JP5413656B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、所定のエンジン停止条件が成立したときにエンジンを自動的に停止させ、所定のエンジン再始動条件が成立したときにエンジンを再始動させるアイドルストップ機構を備えた車両の制御装置に関する。
ラックアンドピニオン等の操舵機構に連結されたパワーシリンダに、油圧ポンプからの作動油を供給することによって、ステアリングホイールの操作を補助するパワーステアリング装置が従来から知られている。このようなパワーステアリング装置において、油圧ポンプの駆動源として、例えば三相ブラシレスモータからなる電動モータが用いられる場合がある。この場合、電動モータがステアリングホイールの操舵速度に応じた目標回転速度で回転されるように、電動モータに供給される駆動電力が制御される。
車両のCOの排出量を削減することが世界的にも強く要請されている。そこで、車両が停止している状態を検知し、自動的にエンジンを停止させるアイドルストップ機構を搭載した車両が開発されている(特許文献1,2参照)。アイドルストップ機構によってエンジンが自動的に停止されている状態においては、パワーステアリング装置用の電動モータも駆動停止状態とされるのが一般的である。すなわち、エンジンの自動的な停止に伴ってパワーステアリング装置用の電動モータの駆動が停止され、エンジンの自動的な再始動に伴ってパワーステアリング装置用の電動モータが再駆動されるようになっている。
エンジンの自動的な再始動を行う条件には、例えば、アクセルペダルの操作量が所定量以上であることや、ステアリングホイールの操舵速度が所定速度以上であることなどがある。
特開2001-98967号公報 特開2005-351202号公報
前述した従来のアイドルストップ機構では、エンジンが自動的に停止されている状態において、操舵速度が所定速度以上になると、エンジンが自動的に再始動される。しかし、エンジン自動停止時においては、パワーステアリング装置用の電動モータも駆動停止状態となっているので、パワーステアリング装置による操舵補助力を受けられない。このため、エンジン自動停止時においては、ステアリングホイールの操作が重いので、運転者がステアリングホイールを操作しても、操舵速度が所定速度まで上がらず、エンジンが再始動しないといったことが起こりうる。
そこで、この発明の目的は、ステアリング操作によるエンジンの再始動が容易となる車両の制御装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、電動モータ(24)によって駆動される油圧ポンプ(22)によって操舵補助力を発生させるパワーステアリング装置(1)と、所定のエンジン停止条件が成立したときに、エンジン(41)を自動的に停止させるとともに、前記電動モータの駆動を停止させるエンジン自動停止手段(50)と車両の操向のために操作される操作部材(3)の操舵量(ω,Δθ)を演算する手段(50,62,S3,S3a,S3b)と、前記エンジン自動停止手段によってエンジンが停止されている場合において、前記操舵量が第1のしきい値(ω,α)以上となったときに、前記電動モータを駆動させるためのモータ再駆動信号を発生するモータ再駆動信号発生手段(50,S4,S4a,S6)と、前記エンジン自動停止手段によってエンジンが停止されている場合において、前記操舵量が、前記第1のしきい値より大きな第2のしきい値(ω,α)以上となったときに、エンジンを再始動させるためのエンジン再始動信号を発生エンジン再始動信号発生手段(50,S8,S8a,S13)と、を含む車両の制御装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
この構成では、エンジンが自動的に停止された状態において、運転者が車両の走向のために操作される操作部材(たとえば、ステアリングホイール)を操作することにより、操作部材の操舵量が第1のしきい値以上になると、電動モータを駆動させるための制御信号(モータ再駆動信号)が発生する。これにより、電動モータが駆動される。操舵量としては、操舵速度、操舵角変位等を用いることができる。エンジンが自動的に停止された状態においては、電動モータの駆動も停止され、油圧ポンプの駆動が停止されるため、油圧ポンプの発生油圧による操舵補助力を受けられなくなる。このため、操作部材の操作は重くなるが、第1のしきい値は、エンジンを再始動させるための第2のしきい値より小さい値に設定されているので、運転者の比較的小さなステアリング操作によっても操舵量が第1のしきい値以上になりうる。
このようにして電動モータが駆動されると、油圧ポンプが駆動され、油圧ポンプの発生油圧による操舵補助力を受けられるようになるので、操作部材の操作が軽くなる。このため、運転者が操作部材に対して大きな操舵力を加えなくても、操舵量が第2のしきい値以上になりやすくなる。このようにして、操舵量が第2のしきい値以上になると、エンジンを再始動させるための制御信号(エンジン再始動信号)が発生するので、エンジンが再始動される。つまり、この構成によれば、エンジンが自動的に停止された場合において、ステアリング操作によるエンジンの再始動が容易となる。
請求項2記載の発明は、前記モータ再駆動信号発生手段によって前記電動モータが駆動された後、エンジンが再始動されないまま、所定時間が経過したときに、前記電動モータの駆動を停止させる手段(50,S11,S12)をさらに含む、請求項1に記載の車両の制御装置である。
請求項3記載の発明は、エンジンを再始動させるための条件として、前記操舵量が前記第2のしきい値以上であるというエンジン再始動条件以外に、1または複数の他のエンジン再始動条件が設定されており、前記エンジン自動停止手段によってエンジンが停止されている場合において、前記他のエンジン再始動条件のいずれかが成立したときに、エンジンを再始動させるためのエンジン再始動信号および前記電動モータを再駆動させるためのモータ再駆動信号を発生する手段(50,S9,S9a,S9b,S13)を含む、請求項1に記載の車両の制御装置である。
この発明の一実施形態に係る車両の制御装置によって制御されるパワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 アイドルストップコントローラの動作例を示すフローチャートである。 アイドルストップコントローラの他の動作例を示すフローチャートである。 アイドルストップコントローラのさらに他の動作例を示すフローチャートである。 アイドルストップコントローラのさらに他の動作例を示すフローチャートである。 アイドルストップコントローラのさらに他の動作例を示すフローチャートである。 アイドルストップコントローラのさらに他の動作例を示すフローチャートである。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る車両の制御装置によって制御されるパワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
