JP5431194B2 - 電気式脱イオン水製造装置 - Google Patents
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Description
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布していることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置を提供するものである。
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%であることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置を提供するものである。
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布していることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置を提供するものである。
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%であることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置を提供するものである。
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布していることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置を提供するものである。
第1のモノリスイオン交換体は、モノリスにイオン交換基を導入することで得られるものであり、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μm、好ましくは30〜200μm、特に35〜150μmの開口(メソポア)となる連続マクロポア構造体であり、更に、該マクロポアと該メソポアで形成される気泡構造の内壁に、平均孔径が5〜800nm、好ましくは2〜500nmの非連続孔であるミクロポアを有していてもよい連続マクロポア構造体である。モノリスイオン交換体の開口の平均直径は、モノリスにイオン交換基を導入する際、モノリス全体が膨潤するため、モノリスの開口の平均直径よりも大となる。開口の平均直径が30μm未満であると、通水時の圧力損失が大きくなってしまうため好ましくなく、開口の平均直径が大き過ぎると、流体とモノリスイオン交換体との接触が不十分となり、その結果イオン交換特性が低下してしまうため好ましくない。なお、本発明では、乾燥状態のモノリス中間体の開口の平均直径、乾燥状態のモノリスの開口の平均直径及び乾燥状態のモノリスイオン交換体の開口の平均直径は、水銀圧入法により測定される値である。また、水湿潤状態のモノリスイオン交換体の開口の平均直径は、乾燥状態のモノリスイオン交換体の開口の平均直径に、膨潤率を乗じて算出される値である。具体的には、水湿潤状態のモノリスイオン交換体の直径がx1(mm)であり、その水湿潤状態のモノリスイオン交換体を乾燥させ、得られる乾燥状態のモノリスイオン交換体の直径がy1(mm)であり、この乾燥状態のモノリスイオン交換体を水銀圧入法により測定したときの開口の平均直径がz1(μm)であったとすると、水湿潤状態のモノリスイオン交換体の開口の平均直径(μm)は、次式「水湿潤状態のモノリスイオン交換体の開口の平均直径(μm)=z1×(x1/y1)」で算出される。また、イオン交換基導入前の乾燥状態のモノリスの開口の平均直径、及びその乾燥状態のモノリスにイオン交換基導入したときの乾燥状態のモノリスに対する水湿潤状態のモノリスイオン交換体の膨潤率がわかる場合は、乾燥状態のモノリスの開口の平均直径に、膨潤率を乗じて、モノリスイオン交換体の空孔の水湿潤状態の平均直径を算出することもできる。
第1のモノリスイオン交換体は、イオン交換基を含まない油溶性モノマー、界面活性剤及び水の混合物を撹拌することにより油中水滴型エマルジョンを調製し、次いで油中水滴型エマルジョンを重合させて全細孔容積が5〜16ml/gの連続マクロポア構造のモノリス状の有機多孔質中間体を得るI工程、ビニルモノマー、一分子中に少なくとも2個以上のビニル基を有する架橋剤、ビニルモノマーや架橋剤は溶解するがビニルモノマーが重合して生成するポリマーは溶解しない有機溶媒及び重合開始剤からなる混合物を調製するII工程、II工程で得られた混合物を静置下、且つ該I工程で得られたモノリス状の有機多孔質中間体の存在下に重合を行い、該有機多孔質中間体の骨格より太い骨格を有する骨太有機多孔質体を得るIII工程、該III工程で得られた骨太有機多孔質体にイオン交換基を導入するIV工程、を行なうことにより得られる。
第2のモノリスイオン交換体は、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量が0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布している。
