JP2012173028A - パターン形状計測方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
パターン直上から撮像されたSEM画像を用いる計測で、レジスト膜減りなどのパターン高さ変化が発生しても、その断面形状を正確に計測できるようにする。
【解決手段】
荷電粒子線装置を用いて試料上に形成されたパターンの形状を計測する方法において、収束させた荷電粒子線を試料上に照射して走査することにより試料から発生する二次荷電粒子を検出して試料表面に形成されたパターンの荷電粒子線画像を取得し、予め求めておいたパターンの高さとこのパターンの荷電粒子線画像の情報との関係に基づいて取得したパターンの荷電粒子線画像の情報からパターンの高さ情報を求め、この求めたパターンの高さ情報を用いてパターンの荷電粒子線画像の情報からパターンの寸法を算出するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は半導体の製造工程においてウェハ上に形成された回路パターンの加工形状の良否を、回路パターンの電子顕微鏡画像を用いて評価するパターン形状計測方法及びその装置に関する。
半導体ウェハの製造工程において、ウェハ上に多層に形成されるパターンの微細化が急速に進んでおり、それらのパターンが設計どおりにウェハ上に形成されているか否かを判断するためのパターン計測技術の重要性はますます増加している。中でもトランジスタゲート配線をはじめとする配線パターンは、その配線幅とデバイス動作特性に強い関連があり、安定な製造条件の決定や配線製造プロセスのモニタのために、そのパターン形状や寸法の計測技術は、非常に重要である。
数十ナノメートルオーダの微細配線の線幅を測定する測長ツールとしては、それらの配線を10万から20万倍の拡大倍率で撮像可能な線幅測定用の走査型電子顕微鏡(測長SEM(Scanning Electron Microscope)またはCD(Critical dimension)SEM)が従来から用いられている。このような走査型電子顕微鏡を用いた測長処理の一例が特開平11−316115号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1の開示例においては、測定対象配線を撮像した画像内の局所領域から、配線の信号プロファイルを配線の長手方向に加算平均した投影プロファイルを作成し、このプロファイルにおいて検出した左右の配線エッジ間の距離として配線寸法を算出している。
しかし、非特許文献1のFig1に開示されているように、SEMの信号波形においては、その計測対象の形状が変化すると、それに応じて信号波形も変化するため計測誤差を生じるという問題がある。半導体パターンの微細化に伴い、これら計測誤差が製造プロセスの条件出しや量産時の管理に与える影響は大きくなりつつある。このような計測誤差を低減する手法が特許文献2、非特許文献1および非特許文献2に開示されている。この手法では、パターン形状とSEM信号波形の関係を予めシミュレーションにより計算しておき、その結果を利用して対象形状に依存しない高精度計測を実現している。
特許文献3には、SEM画像上でパターン上面のラフネスに起因する明るさのばらつきと、パターンの膜減り量との相関を利用し、基準高さに対する相対的な膜減り量を計測する手法が記載されている。
また、特許文献4には、高さ変動を含むライブラリを作成しておき、予め別の手段で計測した高さ情報を用いて、ライブラリのうち必要な部分だけを用いて高さ変動の影響を排除する方法が記載されている。
一方、非特許文献3には、パターンの微細化を実現するために導入が進められている高NA露光技術において、僅かなプロセス変動により、膜減りと呼ばれるレジスト高さの減少が生じやすいことが記載されている。
また、非特許文献4には、2枚以上の異なる方向から取得された画像を処理してパターンの高さや形状を求めるステレオ視法を用いて、高さ情報を得ることが記載されている。
特開平11−316115号公報 特開2007−218711号公報 特開2009−198340号公報 特開2009−198339号公報
J. S. Villarrubia, A. E. Vladar, J. R. Lowney, and M. T. Postek, "Scanning electron microscope analog of scatterometry"Proc. SPIE 4689、 pp. 304-312 (2002) J. S. Villarrubia, A. E. Vladar, M. T. Postek, "A simulation study of repeatability and bias in the CD-SEM" Proc. SPIE 5038, pp. 138-149, 2003. N. Yasui,M. Isawa, T. Ishimoto et al., "Application of Model-Based Library approach to photoresist pattern shape measurement in advanced lithography" Proc. SPIE 7638, 76382O, 2010. B. Su, R. Oshana et al. , "Shape Control Using Sidewall Imaging" Proc. SPIE 3998, 232-238, 2000.