パワーステアリング装置1は、車両のステアリング機構2に関連して設けられ、このステアリング機構2に操舵補助力を与えるためのものである。ステアリング機構2は、車両の操向のために運転者によって操作される操作部材としてのステアリングホイール3と、このステアリングホイール3に連結されたステアリングシャフト4と、ステアリングシャフト4の先端部に油圧制御弁14を介して連結され、ピニオンギア6を持つピニオンシャフト5と、ピニオンギア6に噛合するラックギヤ部7aを有し、車両の左右方向に延びた転舵軸としてのラック軸7とを備えている。
ラック軸7の両端にはタイロッド8がそれぞれ連結されており、このタイロッド8は、それぞれ、左右の転舵輪9,10を支持するナックルアーム11に連結されている。ナックルアーム11は、キングピン12まわりに回動可能に設けられている。
ステアリングホイール3が操作されてステアリングシャフト4が回転されると、この回転が、ピニオンギア6およびラックギア部7aによって、ラック軸7の軸方向X1に沿う直線運動に変換される。この直線運動は、ナックルアーム11のキングピン12まわりの回転運動に変換され、これにより、左右の転舵輪9,10の転舵が達成される。
油圧制御弁14は、ロータリバルブであり、ステアリングシャフト4に接続されたスリーブ弁体(図示せず)と、ピニオンシャフト5に接続されたシャフト弁体(図示せず)と、両弁体を連結するトーションバー(図示せず)とからなる。トーションバーは、ステアリングホイール3に加えられた操舵トルクの方向および大きさに応じてねじれを生じ、このトーションバーのねじれの方向および大きさに応じて油圧制御弁14の開度が変化する。
この油圧制御弁14は、ステアリング機構2に操舵補助力を与えるパワーシリンダ15に接続されている。パワーシリンダ15は、ラック軸7に一体に設けられたピストン16と、このピストン16によって区画された一対のシリンダ室17,18とを有しており、シリンダ室17,18は、それぞれ、対応する油路19,20を介して、油圧制御弁14に接続されている。
油圧制御弁14は、さらに、リザーバタンク21および操舵補助力発生用の油圧ポンプ22を通る油循環路23の途中部に介装されている。油圧ポンプ22は、例えば、ギヤポンプからなり、電動モータ24によって駆動され、リザーバタンク21に貯留されている作動油をくみ出して油圧制御弁14に供給する。余剰分の作動油は、油圧制御弁14から油循環路23を介してリザーバタンク21に帰還される。
電動モータ24は、一方向に回転駆動されて、油圧ポンプ22を駆動するものである。具体的には、電動モータ24は、その出力軸が油圧ポンプ22の入力軸に連結されており、電動モータ24の出力軸が回転することで、油圧ポンプ22の入力軸が回転して油圧ポンプ22の駆動が達成される。
油圧制御弁14は、トーションバーに一方方向のねじれが加わった場合には、油路19,20のうちの一方を介してパワーシリンダ15のシリンダ室17,18のうちの一方に作動油を供給するとともに、他方の作動油をリザーバタンク21に戻す。また、トーションバーに他方方向のねじれが加えられた場合には、油路19,20のうちの他方を介してシリンダ室17,18のうちの他方に作動油を供給するとともに、一方の作動油をリザーバタンク21に戻す。
トーションバーにねじれがほとんど加わっていない場合には、油圧制御弁14は、いわば平衡状態となり、操舵中立でパワーシリンダ15の両シリンダ室17,18は等圧に維持され、作動油は油循環路23を循環する。操舵により油圧制御弁14の両弁体が相対回転すると、パワーシリンダ15のシリンダ17,18のいずれかに作動油が供給され、ピストン16が車幅方向(車両の左右方向)に沿って移動する。これにより、ラック軸7に操舵補助力が作用することになる。
電動モータ24は三相ブラシレスモータからなり、駆動回路25を介して、パワーステアリングコントローラ30によって制御される。駆動回路25は、たとえば、パワートランジスタのブリッジ回路からなり、電源としての車載バッテリ(図示せず)からの電力を、パワーステアリングコントローラ30から与えられる制御信号に応じて電動モータ24に供給する。
車両内には、車内LAN(CAN:Control Area Network)26が構築されている。この車内LAN26に、前述のパワーステアリングコントローラ30の他、エンジンコントローラ40、アイドルストップコントローラ50、その他のコントローラ類が接続されている。
エンジンコントローラ40は、車両の駆動輪に対して駆動力を与えるためのエンジン41の動作を制御するためのものである。エンジン41は、エンジンを始動するためのスタータモータ42を含んでいる。アイドルストップコントローラ50は、エンジン41の自動停止および再始動を制御するとともに、パワーステアリング装置1の電動モータ24の駆動停止および再駆動を制御する。
さらに、車内LAN26には、車速センサ61、操舵角センサ62、回転位置センサ63、アクセル開度センサ64、その他のセンサ類が接続されている。車速センサ61は、車両の速度を検出するものである。操舵角センサ62は、運転者によって操作されるステアリングホイール3の操舵角を検出するものである。回転位置センサ63は、電動モータ24のロータの回転位置を検出するものである。アクセル開度センサ64は、運転者によって操作されるアクセルペダルの操作量をアクセル開度として検出するものである。このような構成により、パワーステアリングコントローラ30、エンジンコントローラ40およびアイドルストップコントローラ50は、センサ類からの検出信号を取得することができ、かつ、自己以外のコントローラ類との間で各種の情報を授受することができる。
コントローラ類は、いわゆる電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)であり、CPU(中央処理装置)およびメモリ(ROM,RAM等)を備えたコンピュータとしての構成を有し、車内LAN26に接続される通信インタフェースを有している。
パワーステアリングコントローラ30は、車速センサ61、操舵角センサ62および回転位置センサ63の検出信号等に基づいて、適切な操舵補助力がステアリング機構2に与えられるように電動モータ24の駆動を制御する。
たとえば、パワーステアリングコントローラ30は、回転位置センサ63の検出信号に基づいて、電動モータ24の実回転速度(実際の回転速度)を演算する。また、コントローラ30は、操舵角センサ62の出力値を時間微分することによって、ステアリングホイール3の操舵速度を演算する。コントローラ30は、操舵速度、車速センサ61により検出された車速等から、電動モータ24の目標回転速度を設定する。コントローラ30は、目標回転速度と、実回転速度との偏差に基づいて、PI(比例積分)制御演算を行ない、電動モータ24に印加すべき制御電圧値を求め、この制御電圧値に応じたPWMデューティを設定する。そして、コントローラ30は、設定したPWMデューティと、回転位置センサ63によって検出されるロータの回転位置に基づいて駆動信号を生成して、駆動回路25に与える。
