JP5422142B2 - 漂白剤カプセル化粒子およびその製造方法 - Google Patents

漂白剤カプセル化粒子およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は漂白剤カプセル化粒子およびその製造方法に関する。
食器洗浄機用洗浄剤の形態は粉末洗浄剤が主流であったが、次第に液体タイプが増えてきた。また、新たな需要としてカートリッジタイプ(粉体、固形)の洗浄剤が伸びるものと推定される。既に、業務用の食器洗浄機用では固形状やペレット状のものが使用されており、洗浄機上部のカセットに該洗浄剤をセットし、60〜70℃のお湯を噴射して洗浄剤を溶解して洗浄液を作成する。ところで、既存の洗浄剤としては、液体・粉体・固体の製品形態がある。食器洗浄機に使用する洗浄剤は、洗浄液を高圧で噴射するという使用条件に適合させるため、いずれの製品形態においても食器洗浄機用洗浄剤は無起泡性であることが第一の特徴である。そのため、水溶性の高い無機塩類(主としてアルカリ塩)を主成分としており、主たる洗浄効果は、アルカリの化学作用によってもたらされる。該洗浄剤には洗浄基材である水酸化ナトリウム・カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム等で、金属イオン封鎖剤として、ポリリン酸ナトリウム、エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム等が使われており、これに低起泡性の界面活性剤等がごく少量配合されている。洗浄剤は洗浄力が高いことはもちろんであるが、茶渋汚れの除去、除菌・漂白のために漂白剤を配合したものが求められている。一般的に漂白剤は酸素系と塩素系の2種類があり、これらの漂白剤は何れも色素を酸化分解することを特徴とする。しかし、漂白剤粒子を該洗浄剤に直接配合すると、漂白剤自体が洗浄中のアルカリ成分と反応して分解してしまう問題があり、この解決のために漂白剤粒子をカプセル化して隔離し安定化させることが行われている。
漂白剤のカプセル化の被膜物質としては、ワックス、脂肪酸、界面活性剤等の事例が知られている。また、2種以上のコート剤で積層被覆することも知られている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3)。特にワックスでコーティングした漂白剤カプセルは、低温に保持すると収縮して割れてしまうことが欠点であり、この対策として高分子化合物を添加剤として、合成ワックスに少量添加して改善している例がある(例えば特許文献4)。
特開昭60−36599号公報 特開平03−185099号公報 米国特許第4657784号明細書抜粋 特開平06−313200号公報
しかしながら、既存技術でコーティングした漂白剤粒子を食器洗浄機用洗浄剤の一部として用いた場合、内包されている漂白剤は短時間で水中に放出され、洗浄剤中のアルカリ成分によって分解されてしまい、漂白剤の機能の持続力が十分に発揮できない。また、倉庫保管での温度履歴や使用時の温度履歴に基づく、低温・高温の繰り返し環境下に置かれると、温度変化に耐え切れずにカプセル化された被膜が割れてしまう欠点があった。さらに、漂白剤粒子をコーティングする際に粒子同士が凝集し、収率が悪いという問題があった。
本発明は、漂白剤粒子毎のカプセル化が十分になされ、洗浄剤の一部として水中に投じられた際は内包する漂白剤が徐々に放出され、かつ低温・高温が繰り返される環境下に置かれてもカプセル被膜が割れず、カプセル化工程での収率が高い漂白剤カプセル化粒子、およびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明の漂白剤カプセル化粒子は、漂白剤を含む粒子(以下、漂白剤粒子と称す)が、ワックス類を含有する第1コート剤でコーティングされ、さらに該第1コート剤で形成されたコーティング層が、無機粉体および有機粉体より選択される1種以上からなる第2コート剤でコーティングされ、かつ前記第1コート剤と第2コート剤の配合比が1:3〜4:1であることを特徴とする。前記第1コート剤に含まれるワックス類が、パラフィンワックス、高級アルコールより選択される1種以上からなることが好ましく、前記第2コート剤は、A型ゼオライト、炭酸ナトリウム、シリカ、ステアリン酸カルシウムより選択される1種以上からなることが好ましい。また、前記第2コート剤の平均粒子径が0.5μm以上、20μm以下であることがより好ましい。
本発明の漂白剤カプセル化粒子の製造方法は、前記第1コート剤で漂白剤を含有する粒子をコーティングした後、該第1コート剤が溶融している状態で前記第2コート剤を添加し、流動させながら第1コート剤の融点の10℃以下まで冷却して、コーティングすることを特徴とする。