背景技術に示されているように、測長SEMにより半導体パターンの寸法計測を行う際には、対象パターンの形状に依存した計測誤差を発生するという問題がある。これに対して、非特許文献1および非特許文献2に開示されている手法では、パターン形状とSEM信号波形の関係を予めSEMシミュレーションにより計算しておき、その結果を利用して対象形状に依存しない高精度計測を実現している。パターン形状をパラメタにより数値化し、様々な形状のSEMシミュレーション結果をライブラリとして保存し、実波形と比較することで、正確に形状と寸法を推定することが可能である。本明細書では、以後、本手法をモデルベース計測あるいはライブラリマッチング手法と呼ぶ。このようなモデルベース計測手法においては、精度の良いシミュレーションと計測対象形状変化の適切なモデル化が安定で高精度な計測を実現するために重要となる。特に、形状のモデル化においては、使用する計測用画像(本発明の例ではSEM画像)において、計測したい形状変化が画像信号の変化としてどのように現れるかを考慮する必要がある。
非特許文献3に示されるように、近年、パターンの微細化を実現するために導入が進められている高NA露光技術においては、僅かなプロセス変動により、膜減りと呼ばれるレジスト高さの減少が生じやすい。しかしながら、直上からの観察像を使用する手法においては直接高さ情報を得ることは困難である。後述するように、高さ変化によるSEM画像の変化は、他の形状(側壁傾斜角など)の変化に比べて小さいため、上記のように高さが変動するパターンについては、従来のモデルベース計測手法では高精度な形状計測は難しい。
従来のSEMライブラリマッチング手法では、高さは既知のものと仮定しているため、高さ変化量がわからなければ、形状推定誤差が生じてしまう。このような高さ変動に対応した高精度な計測の実現が本発明で解決しようとする課題である。なお、非特許文献4に示されるように、2枚以上の異なる方向から取得された画像を処理してパターンの高さや形状を求めるステレオ視法を用いれば、高さ情報を得ることも可能ではある。しかしながら、ステレオ視を用いる場合には、SEM画像を複数取得する必要があるため画像取得に時間がかかり、計測装置のスループットが低下するという問題がある。また複数回の電子ビーム照射によりパターンがダメージを受けるといった問題もある。
本発明では、特許文献2、非特許文献1および非特許文献2などに示されているようなシミュレーションを用いた計測手法で生じる上記の課題に対して、ライブラリマッチング法により得られたパターン形状情報を、予め別の方法により計測したパターン高さ情報を用いて補正することで、形状推定誤差の低減をはかる方法を開示する。特に、パターン高さの計測手段として、実際のSEM画像を用いる手法を併用することにより、計測時間の増大を防ぎ、高速で高精度な計測を実現する。
即ち、本発明では、上記した課題を解決するために、荷電粒子線装置を用いて試料上に形成されたパターンの形状を計測する方法において、収束させた荷電粒子線を試料上に照射して走査することにより試料から発生する二次荷電粒子を検出して試料表面に形成されたパターンの荷電粒子線画像を取得し、予め求めておいたパターンの高さとこのパターンの荷電粒子線画像の情報との関係に基づいて取得したパターンの荷電粒子線画像の情報からパターンの高さ情報を求め、この求めたパターンの高さ情報を用いてパターンの荷電粒子線画像の情報からパターンの寸法を算出するようにした。
また、本発明では、上記した課題を解決するために、試料上に形成されたパターンの形状を計測する装置を、収束させた荷電粒子線を試料上に照射して走査することにより試料から発生する二次荷電粒子を検出して試料表面に形成されたパターンの荷電粒子線画像を取得する荷電粒子線手段と、パターンの高さとこのパターンの荷電粒子線画像の情報との関係を記憶しておく記憶手段と、この記憶手段に記憶しておいたパターンの高さとこのパターンの荷電粒子線画像の情報との関係に基づいて荷電粒子線手段で取得したパターンの荷電粒子線画像の情報からパターンの高さ情報を求めるパターン高さ情報抽出手段と、このパターン高さ情報抽出手段で求めたパターンの高さ情報を用いて荷電粒子線手段で取得したパターンの荷電粒子線画像の情報からパターンの寸法を算出するパターン寸法算出手段とを備えて構成した。
本発明により、モデルベース計測手法における、パターン高さに起因した形状推定誤差を低減することができる。また、モデルベース計測に用いるのと同一のSEM画像を用いてパターン高さを計測することにより、高さ計測のためのデータ取得および処理時間を増大することなく、高速で高精度な計測が可能となる。また、1枚のSEM画像のみで処理が可能なため、電子線照射による計測対象パターンのダメージ(例えば、レジストパターンのシュリンクなど)を最小限に抑えることも可能となる。
本発明の第1の実施例の説明図である。 本発明の第1の実施例におけるパターン高さ情報を得る手段の説明図である。 従来のライブラリマッチング手法の課題を示す図である。 本発明の第1の実施例におけるSEM画像信号の説明図である。 本発明の第1の実施例におけるライブラリ構築の説明図である。 本発明の第2の実施例における形状補正方法の説明図である。 本発明の第3の実施例における膜減り指標較正方法の説明図である。 本発明の第4の実施例の説明図である。
本発明は、各種の荷電粒子線装置(SEM、イオン顕微鏡 等)に適用可能であるが、以下の実施例では代表としてSEMを用いる場合を例にとって説明する。
[基本形]
第1の実施例では、計測対象パターンの高さの違いによって生じるSEM計測の誤差を低減する方法について図1から図6を用いて説明する。本発明では予め計測されたパターン高さ計測結果に基づいて、ライブラリ波形マッチングの結果を補正することで、パターンの形状計測精度を向上する。