アイドルストップコントローラ50は、エンジン41を自動的に停止させるための条件(以下、「エンジン停止条件」という)が成立したときには、エンジン停止信号(アイドルストップ信号)を車内LAN26を介してエンジンコントローラ40に出力するとともに、モータ駆動停止信号を車内LAN26を介してパワーステアリングコントローラ30に出力する。エンジンコントローラ40は、エンジン停止信号を受信したときには、エンジン41を停止させる。パワーステアリングコントローラ30は、モータ駆動停止信号を受信したときには、電動モータ24の駆動を停止させる。
また、アイドルストップコントローラ50は、エンジンが自動的に停止されることにより、電動モータ24が停止されている場合において、電動モータ24を再駆動させるための条件が成立したときには、モータ再駆動信号を車内LAN26を介してパワーステアリングコントローラ30に向けて出力する。パワーステアリングコントローラ30は、モータ再駆動信号を受信したときには、電動モータ24を駆動させる。
また、アイドルストップコントローラ50は、エンジン41が自動的に停止されている場合に、エンジン41を再始動させるための条件(以下、「エンジン再始動条件」という)が成立したときには、エンジン再始動信号(アイドルストップ解除信号)を車内LAN26を介してエンジンコントローラ40に出力するとともに、モータ再駆動信号を車内LAN26を介してパワーステアリングコントローラ30に出力する。エンジンコントローラ40は、エンジン再始動信号を受信したときには、スタータモータ42を回転されることにより、エンジン41を始動させる。パワーステアリングコントローラ30は、モータ再駆動信号を受信したときに、電動モータ24が駆動停止状態であれば、電動モータ24を駆動させる。
図2は、アイドルストップコントローラ50の動作例を示すフローチャート、すなわち、アイドルストップコントローラ50によって実行されるアイドルストップ制御処理の手順を示すフローチャートである。
エンジン停止条件としては、この実施形態では、車速が零でかつアクセル開度が零という条件が設定されているものとする。車速は、車速センサ61の出力信号から取得される。また、アクセル開度は、アクセル開度センサ64の出力信号から取得される。
また、エンジン再始動条件として、操舵速度ωが所定のしきい値ω(以下、「エンジン再始動用しきい値ω」という)以上であるという条件、アクセル開度が所定開度以上であるという条件等の複数の条件が設定されている。エンジンが自動的に停止されている状態において、これらの複数の条件のうちのいずれか1つの条件が成立すれば、エンジンが再始動される。なお、これらの条件のうち、「操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上であるという条件」以外の条件を、「他のエンジン再始動条件」ということにする。操舵速度ωは、操舵角センサ62の出力値を時間微分することによって、演算される。
また、電動モータ24を再駆動するための条件としては、操舵速度ωが所定のしきい値ω(以下、「モータ再駆動用しきい値ω」という)以上であることという条件が設定されている。このモータ再駆動用しきい値ωは、前述したエンジン再始動用しきい値ωより小さい値(ω<ω)に設定されている。たとえば、ωSは、ωの2割〜6割程度の大きさに設定される。
まず、アイドルストップコントローラ50は、エンジン運転中において、エンジン停止条件が成立したか否かを判別する(ステップS1)。エンジン停止条件が成立した場合には(ステップS1:YES)、エンジン停止信号をエンジンコントローラ40に出力するとともに、モータ駆動停止信号をパワーステアリングコントローラ30に出力する(ステップS2)。さらに、コントローラ50は、電動モータ24の駆動が停止していることを記憶するためのフラグFをリセット(F=0)する。
エンジンコントローラ40は、エンジン停止信号を受信すると、エンジン41を停止させる。これにより、エンジン41が自動的に停止される。パワーステアリングコントローラ30は、モータ駆動停止信号を受信した場合には、電動モータ24の駆動を停止させる。これにより、油圧ポンプ22の駆動が停止される。
次に、コントローラ50は、操舵速度ωを演算する(ステップS3)。そして、コントローラ50は、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上であるか否かを判別する(ステップS4)。操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω未満である場合には(ステップS4:NO)、エンジン再始動条件のうち、操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上であるという条件は成立しないことは明らかなので、コントローラ50は、他のエンジン再始動条件のいずれかが成立しているか否かを判別する(ステップS9)。
他のエンジン再始動条件のいずれもが成立していなければ(ステップS9:NO)、コントローラ50は、フラグFがセット(F=1)されているか否かを判別する(ステップS10)。フラグFがセットされていなければ(ステップS10:NO)、ステップS3に戻る。つまり、エンジン41が自動的に停止された後において、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω未満を維持しておりかつ他のエンジン再始動条件のいずれもが成立していない場合には、ステップS3,S4,S9およびS10の処理が繰り返される。このような処理が繰り返されている場合において、他のエンジン再始動条件のいずれかが成立した場合には、ステップS9でYESとなるので、コントローラ50は、エンジン再始動信号をエンジンコントローラ40に出力するとともに、モータ再駆動信号をパワーステアリングコントローラ30に出力する(ステップS13)。エンジンコントローラ40は、エンジン再始動信号を受信すると、エンジン41を再始動させる。パワーステアリングコントローラ30は、モータ再駆動信号を受信したときに、電動モータ24が駆動停止状態となっていれば、電動モータ24を駆動させる。
上記ステップS4において、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上であると判別された場合には(ステップS4:YES)、コントローラ50は、フラグFがセット(F=1)されているか否かを判別する(ステップS5)。フラグFがセットされていなければ(ステップS5:NO)、コントローラ50は、モータ再駆動信号をパワーステアリングコントローラ30に出力するとともに、フラグFをセット(F=1)する(ステップS6)。また、コントローラ50は、所定時間Tを計時するためのタイマをスタートさせる(ステップS7)。そして、ステップS8に移行する。
