定した機差を補正値として用いることによって,計測対象が多岐に及ぶようなケースにも適用が可能な機差補正方法を提供することが可能となる。これにより,型式が異なる測長SEMが混在している場合であっても,これらの混用が可能となる。
(2)互いにネットワークで接続された複数の電子顕微鏡装置の一つである第一の電子顕微鏡装置を用いて寸法測定対象試料を走査し、前記寸法測定対象試料のパターンの画像を取得するステップと、前記取得した前記寸法測定対象試料のパターンの画像の実信号波形と、予め格納された前記複数の電子顕微鏡装置の装置特性パラメタのうち前記第一の電子顕微鏡装置の装置特性パラメタを用いてシミュレーションにより作成したシミュレーション波形ライブラリと、を比較して、前記寸法測定対象試料のパターンの推定断面形状を得るステップと、前記得られた寸法測定対象試料のパターンの推定断面形状と、前記複数の電子顕微鏡装置のうち前記第一の電子顕微鏡以外の複数の電子顕微鏡装置各々の装置特性パラメタと、を用いて、前記第一の電子顕微鏡以外の複数の電子顕微鏡装置各々に対応する複数の模擬信号波形を生成するステップと、前記実信号波形に基づいて算出した前記寸法測定対象試料のパターンの寸法と前記複数の模擬信号波形各々に基づいて算出した複数の前記寸法測定対象試料のパターンの寸法とを用いて、前記第一の電子顕微鏡を含めた複数の電子顕微鏡装置各間の機差を算出し、算出された前記複数の電子顕微鏡装置各間の機差を機差情報として機差データベースに格納するステップと、前記複数の電子顕微鏡装置の少なくとも一つを用いて得られた前記寸法計測対象試料のパターンの寸法計測結果を、前記機差データベースに格納された機差情報を用いて補正して、前記寸法計測対象試料のパターンの寸法を計測するステップと、を有することを特徴とするパターン寸法計測方法である。
(3)互いにネットワークで接続された複数の電子顕微鏡装置と、前記複数の電子顕微鏡装置各々の装置パラメタを格納する装置パラメタデータベースと、前記複数の電子顕微鏡装置の一つである第一の電子顕微鏡装置を用いて寸法測定対象試料を走査することにより取得した寸法測定対象試料のパターンの画像の実信号波形と、前記装置パラメタデータベースに格納された前記第一の電子顕微鏡装置の装置特性パラメタを用いてシミュレーションにより作成したシミュレーション波形ライブラリと、を比較して、前記寸法測定対象試料のパターンの推定断面形状を得、前記得られた寸法測定対象試料のパターンの推定断面形状と、前記複数の電子顕微鏡装置のうち前記第一の電子顕微鏡以外の複数の電子顕微鏡装置各々の装置特性パラメタと、を用いて、前記第一の電子顕微鏡以外の複数の電子顕微鏡装置各々に対応する複数の模擬信号波形を生成するコンピュータと、前記コンピュータにより生成された前記複数の模擬信号波形各々に基づいて算出した複数の前記寸法測定対象試料のパターンの寸法と前記実信号波形に基づいて算出した前記寸法測定対象試料のパターンの寸法とを用いて算出された、前記第一の電子顕微鏡を含めた複数の電子顕微鏡装置各間の機差を機差情報として格納する機差データベースと、前記機差データベースに格納された機差情報を用いて寸法計測結果を補正する処理を含むレシピが格納されたレシピデータベースと、を有することを特徴とするパターン寸法計測システムである。
(4)装置特性評価用試料を電子顕微鏡装置により撮像して得たパターン画像を用いて装置特性パラメタを定期又は不定期に算出するステップと、前記計測された装置特性パラメタを算出した日時とリンクさせてデータベースに格納するステップと、前記装置特性評価用試料のパターン画像の実信号波形と、前記装置特性パラメタを用いて作成されたシミュレーション波形ライブラリとを比較して、前記装置特性評価用試料のパターンの推定断面形状を得るステップと、前記装置特性パラメタの推定断面形状と前記装置特性パラメタを用いて模擬信号波形を生成するステップと、前記生成された模擬信号波形を用いて前記装置特性評価用試料のパターンの寸法計測を行い、当該寸法計測結果を格納するステップと、前記格納された寸法計測結果を前記装置特性パラメタの経時変化と合わせて表示するステップと、を有することを特徴とする電子顕微鏡装置の経時変化のモニタ方法である。
(5)(a1)複数の電子顕微鏡装置と,(b1)各電子顕微鏡装置の装置特性パラメタを計測するシステムと,(c1)各電子顕微鏡装置の装置特性パラメタを格納するデータベースと,(d1)サンプルの断面形状を推定するシステムと,(e1)該試料の推定断面形状と各電子顕微鏡装置の装置特性パラメタから各電子顕微鏡装置の模擬SEM信号波形を生成するシステムと,(f1)該模擬SEM信号波形の寸法計測を行って,模擬SEM信号波形間の寸法計測結果の差を格納するデータベースを有し,上記,複数の電子顕微鏡装置での寸法計測結果を,上記模擬SEM信号波形間の寸法計測結果の差を格納するデータベースを参照して補正することを特徴とする機差補正方法である。