図3は、従来手法の計測課題であるパターン高さに依存して発生する計測誤差を説明する図である。図3(a)に示すパターン201とパターン202は、上方から見たときの(平面図における)左右のx方向のトップエッジ位置203およびボトムエッジ位置204が同じで、高さと側壁傾斜角が異なる。パターン201の高さH、側壁傾斜角θに対して、パターン202は高さH’、側壁傾斜角はエッジ位置を保ったまま、高さ変化によりθ’となっている。SEMにてSEM波形205を直上観察した場合には、201と202の2つのパターンの違いがあっても、波形は殆ど変化しない。傾斜角効果と呼ばれる現象により、SEM画像の信号量は試料表面の傾きにより変化するが、図3に示すような高さ変化(トップおよびボトムの寸法は変わらず、高さのみが変化)の場合には、傾斜角の変化は数度程度であり、また、直上から観察可能な側壁206及び207の部分の幅が狭い(側壁部分のx軸への投影長が電子の拡散長に対して短い)ため、これらのパターン間での信号量変化は比較的小さい。
一方、側壁206及び207の部分のx軸への投影長はパターン201と202で同じであるため、波形はあまり変わらない。このように、パターン201と202とは高さが変化しているにも関わらず、パターン直上から観察したSEM信号波形はあまり変化しない。従来のモデルベース計測においてはこのような変化を判別することが困難なため、高さは既知のものとして、任意の値(設計値など)に固定している。つまり、パターン高さがH’となっているパターン202に対しても、高さHのライブラリを用いて計測を行うため、側壁傾斜角の推定値はθとなり、実際の傾斜角θ’とは異なる値を出力してしまうことになる。
高NA露光技術により作成された微細なレジストパターンを計測対象とする場合、図3(b)のリソシミュレーション出力例210に示すように、膜減りによる高さの減少が起こり、図3(a)に示すように側壁傾斜角θに差が生じる。例えば、高さが80 nm、側壁傾斜角θが87°のパターンのエッジ位置を変えずに高さを60nmまで減少させた場合、側壁傾斜角θにおよそ86°となり、約1°の変化が生じる。すなわち、この高さ60 nmのパターンを、高さ80 nmとしてライブラリマッチングを行なった場合には、この側壁傾斜角度の変化分(1°)がそのまま計測誤差となることを意味する。このことから、計測の高精度化にはパターン高さの影響を考慮することが重要であることがわかる。非特許文献3には、このような課題により、傾斜角推定が正しく行えない例が示されている。
この課題に対する解決手段として、図1(b)に、本発明に係るパターン計測方法の第1の実施例のSEMによる計測手順を示す。
計測開始前に、パターンの形状、寸法を様々な値に設定したSEMシミュレーションを行い、SEMシミュレーション波形をライブラリに保存しておく。シミュレーション条件の設定範囲は、計測対象パターンの製造プロセスに応じて適切な値に設定しておく。
計測時には、まず図1(a)に示したSEM001にて、予め設定された撮像条件(倍率、照射ビームの加速電圧など)で試料のSEM像を取得する。具体的には、SEM001の電子銃101から発射された電子線102を集束レンズ103で収束させ、偏向器104でX方向及びY方向(図1において、xおよびzと直交する方向)に走査し、対物レンズ105で電子線の焦点を計測対象パターンが形成された試料106の表面に合わせて試料106の表面を走査して照射する。図1(a)では図示を省略してあるが、試料106は移動ステージに載置されて平面内で移動可能になっており、試料106の表面の所望の領域が電子線102の照射領域に位置するように制御される。
電子線102が照射された試料106の表面から発生した二次電子の一部は検出器107で検出され、電気信号に変換されて全体制御・画像処理部108に送られてSEM画像が作成され、演算部109でSEM画像を処理してパターンの寸法を算出し、結果が出力部110の画面上に表示される。全体制御・画像処理部108は、図示していない試料106を載置するステージを含めたSEM001全体の制御も行う。111はデータサーバで、出力部110からの情報を記憶しておく。112はデータベース部で、演算部109がSEM画像の処理を行うときに必要に応じてデータベース部112に蓄積されている情報を参照する。
演算部109における処理手順を図1(b)に示す。まず、上記に説明したように全体制御・画像処理部108でSEM001を制御して計測対象パターンのSEM画像を取得する(S0001)。
次に、全体制御・画像処理部108で取得したSEM画像を受けて、演算部109の画像処理ユニット1091でこのSEM画像を処理して、パターン高さの計測(S0002)を行う。ステップ(S0002)の計測は、例えば特許文献3に記載されているような、膜減りに伴うパターン上部表面のラフネス変化をSEM画像上で定量化して膜減り指標値として算出する方法により行うことができる。即ち、特許文献3では、SEM画像上でパターン上面のラフネスに起因する明るさのばらつきと、パターンの膜減り量との相関を利用し、基準高さに対する相対的な膜減り量(=パターン高さの減り)を計測する手法について述べている。該手法を用いることにより、ライブラリマッチングに用いる実際のSEM画像上で直接計測対象パターンの高さ計測を行うことができ、当該パターンにおけるパターン高さを用いて、図3に示したような高さ変動の影響を考慮した高精度な計測が可能となる。また、ライブラリマッチングと同じ画像を用いるので、追加データ等の取得に新たな時間を費やすことなく、データ処理の追加のみでの精度向上が可能である。