本発明によれば、コート剤による漂白剤粒子毎のカプセル化が十分になされ、保管中や使用時の温度履歴による低温・高温の繰り返し環境下においても割れないカプセル被膜を得、水中において内包する漂白剤が徐々に放出することができる。また、漂白剤カプセル化粒子の製造中において粒子同士が凝集せず、高い収率で漂白剤カプセル化粒子を得ることができる。
本発明における漂白剤カプセル化粒子ならびに該漂白剤カプセル化粒子の製造方法の実施形態の一例について説明する。
本発明における漂白剤カプセル化粒子は、漂白剤粒子を核とし、漂白剤粒子に接して被覆する第1コーティング層と、該第1コーティング層を被覆する第2コーティング層により形成されるカプセル被膜を備える。第1コーティング層はワックス類を含有する第1コート剤にて形成され、第2コーティング層は無機粉体および有機粉体から選択される1種以上からなる第2コート剤から形成されている。
漂白剤カプセル化粒子の大きさは特に限定されないが、直径が0.1mm未満であると洗浄剤として使用する際の粉舞いが多くなる。一方、直径が5mmを超えると、食器洗浄機に使用する水温(約60℃)では、漂白剤が放出しにくい。したがって、該漂白剤カプセル化粒子は平均粒子径が0.1〜5mmであることが好ましく、更に好ましくは平均粒子径が0.25〜2mmである。
ここで、漂白剤カプセル化粒子の平均粒子径とは、ふるいを用いて粒度分布を求め、その粒度分布から算出して得られる値である。例えば次の方法により平均粒子径を求めることができる。
まず、測定対象物(サンプル)について、目開き5.6mm、2.0mm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μm、90μmの9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行う。分級操作は、まず受け皿の上に5.6mmの篩を重ね、篩の上から70g/回のサンプルを入れて、手作業で篩い、目開き5.6mmの篩を通過した粒子を得る。次に、別の受け皿の上方に、目開き2.0mm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μm、90μmの8段の篩を、上に向かって目開きが次第に大きくなるように積み重ねる。最上部の目開き2.0mmの篩の上から、目開き5.6mmの篩を通過した粒子を入れ、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機(飯田製作所社製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩および受け皿上に残留したサンプルを篩目ごとに回収して、サンプルの質量を測定する。
受け皿と各篩との質量頻度を積算していくと、積算の質量頻度が、50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、aμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとし、受け皿からaμmの篩までの質量頻度の積算をc%、またaμmの篩上の質量頻度をd%として、下記数式(1)、(2)により平均粒子径(50質量%)を求めることができる。
Figure 0005422142
Figure 0005422142
本発明の漂白剤粒子は、漂白剤が80質量%以上含まれれば、漂白効果に影響しない範囲で賦形剤や安定剤等が含まれても良い。含まれる漂白剤の種類は特に限定されず、例えば、塩素化イソシアヌル酸又はその塩、さらし粉、高度さらし粉等の塩素系漂白剤、あるいは過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム等の酸素系漂白剤を用いることができる。しかし、漂白効果の点および安定性の点から塩素系漂白剤が好ましく、具体的な漂白剤粒子として、トリクロロイソシアヌル酸(商品名:ネオクロール90FG、四国化成工業株式会社製)、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(商品名:ネオクロール60G、四国化成工業株式会社製)、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(商品名:ネオクロール60MG、四国化成工業株式会社製)等が挙げられる。また、漂白剤粒子の配合割合として、前記漂白剤カプセル化粒子の80質量%を超えるとコーティングが不十分となる。一方、60質量%未満であると、食器洗浄機に使用した際に漂白剤が放出しにくいこと、ならびに第1および第2コーティング層の比率が上がるため、温度変化によって割れやすくなる。したがって、漂白剤粒子の配合割合は60〜80質量%であることが好ましい。また、製造時のカプセル粒子同士の凝集防止あるいは装置への付着の防止の面から65〜75質量%であることが更に好ましい。
