JP5431668B2 - 伸長性粘着シート - Google Patents

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本発明は、伸長性が良好であり、曲面や凹凸面を有する部位に対しても良好に密着する伸長性粘着シートに関する。
建築部材等を貼り合わせる粘着テープとして、ブチルゴム系やゴム化アスファルト系の粘着剤を用いた粘着テープが知られている。このような粘着テープの中には、凹凸面に対する緩衝性を良くするために、ブチルゴム等からなる粘着剤の厚みを厚くしたものが知られている。
例えば、特開平10−58579号公報(特許文献1)には、伸長性の保持層の片面に粘着剤層が積層されており、該積層体の破断伸びが100%以上で、かつ100%延伸した際の永久歪みが20%以上であることを特徴とする伸長可能なシート状気密材について記載されている。この伸長可能なシート状気密材によれば、使用の際に各様の異形部、曲面部に応じた形で任意にかつ容易に伸長しながら貼り付けることが可能であり、またその伸長した部分は縮みにくいため、経時での剥がれが起こりにくいという利点を有するとされている。しかしながら、ブチルゴム系やゴム化アスファルト系の粘着剤を用いて得られたシート状気密材は使い易いとされているが、高温時に糊ダレし易く、経時変化し易い課題があるうえに、粘着剤の厚みが厚い場合には密着性が不十分となるおそれがあった。また、ブチルゴム系やゴム化アスファルト系の黒い粘着剤が作業中に手に付いて、他の建築部材などに汚れが移るおそれもあった。更に、アクリル系粘着剤を用いて得られたシート状気密材はやや粗面になじみにくく、曲面や凹凸面を有する部位に必ずしも良好に沿わない場合もあり改善が望まれていた。
また、特開2001−3019号公報(特許文献2)には、熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に不織布を積層してなる積層体であって、熱可塑性樹脂フィルムと不織布とが接着剤を介することなく接着されており、不織布を構成する繊維の融着部において2本以上の繊維間にまたがって形成される膜が存在することを特徴とする粘着テープ用基材について記載されている。この粘着テープ用基材によれば、粘着テープ用基材は、熱可塑性樹脂フィルムと不織布とを接着剤を介することなく接着したので、湿度や温度環境が変化してもフィルムと不織布が剥がれることがない。また、不織布を構成する繊維の融着部において2本以上の繊維間にまたがって形成される膜が存在してなるので、手切れ性が良好であるとされている。しかしながら、このような手切れ性が良好な粘着テープ用基材を用いて作製された粘着テープは、伸長させる際にテープが切れてしまうおそれがあった。
特開平10−58579号公報 特開2001−3019号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、伸長性が良好であり、曲面や凹凸面を有する部位に対しても良好に密着する伸長性粘着シートを提供することを目的とするものである。
上記課題は、熱可塑性樹脂層、不織布層、及び粘着剤層を積層した伸長性粘着シートであって、熱可塑性樹脂層が層の厚さ10〜60μmのポリオレフィンであり、不織布層が熱可塑性エラストマー不織布で層の目付が40〜120g/mであり、粘着剤層の目付が15〜300g/mであり、得られる伸長性粘着シートは100%伸長させた後の永久歪みが20〜80%でかつ破断点伸度が200%以上であることを特徴とする伸長性粘着シートを提供することによって解決される。
このとき、熱可塑性樹脂層がポリオレフィンからなることが好適であり、粘着剤層がアクリル系粘着剤からなることが好適である。また、熱可塑性樹脂層の厚さが10〜60μmであることが好適であり、10%伸長時応力が5N/cm以下であり、最大点応力が10N/cm以上であることが好適である。更に100%伸長させた後の永久歪みが20〜80%であることも好適である。このような条件の熱可塑性樹脂層を備えている伸長性粘着シートとしたことにより、不織布層を補強する効果を有するとともに、伸長後の不織布層の過度な伸長及び収縮を抑えることができる。本発明の好適な実施態様は、このような伸長性粘着シートからなる建築部材接合用粘着テープである。
本発明の伸長性粘着シートは、伸長性が良好であり、曲面や凹凸面を有する部位に対しても良好に密着する。したがって、建築部材接合用粘着テープとして適しており、気密性や水密性が要求される建築部材の境界部に対して好適に用いられる。
