JP5430479B2 - 駆動モータ - Google Patents

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Description

この発明は、例えば車両用空調装置を構成する送風ユニットのブロワケース等の、空気が流れる通路を有するケースに収納されて、ファン等の所定の空調機器を駆動するためのモータに関し、特に雨水等の水分に対する防水を図った駆動モータに関する。
例えば車両用空調装置の送風ユニットにおいて外気導入モードを選択して車室外から空気導入を行う場合には、天候が雨天のときには外気と一緒に雨水も霧状となって送風機内に取り込まれて、駆動モータに内包された電機子等の電機関連機器に水滴が付着し、電機子等の電機関連機器の絶縁不良を生じさせ、或いは構成部品を錆び付かせる等の不具合が生ずることが知られている。これを受けて、特許文献1に示されるように、羽根車のボス部及びこのボス部から延びるコーン部よりも下方において回転軸から開いた傘状に延びる金属製のケーシングと、このケーシングの下方開口を閉塞することができる非金属製(例えば樹脂製)の底板とで内部空間を形成し、この内部空間内に電機子を収納し、更にケーシングと底板とは周縁に形成されて外方に延びるフランジ部同士を合わせて螺子止めすることにより強固に且つ密着した状態で固定する構成のモータが既に公知となっている。
また、車両用空調装置用の送風ユニットではなくエアコンの室外機ユニットに対応したものであるが、このエアコン室外機ユニットが被水した場合に、モータ内部にまで水分が浸入するのを防止するための構造を有したブラシレスモータについて、例えば特許文献2に示されるように既に公知となっている。このブラシレスモータの防水構造を概説すると、防水すべきステータ等を包含する筒状ケーシングについて回転軸方向寸法の略中央鉛直面で2分割された左右のカップ形ケーシングで構成されたものとし、左右のカップ形ケーシングの合わせ面について一方のカップ形ケーシングの面には突起部を設け、他方のカップ形ケーシングの面には溝部を設けて、突起部を溝部に挿入させると共に溝部と突起部との間にOリングを介在させることにより、左右のカップ形ケーシングを気密性良く接合する構成を有している。
一方で、磁力の切り替えの際に駆動モータの回転方向(回転軸の径方向に沿った方向)に磁気振動が発生したり、取り込まれる空気の流れや回転軸の微妙な芯ずれ等、様々な要因から、回転軸の長手方向の両端がすりこぎを擦るように円を描いて回転する運動(以下、すりこぎ運動と称する。)が発生したりすることが例えば特許文献3に示されるように知られている。
実開平2−139473号公報 特開平10−304640号公報 特開2001−145300号公報
このため、駆動モータにおける防水構造も、回転振動や磁気振動という2つの振動成分に配慮し、且つこの防水構造を設けることによる駆動モータの製造コストの上昇を抑制したものを採択する必要がある。
しかしながら、特許文献1に示されるモータの構造では、金属製のケーシングと非金属製(例えば樹脂製)の底板とを接合させる構造とした場合には、防水効果を十分に得られるようにするために、ケーシングと底板との間に弾性部材を介在させるシール構造を追加的に用いる必要があり、この追加される弾性部材の分、モータの部品点数が増加し、モータの工数の増加や製造コストの上昇を招くという不具合を有する。また、ケーシングと底板とを螺子止めして固定することから、回転軸やロータアセンブリ等の回転体による振動が、当該回転軸の軸方向のうち相対的に上方に位置する軸受けを介してケーシングに伝達されるのみならず、回転軸の軸方向のうち相対的に下方に位置する軸受けを介して底板に伝達され、更に、螺子止めされた部分からケーシングまで伝達されてしまい、ひいてはこのモータを支持する部材にまで伝達されやすくなるという不都合も有する。
また、特許文献2に示されるブラシレスモータの構造では、筒状ケーシングを2つのカップ形ケーシングで構成し、且つカップ形ケーシングの間にOリングを介在させたことで、モータ内部で発生したケーシングの振動加振力を減衰させることができる一方で、Oリングは回転軸の軸方向に圧縮されているので、回転軸の軸方向における振動の減衰効果は相対的に小さくなる。そして、回転軸の径方向における振動に対しては、一方のカップ形ケーシングの突起部が他方のカップ形ケーシングの溝部に嵌め込まれているので、かかる振動の減衰を図ることができない。したがって、特許文献2に示されるブラシレスモータの構造では、上記振動成分の減衰効果を十分に得ることができないという不都合を有する。
そこで、本発明は、製造コストの上昇を抑制した簡易な構造でありながら、振動成分の伝達量を確実に減衰してフランジへの振動の伝達を抑制しつつモータ内部空間の防水を確実に行うことができる駆動モータを提供することを目的とする。
この発明に係る駆動モータは、被回転部材に回転力を伝達して前記被回転部材を回転させるもので、前記被回転部材に相対的に近接する第1の開口及び前記被回転部材に相対的に離隔する第2の開口を有するハウジングと、前記ハウジングの前記第2の開口を閉塞するフランジとでモータ内部空間を形成し、前記被回転部材を取り付けて回転させる回転軸が、この回転軸の軸方向の一方の端部を前記第1の開口から外部に突出させ、前記回転軸の軸方向の他方の端部を前記モータ内部空間に内包するように前記ハウジングに装着されていると共に、前記フランジは、前記ハウジングの第2の開口と対向する面に周縁弾性部材が配置され、前記周縁弾性部材は、前記ハウジングによる前記回転軸の略径方向に沿った方向からの押圧で圧縮される一方で前記回転軸の軸方向に沿った方向には圧縮される力が働かないように前記ハウジングの外周面の前記第2の開口近傍部位に接していることを特徴としている(請求項1)。ここで、被回転部材とは、送風ユニットのブロワケースに収納された多羽翼ファン等が挙げられる。また、周縁弾性部材は、フランジと別部材としても、フランジに一体的に設けられるものとしても良い。