一方、前記ステップS5において、フラグFがセットされている場合には(ステップS5:YES)、電動モータ24は既に再駆動されているので、コントローラ50は、ステップS6,S7の処理を行なうことなく、ステップS8に移行する。
ステップS8では、コントローラ50は、操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上であるか否かを判別する。操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω未満である場合には(ステップS8:NO)、コントローラ50は、他のエンジン始動条件のいずれかが成立しているか否かを判別する(ステップS9)。他のエンジン始動条件のいずれかが成立している場合には(ステップS9:YES)、上述したようにステップS13に進む。
一方、他のエンジン始動条件のいずれもが成立していない場合には(ステップS9:NO)、コントローラ50は、フラグFがセットされているか否かを判別する(ステップS10)。フラグFがセットされていなければ(ステップS10:NO)、前述したように、ステップS3に戻る。一方、フラグFがセットされている場合には(ステップS10:YES)、コントローラ50は、電動モータ24が再駆動により駆動状態になっていると判断し、タイマがタイムアップしたか否か、つまり、タイマがスタートされてから所定時間Tが経過したか否かを判別する(ステップS11)。すなわち、電動モータ24が再駆動された後、エンジン41が再始動されないまま、所定時間Tが経過したかどうかが判別される。
タイマがタイムアップしていない場合には(ステップS11:NO)、コントローラ50は、ステップS3に戻る。一方、タイマがタイムアップしている場合には(ステップS11:YES)、コントローラ50は、モータ駆動停止信号をパワーステアリングコントローラ30に出力するとともにフラグFをリセット(F=0)する(ステップS12)。これにより、電動モータ24の駆動が停止される。つまり、エンジンが自動的に停止されることにより電動モータ24の駆動が停止されている状態において、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上となったために、電動モータ24が再駆動されたが、エンジン再始動条件のいずれもが成立しないまま、所定時間Tが経過したときには、電動モータ24の駆動が再度停止される。前記ステップS12の処理が終了すると、コントローラ50はステップS3に戻る。
前記ステップS8において、操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上であると判別された場合には(ステップS8:YES)、コントローラ50は、エンジン再始動信号をエンジンコントローラ40に出力するとともに、モータ再駆動信号をパワーステアリングコントローラ30に出力する(ステップS13)。エンジンコントローラ40は、エンジン再始動信号を受信すると、エンジン41を再始動させる。パワーステアリングコントローラ30は、モータ再駆動信号を受信したときに、電動モータ24が駆動停止状態であれば、電動モータ24を駆動させる。
この動作例では、エンジン41が自動的に停止された状態において、運転者がステアリングホイール3を操作することにより、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上になると、電動モータ24が駆動される。エンジン41が自動的に停止されたときには、電動モータ24の駆動も停止され、油圧ポンプ22の駆動が停止されるため、パワーステアリング装置2による操舵補助力を受けられなくなる。このため、エンジン41が自動的に停止された状態においては、ステアリングホイール3の操作(ステアリング操作)は重くなる。しかし、モータ再駆動用しきい値ωはエンジン始動用しきい値ωより小さい値に設定されているので、運転者の比較的小さなステアリング操作によっても操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上になりうる。
このようにして電動モータ24が駆動されると、油圧ポンプ22が駆動され、パワーステアリング装置2による操舵補助力を受けられるようになるので、ステアリングホイール3の操作が軽くなる。このため、運転者がステアリングホイール3に対して大きな操舵力を加えなくても、操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上になりやすくなる。そして、操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上になると、エンジン41が再始動される。つまり、この動作例によれば、エンジン41が自動的に停止された場合において、ステアリング操作に基づくエンジンの再始動が容易となる。
前述したように、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上となったために、電動モータ24が再駆動されたが、エンジン再始動条件のいずれもが成立しないまま、所定時間Tが経過したときには、電動モータ24の駆動が再度停止される。このため、エンジン自動停止中において、電動モータ24が長時間にわたって駆動され続けるといった事態を回避できる。
なお、エンジンが自動的に停止されている場合において、エンジン再始動条件のうち、操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上であるという条件以外の条件(前記他のエンジン再始動条件)のいずかが成立したときにも、エンジン41が始動される。このように他のエンジン再始動条件が成立したときには、電動モータ24が駆動されているとは限らない。そこで、エンジン再始動条件のいずれかが成立したときには、アイドルストップコントローラ50は、電動モータ24を再駆動させるためのモータ再駆動信号を、パワーステアリングコントローラ30に出力するようにしている。パワーステアリングコントローラ30は、モータ再駆動信号を受信したときに、電動モータ24が駆動停止状態であれば、電動モータ24を駆動させる。
図3は、アイドルストップコントローラ50の他の動作例を説明するためのフローチャートである。図3において、図2と同じ処理が行われるステップには、同じステップ番号を付してその説明を省略する。