本発明の伸長性粘着シートは、熱可塑性樹脂層、不織布層、及び粘着剤層を積層したものである。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂は特に限定されず、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等を用いることができるが、伸長性を有するとともに耐薬品性が良好である観点からポリオレフィンであることが好ましい。ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体を含む)、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等が挙げられるが、適度な柔軟性を有しつつ、良好な永久歪みの維持の観点から、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンが好適に用いられる。
本発明の伸長性粘着シートにおいて、熱可塑性樹脂層の厚さは特に限定されないが、不織布層の過度な伸長及び収縮を抑えることができる観点から10〜60μmであることが好ましい。熱可塑性樹脂層の厚さが10μm未満の場合、引張破断強度が不足し、また、外部からの応力で簡単に破れるばかりか、不織布層と積層する際に熱可塑性樹脂層に穴が開いて破れてしまったりして、伸長性粘着シートの気密性や水密性が損なわれるおそれがある。熱可塑性樹脂層の厚さは15μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることが更に好ましい。一方、熱可塑性樹脂層の厚さが60μmを超える場合、熱可塑性樹脂層を伸長させるのに必要とする力が大きくなり過ぎるうえに、硬くなり過ぎるため、伸長性粘着シートを曲面や凹凸面に沿わせることが困難となるおそれがある。熱可塑性樹脂層の厚さは55μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることが更に好ましい。
本発明で用いられる不織布層を構成する不織布としては特に限定されず、スパンボンド法によって形成された不織布(スパンボンド不織布)、メルトブローン法によって形成された不織布(メルトブローン不織布)、水流交絡法によって形成された不織布(スパンレース不織布)、ニードルパンチ法によって形成された不織布、熱融着法によって形成された不織布(サーマルボンド不織布)、溶剤接着法によって形成された不織布(ケミカルボンド不織布)、カード法によって形成された不織布等が挙げられる。中でも伸長性が良好である観点から、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布が好適に用いられる。
また、上記不織布の素材としては特に限定されないが、破断点伸度が大きく、柔軟で、より小さい力で伸長させることが出来る観点から、熱可塑性エラストマーからなる不織布であることが好ましい。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ナイロン系エラストマーなどが挙げられる。不織布層と熱可塑性樹脂層の間の接着性が弱い場合、層間剥離が起こり気密性や水密性が損なわれるおそれがあるため、不織布層の素材は熱可塑性樹脂層との接着性のよい素材が選択される。従って、ポリオレフィンを熱可塑性樹脂層として選択する場合、不織布層はオレフィン系エラストマー又はスチレン系エラストマーが好適に用いられる。
本発明の伸長性粘着シートにおいて、不織布層の目付(単位面積あたりの質量を表す)は、40〜120g/mである。不織布層の目付がこのような範囲にあることで、伸長性が良好であり、曲面や凹凸面を有する部位に対しても良好に密着する伸長性粘着シートが得られる。不織布の目付が40g/m未満の場合、伸長性粘着シートが曲面や凹凸面を有する部位に対する密着性及び緩衝性が劣るとともに、凸面が鋭利な場合には穴が開いて破れるおそれがあり、不織布の目付は50g/m以上であることが好ましく、60g/m以上であることがより好ましく、70g/m以上であることが更に好ましい。一方、不織布の目付が120g/mを超える場合、不織布を伸長させるのに必要とする強度が高くなるため伸長しにくくなるとともに、伸長時に熱可塑性樹脂層と不織布層との間が層間剥離するおそれがある。特に、伸長する過程で熱可塑性樹脂層よりも不織布層の強度が高くなると層間剥離するおそれが高くなる。不織布層の目付は、110g/m以下であることが好ましく、100g/m以下であることがより好ましく、90g/m以下であることが更に好ましい。
本発明で用いられる粘着剤層を構成する粘着剤としては特に限定されず、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を用いることができる。中でも、耐熱性、耐候性、耐溶剤性に優れ、被着対象物への馴染みが良く、粘着剤による汚れが少なく重ね貼り容易などの作業性が良好なアクリル系粘着剤であることが好ましい。