(6)(a2)電子顕微鏡装置と,(b2)電子顕微鏡装置の装置特性パラメタを計測するシステムと,(c2)電子顕微鏡装置の装置特性パラメタを上記装置特性パラメタを算出した日時とリンクさせて格納するデータベースと,(d2)サンプルの断面形状を推定するシステムと,(e2)該試料の推定断面形状と上記電子顕微鏡装置の装置特性パラメタから模擬SEM信号波形を生成するシステムと,(f2)該模擬SEM信号波形の寸法計測を行い,寸法計測を格納するデータベースを有し,上記,(b2),(c2),(d2),(e2),(f2)の各ステップの的体に行って,装置特性パラメタの経時変化と寸法計測結果を合わせて提示することを特徴とする電子顕微鏡装置の経時変化のモニタ方法である。
本発明によれば,型式が異なる等の理由で,測長SEMのハードウエハの調整では機差をなくすことが困難であり,また,機差実測方式では対応が困難な,計測対象が多岐に及ぶようなケースにも適用が可能な機差補正方法、パターン寸法計測方法、パターン寸法計測システムおよび電子顕微鏡装置の経時変化のモニタ方法を提供することが可能である。
全体の処理フロー 測長SEMの構成 測長SEMにおけるエッジ点検出方法の説明 機差の測定法の一つであるグレーティング法の説明図 種々の計測対象を示す図 側壁傾斜角の違いと機差の関係を説明する図 パターン密度の違いと機差の関係を説明する図 ラインパターンとスペースパターンの機差の違いを説明する図 2次電子の広がりを示す図 ピラミッドサンプルを用いたビームチルト角計測の方法を示す図 ビーム径と明るさ変換係数を計測する第1の方法を示す図 ビーム径と明るさ変換係数を計測する第2の方法を示す図 モデルベース計測法の原理図 モデルベース計測法による断面形状推定の方法を示す図 機差を予測する処理のフロー システム構成 レシピ作成時のGUI ビームチルト角の違いと機差の関係を説明する図 ホール計測への適用も可能であることを示す説明図 装置の経時変化モニタへの適用を示す説明図
[第1の実施の形態:機差補正]
はじめに図1を参照して,本実施の形態に係る機差に対応したパターン寸法計測の全体フローを説明する。
本実施の形態は,装置特性モデル化のステップ,機差予測のステップ,測長のステップの3ステップを適宜有する。以下,各ステップについて説明する。
[装置特性モデル化のステップ]
本ステップでは装置特性評価用試料101にて,測長SEM201−1〜201−nの装置特性パラメタを,装置特性パラメタ算出部301を用いて算出し,この結果を装置特性パラメタデータベース401に保存する。
本実施の形態では機差補正を目的としているので,モデル化に望ましいのは,機差へのインパクトが大きい装置特性である。本実施の形態では、望ましい装置特性として、照射ビームのチルト角,照射ビームのビーム径,試料から放出された2次電子の検出効率の装置間差を対象とする。
このうち、照射ビームのビーム径の違いについては,これが機差を引き起こすこと,かつ,その機差が断面形状,パターン密度,さらに寸法にも依存して変化することは図6〜図8で説明した通りである。
次に、照射ビームのチルト角と機差の関係について、図18(A)〜(C)を用いて説明する。側壁傾斜角がθの台形の断面形状を有する試料130に対して,垂直上方からビームが照射された場合の信号波形を模式的に表したのが図18(A)の150である(図10のように2次電子強度はエッジ部ほど大きい)。この信号波形に対して,図3に示すしきい値を適用すると,寸法計測値はCDaとなる。一方,図18(B)の151はビームチルト角がφ1の場合の信号波形である。この信号波形に対して,同じくしきい値法を適用すると,寸法計測値はCDbとなる。また、図18(C)の152はビームチルト角がさらに大きいφ2の場合である。この時の寸法計測値はCDcとなる。図から明らかなように,CDa=CDb,CDa<CDcの関係にある。ビーム照射角がチルトしたとしても,そのチルト角が側壁傾斜角よりも小さい場合には,寸法計測値は変化しないが,チルト角が側壁傾斜角を上回ると寸法計測値が変化するという関係である。これは,装置間にビーム照射角の違いがある場合,その照射角の違いの程度と,計測対象の断面形状との関係によって,機差が生じる場合も,生じない場合もあるということを意味している。以上のように,ビームチルト角の装置間差は機差の要因となり得、照射ビーム径の装置間差と同様、その機差は計測対象の断面形状やパターン密度,さらに寸法にも依存して変化する(図18は模式図につき,パターン密度や寸法に対する依存性は表れてこないが,実際はパターン密度や寸法によって信号波形は変化するので,チルト角変化のインパクトがこれらに応じて変化するのは明らかである)。