この動作例においては、操舵速度ωの代わりに、所定期間(たとえば3秒)当たりの操舵角変位Δθ(以下、単に「操舵角変位Δθ」という)が用いられる。操舵角変位Δθは、たとえば、次のようにして演算することができる。つまり、コントローラ50は、操舵角センサ62の出力値に基づいて、所定単位時間(たとえば0.5秒)毎にその時点での操舵角を記憶していく。この際、最新の操舵角から前記所定期間より長い期間分のデータを保持するようにする。そして、最新の操舵角と、前記所定期間前の操舵角との偏差を、操舵角変位Δθとして演算する。
この動作例では、エンジン再始動条件には、操舵角変位Δθが所定のしきい値α(以下、「エンジン再始動用しきい値α」という)以上であるという条件、アクセル開度が所定開度以上であるという条件等の複数の条件が設定されている。エンジンが自動的に停止されている状態において、これらの複数の条件のうちのいずれか1つの条件が成立すれば、エンジンが再始動される。この動作例では、これらの条件のうち、「操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上であるという条件」以外の条件を、「他のエンジン再始動条件」ということにする。
また、この動作例では、電動モータ24を再駆動するための条件としては、操舵角変位Δθが所定のしきい値α(以下、「モータ再駆動用しきい値α」という)以上であるという条件が設定されている。このモータ再駆動用しきい値αは、前述したエンジン再始動用しきい値αより小さい値(α<α)に設定されている。たとえば、αSは、αの2割〜6割程度の大きさに設定される。
図3の動作例を図2と比較すると、図3では、ステップS3a,S4a,S8aおよびS9aが図2と異なっている。ステップS3aでは、コントローラ50は操舵角変位Δθを演算する。ステップS4aでは、コントローラ50は、操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上であるか否かを判別する。操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上であれば(ステップS4a:YES)、ステップS5に移行する。一方、操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α未満である場合には(ステップS4a:NO)、ステップS9aに移行する。
ステップS9aでは、コントローラ50は、他のエンジン始動条件のいずれかが成立しているかを判別する。ただし、他のエンジン始動条件は、前述したように、エンジン始動条件のうち、「操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上であるという条件」以外の条件である。他のエンジン始動条件のいずれかが成立していると判別された場合には(ステップS9a:YES)、ステップS13に移行する。一方、他のエンジン始動条件のいずれもが成立していないと判別された場合には(ステップS9a:NO)、ステップS10に移行する。
ステップS8aでは、コントローラ50は、操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上であるか否かを判別する。操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上であれば(ステップS8a:YES)、ステップS13に移行する。一方、操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α未満である場合には(ステップS8a:NO)、ステップS9aに移行する。
この動作例では、エンジン41が自動的に停止された状態において、運転者がステアリングホイール3を操作することにより、操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上になると、電動モータ24が駆動される。前述したように、エンジン41が自動的に停止された状態においては、ステアリングホイール3の操作は重くなるが、モータ再駆動用しきい値αはエンジン始動用しきい値αより小さい値に設定されているので、運転者の比較的小さなステアリング操作によっても操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上になりうる。
このようにして電動モータ24が駆動されると、パワーステアリング装置2による操舵補助力を受けられるようになるので、ステアリングホイール3の操作が軽くなる。このため、運転者がステアリングホイール3に対して大きな操舵力を加えなくても、操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上になりやすくなる。そして、操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上になると、エンジン41が再始動される。つまり、この動作例においても、エンジン41が自動的に停止された場合において、ステアリング操作に基づくエンジンの再始動が容易となる。
図4は、アイドルストップコントローラ50のさらに他の動作例を説明するためのフローチャートである。図4において、図2と同じステップには、同じステップ番号を付してその説明を省略する。
この動作例では、エンジン再始動条件として、操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上であるという条件、操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上であるという条件、アクセル開度が所定開度以上であるという条件等の複数の条件が設定されている。操舵速度ωは、図2の動作例において説明した演算方法と同様な方法で演算することができる。また、操舵角変位Δθは、図3の動作例において説明した演算方法と同様な方法で演算することができる。エンジンが自動的に停止されている状態において、これらの複数の条件のうちのいずれか1つの条件が成立すれば、エンジンが再始動される。この動作例では、これらの条件のうち、「操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上であるという条件」および「操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上であるという条件」以外の条件を、「他のエンジン再始動条件」ということにする。
また、この動作例では、電動モータ24を再駆動するための条件としては、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上であるという条件と、操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上であるという条件とが設定されている。これらのいずれかの条件が成立すれば、電動モータ24を再駆動するための条件が成立する。モータ再駆動用しきい値ωは、エンジン再始動用しきい値ωより小さい値(ω<ω)に設定されている。同様に、モータ再駆動用しきい値αは、エンジン再始動用しきい値αより小さい値(α<α)に設定されている。