第2のモノリスイオン交換体は、イオン交換基を含まない油溶性モノマー、界面活性剤及び水の混合物を撹拌することにより油中水滴型エマルジョンを調製し、次いで油中水滴型エマルジョンを重合させて全細孔容積が16ml/gを超え、30ml/g以下の連続マクロポア構造のモノリス状の有機多孔質中間体を得るI工程、芳香族ビニルモノマー、一分子中に少なくとも2個以上のビニル基を有する全油溶性モノマー中、0.3〜5モル%の架橋剤、芳香族ビニルモノマーや架橋剤は溶解するが芳香族ビニルモノマーが重合して生成するポリマーは溶解しない有機溶媒及び重合開始剤からなる混合物を調製するII工程、II工程で得られた混合物を静置下、且つI工程で得られたモノリス状の有機多孔質中間体の存在下に重合を行い、共連続構造体を得るIII工程、該III工程で得られた共連続構造体にイオン交換基を導入するIV工程を行うことで得られる。
次に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって本発明を制限するものではない。
(I工程;モノリス中間体の製造)
スチレン19.2g、ジビニルベンゼン1.0g、ソルビタンモノオレエート(以下SMOと略す)1.0gおよび2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)0.26gを混合し、均一に溶解させた。次に,当該スチレン/ジビニルベンゼン/SMO/2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)混合物をTHF1.8mlを含有する180gの純水に添加し、遊星式撹拌装置である真空撹拌脱泡ミキサー(イーエムイー社製)を用いて5〜20℃の温度範囲において減圧下撹拌して、油中水滴型エマルションを得た。このエマルションを反応容器に速やかに移し、密封後静置下で60℃、24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで抽出した後、減圧乾燥して、連続マクロポア構造を有するモノリス中間体を製造した。水銀圧入法により測定した該モノリス中間体のマクロポアとマクロポアが重なる部分の開口(メソポア)の平均直径は56μm、全細孔容積は7.5ml/gであった。
次いで、スチレン49.0g、ジビニルベンゼン1.0g、1-デカノール50g、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.5gを混合し、均一に溶解させた(II工程)。次に上記モノリス中間体を外径70mm、厚さ約20mmの円盤状に切断して、7.6g分取した。分取したモノリス中間体を内径90mmの反応容器に入れ、当該スチレン/ジビニルベンゼン/1-デカノール/2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)混合物に浸漬させ、減圧チャンバー中で脱泡した後、反応容器を密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、厚さ約30mmのモノリス状の内容物を取り出し、アセトンでソックスレー抽出した後、85℃で一夜減圧乾燥した(III工程)。
上記の方法で製造したモノリスを、外径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。モノリスの重量は27gであった。これにジクロロメタン1500mlを加え、35℃で1時間加熱した後、10℃以下まで冷却し、クロロ硫酸145gを徐々に加え、昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールを加え、残存するクロロ硫酸をクエンチした後、メタノールで洗浄してジクロロメタンを除き、更に純水で洗浄して連続マクロポア構造を有するモノリスカチオン交換体を得た。
(モノリスの製造)
スチレンの使用量、架橋剤の種類と使用量、有機溶媒の種類と使用量、スチレン及びジビニルベンゼン含浸重合時に共存させるモノリス中間体の多孔構造、架橋密度および使用量を表1に示す配合量に変更した以外は、参考例1と同様の方法でモノリスを製造した。その結果を表1及び表2に示す。なお、参考例2〜11のSEM画像(不図示)及び表2から、参考例2〜11のモノリスの開口の平均直径は22〜70μmと大きく、骨格を構成する壁部の平均厚みも25〜50μmと厚く、骨格部面積はSEM画像領域中26〜44%と骨太のモノリスであった。
上記の方法で製造したモノリスを、それぞれ参考例1と同様の方法でクロロ硫酸と反応させ、連続マクロポア構造を有するモノリスカチオン交換体を製造した。その結果を表2に示す。参考例2〜11のモノリスカチオン交換体の開口の平均直径は46〜138μmであり、骨格を構成する壁部の平均厚みも45〜110μmと厚く、骨格部面積はSEM画像領域中26〜44%であり、イオン交換帯長さも従来のものよりも短く、差圧係数も低い値を示した。また、体積当りの交換容量も大きな値を示した。また、参考例8のモノリスカチオン交換体については、機械的特性の評価も行なった。