特許文献4には、高さ変動を含むライブラリを作成しておき、予め別の手段で計測した高さ情報を用いて、ライブラリのうち必要な部分だけを用いて高さ変動の影響を排除する方法が開示されているが、高さ変動を含むライブラリの計算には多くの時間を要するという問題がある。先述の通り、パターン高さの違いがSEM信号波形に与える影響は小さい。このため、ライブラリマッチングにおいても、高さの異なるライブラリを用いてもパターンエッジの位置は正しく求められる。そこで、本実施例では、従来のライブラリマッチング法にて得られるエッジ位置計測結果と、別途求めた高さ情報を組み合わせて、推定されるパターン形状を補正することで高精度なパターン形状推定を実現する。
次に、ステップ(S0002)で特許文献3に記載されているような方法でSEM像から膜減り指標値を計測した結果は、ステップS0003においてデータベース112に蓄積されている膜減り指標値とパターン高さの相関関係のデータ003をもとに、パターン高さ情報へ換算される(S0003)。
ここで、データベース003の構築方法について、図2を用いて説明する。図2に示すように、まず露光条件を任意に変更したウェハ(例えば、露光量とフォーカス量を変更したFEM:Focus Exposure Matrix)に対し、ウェハ全面においてSEM画像の取得(S1001)を行い、この取得したSEM画像から膜減り指標値の計測(S1002)を行う。膜減り指標値の計測としては、例えば、パターン表面の粗さと膜減り量には相関があることがわかっているので、図4(a)303に示す処理対象領域を、モデルベース計測の対象パターン302の長手(y)方向を広く囲うように設定し、図4(c)に示すような、パターン302表面のy方向の波形0052を取得する。パターン302の表面の粗さは、SEM画像においては明るさのばらつきとなるため、この波形0052のばらつきを定量化することにより、パターン302の表面の粗さを計測することができ、該表面の粗さを膜減り指標値とすることができる。
次にSEM画像を取得した点と同一点において高さ計測、例えばAFMによる高さ計測(S1003)を行ない、これらの結果の相関関係、即ち、膜減り指標値とパターン高さの関係を明らかにし、データベース化し(S1004)、相関関係データ003としてデータベース112に蓄積することで得られる。この高さ計測は、AFM以外にも断面SEMやSTEMなど、高さ計測ができる手法であれば他の装置を用いてもよい。図4の例では、配線状のパターンを用いて説明したが、露光条件の違いにより膜減り現象が発生しているパターンであれば、どのようなパターンを用いてもよい。十分に大きな(広い)パターンを用いることができるのであれば、エリプソメータなど、光学式の膜厚計測手法を用いて較正を行ってももちろんよい。図2の例では、FEMウェハを用いる例を示したが、実行的な露光光量変化によりレジスト膜減り量のバリエーションを作成することができるのであれば、露光量のみ、あるいはフォーカスのみ、あるいはそれ以外の露光パラメタ変更により較正用のパターンを作成してももちろんよい。
このように、図2の手順により得られた、膜減り指標値とパターン高さの関係の相関関係データ003を保存したデータベース112を用いて、図1のステップ(S0003)によりパターン高さを算出する。
高さ計測(S0002、S0003)と並行して、S0001で撮像したSEM画像を用いて、従来のモデルベース計測手法により、パターンの断面形状推定を行う(ステップS0004)。このとき、ライブラリはあらかじめ想定されている基準高さ(例えば、膜減りが発生していない場合のレジスト高さ)で作成されているもののみを用いて、実際のパターンの高さ変動は考慮しない。ライブラリマッチング法の詳細は後述する。
次に、ステップS0004により推定された断面形状をステップS0003により計測された高さ情報を用いて補正する(ステップS0005)。まず、単純な台形形状の場合の補正方法について図3(a)を用いて説明する。先述のとおり、図3(a)に示す形状変化では、SEM画像は高さ変化対してあまり感度を持たない。すなわち、実際の高さが膜減りによりH’となり、パターン形状が202の状態になっている場合にも、基準高さHのライブラリを用いてライブラリマッチングを用いると、得られる断面形状はパターン201となる。そこで、ライブラリマッチング法により推定された形状推定結果:高さH、 側壁傾斜角θとステップS0003により計測された高さH’を用いて、幾何学的な関係から、以下のように補正すればよい。
Hmeas = H’ (式1)
θmeas = θ’ = atan(H・tan(θ)/H’) (式2)
ここで、Hmeasおよびθmeasは補正後の値、すなわち本実施例により出力するパターン形状推定結果である。なお、エッジ位置は変化しないため、トップおよびボトムでの線幅計測結果の補正は不要である。図3では、左側の側壁傾斜角のみを用いて説明したが、右側の側壁についても同様に補正を行えばよい。
図3では対象パターン形状が単純な台形の場合の例を示した。2台形のように、複雑な形状になった場合の補正方法については、第2の実施例にて図6を用いて説明する。
補正により得られた計測対象パターンのエッジ位置および形状推定結果に基づき、ユーザが予め指定した高さに相当するパターンの寸法を算出する(S0006)。最後に得られた結果をSEM画像上への表示あるいは数値データとして出力部110の画面上に表示する(S0007)。また、出力部110からの出力は、データサーバ111に送られて保存される。また、図示していない他のデータ処理装置又は記憶装置へ送信することも出来る。
[ライブラリの構築]
次に、図5を用いて本実施例で用いるライブラリの構築方法について説明する。このライブラリの構築は演算部109のシミュレーションユニット1092で行われる。
図5は、本実施例で用いるシミュレーション波形ライブラリ002の例を示している。シミュレーション波形ライブラリ002はデータベース112に保存されており、このシミュレーション波形ライブラリ002にはシミュレーションの入力断面形状009とそれに対応したSEMシミュレーション波形010が記録されている。