そして、この駆動モータは、モータ内部空間に、回転軸に取り付けられてこの回転軸と共に回転するロータアセンブリと、このロータアセンブリに対し前記回転軸の径方向に沿った方向にて対向すると共に前記回転軸と共に回転しないように配置されたステータアセンブリと、前記回転軸及び前記ロータアセンブリの回転の制御を行う制御基板とについても内包されているところ、例えば前記ステータアセンブリ及びロータアセンブリよりも前記回転軸の軸方向に沿った方向のうち前記ハウジングの第1の開口側に前記制御基板が配置されると共に、前記回転軸の軸方向に沿った方向のうち前記ハウジングの第2の開口側にヨークが配置されている送風ユニット用のものである。
これにより、フランジのハウジングの第2の開口と対向する面のうち回転軸の径方向外側となる部位に周縁弾性部材が配置され、この周縁弾性部材の回転軸の径方向の内側面がハウジングに接すると共に回転軸の径方向外側に向けてハウジングにより押圧されて圧縮された状態にあるため、周縁弾性部材とハウジングとの間からモータ内部空間内に雨水等の水分が浸入しないので、周縁弾性部材による防水効果を得られると同時に、周縁弾性部材の回転軸の軸方向側の面に対しハウジングによる押圧がないため周縁弾性部材は回転軸の軸方向に沿って圧縮されていないため、ハウジングからフランジへの磁気振動や回転振動といった振動成分の伝達が抑制されるので、周縁弾性部材による防振効果も得ることができる。
更に、請求項1に記載の駆動モータは、前記回転軸を回転可能に支承するための軸受部と、前記軸受部を保持すると共に前記フランジに固定するための固定手段を有するボスハウジングと、前記回転軸に取り付けられて前記回転軸と共に回転するロータアセンブリと、前記ロータアセンブリに対し前記回転軸の径方向に沿った方向にて対向すると共に前記回転軸と共に回転しないように配置されたステータアセンブリと、前記回転軸及び前記ロータアセンブリの回転の制御を行う制御基板とを前記モータ内部空間に内包すると共に、少なくとも前記回転軸と、前記軸受部と、前記ボスハウジングと、前記ロータアセンブリと、前記制御基板とを前記ハウジング側に連結することでモータ本体部を構成し、前記フランジで前記ハウジングの第2の開口側を閉塞するにあたり、前記フランジには受け部を有する介在弾性部材が配置され、この介在弾性部材の受け部は、前記ハウジングのフランジ側を向いた面に接触する面を備えたものとし、前記受け部を前記介在弾性部材に対し3箇所以上に配置することによって前記受け部で前記回転軸を囲むことにより、前記受け部にて前記モータ本体部を支持するものとしても良い(請求項2)。ここで、受け部によるモータ本体部の支持の態様は、下方からのみならず車両レイアウトの都合で左右方向や斜め方向からとなる場合もある。
これにより、ハウジングの第2の開口側をフランジで閉塞するときに、フランジが介在弾性部材の受け部を介してハウジングと間接的に当接しているので、磁気振動や回転軸のすりこぎ運動による振動についてハウジングからフランジへの伝達を抑制することができる。
一方で、この発明に係る駆動モータは、被回転部材に回転力を伝達して前記被回転部材を回転させるもので、前記被回転部材に対し相対的に近接する側に開口した第1の開口及び前記被回転部材に対し相対的に離隔する側に開口した第2の開口を有するハウジングと、前記ハウジングの前記第2の開口を閉塞するフランジとでモータ内部空間を形成し、前記被回転部材を取り付けて回転させる回転軸が、前記回転軸の軸方向の一方の端部を前記第1の開口から外部に突出させ、前記回転軸の軸方向の他方の端部を前記モータ内部空間に内包するように前記ハウジングに装着されていると共に、前記ハウジングの第1の開口と前記回転軸との間の円環状スペースに弾性機能を有するシール材を介在させたことを特徴としている(請求項3)。そして、この駆動モータは、モータ内部空間に、前記回転軸に取り付けられてこの回転軸と共に回転するロータアセンブリと、前記ロータアセンブリに対し前記回転軸の径方向に沿った方向にて対向すると共に前記回転軸と共に回転しないように配置されたステータアセンブリと、前記回転軸及び前記ロータアセンブリの回転の制御を行う制御基板とについても内包されているところ、例えば前記ステータアセンブリ及びロータアセンブリよりも前記回転軸の軸方向に沿った方向のうち前記ハウジングの第2の開口側に前記制御基板が配置されると共に、前記回転軸の軸方向に沿った方向のうち前記ハウジングの第1の開口側にヨークが配置されている、請求項2とは別仕様の送風ユニット用のものである。
これにより、ハウジングの第1の開口と回転軸との間の円環状スペースにシール材が介在されるので、ハウジングの第1の開口と回転軸との隙間がなくなり、ハウジングの第1の開口と回転軸との間から雨水等の水分がモータ内部空間に浸入するのを抑止することができると共に、このシール部材に弾性機能を持たせたことにより、回転軸からハウジングへの回転振動の伝達が抑制される。