参考例8で得られたモノリスカチオン交換体を、水湿潤状態で4mm×5mm×10mmの短冊状に切り出し、引張強度試験の試験片とした。この試験片を引張試験機に取り付け、ヘッドスピードを0.5mm/分に設定し、水中、25℃にて試験を行った。その結果、引張強度、引張弾性率はそれぞれ45kPa、50kPaであり、従来のモノリスカチオン交換体に比べて格段に大きな値を示した。また、引張破断伸びは25%であり、従来のモノリスカチオン交換体よりも大きな値であった。
(モノリスの製造)
スチレンの使用量、架橋剤の使用量、有機溶媒の使用量を表1に示す配合量に変更した以外は、参考例1と同様の方法で参考例4と同じ組成・構造のモノリスを製造した。なお、参考例13は内径75mmの反応容器に代えて、内径110mmの反応容器を用いた以外は、参考例12と同様の方法で行ったものである。その結果を表1及び表2に示す。
上記の方法で製造したモノリスを、外径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。これにジメトキシメタン1400ml、四塩化スズ20mlを加え、氷冷下クロロ硫酸560mlを滴下した。滴下終了後、昇温して35℃、5時間反応させ、クロロメチル基を導入した。反応終了後、母液をサイフォンで抜き出し、THF/水=2/1の混合溶媒で洗浄した後、更にTHFで洗浄した。このクロロメチル化モノリス状有機多孔質体にTHF1000mlとトリメチルアミン30%水溶液600mlを加え、60℃、6時間反応させた。反応終了後、生成物をメタノール/水混合溶媒で洗浄し、次いで純水で洗浄して単離した。
(I工程;モノリス中間体の製造)
スチレン5.4g、ジビニルベンゼン0.17g、ソルビタンモノオレエート(以下SMOと略す)1.4gおよび2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)0.26gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該スチレン/ジビニルベンゼン/SMO/2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)混合物を180gの純水に添加し、遊星式撹拌装置である真空撹拌脱泡ミキサー(イーエムイー社製)を用いて5〜20℃の温度範囲において減圧下撹拌して、油中水滴型エマルションを得た。このエマルションを速やかに反応容器に移し、密封後静置下で60℃、24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、メタノールで抽出した後、減圧乾燥して、連続マクロポア構造を有するモノリス中間体を製造した。このようにして得られたモノリス中間体(乾燥体)の内部構造をSEM画像(図7)により観察したところ、隣接する2つのマクロポアを区画する壁部は極めて細く棒状であるものの、連続気泡構造を有しており、水銀圧入法により測定したマクロポアとマクロポアが重なる部分の開口(メソポア)の平均直径は70μm、全細孔容積は21.0ml/gであった。
次いで、スチレン76.0g、ジビニルベンゼン4.0g、1-デカノール120g、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)0.8gを混合し、均一に溶解させた(II工程)。次に上記モノリス中間体を直径70mm、厚さ約40mmの円盤状に切断して4.1gを分取した。分取したモノリス中間体を内径75mmの反応容器に入れ、当該スチレン/ジビニルベンゼン/1-デカノール/2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)混合物に浸漬させ、減圧チャンバー中で脱泡した後、反応容器を密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、厚さ約60mmのモノリス状の内容物を取り出し、アセトンでソックスレー抽出した後、85℃で一夜減圧乾燥した(III工程)。
上記の方法で製造したモノリスを、直径75mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。モノリスの重量は18gであった。これにジクロロメタン1500mlを加え、35℃で1時間加熱した後、10℃以下まで冷却し、クロロ硫酸99gを徐々に加え、昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールを加え、残存するクロロ硫酸をクエンチした後、メタノールで洗浄してジクロロメタンを除き、更に純水で洗浄して共連続構造を有するモノリスカチオン交換体を得た。
(共連続構造を有するモノリスの製造)
スチレンの使用量、架橋剤の使用量、有機溶媒の使用量、スチレン及びジビニルベンゼン含浸重合時に共存させるモノリス中間体の多孔構造、架橋密度及び使用量を表3に示す配合量に変更した以外は、参考例14と同様の方法で共連続構造を有するモノリスを製造した。なお、参考例17は内径75mmの反応容器に代えて、内径110mmの反応容器を用いた以外は、参考例14と同様の方法で行ったものである。その結果を表3及び表4に示す。