本発明における第1コート剤はワックス類が95質量%以上含まれていれば、ワックス類の成膜性ならびに漂白剤粒子の漂白剤成分に影響を与えない範囲で抗菌剤や防腐剤等を含んでいても良い。該ワックス類の種類は特に限定されず、パラフィンワックス、高級アルコール、ロウ類、硬化油脂等が挙げられる。基本的に該ワックス類は疎水性であり、第1コート剤として水系の成分を多く含むと、核の漂白剤粒子が劣化してしまい好ましくない。該ワックス類は融点が40℃未満であると、夏場の倉庫などの高温雰囲気下に保管された際に膜が溶融して安定性が確保できないことがあり、融点が75℃よりも高くなると、使用時に中身の漂白剤が放出されないことがある。したがって、融点が40〜75℃であることが望ましい。また、使用時における漂白剤の放出性の観点から、融点が50〜65℃であることが更に好ましい。なお、第1コート剤に含まれるワックス類は1種であっても良いし、2種以上のワックス類が配合されていても良い。この場合、前記の2種以上のワックス類の混合物が、例えば示差走査熱量計(DSC)で分析した結果、2以上の融点を示す場合には、第1コート剤は該融点のすべてがワックス類に関する前記の温度範囲に入るものとし、また最も高い方の値を第1コート剤の融点とする(以下、第1コート剤の融点は同様に定義する)。
具体的な第1コート剤としては、パラフィンワックス150(日本精蝋株式会社製、融点66℃)、パラフィンワックス140(日本精蝋株式会社製、融点61℃)、パラフィンワックス125(日本精蝋株式会社製、融点53℃)、パラフィンワックス115(日本精蝋株式会社製、融点49℃)、ステアリルアルコール(融点58〜60℃)、セチルアルコール(融点49〜53℃)、ベヘニルアルコール(融点70℃)、ミツロウ(融点64℃)、キャンデリラワックス(融点71℃)、大豆硬化油(融点67℃)等が挙げられる。
第1コート剤の配合割合は、漂白剤カプセル化粒子全体の5質量%未満であると第1コーティング層としての十分な被膜が形成できず、27質量%を超えると食器洗浄機に使用した際の漂白剤が放出しにくくなり、加えてコーティング層全体の構成割合が高くなり温度変化によって割れやすくなる。したがって、第1コート剤は漂白剤カプセル化粒子全体の5〜27質量%とされ、好ましくは7〜20質量%である。また、安定性、製造性、徐放性の観点から、10〜17質量%であることが更に好ましい。
核となる漂白剤粒子に対する第1コート剤の質量割合は特に限定されないが、8〜35質量%が好ましい。8質量%未満であると、第1コーティング層としての十分な被膜が形成できないおそれがある。35質量%を超えると、食器洗浄機に使用した際、漂白剤が放出され難くなり、加えて、漂白剤カプセル化粒子に対するコーティング層全体の構成割合が高くなり、温度変化によって割れやすくなるためである。
本発明における第2コート剤は、無機粉体および有機粉体より選択される1種以上からなる。複数成分の混合物の場合、その混合比率は特に限定されない。
該無機粉体は、脂溶性でないことが好ましく、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、酸化物であればよい。具体的には硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ゼオライト、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化カルシウム等が挙げられる。製造性や収率の面からの観点から、A型ゼオライト、炭酸ナトリウム、シリカが用いられることが好ましい。無機粉体が脂溶性でないことは、第2コート剤をコーティングする際に、第1コート剤に溶解せず、漂白剤カプセル化粒子同士の凝集を防ぐ効果が発揮されやすい。
有機粉体は特に限定されないが、水難溶性で、100℃以上の融点の脂肪酸塩が好ましい。具体的にはステアリン酸カルシウム(融点150〜160℃)、ステアリン酸マグネシウム(融点118〜128℃)、ステアリン酸亜鉛(融点120〜126℃)ミリスチン酸亜鉛等が挙げられる。融点が高いものほど、第1コート剤への溶解に時間がかかるため、漂白剤カプセル化粒子同士の凝集を防ぐ効果が発揮されやすい。
第2コート剤の平均粒子径は特に限定されないが、0.5μm以上、20μm以下であることが望ましい。平均粒子径が0.5μm未満であると、第2コート剤同士の凝集性が高くなり、カプセル被膜を形成させた際に、ブロック化して均一な被膜を形成することができない場合がある。一方、20μmを超えると、漂白剤粒子との粒子径の差が小さくなり、被膜を形成しにくくなったり、漂白剤カプセル化粒子同士が凝集して、単分散性が悪くなったりすることがあるためである。