本発明の伸長性粘着シートにおいて、粘着剤層の目付は、15〜300g/mである。粘着剤層の目付がこのような範囲にあることで、粘着性が良好であり、かつ気密性や水密性の高い伸長性粘着シートが得られる。粘着剤層の目付が15g/m未満の場合、粘着性が弱くシートが剥がれてしまうおそれがあり、20g/m以上であることが好ましく、30g/m以上であることがより好ましく、40g/m以上であることが更に好ましい。一方、粘着剤層の目付が300g/mを超える場合、シートの端面から粘着剤がはみ出してしまうおそれがある。特に、ロールに巻いた場合にシートの端面から粘着剤がはみ出してしまうと、ロール端面にゴミが付着しやすくなるうえに、ロール端面を下にして置いた場合に、床などと接着し、剥がす際に床などを損傷させるおそれが高くなる。粘着剤層の目付は、250g/m以下であることが好ましく、200g/m以下であることがより好ましく、150g/m以下であることが更に好ましい。
本発明の伸長性粘着シートは、これら熱可塑性樹脂層、不織布層、及び粘着剤層を積層したものである。本発明の伸長性粘着シートが熱可塑性樹脂層を備えていることにより、不織布層を補強する効果を有するとともに、伸長後の不織布層の過度な伸長及び収縮を抑えることができる。また、伸長性粘着シートの強度を向上させることができるとともに、防水性を付与することもできる。更に、本発明の伸長性粘着シートが不織布層を備えていることにより、曲面や凹凸面を有する部位に対する密着性及び緩衝性が良好となる。このとき、熱可塑性樹脂層の厚みを薄くし、不織布層の厚みを熱可塑性樹脂層よりも厚くすることで、曲面や凹凸面に対する密着性が優れた伸長性粘着シートが得られるため好ましい。熱可塑性樹脂層、不織布層、及び粘着剤層の層構成としては特に限定されないが、曲面や凹凸面に対する密着性がより良好である観点から、熱可塑性樹脂層、不織布層、及び粘着剤層をこの順番で積層することが好ましい。
本発明の伸長性粘着シートは、破断点伸度が200%以上であることを特徴とする。ここで、破断点伸度とは、試料の初期長さと、引っ張り試験機により一定速度で試料を破断するまで伸長したときの試料の伸長後の長さとの差から算出され、JIS Z 0237に準じて測定される。破断点伸度が200%以上であることにより、伸長しやすく貼り合わせた際に密着性が良好な伸長性粘着シートとなる。破断点伸度が大きいほど、径のより小さい曲面や、より鋭角な角度を有する凹凸面に沿わせることができる。破断点伸度が200%未満の場合、曲面や凹凸面を有する部位にうまく沿わないとともに、凸面が鋭利な場合には穴が開いて破れるおそれがある。破断点伸度は、300%以上であることが好ましく、400%以上であることがより好ましく、500%以上であることが更に好ましい。一方、破断点伸度は、通常、2000%以下である。
また、本発明の伸長性粘着シートは、10%伸長時応力が5N/cm以下であることが好ましい。ここで、10%伸長時応力とは、試料の初期長さを基準にして、引っ張り試験機により試料の初期長さから10%伸長させたときの応力のことをいい、JIS Z 0237に準じて測定される。10%伸長時応力が5N/cmを超える場合、シートを使用するに際し、初期負荷がかかるため伸長しにくくなるおそれがあるとともに、シートが硬くなってしまい曲面や凹凸面を有する部位にうまく沿わないおそれがある。10%伸長時応力は、より好適には4N/cm以下である。
更に、本発明の伸長性粘着シートは、最大点応力が10N/cm以上であることが好ましい。ここで、最大点応力とは、引っ張り試験機で伸長させたときの最大の応力のことをいい、JIS Z 0237に準じて測定される。最大点応力が10N/cm未満の場合、シートを伸長させた際に破れやすくなるおそれがあり、最大点応力は、11N/cm以上であることがより好ましい。一方、通常、最大点応力は100N/cm以下である。
また、本発明の伸長性粘着シートは、100%伸長させた後の永久歪みが20〜80%であることが好ましい。ここで、100%伸長させた後の永久歪みとは、引っ張り試験機で試料を100%伸長させて一定時間経過した後に、試料が縮む変化の程度を百分率で表したものであり、具体的には、後述の実施例における永久歪みの測定方法に記載している。100%伸長させた後の永久歪みが20%未満の場合、シートが伸長前の状態に戻る力が強く、貼り合わせたシートが剥がれてしまうおそれがある。100%伸長させた後の永久歪みは、25%以上であることがより好ましく、30%以上であることが更に好ましい。一方、100%伸長させた後の永久歪みが80%を超える場合、シートが伸長前の状態に戻る力が弱く、曲面や凹凸面を有する部位に対して密着しにくいおそれがある。100%伸長させた後の永久歪みは、75%以下であることがより好ましく、70%以下であることが更に好ましい。