上記の方法で製造したモノリスを、それぞれ参考例14と同様の方法でクロロ硫酸と反応させ、共連続構造を有するモノリスカチオン交換体を製造した。その結果を表4に示す。また、得られた共連続構造を有するモノリスカチオン交換体の内部構造は、不図示のSEM画像及び表4から参考例15〜17で得られたモノリスカチオン交換体はイオン交換体長さは従来のものよりも短く、差圧係数も小さい値を示した。また、参考例15のモノリスカチオン交換体については、機械的特性の評価も行なった。
参考例15で得られたモノリスカチオン交換体を、水湿潤状態で4mm×5mm×10mmの短冊状に切り出し、引張強度試験の試験片とした。この試験片を引張試験機に取り付け、ヘッドスピードを0.5mm/分に設定し、水中、25℃にて試験を行った。その結果、引張強度、引張弾性率はそれぞれ23kPa、15kPaであり、従来のモノリスカチオン交換体に比べて格段に大きな値を示した。また、引張破断伸びは50%であり、従来のモノリスカチオン交換体よりも大きな値であった。
(共連続構造を有するモノリスの製造)
スチレンの使用量、架橋剤の使用量、有機溶媒の使用量、スチレン及びジビニルベンゼン含浸重合時に共存させるモノリス中間体の多孔構造、架橋密度及び使用量を表3に示す配合量に変更した以外は、参考例14と同様の方法で共連続構造を有するモノリスを製造した。なお、参考例19は内径75mmの反応容器に代えて、内径110mmの反応容器を用いた以外は、参考例18と同様の方法で行ったものである。その結果を表3及び表4に示す。
上記の方法で製造したモノリスを、直径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。これにジメトキシメタン1400ml、四塩化スズ20mlを加え、氷冷下クロロ硫酸560mlを滴下した。滴下終了後、昇温して35℃で5時間反応させ、クロロメチル基を導入した。反応終了後、母液をサイフォンで抜き出し、THF/水=2/1の混合溶媒で洗浄した後、更にTHFで洗浄した。このクロロメチル化モノリス状有機多孔質体にTHF1000mlとトリメチルアミン30%水溶液600mlを加え、60℃、6時間反応させた。反応終了後、生成物をメタノール/水混合溶媒で洗浄し、次いで純水で洗浄して単離した。
(連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質体(公知品)の製造)
特開2002−306976号記載の製造方法に準拠して連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質体を製造した。すなわち、スチレン19.2g、ジビニルベンゼン1.0g、SMO1.0gおよび2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)0.26gを混合し、均一に溶解させた。次に,当該スチレン/ジビニルベンゼン/SMO/2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)混合物を180gの純水に添加し、遊星式撹拌装置である真空撹拌脱泡ミキサー(イーエムイー社製)を用いて5〜20℃の温度範囲において減圧下撹拌して、油中水滴型エマルションを得た。このエマルションを反応容器に速やかに移し、密封後静置下で60℃、24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで抽出した後、減圧乾燥して、連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質体を製造した。
上記の方法で製造した有機多孔質体を、外径70mm、厚み約15mmの円盤状に切断した。有機多孔質体の重量は6gであった。これにジクロロメタン1000mlを加え、35℃で1時間加熱した後、10℃以下まで冷却し、クロロ硫酸30gを徐々に加え、昇温して35℃で24時間反応させた。その後、メタノールを加え、残存するクロロ硫酸をクエンチした後、メタノールで洗浄してジクロロメタンを除き、更に純水で洗浄して連続マクロポア構造を有するモノリス状多孔質カチオン交換体を得た。得られたカチオン交換体の反応前後の膨潤率は1.6倍であり、体積当りのイオン交換容量は、水湿潤状態で0.22mg当量/mlと参考例1〜19に比べて小さな値を示した。水湿潤状態での有機多孔質イオン交換体のメソポアの平均直径を、有機多孔質体の値と水湿潤状態のカチオン交換体の膨潤率から見積もったところ46μmであり、骨格を構成する壁部の平均厚み8μm、骨格部面積はSEM画像領域中10%、全細孔容積は、8.6ml/gであった。また、水を透過させた際の圧力損失の指標である差圧係数は、0.013MPa/m・LVであった。結果を表5にまとめて示す。また、参考例20で得られたモノリスカチオン交換体については、機械的特性の評価も行なった。
参考例20で得られたモノリスカチオン交換体について、参考例8の評価方法と同様の方法で引張試験を行った。その結果、引張強度、引張弾性率はそれぞれ28kPa、12kPaであり、参考例8のモノリスカチオン交換体に比べて低い値であった。また、引張破断伸びも17%であり、本発明のモノリスカチオン交換体よりも小さかった。