図4の動作例を図2と比較すると、図4では、ステップS3bとステップS9bが図2と異なっている。また、図4では、図2に比べて、ステップS21とステップS22が追加されている。ステップS3bでは、コントローラ50は、操舵速度ωおよび操舵角変位Δθを演算する。ステップS4において、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω未満であると判別された場合には(ステップS4:NO)、コントローラ50は、操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上であるか否かを判別する(ステップS21)。
操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上であれば(ステップS21:YES)、コントローラ50はステップS5に移行し、操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α未満である場合には(ステップS21:NO)、コントローラ50はステップS9bに移行する。ステップS9bでは、コントローラ50は、他のエンジン始動条件のいずれかが成立しているかを判別する。ただし、他のエンジン始動条件は、前述したように、エンジン始動条件のうち、「操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上であるという条件」および「操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上であるという条件」以外の条件である。
他のエンジン始動条件のいずれかが成立していると判別された場合には(ステップS9b:YES)、ステップS13に移行する。一方、他のエンジン始動条件のいずれもが成立していないと判別された場合には(ステップS9b:NO)、ステップS10に移行する。
ステップS8において、操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω未満であると判別された場合には(ステップS8:NO)、コントローラ50は、操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上であるか否かを判別する(ステップS22)。操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上であれば(ステップS22:YES)、コントローラ50はステップS13に移行し、操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α未満である場合には(ステップS22:NO)、コントローラ50はステップS9bに移行する。
この動作例では、エンジン41が自動的に停止された状態において、運転者がステアリングホイール3を操作することにより、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上になるか、または操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上になると、電動モータ24が駆動される。前述したようにエンジン41が自動的に停止された状態においては、ステアリングホイール3の操作は重くなるが、モータ再駆動用しきい値ω,αは、それぞれエンジン始動用しきい値ω,αより小さい値に設定されているので、運転者の比較的小さなステアリング操作によっても、操舵速度ωまたは操舵角変位Δθが、対応するモータ再駆動用しきい値ω,α以上となりうる。
このようにして電動モータ24が駆動されると、パワーステアリング装置2による操舵補助力を受けられるようになるので、ステアリングホイール3の操作が軽くなる。このため、運転者がステアリングホイール3に対して大きな操舵力を加えなくても、操舵速度ωまたは操舵角変位Δθが、対応するエンジン再始動用しきい値ω,α以上になりやすくなる。そして、操舵速度ωまたは操舵角変位Δθが、対応するエンジン再始動用しきい値ω,α以上になると、エンジン41が再始動される。つまり、この動作例においても、エンジン41が自動的に停止された場合において、ステアリング操作に基づくエンジンの再始動が容易となる。
図5、図6および図7は、それぞれアイドルコントローラ50のさらに他の動作例を説明するためのフローチャートである。
図2、図3および図4を用いて説明したアイドルコントローラ50の各動作例では、タイマを用いることにより、電動モータ24が再駆動された後、エンジン41が再始動されないまま、所定時間Tが経過した場合には、電動モータ24の駆動を停止させている。これにより、エンジン自動停止中において、電動モータ24が長時間にわたって駆動され続けるといった事態を回避している。また、たとえば、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ωを境として上下に変動した場合に、電動モータ24がオンオフを繰り返す現象(ハンチング)が発生するのを防止できる。
図5は、図2の動作例において、タイマを使用しないようにした動作例を示している。図5において、図2と同じ処理が行なわれるステップには、同じステップ番号を付してその説明を省略する。図5のフローチャートにおいては、タイマに関係する、図2のステップS7の処理とステップS11の処理とは存在しない。そして、ステップS31が追加されている。
ステップS2の処理によってエンジン41および電動モータ24が自動的に停止された後の処理について、フラグFがリセットされている場合(電動モータ24が駆動停止状態である場合)と、フラグFがセットされている場合(電動モータ24が駆動状態である場合)とに分けて説明する。
フラグFがリセット(F=0)されている場合において、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω未満を維持しておりかつ他のエンジン再始動条件のいずれもが成立していない場合には、ステップS3,S4,S9およびS10の処理が繰り返される。このような処理が繰り返されている場合において、他のエンジン再始動条件のいずれかが成立した場合には、ステップS9でYESとなるので、コントローラ50は、エンジン再始動信号をエンジンコントローラ40に出力するとともに、モータ再駆動信号をパワーステアリングコントローラ30に出力する(ステップS13)。これにより、エンジン41が再始動されるとともに、電動モータ24が再駆動される。