ここで、第2コート剤の平均粒子径とは、走査型電子顕微鏡(SEM)観察により求められる値である。即ち、第2コート剤をSEM試料台に、重なり合わないように載せてSEMにて観察し、30個の粒子の粒子径の相加平均を平均粒子径とする。
第2コート剤の配合割合が漂白剤カプセル化粒子全体の5質量%未満であると、第1コーティング層に第2コート剤が入り込む量が少なくなり、カプセル被膜が割れやすくなる。一方、30質量%以上とすると、カプセル被膜が脱落しやすくなる。したがって、第2コート剤は、漂白剤カプセル化粒子全体の5〜30質量%とされ、より好ましくは10〜20質量%とされることが望ましい。
第1コート剤と第2コート剤との合計量は、漂白剤粒子と第1コート剤と第2コート剤との合計量に対して、20〜40質量%が好ましく、より好ましくは25〜35質量%である。20質量%未満であると、コーティングが不十分となる場合がある。40質量%を超えると、食器洗浄機に使用した際に漂白剤が放出しにくいこと、ならびに第1および第2コーティング層の比率が上がり、温度変化によって割れやすくなるおそれがあるためである。
カプセル被膜が前記漂白剤粒子を十分に被覆し、カプセル被膜の欠落を防ぐ観点から、第1コート剤と第2コート剤の配合比率は、第1コート剤:第2コート剤=1:3〜4:1であり、好ましくは1:3〜2:1である。製造性や収率の観点から、第1コート剤と第2コート剤の配合比率は1:2〜1:1であることが更に好ましい。また、該カプセル被膜は第2コート剤の一部が第1コーティング層に埋め込まれた状態で形成されることで、より強固なカプセル被膜が形成される。
(製造方法)
本発明の漂白剤カプセル化粒子の製造方法の一例について説明する。
製造の手順は、第1コート剤の融点以上に加温した漂白剤粒子を、選択した造粒・被膜(コーティング)装置内に投入する。次いで、該漂白剤粒子を流動させながら、融点以上に加温した第1コート剤を造粒装置に添加し全体が均一になるまで混合して漂白剤粒子に第1コーティング層を形成させる。続いて、第1コート剤が溶融している段階で、第2コート剤を造粒装置内に添加し、全体が均一になるまで混合することでコーティングする。漂白剤粒子とコート剤の混合物を流動させたまま、空冷あるいは水冷により、使用した第1コート剤の融点の10℃以下まで冷却し、漂白剤カプセル化粒子を製造する。
前記漂白剤カプセル化粒子の製造に用いる前記造粒・被膜装置は特に規定されるものではなく、製造条件等に合わせて選択することができる。好ましくは転動造粒装置あるいは攪拌造粒装置を使用する。
転動造粒装置は任意の形式のものを選択することができる。その中でも、ドラム状の円筒が回転して処理する形式のものが好ましく、特に任意の形状の邪魔板を具備しているものが好ましい。具体的には、水平円筒形ドラム型造粒機、造粒ハンドブック第一版第1刷(日本粉体工業技術協会編)記載の円錐ドラム型造粒機、多段円錐ドラム型造粒機、攪拌羽根付ドラム型造粒機等が挙げられる。
攪拌造粒装置においても任意の形式を選択することができる。その中でも、攪拌羽根を備えた攪拌軸を内部の中心に有し、攪拌羽根が回転する際に攪拌羽根と器壁との間にクリアランスを形成する構造の装置であることが好ましい。具体的には、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)、ハイスピードミキサー(深江パウテック株式会社製)、バーチカルグラニュレーター(株式会社パウレック製)等が挙げられる。特に好ましくは、横型円筒の混合槽を備え、該円筒の中心には攪拌羽根が取り付けられた攪拌軸を有し、該攪拌羽根により前記の漂白剤粒子と前記コート剤の混合を行う形式の装置である。具体的には、レディゲミキサー(株式会社マツボー製)、プローシェアミキサー(大平洋機工株式会社製)が挙げられる。
造粒・被膜装置への漂白剤粒子の投入に際しては、該漂白剤粒子の温度は特に規定されないが、後述する第1コート剤の添加時に第1コート剤の融点以下であると、第1コーティング層形成の初期に第1コート剤の固化が早まり、コーティングが不均一になる。したがって、第1コート剤の融点以上に加温して、造粒装置へ投入する。好ましくは、第1コート剤の融点よりも5〜20℃高く加温することが望ましい。なお、漂白剤粒子は目的の温度に達していれば良く、加温は造粒装置内で行っても良いし、装置外で予め行っても良い。
第1コート剤の添加に際しては、該第1コート剤を融点以上に加温して添加する。コーティングの均一化の観点から、第1コート剤は融点よりも5〜20℃高い温度まで加熱したものを添加することが好ましい。また、添加の方法は特に規定されるものではないが、均一な被膜を得るために流動状態の漂白剤粒子に対して噴霧あるいは滴下することが好ましい。第1コート剤が2種類以上のワックスで構成される場合は、これらを予め混合溶融させて均一化したものを添加することが好ましい。