ここで,図10を参照して,照射ビームのチルト角の計測について述べる。照射ビームのチルト角の計測は,例えば、特開2005−183369に記述された方法が好適である。この方法では,結晶異方性エッチングの技術により作製した凹または凸のピラミッド形状(四角錐)が配列されたサンプルを用いる。図10の140に凹型のピラミッド形状の例を示す。結晶異方性エッチング技術とは,単結晶に特定のエッチング溶液を作用させた場合に結晶面ごとにエッチング速度が異なることを利用して,結晶面を基準とした,三角山や段差構造を製作する技術である。結晶面に相当する側面(図10においては4個の側面)の互いになす角が決まっている。通常の半導体プロセスによるパターニングに比べて形状精度が高いのが特徴である。ピラミッド形状のSEM像を141に示す。平坦部における2次電子強度よりも傾斜部における2次電子強度の方が大きいため,SEM像上ではピラミッドの側壁部が平坦部よりも明るい画像となる。141はビーム照射角がチルトしていない場合であるが,チルトしている場合には,例えば、142のような状況となる。143のように,画像処理により稜線,及び,ピラミッド底面のエッジ線を検出し,ピラミッド稜線の交点のx方向のずれΔx,y方向のずれΔyを求める。Δxはx方向のビームチルト角の変化φxに,Δyはy方向のビームチルト角の変化φyを反映する。先に述べたようにピラミッド側面がなす角は既知なので,Δx,Δyからビームチルト角φx,φyを算出することができる。
図1に戻ると,装置特性評価用試料として,例えば、上記のピラミッドサンプルを用い,ピラミッドサンプルの画像を各測長SEM201−1〜201−nで取得し,装置特性パラメタ算出部301にて各測長SEMのビームチルト角を算出し,この結果を装置特性パラメタデータベース401に保存するということになる。
ピラミッドサンプルを用いる利点は,4個の側面のなす角が既知なので,所定の計算式を適用すればビーム傾斜角が計算できることにあるが,もう一つの利点として,この方法が,他の機差要因の影響を受けづらいことが挙げられる。測長SEM間の照射ビームのビーム径の違いは画像上ではエッジ部のシャープさの違いとして現れるが,上記の方法はピラミッド形状の幾何学変形をもとにチルト角を計算しているので,エッジ部のシャープさの違いには殆ど影響されない。また,測長SEM間の2次電子の検出効率の違いは画像上では明るさやS/Nの違いとして現れるが,この違いもチルト角の計測結果に影響を及ぼすことはない。
次に,図11を参照して,照射ビームのビーム径,及び,2次電子の検出効率の計測方法について述べる。ここでは、図11中に示した数式170のように,ビーム径がゼロの場合の信号波形Isim(x)に対して,ビーム強度分布に相当するGauss(x)を畳み込み,ダイナミックレンジを調整する係数scaleを乗じ,オフセットを調整する係数offsetを加算した結果が実際の信号波形Ireal(x)波形になるとモデル化する。よって,装置特性パラメタとして決定すべきは,Gauss(x),scale,offsetである。Gauss(x)については,ガウス関数のσ値が決定すべきパラメタである。
これらのパラメタ算出のために望ましい装置特性評価用試料としては,断面形状が既知のステップエッジ試料,例えば,米国VLSIスタンダード社製のNCD線幅スタンダード等がある。図11の161はステップエッジ、162はステップエッジの信号波形を示し、さらに190、191にステップエッジのSEM写真の例を示す。同試料は,シリコン酸化膜/シリコン/シリコン酸化膜からなる積層膜の小片をウェーハ上に垂直にマウントし,シリコン酸化膜部をエッチングすることで,シリコン部分をラインパターン状に残したもので,その作成原理上,垂直のエッジ(側壁傾斜角0°)を有するため、上記パラメタの算出に望ましい。
以下,図11に示した各ステップ(S310〜S312)を順に説明する。
まず、SEMシミュレーションにより、ビーム径がゼロの場合のステップエッジにおける信号信号波形をIsim(x)を計算する(ステップS310)。この際,図11に示した方法で計測した照射ビームのチルト角の計測結果を反映する。すなわち,SEMシミュレーションにおいて,試料に対する電子の打ち込み角度をチルト角の計測結果に合わせる。
次に、ステップエッジの側長SEM像151を撮像し,実信号波形Ireal(x)を求める(ステップS311)。さらに、求めたIsim(x)、Ireal(x)を用いて、数式170を満たす、Gauss(x),Scale,Offsetを求める(ステップS312)。この際,これらを解析的に求めることはできないので,Gauss(x),Scale,Offsetを逐次変化させ,そのつど,右辺と左辺の乖離度(例えば差の二乗和)を求め,乖離度が所定の値以下になるまで,繰り返し演算を行うという方法をとる。例えば,LM法(レベンバーグ・マーカート法)などの非線形最適化手法が適用可能である。ステップS312の結果の一例を吹き出し内に示した。波形180は式170の左辺,波形181は決定されたGauss(x),Scale,Offsetを代入した場合の右辺である。
図1にもどると,装置特性評価用試料として上記のNCD線幅スタンダードサンプルを用い,その画像を各測長SEM201−1〜201−nで取得し,装置特性パラメタ算出部301にて各測長SEMごとに,Gauss(x),Scale,Offsetを算出し,この結果を装置特性パラメタデータベース401に保存するということになる。