フラグFがリセット(F=0)されている場合に、ステップS4において、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上であると判別された場合には(ステップS4:YES)、コントローラ50は、モータ再駆動信号をパワーステアリングコントローラ30に出力するとともに、フラグFをセット(F=1)する(ステップS5,S6)。そして、ステップS8に移行する。ステップS8では、コントローラ50は、操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上であるか否かを判別する。操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω未満である場合には(ステップS8:NO)、コントローラ50は、ステップS31に移行し、他のエンジン始動条件のいずれかが成立しているか否かを判別する(ステップS31)。他のエンジン始動条件のいずれかが成立している場合には(ステップS31:YES)、ステップS13に進む。一方、他のエンジン始動条件のいずれもが成立していない場合には(ステップS31:NO)、ステップS3に戻る。
フラグFがセット(F=1)されている場合に、ステップS4において、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上であると判別された場合には(ステップS4:YES)、電動モータ24は駆動状態となっているので、コントローラ50は、ステップS6の処理を行なうことなく、ステップS8に移行する。
フラグFがセット(F=1)されている場合に、ステップS4において、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω未満であると判別された場合には(ステップS4:NO)、ステップS9に移行し、他のエンジン始動条件のいずれかが成立しているか否かを判別する(ステップS9)。他のエンジン始動条件のいずれかが成立している場合には(ステップS9:YES)、ステップS13に進む。一方、他のエンジン始動条件のいずれもが成立していない場合には(ステップS9:NO)、コントローラ50は、ステップS10を介してステップS12に移行し、モータ駆動停止信号をパワーステアリングコントローラ30に出力するとともにフラグFをリセット(F=0)する。そして、ステップS3に戻る。
つまり、図5のアイドルストップ制御では、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上となって(ステップS4:YES)、電動モータ41が再駆動された後において(ステップS5,S6参照)、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω未満になると(ステップS4:NO)、電動モータ41の駆動が停止される(ステップS9,S10,S12参照)。
このような制御を行なった場合には、タイマは不要となるが、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ωを境として上下に変動するような場合には、電動モータ24がオンオフを繰り返す現象(ハンチング)が発生する。しかし、モータ再駆動用しきい値ωを、以下のように設定することにより、前記ハンチングの発生を防止又は抑制することが可能である。
ω=0とすると、モータ再駆動用しきい値ωは、ωより大きくかつω(エンジン再始動用しきい値)より小さい範囲内に設定されるしきい値である。モータ再駆動用しきい値ωをωに近い値に設定した場合には、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上になりやすいため、アイドルストップ時において電動モータ41が再駆動されやすくなり、パワーステアリング装置2による操舵補助力を受けやすくなる。しかし、運転者がエンジン41を再始動させる意思がなくても、電動モータ41が再駆動される可能性が高くなり、前記ハンチングも起こりやすくなる。電動モータ41が再駆動されたときには、油の流量が変化するため、ノイズ(油音)が発生する。エンジン停止中に、前記のようなハンチングが発生した場合には、エンジン油音が目立つ。
一方、モータ再駆動用しきい値ωをω(エンジン再始動用しきい値)に近い値に設定した場合には、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上なると、引き続いて操舵速度ωがω以上になる可能性が非常に高い。このため、電動モータ41が再駆動されるとほぼ同時にエンジン41も再始動される。したがって、ハンチングが発生しにくくなる。また、電動モータ41の再駆動時に発生する油音が、エンジン音にかき消されるので、油音が目立たなくなる。しかし、ωをωに近い値に設定した場合には、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上になりにくいという問題がある。
そこで、モータ再駆動用しきい値ωを、エンジン再始動を意図していない運転者のステアリング操作によって電動モータ41が駆動されないような値のうち、できるだけ小さい値に設定することが好ましい。
図6は、図3の動作例において、タイマを使用しないようにした動作例を示している。図6において、図3と同じ処理が行なわれるステップには、同じステップ番号を付してその説明を省略する。図6のフローチャートにおいては、タイマに関係する、図3のステップS7の処理とステップS11の処理とは存在しない。そして、ステップS32が追加されている。
ステップS8aにおいて操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α未満であると判別された場合には、図3の動作例とは異なり、コントローラ50はステップS9aではなく、ステップS32に移行する。ステップ32においては、コントローラ50は、他のエンジン始動条件のいずれかが成立しているか否かを判別する。他のエンジン始動条件のいずれかが成立している場合には(ステップ32:YES)、コントローラ50は、ステップS13に移行する。一方、他のエンジン始動条件のいずれもが成立していない場合には(ステップ32:NO)、コントローラ50は、ステップS3aに戻る。
図6のアイドルストップ制御では、操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上となって(ステップS4a:YES)、電動モータ41が再駆動された後において(ステップS5,S6参照)、操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α未満になると(ステップS4a:NO)、電動モータ41の駆動が停止される(ステップS9a,S10,S12参照)。
α=0とすると、モータ再駆動用しきい値αは、αより大きくかつα(エンジン再始動用しきい値)より小さい範囲内に設定されるしきい値である。図6に示すアイドルストップ制御を行なう場合には、モータ再駆動用しきい値αを、エンジン再始動を意図していない運転者のステアリング操作によって電動モータ41が駆動されないような値のうち、できるだけ小さい値に設定することが好ましい。