本発明の伸長性粘着シートは、伸長性が良好であり、曲面や凹凸面を有する部位に対しても良好に密着する。したがって、建築部材接合用粘着テープとして好適に用いられ、特に気密性又は水密性を高めるために、例えば配管等の建築部材間の境界部に対して好適に用いられる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。本実施例における測定方法及び評価方法は以下のとおりである。
(1)破断点伸度の測定
幅25mm、長さ100mmの伸長性粘着シートの試験片を用意した。JIS Z 0237に準じ、この試験片を引っ張り試験機にセットして、23℃にて300mm/minの速度で破断するまで伸長させた。このときの伸び率を測定して破断点伸度とした。破断点伸度(%)は、[(伸長後の長さ−初期長さ)/(初期長さ)]×100により算出した。
(2)10%伸長時応力の測定
幅25mm、長さ100mmの伸長性粘着シートの試験片を用意した。JIS Z 0237に準じ、この試験片を引っ張り試験機にセットし、23℃にて300mm/minの速度で試験片の初期長さから10%伸長させたときの応力を測定し、このときの値を10%伸長時応力とした。
(3)最大点応力の測定
幅25mm、長さ100mmの伸長性粘着シートの試験片を用意した。JIS Z 0237に準じ、この試験片を引っ張り試験機にセットして、23℃にて300mm/minの速度で破断するまで伸長させたときの応力を測定し、最大の応力を示したときの値を最大点応力とした。
(4)100%伸長させた後の永久歪みの測定
幅25mm、長さ100mmの伸長性粘着シートの試験片を用意した。長さ方向の両端から37.5mmとなる2箇所に油性ペンでラインを引いた(ライン同士の間隔は25mmとなる)。この試験片をチャック間50mmに設定した引っ張り試験機にセットし、500mm/minの速度で50mm伸長し、この状態で2分間放置した。その後、試験片を取り出して、試験片をテンションのかからない状態で24時間放置し、ライン間の距離を測定した。永久歪み(%)は、[(試験後のライン間の距離−25mm)/(25mm)]×100により算出した。
(5)接着性の評価
一辺30cmの正方形の板(木製)の中央部分に、一辺10cmの正方形の底面を有する高さ30cmの角柱(木製)を底面が下になるように置き、得られた伸長性粘着シートを50mm幅にスリットしテープ状にしたものを用いて、板と角柱の境界部分を角柱の周囲へ沿わせながら貼り合わせることにより、接着性の評価を行った。
実施例1
ポリプロピレン系エラストマーからなる目付100g/mのスパンボンド不織布の片面に、直鎖状低密度ポリエチレン(密度=0.911g/cm)を押出ラミネートした。これにより、厚さ40μmの熱可塑性樹脂層と不織布層が積層されたシート基材を形成した。このシート基材の不織布面にアクリル系粘着剤を乾燥後の目付が100g/mになるようにマルチコーターで塗布し、乾燥することにより伸長性粘着シートを得た。得られた伸長性粘着シートの破断点伸度、10%伸長時応力、最大点応力及び100%伸長させた後の永久歪みを測定した。得られた結果を表1にまとめて示す。また、接着性の評価を行ったところ、接着性は良好であり、柱の角部分に対しても容易に密着させて貼り合わせることができた。
比較例1
実施例1において、ポリプロピレン系エラストマーの代わりにポリプロピレン(非エラストマー)からなる目付100g/mのスパンボンド不織布を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを作製した。実施例1と同様にして測定した結果を表1にまとめて示す。また、得られた粘着シートを角形の柱の周囲に貼り合わせたところ、伸長しにくくうまく密着させることができなかった。更に、貼り合わせた際にシワが生じた。
比較例2
実施例1において、目付150g/mの不織布を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを作製した。実施例1と同様にして測定した結果を表1にまとめて示す。また、得られた粘着シートを角形の柱の周囲に貼り合わせたところ、伸長しにくく、柱の角部分に貼り合わせる際に力を要した。更に、伸長しすぎた場合には熱可塑性樹脂層と不織布層との間で層間剥離が起こった。
比較例3