そして、この発明の駆動モータは、被回転部材に回転力を伝達して前記被回転部材を回転させるもので、前記被回転部材に対し相対的に近接する側に開口した第1の開口及び前記被回転部材に対し相対的に離隔する側に開口した第2の開口を有するハウジングと、前記ハウジングの前記第2の開口を閉塞するフランジとでモータ内部空間を形成し、前記被回転部材を取り付けて回転させる回転軸が、前記回転軸の軸方向に沿った方向のうち一方端を前記第1の開口から外部に突出させ、前記回転軸の軸方向に沿った方向のうち他方端を前記モータ内部空間に内包するように前記ハウジングに装着されていると共に、前記被回転部材は、前記回転軸が固定されるボス部を有するコーン部を具備し、前記コーン部は、前記ボス部よりも前記回転軸の径方向外側にて前記回転軸の軸方向の他方の端部側に延びる第1の筒状部を有し、前記ハウジングは、前記回転軸の軸方向の一方の端部側に延びると共にその外径寸法が前記第1の筒状部の内径寸法よりも小さな第2の筒状部を有し、前記第2の筒状部に前記回転軸が挿通可能な前記第1の開口が設けられ、前記第1の開口の周縁部位が前記回転軸に向かって延出することでフランジが形成されており、前記駆動モータと前記被回転部材とを組み付けた際に前記第1の筒状部内に前記第2の筒状部が収納されて、前記第1の筒状部と前記第2の筒状部とで画成される空間が相対的に複雑に区画されたことを特徴としている(請求項4)。これにより、シール部材を不要とすることができるので、駆動モータの部品点数が削減される。
更に、請求項3又は請求項4に記載の駆動モータは、少なくとも前記回転軸と、前記軸受部と、前記ボスハウジングと、前記ロータアセンブリとを振動体として一体化し、載置用弾性部材を介して前記振動体を前記フランジに固定したものとしても良い(請求項5)。これにより、介在される載置用弾性部材が振動分の伝達量を減衰させるので振動体からフランジへの振動成分の伝達を抑制することができる。
以上のように、請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、フランジのハウジングの第2の開口と対向する面のうち回転軸の径方向外側となる部位に周縁弾性部材が設けられ、この周縁弾性部材の回転軸の径方向の内側面がハウジングに接すると共に回転軸の径方向外側に向けてハウジングにより押圧されて圧縮された状態にあるため、周縁弾性部材がハウジングの外周面に密着し、周縁弾性部材とハウジングとの間からモータ内部空間内に雨水等の水分が浸入しないので、周縁弾性部材による防水効果を得られる。しかも、周縁弾性部材の回転軸の軸方向側の面に対しハウジングによる押圧がないことから周縁弾性部材が回転軸の軸方向に沿って圧縮されていないため、ハウジングからフランジへの磁気振動や回転振動の伝達が抑制されるので、周縁弾性部材による防振効果も得ることができる。これにより、簡易な構造によりモータ内部空間に収納されたモータ構成部品に対し防水のためのシール材を塗布する必要がなくなるので、駆動モータの製造工数の増加及び製造費用の増加の抑制を図りつつ駆動モータからの騒音の発生を防止することもできる。
特に請求項2に記載の発明によれば、ハウジングはフランジの介在弾性部材の受け部上に載置されるため、フランジのハウジングとの接触面積が相対的に小さくなり、ハウジングからフランジに伝わる磁気振動や回転振動を抑制することができるので、フランジに対する防振効果をより一層高めることが可能となり、駆動モータからの騒音もより効果的に抑制することができる。
一方、請求項3又は請求項5に記載の発明によれば、ハウジングの第1の開口と回転軸との間にシール材を介在されて、ハウジング第1の開口と回転軸との間を気密性良く閉塞しているため、ハウジングの第1の開口と回転軸との隙間がなくなり、その間から雨水等の水分がモータ内部空間に浸入するのを抑止することができると共に、このシール部材に弾性機能を持たせたことにより、回転軸からハウジングへの回転振動の伝達を抑制することができる。
特に請求項4に記載の発明によれば、シール部材がなくてもハウジングの第1の開口と回転軸との隙間から雨水等の水分がモータ内部空間に浸入するのを抑止することができるため、シール部材を不要とすることができ、駆動モータの部品点数の削減を図ることができるので、駆動モータの製造コストの低減を図ることが可能となる。
特に請求項5に記載の発明によれば、介在される載置用弾性部材が振動成分の伝達量を減衰させるので振動体からフランジへの振動成分の伝達を抑制することができる。
図1(a)は、この発明に係る駆動モータのうち実施例1に係るものを用いる送風ユニット及びこの送風ユニットを収納したブロワケースについての説明であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図である。 図2は、同上の実施例1に係る駆動モータの構成を示す断面図である。 図3は、同上の実施例1に係る駆動モータを構成するフランジをハウジング側から見た状態を示す平面図である。 図4は、同上のフランジの介在弾性部材及びその周縁弾性部材並びに受け部の構成を示す拡大図である。 図5は、同上のフランジの介在弾性部材の周縁弾性部材及び受け部とハウジングとの組み合わせ状態を示す断面図である。 図6は、同上の周縁弾性部材の構成を示すための図5の更なる拡大断面図である。 図7は、同上の介在弾性部材の受け部を有する部位のバネ定数を説明するための説明図である。 図8(a)は、この発明に係る駆動モータのうち実施例2に係るものを用いる送風ユニット及びこの送風ユニットを収納したブロワケースについての説明であり、図8(b)は、図8(a)のB−B線断面図である。 図9は、同上の実施例2に係る駆動モータの構成を示す断面図である。 図10は、同上の実施例2に係る駆動モータを構成する回転軸とハウジングの第1の開口との間の円環状スペースに介在されるシール部材の構成を示す半断面図である。 図11(a)は、同上の実施例2に係る駆動モータに用いられる制御基板の構成、特にその底面側の構成を示した説明図であり、図11(b)は同上の実施例2に係る駆動モータに用いられるフランジの構成、特にその上面側の構成を示した説明図である。 図12は、図9に示される駆動モータの上方部分の変形例を示すもので、ハウジングの第1の開口と回転軸との間の円環状スペースへのシール部材の介在を不要とした構成を示す断面図である。