側壁傾斜角θの変化を正しく計測するライブラリマッチング計測を行なう場合には、図図5に示すように複数の異なる傾斜角θの形状についてシミュレーションを実施しておく。この例では簡単のため側壁傾斜角θが3種類の場合を示しているが、実際にはプロセス変動で生じうるパターン形状をカバーする範囲を、計測したい精度に見合う細かさでシミュレーションしておく。シミュレーション波形ライブラリ002は図1の計測とは別に事前に作成しておく。このとき、ライブラリ作成時のパターン高さHは、実際のパターンに合わせて一定の値としておく。レジストパターン計測の場合には、膜減りにより高さが変動する恐れがあるが、ライブラリは、例えば膜減りが発生していない場合の高さに設定しておく。あるいは、露光条件評価など、高さ変動が発生しやすい場合には、変動が見込まれる範囲の中央値などを用いてももちろんよい。
本発明では、このような形状パラメタの組み合せに対して、SEMシミュレーションを実施し、形状情報009とシミュレーション波形010を対応付けてシミュレーション波形ライブラリ002としてデータベース112に保存する。なお、図5の例では、簡単のためパターン高さと傾斜角のみの例を表しているが、このほかにパターンのトップコーナRtやボトムコーナRbのラウンディングなどを変更したデータがライブラリ002に含まれていてももちろんよい(その場合には2次元以上の多次元空間となる)。
[ライブラリマッチング]
次に、上記の通り形成されたシミュレーション波形ライブラリ002と実際の計測対象パターンの画像の比較(ライブラリマッチング)により、シミュレーション波形ライブラリ002内で最も一致度の高い波形を選択する。このライブラリマッチングは演算部109のマッチング波形選択ユニット1093で行われる。パターンの寸法計測では、パターン両側のエッジ間の距離が計測対象により変化する(このエッジ間距離が計測対象である寸法に相当する)。このため、図4(a)のSEM画像301内にある計測対象パターン302上に配置した計測処理ウィンドウ303に対応するSEM信号波形処理領域0051内のSEM波形0082(図4(b))全体にマッチング処理を行うと、エッジ間の距離も変化させたシミュレーション波形が必要となり、マッチングに多くの計算量が必要となる。
そこで、本実施例の計測方法では、図5に示すように、1つのパターンの評価領域005におけるSEM信号波形0082のうち処理対象エッジ周辺の処理領域012のSEM信号波形0083を局所的に切り出した後、エッジ毎にシミュレーション波形ライブラリ002との波形マッチング処理S0005を行う。波形マッチングは、評価対象ウィンドウ内の実SEM信号波形0083とエッジ部の波形が最も一致するシミュレーション波形を前記の限定されたシミュレーション波形ライブラリ002の中から探索することで行う。このとき、シミュレーション波形のx座標も同時に推定することで、形状だけでなく、それぞれのエッジ位置も正しく求めることができる。
シミュレーション波形は、シミュレーション計算時の入力データとの関係から、断面側壁形状と波形の位置関係が明確であるため、シミュレーション波形のどの座標が所望のエッジ位置なのか正確に決定できる。例えば図5では、ボトムエッジを計測するとして、ボトムエッジ位置0084がシミュレーション波形のどこに相当するのか、シミュレーション結果に付加しておく。計測時には、シミュレーション波形010と実SEM波形のマッチングを行った後、シミュレーション波形のエッジ位置0084に対応する実SEM画像0083上の位置をエッジ位置として決定できる。このようにして得られるボトムエッジ位置と推定された断面形状情報を用いれば、任意の高さでのエッジ位置を決定することができる。マッチングの際の波形の一致度としては、例えば、波形間の差の自乗和を用いて、これを最小にするようなシミュレーション波形を選択すればよい。
図5の例では簡単のため、側壁傾斜角θが3種類の離散値である例を示した。実際の計測時においても、事前に準備できるシミュレーション条件が限られていてシミュレーション波形ライブラリ002内の形状パラメタは離散値であるため、シミュレーション波形ライブラリ002内に完全に一致する形状パラメタのシミュレーションデータがあるとは限らない。このため、実際のマッチング時には、シミュレーション波形ライブラリ002から実波形に最もマッチする形状パラメタを選択するか、あるいは近い条件の波形を補間することで推定して用いればよい。
シミュレーション波形の補間は波形の補間で行うことができる。例えば、側壁傾斜角80°のシミュレーション波形f_theta80(x)と側壁傾斜角82°のシミュレーション波形f_theta82(x)がある場合に、側壁傾斜角81°の波形f_theta81(x)は線形補間によりf_theta81(x) = f_theta80(x) + (f_theta82(x)- f_theta80(x))*(82-81)/(82-80)により求めることができる。シミュレーション波形ライブラリ002のデータによっては、2つ以上の形状パラメタの組み合せを用いた非線形補間を行ってももちろんよい。このような補間処理により、シミュレーション波形ライブラリ002にないパラメタについてマッチングを行うことが可能となる。補間処理により連続関数として扱えれば、Levenberg- Marquardt法などの非線形最適化手法を用いてマッチングするパラメタを推定することも可能である。