実施例1において、目付30g/mの不織布を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを作製した。シートを作製する際にカールが激しく起こり、糊の塗工性が良くなかった。実施例1と同様にして測定した結果を表1にまとめて示す。また、得られた粘着シートを角形の柱の周囲に貼り合わせたところ、慎重に伸ばさないと破れが発生した。更に、曲面や凹凸面を有する部位に対しては、うまく密着させて貼り合わせることができなかった。
実施例2
実施例1において、熱可塑性樹脂層の厚みを80μmに変更した以外は、実施例1と同様にして伸長性粘着シートを作製した。実施例1と同様にして測定した結果を表1にまとめて示す。また、得られた伸長性粘着シートを角形の柱の周囲に貼り合わせたところ、柱の角部分に貼り合わせる際に力を要した。更に、貼り合わせた際にシワが生じた。
実施例3
実施例1において、ポリプロピレン系エラストマーからなる目付100g/mのスパンボンド不織布の代わりに、スチレン系エラストマーからなる目付70g/mのスパンレース不織布を用いた以外は実施例1と同様にして伸長性粘着シートを作製した。実施例1と同様にして測定した結果を表1にまとめて示す。また、得られた伸長性粘着シートを角形の柱の周囲に貼り合わせたところ、接着性が良好であり、柱の角部分に対しても容易に密着させて貼り合わせることができた。
比較例4
実施例1において、熱可塑性樹脂層を設けず、ポリプロピレン系エラストマーからなる目付100g/mのスパンボンド不織布の代わりに、スチレン系エラストマーからなる目付100g/mのスパンレース不織布を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを作製した。実施例1と同様にして測定した結果を表1にまとめて示す。また、得られた粘着シートを角形の柱の周囲に貼り合わせたところ、特に問題はなかったが、貼り合わせてから3日後に、粘着シートの端部が剥がれているのが確認された。
比較例5
低密度ポリエチレン(密度=0.918g/cm)からなる厚さ30μmのフィルムの片面に、目付900g/mのブチルゴム系粘着剤を貼り合わせて粘着シートを作製した。実施例1と同様にして測定した結果を表1にまとめて示す。また、得られた粘着シートを角形の柱の周囲に貼り合わせたところ、柱の角部分に沿わせるのが困難であった。
Figure 0005431668
表1から分かるように、熱可塑性樹脂層として直鎖状低密度ポリエチレン、不織布層としてポリプロピレン系エラストマーからなる目付100g/mのスパンボンド不織布、及び粘着剤層として目付100g/mのアクリル系粘着剤を用いた実施例1では、伸長性が良好であり、曲面や凹凸面を有する部位に対しても良好に密着する伸長性粘着シートが得られた。これに対し、破断点伸度が90%であった比較例1では粘着シートを伸長させることが難しくうまく密着させることができなかった。不織布層の目付が150g/mである比較例2では、粘着シートを伸長させすぎた場合には熱可塑性樹脂層と不織布層との間で層間剥離が起こった。不織布層の目付が30g/mである比較例3では、曲面や凹凸面を有する部位に対してうまく密着させて貼り合わせることができず、最大点応力が9N/cmと少し強度が低かった。更に、熱可塑性樹脂層を設けなかった比較例4では、100%伸長させた後の永久歪みが15%であり、粘着シートが伸長前の状態に戻る力が強いため、貼り合わせてから数日後に粘着シートの端部が剥がれてしまった。また、不織布層を設けなかった比較例5では、曲面や凹凸面を有する部位、特に柱の角部分に対して沿わせるのが困難であった。

Claims (4)

  1. 熱可塑性樹脂層、不織布層、及び粘着剤層を積層した伸長性粘着シートであって、
    熱可塑性樹脂層が層の厚さ10〜60μmのポリオレフィンであり、
    不織布層が熱可塑性エラストマー不織布で層の目付が40〜120g/mであり、
    粘着剤層の目付が15〜300g/mであり、
    得られる伸長性粘着シートは100%伸長させた後の永久歪みが20〜80%でかつ破断点伸度が200%以上であることを特徴とする伸長性粘着シート。
  2. 伸長性粘着シートは10%伸長時応力が5N/cm以下であり、最大点応力が10N/cm以上である請求項1記載の伸長性粘着シート。
  3. 粘着剤層がアクリル系粘着剤からなる請求項1又は2記載の伸長性粘着シート。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の伸長性粘着シートからなる建築部材接合用粘着テープ。
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