NCD線幅スタンダードサンプルを用いることの利点は,同試料が垂直のエッジ(側壁傾斜角0°)を有すことが保証されているので断面形状の実測が不要ということ,及び,垂直に近いエッジ形状の方が,テーパを有するエッジ形状よりも,ビーム径の変化(ここでは,ガウス関数のσ値の変化ということになる)に対する感度が大きいという2点が挙げられる。
ただし,パターンを実測するというステップを加えれば,NCD線幅スタンダードサンプルという特殊な製法によるサンプルを用いずとも,Gauss(x),Scale,Offsetを求めることは可能である。この場合のパラメタ算出ステップを図12に示す。図12では,最初のステップS320において,試料の断面形状を計測する。S320の吹き出し内は,y方向に伸びるラインパターンを原子間力顕微鏡で計測した結果を模式的に示したものである。原子間力顕微鏡でのスキャン数分の計測結果が得られるが,これらを平均して,平均的な断面形状を求める。次のステップS321では,先のS320で求めた断面形状を入力として,SEMシミュレーションを行い、求めた断面形状におけるビーム径がゼロの場合のシミュレーション波形Isim(x)を計算する。以下、図11で示したステップS311,S312と同様にして、ステップS322,S323を行い、Gauss(x),Scale,Offsetを求める。
[機差予測のステップ]
次に,図1を参照して,機差予測のステップについて述べる。本ステップでは,寸法計測対象である試料102を,SEM#1号機にて撮像し,MBLシステム302(詳細は後述)にて計測対象パターンの断面形状を推定し,SEMシミュレータ303にて,推定された断面形状と先に装置特性パラメタデータベース401に保存された各測長SEM(#1号機〜#n号機)の装置パラメタを用いて,各測長SEMの信号波形を生成する。そして,測長部304にて,各SEMの信号波形の寸法計測を行い、それらの差を機差算出部305で求め,この結果を,機差データベース402に保存する。
図13と図14にて,MBLシステムでの処理内容を説明する。MBL法(モデル・ベース・ライブラリマッチング法)は,図13に示すように,予め,SEMシミュレーションにより,種々の断面形状におけるSEM波形を計算しておき,これと実波形とのマッチングを行うことで,対象の断面形状を推定する方法である。なお,図13は,文献「J. S. Villarrubia, A. E. Vladar, J. R. Lowney, and M. T. Postek, “Scanning electron microscope analog of scatterometry,” Proc. of the SPIE, Vol. 4689, pp. 304-312 (2002)」からの抜粋である。
図13ではSEMシミュレータに対して,形状バリエーションのみを入力しているが,本発明では,図14に示すように,形状バリエーション310の他,装置特性パラメタ401,及び,近隣パターン情報316を入力する。前述のように,装置特性パラメタデータベースには,照射ビームのチルト角,および,Gauss(x),scale,offsetが保存されている。ここでは,SEM#1号機の装置パラメタをデータベースから取り出し,SEMシミュレーションにて信号波形を生成する際にこれらの値を代入する。なお,SEMシミュレータ311としては,図11のS310あるいは,図12のS321で使用するのと同じものを用いればよい。近隣パターン情報(例えばパターンピッチなど)を入力するのは,前述のように,パターン密度もSEM信号波形に影響を及ぼすからである。従って,ライブラリ312は,実際の装置状態と,近隣パターンの影響とが考慮されたものとなる。ライブラリ波形と,寸法計測対象のSEM像314から得られた実信号波形とをマッチングし(313),ライブラリ波形の選択、及び,エッジ位置を求めることで,寸法計測対象の断面形状315を推定する。
なお,図14においては,説明を単純化するため,形状バリエーションとして側壁傾斜角θのみをパラメタとしたが,より正確にすべく、計測対象に応じて,その形状を表現するのに適したパラメタ(例えば,トップやボトムの丸まり,あるいは,側壁傾斜角が上方と下方とで異なるのであれば,上側側壁傾斜角と下側側壁傾斜角など)を適宜入力するようにしてもよい。また、近隣パターン情報としては寸法計測対象試料の設計データ等を適宜用いればよい。
従来のMBL法(図13)と比べると,既に確定された装置パラメタを代入することで断面形状推定の安定性が増すと共に,近隣パターンの影響も加味されているので,より,正確な断面形状が推定可能という特長を有す。以上が,図1のMBLシステム302における処理内容である。