以上の手続きにより、実波形と最も一致度が高いシミュレーション条件を求めることで、各エッジの側壁断面形状およびその位置を高精度に推定することができる。図5の例であれば、ライブラリマッチング結果から、撮像されたSEM画像のパターン高さがHの場合の側壁傾斜角はθ2であると推定され、ライブラリマッチング領域012内の部分波形とマッチしたシミュレーション波形の位置ずれ量から、SEM画像内におけるエッジ位置を求めることができる。別途パターンの表面状態から推定された高さH’と側壁傾斜角推定値θ=θ2を(式1)(式2)に代入することで、パターンの断面形状Hmeas、 θmeasを得ることができる。推定されたエッジ部の側壁形状が得られるため、任意の高さにおけるパターン寸法を算出することも可能となる。この処理は演算部109のパターン寸法算出ユニット1094で行われる。
寸法については、予め計測したいサンプル高さ(トップ、ボトム、中央、ボトムからパターン高さの10%の位置など)をユーザが設定しておけば、得られた断面形状から、対応する箇所でのエッジ位置および対向するエッジ位置の差分から寸法を求めることができる(ステップS0006)。これにより、パターンの任意の位置の寸法データとパターン断面形状の情報とを出力部110の画面上に表示してユーザに提供することが出来る。また通信手段を介してデータサーバ111に出力部110からの情報を蓄積しておくことも出来る。
なお、第1の実施例では、パターン高さ変動を予め較正したSEM画像の明るさ変化を用いて計測する手法を開示したが、ステップS0002、S0003による高さ計測は、AFMなど探針を用いる段差計測手法などを用いてももちろんよい。その場合には、計測時間が余分にかかるが、事前の較正(データベース003および図2の較正手続き)が不要になるといった利点がある。また、高さを直接計測するため、レジスト以外の材料にも適用が可能である。AFM計測は高さのみが分かればよいため、側壁を細かくスキャンする必要はなく、比較的高速な計測が実現できる。AFMのみで高さおよび形状を計測する場合には、パターンが持つ形状・寸法ゆらぎ(ラフネス)を考慮して、十分なデータを取得しなければ、安定な計測値を得ることは困難であるが、SEM画像による広範囲計測を組み合わせることにより、AFM単体で計測する場合よりも安定な計測値を得ることが可能となる。
以上のように、本発明の第1の実施例を用いれば、パターンの形状や高さなどによらず、パターンの正確な寸法および形状計測が可能となる。特許文献4に開示されている方法に比べ、大幅に少ないライブラリ計算量で同程度の精度を得ることができる。
[出力GUI]
上記に説明した方法に基づき得られたパターン形状推定結果をS0007において出力部110の画面上に表示する例を図6を用いて説明する。図6(a)は出力結果の表示例である。計測対象画像301上に信号波形0082を表示する。また表示された信号波形と合わせて推定された断面形状0113を表示すれば、推定結果を容易に確認することが可能となる。断面形状0113は、パターン高さと形状推定結果を簡易モデル(この場合は台形)に当てはめた形状を表示している。このとき、マッチング結果により得られたエッジのx座標が画像301および波形0082と一致するように表示する。マッチングにより選択されたシミュレーション波形を重ねて表示してももちろんよい。また、推定された結果を数値として結果表示エリア0114に表示する。これらの数値データはテキストファイルなどに出力してももちろんよい。
また、あらかじめ、計測再現性評価などを実施し、形状計測のばらつきが明らかな場合には、図6(b)に示す断面形状0113の表示例のように、形状推定結果の誤差範囲(形状推定精度)0115を断面形状0113に重ねて表示してもよいし、結果表示エリア0114に0116のように併記してもよい。同一パターンの繰り返し計測によって、他の形状パラメタについても計測のばらつきを評価しておくことにより、計測による誤差を定量的に評価することができ、これを高さ計測精度の数値として用いることができる。半導体パターンの計測においては、ラフネスと呼ばれるパターンの局所的な形状・寸法変動が発生するが、例えば一枚あるいは複数のSEM画像内でのばらつきを評価することで、計測精度に加えて、パターンの出来ばえとしてラフネスの成分をあわせて表示することも効果的である。
[2台形モデルへの応用]
第2の実施例として、パターン形状モデルがより複雑になった場合の計測結果補正方法を開示する。図3に示すように、第1の実施例では単純な台形形状モデルの場合の例を示した。レジストパターンの形状変化は単純な1つの台形ではうまく表せない場合があり、そのような場合には、台形を2つ以上重ねたモデルを用いた方が良好な計測精度が期待できる。
図6に2台形モデルの例を示す。図7(a)(b)ともに、左側がライブラリに用いる形状モデル、右側が高さ計測結果を用いた補正結果を示している。図7の(a)(b)ともに、ライブラリモデルの高さHは下側Hl、上側Huの場合で、ライブラリマッチングによるそれぞれの傾斜角推定値θl、θu、パターン上部および下部の線幅をWtop、 Wbottom、2台形の接続部分における幅をWmiddleとする。2台形の場合にも、図3の場合と同様、ライブラリの高さが実際の高さに完全に一致していない場合でも、ライブラリマッチング法を用いることで、トップ、ボトムおよび2台形接続部分のエッジ位置は正しく計測される。
そこで、図7(a)に2台形の高さの比を一定として補正する場合の例を示す。補正後の値、すなわち本実施例の出力するパターン形状推定結果Hu_meas、Hl_meas、θu_meas、θl_measは以下の計算により得られる。
Hmeas = H’ (式3)
Hu:Hl = Hu’:Hl’なので、
Hu_meas = Hu’ = H’・Hu/H (式4)
Hl_meas = Hl’ = H’・Hl/H (式5)
θu_meas = θu’ = atan(Hu・tan(θu)/Hu_meas) (式6)
θl_meas = θl’ = atan(Hl・tan(lθ)/Hl_meas) (式7)