(連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質体の製造)
スチレンの使用量、ジビニルベンゼンの使用量、SMOの使用量を表5に示す配合量に変更した以外は、参考例20と同様の方法で、従来技術により連続マクロポア構造を有するモノリス状有機多孔質体を製造した。結果を表5に示す。また、参考例23のモノリスの内部構造は不図示のSEMにより観察した。なお、参考例23は全細孔容積を最小とする条件であり、油相部に対してこれ以下の水の配合では、開口が形成できない。参考例21〜23のモノリスはいずれも、開口径が9〜18μmと小さく、骨格を構成する壁部の平均厚みも15μmと薄く、また、骨格部面積はSEM画像領域中最大でも22%と少なかった。
上記の方法で製造した有機多孔質体を、参考例20と同様の方法でクロロ硫酸と反応させ、連続マクロポア構造を有するモノリス状多孔質カチオン交換体を製造した。結果を表5に示す。開口直径を大きくしようとすると壁部の厚みが小さくなったり、骨格が細くなったりする。一方、壁部を厚くしたり、骨格を太くしようとすると開口の直径が減少する傾向が認められた。その結果、差圧係数を低く押さえると体積当りのイオン交換容量が減少し、イオン交換容量を大きくすると差圧係数が増大した。
(連続マクロポア構造を有するモノリス状有機カチオン交換体の製造)
スチレン83.1g、ジビニルベンゼン20.7g、アゾビスイソブチロニトリル0.42g及びソルビタンモノオレエート11.4gを混合し、均一に溶解させた。次に、当該スチレン/ジビニルベンゼン/アゾビスイソブチロニトリル/ソルビタンモノオレエート混合物を1350mlの純水に添加し、ホモジナイザーを用いて2万回転/分で2分間攪拌し、油中水滴型エマルジョンを得た。乳化終了後、油中水滴型エマルジョンをステンレス製のオートクレーブに移し、窒素で十分置換した後密封し、静置下60℃で24時間重合させた。重合終了後、内容物を取り出し、イソプロパノールで24時間ソックスレー抽出し、未反応モノマーとソルビタンモノオレエートを除去した後、40℃で一昼夜減圧乾燥した。このようにして得られたスチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を14モル%含有した多孔質体に、テトラクロロエタン1500gを加え、60℃で30分加熱した後、室温まで冷却し、クロロ硫酸75gを徐々に加え、室温で24時間反応させた。その後、酢酸を加え、多量の水中に反応物を投入し、水洗、乾燥して多孔質陽イオン交換体を得た。この多孔質体のイオン交換容量は、乾燥多孔質体換算で4.0mg当量/ gであり、EPMAを用いた硫黄原子のマッピングにより、スルホン酸基が多孔質体に均一に導入されていることを確認した。また、SEM観察の結果、この多孔質体の内部構造は、連続気泡構造を有しており、平均径30μmのマクロポアの大部分が重なり合い、マクロポアとマクロポアの重なりで形成されるメソポアの直径の平均値は5μm、全細孔容積は、10.1ml/gであった。
(連続マクロポア構造を有するモノリス状有機アニオン交換体の製造)
スチレン83.1gの代わりに、p- クロロメチルスチレン54.0gを用い、ジビニルベンゼン51.9g、アゾビスイソブチロニトリル0.78gとした以外、上記多孔質陽イオン交換体の製造と同様の油中水滴型エマルジョンの重合を行い、p−クロロメチルスチレン/ジビニルベンゼン共重合体よりなる架橋成分を50モル%含有した多孔質体を製造した。この多孔質体に、ジオキサン1500gを加え80℃で30分加熱した後、室温まで冷却し、トリメチルアミン(30%)水溶液195gを徐々に加え、50℃で3時間反応させた後、室温で一昼夜放置した。反応終了後、多孔質体を取り出し、アセトンで洗浄後水洗し、乾燥して多孔質陰イオン交換体を得た。この多孔質体のイオン交換容量は、乾燥多孔質体換算で2.5mg当量/gであり、SIMSにより、トリメチルアンモニウム基が多孔質体に均一に導入されていることを確認した。また、SEM観察の結果、この多孔質体の内部構造は、連続気泡構造を有しており、平均径30μmのマクロポアの大部分が重なり合い、マクロポアとマクロポアの重なりで形成されるメソポアの直径の平均値は4μm、全細孔容積は9.9ml/gであった。
II工程で用いる有機溶媒の種類をポリスチレンの良溶媒であるジオキサンに変更したことを除いて、参考例1と同様の方法でモノリスの製造を試みた。しかし、単離した生成物は透明であり、多孔構造の崩壊・消失が示唆された。確認のためSEM観察を行ったが、緻密構造しか観察されず、連続マクロポア構造は消失していた。