次に,図15を用いて,図1の測長部304,機差算出部305での処理内容を説明する。測長SEM#1号機(201−1)については、既に寸法計測対象パターンのSEM像314を撮像済みなので(図1の302のステップ,すなわち,MBLシステムにて断面形状を推定するステップにおいて用いるために取得済み),SEM像314の実信号波形330に対して,しきい値法(図3参照)など所定のエッジ検出手法を適用して寸法331を算出する。測長SEM#2号機については,図示しない装置パラメタデータベースより,#2号機の装置パラメタ410を取り出し,これと,先に推定した計測対象パターンの断面形状315をSEMシミュレータ303への入力として,模擬信号波形332を生成し,これに対して同じくしきい値法などを算出して寸法333を算出する。そして、寸法331と寸法333の差を求め(334)この結果を機差データベース402に保存する。他の測長SEM(3号機〜n号機)についても同様である。以上により,機差データベース402には、寸法計測対象パターンの予測機差が保存される。図15では、側長SEM#1号機と他の側長SEMとの機差を求める例を示したが、これに限られず、各装置間の機差を全て求めて保存してもよい。
通常の測長SEMの運用では,レシピと呼ばれる撮像シーケンス(ウェーハアライメント,パターン位置認識,オートフォーカスなどの一連の動作)や,測長方法(ラインやホールと言った測長種,エッジ検出手法や,そのための諸条件)を記述したデータを予め作成しておき,本番の計測では,このデータを呼び出して自動で寸法計測を行うのが一般的である。機差を予測して,その結果を機差データベースに保存する処理は,レシピ作成の際に合わせて実施するのが望ましい。図17は,コンピュータ300の画面上に表示されるレシピ作成のためのGUIの例である。側長種601、側長方式602、波形平滑化フィルタサイズ603、側長ボックスサイズ604の側長条件の項目の他に,機差補正の項目を設け、機差補正を適用する場合には,チェックマーク611をONにし,612にて機差が記述されたデータベースのファイル名を入力する。さらに,610にて出力項目を指定する。例えば,機差補正前と機差補正後の寸法を両方出力する場合には,613と614の両方をONにする。なお、ここで示したGUIは一例に過ぎず、上記した機能を可能とする範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。また、図示しないが、出力としては、前述の機差補正前後の寸法のほかに寸法計測対象試料のSEM画像等を同時に表示しても、画面を切り替えることにより表示するようにしてもよく、種々変更可能である。
チェック項目615〜617は,所望高さにおけるパターン寸法の計測を必要とする場合にONとする項目である。本発明においては,MBLシステム(図1の302)にて計測対象パターンの断面形状を推定済みなので,推定断面形状から求めたボトム寸法,1/2高さ寸法,トップ寸法と,図15の331の寸法計測結果との差を用いれば,所望の高さにおける寸法を出力することも可能である。すなわち,測長SEM#1号機の寸法計測結果とMBLシステムにて推定した断面形状から求めたボトム寸法との差がΔbottom,測長SEM#i号機での寸法計測結果がCDi,機差データベースに記述されたSEM#1号機との機差がdiとすると,SEM#i号機においてボトム寸法615をONにした場合は,数式4にてボトム寸法が計算され,測長結果の一項目として出力される。
(数4)ボトム寸法=CDi−di−Δbottom
1/2高さ寸法,トップ寸法についても同様である。なお,610は寸法計測対象パターンの断面形状を台形として扱う場合の項目であって,例えば,前述のように,上方の側壁傾斜角と下方の側壁傾斜角が異なる,二つの台形を積み重ねたような形状の場合は,610の項目をそれに即したものにすることは言うまでもない。
[測長のステップ]
最後に,図1を参照して,測長のステップについて述べる。各装置での寸法計測は,前述したようにレシピの記載内容に従って行われる。測長SEM#n号機にて機差補正ありが選択されている場合(図17の611がONの場合),測長SEM#n号機201−nにて寸法計測対象試料の寸法計測が行われ(304−n),その後,機差データベースよりSEM#n号機の機差が読み出しされ,寸法計測結果が補正されることで、最終的な寸法計測対象試料の寸法が計測される。304-nの段階では,寸法計測結果は機差を有するが,機差補正部306−nを経た後は,機差のない計測値となる。出力されるのは,図17のGUIにて指定された各項目等である。
[全体システム]
図17を参照して、本発明に係る機差に対応したパターン寸法計測システムのシステム構成例を説明する。本システムは,ローカルエリアネットワーク500に接続された複数の測長SEM,201−1,201−2,・・・201−n,測長SEMのレシピを格納するレシピデータベース501,測長SEMで撮像されたSEM像が格納されるデータベース400,装置パラメタが格納されるデータベース401,機差が格納されるデータベース307,及び,コンピュータ300を適宜用いて構成される。