また、図7(b)は下側台形の高さが一定という仮定を置いた場合の補正方法である。フォーカス変動により、膜減りが発生する場合には、パターン上部の形状が変化しやすいため、図7(b)の形状モデルが適切な場合がある。
図7(a)同様に、図7(b)の膜減りモデルの場合に本実施例の出力するパターン形状推定結果Hmeas、Hu_meas、Hl_meas、θu_meas、θl_measは以下の計算により得られる。
Hmeas = H’ (式8)
Hl = Hl’一定なので、
Hu_meas = Hu’ = H’ - Hl (式9)
Hl_meas = Hl’ = Hl (式10)
θu_meas = θu’ = atan(Hu・tan(θu)/Hu_meas) (式11)
θl_meas = θl’ = atan(Hl・tan(lθ)/Hl_meas) (式12)
図7(a)、(b)のモデルについては、計測対象のプロセスに応じて適切なモデルを用いればよい。また、図7では、左側の側壁傾斜角のみを用いて説明したが、右側の側壁についても同様に補正を行えばよい。上記の処理により、2台形モデルの場合にも、全体の高さ計測結果を用いて補正を行うことで、正確なパターン形状計測が可能となる。
第2の実施例における計測結果の出力は、図6を用いて説明した第1の実施例の場合と同じである。
[較正方法の補足]
第3の実施例として、図2で示したパターン高さ計測のための較正方法の詳細について図8を用いて説明する。図8(a)は膜減り指標値と実際の膜減り量の関係を示している。膜減り指標値は、パターン表面が露光されることによる表面の荒れを指標値として算出したものであり、膜減り量がある程度の量を超えるとパターンがうまく形成されなくなり、表面粗さおよび膜減り指標値はばらつきが大きくなるとともに感度がなくなる(図8(a)「計測限界400」から右側)。このため、実施例1の図2で示した較正直線の算出においても、この計測限界を考慮したデータ処理が必要となる。計測感度のある領域では、SEM画像のノイズなどに起因した一定のばらつきは発生するものの、膜減り量とSEM画像から算出される膜減り指標値は相関を持つ。そこで図8(b)を用いて、AFM等で計測される実際の膜減り量とSEM画像から得られる膜減り指標値を用いて、膜減り指標値を用いた計測の限界400と較正直線403を求める手順(図2のステップS1004に相当)を説明する。
まず、AFMで計測して得られたデータをAFMの計測値順にソートする(S2001)。次に、AFMで計測して得られたデータのうち、膜減りが発生していないパターンのデータを用いて、この膜減りが発生していないパターンのSEM画像から膜減り指標値を算出し、この算出した膜減りが発生していないパターンの膜減り指標値の平均値401とばらつき402を算出する(S2002)。この指標値のばらつき402は、主にSEM画像ノイズに起因した計測のばらつきであるから、このばらつきを目安に信頼できるデータを選別することができる。なお、膜減りが発生していないパターンのデータは、露光機がデフォーカスしても表面が露光されないだけの十分に大きなパターンを用いるなどの工夫により、詳細な露光条件がわからなくても安定に大量に取得することができる。
次に、S2002で算出した膜減りが発生していないパターンの膜減り指標値のばらつきを基準に計測限界を設定する(S2003)。例えば、実際の膜減り量が同程度のデータ毎にばらつきを評価して、膜減り無しの場合の指標値のばらつき402より大幅に大きな値(例えば、ばらつきが150%より大きくなる)をとる点を計測限界とすればよい。この計測限界の判断は、自動で行わずとも、図8(a)のグラフを用いて人間が行ってももちろんよい。
次に、設定された計測限界を超える領域のデータを除外して計測限界以下のデータの回帰直線を求めれば、ノイズの少ない較正直線403を算出することができる(S2004)。このとき、膜減りが発生していないパターンの指標値のばらつき402を用いて、ばらつきの異常に大きなデータ404を排除して再度計算することもできる。異常値を排除することで、より精度の高い較正直線を求めることができる。このように、図8(b)に示した手順を用いることで、膜減り指標値を用いた高さ計測の限界の判定と期待される精度および較正直線の定量化が可能となる。これらの結果を用いて、第1の実施例における高さ補正の実施の有無を判定し、高さ情報が信頼できない場合にはその旨結果を出力することで、より高精度で信頼性の高い形状計測が可能となる。
図8を用いて説明した例では、実際の膜減り量と膜減りの指標値が線形である場合の例を示したが、SEMの検出特性などによって、直線では関係がうまく表現できない場合には、適切な曲線モデルを導入すればよい。
第3の実施例により得られたパターン形状推定結果の出力の表示例は、図6に示した内容と同じである。ただし、図6(a)に示した台形形状を、図7(a)又は(b)に示したような2台形で表示する。また、第3の実施例においてパターン形状推定結果を出力表示する場合には、図6(b)に示す断面形状0113の表示例における高さ計測精度の数値として、例えば図8に示した較正直線およびその直線からのばらつきの値を表示する。
上記した実施例においては、パターンの断面形状が1つの台形の場合と、1つの台形を重ねた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに複雑な形状に対しても同様に、推定された断面形状を画面に表示することにより、計測結果の確認が容易となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
本明細書に開示されているパターン計測技術は、電子顕微鏡あるいはそれに類似した荷電粒子線装置で画像取得が行える対象であれば適用が可能である。