以下、この発明の実施形態について、実施例1と実施例2とに分けて、それぞれ添付図面を参照しながら説明する。
まず、実施例1に係る送風ユニット1について、図1から図7を用いて説明する。
図1に示される送風ユニット1は、例えば、図示しないバッテリーを冷却するためにバッテリーの下流側に配置され、バッテリーにより暖められた空気を吸引して排出するために用いられるもので、大風量向けのものであり、スクロール状のブロワケース2と、駆動モータ3と、多羽翼ファン4とを有して構成されている。
ブロワケース2は、樹脂等により形成されるもので、ベルマウス5が一体又は別体に設けられた開口部6を有する上側壁7と、この上側壁7に対し所定の間隔を開けて対向するかたちで配置され、駆動モータ3を取り付けるモータ挿入孔8が形成された下側壁9と、これら上側壁7と下側壁9との外周縁を結ぶように吐出口11を残すかたちで設けられた外周壁10とを有して構成されている。外周壁10は、巻始部10aを起点として、ここから多羽翼ファン4の周方向に沿いつつ当該多羽翼ファン4の中心からの距離が徐々に大きくなる渦巻き状に形成されている。
多羽翼ファン4は、それ自体は公知のもので、図1及び図2に示されるように、駆動モータ3の下記する回転軸12に固定されるボス部13と、このボス部13に連接されるコーン部14と、回転軸12の軸方向に沿って立設されると共にコーン部14の外周縁の円周方向に沿って設けられた複数の羽根15とを具備しており、これらの羽根15により画成されてコーン部14と対峙したものとなる吸込口16から流入された空気をコーン部14に沿って羽根15側に導き、羽根15と羽根15との間を通過させる構成となっている。
駆動モータ3は、図1及び図2に示されるように、回転軸12と、ボスハウジング21と、ボスハウジング21の外周面に装着されたステータアセンブリ18と、制御基板19と、ロータアセンブリ20と、ハウジング21と、フランジ22とによりモータ本体部23を構成したものとなっている。
このうち、回転軸12は、略円棒形状を成すもので、多羽翼ファン4等の被回転部材を長手方向の上端部側となる一方側端に取り付けることにより、多羽翼ファン4等の被回転部材を回転可能としている。そして、回転軸12は、下記する構成のハウジング21から回転軸12の軸方向に沿って下方に延びる円筒状のボスハウジング21に軸受25、26を介して回転可能に支承されており、フランジ22とは連結されていない。軸受25、26は例えばボールベアリングベアリングであり、これにより風と共に飛んでくる雨水が後述するモータ内部空間50に浸入するのを軸受25によって抑制することが可能である。
また、ボスハウジング21の回転軸12の軸方向に沿って延びる外周面には、ステータアセンブリ18が配置されている。このステータアセンブリ18は、この実施例では、スロットインシュレータ27と、コア部28と、電機子巻線29、30とを有して構成されている。スロットインシュレータ27は、回転軸12の軸方向に沿った方向の上側(フランジ22とは反対側)に位置する上側部位27aと、回転軸12の軸方向に沿った方向の下側(フランジ22側)に位置する下側部位27bとを備えており、このスロットインシュレータ27の上側部位27aと下側部位27bとの間に例えば鉄製のコア部28が挟持されている。更に、このスロットインシュレータ27の上側部位27aと下側部位27bとは、電機子巻線29、30がそれぞれ複数回にわたって巻回されている。
更に、回転軸12は、ステータアセンブリ18よりも回転軸12の軸方向の下側においてロータアセンブリ20が取り付けられている。このロータアセンブリ20は、ステータアセンブリ18とは回転軸12の径方向に沿った方向にて対向しており、ヨーク32と、ステータアセンブリ18のコア部28と対峙するようにヨーク32の内側面に設けられたマグネット33とにより構成されている。マグネット33は、例えば焼結フェライト製のマグネットである。
このような構成とすることにより、駆動モータ3は、ステータアセンブリ18によって生ずる回転磁界でロータアセンブリ20を回転させ、このロータアセンブリ20の回転で更に回転軸12を回転させるものとなっている。これは、後述する実施例2の駆動モータ3でも同様である。
そして、駆動モータ3は、ステータアセンブリ18の電機子巻線29、30に給電される電流を電子スイッチで切り替える等の制御を行う電子部品が配設された制御基板19を有している。制御基板19は、トランジスタ等の放熱部品35等を備えていると共に、この実施例では、ステータアセンブリ18のスロットインシュレータ27のうち上側部位27aにネジ等の固定部材36で固定されて、ステータアセンブリ18及びロータアセンブリ20よりも回転軸12の軸方向に沿った方向のうち上端部側に配置されている。
そして、トランジスタ等の放熱部品35の周囲にシリコングリス37が塗布されている。これにより、放熱部品35の発する熱は、シリコングリス37を通じて下記するハウジング21に伝達され、このハウジング21から外部に放熱される。
ハウジング21は、図1に示される回転軸12のボス部13側の端部近傍で且つこの回転軸12の周囲から回転軸12の径方向に拡がりつつ回転軸12のボス部13側とは反対側の端部に向かって延びると共にボス部13とは反対側が開放されており、その全体形状として、略開いた傘状をなしていると共に、多羽翼ファン4側の第1の開口と、フランジ22側の第2の開口とを有する筒状となっている。また、ハウジング21は、熱伝導性に優れた素材、例えばアルミニウム等の金属を素材として形成されている。そして、この実施例では、ハウジング21は、その内面のうち第1の開口近傍部位から回転軸12の軸方向に沿って下方に延びるボスハウジング21を有している。