図7は、図4の動作例において、タイマを使用しないようにした動作例を示している。図7において、図4と同じ処理が行なわれるステップには、同じステップ番号を付してその説明を省略する。図7のフローチャートにおいては、タイマに関係する、図4のステップS7の処理とステップS11の処理とは存在しない。そして、ステップS33が追加されている。
ステップS22において操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α未満であると判別された場合には、図4の動作例とは異なり、コントローラ50はステップS9bではなく、ステップS33に移行する。ステップ33においては、コントローラ50は、他のエンジン始動条件のいずれかが成立しているか否かを判別する。他のエンジン始動条件のいずれかが成立している場合には(ステップ33:YES)、コントローラ50は、ステップS13に移行する。一方、他のエンジン始動条件のいずれもが成立していない場合には(ステップ33:NO)、コントローラ50は、ステップS3bに戻る。
図7のアイドルストップ制御では、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上(ステップS4:YES)、または操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上(ステップS21:YES)となって、電動モータ41が再駆動された後において(ステップS5,S6参照)、操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω未満(ステップS4:NO)でかつ操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α未満(ステップS21:NO)になると、電動モータ41の駆動が停止される(ステップS9b,S10,S12参照)。
図7に示すアイドルストップ制御を行なう場合には、モータ再駆動用しきい値ωを、エンジン再始動を意図していない運転者のステアリング操作によって電動モータ41が駆動されないような値のうち、できるだけ小さい値に設定することが好ましい。また、モータ再駆動用しきい値αを、エンジン再始動を意図していない運転者のステアリング操作によって電動モータ41が駆動されないような値のうち、できるだけ小さい値に設定することが好ましい。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、図4または図7の動作例において、ステップS8およびS22のうちのいずれか一方のステップを省略してもよい。つまり、エンジン再始動条件の1つである操舵速度ωがエンジン再始動用しきい値ω以上であるという条件(ステップS8参照)と、エンジン再始動条件の1つである操舵角変位Δθがエンジン再始動用しきい値α以上であるという条件(ステップS22参照)のうち、一方の条件を外してもよい。
また、図4または図7の動作例において、ステップS4およびS21のうちのいずれか一方のステップを省略してもよい。つまり、電動モータ24を再駆動するための条件の1つである操舵速度ωがモータ再駆動用しきい値ω以上であるという条件(ステップS4参照)と、電動モータ24を再駆動するための条件の1つである操舵角変位Δθがモータ再駆動用しきい値α以上であるという条件(ステップS21参照)のうち、一方の条件を外してもよい。
また、図4または図7の動作例において、ステップS21の処理と、ステップS8の処理とを省略してもよい。つまり、ステップS4の条件とステップS21の条件のうち、ステップS21の条件を外してステップS4の条件を採用し、ステップS8の条件とステップS22の条件のうち、ステップS8の条件を外してステップS22を採用するようにしてもよい。
さらに、図4または図7の動作例において、ステップS4の処理と、ステップS22の処理とを省略してもよい。つまり、ステップS4の条件とステップS21の条件のうち、ステップS4の条件を外してステップS21の条件を採用し、ステップS8の条件とステップS22の条件のうち、ステップS22の条件を外してステップS8を採用するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、アイドルストップコントローラ50によって図2〜図7に示すようなアイドルストップ制御が実行されているが、エンジンコントローラ40またはパワーステアリングコントローラ30に、アイドルストップ制御を行なう機能を持たせてもよい。その場合には、アイドルストップコントローラ50は不要となる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…パワーステアリング装置、2…ステアリング機構、3…ステアリングホイール、24…電動モータ

Claims (3)

  1. 電動モータによって駆動される油圧ポンプによって操舵補助力を発生させるパワーステアリング装置と、
    所定のエンジン停止条件が成立したときに、エンジンを自動的に停止させるとともに、前記電動モータの駆動を停止させるエンジン自動停止手段と
    車両の操向のために操作される操作部材の操舵量を演算する手段と、
    前記エンジン自動停止手段によってエンジンが停止されている場合において、前記操舵量が第1のしきい値以上となったときに、前記電動モータを駆動させるためのモータ再駆動信号を発生するモータ再駆動信号発生手段と、
    前記エンジン自動停止手段によってエンジンが停止されている場合において、前記操舵量が、前記第1のしきい値より大きな第2のしきい値以上となったときに、エンジンを再始動させるためのエンジン再始動信号を発生エンジン再始動信号発生手段と、
    を含む車両の制御装置。
  2. 前記モータ再駆動信号発生手段によって前記電動モータが駆動された後、エンジンが再始動されないまま、所定時間が経過したときに、前記電動モータの駆動を停止させる手段をさらに含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. エンジンを再始動させるための条件として、前記操舵量が前記第2のしきい値以上であるというエンジン再始動条件以外に、1または複数の他のエンジン再始動条件が設定されており、
    前記エンジン自動停止手段によってエンジンが停止されている場合において、前記他のエンジン再始動条件のいずれかが成立したときに、エンジンを再始動させるためのエンジン再始動信号および前記電動モータを再駆動させるためのモータ再駆動信号を発生する手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
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