図13に示すような電気式脱イオン水製造装置20Aを作製するため、先ず電気式脱陽イオン水製造装置20aを作製した。参考例8の多孔質陽イオン交換体から、純水湿潤状態で縦100mm、横100mm、厚さ10mmの直方体5個と、縦100mm、横100mm、厚さ5mmの直方体2個を切り出して脱イオン室に積層充填する充填材を得た。次いで、厚さ5mmの充填材2個と、厚さ10mmの充填材2個の片面に、図16に示したような間隔(w)10mm、幅(s)2mmの複数条の縦溝21、縦溝21の一端を繋げる横溝22、横溝22と不図示の外部配管に繋げる導入溝23を切削加工により形成した。次いで厚さ5mmの充填材を溝部24が装置内部を向くように配置して最上部及び最下部とし、その間に厚さ10mmの充填材5個を積層した。このとき、厚さ10mmの充填材の中、上部と下部の充填材はその溝部24が厚さ5mmの充填材の溝部24と向き合うように配置し、被処理水導入分配部3及び処理水集水部4を形成した。このように作製されたブロック状多孔質陽イオン交換体15は、縦100mm、横100mm、全充填層高60mmであり、被処理水導入分配部3の中心から処理水集水部4の中心までの高さ、即ち有効イオン交換体層高が50mmであった。次いで、ブロック状多孔質陽イオン交換体15の他側に陽イオン交換膜(Nafion 350;デュポン社製)を、一側に陽イオン交換膜(Nafion 350;デュポン社製)をそれぞれ密着させて配設した。更に、陽イオン交換膜の外側面に白金メッシュ状の陽極10を、陽イオン交換膜の外側面に白金メッシュ状の陰極9を配置した。得られた構造体を、適宜ノズルやリード線取り出し口を有するポリ塩化ビニル製のケース内に構築し、電気式脱陽イオン水製造装置20aを作製した。
参考例13の多孔質陰イオン交換体について、前記と同様の方法により充填材を得ると共に、被処理水導入分配部3及び処理水集水部4を形成してブロック状多孔質陰イオン交換体16を得た。次いで、ブロック状多孔質陰イオン交換体16の一側に陰イオン交換膜2(ネオセプタ AMH;徳山曹達社製)を、他側に陽イオン交換膜(Nafion 350;デュポン社製)をそれぞれ密着させて配設した。更に、陰イオン交換膜2の外側面に白金メッシュ状の陽極10を、陽イオン交換膜の外側面に白金メッシュ状の陰極9を配置した。なお、陽極10と陰イオン交換膜2の間にはポリテトラフロロエチレン製メッシュを介在させた。得られた構造体を、適宜ノズルやリード線取り出し口を有するポリ塩化ビニル製のケース内に構築し、電気式脱陰イオン水製造装置20bを作製した。
得られた電気式脱陽イオン水製造装置20aの処理水集水部4の開口と電気式脱陰イオン水製造装置20bの被処理水導入分配部3の開口を連通管5aで接続し、4つの電極室には被処理水の一部を独立して供給するようにした。また、電源として直流電源1個を用い、脱陽イオン室と脱陰イオン室が直列に接続されるように配線して、電気式脱イオン水製造装置20Aを得た。
参考例8の多孔質陽イオン交換体に代えて、参考例17の多孔質陽イオン交換体を用いたこと以外は、電気式脱陽イオン水製造装置Aの作製方法と同様の方法により、電気式脱陽イオン水製造装置Bを作製した。
参考例13の多孔質陰イオン交換体に代えて、参考例19の多孔質陰イオン交換体を用いたこと以外は、電気式脱陰イオン水製造装置Aの作製方法と同様の方法で、電気式脱陰イオン水製造装置Bを作製した。
電気式脱陽イオン水製造装置20aとして、電気式脱陽イオン水製造装置Bを使用し、電気式脱陰イオン水製造装置20bとして、電気式脱陰イオン水製造装置Bを使用した以外は、電気式脱イオン水製造装置Aと同様の方法により、電気式脱イオン水製造装置Bを作製した。
得られた電気式脱イオン水製造装置A(図の符号では20A)に、導電率120μS/cmの市水を被処理水として流速100l/hで連続通水し、4.5Aの直流電流を通電したところ、操作電圧は29Vで、導電率0.055μS/cmの処理水が得られ、本発明の電気式脱イオン水製造装置によって純度の高い純水が生成されることが示された。また、通水差圧は9.0kPaであった。
得られた電気式脱イオン水製造装置B(図の符号では20A)に、導電率120μS/cmの市水を被処理水として流速100l/hで連続通水し、4.5Aの直流電流を通電したところ、操作電圧は28Vで、導電率0.055μS/cmの処理水が得られ、本発明の電気式脱イオン水製造装置によって純度の高い純水が生成されることが示された。また、通水差圧は7.5kPaであった。
(電気式脱陽イオン水製造装置Cの作製)
参考例8の多孔質陽イオン交換体に代えて、参考例24の多孔質陽イオン交換体を用いたこと以外は、電気式脱陽イオン水製造装置Aの作製方法と同様の方法により、電気式脱陽イオン水製造装置Cを作製した。
参考例13の多孔質陰イオン交換体に代えて、参考例25の多孔質陰イオン交換体を用いたこと以外は、電気式脱陰イオン水製造装置Aの作製方法と同様の方法で、電気式脱陰イオン水製造装置Cを作製した。
電気式脱陽イオン水製造装置20aとして、電気式脱陽イオン水製造装置Cを使用し、電気式脱陰イオン水製造装置20bとして、電気式脱陰イオン水製造装置Cを使用した以外は、電気式脱イオン水製造装置Aと同様の方法により、電気式脱イオン水製造装置Cを作製した。
得られた電気式脱イオン水製造装置C(図の符号では20A)に、導電率120μS/cmの市水を被処理水として流速100l/hで連続通水し、4.5Aの直流電流を通電したところ、操作電圧は36Vで、導電率0.1μS/cmの処理水が得られ、本発明の電気式脱イオン水製造装置によって純度の高い純水が生成されることが示された。また、通水差圧は120kPaであった。
2、102 陰イオン交換膜