フランジ22は、ハウジング21の前記第2の開口側を閉塞することが可能なもので、例えばポリプロピレン(PP)樹脂等で形成されていると共に、図2に示されるように、その中央部位には窪み部39がハウジング21側に向くように開口している。もっとも、この窪み部39は、例えば軸方向の寸法が10ミリ以下で構成される僅かな空間である。また、フランジ22は、鉄等により形成されるものとしても良い。そして、フランジ22は、駆動モータ3を他の装置、例えば車両用空調装置を構成する送風ユニット1のブロワケース2に固定するために、図3に示されるように、フランジ22から外方向に延出した延出部40を有し、各延出部40には貫通孔40aが形成されている。
従って、ハウジング21とフランジ22とを相互に組み付けることにより、図2に示されるように駆動モータ3内にモータ内部空間50が形成される。このモータ内部空間50は、前記制御基板19、及び回転軸12のうち少なくともボス部13とは反対側端部分を内包し、且つ制御基板19よりも下側空間部分において前記ステータアセンブリ18、ロータアセンブリ20を内包している。
これにより、この発明に係る駆動モータ3では、従来の駆動モータおいてはフランジ22よりも下側に配置されていた部品を全てフランジ22よりも上側に配置したことから、従来の駆動モータにおいてフランジ22の下方に取り付けていたロアーケースが不要となるので、図1(b)及び図2に示されるように、駆動モータ3の下側を略平坦な形状として、送風ユニット1をダクトに設置してもダクト外に駆動モータ3が突出することを回避することが可能となり、送風ユニット1の車両等への搭載時における駆動モータ3のレイアウト性を向上させることができる。そして、このような駆動モータ3の構成としたことに伴い、駆動モータ3の回転軸12の軸方向に沿った寸法H1(図1(b)に示す。)を従来の駆動モータのロアーケースの厚み分、相対的に小さくすることもできる。
ところで、この実施例では、ハウジング21は、図2に示されるように、フランジ22側の開口の周縁に当該フランジ22側に向いたフランジ対峙面を有すると共に、このフランジ対峙面からフランジ22に向けて回転軸12の軸方向に沿って突出した突起部41を複数有している。各突起部41の突出側の頂部には、回転軸12の軸方向に沿って延びるネジ孔42が開口し、ネジ44を装着することが可能になっている。また、突起部41の外周面には図2及び図5に示されるように環状のワッシャ43が装着されている。このワッシャ43は両側の面が平になっている。
フランジ22は、図2及び図3に示されるように、ハウジング21のフランジ対峙面と対峙する部位に回転軸12を中心点とした円周方向に沿って延びる切欠き45が形成されて、この切欠き45に介在弾性部材46が圧入された状態で装着されている。
この介在弾性部材46は、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、エラストマー等、車両用空調装置用の弾性部材用として一般的に用いられる素材から形成されているもので、図2から図4に示されるように、突起部41が装着可能な貫通孔47を有すると共に、この貫通孔47よりもフランジ22の外周側に周縁弾性部材48を有している。
周縁弾性部材48は、図3及び図4に示されるように、フランジ22に対して相対的に肉厚の薄い円環状に配置されていると共に、図5及び図6に示されるように、その先端がハウジング21側に向かって後述する受け部49よりも延出している。そして、周縁弾性部材48のハウジング21側の先端部位は、ハウジング21とフランジ22とが接合された際には、図6に示されるように、ハウジング21の外周面21a側に位置する内側面が、ハウジング21の外周面21a方向(図6の矢印で示す。)からの押圧により外側に向けて圧縮し且つ座屈しつつ当該外周面21aに当接した状態となる。その一方で、周縁弾性部材48の頂部48aは、図5及び図6に示されるように、ハウジング21とフランジ22とが接合されてもハウジング21の外周面21aとは接しておらず、このため周縁弾性部材48に対し回転軸12の軸方向に沿った方向での圧縮はなされない。
これにより、ハウジング21とフランジ22との間が周縁弾性部材48に気密性良く閉塞されているので、かかる間から風とともに飛んでくる雨水が浸入するのを抑止することができると共に、周縁弾性部材48は回転軸12の軸方向には圧縮されていないためハウジング21からの回転振動や磁気振動が周縁弾性部材48、ひいては介在弾性部材46を介してフランジ22に伝達され難いので、防水構造として周縁弾性部材48を設けても、これを要因としてフランジ22への振動の伝達が促進されるという不具合を有しない。しかも、周縁弾性部材48の形状は簡易であるので、この周縁弾性部材48を採択しても駆動モータ3の製造コストが大きく上昇することがなく、その製造コストの上昇の抑制を図ることが可能である。
一方で、介在弾性部材46は、図4及び図5に示されるように、貫通孔47の周縁のうちフランジ22の外周と周縁弾性部材48との間において貫通孔47の中心点を基準として円周方向に沿って延びる受け部49が当該貫通孔47の軸方向に沿って突出している。この受け部49は、円の2分の1未満の円弧形状(扇形状)をしていると共に、ワッシャ43の面と密着可能なように表面が平になっている。その一方で、受け部49は、この実施例では、貫通孔47の径方向に沿って延びるスリット51により複数の部位49a、49bに分かれている。もっとも、受け部49は、ワッシャ43を省略してハウジング21のフランジ対峙面と密着するようにしても良いし、その形状もスリット51により複数に分割されず単一であっても良い。