第2コート剤の添加に際しての該第2コート剤の温度は特に規定されないが、第1コート剤の融点以下にすることが望ましい。また、第2コーティング層を形成した後に早期に第1コート剤を固化させることで、カプセル化粒子同士の凝集を防ぐことができるため、第2コート剤は第1コート剤の融点の10℃以下で、室温を下限とする温度範囲にコントロールして添加することがより好ましい。第2コート剤が2種類以上の成分の混合物である場合は、予めこれらを混合、均一化して添加しても、別々に添加してもかまわないが、別々に添加する場合は、添加の間隔をあまり広げず30秒以内に次のコート剤を添加することが好ましい。被膜の均質性を確保し、保存時の温度変化に対する耐性を高めるためである。また、カプセル被膜の形成と冷却を効率的に行うために、第2コート剤を2分割し、0.5質量部を第1コート剤の融点の10℃以下までコントロールして添加・混合した後に、室温にコントロールされた残0.5質量部を添加・混合しても良い。第2コート剤として有機物の粉体を用いる場合には、第1コート剤に溶解する性質を持つものがあるため、第1コート剤の融点の20℃以下にコントロールして添加することが更に好ましい。
第2コート剤を添加した後の冷却方法は特に規定されるものではなく、造粒・被膜装置の混合・攪拌を行う装置部(例えば、転動造粒装置のドラム状の円筒)の外側から水冷する方式、あるいは混合・攪拌を行う前記装置部へ送風して行う空冷方式等が挙げられる。いずれの場合も、第1コート剤の融点の15℃以下の冷却水、又は冷風により冷却を行う。漂白剤粒子とコート剤の混合物を流動させずに第1コート剤の融点の10℃以下まで冷却すると、均一なカプセル被膜が形成されにくく、また、カプセル化粒子同士の凝集が起こりやすい。したがって、第2コート剤の添加後は、流動させながらカプセル化粒子の表面温度を第1コート剤の融点の10℃以下、好ましくは15℃以下まで冷却することが望ましい。第1コート剤を冷却していく際には、融点以下で過冷却状態となり、溶融している状態が続くため、第1コート剤を十分に固化させるために融点の10℃以下まで冷却する必要がある。これより高い温度で流動を止めてしまうと、第1コート剤の固化が不十分で半溶融状態になっているため、カプセル化粒子同士を結合させてしまい、粗大粒子が形成されたり、全体が固まってしまい、所望のカプセル化粒子を得られない。
本発明では、第1コーティング層が食器洗浄機用洗浄剤における他成分(例えばアルカリ成分)と漂白剤との反応・劣化分解防止等の主たる被覆剤としての役目をする。一方、第2コーティング層は、温度変化におけるカプセル被膜の割れ防止、ならびに製造時の漂白剤カプセル化粒子同士の凝集および製造機器等への付着を防止する役目をする。上述のとおり、漂白剤、第1・第2コーティング層を適切な構成とすることで、漂白剤粒子毎のカプセル被膜が十分になされ、水中にて内包する漂白剤を徐々に放出することができる。さらに、製造中における漂白剤カプセル化粒子同士の凝集を防ぎ、高い収率で漂白剤カプセル化粒子を得ることができ、かつ保管中や使用時におけるカプセルの割れを防ぐことができる。以上の特性から、本発明の漂白剤カプセル化粒子は食器洗浄機用洗浄剤に好適に利用できる他、衣類洗濯用洗浄剤、家庭排水口用ぬめり防止剤、持続性除菌剤、トイレのオンタンククリーナー等への利用が期待できる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、実施例に限定されるものではない。
漂白剤カプセル化粒子の製造に使用した漂白剤粒子、第1コート剤、第2コート剤を表1に示す。第2コート剤のうち、炭酸ナトリウム(粉砕Ash)については、粒灰(ソーダアッシュジャパン株式会社製)を平均粒子径が15μmとなるようにピンミルで粉砕して、製造に供した。第2コート剤のA型ゼオライト、シリカ、粉砕Ash、ステアリン酸カルシウムについては、走査型電子顕微鏡SEM(日立ハイテクノロジーズ製Miniscope TM−1000あるいはS−2380N)を用い、SEM試料台に重なり合わないように載せて、倍率1200倍にて観察を行い、任意の30個の粒子の粒子径の相加平均値により、平均粒子径を求めた。
Figure 0005422142
(実施例1)
垂直方向に対して45度の回転軸をもって回転できるように設置された500mlビーカーに、68℃に加温したトリクロロイソシアヌル酸(ネオクロール90FG)70質量部を投入し、約100rpmで回転(転動)させた。ここに68℃に加温した12質量部のパラフィンワックス125を、スポイトにてビーカーの内容物に振り掛けるように約30秒かけて滴下した。この時以降、内容物の流動部分に薬さじを挿入して邪魔板の役割をさせて混合を促進させた。攪拌を約30秒間継続した後に、46℃に加温したA型ゼオライト18質量部を一度に添加し、混合した。約20秒間混合した後に、ヘアドライヤーでビーカー内に加熱しない空気を送風し冷却を行った。内容物が流動しているところにデジタル温度計のセンサーを挿入し粒子の温度を測定しながら、40℃まで冷却し、内容物である漂白剤カプセル化粒子を得た。なお、処理量は全体で100gとなるようにした。得られた漂白剤カプセル化粒子について、各種評価を行った。