コンピュータ300は,図1に示した装置パラメタ算出(301),MBLシステムによる断面形状推定(302),SEMシミュレーションによるSEM信号波形生成(303)などの各処理を行う。これらは,全て共通のSEMシミュレータを用いるものであり,また,予め測長SEMで取得したSEM像を画像データベース400に格納しておけば,全て,オフラインで実行できるものであるため,本システム構成のように,専用の計算機としてコンピュータを設けることが望ましい。なお、入出力を行うコンピュータと、上記各処理を行う計算機とを個別に設けても構わない。
ここで,図5では計測対象としてライン状のパターンを示したが,本発明の対象は,ラインパターンに限定するものではない。図19に示すようなホールパターンの計測や,それ以外の任意形状の計測についても同様の機差補正方法、機差に対応したパターン寸法計測方法が適用可能である。典型的なホール計測では,例えば、各方向(図19では,0度,45度,90度,135度)について信号波形を求め,各信号波形に対してしきい値法などでエッジ検出を行って寸法を求め,全方向の寸法計測結果の平均値をホール径として出力する。このようなホール計測に対して本発明を適用する場合,図14でライブラリを作成する際には,入力形状をホールとし、近隣パターン情報としてホール間隔などを入力してライブラリを作成し,波形マッチング313を行って,所定方向のホールの断面形状を求める。これを,各方向(図19の計測方法の場合は0度,45度,90度,135度の4方向)について行う。そして,図15においては,各方向の断面形状を入力としてSEMシミュレーションを行って信号波形を求めて寸法計測を行い,全方向の平均値をホール径とすれば良い。その他、任意の形状でも、対象パターンを適宜分割するなどして同様の処理を行えば、寸法計測可能である。
[第2の実施の形態:装置の経時変化モニタ]
第1の実施の形態においては,複数台の測長SEMを対象とした機差補正方法、機差に対応したパターン寸法計測方法について述べたが,本発明は,各種装置の経時変化のモニタにも適用可能である。以下、第2の実施の形態で行う処理の詳細は、第1の実施形態で説明した処理と同様であるため、異なる点を主として説明する。
装置の経時変化のモニタのためには,装置特性パラメタの算出(図1の301のステップの実施)を定期的に行い,SEMシミュレータにその時々の装置パラメタを入力して,SEM信号波形を生成して寸法計測を行う(図1の303及び304のステップを実施する)。この際、定期的に算出した装置特性パラメタは算出した日時とリンクさせてデータベースに格納しておく。図20に示すように,横軸に日時を,縦軸に各装置パラメタと寸法計測結果を表示すれば,装置の経時変化の程度が確認できると共に,装置の経時変化の要因のヒントが得られる。例えば,ビームチルト角が変動していれば光軸のずれが,ビーム径が変化している場合は電子銃の劣化が,scale値が変化している場合は,照射ビーム電流の変化が疑われる。なお、装置特性パラメタの算出は必ずしも定期的である必要はなく、不定期で実施するようにしても構わない。
装置特性パラメタの経時変化の監視だけでも意味はあるが,上記の方法によれば寸法計測結果へのインパクトを知ることができる。つまり,寸法計測結果に変化が現れていれば早急な対策が必要であるし,寸法計測結果に変化がなければ,早急な対策は不要といった判断を下すことが可能となる。
さらに,本実施の形態は,従来の経時変化モニタ手法と比較すると,精度の面でも有利である。従来,装置の経時変化は,背景の技術で述べたグレーティング法のような方法が用いられてきた(時間をさかのぼることはできないので,ABBA法は適用不可)。すなわち,試料上の多数箇所を計測して,その平均値を求め,その結果を過去の結果と比較することで,装置の経時変化をモニタしていた。しかし、グレーティング法は,前述のように、相当数の計測点数を用いない精度が得られないという問題を有する。加えて、表面に酸化膜が生じることで寸法が変化したり、その変化の程度が材質や試料の保存状態に依存することから、寸法計測結果が変化した場合,それが装置の経時変化によるのか,試料の経時変化によるのかの判別がつかないという致命的な問題がある。一方,本発明の場合,図1の装置特性モデル化のステップで用いる装置特性評価用試料101の経時変化の可能性は完全には否定できないものの,図10に示したピラミッドサンプルにしても,図11に示したステップエッジサンプルにしても,これらのサンプルを用いて抽出される装置特性パラメタに,表面酸化膜は殆ど影響しないと考えられる。ピラミッドサンプルの場合,既知情報として用いているのは,4つの側面がなす角のみなので,これが変化しなければビームチルト角の計測結果への影響はない。ステップエッジサンプルの場合も同様である。既知情報として用いているのは,側壁傾斜角が垂直ということだけなので,これが変化しなければ,装置特性パラメタ(Gauss(x),scale,offset)の算出結果に影響を及ぼすことはない。表面酸化膜の付着によって,ピラミッドサンプルの4つの側面のなす角が変化や,ステップエッジサンプルの側壁傾斜角の変化は考えづらい。そして,図20で,出力する寸法計測結果は,装置状態が変化した場合の寸法計測結果の予測値なので,当然のことながら,装置の経時変化によるのか,試料の経時変化によるのかの判別がつかないという点は問題とならない。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、上記の第1の実施の形態及び第2の実施の形態では,装置特性パラメタとして,ビームチルト角,ビーム径(Gauss(x)),明るさ変換係数(scale,offset)を計測対象としたが,これらに限られるものではなく、その他の寸法計測結果に影響を及ぼす装置特性パラメタが存在する場合には,それを計測対象に適宜用いても構わない。