そして、介在弾性部材46のうち受け部49を有する部位は、図7に示されるように、回転軸12の回転方向(回転軸12の径方向)に沿った方向のバネ定数の数値S1よりも回転軸12の軸方向に沿った方向のバネ定数の数値S2の方が大きくなるように設定されている。
更に、ロータアセンブリ20、回転軸12等の振動発生源となるモータ構成部品は、ハウジング21とのみ連結され、フランジ22とは連結されない構造となっている。
これにより、図5に示されるように、フランジ22の切欠き45に介在弾性部材46を装着し、この介在弾性部材46の貫通孔47に突起部41を挿入した後、押さえ板54を介在させつつ突起部41のネジ孔42にネジ44を装着することにより連結した場合には、周縁弾性部材48を除き、介在弾性部材46の受け部49のみがハウジング21と突起部41を介して連接したものとなり、ハウジング21とフランジ22とは直接的には接続されない。
よって、ハウジング21からフランジ22への振動の伝達量は、常にその間に介在される介在弾性部材46により減衰されるので、ハウジング21からフランジ22への回転振動や磁気振動の伝達量が相対的に小さくなって、フランジ22、ひいてはフランジ22と連結されたブロワケース2が振動することを抑制することが可能となる。このため、駆動モータ3、送風ユニット1の騒音が低くなり、静粛性の高い送風ユニット1を提供することが可能となる。しかも、ハウジング21とフランジ22とは上記したように基本的に受け部49のみにて接しているため、双方の接触面積が相対的に小さくなっているので、ハウジング21からの振動の伝達がより一層抑止される。
実施例2に係る送風ユニット1については、図8から図12を用いて説明する。但し、先の実施例1と同様の構成や機能については、実施例1と同じ符号を付することにより基本的にはその説明を省略する。
この実施例2に係る駆動モータ3も、図8及び図9に示されるように、回転軸12と、ボスハウジング21と、ボスハウジング21の外周面に装着されたステータアセンブリ18と、制御基板19と、ロータアセンブリ20と、ハウジング21と、フランジ22とによりモータ本体部23を形成したものとなっている。
回転軸12は、振動体の1つであり、図8に示されるように、多羽翼ファン4等の被回転部材をその一方側端に取り付けることにより、かかる多羽翼ファン4等の被回転部材を回転可能とし、且つ図9に示されるように、ボスハウジング21に軸受25、26を介して回転可能に支承されている。これらのボスハウジング21、軸受25、26も振動体を構成する部品である。
また、ボスハウジング21の回転軸12の軸方向に沿って延びる外周面には、ステータアセンブリ18が配置されている。このステータアセンブリ18は、鉄製のコア部と、このコア部の側方外周面に複数回にわたって巻回された電機子巻線とにより構成されている。
更に、回転軸12は、ステータアセンブリ18よりも回転軸12の軸方向の上側において、振動体を構成する部品の1つである、ロータアセンブリ20が取り付けられている。このロータアセンブリ20は、ステータアセンブリ18とは回転軸12の径方向に沿った方向にて対向しており、ヨーク32と、ステータアセンブリ18の電機子巻線と対峙するようにヨーク32の内側面に設けられたマグネット33とにより構成されている。このマグネット33も、実施例1と同様に例えば焼結フェライト製のマグネットである。
更にまた、駆動モータ3は、ステータアセンブリ18の電機子巻線に給電される電流を電子スイッチで切り替える等の制御を行う電子部品が配設された、相対的に薄い板状の制御基板19を有している。より具体的には、制御基板19は、トランジスタ等の放熱部品35等を備えている。そして、この制御基板19は、この実施例2では回転軸12の軸方向に沿った方向のうちステータアセンブリ18及びロータアセンブリ20よりも下端部側に配置されているもので、放熱部品35等も、制御基板19の底面側に配置されている。更に、制御基板19は、図11(a)に示されるようにフランジに22と連結するための貫通孔55が適宜な配置で複数形成されている。
ハウジング21は、図8に示される回転軸12のボス部13側の端部近傍で且つこの回転軸12の周囲から回転軸12の径方向に拡がりつつ回転軸12のボス部13側とは反対側の端部に向かって延びると共にボス部13とは反対側が開放されており、その全体形状として、略開いた傘状をなしていると共に、多羽翼ファン4側の第1の開口と、フランジ22側の第2の開口とを有する筒状となっている。また、ハウジング21は、熱伝導性に優れた素材、例えばアルミニウム等の金属を素材として形成されている。
このフランジ22も、実施例1と同様にハウジング21の前記第2の開口側を閉塞することが可能なもので、ポリプロピレン(PP)樹脂などの樹脂を素材として形成されている。もっとも、フランジ22について金属を素材として形成するようにしても良い。そして、フランジ22の窪み部39側となる面には、図11(b)に示されるように制御基板19の貫通孔55に挿入可能な挿入突部56aを先端に有する柱状部56が制御基板19の貫通孔55の配置に対応して設けられている。これにより、制御基板19は、フランジ22により柱状部56を介して下方から支持されたものとなっている。
従って、ハウジング21とフランジ22とを相互に組み付けることにより、図9に示されるように実施例1と同様に駆動モータ3内にモータ内部空間50が形成される。実施例2でのモータ内部空間50は、前記制御基板19、及び回転軸12のうち少なくとも図8に示されるボス部13とは反対側端部分を内包し、且つ制御基板19よりも上側空間部分において前記ステータアセンブリ18、ロータアセンブリ20を内包している。