3a、3b 第1、第2被処理水導入分配部
4a、4b 第1、第2処理水集水部
5a、5b 連通管
6 脱陽イオン室
7 脱陰イオン室
9、109 陰極
10、110 陽極
11、105 濃縮室
12、112 陰極室
13、113 陽極室
15 多孔質陽イオン交換体
16 多孔質陰イオン交換体
17、117 陽イオン交換膜、または陰イオン交換膜
20A〜20C 電気式脱イオン水製造装置
24 溝部
61骨格相
62空孔相
104 脱イオン室
106 脱イオンモジュール
107 枠体
108 リブ
111 仕切膜
B 濃縮水流入口
b 濃縮水流出口
C、D 電極水流入口
c、d 電極水流出口
Claims (8)
- 気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%である有機多孔質イオン交換体を充填した脱イオン室に通水し、水中のイオン性不純物を除去して脱イオン水を製造すると共に、該脱イオン室に直流電場を印加して、該有機多孔質イオン交換体に吸着したイオン性不純物を系外に排除する電気式脱イオン水製造装置において、該直流電場の印加は、排除されるイオンが該有機多孔質イオン交換体内における通水方向に対して逆方向に泳動するように行うことを特徴とする電気式脱イオン水製造装置。
- イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布している有機多孔質イオン交換体を充填した脱イオン室に通水し、水中のイオン性不純物を除去して脱イオン水を製造すると共に、該脱イオン室に直流電場を印加して、該有機多孔質イオン交換体に吸着したイオン性不純物を系外に排除する電気式脱イオン水製造装置において、該直流電場の印加は、排除されるイオンが該有機多孔質イオン交換体内における通水方向に対して逆方向に泳動するように行うことを特徴とする電気式脱イオン水製造装置。
- 一側のイオン交換膜と他側の陽イオン交換膜で区画される脱イオン室に有機多孔質陽イオン交換体を充填してなる脱陽イオン室と、該一側のイオン交換膜の外側に配設される陽極と、該他側の陽イオン交換膜の外側に配設される陰極と、該脱陽イオン室中の他側の陽イオン交換膜近傍に配設される第1被処理水導入分配部と、該脱陽イオン室中の一側のイオン交換膜近傍に配設される第1処理水集水部とを有する電気式脱陽イオン水製造装置と、一側の陰イオン交換膜と他側のイオン交換膜で区画される脱イオン室に有機多孔質陰イオン交換体を充填してなる脱陰イオン室と、該一側の陰イオン交換膜の外側に配設される陽極と、該他側のイオン交換膜の外側に配設される陰極と、前記電気式脱陽イオン水製造装置の第1処理水集水部と連通管で接続される該脱陰イオン室中の一側の陰イオン交換膜近傍に配設される第2被処理水導入分配部と、該脱陰イオン室中の他側のイオン交換膜近傍に配設される第2処理水集水部とを有する電気式脱陰イオン水製造装置と、を備えるものであって、
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%であることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置。 - 一側のイオン交換膜と他側の陽イオン交換膜で区画される脱イオン室に有機多孔質陽イオン交換体を充填してなる脱陽イオン室と、該一側のイオン交換膜の外側に配設される陽極と、該他側の陽イオン交換膜の外側に配設される陰極と、該脱陽イオン室中の他側の陽イオン交換膜近傍に配設される第1被処理水導入分配部と、該脱陽イオン室中の一側のイオン交換膜近傍に配設される第1処理水集水部とを有する電気式脱陽イオン水製造装置と、一側の陰イオン交換膜と他側のイオン交換膜で区画される脱イオン室に有機多孔質陰イオン交換体を充填してなる脱陰イオン室と、該一側の陰イオン交換膜の外側に配設される陽極と、該他側のイオン交換膜の外側に配設される陰極と、前記電気式脱陽イオン水製造装置の第1処理水集水部と連通管で接続される該脱陰イオン室中の一側の陰イオン交換膜近傍に配設される第2被処理水導入分配部と、該脱陰イオン室中の他側のイオン交換膜近傍に配設される第2処理水集水部とを有する電気式脱陰イオン水製造装置と、を備えるものであって、
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布していることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置。 - 一側の陽イオン交換膜と、該一側の陽イオン交換膜と他側の陰イオン交換膜の間に形成される中間陽イオン交換膜とで区画される第1脱イオン室に有機多孔質陽イオン交換体を充填してなる脱陽イオン室と、該他側の陰イオン交換膜と該中間陽イオン交換膜で区画される第2脱イオン室に有機多孔質陰イオン交換体を充填してなる脱陰イオン室と、該一側の陽イオン交換膜の外側に配設される陰極と、該他側の陰イオン交換膜の外側に配設される陽極と、該脱陽イオン室中の一側の陽イオン交換膜近傍に配設される第1被処理水導入分配部と、該脱陽イオン室中の中間陽イオン交換膜近傍に配設される第1処理水集水部と、該第1処理水集水部と連通管で接続される該脱陰イオン室中の他側の陰イオン交換膜近傍に配設される第2被処理水導入分配部と、該脱陰イオン室中の中間陽イオン交換膜近傍に配設される第2処理水集水部と、を備えるものであって、