また、本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば次の通りである。
本発明の第1の実施の形態によれば,装置特性を予めモデル化しておくことで,機差が予測され,その結果に基づいて機差補正が行われる。機差を実測して,その結果に基づき寸法計測値を補正するという従来の方法に比べると,大幅な手間と時間の削減可能である。この結果,型式が異なる測長SEMが混在している場合,例えば,旧型式の測長SEMとの混用も可能となるため,測長SEMの有効活用という観点でのメリットも大きい。
また,本発明の第2の実施の形態によれば,従来の経時変化モニタにおける最大の問題点である,試料の経時変化と装置の経時変化の判別ができないという問題が解決され,より正確な経時変化モニタが可能となる。
101・・・装置特性評価用資料
102・・・寸法計測対象試料
120〜123・・・パターン形状のバリエーション
130・・・パターン断面
140,141,142,143・・・ピラミッドサンプル
150,151,152・・・信号波形
161・・・ステップエッジサンプル
162,180,181・・・信号波形
170・・・モデル式
201−1〜201−n・・・測長SEM
300・・・計算機
301,302,303,304,305,306・・・各処理部
310・・・形状バリエーション入力部
311・・・SEMシミュレータ
312・・・シミュレーション波形ライブラリ
313・・・波形マッチング処理部
315・・・推定断面形状
316・・・近隣パターン情報
314・・・SEM像
330・・・実信号波形
332,335・・・模擬信号波形
331,333,336・・・寸法
334,337・・・機差算出部
401,402,307,501・・・データベース
410,411・・・装置パラメタ
500・・・LAN
601〜617・・・GUIのパーツ
S310〜S312・・・ビーム径と明るさ変換係数算出のステップ
S320〜S323・・・ビーム径と明るさ変換係数算出のステップ

Claims (9)

  1. 互いにネットワークで接続された複数の電子顕微鏡装置の一つである第一の電子顕微鏡装
    置を用いて寸法測定対象試料を走査し、前記寸法測定対象試料のパターンの画像を取得す
    るステップと、
    前記取得した前記寸法測定対象試料のパターンの画像の実信号波形と、予め格納された前
    記複数の電子顕微鏡装置の装置特性パラメタのうち前記第一の電子顕微鏡装置の装置特性
    パラメタを用いてシミュレーションにより作成したシミュレーション波形ライブラリと、
    を比較して、前記寸法測定対象試料のパターンの推定断面形状を得るステップと、
    前記得られた寸法測定対象試料のパターンの推定断面形状と、前記複数の電子顕微鏡装置
    のうち前記第一の電子顕微鏡以外の複数の電子顕微鏡装置各々の装置特性パラメタと、を
    用いて、前記第一の電子顕微鏡以外の複数の電子顕微鏡装置各々に対応する複数の模擬信
    号波形を生成するステップと、
    前記実信号波形に基づいて算出した前記寸法測定対象試料のパターンの寸法と前記複数の
    模擬信号波形各々に基づいて算出した複数の前記寸法測定対象試料のパターンの寸法とを
    用いて、前記第一の電子顕微鏡を含めた複数の電子顕微鏡装置各間の機差を算出し、算出
    された前記複数の電子顕微鏡装置各間の機差を機差情報として機差データベースに格納す
    るステップと、
    前記複数の電子顕微鏡装置の少なくとも一つを用いて得られた前記寸法計測対象試料のパ
    ターンの寸法計測結果を、前記機差データベースに格納された機差情報を用いて補正して
    、前記寸法計測対象試料のパターンの寸法を計測するステップと、
    を有することを特徴とするパターン寸法計測方法。
  2. 請求項1記載のパターン寸法計測方法であって、
    前記推定断面形状を得るステップで用いるシミュレーション波形ライブラリは、
    前記予め格納された前記複数の電子顕微鏡装置の装置特性パラメタのうち前記第一の電子
    顕微鏡装置の装置特性パラメタに加え、前記寸法測定対象試料のパターンの近隣パターン
    情報を用いて作成されることを特徴とするパターン寸法計測方法。
  3. 請求項1又は2記載のパターン寸法計測方法であって、