よって、この実施例2に係る駆動モータ3でも、従来の駆動モータではフランジ22よりも下側に配置されていた部品を全てフランジ22よりも上側に配置したことから、従来の駆動モータにおいてフランジ22の下方に取り付けていたロアーケースが不要となるので、図8(b)及び図9に示されるように、駆動モータ3の下側を略平坦な形状として、送風ユニット1をダクトに設置してもダクト外に駆動モータ3が突出することを回避することが可能となり、送風ユニット1の車両等への搭載時における駆動モータ3のレイアウト性を向上させることができる。そして、このような駆動モータ3の構成としたことに伴い、駆動モータ3の回転軸12の軸方向に沿った寸法H2(図8(b)に示す。)を従来の駆動モータのロアーケースの厚み分、相対的に小さくすることもできる。
ところで、ハウジング21は、図9に示されるように、多羽翼ファン4側の第1の開口では、回転軸12の側方周面との間に当該回転軸12の軸方向に沿って円筒状に延びる円環状スペース57が設けられていると共に、この円環状スペース57にシール部材58が介在されている。
このシール部材58は、例えばニトリルゴム(NBR)等を素材として形成されて、弾性を有するもので、図10に示されるように、中心に円孔59を有する円環板状の底壁部60と、この底壁部60の外周縁から円孔59の軸方向に沿って延びた形状をなし、円環状スペース57内への装着時にフランジ22の内周面に接する外周壁部61と、この底壁部60の内周縁から円孔59の軸方向に沿って暫時厚みが薄くなりつつ且つ斜め方向に延びた形状をなし、円環状スペース57内への装着時にその延出方向端が回転軸12の側方周面に接する内周壁部62とで構成されている。そして、シール部材58は、この実施例では外周壁部61から底壁部60にかけて板バネ63が内装されている。
これにより、シール部材58は、ハウジング21と回転軸12との間に気密性良く且つ回転軸12を回転可能な状態のまま装着されることにより、ハウジング21外よりハウジング21と回転軸12との間から水等がモータ内部空間50に浸入するのを防止すると共に回転軸12の磁気振動や回転振動がハウジング21に伝達されるのも抑制することができる。
また、駆動モータ3の振動体を構成する回転軸12、ボスハウジング21、ロータアセンブリ20及び軸受25、26は、図9に示されるように一体化されていると共に、ボスハウジング21の下方側部位は、図9及び図11(a)に示されるように、回転軸12の径方向の外側に向かって放射状に延びた支持部66を複数に有しており、この支持部66の延出方向の先端には下方に延びる突起部67が形成されている。そして、フランジ22には、図9及び図11(b)に示されるように、フランジ22をハウジング21に装着した際に支持部66の突起部67と対応する位置に切り欠き68が形成されて、この切り欠き68に載置用弾性部材69が装着されている。更に、載置用弾性部材69には支持部66の突起部67が挿入可能な通孔71が形成されると共にこの通孔71から条状部72が放射状に且つ直線的に延びている。
これにより、駆動モータ3の振動体を構成する回転軸12、ボスハウジング21、ロータアセンブリ20及び軸受25、26からの振動は、載置用弾性部材69を介してフランジ22に伝達されるので、載置用弾性部材69で振動が減衰されてフランジ22への振動量を減少させることが可能である。
更にまた、制御基板18の底面側には、図11(a)に示されるように、スプリング機能を有する接続装置70が設けられており、この接続装置70によって制御基板19とステータアセンブリ18との電気経路を確保するとともに、磁気振動や回転軸12を含む回転体からの回転振動が制御基板19に伝達されるのを抑制している。
一方、駆動モータ3は、図12に示されるように、ハウジング21と多羽根ファン4等の被回転部材を構成するコーン部14との組み合わせにより、シール部材58を有しない構成としても良い。すなわち、コーン部14は、ボス部13よりも回転軸12の径方向の外側において当該回転軸12の軸方向に沿うかたちでモータ内部空間50側(回転軸12の軸方向の他方の端部側)に向かって延びる筒状部74を有している。また、ハウジング21は、回転軸12の軸方向に沿うかたちでボス部13側(回転軸12の軸方向の一方ほ端部側)に向かって延びる筒状部75を有しており、この筒状部75は、その外径寸法が、筒状部74の内径寸法よりも相対的に小さくなっている一方で、その内径寸法は、回転軸12との間に円筒状スペース57を形成することが可能な大きさをなしている。そして、筒状部75のボス部13側端は、回転軸12が挿通可能な通孔76を有し、この通孔76の周縁には回転軸12の径方向に沿って当該回転軸12に向かって延びるフランジ77が形成されている。
これにより、多羽根ファン4等の被回転部材と駆動モータ3とを組み付けた際に、コーン部14の筒状部74にハウジング21の筒状部75が収納されて、筒状部74と筒状部75との間が、回転軸12の軸方向に沿って延びる部分とその空間部分の上方にて回転軸12の径方向に沿って延びる部分とからなる複雑な空間(ラビリンス状空間)に区画される。よって、外部の水分が通孔76及び円筒状スペース57からモータ内部空間50内に浸入するのを抑止することができるので、シール部材58を不要としている。
なお、発明の実施形態について、ステータアセンブリの外周をロータアセンブリが回転するアウターロータ型のモータを例に説明してきたが、当然ながら、本発明を、ステータアセンブリの内周側をロータアセンブリが回転するインナーロータ型のモータに適用することも可能である。また、この駆動モータは、車両用空調装置の送風ユニットにおいて用いることが可能である。
1 送風ユニット
2 ブロワケース
3 駆動モータ
4 多羽翼ファン
12 回転軸
13 ボス部
14 コーン部