001…SEM 101…電子銃 102…電子銃 103…集束レンズ 104…偏向器 105…対物レンズ 106…試料 107…検出器 108…全体制御・信号処理部 109…演算部 1092…シミュレーションユニット 1093…マッチング波形選択ユニット 1094…パターン寸法算出ユニット 110…出力部 111…データサーバ 009…シミュレーションの入力断面形状 010…SEMシミュレーション波形 002…SEM波形シミュレーションライブラリ 003…膜減り指標値とパターン高さの相関関係データベース 0084…エッジ位置 301…SEM画像 302…計測対象パターン 303…計測処理ウィンドウ 0113…推定断面形状 0114…結果表示エリア

Claims (9)

  1. 荷電粒子線装置を用いて試料上に形成されたパターンの形状を計測する方法であって、
    収束させた荷電粒子線を試料上に照射して走査することにより前記試料から発生する二次荷電粒子を検出して前記試料表面に形成されたパターンの荷電粒子線画像を取得し、
    予め求めておいたパターンの高さと該パターンの荷電粒子線画像の情報との関係に基づいて前記取得した前記パターンの荷電粒子線画像の情報から前記パターンの高さ情報を求め、
    該求めた前記パターンの高さ情報を用いて前記パターンの荷電粒子線画像の情報から前記パターンの寸法を算出する
    ことを特徴とするパターン形状計測方法。
  2. 前記パターンの高さを予め求めておくことを、前記荷電粒子線装置とは異なる手段を用いて求めることを特徴とする請求項1記載のパターン形状計測方法。
  3. 前記パターンの形状を計測するステップにおいて、前記パターンの荷電粒子線画像から前記パターンのエッジの位置と前記パターンの形状とを推定し、該推定した前記パターンのエッジの位置と形状とを前記求めたパターンの高さ情報を用いて補正し、該補正した前記パターンのエッジの位置と形状との情報を用いて前記パターンの寸法を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載のパターン形状計測方法。
  4. 前記パターンの形状を計測するステップにおいて、前記パターンの荷電粒子線画像の情報は前記パターンの表面の粗さの情報であり、前記予め求めておいたパターンの高さと該パターンの荷電粒子線画像の情報との関係は、該パターンの表面の粗さと該パターンの高さとを関連付けた情報であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のパターン形状計測方法。
  5. 前記パターンのエッジの位置と前記パターンの形状とを推定することを、前記パターンの荷電粒子線画像の信号波形を、予めライブラリに記憶させておいた高さが一定の種々のパターンの断面形状対してシミュレーションにより求めた荷電粒子線画像の信号波形と比較して一致度の高い信号波形を選択し、該選択した信号波形に対応して前記ライブラリに記憶された前記パターンの断面形状から前記パターンのエッジの位置と前記パターンの形状とを推定することを特徴とする請求項3記載のパターン形状計測方法。
  6. 試料上に形成されたパターンの形状を計測する装置であって、
    収束させた荷電粒子線を試料上に照射して走査することにより前記試料から発生する二次荷電粒子を検出して前記試料表面に形成されたパターンの荷電粒子線画像を取得する荷電粒子線手段と、
    パターンの高さと該パターンの荷電粒子線画像の情報との関係を記憶しておく記憶手段と、
    該記憶手段に記憶しておいた前記パターンの高さと該パターンの荷電粒子線画像の情報との関係に基づいて前記荷電粒子線手段で取得した前記パターンの荷電粒子線画像の情報から前記パターンの高さ情報を求めるパターン高さ情報抽出手段と、
    該パターン高さ情報抽出手段で求めた前記パターンの高さ情報を用いて前記荷電粒子線手段で取得した前記パターンの荷電粒子線画像の情報から前記パターンの寸法を算出するパターン寸法算出手段と
    を備えたことを特徴とするパターン形状計測装置。
  7. 前記パターン形状算出手段は、前記パターンの荷電粒子線画像から前記パターンのエッジの位置と前記パターンの形状とを推定し、該推定した前記パターンのエッジの位置と形状とを前記パターン高さ情報抽出手段で求めたパターンの高さ情報を用いて補正し、該補正した前記パターンのエッジの位置と形状との情報を用いて前記パターンの寸法を算出することを特徴とする請求項6記載のパターン形状計測装置。
  8. 前記記憶手段に記憶する前記予め求めておいたパターンの高さと該パターンの荷電粒子線画像の情報との関係は、該パターンを他の装置で計測して得られた該パターンの高さ情報と、該パターンを前記荷電粒子線手段で撮像して取得した荷電粒子線画像から得られる前記パターンの表面の粗さの情報とを関連付けた情報であることを特徴とする請求項6又は7に記載のパターン形状計測装置。
  9. 高さが一定の種々のパターンの断面形状対してシミュレーションにより求めた荷電粒子線画像の信号波形と前記高さが一定の種々のパターンの断面形状とを記憶するライブラリ手段を更に備え、前記パターン形状算出手段は、前記パターンのエッジの位置と前記パターンの形状とを推定することを、前記パターンの荷電粒子線画像の信号波形を、前記ライブラリに記憶させておいた高さが一定の種々のパターンの断面形状対してシミュレーションにより求めた荷電粒子線画像の信号波形と比較して一致度の高い信号波形を選択し、該選択した信号波形に対応して前記ライブラリ手段に記憶された前記パターンの断面形状から前記パターンのエッジの位置と前記パターンの形状とを推定して前記パターンの寸法を算出することを特徴とする請求項7記載のパターン形状計測装置。
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