(実施例2〜17および19)
表2、3、5、6に記載したカプセル組成、構成比、および製造温度条件に変えたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2〜17および19の漂白剤カプセル化粒子を得て、各種評価を行った。
(実施例18)
卓上の小型粉砕機(アズワンSM−1C型)を用いて漂白剤カプセル化粒子の製造を行った。60℃に加温したジクロロイソアシヌル酸ナトリウム(ネオクロール60MG)70質量部を装置容器内に投入して、約700〜800rpmで流動させた。次いで60℃に加温したパラフィンワックス115を蓋に開けた穴から約30秒間かけて滴下した。その後、約30秒間攪拌を継続させた後に、攪拌を止めて蓋を開け、30℃に加温したA型ゼオライト18部の全量を一度に添加した。蓋を閉めた後に再度700〜800rpmで流動化させて約20秒間混合した後、装置ジャケットに水道水を流して冷却を行った。適宜、攪拌を止めて粒子の温度を測りながら、30℃となるまで冷却し、漂白剤カプセル化粒子を得た。なお、処理量は全体で100gとなるようにした。得られた漂白剤カプセル化粒子について、各種評価を行った。
(実施例20)
表3、6に記載したカプセル組成、構成比、および製造温度条件に変えたこと以外は、実施例18と同様にして実施例20の漂白剤カプセル化粒子を得て、各種評価を行った。
(実施例21〜25)
表4、7に記載したカプセル組成、構成比、および製造温度条件に変えたこと以外は、実施例1と同様にして実施例21〜25の漂白剤カプセル化粒子を得て、各種評価を行った。ただし、第2コート剤の添加は、A型ゼオライトとステアリン酸カルシウムを表7記載の温度にそれぞれ加温し、A型ゼオライトを投入した直後にステアリン酸カルシウムを添加し、混合を行った。
(実施例26〜27)
表4、7に記載したカプセル組成、構成比、および製造温度条件に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例26〜27の漂白剤カプセル化粒子を得て、各種評価を行った。
(比較例1〜3)
表4、7に記載したカプセル組成および組成比ならびに製造温度条件に変えたこと以外は、実施例1と同様にして比較例1〜3の漂白剤カプセル化粒子を得て、各種評価を行った。
以上のようにして製造された漂白剤カプセル化粒子について、微粉および粗大粒子を除いた粒子の収率、カプセル化の状態、温度変化に対する耐性、漂白剤の放出持続性の観点から評価を行った。各評価方法を以下に示す。
(粒子の収率評価)
実施例および比較例で得られた漂白剤カプセル化粒子のうち、10メッシュパス、60メッシュオン(粒径0.25〜2mm)の微粉および粗大粒子を除いた粒子の回収量を測定して、収率評価を行った。評価方法は次の通りである。得られた漂白剤カプセル化粒子の全量を10メッシュ(米国標準、目開き2mm)のステンレス製篩にて篩い分けた。10メッシュ篩を通過した粒子を回収し、更に60メッシュ(米国標準、目開き0.25mm)のステンレス製篩にて篩い分けた。ここで、前記の製造で装置内に投入した成分の合計質量をWALL、10メッシュ篩を通過し60メッシュ篩上に残存した粒子の質量をWとして、次式によって粒子の収率を算出した。
Figure 0005422142
式(3)により算出された粒子の収率を基に、次のように収率評価を行い、その結果を表5〜7に示す。なお、粒子の収率評価では、微粉の発生や粗大粒子の形成の程度を評価したものであり、第1および第2コート剤による被覆性(カプセル化)の判定は行えない。カプセル化については、後述するカプセル化評価の項で評価した。
収率95%以上・・・・・・・・・・・・◎
収率90%以上95%未満・・・・・・・○
収率80%以上90%未満・・・・・・・△
収率80%未満・・・・・・・・・・・・×
(カプセル化評価)
実施例および比較例で得られた漂白剤カプセル化粒子をSEMで観察し、被覆の状態を目視で評価した。観察は各実施例・比較例毎に10個の漂白剤カプセル化粒子について実施した。観察は次の評価基準により評価し、その結果を表5〜7に示す。
全体に均一にカプセル被覆が形成されている・・・○
部分的なカプセル被膜の欠落が見られる・・・・・×
(温度変化耐性)