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%であることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置。 - 一側の陽イオン交換膜と、該一側の陽イオン交換膜と他側の陰イオン交換膜の間に形成される中間陽イオン交換膜とで区画される第1脱イオン室に有機多孔質陽イオン交換体を充填してなる脱陽イオン室と、該他側の陰イオン交換膜と該中間陽イオン交換膜で区画される第2脱イオン室に有機多孔質陰イオン交換体を充填してなる脱陰イオン室と、該一側の陽イオン交換膜の外側に配設される陰極と、該他側の陰イオン交換膜の外側に配設される陽極と、該脱陽イオン室中の一側の陽イオン交換膜近傍に配設される第1被処理水導入分配部と、該脱陽イオン室中の中間陽イオン交換膜近傍に配設される第1処理水集水部と、該第1処理水集水部と連通管で接続される該脱陰イオン室中の他側の陰イオン交換膜近傍に配設される第2被処理水導入分配部と、該脱陰イオン室中の中間陽イオン交換膜近傍に配設される第2処理水集水部と、を備えるものであって、
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布していることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置。 - 一側のイオン交換膜と、該一側のイオン交換膜と他側のイオン交換膜の間に形成される中間陽イオン交換膜とで区画される第1脱イオン室に有機多孔質陽イオン交換体を充填してなる脱陽イオン室と、該中間陽イオン交換膜と、該中間陽イオン交換膜と他側のイオン交換膜の間に形成される中間陰イオン交換膜とで区画される濃縮室と、該他側のイオン交換膜と該中間陰イオン交換膜で区画される第2脱イオン室に有機多孔質陰イオン交換体を充填してなる脱陰イオン室と、該一側のイオン交換膜の外側に配設される陽極と、該他側のイオン交換膜の外側に配設される陰極と、該脱陽イオン室中の中間陽イオン交換膜近傍に配設される第1被処理水導入分配部と、該脱陽イオン室中の一側のイオン交換膜近傍に配設される第1処理水集水部と、該第1処理水集水部と連通管で接続される該脱陰イオン室中の中間陰イオン交換膜近傍に配設される第2被処理水導入分配部と、該脱陰イオン室中の他側のイオン交換膜近傍に配設される第2処理水集水部とを備えるものであって、
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、気泡状のマクロポア同士が重なり合い、この重なる部分が水湿潤状態で平均直径30〜300μmの開口となる連続マクロポア構造体であり、全細孔容積0.5〜5ml/g、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.4〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布しており、且つ該連続マクロポア構造体(乾燥体)の切断面のSEM画像において、断面に表れる骨格部面積が、画像領域中25〜50%であることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置。 - 一側のイオン交換膜と、該一側のイオン交換膜と他側のイオン交換膜の間に形成される中間陽イオン交換膜とで区画される第1脱イオン室に有機多孔質陽イオン交換体を充填してなる脱陽イオン室と、該中間陽イオン交換膜と、該中間陽イオン交換膜と他側のイオン交換膜の間に形成される中間陰イオン交換膜とで区画される濃縮室と、該他側のイオン交換膜と該中間陰イオン交換膜で区画される第2脱イオン室に有機多孔質陰イオン交換体を充填してなる脱陰イオン室と、該一側のイオン交換膜の外側に配設される陽極と、該他側のイオン交換膜の外側に配設される陰極と、該脱陽イオン室中の中間陽イオン交換膜近傍に配設される第1被処理水導入分配部と、該脱陽イオン室中の一側のイオン交換膜近傍に配設される第1処理水集水部と、該第1処理水集水部と連通管で接続される該脱陰イオン室中の中間陰イオン交換膜近傍に配設される第2被処理水導入分配部と、該脱陰イオン室中の他側のイオン交換膜近傍に配設される第2処理水集水部とを備えるものであって、
該有機多孔質陽イオン交換体及び該有機多孔質陰イオン交換体が、イオン交換基が導入された全構成単位中、架橋構造単位を0.3〜5.0モル%含有する芳香族ビニルポリマーからなる太さが1〜60μmの三次元的に連続した骨格と、その骨格間に直径が10〜100μmの三次元的に連続した空孔とからなる共連続構造体であって、全細孔容積が0.5〜5ml/gであり、水湿潤状態での体積当りのイオン交換容量0.3〜5mg当量/mlであり、イオン交換基が該多孔質イオン交換体中に均一に分布していることを特徴とする電気式脱イオン水製造装置。
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