    前記予め格納された前記複数の電子顕微鏡装置の装置特性パラメタは、前記複数の電子顕
    微鏡装置各々の照射ビームのチルト角およびビーム径、並びに、試料からの2次電子の検
    出効率を含むことを特徴とするパターン寸法計測方法。
  4. 請求項3記載のパターン寸法計測方法であって、
    前記予め格納された前記複数の電子顕微鏡装置の装置特性パラメタの一つである前記複数
    の電子顕微鏡装置各々の照射ビームのチルト角は、装置特性評価用試料として異方性エッ
    チングにより形成したピラミッドパターンを前記複数の電子顕微鏡装置各々により撮像し
    、撮像して得た各撮像画像上で前記ピラミッドパターンの稜線を各々検出し、検出された
    ピラミッドパターンの稜線の幾何学歪みからビームチルト角を計測して得たものであるこ
    とを特徴とするパターン寸法計測方法。
  5. 請求項3記載のパターン寸法計測方法であって、
    前記予め格納された前記複数の電子顕微鏡装置の装置特性パラメタである前記複数の電子
    顕微鏡装置各々の照射ビームのビーム径と検出効率として、装置特性評価用試料としてス
    テップエッジサンプルを用い、SEMシミュレーションによって得たビーム径ゼロにおけ
    るシミュレーション波形と前記ステップエッジサンプルのSEM像から得た実波形を合致
    させるような,ビーム強度分布を表現する関数と,明るさ変換係数を用いることを特徴
    とするパターン寸法計測方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のパターン寸法計測方法であって、
    前記寸法測定対象試料のパターンの推定断面形状を得るステップでは、
    モデルベースライブラリ法を用いて前記推定断面形状を得ることを特徴とするパターン寸
    法計測方法。
  7. 互いにネットワークで接続された複数の電子顕微鏡装置と、
    前記複数の電子顕微鏡装置各々の装置パラメタを格納する装置パラメタデータベースと、
    前記複数の電子顕微鏡装置の一つである第一の電子顕微鏡装置を用いて寸法測定対象試料
    を走査することにより取得した寸法測定対象試料のパターンの画像の実信号波形と、前記
    装置パラメタデータベースに格納された前記第一の電子顕微鏡装置の装置特性パラメタを
    用いてシミュレーションにより作成したシミュレーション波形ライブラリと、を比較して
    、前記寸法測定対象試料のパターンの推定断面形状を得、前記得られた寸法測定対象試料
    のパターンの推定断面形状と、前記複数の電子顕微鏡装置のうち前記第一の電子顕微鏡以
    外の複数の電子顕微鏡装置各々の装置特性パラメタと、を用いて、前記第一の電子顕微鏡
    以外の複数の電子顕微鏡装置各々に対応する複数の模擬信号波形を生成するコンピュータ
    と、
    前記コンピュータにより生成された前記複数の模擬信号波形各々に基づいて算出した複数
    の前記寸法測定対象試料のパターンの寸法と前記実信号波形に基づいて算出した前記寸法
    測定対象試料のパターンの寸法とを用いて算出された、前記第一の電子顕微鏡を含めた複
    数の電子顕微鏡装置各間の機差を機差情報として格納する機差データベースと、
    前記機差データベースに格納された機差情報を用いて寸法計測結果を補正する処理を含む
    レシピが格納されたレシピデータベースと、
    を有することを特徴とするパターン寸法計測システム。
  8. 請求項7記載のパターン寸法計測システムであって、
    前記機差情報を用いて寸法計測結果を補正する処理を含むレシピは、前記コンピュータの
    レシピ作成のためのGUI上で、機差補正を実行する項目を選択することにより作成され
    ることを特徴とするパターン寸法計測システム。
  9. 装置特性評価用試料を電子顕微鏡装置により撮像して得たパターン画像を用いて装置特性
    パラメタを定期又は不定期に算出するステップと、
    前記計測された装置特性パラメタを算出した日時とリンクさせてデータベースに格納する
    ステップと、
    前記装置特性評価用試料のパターン画像の実信号波形と、前記装置特性パラメタを用いて
    作成されたシミュレーション波形ライブラリとを比較して、前記装置特性評価用試料のパ
    ターンの推定断面形状を得るステップと、
    前記推定断面形状と前記装置特性パラメタを用いて模擬信号波形を生成するステップと、
    前記生成された模擬信号波形を用いて前記装置特性評価用試料のパターンの寸法計測を行
    い、当該寸法計測結果を格納するステップと、
    前記格納された寸法計測結果を前記装置特性パラメタの経時変化と合わせて表示するステ
    ップと、
    を有することを特徴とする電子顕微鏡装置の経時変化のモニタ方法。
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