実施例および比較例で得られた漂白剤カプセル化粒子を50mlのガラス製のバイアル瓶に入れて保管した。該バイアル瓶中の漂白剤カプセル化粒子を−15℃で24時間保管し、その後25℃で24時間保管することを1サイクルとし、3サイクルを行った後に漂白剤カプセル化粒子をSEM(日立ハイテクノロジーズ製Miniscope TM−1000あるいはS−2380N)で観察を行った。観察は各実施例・比較例毎に10個の漂白剤カプセル化粒子について行い、次の評価基準により評価した。評価結果を表5〜7に示す。
全観察カプセル被膜にひび割れがない・・・・・・・・○
観察したカプセル被膜の1以上にひび割れがある・・・×
(漂白剤の放出持続性)
実施例および比較例で得られた漂白剤カプセル化粒子を用いて、カプセルからの漂白剤の放出持続性評価を行った。500mLビーカーに60℃の精製水を400g投入し、60℃にコントロールした温浴中に入れた。そこに、漂白剤の有効塩素濃度が15mg/Lになる量の漂白剤カプセル化粒子と、市販の食器洗浄機用洗浄剤(ライオンハイジーン株式会社製:ペレッタAを乳鉢ですりつぶしたもの)を1.5g/Lになるように添加し、30mmのスターラーピースを用いて600rpmで攪拌させた。所定の時間が経過した後に溶液約80gをサンプリングし、No.2定性濾紙で濾過を行い室温まで冷却後、ヨウ化カリウム滴定法により溶液中の有効塩素濃度を測定した。溶液中の攪拌時間は、40sec、30minの2つの試験を行い、サンプリングによる組成変化を抑えるため、それぞれ別々に試験を行った。
それぞれの漂白剤に含まれる有効塩素の理論値は、トリクロロイソシアヌル酸では、質量の91.53%であり、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムでは、質量の64.48%である。ヨウ化カリウム滴定法の手順は、以下に述べる通りである。上記でサンプリングした溶液約80gを300mL三角フラスコに精秤し、10%ヨウ化カリウム水溶液5mLと50%酢酸水溶液9mLを加え良く混合した。次に、混合液を冷暗所に10分間静置した。その後、0.02Nのチオ硫酸ナトリウム規定液で滴定し、褐色が消えて無色になった点を終点とした。その時のチオ硫酸ナトリウム規定液の滴下量をもとに、次式によって有効塩素濃度を算出した。
Figure 0005422142
更に、この有効塩素濃度(実測値)と仕込み量から求められる有効塩素濃度(理論値)とから、次式によって有効塩素の放出維持割合を算出した。
Figure 0005422142
漂白剤カプセル化粒子の性能を鑑みると、カプセルを60℃のお湯に添加した初期に6割以上の有効塩素が放出できることと、長時間経過後にも有効塩素濃度が維持されていることが必須である。添加40sec後の放出維持割合は、50〜90%であれば適正であると評価し、60〜80%がより良好であると評価した。また、添加30min後の放出維持割合は、60〜100%であれば適正であると評価し、70〜100%がより良好であると評価した。評価結果を表5〜7に示す。
Figure 0005422142
Figure 0005422142
Figure 0005422142
Figure 0005422142
Figure 0005422142
Figure 0005422142
表2〜4中、「第1コート剤/漂白剤粒子の割合」とは、核となる漂白剤粒子に対する第1コート剤の割合(質量%)を示すものである。
表5〜7に示すように、本発明の実施例1〜27においては、粒子収率は80%以上であり、カプセル被膜の状態(カプセル化状態)ならびに温度変化耐性も良好である。徐放持続性評価においては、40sec後の有効塩素の放出維持割合ならびに30min後の有効塩素の放出維持割合とも適正な範囲であり、短時間での塩素放出性と長時間での塩素濃度維持の両立ができていることが判った。漂白剤粒子成分の影響を見ると、ネオクロール90FG(トリクロロイソシアヌル酸)を用いた実施例1、11、12では、40sec後の有効塩素の放出維持割合が50%台となっていた。これはトリクロロイソシアヌル酸の水への溶解度が低い影響が出ているものと思われる。また、漂白剤粒子をネオクロール60MGとした、実施例2、4〜10、14〜16、18、21〜27を見ると、融点が低い第1コート剤を使用したものの方が、40sec後の有効塩素の放出維持割合が高くなる傾向にある。これは60℃の温水環境下における第1コート剤の溶融性の違いによると思われる。
これに対して、比較例1および2は粒子収率が80%未満であり、かつ温度変化耐性評価において、カプセル被膜にひび割れが見られた。さらに、比較例1においてはカプセル被膜の形成が十分でないことがわかった。加えて、カプセル被膜の形成が十分でないことは、短時間に塩素がカプセルから抜け出てしまうこととなり、徐放持続性評価において、40sec後の有効塩素の放出が早く、30min後には有効塩素が洗浄剤のアルカリで分解されて消失してしまい、30%未満であった。比較例2の徐放性維持評価において、40sec後の放出維持割合と30min後の放出維持割合とは、適正な範囲内に入っているが、粒子収率と温度変化耐性が不適であった。