15 羽根
18 ステータアセンブリ
19 制御基板
20 ロータアセンブリ
21 ハウジング
22 フランジ
46 介在弾性部材
48 周縁弾性部材
48a 周縁弾性部材の頂部
49 受け部
50 モータ内部空間
57 円環状スペース
58 シール部材
69 載置用弾性部材
74 筒状部
75 筒状部
76 通孔
77 フランジ

Claims (5)

  1. 被回転部材に回転力を伝達して前記被回転部材を回転させるもので、
    前記被回転部材に相対的に近接する第1の開口及び前記被回転部材に相対的に離隔する第2の開口を有するハウジングと、前記ハウジングの前記第2の開口を閉塞するフランジとでモータ内部空間を形成し、
    前記被回転部材を取り付けて回転させる回転軸が、この回転軸の軸方向の一方の端部を前記第1の開口から外部に突出させ、前記回転軸の軸方向の他方の端部を前記モータ内部空間に内包するように前記ハウジングに装着されていると共に、
    前記フランジは、前記ハウジングの第2の開口と対向する面に周縁弾性部材が配置され、前記周縁弾性部材は、前記ハウジングによる前記回転軸の略径方向に沿った方向からの押圧で圧縮される一方で前記回転軸の軸方向に沿った方向には圧縮される力が働かないように前記ハウジングの外周面の前記第2の開口近傍部位に接していることを特徴とする駆動モータ。
  2. 前記回転軸を回転可能に支承するための軸受部と、前記軸受部を保持すると共に前記フランジに固定するための固定手段を有するボスハウジングと、前記回転軸に取り付けられて前記回転軸と共に回転するロータアセンブリと、前記ロータアセンブリに対し前記回転軸の径方向に沿った方向にて対向すると共に前記回転軸と共に回転しないように配置されたステータアセンブリと、前記回転軸及び前記ロータアセンブリの回転の制御を行う制御基板とを前記モータ内部空間に内包すると共に、
    少なくとも前記回転軸と、前記軸受部と、前記ボスハウジングと、前記ロータアセンブリと、前記制御基板とを前記ハウジング側に連結することでモータ本体部を構成し、
    前記フランジで前記ハウジングの第2の開口側を閉塞するにあたり、前記フランジには受け部を有する介在弾性部材が配置され、この介在弾性部材の受け部は、前記ハウジングのフランジ側を向いた面に接触する面を備えたものとし、前記受け部を前記介在弾性部材に対し3箇所以上に配置することによって前記受け部で前記回転軸を囲むことにより、前記受け部にて前記モータ本体部を支持することを特徴とする請求項1に記載の駆動モータ。
  3. 被回転部材に回転力を伝達して前記被回転部材を回転させるもので、
    前記被回転部材に対し相対的に近接する側に開口した第1の開口及び前記被回転部材に対し相対的に離隔する側に開口した第2の開口を有するハウジングと、前記ハウジングの前記第2の開口を閉塞するフランジとでモータ内部空間を形成し、
    前記被回転部材を取り付けて回転させる回転軸が、前記回転軸の軸方向の一方の端部を前記第1の開口から外部に突出させ、前記回転軸の軸方向の他方の端部を前記モータ内部空間に内包するように前記ハウジングに装着されていると共に、
    前記ハウジングの第1の開口と前記回転軸との間の円環状スペースに弾性機能を有するシール材を介在させたことを特徴とする駆動モータ。
  4. 被回転部材に回転力を伝達して前記被回転部材を回転させるもので、
    前記被回転部材に対し相対的に近接する側に開口した第1の開口及び前記被回転部材に対し相対的に離隔する側に開口した第2の開口を有するハウジングと、前記ハウジングの前記第2の開口を閉塞するフランジとでモータ内部空間を形成し、
    前記被回転部材を取り付けて回転させる回転軸が、前記回転軸の軸方向に沿った方向のうち一方端を前記第1の開口から外部に突出させ、前記回転軸の軸方向に沿った方向のうち他方端を前記モータ内部空間に内包するように前記ハウジングに装着されていると共に、
    前記被回転部材は、前記回転軸が固定されるボス部を有するコーン部を具備し、前記コーン部は、前記ボス部よりも前記回転軸の径方向外側にて前記回転軸の軸方向の他方の端部側に延びる第1の筒状部を有し、
    前記ハウジングは、前記回転軸の軸方向の一方の端部側に延びると共にその外径寸法が前記第1の筒状部の内径寸法よりも小さな第2の筒状部を有し、前記第2の筒状部に前記回転軸が挿通可能な前記第1の開口が設けられ、前記第1の開口の周縁部位が前記回転軸に向かって延出することでフランジが形成されており、
    前記駆動モータと前記被回転部材とを組み付けた際に前記第1の筒状部内に前記第2の筒状部が収納されて、前記第1の筒状部と前記第2の筒状部とで画成される空間が相対的に複雑に区画されたことを特徴とする駆動モータ。
  5. 前記回転軸を回転可能に支承するための軸受部と、前記軸受部を保持すると共に前記フランジに固定するための固定手段を有するボスハウジングと、前記回転軸に取り付けられて前記回転軸と共に回転するロータアセンブリと、前記ロータアセンブリに対し前記回転軸の径方向に沿った方向にて対向すると共に前記回転軸と共に回転しないように配置されたステータアセンブリと、前記回転軸及び前記ロータアセンブリの回転の制御を行う制御基板とが前記モータ内部空間に内包されていると共に、
    少なくとも前記回転軸と、前記軸受部と、前記ボスハウジングと、前記ロータアセンブリとを振動体として一体化し、載置用弾性部材を介して前記振動体を前記フランジに固定したことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の駆動モータ。
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