カプセル被膜の状態観察結果を、図1〜3のSEM観察写真に示す。実施例4で得られた漂白剤カプセル化粒子のSEM観察写真(300倍)である図1では、漂白剤カプセル化粒子の表面に均一なカプセル被膜が形成されている様子がわかる。また、図1の漂白剤カプセル化粒子の表面を拡大した図2のSEM観察写真(2000倍)では、第2コート剤が第1コーティング層に埋め込まれた状態を形成していることがわかる。一方、図3の比較例1で得られた漂白剤カプセル化粒子のSEM観察写真(150倍)では、写真左上方において部分的なカプセル皮膜の欠落を生じ、漂白剤粒子が露出している様子がわかる。
また、実施例2と比較例3は、第2/第1コート剤の配合成分、比率は等しくしているにもかかわらず、第2コート剤添加後の流動における冷却が不十分な比較例3は、粒子同士が凝集固化し、粒子収率が80%未満となった。また、得られた粒子には部分的なカプセル被膜の欠落が見られ、結果、温度変化耐性評価においてもカプセル被膜にひび割れが見られた。加えて、比較例3で得られた粒子は、その殆どが凝集した粒子であったため、徐放持続性評価は行えなかった。
(実施例28)食器洗浄機用の洗浄剤での評価
実施例7で得られた漂白剤カプセル化粒子(以下、粒子Aという)を用いて食器洗浄機用の洗浄剤を次の組成に従って配合した。なお、特に断りのない限り「部」とは「質量部」を表す。
メタケイ酸ナトリウム・5水塩(広栄化学工業株式会社製)・・・・43.5部
ニトリロ3酢酸ナトリウム(キレスト株式会社製、LH700)・・・28.0部
C5オレフィン−無水マレイン酸ナトリウム塩共重合体(ローム&ハース社製、Acusol460ND)・・・1.0部
非イオン性界面活性剤(株式会社ADEKA製、PluronicTR−913R) ・・・1.0部
粒子A・・・2.2部
硫酸ナトリウム(日本化学工業株式会社製、中性無水芒硝)・・・24.3部
配合手順は、次のとおりである。粒子A以外の成分をポリプロピレン製のカップに投入し、ウォーターバスにて70℃に加温して混合、均一化し、静置状態で室温まで放冷した。これを乳鉢ですりつぶし、すりつぶした粉と粒子Aとを粉体ブレンドして、20g分をホルダーに入れて打錠機(理研機器株式会社製、CD−50)にて30kgfの力で打錠し、洗浄剤Aを作成した。
(比較例4)
粒子Aを比較例1で得られた漂白剤カプセル化粒子(以下、粒子Bという)に換えた以外は、実施例28と同様の操作で洗浄剤Bを作成した。
(洗浄性の評価)
洗浄性の評価は、コンベアタイプの食器洗浄機を用いて、陶器(湯飲み)に付いた茶渋汚れの洗浄スタミナ性について行った。すすぎ液を洗浄液に戻さない方式で、洗浄剤Aを0.15質量%溶解させた洗浄液を用いて繰り返し洗浄を行ったところ、5回繰り返しても漂白力は落ちなかった。一方で、比較例4の洗浄剤Bを用いて同様な評価を行ったところ、3回目で茶渋の漂白力が悪くなった。以上の結果から、本発明の漂白剤カプセル化粒子を用いた食器洗浄機用の洗浄剤は、漂白力の持続性に優れていることが判った。
以上の結果から、本発明は、漂白剤粒子に対して十分なカプセル化が行え、かつ形成されたカプセル被膜が温度変化耐性を備えること、更には短時間での内包成分の放出と長時間の内包成分の徐放持続性があることがわかった。
実施例4の漂白剤カプセル化粒子表面のSEM観察写真(倍率300倍)。 実施例4の漂白剤カプセル化粒子表面のSEM拡大観察写真(倍率2000倍)。 比較例1の漂白剤カプセル化粒子表面のSEM観察写真(倍率150倍)。

Claims (3)

  1. 漂白剤を含む粒子が、パラフィンワックス、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ミツロウ、キャンデリラワックス及び大豆硬化油から選択される1種以上を含有する第1コート剤でコーティングされ、さらに該第1コート剤で形成されたコーティング層が、A型ゼオライトの粉体及びステアリン酸カルシウムの粉体からなる第2コート剤でコーティングされ、かつ前記第1コート剤と前記第2コート剤との質量比が1:2〜1:1であることを特徴とした漂白剤カプセル化粒子。
  2. 前記第2コート剤の平均粒子径が、0.5μm以上、20μm以下であることを特徴とする、請求項に記載の漂白剤カプセル化粒子。
  3. 請求項1又は2に記載の漂白剤カプセル化粒子の製造方法であって、前記第1コート剤で漂白剤を含有する粒子をコーティングした後、該第1コート剤が溶融している状態で前記第2コート剤を添加し、流動させながら第1コート剤の融点の10℃以下まで冷却して、コーティングすることを特徴とする漂白剤カプセル化粒子の製造方法。
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